JP2008520965A - 糖末端基を含むシラン化剤及び特に固体支持体の官能化のためのその使用 - Google Patents

糖末端基を含むシラン化剤及び特に固体支持体の官能化のためのその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、糖末端基を含むシラン化剤及び、固体支持体の官能化のためといった、その使用に関する。本発明はまた、前記シラン化剤により官能化された固体支持体(グライコチップ(glycochips))及び、その使用(例えば生物学的解析及び、より詳細には、糖分子又は興味あるタンパク質のリガンドのスクリーニングのため)に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、糖末端基(saccharide end group)を含むシラン化剤及び、固体支持体の官能化のための、その使用に関する。本発明はまた、これらのシラン化剤により官能化された固体支持体(グライコチップ(glycochips))及び、それらの使用、より詳細には生物学的解析のため、及び、特に興味ある糖分子又はタンパク質リガンドのスクリーニングのための使用に関する。
DNAチップ技術の発達は、機能ゲノミクスに関するプログラムの著しい進展を可能とした。これは、DNAの付着(deposition)又は合成のための技術の小型化の結果、DNA解析が並行して(例えば多数のパラメーターに従って)チップ上で行われるようになったためである。より最近では、プロテオミクスの出現により、プロテインチップの概念も出てきている(Zhu and Sydner, Current Op.; in Chem. Biol., 2003, 7, 55−63)。これは、プロテイン/リガンド型の相互作用の並行解析を可能とする。
より最近では、さらに、生物学的研究は“グライコミクス”に興味を向けており、これは言うなれば、炭水化物/タンパク質相互作用の体系的な研究である。これは、複合糖質(すなわち、例えば糖タンパク質、糖脂質、プロテオグリカンといったグリカン型のドメインを有する任意の分子、より広義には炭水化物を含む任意の分子のこと)が特に広い機能的なレパートリーを有するためである。化学的に、これらの炭水化物は、単なる単量体単位の集合によって構成された分子である。これらの集合は自然起原であり得、必要に応じて分画され、又は、合成起原であり得る。炭水化物ファミリーに属する分子の様々な機能は、非常に多数の分子と相互作用する、炭水化物の構造の能力を基礎とする。炭水化物と他分子間での認識メカニズムの解析は、急速に発展している研究分野である。特に、新規治療分子のデザイン及び特定の分子の毒性学的リスクのより良い評価を可能としている。現在のところ、糖分子製造を可能とする体系的方法はほとんど存在しない。このため、分子と炭水化物間の相互作用及び相互作用それ自体の特徴付けを含む、構造的特性の決定は、長くて退屈な研究の引き受けを意味する。
ゆえに、糖型の分子とそれらのリガンド間での相互作用のメカニズムの知識を進展させるため、例えば、特定のリガンドに関した糖型分子のライブラリーのスクリーニングを可能とすることが必要である。
これが、今日、新規の型のバイオチップ(様々な型のグライコチップ又は炭水化物アレイ又は代替としてオリゴ糖アレイ(これらは上記のDNA又はプロテインチップの発展を構成する)が様々な著者により提供されてきた)が出現している理由である。
これらのグライコチップは、天然又は合成の糖物質の与えられた基体上への付着(ex situ合成)の結果、又は、例えば内在性の複合糖質(例えばヘパラン)の特定の大きなファミリーの分子多様性を表す様々なオリゴ糖配列(in situ合成)のサポートされた多並行合成(コンビナトリアルケミストリー)の結果のどちらかである。
以下に記載する本発明はこの技術の一部であり、特に、先行技術の既知プロセスに比べ、実行がより容易な調製プロセスに従った、糖分子の固層支持体への結合を可能とすることにより、グライコチップの製造に特によく適する。
これは、大部分のバイオチップにおいては、スペーサーアームは固体支持体の表面とバイオチップを特徴付ける末端機能ユニット(オリゴペプチド、オリゴヌクレオチド(Osborn H. M. I. et al, Tetrahedron, 1999, 55, 1807−1850 ; Stetsenko D. A. et al, Bioconjugate Chemistry, 2001, 12, 576−586)又はオリゴ糖(United States patent No. 6 579 725))間の結合を形成するからである。このスペーサーは同時にいくつかの役割を演じ得:
−スペーサーは結合分子であり、すなわち、固体支持体の表面と機能分子(プローブ)とを結合させ得;
−スペーサーは空間的隔たりを持たせるアームであり、すなわち、プローブ分子を固体支持体の表面から離れて動くことを可能とする。これは、固体支持体の、プローブ分子によるターゲット分子の認識部位への近接は、プローブ/ターゲット認識が起こるのを妨害又は妨げ得、また、ゆえに感受性及びバイオチップの解析の質に有害であり得るからである。これは、特にプローブ分子のサイズが小さい場合(特にグライコチップのケース)に当てはまる。
多数のスペーサーアームが今までに提供されてきたが、実用的な観点からはこれらは完全に満足できるものではない。それらは多くの未解決の不利益を示す:
−それらの構造はしばしば、固体支持体表面へそれらを結合させ得る化学プロセスの選択に関して厳しい制限を有し、
−それらはサッカライド特性を有するプローブ分子を結合することが必ずしも可能ではなく、
−それらは、一般に固体支持体表面へ結合後は非常に安定であり、生物学的分子を回収するために、それらの開裂を容易に実行することはできず、また、開裂の結果後者又は支持体が損傷し得、
−それらの化学合成、それらの固体支持体表面への結合、及びそれらの官能化のために、多くの工程が必要であり、これらのステップは時々実行困難であり、また、それゆえにしばしば高価である。
米国特許明細書第6579725には、特にオリゴ糖特性を有するプローブ分子を結合可能なスペーサーアームが記載されている。しかし、このスペーサーアームは、より以前の先行技術に存在するものよりは効果的ではあるが、前に言及した不利益すべてを同時には解決し得ない。特に、その長さ、官能性、反応性及び立体障害は、いつも随意には生成し得ないことが言及され得る。
本発明者らは、上述した全ての不利益の克服を可能とする、新規なシラン化剤を提供することを目的とした。彼らは特に、サッカライド特性を有する分子により固体支持体表面を1ステップで官能化可能な、新規なシラン化剤を提供することを目的とし、これは、スペーサーアームの性質及び長さに関して単純で信頼性と柔軟性があるプロセスに従うことで達成され、さらには先行技術のプロセスより費用も少なくすむ。
本発明者が開発したこの重大時において、これは本発明の主題を形成する。
本発明の第一の主題は、このように、糖末端官能基を含むシラン化剤であり、下記式(I):
Figure 2008520965
(式中:
−Aは、サッカライド特性(saccharide nature)のプローブ分子を表し;
−Xは、2つの末端を含む炭素又はヘテロ炭素鎖で構成されるスペーサーアーム(2つの末端のうち、一方は前記スペーサーアームXとAを共有結合し、もう一方の末端は前記スペーサーアームXとBを共有結合し、前記鎖は少なくとも1つの、2つの末端の間に位置するエチレン性不飽和を含んでおり、前記鎖はいくつかのアセチレン性不飽和を含み得ないと理解される)を表し;
−Bは、シラン化基(silanized group)である)
に対応することを特徴とする。
本発明は、ゆえに、調整可能なスペーサーアームとして働き得る、シラン化糖分子を供給し、その様々な構造はアームの反応性、すなわちその化学的、電気化学的及び/又は立体的な挙動に影響する。
本発明に従って、上式(I)の化合物のユニットAを構成するサッカライド特性のプローブ分子は、天然又は合成起原であり得、また、必要に応じて1又はそれ以上の保護基により保護され得る。このプローブ分子は特に、例えば解析又は診断理由のために、支持体へ結合されなければならない全ての糖分子から選択され得る。それは特に、例えば生物学的に有益な糖分子又は生体分子(例えばヘパラン硫酸)を表すため、又は、表面と生物学的に有益な分子又は生体分子との間のスペーサーとして働く糖鎖それ自身を表すために合成され得る。
本発明の有利な実施形態によれば、サッカライド特性のプローブ分子は、分子量がおよそ180〜10000g/mol、より好ましくは360〜900g/molを示す。
それは好ましくは以下より選択される:
i) 単糖、より詳細にはグルコサミン、アジドグルコサミン、D−リボース、D−キシロース、L−アラビノース、D−グルコース、D−ガラクトース、D−マンノース、2−デオキシリボース、L−フコース、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチルノイラミン酸、D−グルクロン酸、L−イズロン酸、D−ソルビトール、D−マンニトール、及びその類似体、
ii) オリゴ糖、より詳細にはスクロース、ラクトース、ヘパラン硫酸のフラグメント、ヘパリン、コンドロイチン及びデルマタン硫酸のサッカライドフラグメント、ルイス抗原など、
iii) ポリ−オリゴ糖、より詳細にはヘパラン硫酸、ヘパリン及びコンドロイチン、デルマタン硫酸のサッカライド画分など
iv) 複合糖質、より詳細にはヘパラン硫酸、ヘパリン、コンドロイチン、デルマタン硫酸由来のものなど
v) 糖タンパク質、例えば免疫グロブリンG、ヒアルロン酸、及びその類似体
vi) 糖脂質、例えばガラクトシルセラミド、ガングリオシド及びセレブロシドなど、
viii) 糖リポタンパク質、例えばミミズEisenia foetida(ツリミミズ科)の組織より抽出された糖タンパク質G90、又はラボラトリー“Veterinary Laboratories Agency” (VLA, Weybridge, UK)から供給される糖タンパク質MPB83。
プローブ分子のサッカライドエンティティ(saccharide entities)の1又はそれ以上のヒドロキシル及び/又はアミン官能基は、1又はそれ以上の保護基により保護され得る。これらの保護基は当業者によく知られ、また、十分にT. W. Greene et al.,による著書“Protective Groups in Organic Chemistry”, Second Edition, A Wiley−Interscience Publication, 1991.に記載されている。
本発明の有利な形態によれば、これらの保護基は以下の基より選択される:アセチル;ベンジル;アリール、より詳細には1から40の炭素原子を有するアルキル鎖から選択されたR基により置換されたアリール基;2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル(Troc)、ベンジルオキシカルボニル(Z)、トリクロロアセトアミデート(trichloroacetamidate:TCA)、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)及びフルオラニルメトキシカルボニル(Fmoc)。
本発明の別の有利な実施形態によれば、プローブ分子のサッカライドエンティティの1又はそれ以上のヒドロキシル及び/又はアミン官能基は、スペーサーアーム使用中にプローブ分子及び/又はその役割をするものに結合するであろうターゲット分子に関して、スペーサーアームをより特異的に、及び/又は、より選択的にし得る、1又はそれ以上の疎水基により置換され得る。
特に、ベンジル、アセテート、ベンジリデン、イソプロピリデン又はフタルイミド基などのような保護基によるヒドロキシル官能基の保護によって、サッカライド部分が多少疎水性になる場合が言及され得る。
本発明のさらに別の有利な実施形態によれば、サッカライドエンティティのアノメリック部分は、サッカライド特性のプローブ分子がスペーサーアームXの2つの末端のうちの一方にそれを介して結合する共有結合の性質に従って好ましく選択される基によって、任意のグリコシドドナーのように、官能化され得る。
本発明の有利な実施形態によれば、スペーサーアームXを構成している鎖の各末端を介した共有結合が、最初スペーサーアームXの前駆体が保有する化学官能基と、一方ではプローブ分子Aが、もう一方ではシラン化基Bが保有する相補的な化学官能基との間での反応の結果、ユニットA及びBを結びつける。もちろん、糖化学の分野の当業者にはよく知られた非常に多くのドナー/アクセプターのペアの可能性が存在し(Khan S. H. et al., “Modern Methods in Carbohydrate Synthesis”, Perkin Elmer, Applied Biosystems Division, Foster City, California, USA, 1996)、それらは前記共有結合を形成するのに使用され得る。特に、実施例の方法により、ヒドロキシル基と、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、ヨウ素又はフッ素)、並びにホスファイト、トリクロロアセトアミデート、チオアルキル、ホスフェート、ペンテニル、スルホキシド及びキサンテート基から選択される基との間での反応の結果生ずる共有結合が挙げられ得る。
本発明に基づいた式(I)の化合物のスペーサーアームXは、長さ及び構造が変化し得る。しかし、上に示したように、やはり常に少なくとも1つのエチレン性不飽和を、直接AとBを結合する鎖上に含む。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、スペーサーアームXは、直鎖又は分枝を有するC−C40アルキル又はC−C40アリール鎖を表し、前記鎖が少なくとも1つのエチレン性不飽和を含み、必要に応じて酸素、窒素、硫黄及びケイ素から選択される1もしくはそれ以上のヘテロ原子、及び/又は、アミド、オキシム及び第三級アミン官能基より選択される1もしくはそれ以上の官能基によって割り込まれ得、及び/又は、必要に応じて、直鎖又は分枝を有するC−C20アルキルもしくはC−C20アリール鎖から選択される1又はそれ以上の置換基(好ましくは1〜10の置換基)によって置換され、前記鎖が必要に応じてまた、酸素、窒素、硫黄及びケイ素から選択される1もしくはそれ以上のヘテロ原子によって割り込まれ得る。
本発明によれば、シラン化基Bは、好ましくは−Si(R、−SiR(R及び−SiR基(ここでR、R及びR基は、他とは独立して、フッ素又は塩素といったハロゲン原子、C−Cアルコキシ基、C−Cアルキル基、アミノ基又はエステル官能基を表す)から選択される。
、R及びR基で定義されるアルコキシ基の中では、特に好ましいのは、メトキシ及びエトキシ基であり、及び、R、R及びR基で定義されるアルキル基の中では、特に好ましいのはメチル及びエチル基である。
、R及びR基で定義されるエステル官能基の中では、特にアセトキシ基が言及され得る。
シラン化末端ユニットBとしては、特にトリメトキシシリル、トリエトキシシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル基が言及され得る。
上記の式(I)のシラン化剤の中では、好適なものとして特に:
−Aは、単糖、オリゴ糖及び多糖から、より詳細にはさらに、例えばGlc−Glc−Glc、Lac−Lac又はGal−Gal−Gal−Gal−Gal(ここでGlc、Lac及びGalはそれぞれグルコース、ラクトース及びガラクトースを示す略語である)といったオリゴマーから選択され;
−Xは、少なくとも1つのエチレン性不飽和を含む2から40炭素原子を有する炭素鎖を表し、該鎖は直鎖又は分枝鎖であり、必要に応じて1又はそれ以上の環及び/又は1又はそれ以上の官能基(例えばアミド、オキシム及び第三級アミン官能基)によって割り込まれ、;
−Bはトリメトキシシリル又はトリエトキシシリル基を表す。
さらに特に好ましい式(I)の化合物としては、下記式(I−1)及び(I−2)に相当する化合物:
Figure 2008520965
(式中、Acはアセチル基を表す)
が挙げられ得る。
上記式(I)のシラン化剤は、ユニットA、X及びBの性質に従って、当業者によく知られた有機合成の原理に従って容易に調製され得る。
特に、これらのシラン化剤は、一般にユニットA、X及びBの単純なアセンブリによって調製され得、これらのユニットは、事前調製されたもの、又は商業的に利用可能なもののどちらでもよく、一方ではユニットAとスペーサーアームXの末端の1つとの間での、及び、他方ではユニットBとスペーサーアームXの他端との間での共有結合の形成に適した、化学的官能基を含むと理解される。
行われる反応は、一般に、AとXの慣用的なグリコシル化反応、続いてBを結合するためのヒドロシリル化(例えばKarstedt)反応である。
本発明に基づいた式(I)のシラン化剤は、固体支持体の官能化のために使用され得る。
本発明の主題は、このように、固体支持体の官能化、特にグライコチップの製造のための、少なくとも1つの、上で定義したような式(I)のシラン化剤の使用である。
式(I)のシラン化剤の使用は、有利なことに、本発明に基づいた式(I)の化合物のスペーサーアームX上に少なくとも1つのエチレン性不飽和が存在することで、容易に支持体から開裂し得るサッカライド特性のプローブ分子を有する安定な層によって、固体支持体の表面の迅速な修飾を可能にする。
それらが、特にグライコチップの調製のために使用されるとき、本発明に基づいた式(I)の化合物は、次の有利な点示す:
−それらは最初スペーサーアームとして働き、糖鎖を、この鎖を支持する固体支持体の表面から離れるように動かす。本発明に基づいた式(I)の化合物のユニットXは、特に、非常に広い範囲のサッカライド、オリゴ糖又は多糖を結合することを可能にする。特に、式(I)の化合物は、ユニットXに結合する最初のサッカライドユニット(例えばオリゴ糖ユニット)のためのスペーサーアームとしても使用され得、その後サイズを増やすことも可能(支持体上でのコンビナトリアルケミストリー)であり、或いは、プレ合成したサッカライドプローブ分子の結合(それらの還元部分(reducing part)のアノマー位においてのユニットXへの結合)のためにも使用され得る。
−スペーサーアームは開裂し得る:式(I)の化合物のユニットX上の少なくとも1つのエチレン性不飽和の存在という長所により、糖を固層から単離するための標的化様式において容易に切断し得、全くサッカライドプローブ分子の結合性に有害に影響しない状況下でなされる。特に、開裂方法として、オゾン分解、Grubbsメタセシス又はオスミレーション(osmylation)によるジヒドロキシル化(OsO、NaIO)後、ジオールの酸化的開裂を含む方法、及び当業者に知られた他の穏やかな化学的開裂反応もまた使用され得る。
−最後に、それらの化学的な官能性及びそれらのサッカライドバックボーン上の置換基の選択のために、本発明に基づく式(I)の化合物は反応実行中の多くの実験的状況下において不活性のままである。
他の本発明の主題は、サッカライド特性のプローブ分子によって官能化された固体支持体の調製のための方法であり、有機溶媒中の式(I)の少なくとも1つのシラン化剤の溶液により少なくとも1つの固体支持体の表面をシラン化する少なくとも1つの工程を含むことを特徴とする。
有機溶媒は、好ましくはトリクロロエチレン、トルエン及び低級アルコール(例えばエタノール又はメタノール)から選択され、これらの溶媒は必要に応じてそれらに添加された塩基性化合物(例えばトリエチルアミン又はN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA))を有する。
固体支持体が式(I)のシラン化剤の溶液と接触するに至る作業は、好ましくは、およそ4〜80℃の間の温度で、およそ1〜48時間実行される。
基体はその後反応溶媒又はクロロホルムによりリンスされ、そして好ましくは窒素により乾燥される。
この方法は、実行するのに単純で、かつシラン化の工程と固体支持体の官能化の工程を結びつけるという利点を示し、一方、公知技術の既知の方法は少なくとも3つの連続した工程、すなわち、第2工程でスペーサーアームとの結合を、そして最後に第3工程でサッカライドプローブ分子の(例えばグリコシル化反応による)結合を可能とする官能基を有する分子で固体支持体の表面をシラン化する第1工程、を必要とする。この場合、不活性化工程(非グリコシル化部位のキャッピング)が必要であり、これと対照的に、本発明の方法による場合には必要でない。
本発明に従う式(I)のシラン化剤によって官能化され得る固体支持体は、好ましくはガラス、シリカ又はシラン化可能として当業者に知られた任意の他の材料を基礎とする支持体から選択される。
これらの固体支持体は少なくとも1つの平坦もしくは非平坦で、かつ、滑らかなもしくは構造化された表面を有し、また、例えばスライド、フラットプレート、ウェル付きプレート、キャピラリー又はポーラスもしくはノンポーラスビーズの形態で供給され得る。
他の本発明の主題は、このように、1又はそれ以上の上に定義した式(I)のシラン化剤で官能化された表面を少なくとも1つ含むことを特徴とする固体支持体である。
このような支持体は、例えば、スクリーニングにより糖分子、より詳細には特定の有益なタンパク質を認識するオリゴ糖配列を(例えば国際出願WO−A−03/008927に記載の方法を用いて)同定するために使用され得るグライコチップを構成する。
逆に、本発明に基づくグライコチップはまた、スクリーニングによりリガンド、例えば有益なサッカライドを認識するタンパク質リガンドを同定するために使用され得る。
従って、最後の本発明の主題は糖分子、より詳細にはオリゴ糖配列又は対応するタンパク質リガンドをスクリーニングするための方法(process)であって、これは、少なくとも1つの上に定義した式(I)のシラン化剤によって官能化された少なくとも1つの表面を含む固体支持体が、1もしくはそれ以上の潜在的なオリゴ糖分子又は個々の1もしくはそれ以上の潜在的なタンパク質リガンドを含む溶液と接触させる工程を少なくとも1つ含むことを特徴とする。
これら特定の用途において、本発明に基づいて官能化された固体支持体はスクリーニングプロセスを最適化し得、並びに、それゆえに、分子をより効率的に及びより迅速に、治療又はバイオテクノロジーのための目的に利用可能にし得る。
これまでの開示に加えて、本発明はまた、これからの、本発明に基づいた式(I)の化合物の調製の実施例、及び、本発明に基づいた式(I)の化合物による固体支持体の官能化の実施例に言及した記載から明らかになる他の開示も含む。
しかし、これらの実施例は単に本発明の主題の例として与えられただけであり、どんな事情があろうとも制限を構成するものではないと、明確に理解されるべきである。
実施例1:式(I−1)の化合物の調製
Figure 2008520965
(式中Acはアセチルを表す)
1)第1工程:スペーサーアーム(3)及びグルコース誘導体(5)の調製
スペーサーアーム(3)は次の反応スキームA:
Figure 2008520965
に従って調製する。
スペーサーアーム(3)は連続した2つの工程により得られる:2−ビニル−3−クロロテトラヒドロフラン(2)は、L. Crombie and R. D. Wyvill, Journal of the Chemical Society, 1985, Perkin Trans. 1, 1971、及びその引用文献に記載のプロセスに従ったグリニャール試薬での処理により、2,3−ジクロロテトラヒドロフランから入手できる。
次に、化合物(2)を、L. Crombie and L. J. Rainbow, 1988, Tetrahedron Letters, 29(49), 6517.に記載のプロセスに従い、4−7当量の二ヨウ化サマリウム(SmI)の存在下にテトラヒドロフラン中で、5から165時間還流して処理する。
化合物(3)を収率93%で得る。
グルコース誘導体(5)は、次の反応スキームB:
Figure 2008520965
に従って調製する。
グルコース誘導体(5)(チオグリコシド)は、糖化学の確立された反応である2つの連続する工程により、D−グルコースから得る。
−K. Takeo, Carbohydrate Research, 1980, 87, 147に記載のプロセスに従った、120℃で1時間、無水酢酸/酢酸ナトリウム(AcO/AcONa)媒質中での過アセチル化(氷冷水から沈殿後得られた生成物は、95%エタノールから再結晶化する)の第1工程。過アセチル化された副産物が90%の収率で得られ、そのアノマー位の立体配置は主にβである;
−A. K. Choudhury and N. Roy, Synthetic Communications, 1996, 26, 3937に記載のプロセスに従った、周囲温度で1時間、チオフェノール及びルイス酸、この場合にはボロントリフルオライドエーテレート(BF・EtO)、の存在下無水ジクロロメタン中でのアノマー位活性化の第2工程。このチオアルキル化は、メタノールによる再結晶化後、定量的にチオグリコシド(5)を得ることを可能にする。チオフェニル基は、2位における関与基(participating group)の存在のため、β位で見出される。
2)第2工程:グリコシル化されたスペーサーアーム(6)の調製
このグリコシル化されたスペーサーアームは、次の反応スキームC:
Figure 2008520965
に従って調製される。
これら2つの分子のカップリングは、不飽和鎖と保護されたグルコースのグリコシル化反応である。
チオグリコシド(5)(500 mg, 1.13 mmol, 1当量)及び不飽和のスペーサーアーム(3)(127 mg, 1.13 mmol, 1当量)は、モレキュラーシーブ(630 mg)の存在下、無水ジクロロメタンに溶解する。この混合物を、周囲温度で30分間撹拌し、そしてこの反応媒体を−30℃にする。そして、N−ヨードスクシンイミド(NIS)(510 mg, 2.26 mmol, 2当量)を加え、その後トリフルオロメタンスルホン酸(30 ml, 0.34 mmol, 0.15当量/NIS)を加える。そして、この混合物を、30分間撹拌しながらゆっくりと周囲温度に戻す。その後、反応媒体を飽和炭酸水素ナトリウム溶液により中和し、そして、セライトを通して濾過する。有機相を、水、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により連続的に抽出し、洗浄する。混合した有機相を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濾過して濃縮する。得られる固体残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製する。生成物(6)が収率70%で得られる。
3)第3工程:式(I−1)の化合物の調製
この工程は、次の反応スキームD:
Figure 2008520965
に従って行う。
収率60%で式(6)の化合物の無色の液体を結果として得るために、この工程の間、2.84μl(4.5 x 10−4 mol)のKarstedt触媒存在下で3時間、およそ50℃の温度で、上記の前の反応で得られた100mg(2.26 x 10−4 mol, 1当量)の化合物(5)を71μl(3.62 x 10−4 mol, 1.6当量)のトリエトキシシランと反応させる。
実施例2:式(I)のシラン化剤で官能化された固体支持体の調製
この実施例では、SiOで作られた平坦な基体を使用した。
1)基体の再水和(Brown再水和)
SiO基体を、2時間周囲温度にて、5gのNaOHを含む脱イオン水(15ml)と無水エタノール(20ml)との混合物に浸した。
次に基体を脱イオン水で洗浄し、そして1時間0.2Nの塩酸に浸した。浸した後、基体を再び脱イオン水で洗浄し、そしてオーブンで80℃の温度で30分間乾燥した。
2)式(I−1)の化合物による基体のシラン化
再水和された基体を、上記実施例1にて調製した10mM(21mg)の式(I−1)の化合物を含む、10mlのトリクロロエチレン(TCE)溶液に浸漬した。周囲温度で1晩おくと、基体は、本発明に従う式(I−1)の化合物によってシラン化された。
こうして官能化された基体を次に、TCE、エタノールそして最後にクロロホルムで洗浄した。次に、オーブンで30分間50℃の温度で乾燥した。
次の使用の目的のため、官能化された基体を不活性雰囲気(アルゴン又は窒素)下で保管した。
この基体は次に、グライコチップの調製(このように調製されたシラン化基体上でのオリゴ糖の成長)又は任意の他の分子もしくは生体分子チップの調製(この場合、基質を官能化する糖を含んだシランが、任意の(天然もしくは合成の)新しい分子又は生体分子結合のためのスペーサーとなる)のために使用し得る。

Claims (24)

  1. 以下の式(I):
    Figure 2008520965
    (式中、
    −Aユニットは、サッカライド特性(saccharide nature)のプローブ分子を表し;
    −Xユニットは、2つの末端を含む炭素又はヘテロ炭素鎖で構成されるスペーサーアーム(2つの末端のうち、一方は前記スペーサーアームXとAを共有結合し、もう一方の末端は前記スペーサーアームXとBを共有結合し、前記鎖は少なくとも1つの、2つの末端の間に位置するエチレン性不飽和を含んでおり、前記鎖はいくつかのアセチレン性不飽和を含み得ないと理解される)を表し;
    −Bは、シラン化基(silanized group)である)
    に対応することを特徴とする、糖末端官能基を含むシラン化剤。
  2. サッカライド特性のプローブ分子が、180から10000g/molの間の分子量を示すことを特徴とする、請求項1に記載のシラン化剤。
  3. サッカライド特性のプローブ分子が、単糖、オリゴ糖、多糖、複合糖質、糖タンパク質、糖脂質、及び糖リポタンパク質から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシラン化剤。
  4. 単糖が、グルコサミン、アジドグルコサミン、D−リボース、D−キシロース、L−アラビノース、D−グルコース、D−ガラクトース、D−マンノース、2−デオキシリボース、L−フコース、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチルノイラミン酸、D−グルクロン酸、L−イズロン酸、D−ソルビトール及びD−マンニトールから選択されることを特徴とする、請求項3に記載のシラン化剤。
  5. オリゴ糖が、スクロース、ラクトース、ヘパラン硫酸のフラグメント、ヘパリン、コンドロイチン又はデルマタン硫酸のサッカライドフラグメント、及びルイス抗原から選択されることを特徴とする、請求項3に記載のシラン化剤。
  6. ポリ−オリゴ糖が、ヘパラン硫酸、ヘパリン又はコンドロイチンのサッカライド画分及びデルマタン硫酸から選択されることを特徴とする、請求項3に記載のシラン化剤。
  7. 複合糖質が、ヘパラン硫酸、ヘパリン、コンドロイチン及びデルマタン硫酸から選択されることを特徴とする、請求項3に記載のシラン化剤。
  8. 糖タンパク質が、免疫グロブリンG及びヒアルロン酸から選択されることを特徴とする、請求項3に記載のシラン化剤。
  9. 糖脂質が、ガラクトシルセラミド、ガングリオシド及びセレブロシドから選択されることを特徴とする、請求項3に記載のシラン化剤。
  10. プローブ分子のサッカライドエンティティの、1又はそれ以上のヒドロキシル及び/又はアミン官能基が、アセチル、ベンジル及びアリール、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、トリクロロアセトアミデート、tert−ブチルオキシカルボニル及びフルオラニルメトキシカルボニル基から選択される1又はそれ以上の保護基により保護されていることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  11. プローブ分子のサッカライドエンティティの、1又はそれ以上のヒドロキシル及び/又はアミン官能基が、ベンジル、アセテート、ベンジリデン、イソプロピリデン及びフタルイミド基から選択される1又はそれ以上の疎水性基により置換されていることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  12. スペーサーアームXを構成している鎖の各末端を介してユニットAとBに結合される共有結合が、最初スペーサーアームXの前駆体が保有する化学官能基と、一方ではプローブ分子Aにより、他方ではシラン化基Bにより保有される相補的な化学官能基との間での反応の結果生じることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  13. 前記共有結合が、ヒドロキシル基と、ハロゲン原子並びにホスファイト、トリクロロアセトアミデート、チオアルキル、ホスフェート、ペンテニル、スルホキシド及びキサンテート基から選択される基との間での反応の結果生じることを特徴とする、請求項12に記載のシラン化剤。
  14. スペーサーアームXが、直鎖又は分枝を有するC−C40アルキル又はC−C40アリール鎖を表し、前記鎖が少なくとも1つのエチレン性不飽和を含み、必要に応じて酸素、窒素、硫黄及びケイ素から選択される1もしくはそれ以上のヘテロ原子、及び/又は、アミド、オキシム及び第三級アミン官能基より選択される1もしくはそれ以上の官能基によって割り込まれ得、及び/又は、必要に応じて、直鎖又は分枝を有するC−C20アルキルもしくはC−C20アリール鎖から選択される1又はそれ以上の置換基によって置換され、前記鎖が必要に応じてまた、酸素、窒素、硫黄及びケイ素から選択される1もしくはそれ以上のヘテロ原子によって割り込まれ得ることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  15. シラン化基Bが、−Si(R、−SiR(R及び−SiR基(ここでR、R及びR基は、互いに独立して、ハロゲン原子、C−Cのアルコキシ基、C−Cのアルキル基、アミノ基又はエステル官能基を表す)より選択されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  16. シラン化基が、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、トリメチルシリル及びトリエチルシリル基より選択されることを特徴とする、請求項15に記載のシラン化剤。
  17. 式(I):
    (式中、
    −Aは単糖、オリゴ糖及び多糖より選択され、
    −Xは少なくとも1つのエチレン性不飽和を含む2から40の炭素原子を有する炭素鎖を表し、前記鎖は直鎖又は分枝鎖で、必要に応じて1もしくはそれ以上の環、及び/又は、1もしくはそれ以上の官能基(例えばアミド、オキシム及び第三級アミン官能基)により割り込まれ;
    −Bはトリメトキシシリル又はトリエトキシシリル基を表す。)
    の化合物から選択されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  18. 下記式(I−1)及び(I−2):
    Figure 2008520965
    (式中、Acはアセチル基を表す)
    の化合物から選択されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載のシラン化剤。
  19. 固体支持体の官能化のための、請求項1から18のいずれか1項で定義された式(I)の少なくとも1つのシラン化剤の、使用。
  20. グライコチップ(glycochip)の製造のための、請求項1から18のいずれか1項で定義された式(I)の少なくとも1つのシラン化剤の、使用。
  21. 有機溶媒中の請求項1から18のいずれか1項で定義された式(I)の少なくとも1つのシラン化剤の溶液により、少なくとも1つの固体支持体の表面をシラン化する、少なくとも1つの工程を含むことを特徴とする、サッカライド特性のプローブ分子により官能化された固体支持体の調製のための方法。
  22. 請求項1から18のいずれか1項で定義された式(I)の1又はそれ以上のシラン化剤によって官能化された、少なくとも1つの表面を含むことを特徴とする、固体支持体。
  23. スクリーニングにより、有益なタンパク質を認識するオリゴ糖配列、又は有益な糖を認識するリガンドを同定するための、請求項22で定義した固体支持体の使用。
  24. 請求項22で定義した固体支持体が、1もしくはそれ以上の潜在的なオリゴ糖分子又は各々1もしくはそれ以上の潜在的なタンパク質リガンドを含む溶液と接触させる工程を、少なくとも1つ含むことを特徴とする、糖分子又は各々のタンパク質リガンドをスクリーニングするための方法。
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