JP2008518457A - ルミネッセント電荷輸送層を備える発光ダイオード - Google Patents

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Abstract

本発明は、陽極電極と陰極電極と発光層と少なくとも1つの電荷輸送層とを有する発光ダイオードであって、前記少なくとも2つの電荷輸送層は、前記発光層のルミネッセンス効率の少なくとも25%のルミネッセンス効率を有する、発光ダイオードに関する。このことは、前記電荷輸送層が、前記発光層の短絡の際に光の放出を引き継ぐので、既存のLEDにおける場合よりも突発故障の割合が小さい発光ダイオードを生じる。

Description

本発明は、陽極と、陰極と、発光層と、少なくとも1つの電荷輸送層とを有するエレクトロルミネセント装置に関する。エレクトロルミネセント装置は、電圧が印加され電流が流れる場合に、光を発することを特徴とする。前記のような装置は、発光ダイオード(LED)として知られている。前記のような光の放出は、正電荷(「正孔」)及び負電荷(「電子」)が、光の放出を伴って再結合することによるものである。
エレクトロニクス又はフォトニクスのための発光ダイオードの開発において、ガリウム砒化物のような、無機半導体が使用されている。半導体発光ダイオードに加えて、小さい分子量の蒸着された又は溶解処理された有機合成物に基づく有機LED(OLED)が、開発されている。近年、例えば、置換p−ジビニルベンゼン、ポリ(p−フェニレン)及びポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリフルオレン及びポリ(スピロフルオレン)に基づく、オリゴマ及びポリマが、ポリマLED(ポリLED)の製造用に記載されている。
最も基本的な有機LED装置は、単一の有機発光層を有しており、該単一の発光層は、陽極としての透明電極と、陰極としての金属電極との間に挿置されている。更に、前記有機LED装置は、自身の放出効率を増大させるために、2つの有機層を有していても良く、正孔輸送層としての第1の層及び有機発光層としての第2の層、又は有機発光層としての前記第1の層及び電子輸送層としての第2の層を有していても良い。これら2つの有機層は、透明な陽極と金属陰極との間に挿置されている。更に、前記正孔輸送層、前記有機発光層及び前記電子輸送層として、所与の順序における3つの有機層を有する装置であって、前記のような層が前記のような2つの電極間に挿置されている、装置も存在する。このようなLEDにバイアスを印加した後、この装置の光の放出は、電場の駆動力の下、それぞれ、前記陽極及び前記陰極からの正孔及び電子の移動の過程に基づいており、自身のそれぞれのエネルギ障壁を通過し、前記発光層に遭遇(meeting)し、この結果、励起状態から基底状態に衰退すると共に光を発する励起子を形成する。
典型的な装置において、ポリLEDは、例えば、PEDOT:PPS層、及び発光ポリマ(LEP)の層のような、正孔輸送層を有する。前記LEDの電荷移動度は、一般に、低電力、好ましい高移動度と、高い効率、好ましい低い移動度との間の折衷である。このため、80nmの厚さのLEP層が、典型的には使用され、この結果、特に、固体状態照明のような広域のアプリケーションにおいて、短絡の数が多くなる。短絡は、既知のLEDの装置において突発故障を生じる。
本発明の目的は、既存のLEDよりも突発故障の量が少ない発光ダイオードを設けることにある。
本発明によれば、陽極電極、陰極電極、発光層及び少なくとも1つの電荷輸送層を有する発光ダイオードは、前記電荷輸送層が、前記発光層のルミネッセンス効率の少なくとも25%のルミネッセンス効率を有することを特徴とする。
本発明のLEDによれば、前記のような輸送層がLEDと共に働くことができるので、短絡が突発故障を生じることはない。電圧降下の大半が生じる、前記のような薄いルミネッセント層における短絡がある場合、前記電荷輸送層が、光を発し始め、これにより前記装置の故障を防止し、非放射性の電荷輸送層を有する装置と比較すると、光出力の損失を減少する。
本発明のLEDにおいて、前記電荷輸送層は、前記発光層のルミネッセンス効率の少なくとも10%、好ましくは25%、最も好ましくは50%であるルミネッセンス効率を有する。前記電荷輸送層及び前記発光層の相対的効率は、前記のような2つのそれぞれの材料から作られた単層LEDの相対的効率を比較することによって得られる。
前記電荷輸送層の厚さは、正孔又は電子の移動度に関連している。前記電荷輸送層の厚さは、好ましくは、50nmと200nmとの間である。50nmよりも大きい場合、短絡のリスクが低く、200nmよりも小さい場合、前記電荷輸送層における電圧降下が大きくない。これらの制限の下、前記電荷輸送層は、できるだけ厚いものであるが、好ましくは前記装置における電圧降下の1/3が前記電荷輸送層において生じるように、選択される。従って、高い厚さが、高い移動度を有する半導電性ポリマを有する電荷輸送層において得られることができる。厚い輸送層の使用により、装置の全体の厚さを大きくすると共に、低い動作電圧を保持する。このことは、プロセスウィンドウ及び電力効率に関して有益である。このことは、堅牢性を向上し、基板の粗さ及び基板の清浄の観点において、PLEDの前記プロセスウィンドウも拡大する。
好ましくは、回転成形法(spin casting)が、種々の層を設けるのに使用される。ポリマベースの多層装置における主要な問題は、使用されている材料の溶解性であり、即ち、多層は、回転成形層が、後続の層の溶媒に溶解する場合、実現されることができない。第1の取り組みとして、効率的な二層装置が、N. C. Greenhamらによって実現されており(Nature 1993, 365, 628)、変換後、不溶解性である前駆体(precursor)PPVを正孔輸送層として使用している。前記のような溶解性の問題を克服するための他の取り組み方は、堆積後の第1の(正孔輸送)層を架橋(crosslink)することである。しかしながら、架橋に必要な長いUV被曝及び反応性末端基は、B. Domercqらによって述べられているように(J. Polym. Sc., Part B: Polym. Phys. 2003, 41, 2726)、これらの材料から作製されるLEDの性能を大幅に低下させる。従って、前記発光層と前記電荷輸送層との溶解性は、スピンコーティングされる第1の層が、後続して堆積される第2の層において溶解しないようにされなければならない。例えば、PPV誘導体における電荷輸送が、長い対称性のある側鎖の使用によって向上され得ることが、過去に実証されている。しかしながら、長い対称性のある側鎖の利用は、前記のようなポリマの溶解性を低減しない。前記溶解性は、対称性のある「短い」側鎖を有するモノマの付加によって減少されることができる。このことは、向上される前記電荷輸送特性の損失を伴うことなく、なされることができる。従って、長い及び短い(対称性のある)側鎖を有する前記モノマの比の調整は、前記溶解性を連続的に調整する働きをすると共に、前記向上される電荷輸送特性を保持することができる。このようにして、前記電荷輸送層(この場合、正孔輸送層)は、同じ溶媒において、高いルミネッセントLEP層よりも低い溶解性を有するように選択されることができる。制限された溶解性のこの層は、薄く高いルミネッセント性の層と容易に組み合わされることができる。
好ましくは、前記発光層によって発せられる光と、前記電荷輸送層によって発せられる光との間において、色の差は、全く無い又は僅かである。色の差は、CEI色度図のxy座標におけるCIE値(CIE=国際照明委員会)を測定することによって定量化される。好ましくは、前記電荷輸送層と前記発光層との間で、1931 CIE色度図における色の差
Figure 2008518457
は、0.2よりも小さい、より好ましくは0.1よりも小さい、最も好ましくは0.05よりも小さい。このことは、前記発光層及び前記電荷輸送層のHOMO及びLUMOエネルギレベルを並べる(align)か、又は前記HOMO及びLUMOエネルギレベル間のエネルギ差が大きい状態で第2の発光要素を前記のような層に付加するかの何れかによって得ることができる。この場合、前記第2の発光要素は、自身の発する光の色が、前記HOMO及びLUMOエネルギレベル間の差がより小さい前記層によって発せられる光の色と整合するように、選択される。
好ましくは、前記発光層及び前記電荷輸送層は、実質的に並べられているHOMO及びLUMOエネルギレベルを有する。実質的に並べられているHOMO及びLUMOエネルギの有利な点は、前記のような薄いルミネッセント層における短絡があり、前記電荷輸送層がLEDとして働くことを引き継ぐ場合、発せられる光の色の変化がなく、かつ、電荷輸送層と前記発光層との間の実質的なエネルギ障壁がないことである。
前記のような発光基板は、低い分子量の有機半導体、又はオリゴマ若しくはポリマ半導体であっても良い。適切な低い分子量の発光有機半導体の例は、国際特許出願公開公報第99/21935号に記載されているデンドリマ、又はトリ(2−フェニルピリジン)イリジウム(例えば、米国特許第6,687,266)若しくはトリ(8−ヒドロキシキノリン酸(8-hydroxyquinolinate))アルミニウム(例えば、米国特許第6,743,067号)のような有機金属分子である。
オリゴマ及びポリマ半導体の例は、(置換)p−ジビニルベンゼン、ポリ(p−フェニレン)、及びポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)(例えば米国特許第6,423,428号に記載されている)、ポリチオフェン(例えば、米国特許第6,723,811号)、ポリフルオレン、及びポリ(スピロフルオレン)(例えば、米国特許第6,653,438号)である。好ましくは、前記発光層は、(置換)p−ジビニルベンゼン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチオフェン、ポリフルオレン及びポリ(スピロフルオレン)の群(group)から選択された複合ポリマを有する。
種々の発光基板が、種々の堆積技術を使用して、種々の層において使用されることができる。例えば、正孔輸送層は、低い分子量の分子の形態において陽極上にスパッタリングされることもでき、次いで架橋され、この層の上に、ポリマ半導体の発光層が、回転成形される。他の例は、スクリーン印刷された発光層上の回転整形された電子輸送層である。
本発明の主な見地は、添付図面の図1ないし7において、もう一度、模式的に示される。
添付図面の詳細な説明
図1は、様々な装置の構成のエネルギレベル図を示している。
Aは、最も単純な既知の装置であり、透明な導体及び陽極としてのインジウムスズ酸化物(ITO)と、発光ポリマ(LEP)及び通常のPLED陰極であるBa/Alとのみによって構成されている。
Bは、PEDOT:PPS正孔輸送層が挿入されている、PLED装置である。前記のような層は、例えば、平坦化層として、不可欠なものであり、短絡の極端な発生を防止する。PEDOT:PSSは、ドープされており、前記LEPよりもかなり低い抵抗を有する伝導層である。
Cは、前記LEP層を非常に厚いものにすることにより、短絡のレベルを更に減少する可能な方法を記載している。これは、前記電流密度が非常に低くなり、前記装置の非常に低い出力効率を得ているので、実用的ではない。
Dは、厚い正孔輸送層(HTL)が使用されている、本発明の実施例を示しており、該正孔輸送層はドープされておらず、これに応じて、絶縁性かつ発光性(luminescent)を有しており、前記LEP層よりも非常に高い移動度を有している。更なるPEDOT:PSS層が、ITO及びHTLの間に挿入されることもできる。
図2は、短絡を表している、前記LEP層内の粒子の存在を示している模式図である。
Eは、既知のPLED装置である。
Fは、本発明の実施例である。
図3は、短絡が無い又は短絡が存在する場合における、前記PLED装置におけるポテンシャル分布を示している。
Gは、短絡が無い、既知の装置である。ポテンシャル降下が、前記LEP層のほぼ全体に渡って起きており、光が発せられている。
Hは、短絡が無い、本発明の可能な実施例である。ポテンシャル降下は、主に前記のような放射性LEP層において起きており、該放射性LEP層は、前記HTLよりもかなり低い移動度を有する。
Iは、短絡が存在する、標準的な装置である。ポテンシャル降下は、前記PEDOT:PSS層全体に渡っており、該PEDOT:PSSは、発光しない。この装置は、死んでいる状態であり(dead)、非常に大きい電流が、流れることができる。
Jは、短絡が無い、本発明の可能な実施例である。ポテンシャルは、前記HTL全体に渡って降下しており、前記HTLは、前記LEPと同じ色の光を発する。当該装置は、光を発するが、過度の電流は流れない。
図4は、幾つかの可能な更なる実施例の模式的表現である。
Kは、僅かに高い伝導帯レベルを有するHTLを示しており、この結果、電子は、前記HTLへの注入のための小さいバンドオフセットを経験する。このことは、短絡の無い場合における効率を向上させ、前記HTLが、短絡が存在する場合に発光性のものになることを防止しない。しかしながら、僅かに高い伝導帯の不利な点は、増加されたエネルギギャップであり、短絡が存在する場合に発せられる光のブルーシフトを生じることである。従って、前記正孔輸送層は、前記発光層の伝導帯レベル0.3eVないし0.4eV高い伝導帯レベルを有しているのが好ましい。
Lは、本質的にはDと同じであるが、高い移動度の電子輸送層(ETL)を備えている。
Mにおいては、前記HTLとETLとが組み合わされている。
好適実施例の説明
[ポリマの合成]:MEH−PPV、BEH−PPV及びBEH/BB−PPV 1/3は、0.5−10%の4−メトキシフェノールの存在下における前記のようなMEH−PPV方法(Neefらによる Macromolecules 2000, 33 2311参照)によって合成された。使用されるポリマの構造は、以下に示される。先駆体が、結晶化(3×)によって慎重に精製され、得られたポリマは、アセトンからの第2沈殿によって精製された。NRS−PPVは、Adv. Mater. 1998, 10, 1340に示されている手順に従って合成された。
[ポリマの分析]:分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって決定された。即ち、これらは、135℃においてトリクロロベンゼン内で測定され、ポリスチレン標準によって較正された。
Figure 2008518457
コポリマにおける様々な比によるBEH−PPV及びBB−PPVの組み合わせは、前記コポリマにおけるBB−PPVの量に依存して、トルエンにおける不溶性(純BB−PPV)から、トルエンにおける高い溶解性(純BEH−PPV)までの変化を誘導することができる。様々な比1:x(x=1ないし3)におけるBEH/BB−PPVのトルエンにおける溶解性は、BEH/BB−PPV 1/1の場合の0.2%から、BEH/BB−PPV 1/3の場合の0.1%未満まで降下する。
前記装置において使用されているポリ[2−{4−(3',7'−ジメチルオクチルオキシフェニル)}‐co−{2−メトキシ‐5‐(3',7'‐ジメチルオクチルオキシ)}−1,4‐フェニレンビニレン](NRS−PPV)は、トルエンからスピンコーティングされる場合、室温における低い電場において、わずか1.5×10−12/Vsの正孔移動度で、溶媒の広範囲に渡って溶解する。
空間電荷制限モデル(SCL)によって図5に示されているJ−V測定の分析であって、P.W.M. Blom らによって述べられているように(Mat. Sc. and Engineering 2000, 27, 53)J−V測定の分析は、前記正孔移動度に関する直接的な情報を提供している。実線は、単一のパラメータとしての前記正孔移動度に基づいて、SCLモデルと最良に適合するものを表している。低い電場及び室温において、MEH−PPVにおける前記正孔移動度は、5×10−11/Vsになる。
以下に示す表1は、前記のようなポリマの移動度、分子量及び溶解性をリストにしたものである。
Figure 2008518457
[装置の準備]:予めパターニングされたガラス/ITO基板が、アセトン及びイソプロピルアルコール中で超音波洗浄され、UVオゾン処理された。前記のようなポリマの層は、N雰囲気においてトルエン又はクロロホルム溶媒からスピンコーティングされた。最後に、〜5nmのBa層と、LED用の〜100nmのAl保護層と、ホールオンリー(hole-only)ダイオード用の〜80nmのAu層とが、真空(1×10−6mbar)における熱蒸着によって堆積された。
[装置の評価(characterization)]:前記のようなポリマの厚さは、Dektakプロファイル解析器によって測定された。前記装置の活性領域は、7.6mmと99mmとの間で変化した。前記のような電気的測定は、N雰囲気中で、Keithley 2400ソースメータによってなされた。光出力は、Keithley 6514電位計に接続された較正されたフォトダイオードによって実施された。これらの装置の電流密度対電圧(J−V)特性は、190−300Kの温度範囲における窒素雰囲気において得られた。前記のような測定は、全て、前記ポリマ又は金属の酸化を防止するために、試料準備後の数時間内に実施された。
二層ポリマ層LEDは、正孔輸送層としてのBEH/BB−PPV 1/3と、放出層としてのNRS−PPVとによって構成された。NRS−PPVのフォトルミネッセンス効率は20%であり、BEH/BB−PPVのフォトルミネッセンス効率は9%であり、いずれも積分球によって測定された。図6は、厚さ95nmの単層NRS−PPV LEDに基づく装置と、BEH/BB−PPV 1/3及びNRS−PPVの二層に基づく装置とのJ−V特性を(図6a)、それぞれの光出力値(図6b)と共に示している。前記二層ダイオードにおける層の厚さは、BEH/BB−PPV 1/3に関しては160nmであり、NRSに関しては95nmであった。前記二層装置の場合と比較可能な厚さを有する単層NRSベースのLEDのデータも、参考のために示されている。バイアスが前記のようなダイオードに印加された場合、前記正孔は、BEH/BB−PPV 1/3を介して効率的に輸送され、次いでNRS−PPV層内の電子と再結合する。前記正孔は、前記のような2つのポリマのHOMO及びLUMOレベルが並べられているので、前記NRS−PPVに直接的に入ることができ、界面におけるエネルギ障壁によって妨害されることはない。同じ動作電圧において、前記二層の前記電流密度及び前記光出力のいずれも、95nmの前記単層NRS−PPVダイオードの場合よりも小さいことが、図6a、bから観察されることができる。BEH/BB−PPVにおける電流は、制限されている空間電荷(space charge limited)であるで、この層における非常に低い電圧降下は、静電気的に、少量の電荷キャリアのみが、この層において許容されることを示している。従って、この層における一定の電圧降下は、前記正孔輸送層を、伝導性の高いものにするために、電荷キャリアによって前記層を満たすのに必要である。
図7は、量子効率(QE)(フォトン/電荷キャリア)を、NRS−PPV及び二層LEDに印加されているバイアスの関数として示している。内側のものは、BEH/BB−PPV 1/3の吸収とNRS−PPVのPLとを示している。
図7から明らかであるように、前記二層ダイオードの最大効率は、前記単層NRS−PPVダイオードの最大効率よりも、ほぼ20%低い。これには、2つの理由がある。第一に、BEH/BB−PPV 1/3の前記吸収及び放出スペクトルは、NRS−PPVに対してレッドシフトされている。従って、図7の挿入図に示されているように、BEH/BB−PPVの吸収スペクトルは、NRS−PPVの放出スペクトルと僅かに重複しており、生成されている光の一部は、前記正孔輸送層において吸収される。第二に、前記正孔輸送層及びルミネッセント層のHOMO及びLUMOレベルが並べられているので、電子は、これらの界面において遮られることがない。従って、エレクトロルミネッセンスの小さい部分が、低ルミネッセンスBEH/BB−PPV層において生成され、これにより、前記装置の最大量子効率を減少する。並べられているエネルギレベルを使用する有利な点は、このことが、当該二層試験装置の性能の分析を強力に単純化することにある。単層NRS−PPV PEDの効率は、高い電場におけるルミネッセンス効率の強力な消失により、V>7Vまで非常に速く降下する。最後に、前記単層装置は、典型的には12ないし13Vにおいてブレークダウンする。前記二層装置の効率は、7Vから18Vへと徐々に減少するのみであることに対し、本発明による装置は、最終的に25ないし26Vにおいてブレークダウンする。10Vにおける前記のような2つの装置の効率は、〜10000cd/mの典型的な光出力において、同じである。高い電圧における前記のような増加された効率と、前記のような向上された堅牢性とは、明らかに、多層装置の将来性を実証している。
様々な装置の構成エネルギレベル図を示している。 短絡を表している前記LEP層における粒子の存在を示している模式図である。 短絡が無い場合又は短絡が存在する場合における、前記のようなPLED装置におけるポテンシャル分布を示している。 幾つかの可能な更なる実施例の模式的表現である。 MEH−PPV、BEH−PPV及びBEH/BB−PPV 1/3 ホールオンリーダイオードの、室温における電流密度対電圧の特性のグラフである。 室温におけるNRS−PPV及び二層LEDの電流密度対電圧(J−V)特性(a)を、光出力(b)と共に示している。 NRS−PPV及び二層LEDのために印加されるバイアスの関数として、量子効率を示している。内側のものは、BEH/BB−PPV 1/3の吸収とNRS−PPVのPLとを示している。

Claims (7)

  1. 陽極電極と陰極電極と発光層と少なくとも1つの電荷輸送層とを有する発光ダイオードであって、前記電荷輸送層は、前記発光層のルミネッセンス効率の少なくとも25%のルミネッセンス効率を有することを特徴とする、発光ダイオード。
  2. 前記電荷輸送層と前記発光層との間の1931 CIE色度図における色の差
    Figure 2008518457
    が、0.2よりも小さい、発光ダイオード。
  3. 前記発光層と前記電荷輸送層とは、実質的に並べられたHOMO及びLUMOエネルギレベルを有する、請求項1又は2に記載の発光ダイオード。
  4. 少なくとも2つの電荷輸送層は、前記発光層のルミネッセンス効率の少なくとも25%であるルミネッセンス効率を有する、請求項1ないし3の何れか一項に記載の発光ダイオード。
  5. 前記電荷輸送層は正孔輸送層である、請求項1ないし3の何れか一項に記載の発光ダイオード。
  6. 前記正孔輸送層は、前記発光層の伝導帯レベルよりも0.3ないし0.4eV高い伝導帯レベルを有する、請求項5に記載の発光ダイオード。
  7. 前記発光層は、(置換)p−ジビニルベンゼン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチオフェン、ポリフルオレン及びポリ(スピロフルオレン)の群から選択された複合ポリマを有する、請求項1ないし6の何れか一項に記載の発光ダイオード。
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