JP2008534720A - ポリエステル樹脂組成物からなる成形材料、成形材料から製造されたフィルム、ならびにフィルムまたはフィルムウェブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリエステル樹脂組成物、ABS成分、ワックス、つや消し剤および所望により植物油を含んでなる成形材料に関し、前記成形材料は、低光沢で、フィルムおよび/または表面構造の耐熱性が改良され、収縮開始温度が高く、さらに、上記の添加剤を含まないフィルムと比較して、収縮の進行が改良されている。成形材料の総重量に対して、ポリエステル樹脂組成物の比率は30〜97重量%であり、添加剤の比率は1.5〜70重量%である。これらのフィルムは、収縮ラップおよび包装フィルム、および家具およびプリント回路基板用のフィルムとして使用される。

Description

本発明は、少なくとも80モル%の二塩基酸ラジカル成分と、80〜100モル%の2〜10個の炭素原子を有するジオールから選択されるジオールラジカル成分と、0〜20モル%の変性ジオールとからなるポリエステル樹脂組成物、およびつや消し剤の群から選択される添加剤から構成された成形材料、ならびに、ABS成分等の重合体変性剤を基剤とするワックスに関し、成形材料から製造されたフィルム、またはフィルムもしくはフィルムウェブの製造方法にも関する。
フィルムまたはフィルムウェブは、該成形材料を可塑化し続いてダイを通した押出により、あるいはカレンダー加工により製造され、イン−ラインまたはオフ−ラインにより、例えば延伸および/またはエンボス加工により、さらに処理される。
フィルムウェブまたはフィルムに所望の特性を付与するために、可塑化された硬質ポリエステル樹脂組成物に各種の添加剤を添加して変性し、該樹脂からフィルムウェブまたはフィルムを製造することは公知である。公知のポリエステル樹脂組成物は、熱成形が可能であり、広範囲な用途、例えば、包装フィルム、収縮フィルム、および硬質フィルムとして好適である。これらのポリエステルを変性させるために添加する材料としては、引張衝撃強度を改良したり耐熱性を改良するための変性剤、加工性を改良したり製造設備の生産性を改良するための加工助剤、製造中のゲル化能を改良するための潤滑剤、熱成形性および延伸性を改良するための流動性改良剤、光沢を下げるためのつや消し剤等が含まれる。個々の添加剤の重量比率は、必要条件によって異なり、0.1〜40重量%以上である。使用する好ましい添加剤としては主重合体の共重合体があるが、これらの添加剤は、一般的に非常に高価であり、高濃度で使用する必要があり、特性プロファイルに所望の改良程度が得られない場合が多い。
欧州特許第EP1066339B1号には、カレンダー加工により、ポリエステル樹脂組成物から構成されたフィルムまたはシートを製造する方法が開示されている。この樹脂のポリエステル成分は、無定形または半結晶性ポリエステルであり、溶融物からの結晶化半時間(half time)は少なくとも5分間である。このポリエステル成分は、少なくとも80モル%の二塩基酸ラジカル成分と、80〜100モル%のジオールラジカル成分と、0〜20モル%の変性ジオールとから構成される。二塩基酸ラジカル成分は、二塩基酸ラジカル100モル%を基剤とし、ジオールラジカルは、ジオールラジカル100モル%を基剤とする。この樹脂組成物は添加剤を含み、これらの添加剤としては、例えば内部潤滑剤、滑り防止剤、またはそれらの混合物、もしくはつや消し剤でよい。各添加剤の量は、樹脂組成物の総重量に対して0.01〜10重量%である。
驚くべきことに、この種の無定形または半結晶性ポリエステル樹脂組成物は、フィルムまたはシートを製造するための従来のカレンダー加工方法に好適である。そのようなポリエステル樹脂組成物は、米国テネシー州のEastman Chemical Co.から商品名Cadence(登録商標)として市販されている。これらのポリエステル組成物は、通常、ポリエステルフィルム製造用の主重合体として使用され、それらの使用量は、一般的にポリエステルフィルムの総重量に対して96重量%を超える。
欧州特許第EP0655320B1号には、少なくとも50重量%のPETおよび10〜45重量%の充填材、ならびに5〜20重量%のゴムから構成された、厚さ方向に結晶化度勾配を有する波形フィルムが開示されている。充填材は、石英、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、ガラス繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択された鉱物充填材用いられる。このフィルムは、特に建築目的に使用される。
独国特許第DE10256493A1号は、熱的に活性化することができ、あらゆる種類の紙、プラスチック、金属、そしてその組成物自体に対しても密封可能な被覆組成物に関するものである。この被覆組成物は、エチレン−アクリレート重合体またはエチレン−メタクリレート重合体を基剤とし、所望により、ポリエステルまたはポリアミドで変性され、その際の主重合体の比率は40〜96.5%である。この組成物は、ポリ塩化ビニルおよび/またはポリ酢酸ビニル、および/またはポリウレタン分散物をさらに含んでいてもよい。
独国特許第DE10058188A1号には、エラストマー系重合体Aおよび少なくとも一種の熱可塑性重合体Bから構成された成形材料が開示されている。熱可塑性重合体Bは、ビニル芳香族重合体、メチルメタクリレート系重合体、ポリエステル、イミド系重合体、またはそれらの混合物から選択される。ゴム含有熱可塑性成形材料は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート重合体(ASA)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体(MABS)、またはアクリロニトリル−(エチレン−プロピレン)−スチレン重合体(AES)である。この成形材料から成形品、フィルム、繊維、およびフォームが製造され、成形品は射出成形品である。
当該発明のフィルムで使用するのに好適な添加剤は、一般的に、PVCまたはポリエステル等の重合体をカレンダー加工する際に使用される。
欧州特許第EP1066339B1号には、一例として、ポリエステル樹脂組成物への添加剤として滑り防止剤または潤滑剤の添加が開示されており、これらの添加剤の比率はポリエステル樹脂組成物の総重量に対して0.01〜10重量%が選択されている。ポリエステル樹脂組成物は、酸化安定剤および溶融強度改良剤を含む。
欧州特許第EP1066339B1号 欧州特許第EP0655320B1号 独国特許第DE10256493A1号 独国特許第DE10058188A1号
本発明の目的は、ポリエステル樹脂組成物を基剤とするフィルムおよびフィルムウェブを製造するための成形材料を提供すること、および、フィルムの下記の特性、すなわち耐熱性、表面光沢、粘弾特性、例えば延伸されたフィルムの、収縮の開始に対する収縮曲線の形状、収縮プロファイルと収縮温度、最大収縮、および収縮力との関係、および収縮曲線勾配、粗さ、およびエンボスの安定性、の少なくとも一つを変化させ、フィルムおよびフィルムウェブに対する新しい応用分野を開く特性プロファイルをフィルムまたはフィルムウェブに付与することである。
本発明の目的は、冒頭に記載した種類の成形材料から出発し、成形材料から製造されたフィルムにおける添加剤の影響により、成形材料の総重量に対して少なくとも97重量%のポリエステルを含むポリエステル樹脂組成物を有する基準フィルムと比較して、フィルムの光沢値を下げること、粗さ(Rz値)を増加させること、耐熱性を強化すること、および/またはその表面構造を拡大すること、ならびに延伸されたフィルムの収縮プロファイルを変化させることにより、達成される。本発明では、成形材料が、ポリエステル樹脂組成物30〜97重量%、および添加剤1.5〜70重量%から構成される。なお、重量百分率は成形材料の総重量に対して表示する。
本発明の一実施態様においては、成形材料の総重量に対して、ポリエステル樹脂組成物の比率は33.4〜88.8重量%であり、ワックスの比率は1〜2重量%であり、ABS成分の比率は5〜64重量%であり、植物油の比率は0〜0.6重量%である。
本発明の一実施態様においては、成形材料の総重量に対して、ポリエステル樹脂組成物の比率は90〜97重量%であり、つや消し剤の比率は0.0〜10重量%であり、ワックスの比率は1〜3重量%である。ワックスは、部分的に加水分解されたエステルワックスおよび/または飽和化された、分岐していないモノカルボン酸、および/またはモンタンワックスを含むのが有利である。モノカルボン酸は、ステアリン酸またはパルミチン酸である。植物油としては、エポキシ化された大豆油を使用するのが有利である。
ABS成分は、好ましくはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アルファ−メチルスチレン−アクリロニトリル、および/またはスチレン−アクリロニトリル(SAN)、またはこれらの変性された形態である。一種以上のつや消し剤をポリエステル樹脂組成物に添加するが、つや消し剤は、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムタルク、ケイ酸マグネシウムタルク、アクリレート−スチレン共重合体、および高分子量および/または架橋PVCの群から選択されるのが有利である。成形材料の好ましい実施態様においては、ポリエステル樹脂組成物70〜74重量%、ABS成分23〜27重量%、ワックス2重量%、および植物油0.6重量%を含む。別の実施態様においては、成形材料におけるポリエステル樹脂組成物の比率は、より低く、好ましくは49〜52重量%であり、添加剤の比率は、ABS成分46〜48重量%、ワックス2重量%、および植物油0.6重量%に分けられる。成形材料における添加剤の比率は50重量%を超えてもよく、従って、成形材料は、例えばポリエステル樹脂組成物33〜35重量%、ABS成分62〜65重量%、ワックス2重量%、および植物油0.6重量%を含む。上記の添加剤と共に、つや消し剤も成形材料に添加することができる。とりわけ、つや消し剤4〜6重量%およびワックス2重量%を本発明のポリエステル樹脂組成物に添加する。
この成形材料から、フィルム、フィルムウェブ、異形成形品(profiles)、シート、および成形品が製造される。
本発明の目的には、この成形材料から、未延伸形態で押出またはカレンダー加工された厚さ100μm〜1mmのフィルムを製造し、必要に応じて、製法中のイン−ラインまたはオフ−ライン工程で、フィルムウェブに対して縦方向および/または横方向に、伸度1.1〜7、特に3〜4で延伸する。本発明の一実施態様においては、延伸したフィルムの厚さは15〜800μm、特に25〜600μm、好ましくは35〜500μmである。
ビカットA50軟化点は78℃以上から115℃であり、ビカットB50軟化点は75℃以上から100℃である。
請求項20〜24は、本発明のフィルムの他の特性を規定する。
当該フィルムは、好ましくは家具フィルムおよびカードフィルムに、ならびに包装フィルムおよび収縮フィルムにも使用される。
本発明においては、成形材料からフィルムまたはフィルムウェブを製造する方法は、下記の工程、すなわち
(a)成形材料の総重量に対して、30〜97重量%の、粉末、ペレットまたは顆粒の形態にあるポリエステル樹脂組成物と、1.5〜70重量%の、つや消し剤、ワックス、ABS成分の群から選択される添加剤とを混合し、所望により植物油を添加する工程、
(b)前記工程(a)において製造した成形材料を、可塑化して溶融させる工程、
(c)前記溶融した成形材料を、押出またはカレンダー加工して、温度150〜250℃でフィルムまたはフィルムウェブを形成する工程、および所望により、
(d)イン−ラインまたはオフ−ライン工程で、前記フィルムまたはフィルムウェブを伸度1.1〜7で延伸する工程、
を包含する。
請求項26および27の特徴は、本発明の方法のさらなる実施態様を規定する。
本発明のフィルムは、とりわけ家具フィルム、カードフィルム、包装フィルム、および収縮フィルムとして使用される。
発明の具体的態様
以下、フィルムの例を用いて、本発明をさらに説明する。
下記の表1は、ポリエステル樹脂組成物と、ABS成分、ワックス、および植物油とから構成されたブレンドに関する、比較例1および2ならびに本発明の実施例3〜7を示したものである。表2は、ポリエステル樹脂組成物と、つや消し剤およびワックスとから構成されたブレンドに関する比較例1および本発明の実施例2〜5を示したものである。それぞれのフィルム処方において、各フィルムに関する化学的名称を、それらの商標または等級名、およびそれぞれの供給者と共に示す。
表1における比較例1および2は、ポリエステル樹脂の比率が少なくとも97.4重量%であるPETフィルムに関するものである。比較例1および2は、添加剤として変性剤を含まず、潤滑剤である2種類のワックスのみを含む。比較例1には、非常に少ない量の植物油、すなわちエポキシ化された大豆油も添加されている。比較例1および2のポリエステルは、米国テネシー州のEastman Chemical Co.の欧州特許第EP1066339B1号に開示されたものであり、特許権により保護されている。本発明の実施例3〜7において、それぞれのPET/ABSブレンドにおけるPETの比率が、本発明の実施例3から本発明の実施例5の方向で減少するのに対し、本発明の実施例6および7では、本発明の実施例3より大きい。本発明の実施例3〜5においては、2〜3種類の異なったABS成分が変性剤として使用されている。本発明の実施例3〜5のワックス添加剤は、比較例1のワックス添加剤に対応する。本発明の実施例6および7では、それぞれの場合、単一のABS成分のみを添加剤としてブレンドに添加したものである。ワックスの比率は、本発明の実施例3および5における比率よりも僅かに低い。本発明の実施例6および7は植物油を含まない。
好ましくは、成形材料の総重量に対して例えば12.5〜26重量%の量のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体が、引張衝撃強度および耐熱性に関連する変性剤として、および横方向および縦方向寸法変化にも関連する変性剤として使用されている。本発明の実施例3〜5においては、引張衝撃強度および耐熱性に関連する変性剤として、成形材料の総重量に対して12.5〜26重量%の比率のアルファ−メチルスチレン−アクリロニトリルも添加されている。本発明の実施例4および5においては、同様に成形材料の総重量に対して7〜12重量%量のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体が、第三の変性剤としてさらに使用されている。
用いる潤滑剤としては、好ましくはワックスを含み、その際、ワックスの一種は部分的に加水分解されたエステルワックスであり、他のワックスは、飽和化された分岐していない脂肪族モノカルボン酸、例えばパルミチン酸およびステアリン酸、から構成される。本発明の実施例3〜5に関して、各ワックスの比率は、成形材料の総重量に対して1重量%である。本発明の実施例6および7では、ワックスの比率は、個々のワックスで0.6重量%である。複合エステルおよびグリセロールエステルおよび/またはモンタンワックスの混合物も潤滑剤として使用できる。潤滑剤の効果的な量は、通常、0.1〜2.5重量%、特に0.6〜1.0重量%である。
このポリエステルのブレンドは、上記のように、ヨーロッパ特許第EP1066339B1号に記載されている、米国テネシー州のEastman Chemical Co.から市販されている製品である。
成形材料は、適切な色材または染料を使用して着色することもでき、白の着色は、好ましくは二酸化チタンおよび/またはチョークで達成される。市販の難燃性添加剤および市販の帯電防止剤も添加できる。添加できる他の材料としては、通常の可塑剤、PMMA、メチルブタジエン−スチレン(MBS)、塩素化ポリエチレン(PE)を基剤とする他の重合体状変性剤、およびPVC変性から公知の他の重合体、および他の加工助剤を含む。フィルム製造用の出発材料として使用する成形材料は、成形材料の総重量に対して30〜97重量%の、粉末、ペレット、または顆粒の形態にあるポリエステル樹脂組成物を、1.5〜70重量%比率の添加剤と混合することにより製造される。この成形材料を可塑化して溶融し、カレンダー加工の際に、カレンダーロール温度150〜250℃で、ロールカレンダー装置のカレンダー加工ロールを通すことにより、フィルムまたはフィルムウェブを形成する。カレンダー加工されたフィルムをロールカレンダーの最終カレンダーロールから引き出し(塑性延伸)、冷却ロールを使用して冷却する。次いで、イン−ラインまたはオフ−ライン工程で、伸度1.1〜7でフィルムを縦方向および/または横方向に延伸して巻き取る。これによって、フィルムはより薄くなり、変性剤のために、未変性フィルム、すなわち引張衝撃強度および収縮に影響を及ぼす変性剤を含まないフィルム、と比較して、その収縮可能性が低くなる。
フィルムの厚さは、一般的に100μm〜1mmであり、必要であれば、伸度1.1〜7で、厚さ15〜800μmに延伸する。伸度は、延伸前のフィルム厚を延伸後のフィルム厚で割って算出したものであり、好ましくは3〜4、特に3.7である。厚さが35〜500μmであるフィルムを得るのが好ましい。ABSまたはSANを基剤とする変性剤のために、延伸されたフィルムの収縮プロファイルおよび収縮力にも有利な効果があり、収縮がより高い温度で開始し、収縮が低減され、収縮プロファイルが平らになる。
表2は、比較例1および本発明の実施例2〜5を示す。比較例1は、つや消し剤を含まず、ポリエステル樹脂組成物98重量%およびワックス2重量%を含むPET成形材料に関するものであるのに対し、本発明の実施例2〜5の成形材料は、つや消し剤1〜5重量%、ポリエステル樹脂組成物93〜97重量%、およびワックス2重量%の比率を有する。このポリエステルは、米国テネシー州のEastman Chemical Co.の欧州特許第EP1066339B1号に開示されており、特許権により保護されている。2種類の異なったワックスAおよびBを使用し、それぞれの比率は1重量%である。ワックスAは、部分的に加水分解されたエステルワックスであり、ワックスBは、飽和化された分岐していない脂肪族モノカルボン酸、主としてパルミチン酸およびステアリン酸から構成される。使用するつや消し剤は、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムタルク、およびアクリレート−スチレン共重合体を含む。つや消し剤は、成形材料から製造されたフィルムの表面エンボスの耐熱性を改良する。この表面エンボスの耐熱性は、エンボス−安定性温度と呼ばれるものである。成形材料は、好ましくはポリエステル樹脂組成物90〜97重量%、つや消し剤0〜10重量%、およびワックス1〜3重量%を含む。
エンボスの安定性を確認するには、フィルムの光沢を特定の温度で測定し、光沢に変化が起こるまで温度を昇温する。光沢の変化が起こる温度をエンボス−安定性温度と呼ぶ。つや消し剤の使用により、さらに粗さが増加する。厚さ250μmを有する比較フィルムの熱処理後のRz値=0.45が、本発明の実施例の場合、熱処理後のRz値=3.13に増加する。
厚さが250μmであるフィルムの光沢は、入射光角度20°において8〜32である。厚さが250μmであるフィルムの光沢は、入射光角度85°で65〜90である。エンボス安定性温度は、厚さが250μmである本発明のフィルムの場合、145〜155℃、特に150℃に増加しているのに対し、比較例1は110℃である。
これらのフィルムに対して、下記の特性を測定した。
1.厚さは、DIN53370に記載されている方法により、日本Mitsutoyo製の543/250Bゲージを使用して測定した。点測定には、フィルムをゲージの開いた測定表面間に配置し、次いでこれらの表面をゆっくり閉じた。厚さをゲージから読みとった。
2.光沢−DIN67530に記載されている方法
反射率計を使用する測定では、平行光を試験表面に斜めに照射する。反射した放射線を測定する。この標準は、入射光に対して異なった入射角度を光沢レベルの関数として使用する。このためには、入射角度60°を先ず使用する。入射角度60°における光沢が70を超える場合、入射角度20°で光沢を測定する。入射角度60°における光沢が30未満である場合、入射角度85°で光沢を測定する。
3.エンボス安定性温度
エンボス安定性温度は、社内方法により測定する。このためには、フィルムを固定フレームに固定し、エアキャビネット中で様々な温度で保存する。フィルムを固定フレームから取り外した後、光沢を測定し、規定された温度における初期光沢と比較する。光沢の変化が検出された場合、光沢の変化が生じたその温度をエンボス安定性温度とする。
4.粗さ
粗さ(Rz値)は、DIN EN ISO 4287により測定する。これには、ダイヤモンド針を使用してフィルムの表面を走査し、粗さプロファイルを作製する。ここから、数学的手法を用いて粗さパラメータを決定する。
5.ビカットA50試験−DIN EN ISO 306による方法
面積1mmの円形断面を有する長い貫通針を、水平に配置した、複数のフィルムのラミネートである、厚さ3〜5mmの試料の上に垂直に、負荷10Nの下で配置する。毎時50℃の加熱速度で、この針が試料中に深さ1mmに貫通した時の温度を、ビカットA50軟化点として定義し、測定する。
6.ビカットB50試験−DIN EN ISO 306による方法
面積1mmの円形断面を有する長さ3mmの貫通針を、水平に配置した、複数のフィルムのラミネートである、厚さ3〜5mmの試料の上に垂直に、負荷50Nの下で配置する。毎時50℃の加熱速度で、この針が試料中に深さ1mmに貫通した時の温度を、ビカットB50軟化点として定義し、測定する。
7.引張衝撃強度
これは、縦方向および横方向で、DIN EN ISO 8256により、振り子衝撃試験機を使用して測定する。ここでは単一の振り子衝撃を使用し、フィルムを破壊するのに十分な張力を付与する。ここで消費されたエネルギーは、振り子のエネルギー損失から求め、ステイ−セット指示器(stay-set indicator)における摩擦および他のエネルギー損失に対して補正する。
8.縦方向/横方向弾性率
縦方向および横方向弾性率は、DIN EN ISO 527により測定する。これには、幅15mm、長さ170mmのフィルム細片を2個のクランプ間に、クランプ固定長さ100mmで固定し、規定された一定の前進速度10mm/分で、規定された試験条件、例えば標準温度および湿度で引張ひずみを付与する。弾性率は、記録された引張力/長さの変化を示すグラフから、曲線勾配として求められる。
9.横方向寸法変化
この測定は、DIN53377により行う。これには、フィルムを水浴中に規定された温度75℃および95℃で30秒間入れる。この時間後に生じた寸法変化を室温で測定する。
10.収縮の開始
収縮開始温度は(5℃ごとに昇温する)、フィルムの横方向における寸法変化が−1%より小さく、その横方向寸法変化が−5%を超える温度である。
11.収縮張力
収縮張力は、DIN53369に記載されている方法により測定する。寸法100mm×10mmのフィルム細片を100℃で、負荷セルを含む試験機に固定し、逆戻りしながら収縮する際に生じる収縮力を記録する。次いで、計算により、収縮力を最大収縮張力に変換する。
表1は、比較例1および2、および本発明の実施例3〜7に関する添加剤、寸法単位、およびフィルムの厚さを示す。ここで、フィルムに対する特定の最大伸度5および延伸温度85℃で、比較例2に対する75℃における−65%の横方向寸法変化が、本発明の実施例6および7ではそれぞれ−35%および−20%に減少していることが分かる。特に、室温で測定した横方向寸法は、フィルムを水中に75℃で30秒間保持した後に、−3%から−50%に変化している。
比較例2における95℃での横方向寸法変化−76%は、本発明の実施例6および7ではそれぞれ−60%および−40%に減少している。室温で測定した横方向寸法変化は、概して、フィルムを水中に95℃で30秒間保持した後に−15%から−65%に変化している。
衝撃改良成分の添加により、引張衝撃強度が増加する。これは、引張衝撃強度が、耐熱性増加にしたがって低下するので、耐熱性増加には必要である。
縦方向および横方向の弾性率変化はほんの僅かである。縦方向および横方向の引張衝撃強度は、比較例1の値267/300と、本発明の実施例3〜5に対する444〜538kJ/m/398〜617kJ/mの比較から分かるように、著しく増加している。非常に一般的に、縦方向引張衝撃強度は450〜550kJ/mの範囲内にある。横方向引張衝撃強度は350〜630kJ/mである。引張衝撃強度に関して、本発明の実施例3は、本発明の実施例4および5と比較して、PETの比率が高く、ABS成分の比率が低いフィルムに関し、従って、本発明の実施例4および5のフィルムよりも引張衝撃強度が大きいことが分かる。この効果は、耐熱性を増加するが、材料をかなり脆くするABS成分により引き起こされる。
比較例1のビカットA50軟化点は76℃であり、これは本発明の実施例5では110℃を超える値に向上する。一般的に、ビカットA50軟化点は78℃以上〜115℃である。ビカットB50軟化点も同様の挙動を示し、比較例1では75℃であり、本発明の実施例5では94℃に向上する。ビカットB50軟化点は、一般的に75℃〜100℃である。
収縮の開始は、比較例1における60℃から、ABS成分の濃度に応じて、65℃〜70℃に移行する。
表2から分かるように、厚さが250μmである本発明のフィルムは、比較例1と比較して、全ての光沢角度で著しく低い光沢を有する。表2には、各フィルムの前面および背面の光沢値が記載されている。光沢角度20°において、比較例1の光沢72.6/58.6が、つや消し剤成分の比率に応じて、本発明の実施例4における46.1/11.4および本発明の実施例5における14.3/8.9に低下しており、つや消し剤の比率は、本発明の実施例4においては、本発明の実施例5における値よりも低い。光沢角度60°における光沢は、比較例1では94〜100であり、これが、本発明の実施例では47〜96の値に低下する。光沢角度85°では、比較例1の光沢94〜100が、61〜95の値に低下する。高い光沢は、光沢角度20°で、光沢角度85°よりも大きな低下を示す。
本発明の実施例2〜5のフィルムに関するエンボス安定性温度は、比較例1のフィルムと比較して、110℃から150℃に著しく増加させることができた。本発明のフィルムの粗さ(Rz値)は、0.4μmから3.4μmに増加した。比較例1のフィルムの粗さは、例えば0.41/0.45μm(前面/背面)であり、本発明の実施例4のフィルムの粗さは、1.05/3.13μmであった。これらのRz値は、粗さに関する上記の範囲内である。
本発明のフィルムは、装飾家具の表面に使用することを意図しているので、ホットエンボス加工により、輪郭を付けた表面を施すことができる。家具用フィルムは、とりわけ、3Dキッチンフロントに使用される。この目的には、フィルムを木製基材上にメンブランプレス加工を使用してプレス加工する。ここではフィルムを、製法に応じて温度130℃〜150℃に加熱する。エンボス安定性温度が低すぎる場合、フィルムが弛緩し、エンボスの量が低下するか、またはエンボスが完全に消失することがある。この理由から、エンボス安定性温度は、家具用フィルムに重要な品質基準である。エンボス安定性温度を110℃から150℃に増加することにより、家具用フィルム上に施すことが多いエンボスを、150℃直下までのエンボス温度でも、保護し、光沢発生、すなわち熱処理の際の光沢増加を防止する。
フィルムをカードフィルムとして使用する場合、フィルムのエンボス安定性温度および耐熱性を増加することにより、高い熱応力にさらされる環境、例えば熱帯地域や真夏における自動車内装においても、問題なく使用できる。
グラフは、厚さ35μm、縦方向に(MDで)延伸ファクター3.7で延伸したフィルムに対する収縮(負の寸法変化)%と温度との関係を示す。負の横方向収縮値は、フィルムの横方向伸長を意味する。正の縦方向収縮値は、フィルムの短縮を示す。収縮に関する百分率変化は、出発フィルムに対する「収縮した」フィルムの寸法変化から計算する、すなわち収縮S=(処理前の試料の長さ−処理後の試料の長さ)÷(処理前の試料の長さ)
Figure 2008534720
である。
表2では、Baymod AT 68変性剤を本発明の実施例6および7に添加することにより、比較例1および2のフィルムと比較して、縦方向収縮が減少すること、および収縮曲線の上昇が緩やかになること、そして収縮の開始がより高い開始温度に移行していることが分かる。
本発明のフィルムでは収縮開始温度がより高く、収縮曲線の上昇がよりなだらかであることにより、高収縮性ポリエステルフィルムの応用分野が広がり、必要であれば、つや消し効果を加える結果、比較的高い熱的応力により、収縮の際に表面光沢を保持することができる。全体として、PETブレンドに上記の添加剤を使用することにより、一般的にかなり高価であり、フィルムの所望の特性プロファイルを達成できないことが極めて多い共重合体の使用よりも、フィルムの特性プロファイルの設計における融通性を高めることができる。
カードフィルムおよび収縮フィルムも、それぞれの場合、ポリエステル、ABS成分、潤滑剤、および所望によりつや消し剤を含むのに対し、家具用フィルムは、ポリエステル、潤滑剤、つや消し剤、および所望によりABS成分を含む。
本発明のカードフィルムは、耐熱性が高いため、高い熱的応力が関与する用途にも使用できる。収縮フィルムは、収縮率が比較的低く、収縮開始温度が高く、家具用フィルムは、エンボスおよび表面光沢に関して、耐熱性が比較的高い。
Figure 2008534720
Figure 2008534720
Figure 2008534720
延伸したフィルムの収縮と温度の関係を示すグラフである。

Claims (29)

  1. 少なくとも80モル%の二塩基酸ラジカル成分と、80〜100モル%の、2〜10個の炭素原子を有するジオールから選択されるジオールラジカル成分と、0〜20モル%の変性ジオールとを含んでなるポリエステル樹脂組成物、および、つや消し剤、ワックス、ABS成分等の重合体状変性剤よりなる群から選択される添加剤、から構成される成形材料であって、
    前記成形材料から製造されたフィルム中の前記添加剤は、成形材料の総重量に対して少なくとも97重量%のポリエステル樹脂を含むポリエステル樹脂組成物を有する基準フィルムに対して、前記フィルムの光沢値が低下させ、粗さ(Rz値)を向上させ、耐熱性を向上させ、および/または前記フィルムの表面構造を拡大し、延伸されたフィルムの収縮プロファイルを改善するものである、ことを特徴とする、成形材料。
  2. 前記成形材料が、成形材料の総重量に対して、30〜97重量%のポリエステル樹脂組成物、および1.5〜70重量%の添加剤から構成される、ことを特徴とする、請求項1に記載の成形材料。
  3. 前記ポリエステル樹脂組成物の比率が、成形材料の総重量に対して33.4〜88.8重量%であり、前記ワックスの比率が1〜2重量%であり、前記ABS成分の比率が5〜64重量%であり、植物油の比率が0〜0.6重量%である、ことを特徴とする、請求項1に記載の成形材料。
  4. 前記ポリエステル樹脂組成物の比率が、成形材料の総重量に対して90〜97重量%であり、前記つや消し剤の比率が0.0〜10重量%であり、前記ワックスの比率が1〜3重量%である、ことを特徴とする、請求項1に記載の成形材料。
  5. 前記ワックスが、部分的に加水分解されたエステルワックスおよび/または飽和化された、分岐していない脂肪族モノカルボン酸、および/またはモンタンワックスを含んでなる、ことを特徴とする、請求項3に記載の成形材料。
  6. 前記モノカルボン酸がステアリン酸またはパルミチン酸であることを特徴とする、請求項5に記載の成形材料。
  7. 前記植物油がエポキシ化された大豆油であることを特徴とする、請求項3に記載の成形材料。
  8. 前記ABS成分が、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アルファ−メチルスチレン−アクリロニトリル、および/またはスチレン−アクリロニトリル、またはこれらの変性物である、ことを特徴とする、請求項3に記載の成形材料。
  9. 炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムタルクおよびケイ酸マグネシウムタルク、アクリレート−スチレン共重合体、および高分子量および/または架橋PVCよりなる群から選択される一種以上のつや消し剤を含んでなる、ことを特徴とする、請求項4に記載の成形材料。
  10. ポリエステル樹脂組成物70〜74重量%、ABS成分23〜27重量%、ワックス2重量%、および植物油0.6重量%を含んでなる、ことを特徴とする、請求項3に記載の成形材料。
  11. ポリエステル樹脂組成物49〜52重量%、ABS成分46〜48重量%、ワックス2重量%、および植物油0.6重量%を含んでなる、ことを特徴とする、請求項3に記載の成形材料。
  12. ポリエステル樹脂組成物33〜35重量%、ABS成分62〜65重量%、ワックス2重量%、および植物油0.6重量%を含んでなる、ことを特徴とする、請求項3に記載の成形材料。
  13. ポリエステル樹脂組成物92〜94重量%、ワックス2重量%、およびつや消し剤4〜6重量%を含んでなる、ことを特徴とする、請求項4に記載の成形材料。
  14. ポリエステル樹脂組成物95〜97重量%、ワックス2重量%、およびつや消し剤1〜3重量%を含んでなる、ことを特徴とする、請求項4に記載の成形材料。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の成形材料から製造されるフィルムであって、前記成形材料から、未延伸形態で厚さ100μm〜1mmに押出またはカレンダー加工され、必要に応じて、製法中イン−ラインまたはオフ−ライン工程で、フィルムウェブに対して縦方向および/または横方向に、伸度1.1〜7、特に3〜4で延伸されている、ことを特徴とする、フィルム。
  16. 前記延伸されたフィルムの厚さが15〜800μmであることを特徴とする、請求項15に記載のフィルム。
  17. 前記フィルムの厚さが25〜600μm、特に35〜500μmであることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  18. ビカットA50軟化点が78℃以上から115℃であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  19. ビカットB50軟化点が75℃以上から100℃であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  20. 前記フィルムを水中に95℃で30秒間入れた後、室温で測定した横方向寸法変化が、−15〜−65%であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  21. 前記フィルムを水中に75℃で30秒間入れた後、室温で測定した横方向寸法変化が、−3〜−50%であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  22. フィルム温度を75℃、フィルム厚さを35μm、縦方向延伸ファクターを3.7としたときの収縮が、3〜50%であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  23. フィルム温度を95℃、フィルム厚さを35μm、縦方向延伸ファクターを3.7としたときの収縮が、15〜65%であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  24. 前記フィルムのエンボス安定性温度が115〜170℃であることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
  25. 成形材料からフィルムまたはフィルムウェブを製造する方法であって、
    (a)成形材料の総重量に対して、30〜97重量%の、粉末、ペレットまたは顆粒の形態にあるポリエステル樹脂組成物と、1.5〜70重量%の、つや消し剤、ワックス、ABS成分よりなる群から選択される添加剤とを混合し、所望により植物油を添加する工程、
    (b)前記工程(a)において製造された成形材料を可塑化して溶融させる工程、
    (c)前記溶融した成形材料を押出またはカレンダー加工し、温度150〜250℃でフィルムまたはフィルムウェブを形成する工程、および所望により、
    (d)イン−ラインまたはオフ−ライン工程で、前記フィルムまたはフィルムウェブを伸度1.1〜7で延伸する工程、
    を包含する、方法。
  26. 延伸する際の平均延伸温度またはフィルム温度が70〜140℃であることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
  27. 前記工程(a)の成形材料が、混練機および/または混合ロールまたは押出機中で、約130〜250℃に予備ゲル化され、次いで押出またはカレンダー加工によりフィルムまたはフィルムウェブに成形される、ことを特徴とする、請求項25に記載の方法。
  28. 請求項15〜24のいずれか一項に記載のフィルムの、包装フィルム、収縮フィルム、家具用フィルム、カードフィルムとしての使用。
  29. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の成形材料の、フィルム、フィルムウェブ、異形成形品、シート、成形品の製造への使用。
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