JP2008528566A - 鎮痛薬組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、痛み及び痛みに関連する疾患、例えば痛みに関連する睡眠障害の改善された治療及び予防のための鎮痛剤の調節された放出を提供する、鎮痛剤を含む製薬組成物に関する。本発明は、特に自己投与組成物に関する。

Description

本発明は、痛み及び痛みに関連する疾患、例えば痛みに関連する睡眠障害の改善された治療及び予防を提供する、鎮痛剤を含む製薬組成物に関する。本発明は、特に自己投与組成物に関する。
痛みを管理するために現在利用可能である非常に多数の組成物が存在している。痛みが特に強力及び/又は持続するものである場合に、これらの既知の組成物は、通常はそれらが十分に強力でないこと及び/又はそれらの効果の期間が短すぎるために、多くの場合において不十分な緩和を提供する。どちらの場合においても、痛みからの緩和を見出すために過剰量の鎮痛薬組成物を投与することは危険である。これは、重大な副作用を引き起こし、致命的にさえなり得るため、非常に望ましくない。代替的に、患者及び/又は医者は、痛みの緩和の期間を増大し、それにより投与頻度を低減するか、又は投与から治療の全期間に亘って十分な痛みの緩和を提供するために、必要以上により強力な鎮痛剤を用いる。
WO 03/020241 WO 03/074029
本発明の主題は、投与後に長期持続する痛みの緩和を供する鎮痛薬組成物を提供することである。頻繁に繰り返す鎮痛薬の投与は不便であり、通常は1回の投与の効果が切れるとより大きな痛みを受けるであろうし、投与後に次いで投与した効果が現れるまでが遅れる。
効果を迅速に発現する鎮痛薬組成物を提供することも本発明の主題である。この事は、対象が痛みを感じる期間を低減するだけでなく、過剰投与の危険も低減する。対象が、一回分の鎮痛薬組成物を服用し、鎮痛薬が効くのを待ちきれず、次いで更に一回分の用量を服用することは一般的である。
痛みは、非常に広範な原因があり、異なる機構によっても治療されうる。効果的な鎮痛を提供するために、特定のタイプの痛み又は特定の疾患に合わせた鎮痛薬組成物を提供することは、本発明の更に別の主題である。
本発明の第1の態様によれば、鎮痛剤の放出が調節されて、投与後に急速な鎮痛効果の発現を与え、好ましくは遅延型及び/又は持続型放出によって長期間の鎮痛を与える、1つ以上の鎮痛剤を含む製薬組成物が提供される。
好ましくは本発明の組成物は経口投与される。前記組成物は、2つ以上の鎮痛剤を含んでも良い。前記組成物は、鎮痛剤に加えて、治療効果を提供する1つ以上の更に別の製薬学的な活性剤を含んでも良い。
本発明の1つの実施態様によれば、投与後にその鎮痛効果を急速に発現する形態の鎮痛剤を含む組成物が提供される。前記薬剤は、投与後に組成物から急速に放出され、且つ急速に吸収されて治療効果を与える形態である。特に好ましい実施態様では、前記鎮痛剤は、塩基、例えばオピオイド塩基、例えばオキシコドン塩基、オキシモルホン塩基、ヒドロコドン塩基、ヒドロモルホン塩基、ブプロモルフィン(bupromorphine)塩基、又はモルフィン塩基である。これらのオピオイドは、非常に迅速に作用が発現される。
本発明の好ましい実施態様の1つでは、前記組成物は、急速に放出される第1の鎮痛剤と、その放出が調節されて少なくとも投与の8時間後まで治療効果を提供する第2の鎮痛剤とを含む。前記第1及び第2の鎮痛剤は、同一の薬剤であるか又は異なる薬剤であって良い。前記第1及び第2の鎮痛剤は、異なる形態の同一の薬剤、例えば作用が急速に発現する塩基の形態である第1の鎮痛剤と、作用がより遅く発現する塩の形態である第2の薬剤とであって良い。
前記組成物は、投与後30分以内、20分以内、10分以内、5分以内、又は1分以内の間に、好ましくは効果的な血清濃度に到達するように、鎮痛剤を急速に放出する。好ましくは、本発明の組成物によって提供される鎮痛期間は、少なくとも8時間、より好ましくは少なくとも12時間、最も好ましくは少なくとも24時間である。
前記鎮痛剤の血清濃度が、前記薬剤が所望の治療効果を有するために十分である一方で、副作用を避け、又は副作用を最小に維持するために十分低いことが望ましいことは明らかであろう。
本発明の組成物は、より少ない投与回数で鎮痛剤を投与することを可能にする。これは、患者にとってより都合が良いばかりでなく、鎮痛薬投与が徐々に切れ始めて患者が痛みを感じる頻度も低減する。理想的には、前記患者は、過去の投与の効果が徐々に切れていくのを待たずに、通常の所定の間隔で単回用量の本発明の鎮痛薬組成物を服用し得るであろう。これは、患者を不要に痛みに曝すことを避け、患者が定常的に痛みを感じないことを意味するであろう。好ましくは、各投与は、少なくとも8、少なくとも12、又は少なくとも24時間の期間に亘って効果を有するであろう。これらの効果の期間は、投与が都合よく1日に3回、2回、又は1回為され、通常の睡眠パターンを壊さずに24時間の治療効果を提供することを意味する。
好ましくは、調節された放出コーティング(controlled release coating)及びマトリックスを含む既知の手段を利用して、所望の放出プロフィール及び血清濃度を達成するために、本発明の組成物からの鎮痛剤の放出が調節される。その様なコーティング及びマトリックスは、当業者によく知られている。持続放出コーティングを提供するために一般的に使用される物質は、疎水性ポリマー、例えば、エチルセルロース、ポリビニルアセテート、アクリレート若しくはメタクリレートのポリマー若しくはコポリマー、及びそれらの混合物を含み、その様なコーティング物質はKillicoat(登録商標)、Aquacoat(登録商標)、Surelease(登録商標)、Ethocel(登録商標)、及びMethocel(登録商標)として市販されている。経口固形投与形態において持続放出マトリックスを提供するために一般的に使用される物質は、ヒドロゲル形成剤、例えばHPMC、HPC、キサンタンガム、アルギネート、ポリビニルアセテート、及びポリビニルピロリドンである賦形剤を含み、その様なマトリックス賦形剤は、Timerx(登録商標)、Kollidon(登録商標)、及びMethocel(登録商標)として市販されている。
本発明の好ましい実施態様では、前記組成物は、鎮痛剤の放出を調節する1つ以上のコーティング及び/又は賦形剤を含む。
1つの実施態様では、前記製薬組成物は、層状経口固形投与形態の形態で提供される。その様な層状錠剤は、当業者に既知である。既知のコーティング又はマトリックスを使用して、投与形態の異なる相が、異なる時間又は異なる速度で鎮痛剤の放出を提供して良い。代替的又は付加的に、異なる層が、異なる鎮痛剤又は同一の鎮痛剤の異なる層に含まれて良く、これらの異なる薬剤若しくは形態は、例えば吸収及び/又は崩壊特性が異なることから、異なる速度で放出されるか、又は異なる速度でのそれらの治療効果の発現を有する。
本発明に係る組成物が長期間に亘って、例えば8時間より長く、鎮痛効果を提供するために、前記組成物は、胃に保持されるように製剤されて良い。
固形投与形態の経口送達は、非常に簡便であり、他の投与方法よりも受け入れられている。しかしながら、固形の投与形態の製造、調剤、及び投与は、関連する問題及び障害が存在しないわけではない。
多量の活性剤を投与する場合、特に中高年層又は若年層にとって、錠剤は、許容されない程に大きく、飲み込むのが不快又は不可能である可能性がある。
従来の経口投与される投与形態を服用できない又はしたくない多数の患者が存在する。幾人かの患者に関しては、固形投与形態の許容されない味又は口当たりの認識が、飲み込むのを困難又は不可能にする咽頭反射作用を引き起こす。他の患者、例えば小児科及び高齢患者は、典型的な固形経口投与形態を服用することが、例えばその大きさにより困難であると感じる。
他の患者、特に中高年患者は、経口固形投与形態の成功裡の使用を妨げる塩酸欠乏症のような疾患を有する。塩酸欠乏症は、胃の胃液分泌物中の遊離の塩酸の異常な欠乏又は欠失が存在する疾患である。この疾患は、固形経口投与形態、特に大きく若しくは不溶性である賦形剤成分を含む投与形態の崩壊及び/又は溶解を妨げる。
上述の薬剤送達方法の不利な点によって、本発明の組成物は多粒子形態、例えば国際出願WO 03/020241に開示されている組成物に調製されて良い。好ましくは、本発明に係る組成物は、胃腸沈着のための製薬組成物であり、圧縮されておらず、自由に流動する鎮痛剤と製薬学的に許容される担体とを含む多数の粒子を含む。好ましくは、前記粒子は、10μmより大きい、20、50、又は100μmより大きい平均径を有する。
好ましくは、本発明の粒子は、少なくとも約40、50、60、70、80、又は90重量%の鎮痛剤を含む。
好ましくは、約80、85、90、95、96、97、98、又は99%より多くの本発明の多粒子組成物の用量が、胃腸管に沈着して良い。
ある実施態様では、前記組成物は、2つ以上の粒子の集団を含み、各々の集団は異なる速度で鎮痛剤を放出して異なる放出プロフィールを生じさせる。他の実施態様では、前記組成物は、唯一の粒子の集団を含み、それら全てが本質的に同一であり、同一の所望の放出プロフィールを提供する。
本発明に係る多粒子組成物の用量は、好ましくは、重量で約0.01mgから約1.5gであり、送達される鎮痛剤の用量に依存する。好ましくは、前記用量は、約1mgから約100mg、又は約10mgから約50mgである。
好ましくは、前記用量は、追加の流動物を必要とするか又はせずに容易に飲み込むことが可能である舌に対して、最も好ましくは歯の後ろの舌の前の部分に対して投与される。しかしながら、本発明は、舌の任意の部分に対する送達を予期しており、例えば舌の異なる部分の味覚及び/又は個々の患者が快適に感じる好み、例えば口の位置を考慮に入れる。
好ましくは、前記粒子の平均径は、それらが肺の下部に吸入されうる最小のものである。典型的に、前記粒子(又は凝集物)の平均径は、10μmより大きく、好ましくは約50μmより大きく、又は約75μmより大きい。本発明のある実施態様では、前記粒子の平均径は、約100μmから1mmであり、好ましくは約50μmから約500μmである。本発明において好ましい粒子は、より小さい粒子又はより小さい粒子の凝集物からなる粒状化された粒子であって良い。これらのより小さい粒子は、好ましくは、約10nmから約1μmの間の直径を有し、より好ましくは約100nmの直径を有するナノ粒子である。本発明の組成物におけるその様な小さい粒子の使用は、関連の粒子が水に難溶性である活性剤、例えばオキシコドン塩基を含む場合に、特に魅力的である。
好ましい実施態様では、80%を超える粒子が、上述の直径(平均径ではない)を有し、例えば80%の薬剤粒子が、10μmを超える直径、又は約100μmから約1mmの直径を有する。他の実施態様では、約90%を超える薬剤粒子が、上述の直径を有する。
好ましくは、前記多粒子は、製薬学的に許容される賦形剤を含む。
好ましくは、前記賦形剤は、組成物の約60重量%以下、より好ましくは組成物の約50重量%以下、さらに好ましくは約40重量%以下、さらに好ましくは約20重量%以下、さらに好ましくは約10重量%以下で含まれる。
急速に溶解する組成物は既知であり、それらは典型的には、水又は噛むことを必要とせずに一分もたたない内に患者の口内で溶解又は分散する錠剤又はロゼンジの形態である。急速な溶解特性を示す薬剤送達組成物は、服用することの容易性並びに水又は他の流動物の共投与を必要としないことによって、患者の薬剤服用遵守を改善し得る。さらに、急速に溶解するシステムが製剤されて、液体製剤と比較して、より優れた味及び改善された投与の正確性を有する。
急速に溶解する薬剤の多粒子組成物は、経口薬剤の通常従来の固形経口投与形態を服用することが困難である患者に経口投与を容易にするために開発され、その様な組成物は、例えば国際出願WO 03/074029に開示されている。
本発明の1つの実施態様では、前記組成物は急速に溶解する組成物である。好ましくは、本発明の組成物は多粒子であり、上述の自由に流動する多粒子組成物の利点と急速に溶解する薬剤組成物という利点とを組み合わせている。
かくして、本発明の好ましい実施態様では、上述の多粒子製薬組成物は、水溶性の賦形剤も含み、前記組成物は、流動体の共投与なしで服用した後、一分以内に対象の口の中で溶解又は分散し得る。
好ましくは、水溶性賦形剤は、溶液の負熱(negative heat)を有する。その様な賦形剤に関連する有意な利点は、口腔を介して投与される際に、前記活性剤自体の放出又は溶解を遅延させない様式で前記活性剤の味を隠す、水溶性の賦形剤が唾液に溶解することによって生じる局所的な冷却である。
本発明に係る急速に溶解しない多粒子組成物及び急速に溶解する多粒子組成物の双方が、好ましくは、患者の口腔に直接、カプセル化されずに投与されるように用意する。粒子が圧縮されてないことも好ましい。
本発明の多粒子製薬組成物(急速に溶解する組成物及び急速に溶解しない組成物の双方)は、調節された放出コーティング及び/又はマトリックスを利用することによって、上述の放出プロフィール及び血清濃度を提供するために製剤されて良い。当業者は、所望の様式で鎮痛剤を放出する粒子を調製するために、いずれの物質を使用するか及びどのような量で使用するかについては既知であろう。
1つの実施態様によれば、急速に溶解する多粒子組成物は、水溶性賦形剤コーティングと遅延放出賦形剤コーティングという、少なくとも2つのコーティングを有する。好ましくは、水溶性コーティングが最も外側のコーティングである。投与後の急速な効果を提供する鎮痛剤が、水溶性のコーティング又は他の急速に溶解する組成物の成分に含まれて良い。
広範な鎮痛剤が、本発明の組成物に含まれて良い。これらは、鎮痛作用を有するが、通常鎮痛剤として分類されない、例えば、三環系の抗うつ剤、鎮痙剤、及び抗偏頭痛剤のような慢性的又は神経障害性の痛みの治療に使用される薬剤を含む。
適切な鎮痛剤は、オピオイド鎮痛薬、例えば、アニレリジン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、コデイン、デキストロモラミド、デキストロプロポキシフェン、ジアモルフィン、ジヒドロコデイン、ジピパノン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、ロペラミド、ナルブフィン、ナロキソン、メペリジン、メタドン、モルフィン、オキシコドン、パパベレタム、ペチジン、フェナゾシン、フォルコデイン、プロポキシフェン、トラマドール;鎮痛薬、例えばアスピリン及び他のサリチレート、クロニジン、コダイン、コプロキサモル(coproxamol)、エルゴタミン、ガバペンチン、ネホパム、パラセタモル、ペンタゾシン、プレガバリン、スマトリプタン;並びに非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、例えば、アスピリン、メチルサリチレート、及びジフニサルのようなサリチレート、インドメタシン、スリンダク、及びジクロフェナクのようなアリールアルカン酸、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ケトロラク、エトドラク、カルプロフェン、及びフェニプロフェン(feniprofen)のような2-アリールプロピオン酸(プロフェン)、メフェナム酸及びトルフェナム酸のようなN-アリールアントラニル酸(フェナム酸)、ピロキシカム及びメロキシカムのようなオキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、及びエトリコキシブのようなコキシブ、ニメスリドのようなスルホンアニリドを含む。
抗偏頭痛剤は、例えば5-HTアンタゴニスト(例えばメチルセルジド、シプロヘプタジン、ピソリフェン(pisorifen))、5-HTアゴニスト(例えば、サムパトリプタン(sumpatriptan)、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、アルモトリプタン、エレトリプタン、及びフロバトリプタン)、麦角アルカロイド及びそれらの誘導体(例えば、エルゴタミン及びジヒドロエルゴタミン)、アドレナリン作用性レセプターアゴニスト(例えば、クロノジン及びプロパナロール)、並びにカルシウムアンタゴニスト(例えばジヒドロピリジン及びベラパミル)を含む。本発明の1つの実施態様では、前記鎮痛剤は、オピオイド又はフェンタニルではない。
上述の種類の2つ以上の薬剤の混合物を含む、鎮痛剤の混合物が本発明の組成物に含まれて良い。
特に更に別の治療的な活性剤が制吐剤である場合は、鎮痛剤及び1つ以上の更に別の治療的な活性剤の混合物も予想される。
本発明の組成物に含まれるコーティング及び/又はマトリックス賦形剤は、含まれる鎮痛剤を補うように選択され、所望の放出プロフィールを提供するように鎮痛剤の放出を調節する能力に関して選択されることが必須である。これは、急速な治療効果、並びに治療効果の持続する期間、並びに所望の局所的及び/又は血清の濃度を提供することを伴うであろう。
本発明の好ましい実施態様では、投与後に急速な効果を提供するために、前記組成物は、経口投与後に曝露される水性の環境に容易に溶解する形態、並びに/あるいは胃腸管を経て血流に急速に吸収される形態の鎮痛剤を含む。
各種の既知の技術を使用して、水性の環境に容易に溶解する形態の鎮痛剤を調製して良い。その様な技術の例は、WO 2004/011537及びWO 2005/073296、WO 2005/07330、WO 2005/075546、及びWO 2005/075547に開示されている。
従来技術において開示されている技術は、別種の可溶性に乏しい活性剤を可溶化することを含み、前記技術は、組成物を別種の「異なる」薬剤、例えば通常は可溶性に乏しいそれらの塩基形態と共に製剤され得るようにするため有用である。通常、幾つかの製薬学的な活性剤の塩基形態の乏しい可溶性は、それらの使用を極端に制限し、代わりに塩の形態が使用される。しかしながら、塩基形態は、多くの場合に治療効果のより急早な発現を示し、ある場合にはより良好な吸収を示す。
かくして、本発明の好ましい実施態様では、前記組成物は、塩基形態の鎮痛剤を含む。必要な場合には、塩基形態の可溶性を促進するために可溶化技術を使用する。特に好ましい実施態様では、前記鎮痛剤はオピオイド塩基、例えばオキシコドン塩基、オキシモルホン塩基、ヒドロコドン塩基、ヒドロモルホン塩基、ブプロモルフィン塩基、又はモルフィン塩基である。
代替的又は付加的に、前記薬剤は、ナノサイズの粒子の形態で提供されて良い。これは、可溶化及び吸収も促進するであろう。従来技術から既知の技術を使用して、これらの超微細な粒子を製造して良い。
本発明の更に別の実施態様では、前記組成物は、鎮痛剤以外の治療的な活性剤を含む。その様な治療的な活性剤が、鎮痛剤の効果を補うか、又は組成物の意図される目的の助けとなるであろう効果を有するように好ましく選択される。前記治療的な活性剤は、前記組成物を使用して治療する疾患の原因を治療するための使用が既知である可能性があり、及び/又はそれらの疾患の症状若しくは関連する疾患を治療する可能性がある。鎮痛剤の副作用を治療するために、更に別の治療剤が本発明の組成物に含まれても良い。例えば、前記更に別の治療剤は、特に前記鎮痛剤がオピオイドである場合は、制吐剤であって良い。
本発明に係る組成物を使用して、特定の所望の特性を有する鎮痛剤を組み合わせ、それらの組成物からの放出を調整し、それらの血清濃度を経時的に調節することによって、特定の痛み又は痛みに関連する疾患の改善された治療を提供して良い。この鎮痛効果の強度及び時間の調節は、例えばいかに詳細に記載のような、特定の疾患に合わせた治療を提供する。特定の疾患に合わせた鎮痛を提供する組成物の利点は、非常に効率的に痛みを治療することが可能であり、多くの場合により重度であるか又はより望ましくない副作用と関連するより強力な鎮痛剤を用いなければならないのではなく、より軽い鎮痛剤を使用することを可能にすることであり得る。
特に興味深い本発明の幾つかの実施態様を以下に記載する。
偏頭痛は、一般的な不快な疾患である。その原因はよくわかっていない。1つの一般的に受け入れられている考え方は、血管変化に原因があり、これらは5-HT放出によって引き起こされるということである。偏頭痛が攻撃する最も一般的なパターンは、最初に視野の中央の領域が損失される視覚障害(アウラ)、及び周囲の領域がギザギザでチラつくパターンを示す。この視覚障害は、重度な頭痛の約30分後に続いて起こり、通常、光恐怖症、吐き気、及び嘔吐を伴い、数時間持続する。
偏頭痛の発症及び進行に関連する原因及び機構に関する意見の相違が存在するという事実にもかかわらず、成功の程度が変化しながらも前記疾患を治療する多数の治療組成物が見出されている。例えば、5-HTアンタゴニスト(例えば、メチルセルジド、シプロヘプタジン、ピソリフェン)、5-HTアゴニスト(例えば、サムパトリプタン、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、アルモトリプタン、エレトリプタン、及びフロバトリプタン)、麦角アルカロイド及びそれらの誘導体(例えば、エルゴタミン及びジヒドロエルゴタミン)、アドレナリン作用性レセプターアゴニスト(例えば、クロノジン及びプロパナロール)、及びカルシウムアンタゴニスト(例えば、ジヒドロピリジン及びベラパミル)は、偏頭痛の治療において有用であることが実証されている。
残念ながら、前述の従来の治療組成物で治療された対象は、広範な副作用を受ける。おそらく、最も不快な副作用は、リバウンド頭痛(re-bound headache)である。リバウンド頭痛は、多くの場合、前述の組成物の1つを使用する偏頭痛の治療後の1又は2日以内に生じる。幾日にも亘って、1回より多くのリバウンド頭痛を受ける可能性がある。従来の偏頭痛を治療する組成物の1つを使用する間隔の短い治療を必要とする偏頭痛患者は、最も一般的にリバウンド頭痛を受ける。したがって、患者は、一週間に従来の組成物の2から3用量より多くを服用しないように通常は勧められる。一週間に2から3用量よりも多くのこれらの組成物を服用する必要があるその様な患者は、そのため、偏頭痛とリバウンド頭痛のサイクルに入り込んでいる。多くの場合において、その様な患者は、上述の様なサイクルから抜け出すために、抗偏頭痛治療組成物を使用する治療を停止せざるを得ず、そのため偏頭痛の症状に冒される。さらに、リバウンド頭痛の発症は、痛みを抑えるストレスのため、及び多数の偏頭痛患者がリバウンド頭痛を偏頭痛の開始として解釈しているために偏頭痛の患者の不安を増大すると見られている。多くの人が、不安の増大は更に偏頭痛を誘導し得ると解している。
かくして、本発明の更に別の主題は、偏頭痛及び関連するリバウンド頭痛との双方を治療し得る組成物を開発することである。
本発明の更に別の態様によれば、抗偏頭痛剤と鎮痛剤の別々、連続、又は同時の投与のために調製される、抗偏頭痛剤及び鎮痛剤を含む製薬組成物が提供される。
好ましい実施態様では、前記抗偏頭痛剤は、可能な限り急速に前記組成物から放出され、効果の急速な発現を有する。これは、偏頭痛を即時に治療すること又は予防することさえ可能にする。前記鎮痛剤は、好ましくは、調節された様式で、好ましくは最初の遅延(initial delay)の後に組成物から放出される。これは、最初の偏頭痛の後1、2、又は3日間に亘ってリバウンド頭痛の痛みの緩和を鎮痛剤に提供させる。
前記抗偏頭痛剤は、偏頭痛の症状を治療又は緩和し得る任意の薬剤であって良い。前記抗偏頭痛剤は、5-HTアンタゴニスト、例えばメチセルジド、シプロヘプタジン、又はピソリフェンであって良い。前記抗偏頭痛剤は、5-HTアゴニスト、例えばスマトリプタン、ゾルミトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、アルモトリプタン、エレトリプタン、又はフロバトリプタンであって良い。前記抗偏頭痛剤は、麦角アルカロイド又はその誘導体、例えばエルゴタミン又はジヒドロエルゴタミンであって良い。前記抗偏頭痛剤は、アドレナリン作用性レセプターアゴニスト、例えばクロノジン又はプロパナロールであって良い。前記抗偏頭痛剤は、カルシウムアンタゴニスト、例えばジヒドロピリジン又はベラパミルであって良い。好ましくは、前記抗偏頭痛剤は、処方箋なしで入手可能なものである。好ましくは、前記抗偏頭痛剤は、トリプタン、好ましくはスマトリプタンである。
前記鎮痛剤は、好ましくは、抗偏頭痛剤の使用を伴う治療によって引き起こされるリバウンド頭痛を治療又は緩和し得る任意の薬剤である。前記鎮痛剤は、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)であって良い。前記鎮痛剤は、サリチル酸、例えばアスピリン、ジフルニサル、又はベノリレートであって良い。前記鎮痛剤は、プロピオン酸、例えばナプロキセン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、フェンブフェン、又はケトプロフェンであって良い。前記鎮痛剤は、酢酸、例えばインドメタシン又はスリンダクであって良い。前記鎮痛剤は、フェナメート、例えばメクロフェナム酸又はメファナム酸であって良い。前記鎮痛剤は、オキシカム、例えばピロキシカム又はテノキシカムであって良い。前記鎮痛剤は、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン又はアザプロパゾンであって良い。前記鎮痛剤は、トルメチン又はパラセタモルであって良い。好ましくは、前記鎮痛剤は処方箋なしで入手可能であり、例えばアスピリン、パラセタモル、又はイブプロフェンである。好ましくは、前記鎮痛剤はイブプロフェンである。
前記鎮痛剤は、抗偏頭痛剤の前、後、又は同時に投与されて良く、あるいはそれらを組み合わせて投与して良い。
1つの実施態様では、前記鎮痛剤及び抗偏頭痛剤は同時に服用され、前記鎮痛剤及び抗偏頭痛剤は、治療する対象の胃腸管内で抗偏頭痛剤の前、後、同時、又はそれらを組み合わせて鎮痛剤を投与するように調製される1つの組成物にともに製剤化される。前記抗偏頭痛剤は、服用した後に急速に血清濃度のピークに達することが好ましい。この様な方法では、前記偏頭痛は、その症状が完全に発生する所定の時間の前に最も効率的に治療される。従って、本発明の1つの実施態様では、前記抗偏頭痛剤は、服用してから30、15、10、5、又は1分未満に血清濃度のピークを達成する。前記鎮痛剤は、前記偏頭痛が消えた後まで投与されないが、前記リバウンド頭痛が開始する前である事が好ましい。しかしながら、前記鎮痛剤が投与される際は、この投与が長期に持続する期間に亘ることが好ましい。
1つ又は双方の薬剤の放出が、濃度の急速な増大及び次いで急速な減少を伴って血清濃度のピークを与え、治療される対象における薬剤の血清濃度の谷に続くピークを生じさせる。図1は、薬剤の濃度ピークと共に放出プロフィールの例を示す図である。代替的に、1つ又は双方の薬剤の投与は、前記薬剤の血清濃度がプラトー(長期間に亘って比較的一定な投与が維持される)まで上昇するようであって良く、その例を図2に示す。
図3は、前記組成物が抗偏頭痛剤を放出して血清濃度のピークを与え、続いて鎮痛剤の血清濃度のピークを与える、本発明の1つの実施態様に関する放出プロフィールを示す。
図4は、前記抗偏頭痛剤が投与されて濃度のピークを与え、続いて鎮痛剤の一定の濃度を与える実施態様に関する放出プロフィールを示す。
従って、本発明の1つの実施態様では、前記抗偏頭痛剤は、治療する対象における血清濃度のピークを達成し、その後に前記対象において前記鎮痛剤の血清濃度におけるピークが続く。
本発明の代替的な実施態様では、前記抗偏頭痛剤が、治療する対象に置いて血清濃度のピークを達成し、それに続いて前記鎮痛剤の血清濃度が上昇し、次いでプラトーになる。
前記抗偏頭痛剤の血清濃度のピークの達成と前記鎮痛剤の濃度のピークの達成との間の遅延、又は前記抗偏頭痛剤の血清濃度のピークの達成と前記鎮痛剤の濃度のプラトーの達成との間の遅延が選択されて、偏頭痛の発症とリバウンド頭痛の発症との間の通常の遅延よりも短くなるようにすべきである事が見出された。さらに限定することを意図しないが、明確な興味においては、前記遅延は1から48、6から36、又は12から24時間の間であって良い。
ある実施態様では、いずれか又は双方の薬剤の投与のピークが、周期的に繰り返され、それにより繰り返される薬剤の血清濃度のピークが達成される。ある実施態様では、例えば、前記抗偏頭痛剤に関して血清濃度のピークが達成され、続いて前記鎮痛剤の血清濃度のピークが繰り返される(図5参照)。
前記鎮痛剤の場合では、前記鎮痛剤の血清濃度のピークの繰り返しの数を選択して、鎮痛効果を可能な限り安定なものとして確実にすべきであり、そのため使用する特定の鎮痛剤に依存し、さらに具体的には治療される対象の血清において活性状態での存在を維持する時間の長さに依存する。好ましくは、前記鎮痛剤の血清濃度のピークは、1日に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、又は24回である。
1つの実施態様では、唯一の前記抗偏頭痛剤の血清濃度のピークが生じる。
ある実施態様では、いずれか又は双方の薬剤が期間に亘って絶えず投与され、それにより該薬剤の血清濃度のプラトーを達成する。例えば、単一の前記抗偏頭痛剤の血清濃度のピークの後に、前記鎮痛剤の血清濃度のプラトーが続いて良い(例えば図4参照)。
前記抗偏頭痛剤の場合には、抗偏頭痛剤の血清濃度のピークの繰り返しの期間、又は前記抗偏頭痛剤の血清濃度のプラトーの期間が選択されて、対象が偏頭痛に冒されている期間と一致させるべきである。好ましくは、この期間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、又は24時間である。
前記鎮痛剤の場合では、前記鎮痛剤の血清濃度のピークの繰り返しの期間、又は前記鎮痛剤の血清濃度のプラトーの期間が選択されて、対象がリバウンド頭痛に冒されている期間と一致させるべきである。好ましくは、この期間は、6、12、18、24、30、36、42、48、52、58、64、70、76、82、90、又は96時間である。
前記薬剤の服用を調節することによって、特に治療する対象が乳児又は幼児である場合は、その様な投与の規則性及び頻度を維持することは困難である。その様な投与計画を維持することは不便であり、忘れてしまうことによって所定の時間の投与を容易に欠落させてしまう。さらに、睡眠の中断無く24時間に亘って等しく分散させて複数の用量を服用することは困難である。したがって、治療されている対象が上述の厳格及び複雑な投与計画に固執し得る場合であっても、服用される用量は、通常、起床時間の間に亘って等しく分布されるのみである。例えば睡眠時間の間の鎮痛剤の投与における隙間は、鎮痛剤の血清濃度が効果的なレベル以下に落ち、そのため対象が頭痛の痛みによって睡眠から起こされる可能性がある事を意味し得る。
従って、本発明の好ましい実施態様では、前記組成物は、少なくとも8時間、好ましくは少なくとも12時間、少なくとも24時間、少なくとも48時間又はそれより長期の偏頭痛及び/又はリバウンド頭痛の緩和を提供する。
1つの実施態様では、その様な組成物は、1つは抗偏頭痛剤をふくみ、他方は鎮痛剤を含む、2つの別々の投与形態に調製されて良い。これらの別々の投与形態は、好ましくは、互いに同時又は他方の直後に投与される。
代替的な実施態様では、前記組成物は、前記抗偏頭痛剤及び鎮痛剤の双方を含む単一の投与形態として提供されて良い。
本発明の組成物は、傷み及び痛みに関連する疾患の効率的且つ効果的な治療にも特に適する。例えば、慢性的な神経障害性の痛み、例えば繊維筋痛症、関節炎、又は癌を有する対象において、痛みに関連する睡眠障害の治療のために、前記組成物が使用されて良い。
本発明の1つの実施態様では、前記組成物は、急速に放出される第1の鎮痛剤、及び投与後少なくとも6時間、好ましくは8時間まで治療効果を提供するように、その放出が調節されている第2の鎮痛剤を含む。
好ましくは、前記第1の鎮痛剤は眠気を生じさせ、患者を眠りに導入し、急速且つ効果的に痛みを緩和するだけでなく、眠気を生じさせる。
ある実施態様では、前記第2の鎮痛剤の治療効果は遅れて発現され、前記第2の鎮痛剤は、前記第1の鎮痛剤の血清濃度が減少し始めるまで、治療濃度に達しない。
好ましくは、前記第1の鎮痛剤は、三環系抗鬱剤、例えばアミトリプチリンであり、前記第2の鎮痛剤は、GABAアゴニスト、例えばガバペンチンである。この鎮痛剤の組み合わせは、効果の効果的な組み合わせを提供する。投与後に、対象は、最初の痛みの緩和を感じ、及び彼又は彼女を眠りに導入する眠気を感じる。次いで、第2の薬剤による持続する鎮痛が、対象が夜間に痛みで起きないことを確実にする。ガバペンチンは、成人において徐波睡眠を増大させ得ることが認められているため、特にこの目的に適切である。
この実施態様において提案される2つの鎮痛剤の相乗的な組み合わせは、世界保健機構(World Health Organisation)の"analgesic ladder"による軽度又は軽度から中程度に分類される痛みを治療するために一般的に使用される鎮痛剤の効果的な使用を可能にする。痛みに関連する睡眠障害が通常の鎮痛剤組成物を使用して治療される場合は、患者及び医療従事者はより強力な鎮痛剤、例えばオピオイドなどを使用して、同等な効果を達成せざるを得ない。
その様な目的に使用される際には、前記組成物は、好ましくは睡眠前に1日1回投与される。そのように投与される組成物は、好ましくは上述のような多粒子の形態であり、横になる少し前から経口固形投与形態を飲み込むことから生じ得るいずれの不快をも避ける。
図1は、薬剤の濃度ピークと共に放出プロフィールの例を示す。 鎮痛剤及び抗偏頭痛剤の1つ又は双方の薬剤の投与は、前記薬剤の血清濃度がプラトー(長期間に亘って比較的一定な投与が維持される)まで上昇するようであって良く、その例を図2に示す。 図3は、前記組成物が抗偏頭痛剤を放出して血清濃度のピークを与え、続いて鎮痛剤の血清濃度のピークを与える、本発明の1つの実施態様に関する放出プロフィールを示す。 図4は、抗偏頭痛剤が投与されて濃度のピークを与え、続いて鎮痛剤の一定の濃度を与える実施態様に関する放出プロフィールを示す。 図5は、抗偏頭痛剤に関して血清濃度のピークが達成され、続いて鎮痛剤の血清濃度のピークが繰り返されることを示す。

Claims (20)

  1. 鎮痛剤の放出が調節されて、投与後の鎮痛効果の急速な発現を提供し、且つ好ましくは長期間の鎮痛を提供する遅延型及び/又は持続型の放出を提供する、1つ以上の鎮痛剤を含む製薬組成物。
  2. 前記組成物が、経口投与のためのものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物が、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、又は少なくとも約24時間の期間に亘って鎮痛効果を提供する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記鎮痛剤が塩基形態で含まれる、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記組成物が胃腸沈着のためのものであり、圧縮されておらず自由に流動する多数の粒子を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記粒子が10μmより大きく約1mmまでの平均径を有する、請求項5に記載の組成物。
  7. 水溶性の賦形剤をさらに含み、好ましくは流動物を共投与せずに、投与後1分以内に対象の口内で溶解又は分散し得る、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 2つ以上の鎮痛剤を含む、請求項1から7に記載の組成物。
  9. 第1の鎮痛剤が急速に放出され、第2の鎮痛剤が少なくとも8時間の期間に亘って徐々に放出される、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記第1の鎮痛剤が、前記組成物の投与後30分以内の期間に、治療上効果的な血清濃度を提供する、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記第1の鎮痛剤が抗偏頭痛剤である、請求項9又は10に記載の組成物。
  12. 前記抗偏頭痛剤が、5-HTアンタゴニスト、5-HTアゴニスト、麦角アルカロイド若しくはその誘導体、アドレナリン作用性レセプターアゴニスト、カルシウムアゴニスト、又はそれらの組み合わせである、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記抗偏頭痛剤が、スマトリプタン、好ましくはスマトリプタン塩基である、請求項11又は12に記載の組成物。
  14. 前記第2の鎮痛剤が非ステロイド性抗炎症剤である、請求項11から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記第2の鎮痛剤が、サリチル酸、プロピオン酸、酢酸、フェナメート、オキシカム、ピラゾロン、パラセタモル、トルメチン、又はそれらの混合物である、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記鎮痛剤がイブプロフェンである、請求項15に記載の組成物。
  17. 偏頭痛を治療するための、請求項11から16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記第1の鎮痛剤が三環系の抗鬱剤であり、前記第2の鎮痛剤がGABAアゴニストである、請求項9又は10に記載の組成物。
  19. 前記第1の鎮痛剤がアミトリプチリンであり、前記第2の鎮痛剤がガバペンチンである、請求項9に記載の組成物。
  20. 前記組成物が傷みに関連する睡眠障害を治療するためのものである、請求項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
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