JP2008525290A - シート状物品、特に平らな板ガラスを輸送しかつ支持するための装置 - Google Patents
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Abstract
本発明のねらいは、支持流体の圧力に依存する支持力が、維持し及び/又は輸送すべき物品(9)、特に(平らな)板ガラスの縁の区域においても、物品(9)の中央区域における支持力と本質的に同等であることを確保することである。本発明により、本発明の装置(1)は、少なくも1個の支持壁(3及び/又は5)上に、それぞれが排出流開口(23)と直接組み合わせられ流れを案内する複数の開口(21)を備える。
Description
本発明は、シート状物品、特に平らな板ガラスを輸送しかつ支持するための装置に関する。
板ガラスを支持するためにこれを空気クッション薄膜上又は液体薄膜(水の薄膜)の間に支持しそしてその平面の方向で動かすことが知られている。
加工の際に板ガラスを一方の面又は両面で支持し、液体薄膜間で輸送する装置が特許文献1及び2から知られる。
欧州特許第1 449 619 A号 明細書
国際公開出願第2004/050516号 明細書
国際公開出願第2004/050516 A号 明細書
これら公知の方法の欠点は、板ガラスを支持する流体(気体、特に空気、又は液体、特に水)が支持壁と支持されている板ガラスとの間から横方向に流れ出ることが必要であり、このため縁の区域における支持力が、ここに広がる流体内の低圧のために不十分であることである。これは、板ガラスを加工するとき、例えば表面の荒らし加工(特許文献1)、板ガラスをある形のガラスに分割するためのウオータージェットによる切断(特許文献3)又はスクラッチ付けの際に特に不利である。
本発明の目的は、公知装置の欠点を回避し、かつ物品、特に板ガラスを、その表面全体にわたって、従って縁の区域においても、十分な支持力で案内し均一に支持することを確保することである。
この目的は、本発明において請求された請求項1の特徴を有する装置により達成される。
本発明の好ましくかつ有利な実施例が従属請求項の主題である。
本発明において請求される装置においては、支持流体は、支持壁の1個又は特に数個の供給開口から、支持壁と保持される物品、特に支持される板ガラスとの間の空間内に入る。支持流体は、板ガラスの縁より先に流れ出る必要はなく、供給開口の付近に設けられた排出開口を通って排出される。本発明において請求された装置においては、支持流体用の供給開口及び支持流体用の排出開口を、支持壁の全表面にわたって一様に分布させ配列させることができるため、支持流体の少量の損失で一様な物品支持が得られる。従って、本発明において請求される好ましい一実施例においては、支持流体の圧力は、物品、特に板ガラスの表面全体にわたって本質的に同じであり、物品の希望の正確な案内及び支持が確実に達成されることが保証される。
本発明の枠組内で、支持流体用の排出開口が支持流体の供給開口のまわりに置かれ、こ
のため、支持壁と物品との間の空間に入る支持流体の通過する開口が支持壁を通ることが好ましい。
のため、支持壁と物品との間の空間に入る支持流体の通過する開口が支持壁を通ることが好ましい。
支持壁と板状又はシート状の物品、特に板ガラスとの間の空間内の支持流体の圧力の上昇を達成するために、供給開口の内側断面積を、この供給開口と組み合わされかつ例えばこれのまわりに配置された支持流体用の排出開口の全部の内側断面積の和より幾らか大きくすることができる。
本発明の一利点は、更に、供給開口に送られる支持流体の圧力を物品の重量(板ガラスの大きさと厚さ)に適合させ得ることである。
一実施例においては、少なくも1個の供給開口及びこれと組み合わせられた複数個の排出開口よりなるグループが、物品の一方の側に置かれた支持壁の全表面にわたり、或いは板ガラスの両側に置かれた支持壁の全表面にわたり一様に配列される。
本発明においては、支持流体は、単純に、輸送し支持すべき物品の片側又は両側に提供することができる。
例えば、各供給開口がほぼ5mmの直径を有し、逆に、例えば供給開口から2ないし3mmの距離に配置された排出開口はほぼ0.5mmの直径を持つことができる。
本発明のその他の詳細、利点及び特徴は、付属図面を使用する以下の好ましい実施例の説明に従う。
本発明において請求される図示実施例の装置1は、支持壁3、5として使用される2個の板材より構成され、これらは、その中間の空間7内に板ガラス9を保持するため、及び希望するならばこれを輸送するために、例えば互いに平行に揃えられる。下側の水平な縁11板を有するガラス9は、多数の輸送用ローラー、連続したコンベヤーベルト又は数個のかかる連続コンベヤーベルトより形成された支持及び輸送手段13上にある。
板材3及び5の相互間の距離は、例えば板材3、5の少なくも一方を、その表面張力を横切る方向(図1の2重矢印15)で調節することにより、これらの間に保持すべき板ガラス9の厚さに適合させることができる。
図1においては2個の支持壁3、5を有する一実施例が示されるが、本発明は、支持壁がただ1個しかない装置にも等しく適用することができる。この場合は、支持壁3又は5は、通常、好ましくは垂直方向に対して数度(3ないし5゜)傾けられ、板ガラス9は支持壁3又は5の斜め上向きの表面に次いで置かれる。
2個の支持壁3、5の各に支持流体用の供給開口21及び排出開口23があり、支持流体は、後者を通過して板ガラス9と支持壁3、5との間の空間7又は要素空間8から再び排出させることができる。
支持流体用の供給開口21と特にそのまわりに置かれた排出開口23とのグループ25が、支持壁3、5の表面全体にわたって特別に均一に分布された実施例が好ましい。これは、図1において矢印及び図式的に示された供給開口21及び排出開口23により示される。
図2に拡大して示された実施例においては、管路31に支持流体供給用の各供給開口2
1が割り当てられ、支持流体はこの管路を経て供給され、供給開口21を経て支持壁3と板ガラス9との間の空間8に入ることできる。板ガラス9と支持壁3との間の空間8から排出開口23を通して支持流体を排出させるために室33があり、この室から排出管路35が出ている。支持流体が通過して排出される排出管路35は、支持流体を供給開口21に供給する供給管路31に、圧力上昇装置37(ポンプ又は同等装置)を介して選択的に連結することができる。
1が割り当てられ、支持流体はこの管路を経て供給され、供給開口21を経て支持壁3と板ガラス9との間の空間8に入ることできる。板ガラス9と支持壁3との間の空間8から排出開口23を通して支持流体を排出させるために室33があり、この室から排出管路35が出ている。支持流体が通過して排出される排出管路35は、支持流体を供給開口21に供給する供給管路31に、圧力上昇装置37(ポンプ又は同等装置)を介して選択的に連結することができる。
図3に示された実施例においては、支持壁3と板ガラス9との間の空間8から排出開口23を経て支持流体を排出させる室33はすべての排出開口23に対して共通に作られ、かつ支持流体排出用のただ1個の管路35だけを有して作られる。この場合、支持流体を室33から引き出す排出管路35は、支持流体を供給する供給管路31に接続することができ、また1個又は2個の圧力上昇装置(ポンプ37)を連結することもできる。
本発明において請求され図4に示される装置の実施例により、本発明は、整列され水平に置かれた、特に(平らな)板ガラスである物品9に対しても使用し得ることが示される。この場合は、板ガラス9は、支持壁3及び板ガラス9と支持壁3との間の空間8と同じ方法で水平方向で整列される。この場合も、支持壁3には、供給開口21、及び支持流体を全面にわたって好ましくは一様に分布させるために特に供給開口のまわりに置かれた排出開口23のグループ25がある。図2及び3の実施例について上述されたことが、供給開口21と排出開口23、これらの配列及び寸法に適用される。
図4に示された実施例においては、全ての排出開口23が、支持壁3及び好ましくはこれと平行な壁41との間に置かれた室33内に排出する。排出された支持流体は管路35を経て室33から除かれポンプ37に至る。支持流体は、ポンプ37により、壁31と別の壁43との間の室39内に送り込まれる。この別の壁は、壁3及び41と同様に平行に整列される。支持流体は、供給開口21に至る供給管路31を通って室39から板ガラス9と支持壁3との間の空間8内に流れ出る。支持流体の多少の損失が発生する。
本発明において請求される装置の全ての実施例において、圧力センサーを空間8内に置き、制御器47を経てポンプ37を制御し、これにより、そのときに板ガラス9の安全な輸送のために希望されかつ要求される圧力を空間8内に維持することができる。
支持壁3の隣に示された2個の空間33及び39を有する図4に示された実施例は、1個又は2個の本質的に垂直な支持壁3及び5を有する実施例と同様に実行することができる。
本発明において請求される装置1の支持流体として気体及び液体、好ましくは空気及び水が可能である。
まとめれば、本発明の一実施例は、これを次のように説明することができる。即ち;
支持流体の圧力に依存する支持力が、保持し又は輸送すべき物品9、特に(平らな)板ガラスの縁の区域においても、物品9の表面の中央区域における支持力と本質的に同じであることを確保するために、本発明において請求される装置1では、少なくも1個の支持壁3又は5に、排出開口23を直接配属された供給開口21が設けられる。
支持流体の圧力に依存する支持力が、保持し又は輸送すべき物品9、特に(平らな)板ガラスの縁の区域においても、物品9の表面の中央区域における支持力と本質的に同じであることを確保するために、本発明において請求される装置1では、少なくも1個の支持壁3又は5に、排出開口23を直接配属された供給開口21が設けられる。
Claims (30)
- 少なくも1個の支持壁(3及び5)を有し、平らなシート状物品(9)、特に(平らな)板ガラスを輸送しかつ支持するための装置(1)であって、少なくも1個の支持壁(3及び5)が支持流体用の供給開口(21)を有すること、及び支持流体用の排出開口(23)が供給開口(21)に配属されることを特徴とする前記装置(1)。
- 2個の本質的に垂直な支持壁(3、5)があり、これらは互いに向かい合いかつこれらが物品(9)を保持し輸送し得る中間空間(7)を形成する請求項1に請求された装置。
- 排出開口(23)の各が、供給開口(21)のまわりに配列される請求項1又は2に請求された装置。
- 数個の排出開口(23)と一度に組み合う1個の供給開口(21)がグループ(25)を形成する請求項1ないし3の一に請求された装置。
- 供給開口(21)及び排出開口(23)、特にこれらのグループ(25)が、少なくも1個の支持壁(3及び5)の全表面にわたり一様に分布される請求項4に請求された装置。
- 供給開口(21)の内側断面が、この供給開口(21)に配属された全ての排出開口(23)の内側断面の和より大きい請求項1ないし5の一に請求された装置。
- 支持流体が、直接、供給開口(21)を介して供給管路(31)により空間(7)又は要素空間(8)に供給される請求項1ないし6の一に請求された装置。
- 支持流体を供給するために各供給開口(21)に1個の供給管路(31)が割り当てられる請求項7に請求された装置。
- 1個の室(33)が、物品(9)とは向きの異なる少なくも1個の支持壁(3及び5)の側面上の各排出開口(23)に一度に配属される請求項1ないし8の一に請求された装置。
- 物品(9)とは向きの異なる少なくも1個の支持壁(3及び5)の側面上の1個のグループ(25)の排出開口(23)に共有の室(33)がある請求項1ないし8の一に請求された装置。
- 物品(9)とは向きの異なる少なくも1個の支持壁(3及び5)の側面上の支持壁(3及び5)の全ての排出開口(23)に共有の室(33)がある請求項1ないし8の一に請求された装置。
- 排出管路(35)が各室(33)から出る請求項9ないし11の一に請求された装置。
- 排出管路(35)が、少なくも1個の圧力上昇装置(37)を通って供給管路(31)に連結される請求項12に請求された装置。
- 少なくも1個の圧力上昇装置(37)がポンプである請求項13に請求された装置。
- 支持流体が、物品(9)の表面全体にわたり一定の圧力を有する請求項1ないし14の一に請求された装置。
- 物品(9)の縁の区域における支持流体の支持力が、物品(9)の表面にわたる支持力
と同じである請求項1ないし15の一に請求された装置。 - 支持流体の圧力を変化可能に設定できる請求項1ないし16の一に請求された装置。
- 支持流体が気体、特に空気である請求項1ないし17の一に請求された装置。
- 支持流体が液体、特に水である請求項1ないし17の一に請求された装置。
- 支持板(3、5)の相互の距離が可変である請求項1ないし19の一に請求された装置。
- 少なくも1個の支持板(3又は5)が、その表面の広がりを横切る方向で調整可能である請求項20に請求された装置。
- 支持壁(3)が水平方向で揃えられ、更に物品(9)、特に板ガラスが支持板(3)の上方に置かれる請求項1ないし21の一に請求された装置。
- 物品(9)と支持壁(3)との間の空間(8)とは向きの異なる支持壁(3)の側面上に、支持流体が通過して引き出される室(33)及び支持流体が通過して供給される室(39)がある請求項1ないし22の一に請求された装置。
- 室(33)が支持壁(3)の表面全体にわたって伸びる請求項23に請求された装置。
- 室(39)が支持壁(3)の表面全体にわたって伸びる請求項23又は24に請求された装置。
- 圧力上昇装置(37)が、取り込み側においては室(33)に連結され、圧力側においては室(39)に連結される請求項24及び25に請求された装置。
- 支持壁(3)の供給開口(21)に至る供給管路(31)が室(33)を貫通する請求項24又は25に請求された装置。
- 供給管路(31)が、一方の端部を支持壁(3)に、他方の端部を室(33、39)間の中間壁(41)にきつく連結される請求項27に請求された装置。
- 物品(9)と支持壁(3)との間の空間(8)内に圧力センサー(45)がある請求項1ないし28の一に請求された装置。
- 圧力センサー(45)が、制御器(47)を経て圧力上昇装置(37)に動的に接続される請求項29に請求された装置。
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