JP2008530299A - 電気伝導性ポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、熱硬化性ポリマーと鉄系もしくはコバルト系のフタロシアニン錯体の電気伝導性粒子20重量%までとを含む電気伝導性ポリマー組成物を調製する方法に関し、該方法は、該錯体を該熱硬化性ポリマーの前駆体1種以上と混合し、その後、得られた混合物を架橋することにより、かつその際に粒子を特定の分散剤中のディスパージョンの形態で投入することによる。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明は、熱硬化性ポリマーと鉄系もしくはコバルト系のフタロシアニン錯体の電気伝導性粒子20重量%までとを含む電気伝導性ポリマー組成物を調製する方法に関し、該方法は、該導電性粒子を該熱硬化性ポリマーの前駆体1種以上と混合し、その後、得られた混合物を架橋することによる。それはまた、得られるポリマー組成物に関し、さらには基材とポリマー組成物とを含む被覆製品に関する。
そのような方法、得られる組成物、およびその使用については、国際公開第A−93/24562号パンフレットから公知である。
最近、特定レベルの導電率を必要とする多くの分野において、得られる複合材の潜在用途が存在することから、絶縁性ポリマーを導電性充填剤とブレンドすることにかなりの関心が寄せられている。適用される導電性充填剤は、金属粉末から、カーボンブラック、グラファイト、および炭素繊維をはじめとする炭素質充填剤に至るまで、さまざまである。ときには、ポリアニリンやポリピロールのような真性導電性ポリマー(ICP)が使用されることもある。広範にわたる標準的ポリマーがマトリックスとして使用され、ポリマーマトリックスを貫通する粒子網状構造の形成により導電率の増大が引き起こされる。この分野に関係する主要な問題点は、実用化に適した導電率レベルを達成するのに多量の導電性充填剤を必要とする点である。このように多量の充填剤を用いると、複合材の機械的性質が損なわれ、マトリックスの加工性が不十分なものとなる。さらに、最終材料のコストは、多くの場合、費用のかかる導電性種の分率が高いことから許容範囲外にある。
一般的には、ポリマー複合材のdc(直流)体積導電率(σ)と充填剤の充填率との関係は、線形である。σは、パーコレーション閾値(φ)として知られる臨界導電性充填剤濃度において急増する。そのような急激な遷移を理解すべく、いくつかの理論が開発されている。統計学的パーコレーションモデルは、文献の大半を占めている。これらのモデルによると、パーコレーション閾値は、丸形粒子の場合、3次元の体積分率で0.16であると予測される。
本発明の第1の目的は、結果としてポリマー組成物のパーコレーション閾値を有意に低下させる方法を提供することである。
以上で述べた先行技術の教示を実施した場合、ポリマーマトリックスのバルクの導電率が達成されるにすぎないことが判明した。実際には、数ミクロンの厚さを有する孤立トップ層が見いだされた。
したがって、本発明の他の目的は、結果として熱硬化性ポリマーで被覆された基材が作製され、被覆がバルクとトップ層との導電率差を実質的に示さない方法を提供することである。
根底をなす本発明のさらに他の目的は、導電性粒子の所与の濃度において導電率レベルを所望のレベルに調整しうる被覆を取得する方法を提供することである。
記載の目的は、導電性錯体の粒子を分散剤中のディスパージョンの形態で熱硬化性ポリマーの前駆体1種以上に投入する方法により達成される。ただし、分散剤の化学構造は、以下の基:
−OH
−C=O
−S=O
−Ph−R
−NR
〔式中、各Rは、水素または(置換)炭化水素基である〕
のうちの少なくとも1つを含むものである。
以下に成分および方法の詳細を示す。
a)熱硬化性ポリマー
本発明の目的は、熱硬化性ポリマーをベースとする電気伝導性ポリマー組成物を調製することである。そのような熱硬化性ポリマーおよびその調製については、当技術分野で公知である。それは、慣例に従って1種以上の架橋剤を用いてモノマーまたはモノマーの混合物を架橋することにより調製される。そのような成分は、ここでおよびこれ以降で、熱硬化性ポリマーの前駆体とも記される。
好ましくは、熱硬化性ポリマーは、熱硬化性エポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン、熱硬化性ホルムアルデヒド樹脂、熱硬化性アクリルウレタン系、熱硬化性ポリエステル、および/または熱硬化性ポリ(アルキル)アクリレートよりなる群から選択される。熱硬化性ポリ(アルキル)アクリレートの場合、好ましいのは、熱硬化性ポリメチルアクリレートまたは熱硬化性ポリメチルメタクリレートである。
前駆体(複数種可)の架橋を行う条件は、当業者に公知である。該架橋を行うと、最終的には、熱硬化性ポリマーを生じる。つまり、そのようなポリマーは溶融加工性ではなく、これは熱可塑性ポリマーとは対照的である。
b)電気伝導性粒子
この粒子は、鉄系もしくはコバルト系のフタロシアニン錯体である。そのような錯体は、国際公開第93/24562号パンフレット(その内容は参照により本明細書に組み入れられるものとする)から公知である。また、欧州特許第A−261,733号明細書には、これらのタイプの化合物が開示されている。一次粒子サイズは、一般的には、1μmよりも十分に小さい。サイズが大きくなるほど、組成物中の粒子間の網状構造の形成が困難になる。
c)分散剤
分散剤(その中にまたはそれを用いて電気伝導性粒子のディスパージョンが作製される)は、以下の基:
− OH
− C=O
− S=O
− Ph−R
− NR
〔式中、Phは、(置換)フェニル基を表し、そして各Rは、水素または(置換)炭化水素基である〕
のうちの少なくとも1つを含む。より好ましくは、分散剤は、互いに同一であるか異なっているかのいずれかである2つ以上の記載の基を含む。適用可能な分散剤の非網羅的リストは、次の化学物質:シクロヘキサノン、スルホラン、ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、グリセロール、グリコールモノステアレート、ポリエチレングリコール、DMPU、DMIL(2,3−ジメチル−2−イミダゾリダノン、n−メチルピロリドン、HMPTA(ヘキサメチルホドホルトリアミド)、リネボール(Linevol)(ブチルベンジルフタレート)、濃HSO、トリフルオルメタンスルホン酸、m−クレゾール、エチレンカーボネートを含む。
好ましくは、アルキレングリコールまたはアルキルフェノールもしくはアリールフェノールを含む群から選択される分散剤を使用する。より好ましくは、分散剤は、エチレングリコールまたはm−クレゾールのいずれかである。
d)ディスパージョン
本発明では、電気伝導性粒子を分散剤中に予備混合することが必須条件である(両成分は以上に記載したとおりである)。この混合および分散は、ディスパージョンを調製するための公知の技術を使用しうるプロセスである。当業者であれば、各成分の性質および重合の条件に応じて、ディスパージョンを調製するプロセス条件を決定することが可能である。ディスパージョンを作製する温度は、室温または高温のいずれかでありうる。
ディスパージョン中の電気伝導性粒子の濃度は、決定的に重要というわけではない。容易に処理できるように、ディスパージョンは、好ましくは、50重量%までのフタロシアニン錯体粒子を含む。粒子を微細分散してなるディスパージョンから始めることが好ましい。
e)架橋剤
熱硬化性ポリマーを調製するために、一般的には、ポリマーのモノマー前駆体の次に架橋剤を使用することが必要である。したがって、特定の熱硬化性ポリマーの調製に使用される適用可能かつ好適な架橋剤については、当業者の熟知するところである。熱硬化性エポキシ樹脂の場合、このポリマーは、好ましくは、少なくとも2つのエポキシ基を含有する前駆体とジアミン系架橋剤とから調製される。その場合、架橋剤は、式:
N−R−(O−R−NH
〔式中、RおよびRは炭化水素基であり、そしてnは1〜75の値を有する〕
を有する。
好ましくは、炭化水素基RおよびRはいずれも、イソプロピレン基である。
驚くべきことに、架橋剤の主鎖の長さを適合化させることにより(すなわち、以上の式中のnの値を変化させることにより、したがって、分子量を変化させることにより)、被覆のガラス特性またはゴム特性を達成しうることを見いだした(nの値が大きくなるほど、被覆はゴム状になる)。好ましくは、nは、3〜60の値を有する。驚くべきことに、nの値を変化させることにより、したがって、架橋剤の分子量を変化させることにより、得られる導電性ポリマー組成物の導電率レベルを制御できる可能性もある。すなわち、分子量が高くなるほど、ポリマー組成物中の電気伝導性種の所与の濃度において導電率レベル(S/cm単位)が低くなる。
f)電気伝導性ポリマー組成物
本発明によれば、当技術分野で公知のポリマー組成物と比較して有意に低減されたパーコレーション閾値を有する改良された導電性ポリマー組成物が得られる。本発明のさらなる有意な効果は、バルクとトップ層との導電率差が実質的に存在しないという事実であり、これは、当技術分野で公知の方法に従って調製されるポリマー組成物とは対照的である。結果として、好ましくは20重量%までの電気伝導性の鉄系もしくはコバルト系のフタロシアニン錯体を含みかつバルクとトップ層との導電率差が実質的に存在しない電気伝導性ポリマー組成物が得られる。
g)方法
被覆組成物のポリマーを調製する方法自体は、当該技術から公知である。参考文献としては、以上に記載した国際公開第A−93/24562号パンフレットが挙げられうる。マトリックスのタイプに依存して最適処理ウィンドウが存在し、最適処理ウィンドウの範囲外では部分導電性さらには非導電性の生成物が得られるにすぎないことが判明した。重合温度が低すぎる場合、分散粒子は、重合が十分に行われる前に沈降する傾向を有する。温度が高すぎる場合、硬化プロセスは、ディスパージョンと熱硬化性ポリマーの前駆体との混合プロセスよりも速い。
以上を考慮に入れると、当業者であれば、本発明で使用される各熱硬化性ポリマーに好適な加工ウィンドウはわかるであろう。たとえば、エポキシ系ポリマーの場合、この処理ウィンドウは、40〜140℃である。
体積導電率σは、被覆の厚さに依存することが判明した。被覆が薄くなるほど、σは小さくなり、かつパーコレーション閾値(φ)は大きくなる。結果を図1に示す。
図1に与えられる結果に対する最小パーコレーション閾値は、膜厚≧200μmの場合、0.9重量%であることが判明した。これにより、膜厚と共に所望のレベルの導電率を適合化させることも可能になる。
一般に、本発明に係るポリマー組成物は、基材上の被覆として使用可能である。前記基材は、有機基材または無機基材のいずれかを含みうる。有機基材は、一般的には、高分子特性を有する。好適な基材の例は、ポリアミド、ポリカーボネート、ガラス、金属である。
実施例I
0.056gのフタルコン11(Phthalcon 11)(約500×250×50nmの粒子サイズを有する電気伝導性錯体)を0.497gのm−クレゾール中に室温で1時間分散させた。ディスパージョンを超音波浴中に入れ、室温でさらに1時間分散させた。
以下の実施例および比較実験を用いて本発明について説明するが、それらは、本発明を例示するものであり、限定するものではない。
得られたディスパージョンを0.369gのエピコート828(Epikote 828)(ポリマー前駆体)および0.131gのジェファミンD−230(Jeffamine D−230)(架橋剤)とマグネティックスターラーにより室温で2分間混合した。次に、超音波浴中(脱ガスモード下)において混合物を室温で5分間脱ガスした。次に、ドクターブレードアプリケーターを用いて、この脱ガスされた混合物をポリカーボネートパネル(オランダ国のGEプラスチックス(GE Plastics,The Netherlands))上に適用した(90μmの湿潤厚さ)。
被覆されたポリカーボネートを真空オーブン中に入れ、そして100℃で4時間かけて硬化(架橋)させ、120℃で20時間かけて後硬化させ、次に、オーブンから取り出して室温まで冷却させた。乾燥された被覆の厚さ(マイクロメーターを用いて測定)は、49μmであった。これは、異なる場所における少なくとも5回の測定の平均である(10%以内の測定誤差)。
得られた被覆の上に銀ペイント(米国EMSの銀導電性接着剤416)の4本の平行ストライプを適用した(長さを2cm、幅を2mm、かつ2つの隣接ストライプ間の距離を1cmにして、被覆と電極との間の接触抵抗を最小限に抑えた)。4つのピン電極を4本の銀ペイントストライプに接触させて、導電率を測定した。外側の2つの電極を電源(ケースレー237(Keithley 237))に接続し、そして内側の2つを高電圧電位計(ケースレー6517A(Keithley 6517A))に接続した。前者のユニットにより被覆を介して定電流(I、アンペア単位で表される)を供給し、後者のユニットにより2つの内側電極間の電圧差(ΔV、ボルト単位で表される)を測定した。標準的なASTM D991に従ってかつケースレー(Keithley)の使用説明書「低レベル測定(Low Level Measurements)」に従って、測定を行った。式:
Figure 2008530299

に従って体積導電率(σ)を計算した。ただし、L(センチメートル単位で表される)は、2つの隣接する銀ペイントストライプ間の距離であり、bは、ストライプの長さ(センチメートル単位で表される)であり、そしてh(センチメートル単位で表される)は、被覆の厚さである。
以上で述べた被覆の測定された実際の導電率は、1.1×10−7S/cmであった。これは、以下に示される6回の測定の平均値である。
Figure 2008530299
比較実験A〜C
実施例Iを反復したが、ただし、フタルコン11(Phthalcon 11)のディスパージョンの事前調製を行わなかった。フタルコン(Phthalcon)の濃度は、5、10、および20重量%(それぞれ)であり、そしてディスパージョンは、ジェファミン230(Jeffamine 230)中さらにはエピコート828(Epikote 828)中に作製した。エピコート828(Epikote 828)とジェファミン230(Jeffamine 230)とのモル比は、2:1であった。
これらの被覆はすべて、四点測定装置を用いて被覆を測定した場合、20重量%程度の高い充填剤濃度でさえも、非導電性であることが判明した(σ<10−12S/cm)。2D光学顕微鏡法および3D共焦点レーザー走査顕微鏡法の両方により、フタルコン11(Phthalcon 11)/ジェファミン230(Jeffamine 230)ディスパージョンから作製された被覆では粒子網状構造が被覆全体に不均一に分布しかつ粒子網状構造が被覆の表面で検出されないことが明らかになった。4点導電率測定を被覆材料の表面上で行ったので、被覆の表面モルホロジー、すなわち、表面におけるこれらの網状構造の不在は、σ<10−12S/cmに関与する可能性がある。したがって、バルクの導電率を測定する非接触静電電圧計法を使用した。この結果、10重量%のフタルコン11(Phthalcon 11)を含有するエポキシ系被覆は、すでに導電性であることがわかった(σは4.2×10−7S/cmである)(比較実験B)。より少量のフタルコン11(Phthalcon 11)を含有する被覆では、導電率を測定することはできなかった(比較実験A)。エピコート828(Epikote 828)ディスパージョンから作製された被覆のいずれにおいても、上述の両測定法を用いて導電率を測定することはできなかった。フタルコン11(Phthalcon 11)粒子の網状構造は、マイクロスコピック技術を用いて見いだされなかった。また、この技術から、フタルコン(Phthalcon)粒子のほとんどが硬化前および硬化後のいずれにおいても数ミクロンのアグロメレートとしてマトリックス中に存在することがわかった。
実施例II〜XVI
実施例Iと同様にして、これらの実施例を実施した。実験条件の詳細および結果を表2および図2に示す。
Figure 2008530299
実施例XVII
実施例Iを反復したが、ただし、唯一の例外としてドクターブレード適用で使用した被覆の湿潤厚さは、90μmではなく300μmであった。得られた硬化被覆の厚さは、137μmであり、測定された体積導電率は、7.2×10−8S/cmであった。
実施例XVIII〜XXIII
実施例Iと同様にして、これらを実施した。実験条件の詳細および結果を表3に示す。
Figure 2008530299
実施例XXIV
使用前にフタルコン11(Phthalcon 11)を真空下80℃で48時間乾燥させた。0.056gのフタルコン11(Phthalcon 11)を室温で0.497gのm−クレゾールに添加した。0.014gのエピコート828(Epikote 828)もまた、混合物に添加した。次に、混合物を磁気的に1時間分散させ、次に、超音波により1時間分散させた。両方の分散を室温で行った。
このディスパージョンに0.361gのエピコート828(Epikote 828)および0.130gのジェファミン230(Jeffamine 230)を添加した。混合物を磁気的に2分間攪拌し、次に、超音波により室温で5分間脱ガスした。
この混合物から、実施例Iに記載の手順に従って硬化された被覆を作製した。硬化された被覆の厚さは52μmであり、そして測定された体積導電率は1.1×10−6S/cmであった。
実施例XXV〜XXXVI
実施例XXIVの記載と同様にして、これらの実施例を実施した。実施例間の変化およびそれらの結果を表4および5に示す。
Figure 2008530299
Figure 2008530299
実施例XXXVIおよびXXXVII
分散剤としてm−クレゾールまたはエチレングリコールのいずれかを用いて、さまざまなフタルコン11(Phthalcon 11)濃度で実施例Iを反復した。結果を図3に示す。
σ−[フタルコン11(Phthalcon 11)]曲線を10−17S/cm(純粋なエポキシマトリックスの導電率)まで外挿することにより、フタルコン11(Phthalcon 11)/エポキシのパーコレーション閾値を決定した。エチレングリコールで分散された被覆では、1.5重量%のパーコレーション閾値が達成され、m−クレゾールで分散された被覆では、1.2重量%の値が見いだされた。
また、図3の曲線をパーコレーション理論のスケーリング則に従って(Rolduglinら著(有機被覆の進歩(Progress in organic coatings),2000年,第39巻,第81号,100頁)に従って)あてはめた。
σ 〜 c(φ−φ
ただし、cは定数であり、tは臨界指数であり、φは充填剤粒子の体積分率であり、そしてφはパーコレーション閾値である。tの値は、エチレングリコールで分散された被覆では2.03であり、m−クレゾールで分散された被覆では2.15である(図4)。
両方の硬化フタルコン11(Phthalcon 11)/エポキシ被覆で見いだされたパーコレーション閾値(φ≒1.4重量%)は、当技術分野の値よりもはるかに小さい。
実施例XXXVIII
この実施例では、導電率に及ぼす反応温度の影響を調べた。すべて実施例Iのさらなる条件に従う。結果を図5に示す。
体積導電率σは、被覆の厚さに依存することが判明した。被覆が薄くなるほど、σは小さくなり、かつパーコレーション閾値(φ)は大きくなる。結果を図1に示す。 (実施例II〜XVI)実施例Iと同様にして、これらの実施例を実施した。実験条件の詳細および結果を表2および図2に示す。 (実施例XXXVIおよびXXXVII)分散剤としてm−クレゾールまたはエチレングリコールのいずれかを用いて、さまざまなフタルコン11(Phthalcon 11)濃度で実施例Iを反復した。結果を図3に示す。 図3の曲線をパーコレーション理論のスケーリング則に従って(Rolduglinら著(有機被覆の進歩(Progress in organic coatings),2000年,第39巻,第81号,100頁)に従って)あてはめた。 [σ 〜 c(φ−φ]ただし、cは定数であり、tは臨界指数であり、φは充填剤粒子の体積分率であり、そしてφはパーコレーション閾値である。tの値は、エチレングリコールで分散された被覆では2.03であり、m−クレゾールで分散された被覆では2.15である(図4)。 (実施例XXXVIII)この実施例では、導電率に及ぼす反応温度の影響を調べた。すべて実施例Iのさらなる条件に従う。結果を図5に示す。

Claims (14)

  1. 熱硬化性ポリマーと鉄系もしくはコバルト系のフタロシアニン錯体の電気伝導性粒子20重量%までとを含む電気伝導性ポリマー組成物を調製する方法であって、該方法は、該導電性粒子を該熱硬化性ポリマーの前駆体1種以上と混合し、その後、得られた混合物を架橋することによるものであり、
    該錯体の粒子が分散剤中のディスパージョンの形態で該熱硬化性ポリマーの前駆体1種以上に投入され、該分散剤の化学構造が、以下の基:
    −OH
    −C=O
    −S=O
    −Ph−R
    −NR
    〔式中、各Rは、水素または(置換)炭化水素基である〕
    のうちの少なくとも1つを含むものである、方法。
  2. 前記熱硬化性ポリマーが、熱硬化性エポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン、熱硬化性ホルムアルデヒド樹脂、熱硬化性アクリルウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル、および/または熱硬化性ポリ(アルキル)アクリレートを含む群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記分散剤が2つ以上の記載の基を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記分散剤が、アルキレングリコールまたはアルキルフェノールもしくはアリールフェノールを含む群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記分散剤がエチレングリコールまたはm−クレゾールである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ディスパージョンが前記フタロシアニン錯体50重量%までを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記熱硬化性エポキシ樹脂が、少なくとも2つのエポキシ基を含有する前駆体とジアミン系架橋剤とから調製される、請求項2に記載の方法。
  8. 前記架橋剤が、式:
    N−R−(O−R−NH
    〔式中、RおよびRは炭化水素基であり、そしてnは1〜75の値を有する〕
    を有する、請求項7に記載の方法。
  9. およびRがいずれもイソプロピレン基である、請求項8に記載の方法。
  10. nが3〜60の値を有する、請求項8〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記フタロシアニン錯体が、多くとも10重量%で、好ましくは多くとも5重量%で前記ポリマー組成物中に存在する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 熱硬化性ポリマーと電気伝導性の鉄系もしくはコバルト系のフタロシアニン錯体20重量%までとを含みかつバルクとトップとの導電率差が実質的にない、電気伝導性ポリマー組成物。
  13. 前記ポリマー組成物が、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法により得られる、請求項12に記載のポリマー組成物。
  14. 基材と請求項12〜13のいずれか1項に記載のポリマー組成物とを含む、被覆製品。
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