JP2008531752A - 潤滑剤用及び燃料用の添加剤としてのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル - Google Patents

潤滑剤用及び燃料用の添加剤としてのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル Download PDF

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Abstract

燃料、特に炭化水素燃料、及び潤滑剤、特に潤滑油は、エポキシ化された脂肪酸エステルから誘導される、腐食防止、耐摩耗、疲労防止及び極圧添加剤の一種であるジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有する。

Description

本出願は、2004年11月23日に出願された米国仮出願第60/630,543号を優先権主張の基礎とする。
本発明は、燃料、特に炭化水素燃料、及び潤滑剤、特に潤滑油に関し、より特定すると、そのような燃料及び潤滑剤のための、ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルから誘導される、耐摩耗、疲労防止及び極圧添加剤のあるクラスに関する。
潤滑油を開発することにおいて、潤滑油に疲労防止特性、耐摩耗特性及び極圧特性を与える添加剤を提供するための多くの試みがなされている。50年より長い間、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛(ZDDP)が耐摩耗添加剤として配合油中に用いられている。しかし、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛は灰を生じさせ、それは、自動車の排気放出物における粒子物質の一因となり、また、規制機関は、環境への亜鉛の放出を低減させようと努めている。又、ZDDPのもう一つの成分である燐は、汚染を低減させるために自動車に用いられている触媒コンバーターの耐用年数を制限してしまうと推測されている。毒物学的及び環境的理由のために、エンジン使用中に発生される粒子物質及び汚染を制限することは重要であるが、潤滑油の耐摩耗特性を低減させないように維持することも重要である。
そのことは主な関心事であり、汚染を低減し、内燃機関排気放出物中の、例えば炭化水素、一酸化炭素、及び窒素酸化物のような有毒ガスを低減させることを意図する行政規制に合致するために効果的な触媒コンバーターが必要である。そのような触媒コンバーターは、一般的に、触媒金属、例えば白金、又は変形体と金属酸化物との組み合わせを用い、排気流れ、例えば自動車の排気管中に設置し、有毒ガスを無毒ガスに変換する。先に記載したように、それらの触媒成分は、燐、又はジアルキルジチオ燐酸亜鉛の燐分解生成物により汚染され、従って、燐添加剤を含有するエンジン油の使用は触媒コンバーターの寿命及び有効性を実質的に低減させ得る。従って、触媒コンバーターの活性を維持し、寿命を延長させるために、エンジン油中の燐含量を低減させることが望ましい。
燐含量を低減させることに対して、行政及び自動車工業による圧力もある。例えば、米国軍隊基準MIL−L−46152Eは現在、エンジン油の燐含量が0.10重量%以下でなくてはならないことを要求しており、日本及び米国自動車工業協会により規定されているILSAC基準は現在、エンジン油の燐含量が0.08重量%以下でなくてはならないことを要求し、将来の燐含量をなおより低い含量にすることを提唱している。従って、潤滑油中のジアルキルジチオ燐酸亜鉛を置き換えるか又は少なくともその量をなおさらに低減させ、従って触媒不活性化を低減させて、従って触媒コンバーターの寿命及び有効性を増大させ、一方、将来の工業基準により提唱されている、エンジン油中の燐含量に合致させることが望ましい。
公知の亜鉛及び燐含有添加剤の上記欠点を考慮して、亜鉛も燐も含有しない、又は実質的に低減された量しか含有しない潤滑油添加剤を提供するために努力がされている。非亜鉛、すなわち無灰の、燐非含有潤滑油添加剤の例は、米国特許第5,512,190号に開示された、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールと、不飽和のモノ−、ジ−及びトリ−グリセリドとの反応混合物、並びに米国特許第5,514,189号のジアルキルジチオカルバメートから誘導される有機エーテルである。
米国特許第5,512,190号には、潤滑油に耐摩耗特性を与える添加剤が開示されている。その添加剤は、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールと、不飽和のモノ−、ジ−及びトリ−グリセリドの混合物との反応生成物である。又、不飽和のモノ−、ジ−及びトリ−グリセリドの混合物をジエタノールアミンと反応させ、中間反応生成物を与え、そしてその中間反応生成物を2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールと反応させることにより生成される耐摩耗特性を有する潤滑油添加剤も開示されている。
米国特許第5,514,189号には、ジアルキルジチオカルバメートから誘導される有機エーテルが潤滑剤及び燃料のための有効な耐摩耗/抗酸化添加剤であることが見出されたことが開示されている。
米国特許第5,084,195号及び第5,300,243号には、潤滑剤又は圧媒液用に特定された耐摩耗添加剤としてのN−アシル−チオウレタンチオ尿素類が開示されている。
米国特許第3,407,222号には、式:
Figure 2008531752

のジチオカルバミド酸アンモニウムと、式:
Figure 2008531752

のエポキシドとの反応が開示されており、式中、R、R、R、R、R及びRは各々、水素、アルキル、フェニル、ナフチル、シクロヘキシル又はフェニルエチルであり、R及びRは各々、水素、アルキル;シクロヘキシル又はフェニルエチルであり、並びに式中、先に記載されたジチオカルバメート塩中の窒素原子と一緒にされたR及びR並びにR及びRは、ピロリジノ、ピペリジノ及びモルホリノから成る群から選ばれるヘテロ環のN部分を形成する。
米国特許第5,019,284号には、下記の式:
Figure 2008531752

(式中、R、R、R、R、R及びRは水素又はC乃至C60のヒドロカルビルであり、任意に硫黄、窒素及び/又は酸素を有し得る)
で一般的に記載されるように、アルキレン酸化物(エポキシド)、又はエポキシ化された大豆油のようなエポキシ化された油、又は関連する官能化されたエポキシドを、ジヒドロカルビルジチオカルバミド酸ナトリウム又はジヒドロカルビルジチオカルバミド酸のトリエチルアンモニウム塩と反応させ得て、S−ヒドロキシアルキル−N,N−ジヒドロカルビルジチオカルバメートを生成することが教示されている。このS−ヒドロキシアルキル−N,N−ジヒドロカルビルジチオカルバメートは潤滑剤用添加剤としては用いられていない。そうではなく、それらをジヒドロカルビル水素ホスホネートと反応させ、水素ホスホネートジヒドロカルビルジチオカルバメートを製造する。
米国特許第5,126,063号には、ジチオカルバミド酸金属とエポキシドとのホウ酸処理反応生成物の製造、及び潤滑剤及びグリース中のホウ酸処理添加剤の使用が教示されている。
米国特許第5,698,498号には、多量の、潤滑粘度の油及び(A)少量の少なくとも一つのヒドロキシアルキルジチオカルバメート又はそれらの少なくとも一つのボレートを含有する潤滑組成物が開示されており、前記ジチオカルバメートは、アルキル又はアルケニルスクシンイミド以外のアミンから誘導される。
2001年10月26日に出願された米国出願第10/062,161号(米国特許第2003/0139301号)には、アルキルグリシジルチオエーテルを第一アミン及び/又は第二アミン及び二硫化炭素と反応させ、酸化防止剤であり摩耗阻止剤であり、ZDDPの部分的置換物質として低燐潤滑剤中に用いられ得るジチオカルバメートを製造することが開示されている。
2002年2月8日に出願された米国出願第10/067,978号(米国特許第2003/0211951号)には、式(1)又は(2):
Figure 2008531752

(式中、R、R及びRはアルキルであり、Rはアルキル又はHであり、XはO又はSであり、nは1又は2である)
のヒドロキシ置換ジチオカルバメートの製造が開示されている。例示されたすべてのエポキシドは、末端エポキシド基、例えばエポキシ化α−オレフィン類、グリシダルエーテル類、グリシダルチオエーテル類及びスチレンオキシドを有する。本特許には更に、モリブデン源、ヒドロキシル置換ジチオカルバメート及び任意に燐源を含有する組成物が開示されている。
Trofimov,B.A.らによるZeitschrift fuer Chemie(1987年)、27(1)、24−5には、2−ヒドロキシアルキルチオカルバメートを生成するための、種々のモル量のジチオカルバミド酸アンモニウムの1−(2−ビニルオキシエトキシ)−2,3−エポキシプロパンへの添加が記載されている。
Zhang,J.らによるWear、1999 224(1) 50−55には、S−[2−S−(2−ヒドキシプロピル)ベンゾチアゾール]ジオクチルジチオカルバミド酸エステルの液体パラフィンにおける添加剤としての使用が記載されている。
本発明において、式、I又はII:
Figure 2008531752

(式中、mは1乃至約20であり、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる置換基を有する又は有しない、並びに酸素、窒素及び硫黄から選ばれるヘテロ原子を有する又は有しない、1乃至約50の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、Rは、オレフィン官能基、ジアルキルジチオカルバミル官能基、OH官能基、エーテル官能基、オキシラン官能基、SH官能基又はチイラン官能基を有する又は有しない1乃至約20の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、R及びRは同じか又は異なり得て、独立して1乃至約12の炭素原子を有するヒドロカルビル基である)
を有する少なくとも一つのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有する組成物が提供される。
ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル類は潤滑剤用添加剤として有用であり、潤滑剤に耐摩耗特性及び腐食防止特性を付与することが見出された。それらのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル類は、ジチオカルバメートとエポキシ化脂肪酸エステルとの反応により都合よく製造され得る。それらのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル類は、ジチオカルバメートと1−2−エポキシアルカンとの反応生成物から得られる耐摩耗性能より優れた耐摩耗性能を与えることが見出された。1−2−エポキシアルカン類から誘導されるジチオカルバメートは米国特許第5,698,498号に先に開示されている。
本発明の望ましいジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル添加剤は、ジブチルジチオカルバミド酸ナトリウムのようなジチオカルバミド酸アルカリ金属塩とエポキシ化脂肪酸エステルとの反応により製造され得る。代替としては、ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルは、ジブチルジチオカルバミド酸ジブチルアンモニウムのようなジチオカルバミド酸アンモニウムとエポキシ化脂肪酸エステルとの反応により製造され得る。
本発明のジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルのための適する前駆体であるエポキシ化脂肪酸エステルには、エポキシ化されたオレアート類、リノレアート類、リノレナート類、リシノレアート類、エライダート類及びエレオステアラート類が含まれる。エポキシ化タレートとして知られている特に好ましい種類のエポキシ化エステルは、クラフト紙生産プロセスの副生物であり、主にオレイン酸及びリノール酸から構成される「タル油脂肪酸」から誘導され得る[Douglas M.Considine編“Chemical Process Technology Encyclopedia”、McGraw Hill、ニューヨーク、1974年、1129−1135頁参照]。
特に望ましい、液体の油溶性ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル添加剤は、ジブチルジチオカルバミド酸ナトリウムとエポキシ化2−エチルヘキシルタレートとの反応により製造され得る。エポキシ化2−エチルヘキシルタレートはDrapex(登録商標)4.4としてChemtura Corporationから入手される商業物品である。
本発明は、現在用いられているジアルキルジチオ燐酸亜鉛の部分的又は完全置換物質として用いられ得る添加剤に関する。本発明の添加剤は、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛と組み合わせて用いられる場合、相乗的な摩耗低減を示す。それらは、他の無灰耐摩耗添加剤と同様に、典型的にモーター油中に見出される他の添加剤と組み合わせても用いられ得る。モーター油中に見出される典型的な添加剤には、分散剤、清浄剤、耐摩耗剤、極圧剤、錆防止剤、酸化防止剤、消泡剤、摩擦調整剤、粘度指数改良剤、金属不動態化剤及び流動点降下剤が含まれる。
本発明の実施において用いられる化合物は、燃料及び潤滑油のための燐非含有の、腐食防止、疲労防止、耐摩耗、極圧添加剤として有用であるジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルである。
本発明は、又、潤滑油及び機能特性改良量の少なくとも一つのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有する潤滑油組成物に関する。
単独で又は他の潤滑剤用添加剤との組み合わせで、有用なジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルの新規な用途を提供することが本発明の一つの目的である。ジアルキルジチオ燐酸亜鉛、ジアリールジチオ燐酸亜鉛及び/又はアルキルアリールジチオ燐酸亜鉛との組み合わせでの又は無灰燐添加剤との組み合わせでのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル類は従来技術よりも改良を有する。
本発明の添加剤は、多くの異なる潤滑油組成物中の成分として特に有用である。本添加剤は、天然の及び合成の潤滑油並びにそれらの混合物を含む、潤滑粘度を有する種々の油中に含有され得る。本添加剤は、火花点火及び圧縮点火の内燃機関用クランクケース潤滑油中に含有され得る。本組成物は又、ガス機関用潤滑剤、タービン用潤滑剤、自動変速流体、ギア用潤滑剤、コンプレッサー用潤滑剤、金属工作用潤滑剤、圧媒液、並びに他の潤滑油及び他のグリース組成物中にも用いられ得る。
本発明の疲労防止、耐摩耗、極圧添加剤には、
式、I又はII:
Figure 2008531752

(式中、mは1乃至約20、好ましくは1乃至約12であり、Rは主に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアルコキシ基で更に置換され得て、酸素、窒素又は硫黄を有し得る、1乃至約50の、好ましくは1乃至約18の炭素原子のヒドロカルビル基であり、Rは主に、オレフィン官能基、ジアルキルジチオカルバミル官能基、OH官能基、エーテル官能基、オキシラン官能基、SH官能基又はチイラン官能基を有し得る、1乃至約20の、好ましくは1乃至約12の炭素原子のヒドロカルビルであり、R及びRは同じか又は異なり得て、独立して1乃至約12の炭素原子を有するヒドロカルビル基である)
の化合物が含まれる。
より好ましくは、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘネイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、トリアコンチル、前記の異性体等のような線状アルキル;イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、sec−ブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピルのような分岐アルキル類、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル等のような環式アルキル;フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、メトキシフェニル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル等のようなアリール、アルカリール、アルコキシアリール又はアルコキシアルキルを含むがそれらに限定されない、1乃至約50の炭素原子から成る基から選ばれる。
本明細書において用いられているように、「ヒドロカルビル」という用語には、炭化水素並びに実質的な炭化水素基が含まれる。「実質的な炭化水素」とは、その基の炭化水素性質を主には変えないヘテロ原子置換基を有する基を記載する。
ヒドロカルビル基の例には、
(1)炭化水素置換基、すなわち、脂肪族(例えば、アルキル又はアルケニル)、脂環式(例えばシクロアルキル、シクロアルケニル)置換基、芳香族置換基、芳香族−、脂肪族−及び脂環式−置換芳香族置換基等並びに環式置換基[環がその分子のもう一方の部分によって完結している(すなわち、例えば、いずれかの2つの指示された置換基が一緒に脂環式基を形成し得る)];
(2)置換された炭化水素置換基、すなわち、本発明の文脈において、その置換基の炭化水素性質を主には変えない非炭化水素基を有する置換基[当業者は、そのような基(例えば、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、ニトロ、ニトロソ、スルホキシ等)を認識する];
(3)ヘテロ原子置換基、すなわち、本発明の文脈において主に炭化水素の特徴を有するが、他には炭素原子から構成される環又は鎖中に存在する炭素以外の原子を有する置換基(例えばアルコキシ又はアルキルチオ)[適するヘテロ原子は当業者には明らかであり、例えば硫黄、酸素、窒素、並びに例えばピリジル、フリル、チエニル、イミダゾリル等のような置換基を含む。ヒドロカルビル基中の10個の炭素原子ごとに、好ましくは、約2以下の、より好ましくは1より多くないヘテロ置換基が存在する。最も好ましくは、ヒドロカルビル基中にそのようなヘテロ原子置換基が存在しない、すなわち、ヒドロカルビル基が純粋に炭化水素である]
が含まれる。
先に記載したように、先に記載の式I及びIIにおいて、R及びRは独立して、1乃至12の炭素のヒドロカルビルである。R及びRの例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシル、それらの異性体等を含むがそれらに限定しない直鎖又は分岐鎖アルキル又はアルケニル基;並びにシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロドデシルのような環式アルキル基が含まれるが、それらに限定されない。又は、R及びRは、一緒に縮合して、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ等のような環を形成する。
より特定すると、上記の式I及びIIは、フラグメント、−O−C(O)−(CH−CHR11CHR12−R[式中、R11及びR12は異なり、独立して−OH又は−SC(S)−NRのいずれかである]を有し、前記フラグメントは好ましくは12乃至22の炭素原子のエポキシ化脂肪酸の残基であり、オレフィン官能基、ジアルキルジチオカルバミル官能基、OH官能基、エーテル官能基、オキシラン官能基、SH官能基又はチイラン(thiirane)官能基を有し得る。
最も好ましくは、上記フラグメントは、エポキシ化タル油(tall oil)エステルを含む、エポキシ化オレイン酸エステルもしくはエポキシ化リノール酸エステルの残基又はそれらの混合物であり、Rは4乃至10の炭素のアルキル又は分岐アルキルであり、R及びRは4乃至10の炭素の線状又は分岐アルキルである。
本発明の実施における使用のために適するエポキシ化エステル類には、エポキシ化メチルタレート、エポキシ化ブチルタレート、エポキシ化2−エチルヘキシルタレート、エポキシ化オクチルタレート、及びエポキシ化メチルオレアート、エポキシ化ブチルオレアート、エポキシ化2−エチルヘキシルオレアート、エポキシ化オクチルオレアート等;エポキシ化メチルリノレアート、エポキシ化ブチルリノレアート、エポキシ化2−エチルヘキシルリノレアート、エポキシ化オクチルリノレアート等が含まれる。
本発明のジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルの使用は、潤滑剤の腐食防止性能、疲労防止性能、耐摩耗性能及び極圧性能を改良し得る。
本発明の実施における使用のために特に好ましいジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル添加剤には、下記の構造(A)もしくは(B):
Figure 2008531752

(式中、Rはブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル又はオクチルであり、R及びRは先に記載した通りである)
を有する化合物が含まれる。好ましくは、R及びRは独立してブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシルもしくオクチル又はそれらの異性体である。当業者は、上記の選ばれた構造は本願のコンセプトの単なる例示であり、ヒドロキシル/ジチオカルバミル置換型の統計的混合物が予測されることを容易に認識する。当業者は又、得られた生成物混合物は、未反応のエポキシド(オキシラン)基、並びに、必ずしも有害でなく、実際にその添加剤混合物の性能に利益をもたらし得る、チイラン類のような副生物を含有し得ることも認識する。
本発明のジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル添加剤は、現在用いられているジアルキルジチオ燐酸亜鉛の部分的又は完全置換物質として用いられ得て、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛との組み合わせで用いられる場合に、摩耗における相乗的低減を達成する。それらは又、他の耐摩耗添加剤と同様に、潤滑油中に典型的に見出される他の添加剤との組み合わせにおいても用いられ得る。潤滑油中に典型的に見出される添加剤は、例えば、分散剤、清浄剤、腐食/錆防止剤、酸化防止剤、耐摩耗剤、消泡剤、摩擦調整剤、シール膨潤剤、解乳化剤、VI改良剤、流動点降下剤等である。例えば、有用な潤滑油組成物添加剤の記載についての米国特許第5,498,809号を参照されたい。その開示を全体として引用により本明細書に組み入れる。
分散剤の例には、ポリイソブチレンスクシンイミド類、ポリイソブチレンスクシネートエステル類、マンニッヒ塩基無灰分散剤等が含まれる。清浄剤の例には、金属及び無灰アルキルフェナート類、金属及び無灰硫化アルキルフェナート類、金属及び無灰アルキルスルホネート類、金属及び無灰アルキルサリチレート類、金属及び無灰サリゲニン誘導体等が含まれる。
酸化防止剤の例には、アルキル化ジフェニルアミン類、N−アルキル化フェニレンジアミン類、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン、ジメチルキノリン類、トリメチルジヒドロキノリン類及びそれらから誘導されるオリゴマー組成物、ヒンダードフェノール類、アルキル化ヒドロキノン類、ヒドロキシ化チオジフェニルエーテル類、アルキリデンビスフェノール類、チオプロピオネート類、金属ジチオカルバメート類、1,3,4−ジメルカプトチアジアゾール及び誘導体、油溶性銅化合物等が含まれる。特に、Naugalube(登録商標)438、Naugalube 438L、Naugalube 640、Naugalube 635、Naugalube 680、Naugalube AMS、Naugalube APAN、Naugard PANA、Naugalube TMQ、Naugalube 531、Naugalube 431、Naugard(登録商標) BHT、Naugalube 403及びNaugalube 420がそのような添加剤の例であり、Chemtura Corporationから市販されている。
本発明の添加剤との組み合わせで用いられ得る耐摩耗添加剤の例には、有機ボレート類、有機ホスフィット類、有機ホスフェート類、有機硫黄含有化合物、硫化オレフィン類、硫化脂肪酸誘導体(エステル類)、塩化パラフィン類、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛、ジアリールジチオ燐酸亜鉛、ジアルキルジチオ燐酸エステル類、ジアリールジチオ燐酸エステル類、燐硫化炭化水素等が含まれる。特に、Lubrizol Corporationから市販されている、Lubrizol 677A、Lubrizol 1095、Lubrizol 1097、Lubrizol 1360、Lubrizol 1395、Lubrizol 5139及びLubrizol 5604、並びにCiba Corporationから市販されているIrgalube 353がそのような添加剤の例である。
摩擦調整剤の例には、脂肪酸エステル類及びアミド類、有機モリブデン化合物、ジアルキルジチオカルバミド酸モリブデン、ジアルキルジチオ燐酸モリブデン、二硫化モリブデン、ジアルキルジチオカルバミド酸トリモリブデンクラスター、非硫黄モリブデン化合物等が含まれる。特に、Molyvan A、Molyvan L、Molyvan 807、Molyvan 856B、Molyvan 822、Molyvan 855がモリブデン添加剤の例であり、R.T.Vanderbilt Company,Inc.から市販されている。又、特に、SAKURA−LUBE 100、SAKURA−LUBE 165、SAKURA−LUBE 300、SAKURA−LUBE 310G、SAKURA−LUBE 321、SAKURA−LUBE 474、SAKURA−LUBE 600、SAKURA−LUBE 700がそのような添加剤の例であり、旭電化工業株式会社から市販されている。特に、又、Ketjen−Ox 77M、Ketjen−Ox 77TSもそのような添加剤の例であり、Akzo Nobel Chemicals GmbHから市販されている。Naugalube MolyFM 2543もそのような添加剤の例であり、Chemtura Corporationから市販されている。
消泡剤の例は、ポリシロキサン等である。錆防止剤の例はポリオキシアルキレンポリオール、ベンゾトリアゾール誘導体等である。粘度指数(VI)改良剤の例には、オレフィンコポリマー、分散剤オレフィンコポリマー等が含まれる。流動点降下剤の例はポリメタクリレート等である。
先に記載されたように、適する耐摩耗化合物には、ジヒドロカルビルジチオホスフェート類が含まれる。好ましくは、ヒドロカルビル基は、平均で、少なくとも3つの炭素原子を有する。特に有用な化合物は、少なくとも一つのジヒドロカルビルジチオ燐酸(ヒドロカルビル基は、平均で少なくとも3つの炭素原子を有する)の金属塩である。ジヒドロカルビルジチオホスフェートが誘導され得る酸は式:
Figure 2008531752

(式中、R及びR10は同じか又は異なり、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アルカリール又は先の基のいずれかの置換された実質的にヒドロカルビル基誘導体であり、前記酸におけるR及びR10基は各々、平均で少なくとも3つの炭素原子を有する)
の酸により示される。「実質的にヒドロカルビル」は、エーテル、エステル、チオ、ニトロ又はハロゲンのような、その基の炭化水素特徴に実質的に影響を与えない置換基、例えば、基部分当り1乃至4つの置換基、を有する基を意味する。
適するR及びR10基の特定の例には、イソプロピル、イソブチル、n−ブチル、sec−ブチル、n−ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル、ジイソブチル、イソオクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ブチルフェニル、o,p−ジペンチルフェニル、オクチルフェニル、ポリイソブテン−(分子量350)−置換フェニル、テトラプロピレン置換フェニル、β−オクチルブチルナフチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、クロロフェニル、o−ジクロロフェニル、ブロモフェニル、ナフテニル、2−メチルシクロヘキシル、ベンジル、クロロベンジル、クロロペンチル、ジクロロフェニル、ニトロフェニル、ジクロロデシル及びキセニル基が含まれる。約3乃至約30の炭素原子を有するアルキル基及び約6乃至約30の炭素原子を有するアリール基が好ましい。特に好ましいR及びR10基は4乃至18の炭素原子のアルキルである。
ホスホロジチオ酸は、五硫化燐とアルコール又はフェノールとの反応により容易に得られる。その反応は、約20℃乃至200℃の温度において4モルのアルコール又はフェノールを1モルの五硫化燐と混合することを含む。反応が起こると硫化水素が遊離する。アルコール類、フェノール類又は両方の混合物、例えば、C乃至C30のアルコール類、C乃至C30の芳香族アルコール類の混合物が用いられ得る。
燐酸塩を製造するのに有用な金属には、I族金属、II族金属、アルミニウム、鉛、錫、モリブデン、マンガン、コバルト及びニッケルが含まれる。亜鉛が好ましい金属である。前記酸と反応し得る金属化合物の例には、酸化リチウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、リチウムペンチラート、酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムプロピラート、ナトリウムフェノキシド、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、カリウムメチラート、酸化銀、炭酸銀、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、マグネシウムエチラート、マグネシウムプロピラート、マグネシウムフェノキシド、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、カルシウムメチラート、カルシウムプロピラート、カルシウムペンチラート、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、亜鉛プロピラート、酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、酸化カドミウム、水酸化カドミウム、炭酸カドミウム、カドミウムエチラート、酸化バリウム、水酸化バリウム、バリウム水和物、炭酸バリウム、バリウムエチラート、バリウムペンチラート、酸化アルミニウム、アルミニウムプロピラート、酸化鉛、水酸化鉛、炭酸鉛、酸化錫、錫ブチラート、酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、コバルトペンチラート、酸化ニッケル、水酸化ニッケル及び炭酸ニッケルが含まれる。
ある場合には、金属反応体と共に用いられる特定の成分、少量の酢酸金属塩又は酢酸のような、特にカルボン酸又はカルボン酸金属塩、の添加は反応を促進し、改良された生成物をもたらす。例えば、所要量の酸化亜鉛との組み合わせにおける約5%以下の酢酸亜鉛の使用はホスホロジチオ酸亜鉛の生成を促進する。
ホスホロジチオ酸金属塩の製造は本技術においてよく知られており、米国特許第3,293,181号、第3,397,145号、第3,396,109号及び第3,442,804号を含む多くの発行された特許に記載されており、その開示を引用により本明細書に組み入れる。米国特許第3,637,499号に記載されているようなジチオリン酸化合物のアミン誘導体も耐摩耗添加剤として有用であり、本特許の開示を全体として引用により本明細書に組み入れる。
潤滑油中の耐摩耗添加剤として亜鉛塩が潤滑油組成物の総重量に基づいて0.1乃至10重量%、好ましくは0.2乃至2重量%の量で最も通常用いられる。それらは、通常、アルコール又はフェノールとPとの反応により最初にジチオ燐酸を生成し、続いてそのジチオ燐酸を、適する亜鉛化合物で中和することによる公知の技術により製造され得る。
第一アルコール類と第二アルコール類の混合物を含むアルコール類の混合物が用いられ得て、第二アルコールは一般的に改良された耐摩耗特性を与えるためであり、第一アルコールは熱安定性を与えるためである。一般的に、塩基の又は中性のいずれかの亜鉛化合物が用いられ得るが、酸化物、水酸化物及び炭酸化物が最も一般的に用いられる。商業的な添加剤は、中和反応において過剰の塩基性亜鉛化合物を用いるためにしばしば過剰の亜鉛を含有する。
ジヒドロカルビルジチオ燐酸亜鉛(ZDDP)はジチオ燐酸のジヒドロカルビルエステルの油溶性塩であり、下記式:
Figure 2008531752

(式中、R及びR10は先の式について記載した通りである)
により表され得る。
潤滑剤組成物がそれらの添加剤を含有する場合、その潤滑剤組成物は、典型的には、潤滑剤組成物中の添加剤がそれらの通常の有する機能を与えるのに有効である量で基油中にブレンドされる。そのような添加剤の代表的な有効量を表1に示す。
Figure 2008531752
他の添加剤が用いられる場合、必要ではないが、本発明の対象添加剤の濃縮された溶液又は分散体(先に記載した濃縮物量で)を一つ以上の前記の他の添加剤とともに含有する添加剤濃縮物を調製することが望ましく(添加剤混合物を構成する場合に、本明細書において前記濃縮物を添加剤パッケージという)、それにより、数種の添加剤が基油に同時に添加され得て、潤滑油組成物を生成する。添加剤濃縮物の潤滑油への溶解は、溶媒により、かつ緩和な加熱とともに混合することにより促進され得るが、そのことは必須ではない。添加剤濃縮物又は添加剤パッケージは典型的には配合され、適切な量で添加剤を含有し、添加剤パッケージが所要量の基本潤滑剤と組み合わされる場合に最終配合物において望ましい濃度を与える。このように、本発明の対象添加剤は、他の望ましい添加剤とともに、少量の基油又は他の相溶性溶媒に添加され得て、活性な成分を、適する割合で、典型的には約2.5乃至約90重量%の、好ましくは約15乃至約75重量%の、より好ましくは約25乃至約60重量%の添加剤の総量で含有する添加剤パッケージを生成し、残量は基油である。最終配合物は、典型的には約1乃至20重量%の添加剤パッケージを用い得て、残量は基油である。
本明細書において表されるすべての重量百分率(他に示されていなければ)は添加剤の活性成分(AI)含量、及び/又は添加剤パッケージ、又は各添加剤のAI重量プラス全油又は希釈剤の重量の合計である配合物の総重量に基づいている。
一般的に、本発明の潤滑剤組成物は、添加剤を約0.05乃至約30重量%の範囲の濃度で含有する。油組成物の総重量に基づいて約0.1乃至約10重量%の範囲の添加剤の濃度範囲が好ましい。より好ましい濃度範囲は約0.2乃至約5重量%である。添加剤の油濃縮物は潤滑油粘度のキャリアー又は希釈剤油中に約1乃至約75重量%の添加剤反応生成物を含有し得る。
一般的に、本発明の添加剤は種々の潤滑油基材において有用である。潤滑油基材は、100℃において約2乃至約200cStの、より好ましくは約3乃至約150cStの、最も好ましくは約3乃至約100cStの動粘度を有するいずれかの天然の又は合成の潤滑油基材留分である。潤滑油基材は、天然潤滑油、合成潤滑油又はそれらの混合物から誘導され得る。適する潤滑油基材には、合成ワックス及びワックスの異性化により得られる基材、並びに原油の芳香族極性成分を水素化分解(溶媒抽出ではなく)することにより製造される水素化分解された基材が含まれる。天然潤滑油には、ラード油のような動物油、植物油(キャノーラ油、ヒマシ油、ひまわり油)、石油、鉱油、並びに石炭又はシェールから誘導される油が含まれる。
合成油には、重合された及び共重合されたオレフィン類のような炭化水素油及びハロ置換炭化水素油、フィッシャー・トロプシュ技術により製造される天然ガス液体燃料、アルキルベンゼン類、ポリフェニル類、アルキル化ジフェニルエーテル類、アルキル化ジフェニルスルフィド類、並びにそれらの誘導体、類似体、同族体等が含まれる。合成潤滑油には、又、アルキレンオキシドポリマー類、インターポリマー類、コポリマー類、及び末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化等により改変されているそれらの誘導体も含まれる。
他の適する種類の合成潤滑油には、種々のアルコール類でのジカルボン酸のエステル類が含まれる。合成油として有用なエステル類にはC乃至C12のモノカルボン酸及びポリオール類及びポリオールエステル類から製造される物質も含まれる。合成油として有用な他のエステル類には、α−オレフィンと、短鎖長さ又は中鎖長さのアルコール類でエステル化されるジカルボン酸のコポリマーから製造される物質が含まれる。特に、Ketjenlube 115、135、165、1300、2300、2700、305、445、502、522及び6300がそのような添加剤の例であり、Akzo Nobel Chemicals SpAから市販されている。
ポリアルキル−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−又はポリアリールオキシ−シロキサン油及びシリケート油のような珪素系油は、他の有用な種類の合成潤滑油を構成する。他の合成潤滑油には、燐含有酸の液体エステル、重合体テトラヒドロフラン類、ポリ−α−オレフィン等が含まれる。
潤滑油は、未精製の、精製された、再精製された油又はそれらの混合物から誘導され得る。未精製油は、天然供給源又は合成供給源(例えば石炭、シェール又はタール及びビチューメン)から、更に精製又は処理をせずに直接得られる。未精製油の例には、レトルトでの乾留操作により直接得られるシェール油、蒸留から直接得られる石油、エステル化プロセスから直接得られるエステル油が含まれ、それらの各々は更なる処理をせずに用いられる。精製油は、一つ以上の特性を改良するために一つ以上の精製工程において処理されていることを除いては未精製油と同様である。適する精製技術には、蒸留、水素添加処理、脱蝋、溶媒抽出、酸又は塩基抽出、濾過、パーコレーション等が含まれ、それらのすべては当業者によく知られている。再精製油は、精製油を得るために用いられるプロセスと同様のプロセスで精製油を処理することにより得られる。再精製油は再生された又は再処理された油としても知られており、しばしば、使用済みの添加剤及び油分解生成物の除去のための技術により付加的に処理される。
ワックスの水素化異性化から誘導される潤滑油基材も単独で又は先に記載した天然の及び/又は合成の基材と組み合わされて用いられ得る。そのようなワックス異性体油は、水素化異性化触媒によって天然の又は合成のワックス又はそれらの混合物の水素化異性化により製造される。天然ワックスは、典型的には、鉱油の溶媒脱蝋により回収されるスラックワックスであり、合成ワックスは、典型的には、フィッシャー・トロプシュ法により製造されるワックスである。得られた異性体生成物を、典型的には溶媒脱蝋をさせ、分別させ、特定の粘度範囲を有する種々の画分を回収する。ワックス異性体は、又、非常に高い粘度指数を有する、一般的には少なくとも130の、好ましくは少なくとも135又はそれより高いVIを有し、脱蝋の後に約−20℃以下の流動点を有することによっても特徴付けられる。
本発明の添加剤は、多くの異なる潤滑油組成物中の成分として特に有用である。本添加剤は、天然の及び合成の潤滑油並びにそれらの混合物を含む潤滑粘度を有する種々の油中に含有され得る。本添加剤は、火花点火及び圧縮点火の内燃機関用クランクケース潤滑油中に含有され得る。本組成物は又、ガス機関用潤滑剤、タービン用潤滑剤、自動変速流体、ギア用潤滑剤、コンプレッサー用潤滑剤、金属工作用潤滑剤、圧媒液、並びに他の潤滑油及び他のグリース組成物中にも用いられ得る。本添加剤は、自動車用燃料組成物中にも用いられ得る。
本発明の利点及び重要な特徴は下記の実施例により、より明らかになるであろう。添加剤A乃至Fは本発明の範囲内である。比較添加剤G及びHは本発明の範囲内ではない。
添加剤A
N,N’−ジブチルジチオカルバミル−2−エチルヘキシルヒドロキシタレート
機械的攪拌機、添加漏斗、熱電対、及び窒素入り口を有する凝縮器を装備した1,000ml容の四ツ口フラスコに20.0gの水酸化ナトリウム及び34gの水を装入した。それらの物質を攪拌し、続いて64.6gのジブチルアミンを添加し、その混合物を10分間攪拌した。二硫化炭素、38.1gを25℃において30分間かけて添加し、4,4−エポキシ化2−エチルヘキシルタレートであるDrapex(登録商標)4.4(Chemtura)、170.2gを添加漏斗により10分間かけて添加した。その反応混合物を50℃において約1時間攪拌した。その反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルを添加し、その混合物を、20%の酢酸の添加によりpH8にした。水性相を除去し、その反応物を水で2回洗滌した。その生成物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、続いて濾過した。回転蒸発により揮発物質を除去し、透明な黄色の液体を得た。
添加剤B
N,N’−ジブチルジチオカルバミル−2−エチルヘキシルヒドロキシタレート
(ジブチルジチオカルバミド酸トリメチルアンモニウム経由で)
機械的攪拌機、2つの添加漏斗、渦巻式凝縮器、並びにクライゼンヘッド、熱電対及び窒素入り口を装備した1,000ml容の四ツ口フラスコに162.9gの45%トリメチルアミンを装入した。温度を14℃に維持して、ジブチルアミン、209mlを添加漏斗から滴下して添加した。続いて二硫化炭素74.2mlを二番目の添加漏斗から添加した。その反応物を沈降させ、続いて分離し、著しいアミン臭を有する406.4gの透明な黄色の油を得た。
機械的攪拌機、熱電対、渦巻式凝縮器並びに窒素入り口及び2.4MのHClスクラバーを装備した2,000ml容の三ツ口フラスコに、405.1gの前記油及び571.2mlのDrapex(登録商標)4.4を装入した。その混合物を70℃に加熱し、2時間攪拌した。
その反応物を一晩放置し、続いて3,250mlのキシレン中に入れ、0.1Mの硫酸で抽出した(水性相pH=1)。その混合物を水で4回洗滌し、回転蒸発により揮発物質を除去し、688gの琥珀色の液体を得た。
添加剤C
N,N’−ビス(2−エチルヘキシル)ジチオカルバミル−2−エチルヘキシルヒドロキシタレート
2リットル容のボトムアウト反応釜は、熱電対、500ml容の添加漏斗、頂部に窒素入り口を有するグラハムコイル凝縮器、加熱マントル及び頭上攪拌機を装備していた。攪拌機は底部に4つの羽根のテフロン(登録商標)櫂形攪拌器及び第一の攪拌器の1.5cm上にテフロン(登録商標)タービン攪拌器を有していた。
その装置に、80mlの水中に溶解した58.84gの水酸化ナトリウムを装入した。前記水酸化物溶液を含有するビーカーを10mlずつの水中で二回濯いだ。ビス(2−エチルヘキシル)アミン(354.8g)を添加漏斗から添加した。最初の添加漏斗を、112.3gの二硫化炭素を含有する第二添加漏斗(250ml)で置き換えた。反応温度を30乃至45℃に維持して二硫化炭素を135分間かけて添加した。最後の7ml分を添加したときに、その反応混合物はねばねばしてきた。二硫化炭素の添加が完了したらすぐにDrapex(登録商標)4.4を500ml容の添加漏斗から添加した(最初の装入で356.7g、続いて追加で142.8g)。緩和な発熱があった(30分後に反応物は61℃に達した)。その反応物を冷却し、50℃に維持した。
103分後に、160mlの7M硫酸をその反応物に滴下して添加した。発泡を有する激しいガスの発生があった。発泡がおさまるまで攪拌を停止した。付加的な80ml分の酸を添加した(56℃)。さらに発泡があり、攪拌を再び停止した。水性相を除去した。水を添加した。その反応物を80℃に加熱し、少量のキシレンを添加した。水性相を除去した。反応物を稀酸、続いて稀水酸化ナトリウム、続いて水で洗滌した。揮発物質を回転蒸発により除去し、939gの琥珀色の液体を得た。
添加剤D
混合されたN,N’−ビス(2−エチルヘキシル)ジチオカルバミル−2−エチルヘキシルヒドロキシタレートとN,N’−ジオクチルジチオカルバミル−2−エチルヘキシルヒドロキシタレート
機械的攪拌機、熱電対、及び窒素入り口を有する凝縮器を装備した100ml容の三ツ口フラスコに3.196gの水酸化ナトリウム及び9mlの水を装入した。ジオクチルアミン、12.0ml(9.6g)を添加し、続いて12.0ml(9.6g)のビス(2−エチルヘキシル)アミンを添加した。二硫化炭素、4.8ml(6.1g)をシリンジによりゆっくりと添加した。添加の間、その混合物を45℃に温めた。その混合物は、反応の終わりにはねばねばした塊りになった。Drapex(登録商標)4.4を、29.5ml(27.1g)添加し、その反応物を70℃に加熱した。著しい発熱があった。その反応塊体は80℃に達した。続いて5.6ml(7.1g)の二硫化炭素を添加した。その混合物は非常に粘性になった。その反応塊体を70℃において4時間維持した。
その反応物を100mlのキシレン中に入れ、そして100mlの水を添加し、続いて7.0mlの氷酢酸を添加した。水性層を除去し、有機層を100mlずつの水で3回洗滌した。揮発物質を回転蒸発により除去し、46.56gの透明な黄色の液体を得た。
添加剤E
ジオクチルジチオカルバミル−2−エチルヘキシルタレート
機械的攪拌機、熱電対、及び窒素入り口を有する凝縮器を装備した100ml容の三ツ口フラスコに3.194gの水酸化ナトリウム及び9mlの水を装入した。ジオクチルアミン、24.1ml(19.3g)を添加した。二硫化炭素、4.8ml(6.1g)をシリンジによりゆっくりと添加した。添加の間に、その混合物を50℃に温めた。その混合物は、反応の終わりにはねばねばした塊りになった。Drapex(登録商標)4.4、29.5ml(27.1g)を添加し、その反応物を70℃に0.6時間加熱した。
その反応物を100mlのキシレン中に入れ、そして100mlの水を添加し、続いて7.0mlの氷酢酸を添加した。水性層を除去し、有機層を100mlずつの水で3回洗滌した。揮発物質を回転蒸発により除去し、46.73gの透明な琥珀色の液体を得た。
添加剤F
ジアミルジチオカルバミル−2−エチルヘキシルタレート
機械的攪拌機、熱電対、及び窒素入り口を有する凝縮器を装備した100ml容の三ツ口フラスコに3.202gの水酸化ナトリウム及び9mlの水を装入した。ジアミルアミン、16.2ml(12.58g)を添加した。二硫化炭素、4.8ml(6.1g)をシリンジによりゆっくりと添加した。その混合物は、反応の終わりにはねばねばした塊りになった。Drapex(登録商標)4.4、34.0ml(31.3g)を添加し、その反応物を70℃に加熱し、その温度に3時間保った。
その反応物を100mlのキシレン中に入れ、そして100mlの水を添加し、続いて6.0mlの氷酢酸を添加した。水性層を除去し、有機層を2mlずつの水で洗滌した。揮発物質を回転蒸発により除去し、41.97gの透明な黄色の液体を得た。
比較添加剤G
S−[1−(2−ヒドロキシヘキサデシル)−N,N’−ジペンチルジチオカルバメート]
機械的攪拌機、添加漏斗、熱電対、及び窒素入り口を有する凝縮器を装備した100ml容の四ツ口フラスコに32.6gの1,2−エポキシヘキサデカン(Aldrich)及び10.8gの二硫化炭素を装入した。ジペンチルアミン(Aldrich)を30分間かけて滴下して添加した。反応温度は30℃を超えなかった。その反応物を23乃至26℃において1.0時間攪拌し、続いて65℃に2.0時間加熱した。揮発物質を回転蒸発により除去し、黄色の油を得た。
比較添加剤H
S−[1−(2−ヒドキロキシシクロヘキシル)−N,N’−ジブチルジチオカルバメート]
機械的攪拌機、添加漏斗、熱電対、及び窒素入り口を有する凝縮器を装備した100ml容の四ツ口フラスコに、3.71gの水酸化ナトリウム及び10mlの水を装入した。ジブチルアミン、15.7mlを添加し、続いて5.6mlの二硫化炭素を添加した。その混合物は非常に粘性になった。温度は48℃に上昇した。シクロヘキセンオキシド、9.40mlをゆっくりと添加した。温度は70℃に上昇した。その反応物を67℃において2.5時間攪拌した。その反応混合物をヘプタン中に入れ、水で洗滌し、水性相を除去した。反応混合物を酢酸で抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を濾過し、揮発物質を回転蒸発により除去し、黄色の油を得た。
例1−9
下記の例は、潤滑剤用添加剤としてのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステル類の効力を示す。本例は、又、エポキシ化されたオレフィン類から製造される比較添加剤(比較添加剤G、H)よりも、エポキシ化脂肪酸エステルから製造される添加剤(添加剤A乃至F)により与えられる耐摩耗保護が優れていることも示す。ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルは又、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛(ZDDP)との相乗効果も示す。又、ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルは腐食試験において害がないことを示している。
四球式耐摩耗試験
完全に配合されたAmerican Petroleum Institute(API)のグループIIの潤滑油中のジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルの耐摩耗性を、ASTM D 4172試験条件下で四球式摩耗試験において決定した。ファレックス可変駆動四球式摩耗試験機(Falex Variable Drive Four−Ball Wear Test)で、それらの例についての試験を行った。4つのボールを等面の四面体中に配置した。より低い3つのボールは、潤滑剤で充填した試験カップ中にしっかりと圧締めし、より上のボールは電動であるチャックにより保持した。より上のボールは、固定した、より低いボールに接触して回転した。ウエイト/レバーアーム方式により上方方向に負荷をかけた。負荷は連続可変空気負荷方式による。加熱器は高い油温度で操作させた。3つの静止した鋼のボールを10mlの試験する試料中に浸し、四番目の鋼のボールは、「ポイントツーポイント接触」で3つの静止したボールの頂部上を回転する。その機械を、40kgの負荷、分当り1,200回転の回転速度で75℃において1時間作動させる。完全に配合された潤滑油はモーター油において典型的に見出されるすべての添加剤(表2において表されている異なる耐摩耗剤とともに)、並びに作動するエンジン内での環境をシミュレーションする助けとなる0.5重量%のクメンヒドロペルオキシドを含有した。添加剤をモーター油配合物における有効性について試験し、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛を含有する又は含有しない同一の配合物と比較した。潤滑剤組成物の有効性が増大すると摩耗瘢痕は低減する。摩耗瘢痕データーを与えるために一緒に平均された試験の数を欄(#x)に示す。
Figure 2008531752
表2からわかるように、単独で(例1及び3乃至7)又はZDDPと組み合わせた(例2)添加剤A乃至Fは、比較添加剤G及びHより一般的に低い摩耗瘢痕を与えた。
耐摩耗Cameron−Plint TE77 High Frequency Friction Machine試験
完全に配合されたAPIグループII潤滑油中の本発明の添加剤の耐摩耗特性をCameron−Plint TE77 High Frequency Friction Machine試験において決定した、試験片部分(800プラスマイナス20kg/mm硬度の6mm直径のAISI 52100鋼ボール及びRC60/0.4ミクロンのNSOH B01ゲージ硬化底板)を濯ぎ、続いて工業銘柄ヘキサン類を用いて15分間超音波処理を行った。この操作をイソプロピルアルコールを用いて繰り返した。その試験片を窒素で乾燥させ、TE77内に取り付けた。油浴を10mlの試料で充填した。試験を30ヘルツの周波数、100ニュートン負荷、2.35mm振幅において行った。試験片及び油での試験を室温において開始した。すぐに温度を15分かけて50℃に上げ、その温度で15分間保った。続いて温度を15分かけて100℃に上げ、100℃において45分間保った。15分かけての150℃への第三の温度上昇の後に、150℃における最終保持を15分間行った。試験の全長さは2時間であった。試験の終わりに、6mmボールにおける摩耗瘢痕直径をLeica StereoZoom6(登録商標)Stereomicroscope及びMitutoyo 164シリーズDigimatic Headを用いて測定した。試験した完全に配合された潤滑油は、作動しているエンジン内での環境をシミュレーションする助けとするために1重量%のクメンヒドロペルオキシドを含有していた。添加剤をモーター油配合物における有効性について試験し、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛を含有する又は含有しない同一の配合物と比較した。表3において、有効性が増大すると、試験結果の数値(摩耗瘢痕直径、mm)は低減する。プレート上の摩耗瘢痕の最大深さも決定した。それはプロフィルメーターを用いて測定した(μm)。B−1、B−2及びB−3と示されたブレンドを試験した。
Figure 2008531752
Pb及びCu腐食試験
表4は、油配合物のCu及びPb腐食の程度を測定するためのCummins卓上試験の結果である。Cummins卓上試験は、ディーゼルエンジン油のためのAPI CH−4カテゴリーの一部である。純粋な鉛、銅、錫及び燐青銅の4つの金属クーポン(25.4mmの正方形)を、気泡(5リットル/時間)を生じさせた121℃における100mlの油中に168時間、浸した。用いられた油を金属について分析し、銅試料を変色について試験した。API CH−4での限界は、用いた油中、20ppmのCu、120ppmのPb、50ppmのSnであり、銅正方形のASTM D 130等級では最大3である。ILSAC GF−2資格認定を有する完全に配合されたSAE 15W−40油中に添加剤をブレンドした。表4の第一列は、他の添加剤の上面処理をせずにSAE 15W−40油で得たデーターである。ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸は、Pb腐食において非常に良好であり、合格結果であった。B−4、B−5、B−6及びB−7として示されたブレンドを試験した。ブレンドB−4は添加剤を含有せず、対照として用いられた。
Figure 2008531752
本発明を明示する原則から逸脱せずになされ得る多くの変更及び改変を考慮して、本発明に提供されるべき保護の範囲の理解のための言及は、添付された特徴になされるべきである。

Claims (10)

  1. 式、I又はII:
    Figure 2008531752

    (式中、mは1乃至約20であり、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる置換基を有する又は有しない、並びに酸素、窒素及び硫黄から選ばれるヘテロ原子を有する又は有しない、1乃至約50の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、Rは、オレフィン官能基、ジアルキルジチオカルバミル官能基、OH官能基、エーテル官能基、オキシラン官能基、SH官能基又はチイラン官能基を有する又は有しない1乃至約20の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、R及びRは同じか又は異なり得て、独立して1乃至約12の炭素原子を有するヒドロカルビル基である)
    を有する少なくとも一つのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有する組成物。
  2. mが1乃至約12であり、Rが1乃至約18の炭素原子を有し、Rが1乃至約12の炭素原子を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘネイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、トリアコンチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、sec−ブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、メトキシフェニル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル及びそれらの異性体から成る群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
  4. 及びRが、一緒に縮合して、アルキル置換基、アルケニル置換基、アリール置換基もしくはアルコキシ置換基を有するもしくは有しない、並びにN、OもしくはSを有するもしくは有しない環を形成するアルキル基である、請求項1に記載の組成物。
  5. ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルが、下記の構造(A)もしくは(B):
    Figure 2008531752

    (式中、Rはブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル又はオクチルであり、R及びRは独立してブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル又は2−エチルヘキシルである)の一つ又はその異性体を有する、請求項1に記載の組成物。
  6. a)潤滑剤粘度を有する油及び
    b)式I又はII:
    Figure 2008531752

    (式中、mは1乃至約20であり、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる置換基を有する又は有しない、並びに酸素、窒素及び硫黄から選ばれるヘテロ原子を有する又は有しない、1乃至約50の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、Rは、オレフィン官能基、ジアルキルジチオカルバミル官能基、OH官能基、エーテル官能基、オキシラン官能基、SH官能基又はチイラン官能基を有する又は有しない1乃至約20の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、R及びRは同じか又は異なり得て、独立して1乃至約12の炭素原子を有するヒドロカルビル基である)
    を有する少なくとも一つのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有する組成物。
  7. ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルが、下記の構造(A)もしくは(B):
    Figure 2008531752

    (式中、Rはブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル又はオクチルであり、R及びRは独立してブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル又は2−エチルヘキシルである)の一つ又はその異性体を有する、請求項6に記載の組成物。
  8. 潤滑剤粘度の油が、100℃における約2乃至約200cStの動粘度を有する天然の又は合成の潤滑油基材留分である、請求項6に記載の組成物。
  9. a)炭化水素燃料及び
    b)式I又はII:
    Figure 2008531752

    (式中、mは1乃至約20であり、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる置換基を有する又は有しない、並びに酸素、窒素及び硫黄から選ばれるヘテロ原子を有する又は有しない、1乃至約50の炭素の原子を有するヒドロカルビル基であり、Rは、オレフィン官能基、ジアルキルジチオカルバミル官能基、OH官能基、エーテル官能基、オキシラン官能基、SH官能基又はチイラン官能基を有する又は有しない1乃至約20の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり、R及びRは同じか又は異なり得て、独立して1乃至約12の炭素原子を有するヒドロカルビル基である)
    を有する少なくとも一つのジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルを含有する組成物。
  10. ジチオカルバミル−β−ヒドロキシ脂肪酸エステルが、下記の構造:
    Figure 2008531752

    (式中、Rはブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル又はオクチルであり、R及びRは独立してブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル又は2−エチルヘキシルである)の一つ又はその異性体を有する、請求項9に記載の組成物。
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