JP2008524704A - 配達される商品のデジタル画像及び処置を提供するためのシステム並びに方法 - Google Patents

Abstract

運搬中に損傷された車等の輸送商品の処置を決定するためのシステム及び方法が開示される。損傷が検出された後、デジタル画像が取得される。画像は、一般に、車両識別番号、または他の識別データ、またはそれらの両方と共に、サーバにアップロードされる。サーバは、連絡するべき適切な個人を決定し、更なる情報を取得可能なウェブサイトのＵＲＬを一般に含む通知メッセージを生成する。適切な個人（「ユーザ」）は、デジタル画像を見るためにサーバにログオンし、商品の処置に関する入力を提供する。ユーザは、損傷された車を修理店、ディーラ、または別の目的地に回してよい。あるいは、ユーザは、当初の予定通りに車を配達するように指示してよい。サーバは、他のシステムに対しても処置を通知してよい。配達される包装物の処置には、他の実施形態が適用される。

Description

［発明の分野］
本発明は、概して、運搬中に損傷された商品を取り扱うためのシステム及び方法に関する。具体的に言うと、これらのシステム及び方法は、運搬中に損傷された自動車等の商品のデジタル画像を取得するように定められ、これらのシステム及び方法では、通知を受けた適切な利害関係者が、デジタル画像サーバに格納された損傷された商品のデジタル画像を見て、その損傷された商品の送り先を別の目的地に変更するべきか否かに関して指示を提供することができる。

［発明の背景］
製造場所から最終目的地への商品の流通は、通常、様々な一般運送手段及び断続的な保管／ミキシングの設備を伴う。これらの設備は、次なる目的地への輸送のために、商品を一時的に保管し積み替えする場所である。あるいは、商品は、工場で包装され、運送手段に積まれた後、流通センターへと輸送されるのが通常である。商品は、荷降ろしされ、一時的に保管された後、次いで、最終目的地への輸送のために、別の運送手段に再び積まれる。商品の多くは、とりわけ輸入商品である場合は、通関港において更に多くの保管及び積み替えを経るのが通常である。

商品の輸送及び取り扱いの過程において、潰れる、落下する、または破砕される等の何らかの形で商品が損傷される事態は、よくあることではない。多くの家庭用品では、一部には限られた損傷から商品を保護する目的で、個々の個別包装または集合包装（マルチパック）が設計されている。更に、多くの場合、損傷された商品をどのように処理するべきかを定めた既存の手続きが整えられている。例えば、輸送の条件にも寄るが、荷受人は、多くの場合、損傷された商品の配達を受け入れる一方でクレームをつける権利も保有している。

しかしながら、他の商品の多くは、包装すると非実用的である、または採算が合わない等の特性ゆえに、保護包装なしに輸送される。例えば、工業製品は、取り扱いを容易にするために、しばしば木製のパレットに取り付けられる、または木製の枠箱に入れられるが、これらの構造は、一般に、商品を保護するようには設計されていない。（自動車等の）他の商品は、本質的に移動性であるので、特別な構造に何ら取り付けられることなく輸送される。自動車は、車両を各種要素から保護するために、保護用のプラスチック塗料を施される場合がある。それでもなお、商品は損傷を受けやすい傾向がある。

一部の製品（産業機械等）において、運搬中につく表面的な小さな損傷は、荷受人によるその品物の受け入れに影響しない。しかしながら、重大な損傷は、工場に戻す必要がある、または指定の修理場所に送り先を変更する必要があるなど、その商品の配達の受け入れに影響を及ぼす。自動車等の他の製品は、たとえ表面的な小さな損傷であっても、顧客による配達の受け入れが不可能になる。自動車修理ビジネスの遍在性と、自動車の輸送費とを考慮すると、損傷を受けた自動車は、メーカに戻されるのではなく、自動車の修理業者に送り先を変更されるのが通常である。しかしながら、損傷を受けた商品の処置は、一部には、生じた損傷の性質に依存する。したがって、これらの商品に生じる損傷を取り扱う既存のデフォルトの手続きは、明確に定められた容易で且つ効率的な方式でありとあらゆる可能性を網羅することが不可能である。

運搬中に損傷された車の場合は、その商品の処置の決定に、様々な事業体が関わる可能
性がある。これらの事業体は、メーカ、流通設備または「ミキシング」設備のオペレータ、１つまたは複数の運送業者（例えば、トラック、鉄道、もしくは他の形態による車両運搬業者等）、カーディーラ、及び車の顧客（購入者）を含むことができる。損傷が生じた場所、責任を持つ事業体、損傷の程度、及びその他の要因に基づいて、様々な事業体がその車の処置の決定に関わる可能性がある。

例えば、カーディーラまでの配達中に車に発生した天候に起因する小さな損傷（例えば雹による損傷）は、その車を車体修理店に迂回させる正当な理由にならないと考えられる。しかしながら、より重大な損傷（例えば、木の枝が自動車の上に落下した、または自動車の輸送手段が事故に巻き込まれた等）は、その自動車を修理店に迂回させる正当な理由になると考えられる。更に、メーカ、保険供給業者、運送業者、またはディーラが特定の車体修理業者を好む可能性もある。更に、より深刻な事故（例えば焼損または転倒による損傷等）は、その自動車をスクラップ回収所に迂回させる正当な理由になると考えられる。したがって、輸送中の商品に生じうる損傷には様々な種類があり、もし迂回の必要があるならば商品を迂回させるべき目的地に関する通知または入力を様々な事業体が必要とし、商品の処置に関する通知を様々な関係者が必要とする。

したがって、運搬中に商品に生じた損傷の通知を容易にし、その商品の経路変更に関して適切な関係者から入力を受信し、そして、その商品の経路を変更するための、システム及び方法が必要とされている。

［発明の概要］
一実施形態において、運搬中に損傷された商品の処置を連携させるシステムは、損傷された商品に関連する識別子と、損傷された商品を表すデジタル画像データとを含む入力を受信するサーバを備える。サーバは、識別子を使用して、商品に関する関連データを読み出すように構成され、更に、損傷された商品に関連するユーザに宛てて、通知メッセージを生成するように構成され、更に、デジタル画像データを求める要求をユーザから受信し、そのユーザに対し、デジタル画像データの少なくとも一部を表示し、そのユーザから、商品の配達の処置に関する応答を受信するように構成される。システムは、更に、プロセッサに動作可能な形で接続されたデータベースを備え、該データベースは、輸送される商品を表すデジタル画像データと、その商品に関する関連データと、その商品の配達の処置に関するユーザからの応答とを格納するように構成される。

本発明の別の一実施形態では、運搬中に損傷された商品の処置を決定する方法であって、サーバにおいて、運搬中に損傷された商品のデジタル画像データを受信する工程と、サーバにおいて、商品に関連する識別データを受信する工程と、動作可能な形でサーバに接続されたデータベースに、デジタル画像データ及び識別データを格納する工程と、識別データに関連する通知データを決定する工程であって、該通知データはユーザのアドレスを含む、工程と、ユーザ宛の通知メッセージを生成するためにアドレスを使用する工程と、商品のデジタル画像データの少なくとも一部を求める要求を、ユーザから受信する工程と、ウェブサイト上のデジタル画像データの少なくとも一部を、ユーザに提示する工程と、商品の配達に影響するユーザからの指示を受信する工程と、ユーザからの指示を識別データに関連付けてデータベースに格納する工程と、を備える方法が提供される。

これらは、本発明の幾つかの実施形態に過ぎず、自動車ではなく包装物の配達に関わる他の実施形態も、同様に可能である。この概要は、特許請求の範囲に定められた発明を、いかなる形でも限定する意図のものではない。

以上では、発明の概要が説明された。次に、添付の図面が参照される。図中の要素は、必ずしも縮尺通りに描かれているとは限らない。

［発明の詳細な説明］
以下では、本発明の好ましい実施形態を図示した添付の図面を参照にしつつ、本発明がより余すところなく説明される。本発明は、しかしながら、多くの異なる形態で実施されてよく、本明細書で説明された実施形態に限定されると解釈するべきでない。むしろ、これらの実施形態は、本開示内容を詳細に且つ完全にするために提供され、本発明の内容を当業者に十分に伝えるものである。説明を通して、同様の参照符号は同様の要素を示すものとする。

本発明は、メーカから最終目的地への自動車の輸送について説明されているが、本発明の原理は、他の多くの商品及び輸送プロセスに適用される。本発明の属する分野の当業者ならば、前述の説明及び関連の図面に示された教示内容によって、本発明について、多くの変更形態及び他の実施形態を思いつくであろう。したがって、本発明は、開示される具体的な実施形態に限定されるのではなく、変更形態及び他の実施形態も、添付の特許請求の範囲に含まれると解釈される。本明細書では具体的な用語が使用されているが、これらは、包括的な且つ説明的な意味でのみ用いられ、限定を目的とするものではない。

商品の運送中は、商品に対して様々な損傷が生じうる。大抵は、一般的な運送手段は通常通り、商品を配達し、当該分野で周知の通り、損傷に対するクレームは受取人または荷送人によって推し進められる。運搬中に損傷された品物は、多くの場合、指示された配達先と異なる場所での修理を必要とする。損傷された商品は、指示された配達先に配達されてもよいが、これは、損傷された商品を適切な修理場所に再輸送する必要を生じるだけであり、その結果、全体の輸送費が増大される。本発明の一目的は、全体の輸送費を最小限に抑えるために、損傷された商品の送り先を運搬中に変更するシステム及び方法を提供することである。ここでは、自動車の輸送に照らして本発明の原則を説明しているが、本発明の原則は、他の商品及び運搬中に商品が損傷される他の筋書きにも適用することができる。例えば、商品は、包装物であってよく、デジタル画像は、商品が無傷の状態で配達されたことの証拠として使用されてよい。また、デジタル画像は、「時刻スタンプ」（例えば、画像が取得された日付及び時間に関する情報）及び「位置スタンプ」（例えば、画像が取得された位置を示すＧＰＳ座標）を伴ってよい。画像は、インターネットに接続されたコンピュータを使用中のユーザによって、容易に読み出すことができる。

図１は、システムの通常の適用例に関係する要素の一実施形態を示している。車両１００の一般運送手段（「車の運送業者」としても知られる）は、一群の車１０２を出発地点から目的地点へと運ぶ。出発地点は、メーカの工場、工場からの車両を配達に備えて再結集させる「ミキシングステーション」、通関港、または他の何らかの場所であってよい。目的地点は、ディーラ、ミキシングステーション、または輸入／輸出港、または他の何らかの場所であってよい。

車の配達の過程で、１台の車１０２ｂが損傷を受ける。これは、例として、別の車両１０４を巻き込む衝突として示されている。損傷の種類及び性質は、表面的なものから構造的なものまで様々であり、衝突、道具の落下、荷の移動、道路の破片、または任意の様々な要因によって引き起こされる可能性がある。

損傷が検出されるとすぐに、車の運搬手段の運転手１０６は、デジタルカメラを使用して、損傷された車の画像を撮る。デジタル画像は、例えば現地指導員、保険代理人、または損傷された車の写真を撮るように指示された他の何らかの個人など、別の個人によって撮られてもよい。通常、それは、配達のその時点で商品を所有している事業体の従業員または調査員である。画像は、一般に、容易に入手可能で且つ通常ＪＰＥＧ形式のデジタル画像ファイルを提供するデジタルカメラを使用して撮られる。

しかしながら、専用のデジタルカメラ以外に、デジタル撮像技術を内蔵した他の装置が使用されてもよい。例えば、現在では、多くの携帯電話がデジタルカメラを内蔵しており、これらを使用することも可能である。その他、２００２年８月２３日付けの米国特許出願第２００３０１１４２０６号「Ｐｏｒｔａｂｌｅ Ｄａｔａ Ａｃｑｕｉｓｉｔｉｏｎ
Ａｎｄ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ Ａｎｄ Ａｓｓｏｃｉａｔｅｄ Ｄｅｖｉｃｅ Ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄ(携帯用のデータ取得＆管理システム、並びに関連の装置及び方法)」に記載される配達情報取得装置（Ｄｅｌｉｖｅｒｙ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ Ａｃｑｕｉｓｉｔｉｏｎ Ｄｅｖｉｃｅ，ＤＩＡＤ）等の他の装置も、やはりデジタル撮像装置を内蔵することができ、したがって、使用可能である。ＤＩＡＤは、ＧＰＳ位置決定ユニット並びに様々な無線及び有線通信能力等を含む他の多くの機能的能力を内蔵している。

損傷された車のデジタル画像は、インターネットに代表される通信ネットワーク１０８を介してアップロードされる。他の実施形態では、デジタル撮像装置は、画像を転送するための無線通信能力を内臓していてよい。一般に、デジタル画像は、少なくとも関連の車を識別する情報を関連付けられているので、その関連の車に対応付けることが可能である。識別情報は、一般に、車両上で容易に確認可能な固有な番号、すなわち車両識別番号（Ｖｅｈｉｃｌｅ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ Ｎｕｍｂｅｒ、ＶＩＮ）である。代わりに、または加えて、車種、色、目的地、所有者名、発注番号、輸送番号等の他の識別情報が含まれてもよい。

詳述は省かれるが、デジタル画像の転送及びアップロードには、様々な任意のソフトウェアアプリケーションを使用することができる。例えば、大抵のデジタルカメラは、ＵＳＢインターフェース及び適切なケーブルを介してデジタル画像ファイルをパソコンにアップロードすることができ、パソコンは、それらの画像をインターネットを通してウェブサイトにアップロードすることができる。あるいは、現在では、多くの携帯電話がデジタルカメラを内臓しており、その無線通信能力を使用して画像ファイルを転送することができる。更に、多くの携帯電話は、ウェブベースのアプリケーションに無線アクセスすることができ、これは、運転手がＶＩＮ及び他の識別情報を入力することを可能にする。したがって、損傷が発生した地点でデジタル画像を容易に転送する技術として、様々な既存の技術が存在している。更には、識別子に画像を関連付ける方法として、画像ファイル名を含ませる、及び識別子を含む別のファイルに画像ファイル名をリンクさせる等の、様々な方法が存在している。

もし、前述のＤＩＡＤが撮像に使用される場合は、前述の特許出願で開示されたＤＩＡＤに内臓される無線通信能力に基づいて、画像をホストに伝送することができる。あるいは、ＤＩＡＤは、各種内蔵メモリの１つにローカルに画像を格納してよい。ＤＩＡＤは、配達員によってドッキングステーションに戻され、一日の仕事が終わった後、デジタル画像は、そのときに、ドッキングユニット内蔵の有線送信能力を使用してバッチファイルとして伝送されることができる。

画像ファイル及び識別データは、識別データに基づいて画像の格納及び索引付けを行う画像データベースサーバ１１０（「サーバ」）に送信される。通常は、損傷された一台の車について、その損傷を異なる視点から捉えた複数の画像がデータベースに送信される。

デジタル画像の受信及び格納を行うサーバ１１０は、一般に、商品の購入、注文、または輸送、商品の顧客、及び商品の製造情報等に関連するデータファイル等の様々な関連ファイルも格納する。サーバは、ローカルまたはリモートなデータベースと相互にやり取りするプロセッサを含んでよく、プロセッサは、デジタル画像の受信及び提供等のために各
種の通信インターフェースを有してよい。したがって、「データベースサーバ」及び「画像サーバ」は、「サーバ」と等価である。他の実施形態では、データベースは、プロセッサに対してリモートであってよい、またはプロセッサに密結合されてよい。いずれの実施形態も、本発明の範囲内である。

サーバは、他の関連ファイルを格納してもよく、図には、このような関連ファイルの一例が示されている。関連ファイル１１６は、ＶＩＮ１２０を、予定されるまたは現時点での車の所有者名（「顧客」名）１２２及びその連絡先情報（不図示）に関連付けると共に、更に、データベースの他の場所に格納された適切なデジタル画像を指す適切なポインタ１１８に関連付ける。データベースアーキテクチャの分野の当業者ならばわかるように、ファイル、データ構造、索引付け技術、リンク技術、ポインティング技術、及びデータベースソフトウェア管理システムとして、様々なものが使用されてよい。更に、図１のファイル構造は、本発明の原理を実施しうる多数の選択肢のうちの一実施形態に過ぎない。

また、サーバ１１０は、一般に、他の個人、またはコンピュータシステム、またはそれらの両方に対して通知及び対話を行うことができる。一般に、車が損傷した旨の通知（画像の受信または他の何らかの通知による）を受信したサーバ１１０は、例えば運送業者に一般に関連している輸送スケジューリングシステムなど、少なくとも１つの他のシステム１１４に通知する。このシステムは、一般に、輸送状況を追跡しているので、この追跡及びスケジューリングのためのシステムは、通知を受けることによって、配達に影響を及ぼす異常が生じたことを把握可能になる。また、ミキシングステーション用のスケジューリングシステムまたは輸入品の出荷を扱うディーラシステムなど保険の提供業者または所定の中間受取業者に関連する他のシステム１１２に、他の通知が送信されてもよい。

画像データベース１１０は、また、顧客または他の関連の個人（不図示）の連絡先情報を保持している（あるいは連絡先にアクセスすることができる）。連絡先情報は、関連の個人と連絡を取るために使用できる（可能性がある）各種の通信手段を、優先度の高いものから順に示している。連絡先情報は、一般に、ｅ−ｍａｉｌアドレス、ＵＲＬ、ファックス番号、または電話番号等の形態をとる。もしｅ−ｍａｉｌアドレスが提供された場合は、指定のウェブサイトにログインするように顧客に要求するｅ−ｍａｉｌの通知メッセージが自動的に送信される。あるいは、もし電話番号のみが提供された場合は、データベースシステム１１０は、システム管理者または他のサポート要員に通知し、これらのシステム管理者または他のサポート要員が、更に、関連の個人に電話する。他の代替方法として、ショート・メッセージ・サービス（ＳＭＳ）を使用して携帯電話にメッセージを送る、インターネットを通じてインスタント・メッセージ（ＩＭ）を送る、ファックスで送る、郵便の宛先に自動的にレターを作成する、またはその他の形態の電子通信を行うことが挙げられる。

Ｅ−ｍａｉｌは、ＰＤＡ、携帯電話、ポケベル、または電子メッセージを受信可能な他の装置に送信することができるが、図１の実施形態では、画像データベース１１０は、顧客のコンピュータ１２２にｅ−ｍａｉｌメッセージ１１９を送信している。他の実施形態では、紙ベースの通知または自動の電話連絡を行うことができる。一般に、顧客は、自分の車の輸送に問題が生じたことを通知するメッセージを受信し、そのメッセージは、更なる詳細を受信するためのウェブベースのハイパーリンクを提供する。通知メッセージは、受信者が特定の取引を識別するために使用する参照情報と、閲覧者が更なる情報を得るために使用する追加情報とを含んでよい。

図２ａは、主要な工程の要点をまとめたものである。プロセスは、工程２００において、運送中の商品（車）を損傷させる事件の発生によって開始される。工程２０２において、損傷された商品の画像が、例えば配達車両の運転手など、運送手段に一般に関連する個
人によって取得される。取得された画像は、工程２０４において、データベースサーバに転送され、工程２０６において、索引付けされ、連絡先を含む顧客情報を非限定的に含む適切な情報に関連付けられる。工程２０８において、データベースは、適切な関係者に事件の発生を通知する。これは、一般に、顧客または荷受人（もし両者が同一でないならば）に通知することを少なくとも含む。工程２１０において、データベースサーバは、損傷された車の処置について、ユーザからの指示を受信する。これは、一般に、顧客がウェブサイトと相互にやり取りすることによって生じる。最後に、工程２１２において、データベースサーバは、損傷された商品の送り先をどのように変更するべきかについて、他の任意の適切なシステムに通知する。これは、所定の新しい荷受人（例えば修理店）への通知、各種のスケジューリングシステム及び配達システムの更新（例えば新しい車運搬手段の割り当て及びスケジューリング）、及び保険会社への通知（例えば誰がその車両を修理するかについての指示）とを含んでよい。

図２ｂは、顧客（例えば車の購入者）の視点から見た各種の工程を例示している。プロセスは、一般に、工程２３０において、顧客（例えばシステムの「ユーザ」）が車の輸送に関連する何らかの問題の通知を受信することによって開始される。前述のように、通知は、ｅ−ｍａｉｌ、電話、または他の形態の通知であってよい。その結果、ユーザは、工程２３２において、画像データベースサーバによって運営されるウェブサイトにアクセスするのが通常である。顧客がインターネットにアクセスできない場合等の他の実施形態では、顧客は、インターネットを介してサーバにアクセスできる顧客サービス係と会話によってやり取りしてよく、このサービス係が、端末またはコンピュータに情報を入力してサーバにアクセスする。

工程２３４において、ユーザは、サーバにログオンし、適切な識別情報及び認証情報を提供する。ユーザの識別及び認証は、ユーザ名等の様々な情報に基づくことができるが、ＶＩＮ、輸送番号、または他の識別データ等に基づくこともできる。工程２３６において、ユーザは、損傷された車の画像を提示される。工程２３８において、ユーザは、車両の送り先を修理業者もしくは地元のディーラに変更すること、または車両の受け取りを一切拒否することを含む、損傷された車に関連して取りうる配達の選択肢について、様々な選択肢を提供される。工程２４０において、ユーザは、損傷された車にとって好ましい処置に関する指示を、他の代案と共に提供する。最後に、工程２４２において、システムは、ユーザによる指示を受け入れ、提供されたデータを確認する。サーバは、次いで、車の今後の状態を決定するために、予期される最新のスケジューリングデータ、配達場所、及び連絡先情報を含む、損傷された車の処置に関する追加情報をユーザに提供する。ユーザに提供される情報は、一般に、車をどう取り扱うべきかに関してユーザから提供された入力に依存する。

ユーザインターフェースの一実施形態が図３に提供される。図３において、画面ショット４００は、損傷された車について、複数の画像（写真）を提供するのが通常である。一般に、ある１枚の写真４０２が損傷の概観を示す一方で、もう１枚の写真４０４は、車の損傷を異なる視点、すなわち異なる角度から示す。幾つかの実施形態では、ユーザは、特定の写真を拡大するまたはパンするために、制御ボタン４０３，４０４を始動させてよい。他の制御ボタン４０６は、ユーザが他の追加の写真を見る機能を提供してもよい。

ウェブページは、また、ユーザに他の情報を提供してもよい。例えば、図３の実施形態は、事件についてサーバが現在保有している、またはこれまでに取得したテキスト情報４１２を示している。図３に例示されるデータの１つは、事件全体を参照するファイル番号４０５として示され、あらゆる画像データ、応答データ（ＶＩＮ４０６等）、並びに他の関連データ（例えば、車種４０７、所有者名４０８、損傷を取り巻く事実４０９、及び考えられる新たな配達日４１１等）を含む。

ウェブページは、また、車両に望まれる処置について入力する機会をユーザに提供する。この実施形態では、損傷された車の配達経路をどこに、またはどのように変更するかについてユーザが選択肢を選ぶことができるように、入力選択肢４１０が提示されている。

画面のレイアウト、機能性、及びウェブサイトの操作はもちろん、サーバによって提供される情報についても、様々な実施形態が可能である。ウェブ設計の当業者ならば、ユーザに優しい様々な方式の対話を促進するようにプログラム可能な各種の方法、設計、及び能力を容易に理解することができる。

最後に、図４は、画像データベースサーバの一実施形態を示している。図４に示されるように、サーバ３００は、画像を格納するデータベース記憶装置３０４にアクセスするプロセッサ３０２を備える。プロセッサは、更に、メインメモリ３０６及び入出力コントローラ３０８との間でやり取りすることによって、インターネット３２０を通してユーザのコンピュータ３２０と通信することができる。幾つかの実施形態では、プロセッサは、リモートにデータベース記憶装置３０４の日付にアクセスするために、通信ネットワークを使用してもよい。ユーザのコンピュータは、また、損傷された車の画像を打ち出すためのローカルプリンタ３２４を有してもよい。

サーバ３００は、パソコンから大規模なマルチプロセッサインターネットサーバに至る種々様々なブランドまたはタイプのコンピュータのうちの１つであってよい。更に、サーバは、インターネットの分野の当業者に知られているように、指示された機能を実施するための様々なタイプのオペレーティングシステム及びソフトウェアのうちの１つを実行してよい。一般に、ユーザのコンピュータ３２０は、サーバ３００との間でやり取りを行うために、容易に入手可能なバージョンのインターネットブラウザを使用するパソコンである。サーバとして、様々なアーキテクチャ及び実施形態が可能であり、いずれも、本発明の原理の範囲内であると見なされる。

＜代替の実施形態＞
以上では、発明の原理が、損傷された自動車の配達との関連で説明されている。しかしながら、本発明の原理は、他の筋書きにも適用され、そのような実施形態のうちの幾つかが、以下で議論される。

上述された一実施形態は、自動車の配達におけるデジタル画像の取得について説明されたが、デジタル画像は、他のタイプの品物やタスクの実施に関連付けることが可能である。例えば、デジタル画像は、配達中の包装物のデジタル画像であることが可能である。画像は、その包装物の配達(例えばタスクの実施)の証拠として機能することができる。更に、画像は、配達中の品物の状態、すなわちそれが損傷されていないことを立証することができる。更に、画像は、包装物を特定の場所に置いてきたことを証明することができる。これは、所望の場所を背景にした画像を取得する（例えば、とある住居に置いてきた包装物の写真を、その住居を画像に含めて撮る）ことによって実現可能である。

他の状況では、画像は、タスクの完了の証拠として機能することができる。例えば、何らかの行為（例えば割れた窓の交換）を実施するために派遣された整備技師または作業員は、その結果（例えば交換された窓）の画像を撮ることによって、タスクの完了の証拠を得ることができる。画像それ自体は、タスクの完了に関する決定的な証拠とはならないが、格納の際に時刻及び場所を併せて記録すれば、十分な証拠を示せるであろう。

例えば、前述のＤＩＡＤ装置は、デジタルカメラと、実時間時計と、ＧＰＳ測位ユニットとを内臓している。したがって、ＤＩＡＤは、包装物が配達され、その包装物の配達を
示すデジタル画像を取得する際に、時刻及びＧＰＳ座標の現行値を得ることができる。この情報（例えば「時刻スタンプ」及び「位置スタンプ」）は、画像ファイルと共に記録されてもよいし、あるいは、画像ファイルにリンクされた別個のファイルとして記録されてもよい。したがって、タスク（包装物の配達）の完了を示す証拠は、包装物の状態（包装物の画像）と、時刻（時刻スタンプによる）と、位置（ＧＰＳ座標による）と共に、所定の位置及び特定の時刻に包装物が無傷で配達されたことの証拠の記録を提供する。

前述のように、画像データは（関連の時刻データ及び位置データと共に）、ＤＩＡＤの無線通信能力を使用して個々に送信することができる、または、作業員及びＤＩＡＤが一日の仕事の終わりに配送センタに戻ったときにダウンロード可能であるように、ＤＩＡＤに格納することができる。ＤＩＡＤがドッキングステーションに戻された時点では、有線通信が使用されてよい。

サーバが、包装物の画像データを（位置、時刻、及び追跡番号情報等の他の情報と共に）取得して格納すると、これらの情報は、追跡番号に代表される上記の任意の情報を使用して、容易に検索し且つ読み出すことが可能になる。したがって、離れた地点への包装物の配達を待っているユーザは、その配達に関して電子的な通知を受けることができ、その通知は、画像及び時刻のデータをユーザに提供する、または画像データの読み出し用のリンクもしくは他の情報をユーザに提供する。したがって、追跡番号を使用することによって、包装物の受取人は、仕事場に居ながらも、住居への包装物の配達を視覚的に確認することができる。例えば、サーバは、指定された受取人に宛てて、ｅ−ｍａｉｌの添付ファイルの方式でデジタルファイルを送信することによって、その画像を直接見られるようにしてもよいし、あるいはＵＲＬを索引付きで引き渡すことによって、ユーザが指定のウェブページにリンクできるようにしてもよい。このような配達の証拠は、配達されている品物の処置を確認する際に重要になる可能性がある。これは、荷受人からのクレームを取り扱う側の運送業者または荷送業者にとって、とりわけ有用である。

ユーザが、特定の輸送（通常は、ユーザによって提供される追跡番号によって索引付けされている）に関する画像をサーバから読み出すときに、システムは、ユーザのコンピュータに表示される画像データだけでなく、追跡番号、位置座標、並びにその画像が取得されたときの日付及び時刻のうちの１つまたは複数もユーザに提供する。これらの追加の関連データは、サーバによって画像情報に関連付けられている。これは、位置及び時刻／日付データが画像データと別個に格納され画像データにリンクされている実装形態、または位置及び時刻／日付データが各画像データファイルに格納されている実装形態を網羅している。画像データファイル（並びに場合によっては位置及び時刻／日付データ）は、次いで、追跡番号、包装物番号、ＲＦＩＤ識別子、または画像の索引付けに使用可能な他のタイプの識別子を介して索引付けされる。

上述された本発明の実施形態は、発明の原理の明瞭な理解を目的として示された、考えられる実装形態の例に過ぎないことを、強調されるべきである。上述された本発明の実施形態には、発明の原理の趣旨から実質的に逸脱することなく、任意の変形及び変更を加えられてよい。これらの変更及び変形は、全て、開示の内容及び本発明の範囲内に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されると解釈される。

詳細の説明の最後に、当業者であれば、本発明の原理から実質的に逸脱することなく、開示された実施形態に多くの変形及び変更を加えられることに留意すべきである。また、このような変形及び変更は、添付の特許請求の範囲に定められた本発明の範囲内に含まれるものと解釈される。更に、特許請求の範囲において、あらゆるミーンズ・プラス・ファンクション要素の構造、材料、行為、及び等価なものは、指定された機能を実行するためのあらゆる構造、材料、または行為を含むものと解釈される。

本発明の原理にしたがった、関係する様々な要素及びプロセスの一実施形態を示している。 本発明の原理にしたがった、関係する動作の一実施形態を示している。 本発明の原理にしたがった、関係する動作の一実施形態を示している。 本発明の原理にしたがった、ユーザに提供されるウェブベースの画面イメージの一実施形態を示している。 本発明の原理にしたがった、関係するシステム要素の一実施形態を示している。

Claims (22)

1. 運送手段によって配達される商品に関連する画像データを格納するためのシステムであって、
   前記画像データをデジタル撮像装置から受信することができる第１のインターフェースであって、前記画像データは、前記運送手段によって配達されている最中の前記商品を描写し、前記第１のインターフェースは、更に、商品識別番号と、前記画像データの生成に関連する日付データとを受信し、前記第１のインターフェースは、前記商品識別番号を含む画像読み出し要求を受信することができる、第１のインターフェースと、
   前記画像データと、前記商品識別番号と、前記日付データとを受信するデータベースであって、前記データベースは、前記画像データを格納することができ、前記画像データは、前記日付データ及び前記商品識別番号の少なくとも一者に関連し、前記データベースは、前記商品識別番号を含む画像読み出し要求の受信に基づいて前記画像データを読み出すことができる、データベースと、
   前記第１のインターフェースから前記画像読み出し要求を受信することができるプロセッサであって、前記プロセッサは、更に、前記画像読み出し要求に応じ、前記商品識別番号を使用して前記データベースから前記画像データを読み出して前記第１のインターフェースに送信することができる、プロセッサと、
   を備えるシステム。
2. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記プロセッサは、前記画像データが前記データベースに格納された後に、ユーザへの通知メッセージを生成することができ、前記通知メッセージは、前記商品識別番号を組み込まれ、前記通知メッセージは、更に、前記ユーザに関連するｅ−ｍａｉｌアドレスに宛てられる、システム。
3. 請求項２に記載のシステムであって、
   前記通知メッセージは、前記ユーザが前記画像読み出し要求を送信することができるウェブページのウェブサイトアドレスを含有する、システム。
4. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記商品識別番号は、包装物追跡番号である、システム。
5. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記データベースは、更に、前記画像データに関連する全地球測位システム（ＧＰＳ）位置データを格納し、前記ＧＰＳ位置データは、前記画像データが取得された位置に関連する、システム。
6. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記商品識別番号は、車両識別番号である、システム。
7. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記データベースは、前記デジタル画像データをＪＰＥＧ形式で格納する、システム。
8. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記プロセッサは、更に、前記商品の処置に関するユーザ応答を前記インターレース（ｉｎｔｅｒａｃｅ）から受信するように構成され、それに応じて、前記商品の取り扱いに関する指示を前記データベースに格納する、システム。
9. 請求項１に記載のシステムであって、
   前記プロセッサは、更に、ＨＴＭＬベースのメッセージを用いた前記画像読み出し要求を前記ユーザから受信するように構成される、システム。
10. 請求項１に記載のシステムであって、
    前記データベースは、更に、前記画像読み出し要求に応じて複数の画像データを提供するように構成される、システム。
11. 運送手段によって配達される品物の処置に関する情報を提供する方法であって、
    宛先住所によって示される配達位置へと前記品物を配達する工程と、
    前記配達位置にある前記品物のデジタル画像を、デジタルカメラを使用して取得する工程と、
    前記デジタル画像を、輸送識別番号と共に第１の通信ネットワークを通してサーバに送信する工程であって、前記デジタル画像は、前記品物識別番号及び日付データの両者に関連している、工程と、
    前記デジタル画像を、前記輸送識別番号及び前記日付と共に前記サーバに格納する工程であって、前記デジタル画像は、前記輸送識別番号によって索引付けされる、工程と、
    ユーザから第２の通信ネットワークを通じて発信される要求を、前記サーバにおいて受信する工程であって、前記要求は、前記輸送識別番号を含む、工程と、
    前記サーバの中のメモリから、前記デジタル画像を読み出す工程と、
    前記デジタル画像を、前記日付データと共に、前記通信ネットワークを通して前記サーバによって受信プロセッサへと伝送する工程であって、前記デジタル画像は、前記受信プロセッサによってユーザに対して表示される、工程と、
    を備える方法。
12. 請求項１１に記載の方法であって、
    前記デジタル画像データを前記サーバによって伝送する前記工程は、更に、前記デジタル画像が取得された位置を表す位置データを、ＧＰＳ位置座標の形式で伝送することを含む、方法。
13. 請求項１２に記載の方法であって、
    前記ＧＰＳ位置座標及び前記日付データは、前記デジタル画像と共に、前記サーバに予め伝送されている、方法。
14. 請求項１１に記載の方法であって、更に、
    前記輸送識別番号に関連する電子アドレスを決定する工程と、
    前記デジタル画像及びテキストを組み入れた、前記電子アドレスに宛てた電子メッセージを作成する工程と、
    前記サーバにおいて前記デジタル画像が受信された後に、前記電子アドレスに宛てて前記電子メッセージを送信する工程と、
    を備える方法。
15. 請求項１４に記載の方法であって、
    前記電子メッセージは、前記サーバに関連するウェブサイトアドレスを含むｅ−ｍａｉｌメッセージである、方法。
16. 請求項１５に記載の方法であって、更に、
    前記ユーザによって送信された、前記電子メッセージに対する応答を、前記サーバにおいて受信する工程であって、前記応答は、前記品物の配達に関わる情報及び前記輸送識別番号を示す、工程と、
    前記品物を配達する配達員によって使用される携帯用コンピュータ機器に宛てた第２の
    電子メッセージを生成する工程であって、前記第２の電子メッセージは、前記携帯用コンピュータ機器上において前記配達員に対して表示される、工程と、
    を備える方法。
17. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記品物の配達に関わる前記情報は、前記宛先住所とは異なる、前記品物を配達する転送先の住所を含む、方法。
18. 請求項１７に記載の方法であって、
    前記住所は、輸送システムへと伝送される、方法。
19. 請求項１１に記載の方法であって、
    前記品物は、包装物である、方法。
20. 請求項１９に記載の方法であって、
    前記輸送識別番号は、包装物追跡番号である、方法。
21. 請求項１１に記載の方法であって、
    前記輸送識別番号は、車両識別番号である、方法。
22. 請求項１１に記載の方法であって、
    前記宛先住所は、配達されている前記品物の荷受人の住所である、方法。

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