JP2008514531A - カーボンナノチューブを形成するためのプラズマ化学気相成長システム - Google Patents
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Abstract
プラズマ化学気相成長(PEVCD)法によりカーボンナノチューブ(CNT)形成する装置の一実施例は、該装置の処理チャンバ内で様々な構成で電極に連結された1以上のRF及びDC電源を用いる。十分なDC電力を1以上の電極に印加することにより、上記装置は、より水平で向上した電気的性能特性を有するカーボンナノチューブの成長を可能にする。
Description
本発明は、カーボンナノチューブを形成するシステムに係り、特に、プラズマ化学気相成長(PEVCD)法によるカーボンナノチューブの形成に係る。
例えば電子放出分野における利用に好適なカーボンナノチューブ(CNT)を成長させるためには、一般的に以下に挙げる2つの反応を必要とする。第1は、水素ガスを分離あるいは分解してカーボン原子及びイオンを生成する反応であり、第2は、触媒材料によってカーボン原子を吸収することにより過飽和させ、カーボンナノチューブの成長を引き起こす析出効果を得る反応である。各反応では、通常、エネルギー源やその他の機構により化学反応に必要なエネルギーを供給する必要がある。一般的に、このような原理に従い、アーク放電法、レーザ・アブレーション法及び化学気相成長(CVD)法等、カーボンナノチューブを成長させるためによく用いられるいくつかの異なる方法がある。
アーク放出法では、2つの電極が用いられる。一方の電極は電源を備えており、グラファイトから成り、またはグラファイトを含有する。電源がオンにされると、カーボンの複合材料として気化されたグラファイトが他方の電極に引き付けられ、または他方の電極上で成長する。レーザ・アブレーション法はアーク放電法と類似するが、電極のグラファイト材料の気化を引き起こす電気的アークのかわりに、レーザを供給材料としてのガスに当てることにより同様の効果を得る。
CVD法としては、例えば、熱CVD法及びプラズマ化学気相成長法(PEVCD)等、様々なCVD法がある。熱CVD法では、単一のエネルギー源によって温度を高温まで上昇させ、カーボンナノチューブの成長に必要な両反応を引き起こす。しかしながら、一般的なPEVCDシステムでは、無線周波(RF)エネルギーが、供給源の炭化水素ガスとともに分離反応を促進し、必要な炭素イオンや炭素ラジカルを生成する。加熱された電極(通常は、上部電極に結合されたRF電源と逆)により、炭素ラジカルと触媒粒子の反応を引き起こす。
上記の方法のうち、本発明はPEVCD法によりカーボンナノチューブを成長させるシステムに係る。既存のPEVCDシステムの主な限界点は、RF電源のみを用いていることである。二種類の電極(例えば上部電極及び下部電極)を備え、その両方にRF電力を供給するPEVCDシステムもあるが、それらの電極に結合されたDC電源によりDC電力またはRFエネルギー及びDCエネルギーの両方を印加してカーボンナノチューブを合成させるPEVCDシステムは無い。その結果、現行の方法により成長したカーボンナノチューブの外観は「スパゲッティ」状であることが多く、その形状や特性が制御しにくい。このような欠点のため、既存の方法で製造されるカーボンナノチューブは電子放出特性が不十分で性能も低い。
既存の方法の欠点を解消するため、本発明に係るPECVD法によりカーボンナノチューブを形成するシステム及び機器は、従来のPECVDシステムで用いられていたRF電源の他に、追加電源を備えることを特徴とする。一実施例において、本発明に係るPECVDシステムは、RF電力を供給することに加えて、カーボンナノチューブの成長を引き起こすためのDC電源を備える。別の実施例では、各々1以上のRF電源及びDC電源を様々な構成で(例えば、下部及び上部電極上に)配置することができる。このように異なる電源の組み合わせや多種の電源を用いることで、既存の機器やシステムで形成したものに比較して優れたカーボンナノチューブを製造することができる。例えば、上記の方法及びシステムにより成長したカーボンナノチューブは、より水平で制御がし易い。水平なカーボンナノチューブは、より優れた放出性及び放出特性を持つという利点がある。
図1は、本発明の一実施例に従いRF電源及びDC電源の組み合わせを用いてカーボンナノチューブを形成するためのPECVDシステムを示す。PECVDシステムは、その構成要素の多くを収容するチャンバ100を有する。チャンバ100内には、PECVD処理のための電力を供給する電極構造が設けられる。図1に示す実施例において、電極構造は上部電極105及び下部電極110から成り、本発明において、これらの電極は一対の対向する電極板として構成されている。以下で更に詳しく説明するように、上記電極105、110は、チャンバ100内の反応物質にエネルギーを印加してカーボンナノチューブの成長を引き起こすための各種電源に結合されている。通常、カーボンナノチューブはターゲット電極120上で成長する。このため、本システムには、カーボンナノチューブが成長するターゲット電極120を固定するために一対の保持板115が更に設けられている。しかしながら、PECVD処理の際に基板120を固定するためには、任意の数の機械的及び非機械的手段を用いてもよいことは言うまでもない。
図1に示す実施例において、上部電極105はマッチング・ネットワーク125を介してRF電源130に結合されている。別の実施例において、下部電極110はマッチング・ネットワーク125を介してDC電源140に結合されている。好ましくは、DC電源130及びRF電源140は、複数の電気接点を介し、対応する電極105及び/あるいは電極110に結合される。その他の実施例において、上部電極105及び下部電極110の一方あるいは両方に、追加の、あるいは別のRF電源及び/あるいはDC電源を結合することが可能であり、または、そのような電源を本システム内で用いられるその他の電極に結合することも可能である。よって、本発明の範囲には電極及び電源に関する数多くの様々な構成が含まれる。
マッチング・ネットワーク125,135は、対応するRF電源130及び反応チャンバ100内におけるプラズマとの間のインピーダンスを調整する。チャンバ100内のプラズマのインピーダンスは変化する可能性があるため、反応チャンバ100における処理条件の変化に従い、印加されたRF電力の影響が小さくなる場合がある。従って、不適合なインピーダンス要素は処理に悪影響を与えるおそれがある。よって、マッチング・ネットワーク125又は135はRF電力の供給を最適に行うことにより電力損失を回避する役割を果たす。
PECVDシステムの一実施例において、取り付けられているRF電源130はターゲット基板120上の触媒材料を粒子化するように設計されている。カーボンナノチューブは、基板120上に載置されて粒子化された(例えば基板120上で小さな球状に形成される)触媒材料、通常はニッケル等の金属上に形成されることが多い。従って、RF電源130は、カーボンナノチューブの成長処理における前処理段階、即ち触媒材料が粒子化される段階において、対応する電極105又は110に電力を供給するようにプログラムされている(このような処理の一例について以下に説明する)。一実施例において、RF電源130は、約0.5Watt/cm2から約1.5Watt/cm2までの範囲内及び約13.56MHzから約4GHzまでの周波数範囲内で電力を供給することができる。
本PECVDシステムにおいて、DC電源140はターゲット基板120上の粒子化された触媒材料上でカーボンナノチューブの合成を引き起こすように設計されている。従って、DC電源140は、カーボンナノチューブの成長段階においてDC電力を供給するようにプログラムされている。DC電力は、単独あるいは別のエネルギー源と組み合わせて用いた場合に、チャンバ100の供給ガス中に炭素ラジカルや炭素イオンを形成するのに十分な量であることが好ましい。一実施例において、DC電源140によって供給される電力は、更にRFエネルギーを印加しなくても、以下に説明するような適切な条件下でカーボンナノチューブの成長を引き起こすのに十分な量である。一実施例において、DC電源140は約100V(ボルト)から約1000V(ボルト)の負電圧を供給することができる。または、DC電源140は、結合される電極の配置や向きに応じて、その極性を反対にすることができる。
PECVDシステムは、ターゲット基板120がチャンバ100内に載置される際に該ターゲット基板120に熱的に結合される発熱体150を更に備える。発熱体150は、制御可能な量のエネルギーを発熱体150に供給するヒータ電源155に結合されている。一実施例において、発熱体150は電極構造の一部を成す。図1に示すように、発熱体150は下部電極110内に設けられる。下部電極110は基板120を支持するように構成されており、従って基板120と接するため、発熱体150からの熱エネルギーは下部電極110を介して基板120に伝導される。または、基板120と電極110との間に伝導体を配設することにより、発熱体150から基板120に熱が伝導されるように構成することもできる。基板120に熱的に結合されると、発熱体150は基板120の温度を上昇させて高温にし、一実施例においては約300SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 12Cから約600SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 12Cまでの範囲内の温度まで上昇させる。
チャンバ100内のガスを制御するため、本システムは、更に、質量制御及び圧力制御サブシステムを備える。ガス注入口160は、例えば以下に説明する処理において、処理ガスを反応チャンバ100に導入するためのものである。ガス注入口はPECVD処理で使用された1以上の異なる種類のガスを受け取り、該ガスのチャンバ100への流量を制御することができる。ガス注入口160は処理ガスを広範囲に広げて、チャンバ100における反応領域において略均等にガスが行き渡るようにガスをシャワー状に供給する。ガス注入口160は、1あるいは複数の処理ガス供給源に結合することができ、質量制御部あるいはその他の適当な手段によりチャンバ100への流量を制御することができる。更に、ガス注入口160は金属等の伝導性材料によって形成することができるため、図1に示すように、その構造を上部電極105としても用いることができる。
チャンバ100の他方の端部では、圧力制御サブシステム165がチャンバ100内におけるガスの圧力を制御する。圧力制御サブシステム165は、ガス流量及びチャンバ内圧力を制御するためにPECVDシステムで一般的に用いられる1以上のポンプ、バルブ、流量メータ、及びその他の構成要素により構成することができる。圧力制御サブシステム165は、チャンバ100における対応するポートに配置することができる。一実施例において、圧力制御サブシステム165は、チャンバ内の圧力を約0.1Torrから約10Torrまでの範囲内に低下させることができる。
有孔板170は、穿孔板とも呼ばれ、チャンバ100内の反応領域と圧力制御サブシステム165との間に配設されている。有孔板170は、チャンバ100からガスが排出できるように多数の孔を有する。有孔板170の機能の1つは、真空排気の際及び処理中の両方において、チャンバ100を排気する際にガスの流量を一定にすることである。ガスは、例えば2つのターボ・ポンプにより、圧力制御サブシステム165を介してチャンバ100から排出される。ガスは有孔板170を通過した後、チャンバ100の排気ポートを通過する。有孔板170は、通常、多数の孔が形成された金属カバーを備える。上記の機能に加え、これらの孔により、より大きい粒子がポンプ/排気システムの中に入り損傷を与えることを防止する。
チャンバ100の上部に設けられた網目板175は、電場を上部電極105から下部電極110に閉じ込める。一実施例において、網目板175は、上部電極105の様々な領域をカバーするように調整可能である。従って、プラズマにさらされる領域、あるいはプラズマに影響を受ける領域は、網目板175によって露出される上部電極105の幅を変更することにより変更あるいは調整可能である。
図1に示す上述のPECVDシステムの実施例を用い、基板上にカーボンナノチューブを形成する処理の一実施例を以下に説明する。該方法や以下に説明する手段及び装置の構造について、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変更が可能であることが当業者には分かるだろう。「カーボンナノチューブの形成方法」というタイトルの2002年11月22日付け米国出願第10/302,126号、「カーボンナノチューブの形成方法」というタイトルの2002年11月22日付け米国出願第10/302,206号、及び「電子放出装置に適した低温におけるカーボンナノチューブの形成及び関連する製造方法」というタイトルの2003年6月19日付け米国出願第10/600,226号において、カーボンナノチューブを成長あるいは形成するための方法及び装置が説明されている。これらの出願は、それぞれこの参照により全体が開示に含まれる。
形成前工程において、基板120がシステムの処理チャンバ100内に装着される。この装着工程は、手動で、あるいはロボット処理機及びアーム・インターフェースを用いて実行される。一実施例では、基板120がチャンバ100内に載置される前に、保持板115が基板120より高い位置まで上昇する。そして、取り付けピンが基板120及び保持板115を下部電極110上の固定位置まで下降させる。保持板115は、形成処理において基板120を固定する機能を果たす。その後、チャンバ100の扉が閉められ、処理チャンバ100の内部がシステムの他の部分から隔離される。以上、装着工程について説明したが、カーボンナノチューブが形成される基板120は、任意の適当な技術により装着することができる。
一旦、基板120がチャンバ100内に装着されると、前処理工程を実行することが可能になる。前処理工程の一例では、基板120上の触媒材料を粒子化する。処理チャンバ100内の圧力は、圧力制御サブシステム165によって、真空に近い所定の圧力まで下げられ、上部電極105及び下部電極110間の距離が所定の距離に制御される。一実施例において、この距離は約1cmから約5cmまでの範囲にある。その後、基板120は約300SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 12Cから約600SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 12Cまでの範囲内の処理温度に加熱される。圧力が真空圧力レベルに達すると、処理ガス(例えば、アンモニアや、水素と混合されたアンモニアから成るガス)が、質量制御部及びガス注入口160を介してチャンバに導入され、チャンバ100内にガスをシャワー状に注ぐ。処理ガスがチャンバ100に導入された後、圧力制御サブシステム165によって圧力が制御される。一実施例において、この圧力は約0.1Torrから約10Torrまでの範囲内に制御される。圧力が設定値で安定すると、電極105又は110においてRF電力がオンにされる。一実施例において、このRF電力は約0.5Watt/cm2から約2.0Watt/cm2までの範囲にあり、10分未満の間にわたって印加される。処理時間が終了すると、印加されたRF電力及びガスがオフにされ、処理チャンバ100からガスが排出される。
基板120上におけるカーボンナノチューブの合成を開始する際、処理ガスがチャンバ100に加えられる。該処理ガスは、カーボンナノチューブを成長させるための炭素を供給するもので、炭化水素及びアンモニア、水素の混合物、あるいはその他の適当なガスにより構成することができる。処理チャンバ100内の圧力は圧力制御サブシステム165によって制御され、一実施例においては約0.1Torrから約10Torrまでの範囲内に維持される。チャンバ100内の圧力が安定すると、基板120が処理ガスにさらされ、一実施例においては10分未満の間にわたって処理ガスにさらされる。DC電力を供給するために下部電極110に結合されたDC電源140がオンにされる。一実施例において、電極110に印加されるDC電圧は約SYMBOL 45 \f "Symbol" \s 12100Vから約SYMBOL 45 \f "Symbol" \s 121,000Vまでの範囲にあり、20分未満の間にわたって印加される。成長が完了すると、DC電力がオフにされ、処理ガスがチャンバ100から排出される。
後処理工程では、処理ガスが再びチャンバに注入される。一実施例において、該処理ガスは、水素、あるいはアンモニアと混合された水素から成る。チャンバ100内の圧力は圧力制御サブシステム165によって制御される。そして、RF電源130がオンにされる。一実施例において、供給されるRF電力は約0.5Watt/cm2から約2.0Watt/cm2までの範囲にあり、20分未満の間にわたって印加される。後処理工程が終了すると、RF電力がオフにされ、処理チャンバ100からガスが排出される。後処理において用いられるPECVDシステムのハードウェア構成は、前処理において用いられるハードウェア構成と同一であることが好ましい。
カーボンナノチューブが基板120上で成長し、全ての処理が終了すると、保持板115が上昇し、基板120がチャンバ100から取り外される。保持板115は取り付けピンにより上昇され、基板120はロボットアームによって取り出される。
以上で説明したように、DC及びRF電源を備えたPECVDシステムにより、向上した特性を有するカーボンナノチューブの形成が可能になる。一実施例において、本システムは、2つの電極(例えば上部電極及び下部電極)及び2つの電源を有するように改良された標準のPECVDシステムから成り、RF電源は、上部電極あるいは下部電極に結合され、DC電源は下部電極に結合される。別の実施例では、上記電源の何れかを他の構成において(例えば上部電極に結合されたDC電源)、及びPECVD法によりカーボンナノチューブを成長させる処理に関連する既知の各種材料及び装置と組み合わせて使用することができる。
本発明の実施例に関する上記説明は例証のためのものであり、開示した形態に本発明を限定するものではない。上述の教示に鑑みて種々の改良及び変更が可能であることが当業者には分かるだろう。従って、本発明の範囲は上記説明ではなく、添付した請求項によって限定される。
Claims (34)
- カーボンナノチューブを形成するためのプラズマ化学気相成長(PEVCD)システムであって、
カーボンナノチューブが形成されるターゲット基板を収容するためのチャンバと、
カーボンナノチューブを形成するためのエネルギーを供給するために前記チャンバ内に設けられた電極構造と、
前記電極構造に結合され、前記チャンバ内にエネルギーを印加する無線周波(RF)電源と、
前記電極構造に結合され、PEVCD処理において前記ターゲット基板上でカーボンナノチューブの合成を引き起こすよう、前記チャンバ内に十分なエネルギーを印加する直流(DC)電源と
を備えたシステム。 - 前記電極構造は一対の対向する電極から成る請求項1に記載したシステム。
- 前記RF電源は前記一対の電極のうち第1の電極に連結され、前記DC電源は前記一対の電極のうち第2の電極に結合されている請求項2に記載したシステム。
- 前記RF電源は、更に前記第2の電極に結合されている請求項3に記載したシステム。
- 前記RF電源は前記一対の電極のうち第1の電極に結合され、前記一対の電極のうち第2の電極は電気的に接地されている請求項2に記載したシステム。
- 前記一対の対向する電極は上部電極と下部電極から成る請求項2に記載したシステム。
- 前記下部電極は前記ターゲット基板を支持するように構成され、前記ターゲット電極は前記下部電極上に位置する請求項2に記載したシステム。
- 前記上部電極と下部電極は約1cm乃至約5cmの距離だけ離れている請求項2に記載したシステム。
- 更に、前記チャンバ内に熱エネルギーを供給するために連結された発熱体を備えている請求項2に記載したシステム。
- 前記発熱体は前記電極構造の1つの電極に熱的に結合されている請求項9に記載したシステム。
- 前記発熱体は前記電極構造の1つの電極から成る請求項9に記載したシステム。
- 前記発熱体は前記電極構造の1つの電極の温度を約300SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 10.5Cから約600SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 10.5Cまでの範囲内の温度まで上昇させることができる請求項9に記載したシステム。
- 前記DC電源はカーボンナノチューブ成長段階において電力を供給するようにプログラムされている請求項1に記載したシステム。
- 前記RF電源は、触媒材料が粒子化される前処理段階において電力を供給するようにプログラムされている請求項1に記載したシステム。
- 前記RF電源は、後処理段階において電力を供給するようにプログラムされている請求項1に記載したシステム。
- 前記DC電源は、約100ボルトから約1000ボルトまでの範囲内の負電圧を供給するように構成されている請求項1に記載したシステム。
- 前記RF電源は、約0.5Watt/cm2から約1.5Watt/cm2までの範囲内の電力を供給するように構成されている請求項1に記載したシステム。
- 前記RF電源は約13.56MHzから約4GHzまでの周波数範囲を有する請求項1に記載したシステム。
- 前記DC電源及び前記RF電源は、それぞれ複数の電気接点を介して前記電極構造に結合されている請求項1に記載したシステム。
- 更に、前記チャンバ内の圧力を制御するための圧力制御サブシステムを備えた請求項1に記載したシステム。
- 前記圧力制御サブシステムは、前記チャンバ内で約0.1Torrから約10Torrまでの圧力を生成する請求項20に記載したシステム。
- カーボンナノチューブを形成するためのプラズマ化学気相成長(PEVCD)システムであって、
ターゲット上にカーボンナノチューブを形成するための炭素を含む供給源ガスを供給するための手段と、
前記ターゲット上の触媒材料を粒子化するためにエネルギーを印加するための無線周波(RF)手段と、
前記受け取った供給ガスに、カーボン基あるいはイオンを形成して前記ターゲット上の粒子化された触媒材料上でカーボンナノチューブの合成を引き起こすのに十分なエネルギーを印加するための直流(DC)手段と
を備えたシステム。 - 更に、前記ターゲットを加熱するための手段を備えた請求項22に記載したシステム。
- 更に、前記システム内の圧力を制御するための手段を備えた請求項22に記載したシステム。
- プラズマ化学気相成長(PEVCD)システムを動作させてターゲット基板上にカーボンナノチューブを形成する方法であって、
前記PEVCDシステム内に前記ターゲット基板を装着する工程と、
前記PEVCDシステム内に、前記ターゲット基板上にカーボンナノチューブを形成するための炭素を含む供給源ガスを導入する工程と、
前記PEVCDシステム内の電極に、前記供給源ガス中の炭素を分解して前記ターゲット基板上でカーボンナノチューブの合成を引き起こすのに十分なDC電圧を印加する工程と
を具備した方法。 - 前記印加されるDC電圧が約マイナス100ボルトから約マイナス1000ボルトまでの範囲である請求項25に記載した方法。
- 更に、前記ターゲット基板上におけるカーボンナノチューブの合成前に、前記ターゲット基板上の触媒材料を粒子化させるための電力をRF電源から前記PEVCDシステム内の電極に印加する工程を具備した請求項25に記載した方法。
- 前記RF電源から印加される電力は、約0.5Watt/cm2から約1.5Watt/cm2までの範囲である請求項27に記載した方法。
- 前記RF電源から印加される電力は、約13.56MHzから約4GHzまでの周波数領域を有する請求項27に記載した方法。
- 更に、前記ターゲット基板を加熱する工程を具備する請求項25に記載した方法。
- 前記ターゲット基板は約300SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 10.5Cから約600SYMBOL 176 \f "Symbol" \s 10.5Cまでの範囲内の温度に加熱される請求項30に記載した方法。
- 更に、前記PECVDシステム内の圧力を制御する工程を具備した請求項25に記載した方法。
- 前記PECVDシステム内の圧力は約0.1Torrから約10Torrまでの範囲内に制御される請求項32に記載した方法。
- プラズマ化学気相成長(PEVCD)法によりカーボンナノチューブを形成するためのシステムであって、直流(DC)電源を備えたシステムにおいて、前記DC電源により前記システムの電極に、RF電源を更に印加することなく基板上でカーボンナノチューブの合成を引き起こすのに十分なDC電圧を印加する工程から成る複数のカーボンナノチューブを形成するための方法。
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