JP2008519105A - 高透明度で低摩擦のフィルム用のポリエチレン組成物 - Google Patents
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Abstract
低摩擦係数を有する光学的に透明なフィルムの製造に適した溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物は、約70〜約98重量%のポリエチレン樹脂および約2〜約25重量%の第1COP樹脂成分を含み、該第1COP樹脂成分は、約0.5〜約50kg/モルの重量平均分子量を有し、且つ、該組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値をポリエチレン樹脂単独から製造された同様のフィルムの相対スリップ値と比較して高くするのに有効な量で存在する。
Description
技術分野
本発明は、組成物へ溶融ブレンドされたスリップ剤としてのシクロオレフィンポリマーを含む光学的に透明なポリエチレンフィルムを製造するための組成物に関する。この組成物から製造されたフィルムは、ポリエチレン樹脂単独で製造されたフィルムと比較して低摩擦の表面を有し、そしてまた、スリップ剤を含まないフィルムに匹敵する曇り値を示す。
本発明は、組成物へ溶融ブレンドされたスリップ剤としてのシクロオレフィンポリマーを含む光学的に透明なポリエチレンフィルムを製造するための組成物に関する。この組成物から製造されたフィルムは、ポリエチレン樹脂単独で製造されたフィルムと比較して低摩擦の表面を有し、そしてまた、スリップ剤を含まないフィルムに匹敵する曇り値を示す。
発明の背景
ポリマーの溶融ブレンドはよく知られている。例えば、ポリオレフィンおよびシクロオレフィンポリマーを含有する少なくとも1つの層を含むポリオレフィンフィルムであって、該シクロオレフィンポリマーが非晶質であり且つ200〜100,000の平均分子量を有する前記ポリオレフィンフィルムが開示されている米国特許第6,068,936号に見られるように、シクロオレフィン含有ポリマーまたはCOPはポリプロピレン樹脂に添加されている。このブレンドは、シクロオレフィンポリマーの平均分子量がポリオレフィンの平均分子量の多くても50%であり、そしてシクロオレフィンポリマーはホモポリマーまたは多くても20重量%のコモノマーを含有するコポリマーであることをさらに特徴とする。COPおよびポリエチレンブレンドは米国特許第6,696,542号に開示されており、そこで、そのようなブレンドはガラス転移温度が20℃以下のエチレンに基づくポリマーおよびシクロオレフィンポリマーを含む。
ポリマーの溶融ブレンドはよく知られている。例えば、ポリオレフィンおよびシクロオレフィンポリマーを含有する少なくとも1つの層を含むポリオレフィンフィルムであって、該シクロオレフィンポリマーが非晶質であり且つ200〜100,000の平均分子量を有する前記ポリオレフィンフィルムが開示されている米国特許第6,068,936号に見られるように、シクロオレフィン含有ポリマーまたはCOPはポリプロピレン樹脂に添加されている。このブレンドは、シクロオレフィンポリマーの平均分子量がポリオレフィンの平均分子量の多くても50%であり、そしてシクロオレフィンポリマーはホモポリマーまたは多くても20重量%のコモノマーを含有するコポリマーであることをさらに特徴とする。COPおよびポリエチレンブレンドは米国特許第6,696,542号に開示されており、そこで、そのようなブレンドはガラス転移温度が20℃以下のエチレンに基づくポリマーおよびシクロオレフィンポリマーを含む。
米国特許第6,670,423号には、エチレンに基づくポリマーの極性誘導体およびシクロオレフィンポリマーを含むブレンドが開示されている。さらに、米国特許第6,329,456号には、エチレン/α‐オレフィンコポリマーおよび高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを含むエチレンコポリマー組成物が開示されている。PCT2003/025395には、フィルムが光学的透明性、剛性および横方向の低収縮性を有する少なくとも3層を有する多層ヒートフィルムが開示されている。内層(1層又は複数の層)は、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、それらのブレンド、ポリプロピレンランダムコポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマー、ポリスチレン、エチレン‐ビニルアセテートコポリマーおよび環状オレフィンコポリマーから選択される少なくとも1種の剛化ポリマーを含む。ただし、2つ以上の内層が存在するとき、内層は同じでも異なっていてもよい。やはり同じでも異なっていてもよいスキン層は、低密度ポリエチレン;低密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレンのブレンド;低密度ポリエチレンと非常に低密度のポリエチレンのブレンド;ポリスチレン;エチレン‐ビニルアセテートコポリマー;エチレン‐ビニルアセテートコポリマーと線状低密度ポリエチレンのブレンド;環状オレフィンコポリマー;スチレン‐ブタジエンコポリマー;またはポリプロピレンランダムコポリマーの少なくとも1種を含む。ただし、スキン層は、シングルサイト触媒で製造された同質的に分枝したポリエチレン樹脂を含んでいない。フィルムは曇り値が約15%未満であると報告されている。
プラスチックフィルムは、野菜等のような食品を含む各種製品の事前包装に広く用いられてきた。例えば、ポリオレフィンの多層包装フィルムが開示されている米国特許第6,489,016号を参照。また、そのような包装材料およびそれから製造された容器は、米国特許第6,383,582号;第5,750,262号;第5,783,270号;および第5,755,081号;並びに法定発明登録第H1727号にも開示されている。そのような包装フィルムは商品、例えば液体食料品を含む食料品を、個々の物品として又はプラスチックキャリヤートレー等に入れられた少量部に分配または小分けされたロットにしてカバーするのにまたは包むのに役立つ。そのような包装の成功は、高い包装の一体性、安全性および耐久性を提供することができる熱可塑性ヒートシールの幅の普及によるものと考えられる。さらに、事前包装フィルムには、透明で切断が容易であり、同時に包装したときの内面の抗曇性、耐漏出性等のような実用上の性能特性を有することが必要とされる。
曇り度および透明性のような光学的性質は包装フィルムに関して重要な問題である。顧客にとって包装を通して製品がよく見えることは重要である。包装フィルムの別の顕著な特性は摩擦係数(以後「COF」)である。例えば、フィルム対フィルムおよびフィルム対金属摩擦が減少すると、自動加工および包装装置へのフィルムシートの供給がより容易になる。高COF(低スリップ)のフィルムは取り扱いが難しく、そしてしわになりがちで高い加工損失につながる。
Cyclic−olefinic Copolymers as Non−Migrating, Polymeric Slip Additives in LDPE and LLDPE Cast Films by David R. Constant of Ticona LLC 2002 PLACE Conference Proceedings(学会論文集)に報告されているように、スリップ添加剤にはCOPを含めて多くのものが選択されるものの、全ての添加剤は“一般にフィルムの透明性またはコストの点で妥協していると考えられる”。COPはフィルムのCOFにかなりの効果をもたらすが、その効果は同時に表面の曇りの増加を伴う。
本発明の目的は、低COF(静的および動的)並びにすぐれた光学的特性を有する包装用のポリエチレン組成物およびフィルムを提供することである。本発明の別の目的は、低いCOFおよび曇り度の表面を有するポリエチレンフィルムの製造法を提供することである。
発明の概要
スリップ性にすぐれ、曇り度が低いポリエチレンフィルムは、重量平均分子量が約0.5〜約50kg/モルのCOPを溶融ブレンドすることによって得られることが本発明により見出された。本発明の組成物から製造されたフィルムは単層フィルムとしてまたは多層フィルムの外層として用いられる。従って、本発明では、約70〜約98重量%のポリエチレン樹脂および約2〜約25重量%の第1COP樹脂成分を含む低摩擦係数を有する光学的に透明なフィルムの製造に適した溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物であって、該第1COP樹脂成分が、約0.5〜約50kg/モルの重量平均分子量を有し、且つ、該組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値をポリエチレン樹脂から製造された同様のフィルムと比較して高くするのに有効な量で存在することを特徴とする、前記ポリエチレン/COP組成物を提供する。第1COP樹脂成分の重量平均分子量は、好ましくは約1〜約35kg/モル、より好ましくは約2〜約35kg/モルである。
スリップ性にすぐれ、曇り度が低いポリエチレンフィルムは、重量平均分子量が約0.5〜約50kg/モルのCOPを溶融ブレンドすることによって得られることが本発明により見出された。本発明の組成物から製造されたフィルムは単層フィルムとしてまたは多層フィルムの外層として用いられる。従って、本発明では、約70〜約98重量%のポリエチレン樹脂および約2〜約25重量%の第1COP樹脂成分を含む低摩擦係数を有する光学的に透明なフィルムの製造に適した溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物であって、該第1COP樹脂成分が、約0.5〜約50kg/モルの重量平均分子量を有し、且つ、該組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値をポリエチレン樹脂から製造された同様のフィルムと比較して高くするのに有効な量で存在することを特徴とする、前記ポリエチレン/COP組成物を提供する。第1COP樹脂成分の重量平均分子量は、好ましくは約1〜約35kg/モル、より好ましくは約2〜約35kg/モルである。
一般に、第1COP樹脂成分は約5〜約25重量%の量で存在する。いくつかの好ましい態様では、第1COP樹脂成分は約10〜約20重量%の量で存在する。必要に応じて、第1COP樹脂成分の分子量より高い分子量を有する第2COP樹脂成分が提供される。第1COP樹脂成分がエチレン/ノルボルネンコポリマーを含み、該エチレン/ノルボルネンコポリマーは約25〜約40モル%のエチレンおよび約75〜約60モル%のノルボルネンであるのがおそらく最も好ましい。
一般に、この組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値は少なくとも約1.5であり、相対曇り指数は2.5未満である。さらに好ましくは、この組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値は少なくとも約2.5であり、相対曇り指数は2.5未満である。少なくとも約3、5、10またはそれ以上の相対スリップ値は本発明によって容易に得られる。同様に、必要に応じて、約2未満の相対曇り指数を維持することができる。
本発明の別の側面は、光学的に透明で低摩擦のポリエチレンフィルムの製造方法であって、(a)約70〜約98重量%のポリエチレン樹脂および約2〜約25重量%の第1COP樹脂成分を含む組成物を溶融ブレンドすること、ここで、該第1COP樹脂成分は、約0.5〜約50kg/モルの重量平均分子量を有し、且つ、該組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値をポリエチレン樹脂から本質的になる同様のフィルムと比較して高くするのに有効な量で存在する;及び(b)溶融ブレンドをフィルムに押し出すことを含む、前記方法である。多くの場合、ブレンドはペレットの形で提供され、その後、組成物を包装フィルムに押し出される。組成物は約200〜約300℃、例えば約230〜約270℃の温度でフィルムに押出される。そのように製造されたフィルムの厚さは約0.01〜0.1mmである。
メルトインデックスが約1〜約7g/10分の商業的に入手しうるLDPEまたはLLDPE樹脂などの任意の適切なポリエチレン樹脂を用いることができる。
本発明のさらなる特徴および利点を次の説明で明らかにする。
本発明のさらなる特徴および利点を次の説明で明らかにする。
図面の簡単な説明
本発明の書類には少なくとも1つのカラー図面が含まれる。カラー図面を含む本発明のコピーは、申請および必要な料金の支払いの後、特許商標庁へ提出される。
本発明の書類には少なくとも1つのカラー図面が含まれる。カラー図面を含む本発明のコピーは、申請および必要な料金の支払いの後、特許商標庁へ提出される。
図を参照して本発明を以下に詳しく説明する。
図1は、スリップ添加剤を含まないLDPEフィルム表面の顕微鏡写真である。
図2は、図1のLDPEに15%の高分子量COPを加えたLDPEフィルム表面の顕微鏡写真である。
図3は、15%の低分子量COPを含有する本発明のブレンドのLDPE表面顕微鏡写真である。
発明の詳細な説明
本発明を多くの態様を参照して詳しく説明する。これらの態様はもっぱら例示および説明のためのものである。請求の範囲に示した本発明の精神および範囲内において個々の態様に修正を加えることは、当業者にとって自明であろう。
図1は、スリップ添加剤を含まないLDPEフィルム表面の顕微鏡写真である。
図2は、図1のLDPEに15%の高分子量COPを加えたLDPEフィルム表面の顕微鏡写真である。
図3は、15%の低分子量COPを含有する本発明のブレンドのLDPE表面顕微鏡写真である。
発明の詳細な説明
本発明を多くの態様を参照して詳しく説明する。これらの態様はもっぱら例示および説明のためのものである。請求の範囲に示した本発明の精神および範囲内において個々の態様に修正を加えることは、当業者にとって自明であろう。
特に断りがなければ、ここで用いた技術は通常の意味を有する。
分子量は、狭い分布のポリスチレン標準を用いてクロロホルム中35℃でGPCによって測定した重量平均分子量を意味する。
分子量は、狭い分布のポリスチレン標準を用いてクロロホルム中35℃でGPCによって測定した重量平均分子量を意味する。
特に断りがなければ%は重量%である。
相対スリップ値は、ポリエチレンキャリヤー樹脂単独のフィルムに関する静的および動的摩擦係数低下の尺度である。相対スリップ値は次のように計算する:
対照フィルムの静的COF + 対照フィルムの動的COF
試料の静的COF + 試料の動的COF
ポリエチレン樹脂の相対スリップ値は1.0と定義する。試料の計算結果は表2に示す。
相対スリップ値は、ポリエチレンキャリヤー樹脂単独のフィルムに関する静的および動的摩擦係数低下の尺度である。相対スリップ値は次のように計算する:
対照フィルムの静的COF + 対照フィルムの動的COF
試料の静的COF + 試料の動的COF
ポリエチレン樹脂の相対スリップ値は1.0と定義する。試料の計算結果は表2に示す。
相対曇り指数は、試料フィルムの曇り値を、同じ厚さを有するキャリヤーポリエチレン樹脂単独の対照フィルムの曇り値で除して得られる比である。このパラメーターの増加は光学的性質の悪化を示す。試料の計算結果は表2に示す。
特に断りがなければ、次の試験法を用いる:
静的および動的摩擦係数 ASTM D 1894−01
曇り値 ASTM D 1003−00
メルトインデックス ASTM D 1238
密度 ASTM D 792
ビカー軟化点 ASTM D 1525
光沢度(45°) ASTM D 2457
年度が特定されていなければ、2004年7月1日発効の試験法とする。
静的および動的摩擦係数 ASTM D 1894−01
曇り値 ASTM D 1003−00
メルトインデックス ASTM D 1238
密度 ASTM D 792
ビカー軟化点 ASTM D 1525
光沢度(45°) ASTM D 2457
年度が特定されていなければ、2004年7月1日発効の試験法とする。
ここで用いる用語「ポリエチレン樹脂」は、主にエチレン反復単位からなる樹脂を意味する。ポリエチレンはまたオレフィン系モノマーを含んでいてもよい。好適なポリエチレンの例は、以下のものに限定はされないが、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)である。本発明において有用なポリエチレンのいくつかは、LDPE、LLDPE、LMDPE、VLDPE、ULDPE等のような用語で示される。LDPEは低密度ポリエチレンホモポリマーである。エチレンポリマーは約0.86〜約0.94g/ccの密度を一般に有する。線状低密度ポリエチレン(LLDPE)には、密度が約0.915〜約0.94g/ccのエチレン樹脂のグループが含まれると一般に理解されている。密度が約0.926〜約0.94g/ccの線状ポリエチレンは線状中密度ポリエチレン(LMDPE)と呼ばれることもある。低密度エチレンコポリマーは、非常に低密度のポリエチレン(VLDPE、ユニオン・カーバイド社から入手可能な、密度約0.88〜約0.91g/ccのエチレン/ブタジエンコポリマーを示すのに一般に用いられる)および超低密度ポリエチレン(ULDPE、ダウ・ケミカル社から供給されるエチレン/オクテンコポリマーを示すのに一般に用いられる)と呼ばれることもある。特に好ましいのは、メルトインデックスが約1〜約7g/10分のLDPE樹脂およびLLDPE樹脂である。
ポリエチレンのさらなる特性はKirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第4版(1993),11巻,843−844頁(参照することによってここに記載されたものとする)に記載されている。
ここでCOPと総称される有用なシクロオレフィンポリマーおよびコポリマーは当業界で公知である。例えば、米国特許第6,068,936号(譲受人:チコナ社)および米国特許第5,912,070号(譲受人:三井化学株式会社)(参照することによってここに記載されたものとする)には、いくつかのシクロオレフィンポリマーおよびコポリマーが開示されている。これらのポリマーは、さらに以下に記載のシクロオレフィンモノマーのポリマー又はシクロオレフィンモノマーおよび非環状オレフィンモノマーを含むコポリマーである。
シクロオレフィンは、モノまたはポリ不飽和多環系、例えばシクロアルケン、ビシクロアルケン、トリシクロアルケンまたはテトラシクロアルケンである。環系はモノ置換またはポリ置換されていてもよい。式I、II、III、IV、VまたはVIのシクロオレフィン、あるいは式VIIの単環式オレフィンが好ましい:
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は同一または異なり、H、C6−C20‐アリールもしくはC1−C20‐アルキル基またはハロゲン原子であり、nは2〜10の数である。そのような環状オレフィンモノマーの例は、ノルボルネン、ジメチルオクタヒドロ‐ナフタレン、シクロペンテンおよび(5−メチル)ノルボルネン等、またはそれらの混合物である。これらのモノマーはホモポリマーCOPにしたり、あるいは非環状コモノマーと重合させることができる。上記シクロオレフィンと重合しうる好適な非環状オレフィンモノマーの例は、エチレン、プロピレン、ブチレン等、またはそれらの混合物である。好ましい環状オレフィンはノルボルネンであり、それらとの反応に好ましい非環状オレフィンはエチレンである。
シクロオレフィンポリマーは遷移金属触媒、例えばメタロセンを用いて製造することができる。好適な製造法は公知であり、例えば、DD−A−109,225、EP−A−0 407 870、EP−A−0 485 893、米国特許第6,489,016号、第6,008,298号、第6,608,936号および第5,912、070号に記載されている(参照することによって全てここに記載されたものとする)。製造中の分子量の調節は水素を用いて行うことができる。好適な分子量は触媒および反応条件を狙い通りに選択することによって得ることができる。この点に関する詳細は上記明細書に記載されている。
本発明の目的に適した低分子量COPの重量平均分子量Mwは、狭い分布のポリスチレン標準を用いて、クロロホルム中35℃でGPCによって測定した場合、通常約0.5〜50kg/モル、通常約1又は2〜約35kg/モルである。通常の樹脂組成物の多分散度Mw/Mnは2〜2.4である。本発明の組成物に用いることができる通常のCOPのTgは約50〜90℃である(ハーフハイトDSC20℃/分、第2加熱)。
以下のデータに見られるように、より高い分子量のCOPはより低い分子量の樹脂と組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物は約200〜300℃の任意の溶融温度で押出し機により溶融ブレンドされ、ペレット化してもあるいは直接フィルムの形に押出してもよい。
本発明の組成物は約200〜300℃の任意の溶融温度で押出し機により溶融ブレンドされ、ペレット化してもあるいは直接フィルムの形に押出してもよい。
本発明の特定の性質をさらに改善するため、ポリエチレン組成物およびフィルムはそれぞれの場合において有効な量の添加剤を含んでいてもよい。好ましい添加剤には、ポリマー適合性低分子量炭化水素樹脂および/または静電防止剤および/または潤滑剤および/または安定剤および/または中和剤が含まれる。各場合について重量%で以下に示す全ての量は、添加剤を加えることができる層に関するものである。
低分子量樹脂は望ましい物理的性質(例えば、フィルムの剛性、収縮、光学的性質、水蒸気透過度(WVP))をさらに改善するために加えることができる。必要に応じて、炭化水素樹脂を低COFフィルムへ加えてもよい。用いうる静電防止剤は、アルカリ金属アルカンスルホネート、ポリエーテル変性、すわなち、エトキシル化および/またはプロポキシル化ポリジオルガノシロキサン(ポリジアルキルシロキサン、ポリアルキルフェニルシロキサン等)および/またはΩ‐ヒドロキシ‐(C1−C4)‐アルキル基で置換された炭素原子数10〜20の脂肪族基を有する本質的に直鎖および飽和の脂肪族、第3アミンであり、ここで、アルキル基に10〜20、好ましくは12〜18の炭素原子を有するN,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミンが特に好ましい。静電防止剤の有効量は0.05〜0.3重量%である。添加しうる潤滑剤には、高級脂肪族酸アミド、高級脂肪族酸エステル、ワックスおよび金属石けんおよびポリジメチルシロキサンが含まれる。潤滑剤の有効量は0.1〜3重量%である。高級脂肪族酸アミドを0.15〜0.25重量%の範囲で基層および/または外層に加えるのが特に好ましい。特に好適な脂肪族酸アミドはエルカミドである。ポリジメチルシロキサンの添加は0.3〜2.0重量%が好ましい。特に10,000〜1,000,000mm2/sの粘度を有するポリジメチルシロキサンが好ましい。用いうる安定剤は、エチレン、プロピレンおよび他のα‐オレフィンのポリマーに対する慣用の安定化化合物である。加えられる量は0.05〜2重量%である。フェノール系安定剤、アルカリ金属/アルカリ土類金属ステアレートおよび/またはアルカリ金属/アルカリ土類金属カーボネートが特に好ましい。フェノール系安定剤は0.1〜0.6重量%、特に0.15〜0.3重量%の量、そして500g/モルを越える分子量が好ましい。ペンタエリトリチルテトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシペンチル)プロピオネート]または1,3,5‐トリメチル‐2,4,6‐トリス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)ベンゼンが特に有利である。
フィルムは、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第4版(1993),10巻,775−778頁(参照することによってここに記載されたものとする)に記載のフラットダイ法によって適切に製造される。溶融押出しの最も簡単な態様は、スロットダイを用いて溶融ポリマーを薄く平らな形材に形成し、そして固体状態に直ちに急冷することである。これは、熱いウェブを非常に速やかにチルドロールまたはドラムに接触させることによって通常行われる。液体急冷浴をチルドロールの代わりに又はそれに隣接させて使用してもよい。ある場合には、押出し速度に比べて急冷ロールを増速駆動することによって、ウェブを引き取り、該ウェブの厚さを低下させてもよい。スロット‐フィルム法において最も重要な要素はダイの設計である。横ゲージの調整は重要であり、横ウェブゲージの形をいくらか調節することが通常は必要である。ウェブを横切るダイギャップの機械的変更は、ダイリップにおけるボルトの作用を正確に調整することによって、あるいはダイを横切る加熱を小さな増分で調整することによって行いうる。内部ダイの形状は、用いられる個々の組成物の流量およびせん断特性に適応するように注意深く設計しなければならない。当業者が理解するように、ダイの特徴を押出し速度、引き落とし率、粘度および温度に対して調節することによって溶融破壊を防ぐように注意を払わなければならない。
本発明のフィルムは他の熱可塑性層に積層したり、あるいはそれと共に同時押出しすることができる。そのような追加層のためのポリマーは、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアミド(ナイロンを含む)、ポリケトン、ポリケトアミド、ポリカーボネート、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリビニル、ポリプロピレン、環状オレフィンホモポリマーおよび環状オレフィンコポリマー、並びにそれらの組み合わせよりなる群から選択することができる。好適なポリマーの例は、ポリ(m−キシレン−アジパミド)(MXD6)、ポリ(ヘキサメチレンセバシンアミド)、ポリ(ヘキサメチレン−アジパミド)およびポリ(カプロラクタム)、ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)およびポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、エチレンビニルアルコールコポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー、無水マレイン酸でグラフトされたポリエステル、PVdC、脂肪族ポリケトン、およびLCP(液晶ポリマー)である。好適なポリケトンは、例えばシェル社製造のCarillon(登録商標)である。好適な液晶ポリマーは、例えばチコナ社製造のVectra(登録商標)である。また、フィルムは単層独立フィルムでも、あるいは任意の適当な追加層に付着させたフィルムでもよい。
様々な実施例を参照して本発明について以下に詳しく記載する。そのような記載は説明のためのものであり、本発明を限定するものではなく、その精神および範囲は請求の範囲に明らかである。断りがなければ、用語は通常の意味に従って解釈すべきである。本発明の様々な変更は当業者にとって自明であろう。本発明はここで説明および記載される態様に限定されず、請求の範囲内の構成要件全てを包含する。
実施例
厚さ2ミクロンの一連のフィルムを、次の成分を用いて約200〜275℃の溶融温度で溶融押出を実施した:
LDPE(A)−次の性質を有するEquistar NA−204−000LDPE樹脂。
厚さ2ミクロンの一連のフィルムを、次の成分を用いて約200〜275℃の溶融温度で溶融押出を実施した:
LDPE(A)−次の性質を有するEquistar NA−204−000LDPE樹脂。
LDPE(B)−Marflex PE樹脂PE4517。このLDPE樹脂のメルトインデックスは5g/10分、密度は0.923g/ccである。
LLDPE−次の性質を有するDowlex2045。
LLDPE−次の性質を有するDowlex2045。
次の性質を有するTopas5013COP樹脂:
上記のようにクロロホルム、35℃で測定したこの樹脂の重量平均分子量は約70〜130kg/モルである。
次の性質を有するTopas8007COP樹脂:
次の性質を有するTopas8007COP樹脂:
上記のようにクロロホルム、35℃で測定したこの樹脂の重量平均分子量も約70〜130kg/モルである。
次の性質を有するTopasトーナー低分子量COP樹脂:狭い分布のポリスチレン標準を用い、クロロホルム中35℃でのGPCによって測定した重量平均分子量Mwは約0.5〜50kg/モル、通常は約1または2〜35kg/モル。通常の樹脂組成物の多分散度Mw/Mnは2〜2.4である。本発明の組成物に用いうる通常のCOPのTgは約50〜90℃(ハーフハイトDSC20℃/分、第2加熱)。約60〜75℃のTgがたぶん最も好ましい。
次の性質を有するTopasトーナー低分子量COP樹脂:狭い分布のポリスチレン標準を用い、クロロホルム中35℃でのGPCによって測定した重量平均分子量Mwは約0.5〜50kg/モル、通常は約1または2〜35kg/モル。通常の樹脂組成物の多分散度Mw/Mnは2〜2.4である。本発明の組成物に用いうる通常のCOPのTgは約50〜90℃(ハーフハイトDSC20℃/分、第2加熱)。約60〜75℃のTgがたぶん最も好ましい。
Mw−約2〜35kg/モルの重量平均分子量。ガラス転移温度50〜90℃。
成分をフィルムにするか、あるいは表1に示す割合で溶融ブレンドを実施し、その後、フィルムにした。表1の組成物は2ミクロンフィルムに押出し、ASTM D 1003−00試験法により曇り度を評価した。また、ASTM D 1894−01試験法により試料の静的および動的摩擦係数を評価した。結果は表2に示す。また、表2では、本発明の組成物を該ポリエチレン樹脂から製造したフィルムと比較するために、相対曇り指数および相対スリップ値を記す。
成分をフィルムにするか、あるいは表1に示す割合で溶融ブレンドを実施し、その後、フィルムにした。表1の組成物は2ミクロンフィルムに押出し、ASTM D 1003−00試験法により曇り度を評価した。また、ASTM D 1894−01試験法により試料の静的および動的摩擦係数を評価した。結果は表2に示す。また、表2では、本発明の組成物を該ポリエチレン樹脂から製造したフィルムと比較するために、相対曇り指数および相対スリップ値を記す。
表1−試験組成物
表2−フィルムの光学的性質およびスリップ特性
本発明は、LDPE(A)と、10%の低分子量COPを含む該LDPEに相当する実施例1との比較によって理解される。ここで、曇り度は変化しないままで、スリップはほぼ300%増加することが分かる。
また、LDPE(B)、参考例(Ref.)A並びに実施例2および3の比較により、より高い分子量のCOP樹脂8007はスリップの増加に有効であるが、より低い分子量のトーナー樹脂は同じレベルではるかに有効であり、半分のレベルで同等に有効であることが分かる。8007樹脂単独の場合は、光学的性質を損なうまで比較的多量(25%)に用いるまで、これらの試料では特に有効ではない。参考例C参照。トナー樹脂は、より高い分子量の第2COP樹脂と組み合わせて用いると、5重量%および10重量%のレベルで非常に有効であることも分かる。
評価したフィルムのLLDPEシリーズでは、より高い分子量の樹脂はスリップを増加する;しかしながら、曇り値はトーナー樹脂を用いるよりもはるかに増加する。
本発明は顕微鏡写真を参照することにより更に評価される。図1は、スリップ添加剤を含まない、フィルムに押出された商業的に入手しうるLDPEのフィルム表面を示す顕微鏡写真である。表面は相対的に滑らかで、比較的高い摩擦係数を有するフィルムであることを示す。図2は、15%の高分子量COPをブレンドした図1のLDPEフィルムである。ここでは、表面の粗さがいくらか増加していることがわかるが、これはLDPE単独の場合に対して摩擦係数の低下が観察されることと整合する。さらに、粗さは表面の光散乱を高め、結果的に曇り度を増加させる、大規模な不規則形状を有する。図3は、図1および図2の同じLDPE並びに15%の低分子量COPを用いて本発明の溶融ブレンドから製造したフィルムの表面を示す。ここでは、表面の粗さに劇的な増加が見られるが、これは本発明の溶融ブレンドに摩擦係数の著しい減少が観察されることと整合する。この場合の粗さは、光を散乱しない、即ち、曇り度を増加させない非常に均一で小規模なものである。
本発明は顕微鏡写真を参照することにより更に評価される。図1は、スリップ添加剤を含まない、フィルムに押出された商業的に入手しうるLDPEのフィルム表面を示す顕微鏡写真である。表面は相対的に滑らかで、比較的高い摩擦係数を有するフィルムであることを示す。図2は、15%の高分子量COPをブレンドした図1のLDPEフィルムである。ここでは、表面の粗さがいくらか増加していることがわかるが、これはLDPE単独の場合に対して摩擦係数の低下が観察されることと整合する。さらに、粗さは表面の光散乱を高め、結果的に曇り度を増加させる、大規模な不規則形状を有する。図3は、図1および図2の同じLDPE並びに15%の低分子量COPを用いて本発明の溶融ブレンドから製造したフィルムの表面を示す。ここでは、表面の粗さに劇的な増加が見られるが、これは本発明の溶融ブレンドに摩擦係数の著しい減少が観察されることと整合する。この場合の粗さは、光を散乱しない、即ち、曇り度を増加させない非常に均一で小規模なものである。
本発明をいくつかの実施例に関連して説明してきたが、本発明の精神および範囲内でのこれら実施例の変更は当業者には容易に理解されるであろう。上記の説明を考慮すると、本技術分野に関連する知識、並びに背景および詳細な説明との関連で取り上げた上記特許および刊行物の開示内容は、全て参照することによってここに記載されたものとし、さらなる説明は必要ないと考える。
Claims (20)
- 低摩擦係数を有する光学的に透明なフィルムの製造に適した溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物であって、約70重量%〜約98重量%のポリエチレン樹脂および約2重量%〜約25重量%の第1COP樹脂成分を含み、該第1COP樹脂成分が、約0.5kg/モル〜約50kg/モルの重量平均分子量を有し、且つ、該組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値をポリエチレン樹脂から製造された同様のフィルムと比較して高くするのに有効な量で存在することを特徴とする、前記の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 第1COP樹脂成分が約1kg/モル〜約35kg/モルの重量平均分子量を有する、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 第1COP樹脂成分が約2kg/モル〜約35kg/モルの重量平均分子量を有する、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 第1COP樹脂成分が約5重量%〜約25重量%の量で存在する、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 第1COP樹脂成分が約10〜約20重量%の量で存在する、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 第1COP樹脂成分の分子量より高い分子量を有する第2COP樹脂成分をさらに含む、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 第1COP樹脂成分がエチレン/ノルボルネンコポリマーを含む、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- エチレン/ノルボルネンコポリマーが約25モル%〜約40モル%のエチレンおよび約75モル%〜約60モル%のノルボルネンである、請求項7に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値が少なくとも約1.5であり且つ相対曇り指数が2.5未満である、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値が少なくとも約2.5であり且つ相対曇り指数が2.5未満である、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値が少なくとも約3であり且つ相対曇り指数が2.5未満である、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値が少なくとも約5であり且つ相対曇り指数が2.5未満である、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値が少なくとも約10であり且つ相対曇り指数が2.5未満である、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 組成物から製造されたフィルムの相対曇り指数が2未満である、請求項1に記載の溶融ブレンドされたポリエチレン/COP組成物。
- 光学的に透明で低摩擦のポリエチレンフィルムの製造方法であって、
a)約70〜約98重量%のポリエチレン樹脂および約2〜約25重量%の第1COP樹脂成分を含む組成物を溶融ブレンドすること、ここで、該第1COP樹脂成分は、約0.5〜約50kg/モルの重量平均分子量を有し、該組成物から製造されたフィルムの相対スリップ値をポリエチレン樹脂から本質的になる同様のフィルムと比較して高くするのに有効な量で存在する;そして
b)溶融ブレンドをフィルムに押し出すこと
を含む、前記方法。 - 溶融ブレンドをフィルムに押し出す前に、溶融ブレンドをペレット化する工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
- 溶融ブレンドが約225℃〜約300℃でフィルムに押し出される、請求項15に記載の方法。
- 溶融ブレンドが約230℃〜約270℃でフィルムに押し出される、請求項15に記載の方法。
- フィルムの厚さが約0.01mm〜0.1mmである、請求項15に記載の方法。
- ポリエチレン樹脂のメルトインデックスが約1g/10分〜約7g/10分である、請求項15に記載の方法。
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