JP2008529216A - 燃料電池の動作を改善するための方法及びデバイス - Google Patents

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Abstract

燃料が供給されたアノードと酸化剤が供給されたカソードとを有する燃料電池のコンディショニング方法であって、(i)第1の外部負荷を燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と、(ii)その外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と、(iii)第2の外部負荷を燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程とを含む方法。

Description

燃料電池の動作を改善するための、燃料電池をコンディショニングする発明物及び方法である。
燃料電池とは、燃料、例えば水素、及び酸化種、例えば酸素又は空気を含有する流体流を、電気、熱及び反応生成物に変換するデバイスである。そのようなデバイスには、燃料が供給されるアノード;酸化種が供給されるカソード;及びこの2つを分離する電解質が含まれる。燃料及び/又は酸化剤は、液体物質又は気体物質であってよい。電解質は、燃料の反応によってイオンが生成するアノードと、イオンが使用されて生成物を生成するカソードとの間を、イオンが移動するためのイオン性経路を提供する。イオン形成中に生成する電子は外部回路で使用され、このようにして電力が作り出される。
ポリマー電解質膜(PEM)燃料電池は、電解質がポリマー電解質である種類の燃料電池である。他の種類の燃料電池として、固体酸化物燃料電池(SOFC)、溶融炭酸塩燃料電池(MCFC)、リン酸燃料電池(PAFC)などが挙げられる。流体反応物質を使用して動作する電気化学デバイスと同様に、高性能と長動作時間の両方を実現するための独特の困難な課題が存在する。高性能を実現するためには、デバイス内部の構成要素の電気抵抗及びイオン抵抗を低減する必要がある。ポリマー電解質膜における最近の進歩により、PEM燃料電池の電力密度を大幅に改善することが可能になった。本技術分野で周知であるように、ポリマー電解質膜の厚さを減らすと膜のイオン抵抗を低減でき、こうして燃料電池の電力密度が増大する。この出願の中では、外部回路の電圧と電流との積を、カソードにおける有効面積(active area)の幾何学的面積で割ったものとして、電力密度を定義する。有効面積とは触媒が燃料及び酸化剤に触れる面積である。
しかしながら、膜の物理的寸法を減らすと、他のデバイス構成要素からのダメージに対してより敏感になる可能性があり、セル寿命がより短くなることにつながる。この問題を軽減するために様々な改善がなされてきた。例えば、Baharらの米国再発行特許第37307号では、ポリマー電解質膜の強度を増加するために、ポリマー電解質膜を多孔質強化材で強化している。この方法はセル性能を改善し寿命を延ばすという点で成功しているものの、電力密度がより高ければさらにより望ましい。
電力密度を改善する目的で多くの改良が燃料電池になされてきたが、大半が性能を改善する材料を使用することに注目したものである。所定の一組の材料を用いて動作し、それらの材料を前提として電力密度を最大にするであろう、特定の動作方法又はデバイスに注目したものはほとんどない。単セル、すなわち、単一のアノード及びカソードのみを備えたセル、又は燃料電池スタック、すなわち通常は直列に、一緒に接続された多数の単セルの、いずれかを組み立てた後、動作させながらセル又はスタックの性能を改善する場合、「慣らし」時間が必要であることは本技術分野で周知である。理想的には、図1で「理想」と表示した曲線に示すように、組み立て直後から最大可能出力が得られることが望ましい。しかしながら実際は、図1で「典型」と表示した曲線に示すように、出力は最初低いがある一定時間の経過に伴い改善する。従って一般的には、電力密度を監視しながら、あるいは実際にはより容易に行われるように、電流密度が増加しなくなるまで所定の一定電圧における電流密度を監視しながら、ある程度の時間セルを「慣らす」ことになる。この時点でセルは「慣らし済み」となり、通常の使用条件で動作する状態にある。理想的には、慣らし手順の後に最大限の電力密度を得るだけではなく、この点に到達する時間が可能な限り短いことも望まれる。この「慣らし」時間が短いほど、セル又はスタックが使用目的のためにより早く動作可能になる。
慣らし手順又はコンディショニング手順の有効性を決定するための標準測定法は、従来技術において確立されていない。この出願では以下を使用する。燃料電池の0.6ボルトでの出力電流密度を監視し、所定の慣らし手順を適用している最中、時間の関数として記録する。18時間後、0.6ボルトでの電力密度を分極曲線から計算する。その後、様々な手順を用いてコンディショニングしたセルの間の比較手段として、この電力密度を使用できる。この値が高いほど、コンディショニング手順がより良好である。慣らし時間を測定するために、時間に対して記録した0.6ボルトでの電流密度から2つの値を計算する。第1は、18時間で達成される電流密度の75%に到達するのに必要な時間である。第2は、18時間で達成される電流密度の90%に到達するのに必要な時間である。慣らし手順又はコンディショニング手順が良好であるほどそれらは短時間となる。これらの測定の実例を図2に示し、測定手続の完全な詳細は後述する。
当業者の間で使用される特定のコンディショニング手順又は慣らし手順は様々であり、新たに組み立てたセル又はスタックに多数の分極曲線を実施することから、セルに外部負荷を適用して、一定時間、電圧又は電流を一定に保持することに及ぶ。また、電圧又は電流を慣らし中に変化させ、セルを一回又は複数回短絡させ、高温及び/又は高圧をセルに適用するといったコンディショニング方法も当業者に知られている。
慣らしが完了して、燃料電池又はスタックが通常条件で動作している後、セル又はスタックの動作を継続するにつれて、電力密度は通常減少する。この減少は、様々な当業者によって電圧減衰、燃料電池の耐久性又は燃料電池の安定性として説明され、セルが使用中に劣化するにつれて得られる有効な仕事が少なくなるため望ましくない。最終的には、セル又はスタックがもはや有用でない程の少ない電力を生成することになる。従って、動作中に「失った」電力を回復する手順が使用可能であれば非常に望ましい。セル又はスタックから外部負荷を取り除いた後に、いくらかの回復が自然に生じることは知られているが、性能回復のための特別に設計された方法があれば非常に価値がある。
本発明は、燃料が供給されたアノードと酸化剤が供給されたカソードとを有する燃料電池のコンディショニング方法であって、(i)第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と;(ii)該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と;(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程とを含む方法である。本発明者らは、そのようなコンディショニング方法を使用することにより、0.6ボルトでの電力密度が改善され、慣らし時間が減少するという驚くべき結果を発見した。その上、同様に驚くべきことに、本発明のコンディショニング手順を使用して燃料電池動作中の電力密度を改善する場合、本発明のコンディショニング手順を使用した後に観察される電力密度はコンディショニング前の値よりも非常に高く、最初の慣らし後に観察される電力密度に近い電力密度が得られる場合がある。
本発明のさらなる実施態様において、上述の方法をポリマー電解質膜燃料電池に適用してもよい。この実施態様では、前記第1の時間、前記第2の時間及び前記第3の時間は、それぞれ約5秒より長くてもよい。さらに、第1及び第2の外部負荷を、前記第1の電圧が前記第2の電圧と異なるように選択してもよく、好ましくは前記第1の電圧が約0.4ボルトと開放電圧あたりとの間、最も好ましくは約0.6ボルトであり、好ましくは前記第2の電圧が約0.0ボルトと0.6ボルトとの間、最も好ましくは約0.3ボルトであるように選択される。処理工程i〜iiiを少なくとも2回繰り返してもよく、あるいは少なくとも3回繰り返してもよい。さらに、燃料電池が水素又はメタノールを含む場合に、この方法を行ってもよい。加えて、上述の本発明の方法のいずれかが、前記第2の外部負荷を、約2分未満、又は約1分、あるいは約5秒〜約120秒である第4の時間取り除く追加工程を必要に応じて含んでもよい。
本発明の方法は、前記燃料電池の最初の約24時間の動作の最中に適用してもよく、その代わりに約24時間の動作の後に適用してもよい。
本発明の他の実施態様では、前記外部負荷及び前記第2の外部負荷を、前記第1の電圧が約0.6ボルト、前記第2の電圧が約0.3ボルトとなるように選択する。さらに、前記第1の時間を約15分、前記第2の時間を約1分、及び前記第3の時間を約15分となるように選択してもよい。あるいは、前記第1の時間が約5秒〜約120秒、前記第2の時間が約5秒〜約120秒、前記第3の時間が約5秒〜約120秒であることが好ましい。その代わりに、上述の本発明の方法のいずれかが、前記第2の外部負荷を、約2分未満、又は約1分、あるいは約5秒〜約120秒である第4の時間取り除く追加工程を必要に応じて含んでもよい。
本発明の他の態様は、アノード、カソード及びポリマー含有電解質を有し、アノードに燃料が供給され、カソードに酸化剤が供給されている、ポリマー電解質膜燃料電池のコンディショニング方法であって、(i)第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と、(ii)該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と、(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程とを含み、工程(i)、(ii)又は(iii)のいずれかの最中に液体水が燃料電池に適用される方法である。
本発明の別の実施態様は、アノード、カソード及びポリマー含有電解質を有し、アノードに燃料が供給され、カソードに酸化剤が供給されている、ポリマー電解質膜燃料電池のコンディショニング方法であって、(i)第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と、(ii)該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と、(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程と、(iv)該アノードに、約1psigより大きい燃料圧力を適用し、かつ該カソードに該燃料圧力と同様の酸化剤圧力を適用する工程とを含む方法である。燃料圧力及び酸化剤圧力の前記適用は、工程(i)、(ii)又は(iii)の最中に行ってもよく、あるいは独立した工程として行ってもよい。
本発明の他の態様は、アノード、カソード及びポリマー含有電解質を有し、アノードに燃料が供給され、カソードに酸化剤が供給されている、ポリマー電解質膜燃料電池のコンディショニング方法であって、(i)第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と、(ii)該外部負荷を、約20分未満である第2の時間取り除く工程と、(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程とを含み、工程(i)〜(iii)のいずれかの最中に、該ポリマー電解質膜燃料電池が約60℃〜約90℃の温度に保持される方法である。
本発明のさらに別の実施態様は、(i)アノードと、カソードと、電解質と、該カソード及びアノードに気体を供給する手段とを含む燃料電池を組み立てる工程と;(ii)約60℃〜約90℃の温度にて、該燃料電池の該アノード及び該カソードに、不活性ガスキャリアを用いて液体水を適用する工程と;(iii)約1時間より長い時間、その温度で該電池を保持する工程とを含む、燃料電池のコンディショニング方法である。
本発明の他の実施態様は、(i)第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と、(ii)該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と、(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程とを含む方法によってコンディショニングされた、ポリマー電解質膜電極接合体である。代替実施態様では、前記第1の外部負荷及び前記第2の外部負荷が、前記第1の電圧が約0.6ボルト、前記第2の電圧が約0.3ボルトとなるように選択されたこの方法を用いて、膜電極接合体をコンディショニングしてもよい。この方法の別の実施態様では、前記第1の時間が約15分、前記第2の時間が約1分、前記第3の時間が約15分である。あるいは、前記第1の時間が約5秒〜約120秒、前記第2の時間が約5秒〜約120秒、前記第3の時間が約5秒〜約120秒であることが好ましい。本発明のさらなる実施態様は、本明細書に記載したように作製した膜電極接合体であって、該膜電極接合体は、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む。本発明のさらに追加の実施態様では、前記膜電極接合体の前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される。さらに追加の実施態様では、前記膜電極接合体を上記本発明の方法のいずれかによってコンディショニングしてもよく、必要に応じて上記方法が、前記第2の外部負荷を、約2分未満、又は約1分、あるいは約5秒〜約120秒である第4の時間取り除く追加工程を含んでもよい。
本発明の別の実施態様は、(i)アノードと、カソードと、電解質と、該カソード及びアノードに気体を供給する手段とを含む燃料電池を組み立てる工程と;(ii)約60℃〜約90℃の温度にて、該燃料電池の該アノード及び該カソードに、不活性ガスキャリアを用いて液体水を適用する工程と、(iii)約1時間より長い時間、その温度で該電池を保持する工程とを含む方法によってコンディショニングされた膜電極接合体である。本発明のさらなる実施態様は、本明細書に記載したように作製した膜電極接合体であって、該膜電極接合体は、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む。本発明のさらにもう1つの実施態様では、前記膜電極接合体の前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される。
本発明のさらに別の実施態様には、(i)アノードと、カソードと、それらの間に介在させたポリマー電解質とを含む燃料電池を組み立てる工程と、(ii)慣らし手順を適用する工程とを含み、該慣らし手順が約4時間未満の90%慣らし時間を与える、燃料電池の動作方法が含まれる。さらに、前記90%慣らし時間が約2時間未満であってもよく、あるいは約1時間未満であってもよい。追加の実施態様には、(i)アノードと、カソードと、それらの間に介在させたポリマー電解質とを含む燃料電池を組み立てる工程と、(ii)慣らし手順を適用する工程とを含み、該慣らし手順が約2時間未満の75%慣らし時間を与える、燃料電池の動作方法が含まれる。さらに、前記75%慣らし時間が約1時間未満であってもよく、あるいは約0.5時間未満であってもよい。
本発明のもう1つの実施態様は、(i)第1の外部負荷を燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成するための手段と、(ii)該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除くための手段と、(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成するための手段とを含む装置である。
本発明は、より高い電力密度が得られ、かつその高い電力密度に到達するのに必要な時間がより短いために、従来知られているコンディショニング手順を明らかに改善する。そのような改善は、品質管理試験に必要な時間を減少することによって、燃料電池の製造時間を改善する。電力密度がより高いため、燃料電池の応用分野を追加することも可能になる。最後に、回復手順として燃料電池の動作中に使用した場合、回復が改善されるために、実際の動作において燃料電池はより長時間動作可能になり、そのため燃料電池の有用性が非常に幅広いものになる。
本発明は、燃料電池のコンディショニング手段、及びそのような手段によってコンディショニングされた燃料電池の両方である。燃料電池はどのような種類でもよく、例えば、溶融炭酸塩型、リン酸型、固体酸化物型であってもよく、最も好ましくはポリマー電解質膜(PEM)燃料電池である。そのようなPEM燃料電池は、アノードと、カソードと、それらの間に挟まれたポリマー電解質とを含む。ポリマー電解質として使用するポリマーには、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマーが含まれ(イオン性の酸性官能基は、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される)、必要に応じてフルオロポリマーがさらに含まれる。そのようなポリマーを、パーフルオロスルホン酸ポリマー、ポリスチレンスルホン酸ポリマー、スルホン化ポリ(アリールエーテルケトン)、及びフタラジノンとフェノール基とさらに少なくとも1種のスルホン化芳香族化合物とを含有するポリマーを含む群から選択してもよい。またポリマーが延伸ポリテトラフルオロエチレンを含んでもよい。この延伸ポリテトラフルオロエチレンは、ポリマーフィブリルと必要に応じてノードからなる多孔質微細構造を有し、かつイオン交換材料が全体に含浸された膜であってよく、このイオン交換材料が膜を実質的に含浸して、膜の内部体積を実質的に閉塞する。特に好ましいポリマー膜は、Baharらの再発行特許第37307号(参照することによりその全体を本明細書の一部とする)に記載されたように作製したものである。
アノード電極及びカソード電極は、燃料(例えば水素)の還元及び酸化剤(例えば酸素又は空気)の酸化をそれぞれ促進する適当な触媒を含む。例えばPEM燃料電池については、アノード触媒に、純粋な貴金属、例えばPt、Pd、Auに加えて、その貴金属の二元、三元、又はより複雑な合金が含まれてもよいが、これらに限られない。純粋な水素を燃料として使用する場合、純粋なPtがアノードとして特に好ましい。Pt−Ru合金は、燃料として改質ガスを使用する場合に特に好ましい触媒である。純粋なPtは、PEM燃料電池のカソードに好ましい触媒である。特にPEM燃料電池以外の場合、及び動作温度が増加する場合、非貴金属合金触媒もまた使用される。アノード及びカソードは、必要に応じて、燃料電池の動作を高める追加の構成要素を含んでもよい。追加の構成要素として、電子伝導体、例えば炭素、及びイオン伝導体、例えばパーフルオロスルホン酸系ポリマーが挙げられるが、これらに限られない。さらに、電極は通常多孔質でもあって、ガスを構造体中に存在する触媒に接近可能にする。
図3に概略が示されている本明細書で使用するPEM燃料電池は、アノード24と、カソード26と、電解質25と、必要に応じて、好ましくは炭素を含むガス拡散層10及び10’(GDM)と、必要に応じて、有効面積を横断するガスを分配するためのバイポーラープレート(図3には不図示)とを含む膜電極接合体(MEA)を含んでもよい。また必要に応じて、GDMがマクロ層12及び12’とミクロ層11及び11’とから構成されてもよい。さらに、そのようなPEM燃料電池が、一連のMEA、GDM及びバイポーラープレート、又はこれらの任意の組み合わせを含むスタックを必要に応じて含んでもよい。以下に記載する本発明のコンディショニング手順は、燃料電池発電モジュールで最終的に使用する前にコンディショニングされたMEA又は燃料電池を製造するために、これらのPEM燃料電池に適用可能である。
燃料電池の動作温度は、セルの種類、使用する構成要素、及び燃料の種類に応じて様々である。例えば、PEM燃料電池は、室温あたりから約150℃の間の温度で通常動作する。
驚くべきことに本発明者らは、以下に説明する特定のコンディショニング手順を燃料電池に用いることにより、電力密度の増大及び慣らし時間の短縮が可能であることを発見した。この方法は、燃料が供給されたアノードと、酸化剤が供給されたカソードとを有する燃料電池のコンディショニングに適用される。この方法は、(i)第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と;(ii)該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と;(iii)第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程とを含む。本明細書で使用する開放電圧は、燃料がアノードに適用され、かつ酸化剤がカソードに適用されているが、電位を測定可能な高インピーダンス装置以外の外部負荷がセルに適用されていないときに、アノードとアノードとの間で測定される電位として定義される。このように、高インピーダンス電圧計もしくはポテンシオスタットのような他の高インピーダンス装置、又は本技術分野で既知の様々な燃料電池テストステーションを用いて、開放電圧が測定される。本発明のコンディショニング手順は、セルの組み立て後の最初、例えば燃料電池の最初の約24時間の動作の最中に使用でき、本明細書ではこれを「慣らし」手順と呼ぶ。燃料電池がある程度の時間動作した後、例えば約24時間を超えてセルが永久に停止するか故障するまでの任意の時点で、このコンディショニング手順を使用することもできる。工程(i)〜(iii)を、1回、2回、3回、又は好ましくは長期間、例えば何時間にもわたり多くの回数繰り返してもよい。合計サイクル時間を最小にするため、この第1、第2及び第3の時間を最小にすることが好ましい場合がある。好ましいサイクルの1つでは、第1の電圧を0.6ボルトに等しく、第2の電圧を0.3ボルトに等しく、第1、第2及び第3の時間が全て30秒に等しくする。
本発明の他の実施態様では、上記工程(i)〜(iii)を作り出すことが可能な、電子装置、空気式装置、機械装置又は電気機械装置を作製してもよい。この装置は自動的に前記工程を実行することにより、電力密度を増大しかつ慣らし時間を減少する。
工程(i)〜(iii)を含む上記コンディショニング手順は、本技術分野で既知の他のコンディショニング工程と組み合わせてもよい。そのようなコンディショニング工程として、高温;高圧;いわゆる水素ポンプの実施(ここでは、水素がアノード及びカソードで交互に生成するように、水素をアノード及びカソードに適用してからセルを動作させる);又は上記任意の組み合わせの使用が挙げられるが、これらに限られない。
さらに、本発明者らは、高温で液体水をPEM燃料電池に適用することを含む方法もまた、驚くほど電力密度を増大しかつ慣らし時間を減少させることを発見した。この実施態様では、PEM燃料電池又はMEAを、高温、液体水の存在下で、ある時間保持する。この時間は、1〜2分間から好ましくは数時間、最も好ましくは約6時間より長くと、様々であってよい。この液体水を、本技術分野で既知である数多くの方法のいずれかを使用して適用できる。例えば、MEAを高温水に浸してもよい。代わりに、PEM燃料電池の温度より高温に保持した水の瓶に非反応性ガスを通すことにより、その非反応性ガスを飽和させてもよい。非反応性ガスはHe又はArのような不活性ガスであってよく、好ましくは、窒素のようなより安価な非反応性ガスである。この処理における高温とは、MEA又はPEM燃料電池の予想動作温度より高く、好ましくは10〜30℃高いように選択される。例えば、セルの動作温度が70℃であると予想される場合、液体水の存在下での慣らしの高温浸漬は80〜100℃、好ましくは90℃で行われる。上述の方法を使用する後者の場合、水の瓶の温度は90℃より高温、例えば95℃でなければならない。本技術分野で周知であるように、この手順を使用する場合は、セルに入ってくる全ての配管を瓶の温度かそれより若干高温に加熱して、それらの配管内で凝縮が起こらないように注意を払わなければならない。また、この実施態様を、上記工程のいずれかを含むがこれらに限られない、1つ以上の追加の慣らし工程と組み合わせてもよい。
以下の手順及び方法を以下の例で使用した。
セルのハードウェア及び接合体:全ての例について、膜電極接合体(MEA)の性能評価のために、標準的な有効面積(AA)25cm2のハードウェア(Fuel Cell Technologies, Inc.)を使用した。以降、このハードウェアを本願の残りの部分で「標準ハードウェア」と呼ぶ。標準ハードウェアは、アノード側とカソード側の両方に3流路サーペンタイン(serpentine)型流れ場を備えたグラファイトブロックからなっていた。経路長はおよそ560mmであり、溝の寸法は、幅0.69mm、深さ0.84mmである。全てのセルを、アノード側及びカソード側の両方において、5.0cm×5.0cmの正方形窓を備えた0.175〜0.275mmシリコーンガスケットと、4.8×4.8cmの開口窓を備えた「サブガスケット」と呼ばれる0.025mmポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(Tekra Corp., Charlotte, NCから入手可能)のPENガスケットとを用いて組み立てた。シリコーンガスケットの厚さは、組み立て後の各セルにおいて大体同じ圧縮が維持されるように、各セルについて選択した。各セルを、アノード側及びカソード側の両方において、呼び厚さが0.41mmのCARBEL(商品名)CLガス拡散媒体(GDM)(W.L. Gore & Associates, Inc., Newark, DEから入手可能)を用いて組み立てた。以降、この種類のGDMを本願の残りの部分で「標準GDM」と呼ぶ。MEA性能における慣らし手続の効果を調べるために、3種類のMEA、すなわちPRIMEA(登録商標)MEA Series 5510、5561及び5621(W.L. Gore & Associates, Inc.から全て入手)を使用した。MEAは全ての場合において乾燥状態で燃料電池に組み立てられた。この文脈における乾燥状態とは、室温及び相対湿度(RH)20〜30%での平衡を指す。ガスケット、サブガスケット及びGDM層をMEAの各側に用いて、セルハードウェアを組み立てた。ボルトを8本使用し、最終ボルトトルクが45インチポンド/ボルトとなるまでボルトを締め付けることにより、セルを圧縮した。セル組立における一貫性を確保するため、ボルトはKrytox(登録商標)潤滑油を用いて潤滑した。ガスケット及びサブガスケットの厚さは、このGDMを用いて平均GDM圧縮率を35%にできるように選択した。この平均圧縮率は、拡散層内部の多孔性を顕著に損なうことなく、MEAの有効面積内部の様々な層の間の良好な電気接触を確保するために必要であった。以降、この組み立て手順を「標準」セル組み立てと呼ぶ。セルは、カートリッジヒーターを用いて加熱し、自然対流によって冷却する。すなわち、外部冷却液又は冷却マニホールドはこの設計に備わっていない。
燃料電池テストステーションの説明:性能を評価するため2種類の燃料電池試験システムを使用した。これらのシステムを、システムA(Globe Tech Station)とシステムB(Teledyne Medusa(商品名) Station)として区別する。システムBは、燃料及び酸化剤の両方のRHをより正確に制御するように設計されている。一方、システムAは設計がより古く、加湿効率がより低い。そのため、加湿器の温度を所望の露点より5〜10℃高く昇温して、目標相対湿度を得る必要がある。また他の重要な違いは、システムAは、液体水をガス流中に取り込ませることが可能なことである。液体水の効果は別々に取り扱うこととし、以下説明する例のいくつかにおいて重要な可変量であることが示される。
セルの立ち上げ及び慣らし手続の説明:上記手順を用いてセルを組み立てて、上述の2つのシステムのいずれかにセルを接続した後に、様々な動作条件下でセルを始動した。以下説明する全ての手続について、セル温度を70℃又は80℃に設定した。全ての実験を、周囲圧力か、アノード室及びカソード室の両方に等しく適用された15psigの圧力のいずれかで行った。システムAについては、アノード側及びカソード側において、加湿器を80℃及び75℃に設定した。これらの設定点により70℃に近い露点を確保する。このことから、液体水がガス流中に運びこまれることは考慮しない。システムBは優れた加湿設計を備えているため、アノード側及びカソード側において70℃の露点を得るように加湿器を設定した。加湿器及びセル温度が上記所定の設定点に到達してから、燃料及び酸化剤を用いて全てのセルを始動した。燃料は実験用の純粋な水素であった。全ての場合において酸化剤は空気であった。全ての実験について、水素ガスの化学量論量を1.2に設定し、空気の化学量論量を2.0に設定した。本明細書で使用する化学量論量とは、実際のガス流量を、セル内で所定電流にて完全な反応を正確に維持するのに十分なガスを供給するために必要な流量で割った比率として定義する。例えば、アノードにおいて水素ガスの化学量論量が1.2とは、セルの動作電流にて全ての水素が完全に反応するために必要な量の1.2倍の水素流量を意味する。様々なコンディショニング手順を以下より詳細に説明する。
測定手続:0.6ボルトでの電力密度は、表1に示した手順のいずれかを使用した18時間の慣らし後に、70℃、0psig、RH100%、0.6ボルトで測定した電力密度として定義し、次のように計算する。分極曲線を以下の一連の段階で記録する。
a.セルを0.6ボルトに10分間保持し、電力密度を9分の時点から6秒毎に測定する。
b.電流密度を次の順序で3分間固定する:1200、1400、1600、1800、1200mAcm-2。セル電圧のデータを6秒ごとに収集する。
c.セルを1ボルトに15秒間設定する。
d.電流密度を1000mAcm-2に4分間設定し、セル電圧を2分の時点から6秒毎に測定する。
e.電流密度を次の順序で3分間固定する:800、700、500、250、100、1200mAcm-2。セル電圧のデータを6秒ごとに収集する。
f.セルを0.6ボルトに3分間設定し、電流密度の値を3分の時点から1分間、6秒毎に記録する。
次に、段階(f)及び(a)で測定した電流密度の平均に0.6を掛けることによって電力密度を計算し、単位をmWcm-2として値を得る。
慣らし時間は、電流密度が18時間の時点で測定した0.6ボルトでの電流密度の75%又は90%のいずれかに到達する時間として定義する。この計算を図解するために、例2及び比較例1について、記録したデータの例を図2に示す。例1について、18時間後に0.6ボルトで測定した電流密度は990mAcm-2であった。この値の90%及び75%は、それぞれ891及び742mAcm-2である。図2の電流密度対時間の記録から、891及び742mAcm-2に到達する時間は、それぞれ〜1.7及び〜0.64時間であった(表1の値は複数回の試験の平均であって、その中の1つのみが図2に示されているため、例2について表1に示す90%慣らし時間の値は1.7時間より若干長い)。それに対して、比較例1については、18時間後の0.6ボルトでの電流密度は845mAcm-2であった。この値の90%及び75%は、それぞれ760及び634mAcm-2である。これらの値に到達する時間は、それぞれ〜6.4及び〜2.9時間である。例1のこれらの時間は両方とも、比較例1の対応する時間より短いため、例1の慣らし手順がより望ましい。
全ての表に慣らし条件を記載する(セル温度、圧力及び電圧サイクルモード)。サイクルがない比較例の場合については、セル電位を18時間0.6ボルト一定に保持した。2種類のサイクルをこれらの例で使用し、速い及び遅いと表記した。これらの2つのサイクルの詳細については以下詳述するが、慣らし(又はコンディショニング)を適用する合計時間に到達するのに必要であれば、それぞれを複数回繰り返した。
遅いと表記されたサイクル手順を次のように行った。安定な開放電圧(OCV)が得られるまで、セルをH2及び空気を用いて始動した。約2〜5分後、外部負荷を変更してセルを0.6ボルトにし、その電圧を15分間保持した。次に、外部負荷を変更してセルを0.99ボルトにし、そこで1分間保持した。次に、外部負荷を再び変更して、セルを0.3ボルトにし、そこで15分間保持した。次に、外部負荷を取り除いて、セルを開放電圧の状態に1分間置いた。この多段階サイクルを6時間繰り返し、その後に分極曲線を記録した。分極曲線が完成したら、上記サイクルをさらに12時間継続し、最後に第2の分極曲線を記録した。
速いサイクル手続については、安定な開放電圧(OCV)が得られるまで、H2及び空気流をそれぞれアノード及びカソードに用いてセルを始動した。約2〜5分後に、外部負荷を変更してセルの電圧を0.6ボルトにし、その電圧を30秒間保持した。次に、外部負荷を取り除いてセルを開放電圧にし、その電圧を30秒間保持した。再び外部負荷を変更してセルを0.3ボルトにし、その電圧を30秒間保持した。次に、外部負荷を取り除いて、セルを開放電圧の状態に30秒間置いた。この多段階サイクルを合計6時間にわたって継続して繰り返し、その後に分極曲線を記録した。分極曲線が完成したら、同じサイクル手順をさらに12時間繰り返し、第2の分極曲線を記録した。サイクル手続をセルに適用した合計時間は、これらの「標準」の遅い及び速い手順の両方について同じ、すなわち18時間であった。いくつかの場合、例において以下注記するように、サイクル手続を適用した合計時間が変えてあり、18時間より短い時間を使用した。
電力密度は、上述の分極曲線手順を用いて、18時間で測定した0.6ボルトでの電流密度に基づき計算した。以下の表に記載したデータについて、平均電力密度及び標準偏差の1倍(1SD)を、少なくとも3つの複製(replicates)に基づき記録する。同様に、電力密度の75%又は90%に到達する時間に基づいた平均慣らし時間及び1SDを、以下に記載する様々な例について列記する。
膜電極接合体(MEA)の説明:W.L. Gore & Associates, Inc.から入手した、3種類のPRIMEA(登録商標)膜電極接合体(MEA)、すなわち、PRIMEA(登録商標)MEA Series 5510、PRIMEA(登録商標)MEA Series 5561及びPRIMEA(登録商標)MEA Series 5621を使用した。PRIMEA(登録商標)Series 5510のMEAは、25μmのGORE−SELECT(登録商標)膜と、アノード上及びカソード上の触媒として0.4mgcm-2のPtとを使用していた。Series 5561のMEAは、25μmのGORE−SELECT(登録商標)膜と、アノードとして0.45mgcm-2のPt−Ruと、0.4mgcm-2のPtカソードとを使用していた。Series 5621のMEAは、35μmのGORE−SELECT(登録商標)膜と、アノードとして0.45mgcm-2のPt−Ruと、カソードとして0.6mgcm-2のPtとを使用していた。
例1〜8:一連の試験を、標準GDM、標準セルハードウェア及びシステムAテストステーションを用い、PRIMEA(登録商標)Series 5621を用いて行った。全ての場合において、水素ガスを燃料として使用し、アノードへの流量を化学量論量の1.2に設定した。酸化剤を空気とし、カソードへの流量を化学量論量の2.0に設定した。さらに、両方のガスの注入口での相対湿度を100%に設定した。得られた0.6ボルトでの電力密度及び慣らし時間と同様に、アノード及びカソードに適用する圧力、セル温度、並びにサイクルの種類は、表1に示すようにこれらの例において様々であった。いくつかの場合、複数回の試験を同じ条件で行った。その場合は、得られた0.6ボルトでの電流密度及び慣らし時間の平均を示す。所定条件で3回以上の試験を行った場合、測定値の標準偏差も決定し、標準偏差の±1倍を表に報告する。図2は、例2及び比較例1について、時間の関数として測定した0.6ボルトでの電流密度を示すものであり、例2の本発明の方法によると0.6ボルトでの電力密度がより高くかつ慣らし時間がより短いことを示している。
比較例1:先行技術の実例である、5621MEAについての0.6ボルトでの電力密度及び慣らし時間を、標準GDM、標準セルハードウェア及びシステムAテストステーションを用い、注入ガスの相対湿度の設定を100%、セル温度を70℃、水素燃料及び空気酸化剤を化学量論量のそれぞれ1.2及び2.0として、セルを0.6ボルトに18時間保持する慣らし手順を用いて決定した。従って、この比較例は、試験を従来技術の慣らし手順を用いて行ったことを除いた全ての点で例1及び2と同じである。この場合の電力密度は507mWcm-2であり、慣らし時間は6.38時間(90%)及び2.88時間(75%)である。これらの値を、表1において、例1及び2の本発明の慣らし手順で得られた値と比較できる。遅いサイクル(例1)及び速いサイクル(例2)の両方について、この比較例について観察された値と比較して、0.6ボルトでの電力密度はより高く、慣らし時間はより短い。図2は、この比較例について観察された電流密度と比較して、例2について時間の関数として測定された電流密度を示すことにより、この比較例と比較して本発明の方法が有利であることをさらに図解するものである。本発明の方法の場合、0.6ボルトでの電力密度がより高く、慣らし時間がより短い。
Figure 2008529216
例9〜12:例9〜12に、表1に示す例2及び例8に列記した条件を用いて、5561MEA及び5510MEAを用いた結果を示す。セルは、標準ハードウェア及びガス拡散媒体を用いて作製した。再度、システムAのテストステーションを使用して、実験データを作製した。このように、表1及び2で使用した3種類全てのMEAについて、本発明の慣らし手順は効果的である。
Figure 2008529216
例13〜14及び比較例2:例13及び例14に、4%のエアブリードを伴ったリフォーメート(reformate)燃料を、純粋な水素の代わりに燃料として使用した場合のデータを示す。比較例2は同一条件であるが、電圧サイクルがない。これらの例は、純粋な水素以外の代替燃料を用いた場合でも、本発明の慣らし手順が効果的であることを示す。
Figure 2008529216
例15〜18:本発明の慣らし手順の最中に液体水が存在することの効果をこれらの例に示す。全てのセルは5621MEAを用いて組み立てた。MEAは表4に示す条件を用いてコンディショニングした。従って、例15と例16との違い、及び例17と例18の違いは、慣らし手順の最中に導入された液体水の有無のみである。液体水が存在しない同様の手順と比較した場合、液体水が存在すると0.6ボルトでの電力密度が増加しかつ慣らし時間が減少する。
Figure 2008529216
例19〜20:本発明の他の変形をこれらの例で使用した。最初に、(目標露点を90℃として)加湿したN2をアノード側及びカソード側の両方に用い、終夜(〜14時間)、90℃でMEAを処理した。次に、例1で使用した慣らし手順を行った。0.6ボルトでの電力密度は比較例1の電力密度よりも高く、慣らし時間は比較例1の慣らし時間の10分の1未満であった。
Figure 2008529216
例21:この例では、初期の慣らし後のコンディショニング手順としての本発明の使用を実証する。前述のように5621MEAを用いてセルを組み立てた。慣らし及び試験条件は比較例1と同じであった。すなわち、慣らしは電圧を0.6ボルトで18時間保持することからなっていた。慣らし後の0.6ボルトでの電力密度は601mW/cm2であることが分かった。次にセルを0.6ボルトで7.6時間保持して、実際の燃料電池の動作を模擬した。次に分極曲線を記録した。電力密度は629mW/cm2であった。この時点で、例8に記載した本発明のコンディショニング手順を4時間行った。この手順の直後の次の分極曲線においては、電力密度が694mW/cm2であって、本発明のコンディショニングを行う前の電力密度から〜10%改善していた。引き続き、セルを再度一定の0.6ボルトでさらに〜88時間動作させ、電力密度を観察すると、分極曲線を得た後で計算したところ680mW/cm2に減少していた。この時点で、最初と同じ本発明のコンディショニング手順をもう一度行った。電力密度を定性的に観察したところ増加していたが、標準手順を用いて定量的に測定しなかった。次に、セルを15psig、80℃で16時間保持し、次に0psig、0.6ボルト、70℃でさらに〜25時間保持し、その間に3つの異なる分極曲線を得た。これら3つの分極曲線からの平均電力密度は633mW/cm2であった。このように、発電を〜175時間した後、電力密度は初期値の694mW/cm2から633mW/cm2へと減少しており、セルの機能が経時で劣化していったことを示していた。最後に、最初の2回と同じコンディショニングを行った。コンディショニング後に得た分極曲線から計算した電力密度は684mW/cm2であった。この値は、元々の完全に慣らし済みの値である694mW/cm2に非常に近く、このことは、燃料電池をいくらか動作させた後に本発明のコンディショニング手順を行う場合、失われた電力のかなりの部分が本発明のコンディショニング手順によって回復可能であることを示している。
典型的な結果と、理想的な又は望ましい挙動とを示す、燃料電池によって生成した電圧と慣らし中の時間との概略である。 本発明による慣らし時間を用いて観察された電流密度と、従来技術による慣らし手順との比較である。 膜電極接合体の概略図である。

Claims (57)

  1. 燃料が供給されたアノードと酸化剤が供給されたカソードとを有する燃料電池のコンディショニング方法であって、
    i.第1の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成する工程と、
    ii.該第1の外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除く工程と、
    iii.第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成する工程と
    を含む、方法。
  2. 前記燃料電池が、ポリマー電解質膜燃料電池を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1及び第2の外部負荷が、前記第1の電圧が前記第2の電圧と異なるように選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記コンディショニング方法が、前記燃料電池の最初の約24時間の動作の最中に、前記燃料電池に適用される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記コンディショニング方法が、前記燃料電池の約24時間の動作の後に、前記燃料電池に適用される、請求項2に記載の方法。
  6. 前記第1の時間が約5秒よりも長い、請求項2に記載の方法。
  7. 前記第2の時間が約5秒よりも長い、請求項2に記載の方法。
  8. 前記第3の時間が約5秒よりも長い、請求項2に記載の方法。
  9. 前記処理工程のいずれかの最中に、液体水を前記燃料電池に適用することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  10. 前記ポリマー電解質膜燃料電池の前記アノードに、約1psigより大きい燃料圧力を適用し、かつ前記ポリマー電解質膜燃料電池の前記カソードに該燃料圧力と同様の酸化剤圧力を適用する工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  11. 前記処理工程のいずれかの最中に、前記燃料電池を約60℃〜約90℃の温度に維持することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  12. 工程i〜iiiを少なくとも2回繰り返すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  13. 工程i〜iiiを少なくとも3回繰り返すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  14. 燃料が水素であることをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  15. 燃料がメタノールであることをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  16. 請求項2に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  17. 前記第1の電圧が約0.4ボルトと開放電圧あたりとの間になるように、前記第1の外部負荷が選択される、請求項3に記載の方法。
  18. 前記第2の電圧が約0.0ボルト〜約0.6ボルトになるように、前記第2の外部負荷が選択される、請求項3に記載の方法。
  19. 前記第1の電圧が約0.6ボルトで、前記第2の電圧が約0.3ボルトになるように、前記第1の外部負荷及び前記第2の外部負荷が選択される、請求項3に記載の方法。
  20. 前記第2の外部負荷を、約2分未満である第4の時間取り除く追加工程を含む、請求項3に記載の方法。
  21. 前記第1の時間が約15分であり、前記第2の時間が約1分であり、前記第3の時間が約15分である、請求項19に記載の方法。
  22. 前記第1の時間が約5秒〜約120秒であり、前記第2の時間が約5秒〜約120秒であり、前記第3の時間が約5秒〜約120秒である、請求項19に記載の方法。
  23. 前記第1の電圧が約0.6ボルトで、前記第2の電圧が約0.3ボルトになるように、前記第1の外部負荷及び前記第2の外部負荷が選択される、請求項20に記載の方法。
  24. 前記第1の時間が約15分であり、前記第2の時間が約1分であり、前記第3の時間が約15分であり、前記第4の時間が約1分である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記第1の時間が約5秒〜約120秒であり、前記第2の時間が約5秒〜約120秒であり、前記第3の時間が約5秒〜約120秒であり、前記第4の時間が約5秒〜120秒である、請求項23に記載の方法。
  26. 請求項19に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  27. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項26に記載の膜電極接合体。
  28. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項27に記載の膜電極接合体。
  29. 請求項20に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  30. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項29に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  31. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項30に記載の膜電極接合体。
  32. 請求項21に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  33. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項32に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  34. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項33に記載の膜電極接合体。
  35. 請求項22に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  36. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項35に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  37. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項36に記載の膜電極接合体。
  38. 請求項23に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  39. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項38に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  40. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項39に記載の膜電極接合体。
  41. 請求項24に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  42. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項41に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  43. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項42に記載の膜電極接合体。
  44. 請求項25に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  45. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項44に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  46. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項45に記載の膜電極接合体。
  47. 燃料電池のコンディショニング方法であって、
    i.アノードと、カソードと、電解質と、該カソード及びアノードに気体を供給する手段とを含む燃料電池を組み立てる工程と;
    ii.約60℃〜約90℃の温度にて、該燃料電池の該アノード及び該カソードに、不活性ガスキャリアを用いて液体水を適用する工程と、
    iii.約1時間より長い時間、その温度で該電池を保持する工程と
    を含む、方法。
  48. 請求項47に記載の方法によってコンディショニングされた、膜電極接合体。
  49. 前記膜電極接合体が、ポリマー骨格に結合したイオン性の酸性官能基を含有するポリマー、及び必要に応じて延伸ポリテトラフルオロエチレンを含む、請求項48に記載の方法によってコンディショニングされた膜電極接合体。
  50. 前記イオン性の酸性官能基が、スルホン酸、スルホンイミド酸及びホスホン酸の群から選択される、請求項49に記載の膜電極接合体。
  51. 燃料電池の動作方法であって、
    i.アノードと、カソードと、それらの間に介在させたポリマー電解質とを含む燃料電池を組み立てる工程と、
    ii.慣らし手順を適用する工程と
    を含み、該慣らし手順が約4時間未満の90%慣らし時間を与える、方法。
  52. 前記90%慣らし時間が約2時間未満である、請求項51に記載の方法。
  53. 前記90%慣らし時間が約1時間未満である、請求項52に記載の方法。
  54. 燃料電池の動作方法であって、
    i.アノードと、カソードと、それらの間に介在させたポリマー電解質とを含む燃料電池を組み立てる工程と、
    ii.慣らし手順を適用する工程と
    を含み、該慣らし手順が約2時間未満の75%慣らし時間を与える、方法。
  55. 前記75%慣らし時間が約1時間未満である、請求項54に記載の方法。
  56. 前記75%慣らし時間が約0.5時間未満である、請求項55に記載の方法。
  57. i.第1の外部負荷を燃料電池に適用して、開放電圧未満の第1の電圧を、約20分未満である第1の時間生成するための手段と、
    ii.該外部負荷を、約2分未満である第2の時間取り除くための手段と、
    iii.第2の外部負荷を該燃料電池に適用して、開放電圧未満の第2の電圧を、約20分未満である第3の時間生成するための手段と
    を含む、装置。
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