JP2008511819A - 時計の文字盤にアニメ化された数字、図形又は記号を表示するための機構 - Google Patents

時計の文字盤にアニメ化された数字、図形又は記号を表示するための機構 Download PDF

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Abstract

時計の文字盤にアニメ化された数字及び/又は図形若しくは記号を表示するための機構。
本機構は一連の歯車(12及び13)を有し、前記歯車は相互に又はグループ内で噛合し、駆動体(11)を介して時計の基本ムーブメントと連結されている駆動体(10)によって駆動され、歯車(12、13)は、数字、図形又は記号を支持する円盤が上に設置されており、時計の文字盤中の対応する穴の中で回転する。

Description

発明の対象は、特に時(hour)を表示するために、時計の文字盤にアニメ化された数字、図形又は記号を表示するための機構である。
ここ数年、スウォッチ(Swatch)やシルバーステイン(Silberstein)の時計又はハリーウィンストン(Harry Winston)のオーパスIII(Opus III)を含む(「面白い」又はサイケ調の)「斬新な」モデルが時計市場に存在している。
これらの時計全ては、独創的であり、ファッション的な雰囲気に即しているという特徴を有しているが、共通したそれらの大きな欠点は、時間を読み取るのが困難なことである。
発明による表示機構は、手巻き、自動、クォーツ又は自動クォーツの基本ムーブメントを備えることができ、(1分から24時間までの)選択した期間において付与された模様を再構成することによって、時計の文字盤をアニメ化する特徴を有する。
時計の文字盤上にアニメ化された数字、図形又は記号を表示するための追加機構は、時計の文字盤の開口部の下に配置され、時計の基本ムーブメントにそれ自身が連結された駆動体によって駆動される少なくとも一つの歯車を備える特徴を有する。歯車には、文字盤に対してアニメになるよう設計されている数字、図形又は記号が少なくとも一つ付いた小さなプレートが上に設置されている。ある実施形態によると、機構は相互に連結されている、若しくは個別又はまとめて制御されるいくつかの歯車を有する。機構は、機構の外側の部分に配置された第一の一連の12枚の歯車を有し、文字盤の中心と第一の一連の12枚の歯車との間に配置された第二の一連の6枚の歯車を有するであろう。好適な実施形態においては、歯車上に設置された小さなプレートは、文字盤の対応する開口部において回転するよう設計された円盤である。円盤は文字盤と同じ高さに位置決めされ、又は文字盤の高さに対して突出して位置決めされ、若しくは文字盤の下に埋め込まれるであろう。機構は、少なくとも一つ又は数個の円盤のグループをアニメ化するよう構成されているであろう。円盤は通常、時を示すように設計された連続する数字を有するイメージをアニメ化するのに用いられる。それらは時をアニメ化するために設計されているが、変形形態においては、それらは分、月、曜日、季節、春分、秋分、夏至、冬至、昼夜などを示すであろう。
図面は例として、発明の対象である時計の文字盤にアニメ化された図形又は記号を表示するための機構の実施形態を表す。
図面に示される機構は、特に手巻き基本ムーブメント、自動ムーブメント、若しくはクォーツ又は自動クォーツムーブメントである時計に備えることができる追加モジュールの形態で表されている。それは、一時間の期間に相当する事前に選択された期間に、「1」から「12」の記号を連続的に再構成することによって、時計の文字盤をアニメ化する特徴を有する。
図1は文字盤の可動部の配置を示す。この配置は網羅的(exhaustive)ではなく、自由に改良されるであろう。しかし図は、表示される多数の記号に応じて作られた図面の例を示している。
機構(1)は12枚の円盤(2)からなっており、前記円盤は文字盤(3)の分軌道上に均一に分布しており、時目盛の位置の間の中間に配置されている。また、円盤(2)の配置は、時を表す目盛が通常位置する場所と一致させることもできる。円盤(2)と同じ直径である更なる一連の6枚の円盤(4)は、文字盤(3)の周囲に同心円状に分布しており、第一の一連の12枚の円盤(2)に対して半分の傾斜角度に位置決めされている。全ての円盤(2及び4)は、以下で説明する機構によって駆動され、円盤(2及び4)は文字盤(3)の対応する開口部に配置されるであろうから、それらは文字盤(3)と同一平面にある。機構(1)が円盤(2及び4)を駆動する時、文字盤(3)の非切断部位は固定されている装飾を提示する。それらの部分においては、18枚の円盤が一分未満から最大12時間の間から選択された速度で回転してアニメ化されるであろう(図2から4)。図2に表されるイメージは、このように崩れ、数字は一時間の期間後に連続的に再構成される。
上述の場合において、円盤(2及び4)は連なっている。すなわち、それらは順次的に(in a linear fashion)動き、本当に全く停止することなく表示するための数字を徐々に形成すると言える。好ましくは機構(1)は、各数字が再構成されている一時間の間、停止するように構成されるであろう。
図2は、文字盤(3)及び円盤(2及び4)に一般的な方法で位置決めされた「1」から「12」時の再構成を表す。
文字盤(3)及び円盤(2及び4)が、機能している間に図2で示されるイメージを表示することが絶対に無いことは、専門家にとって明白である。
図3及び4に示されるように、機構(1)の部品が組立てられた時、円盤(2及び4)は前の円盤に対して順番にオフセット位置に配置されるため、3つずつのグループにおけるオフセットは一つのグループから別のグループまで30°であり、18枚の円盤の回転速度は一時間毎に一回転である。このように毎時間、時を表示する単一の数字が再構成されるであろう。
図3において数字「6」が再構成されているのが確認でき、一方で図4においては、我々は一時間の期間及び30°のオフセット後に数字「7」の再構成へと移る。
再構成された数字で時を表示することによって、短針なしで時間を読み取ることが想像されるが、この正確な状況においては、読み取りの問題が生じる。再構成される数字は、30°の変化を経てそれ自身を再構成するのに一時間全部かかるであろう。これは、時間がX時30分の時に限って時の数字を完全に読むことができることを意味する。好適な変形形態によると、機構は、各数字が再構成される時に停止し、一時間の時間後に跳躍するよう構成され、円盤(2、4)の30°のオフセットは、この跳躍の時に瞬間的に作り出されるであろう。
円盤(2及び4)を支持する機構が図5に示されており、以下のように機能する。歯車又は駆動体(10)が、例えば基礎性質(basic calibre)の筒車(hour wheel)又はその日の裏車(minute wheel)の機能、若しくは他の駆動体のような追加機構(1)に適合した時計の基本ムーブメントの一部である可動部に取り付けられている。
駆動体(10)は右回りの向きに回転し、左回りの向きに回転する駆動体(11)に直接噛合する。後者は歯車(12)を右回りの向きに駆動させる。歯車(12)は可動部を構成する他の17枚の歯車と同一である(18枚には最初の一枚を含む)。これら18枚の歯車は、6枚の内歯車(12)と12枚の外歯車(13)を連続的に表す。これらの歯車のそれぞれが円盤(2及び4)を支持している。これらの円盤は文字盤側で見ることができ、それらの動きによって文字盤側に所望するアニメーションを付与する。我々の場合において、それは、円盤効果(disk effect)を有し、且つこれら歯車(12、13)に取り付けられた追加パッチである。図面中に見られるように、これらの歯車(12、13)は同じ直径を有する。右回りの向きに回転する歯車(12)は、そのグループ中の他の5枚の歯車と同じ高さに位置決めされており、駆動体を右回り及び左回りの向きのどちらかに回転させる。グループ中の歯車の数は偶数であり、この事が、最後の歯車が逆向きに回転する時に、それを阻害することなく最後の歯車を最初の歯車と噛合させることができる。従ってこれら6枚の歯車は、これら6枚の歯車のうちいずれか一枚によって駆動することができる。言い換えれば、小歯車(11)は、6枚の歯車(12)のうち一枚と噛合するように、駆動体(10)の全方位の角度に設置されるであろう。
上述した6枚の歯車と同径の12枚の外歯車(13)は、異なる高さに位置決めされるため、これら歯車の歯が、低位の歯車(12)と接触することはない。2つの異なる高さに作用する小歯車(14)は、6枚の歯車のグループからその回転の速度を受け継ぎ、それを12枚の歯車のグループへと再分配する。この小歯車(14)は、そのピッチ円直径が内側のグループの歯車の接線であり、且つ外側のグループの歯車の接線であれば、いかなる場所にも設置されるであろう。12のグループ中の歯車の数が偶数であるため、駆動体の回転方向は右向きか左向きのいずれかであり、それ故に駆動体が停止することなくループを描くことができる。図6は6枚の歯車のグループと12枚の歯車のグループとの噛合の2つの高さを示している。図6は内歯車(12)と近接する外歯車(13)間の断面を表す。図6の断面において、我々は内歯車(12)と外歯車(13)との間の二つの高さ水準を認識している。これらの歯車(12及び13)は、図1から4において円盤を表すパッチ上に配置されている(図示しない)。図面に表される機構は、例えば各跳躍において30°急動的に円盤(2及び/又は4)を動かすように形成された推進装置(図示しない)を有し、一時間の期間が連続的な跳躍ごとの間に経過するように設計されているであろう。このように、18枚の円盤(2及び4)を用いて時間を表示することが可能であり、そして円盤(13)に付与されたデザイン又はイメージは、図3及び4に示される12時間を表す連続する数字である。(連続的に数字を再構成する)動作は、中央の駆動体が一時間跳躍するムーブメント又はモジュール上に設置されている時、我々のモジュールの中央の可動部から受ける推進力によって指定時間に作動する。一時間跳躍するムーブメント又はモジュールは、その名前が示すように時から時へと跳躍し、30°の跳躍をする筒車を必然的に有する。
この装置の利点は、所望すれば短針なしで時間を表示することができることであり、現在の時を表示する数字は一度に再構成され、一時間中表示されたまま維持される。
時を読み取ることが従来式の機構のような引きずる(trailing)機構の場合より容易になるが、別の利点は、基本機構の短針を、
・容易な時間の読み取りを可能にすること、
・短針又は数字を(最後の装着者の選択若しくは嗜好に応じて)第二の時間帯として使用すること、
の二つの目的のために使用することができることである。
短針は、再構成された数字が読み取られるべき場所を示すために、異なる色の半透明領域を有する透明な円盤(サファイアの円盤)によって置き換えることが可能であり、こうして時間の素早い読み取りを容易にする。
変形形態においては、時は外歯車(13)上に取り付けられた12枚の円盤(2)のみによって文字盤の外周上に表示され、内側の円盤(4)は別の表示を示すために用いられるであろう。
一般的に言って、図面の図1から6に描かれている機構は以下の可能性を有する。
・円盤(2及び4)は文字盤上に現れてもよいし、現れなくてもよい。すなわち、それらの一つのみ、又は1から18の間の所望する数、若しくはいくつかのグループの円盤を動かすことが可能である。
・円盤(2及び4)は、文字盤の高さ(0)と同じ高さに位置決めされることもされないこともある(それらは突出することもあるし埋め込まれることもある)。
・これらの文字盤のデザイン又は装飾は、まとまりのあるデザインを表してもよいし表さなくてもよい。
・円盤(2及び4)は電気的に(galvanically)、又は現在知られている全ての文字盤修飾、すなわち設置、宝石装飾、動力変更、転写、彫刻及び切断などによって処理されるであろう。
・円盤(2及び4)は全て同一の転写物であってもよい。または、それらは、異なるものであって、種類によって分類されていているものでもそうでないものでもよい。
機構は、同一の文字盤上に単一のデザイン、記号又はロゴ、若しくは、いくつかのデザイン、記号及びロゴを分解及び再構成する動作を実行するように形成されている。例えば文字盤は、数字に加えて選択された時間に再構成されるであろうイメージを有するであろう。
機構は、上述の方法の一つによって12枚の外側の円盤(2)を制御するであろうが、例えば昼と夜のどちらかを表す着色された円盤によって午前と午後を表示するために、12枚の外側の円盤(2)の速度とは異なる速度で6枚の内側の円盤(4)(若しくはこれらの円盤の一枚のみ)を回転させるであろう。
機構は、トゥールビヨン台車又は、一つ以上の円盤が使用されないことを意味する他の機構を伴う機構に加えられる可能性を有する。例えば、内側の円盤(4)及びできれば2、3枚の円盤(2)がトゥールビヨン台車が通ることができるように除去されるであろう。
用いられている材料に関しては、製造された部品の程度及び品質に依存して、機構を形成する部品(文字盤、円盤(2及び4)、歯車(12,13)など)が、機械加工又は射出された合成材料若しくは、機械加工又は射出された金属から作成されるであろう。
好適な実施形態によると、例として引用された機構は、30mmの外径を有し、文字盤上に見える5.7mmの直径の円盤を含む。文字盤は0.4mmの厚さである。
明らかなことではあるが、小さなサイズの腕時計、例えば女性用腕時計又は中間サイズの腕時計に用いられた同一の原理においては、文字盤及び円盤の寸法が異なるであろう。最後に、これら円盤の数は1から50の間で変化するであろう。
その上、機構は(小さな置時計から大きな町にある公園の花時計に至るまでの)より大きな時計にも用いられるであろう。
一連の6枚の内側の円盤(4)は、週の曜日(月曜から日曜)を表す7枚の円盤に置き換えられるであろうし、一連の12枚の外側の円盤(2)は、月と、四季、春分、秋分、夏至及び冬至などを含むであろう文字盤の転写又はデザインとを表すであろう。
機構の変形形態によると、図5に示されるモジュールの18個の駆動体(12、13)のギアをプレートで覆うことが可能である。そしてこのプレートは、18枚の歯車の回転軸上に位置決めされた小径の18個の穴を有しており、ピンの先端に取り付けられた物を動かすために、歯車はピンが穴を通って出るようにできる。これらの物は様々な形状(全ての可能な幾何学的形状)の小さなプレートの形をしており、三次元で部品をアニメにすること又は低いプレートのための「覆い」としてそれらを用いることのいずれかの目的を有する。これらの形状は、互いによって作用される印象を与えるであろう。例えば、「ハート」及び「スペード」を交互に表す半円を有すれば、文字盤全体が交互に「ハート」及び「スペード」によって装飾されるであろう。ピンの先端に付与されたこれらの部品は、円筒の頂点に設置された宝石をある部分から別の部分へと受け渡すことができる形状であるために、この石は分を表すであろう。12枚の円盤が10分で完全に一回転、又は5分で半回転する場合、それらは、12×5分=60分間で基本の文字盤を動き回る集合物に沿って、あるモジュールから別のモジュールへと石を運ぶ。
最後に、回転することを要する円盤は、時分が表示される平面と同じ平行面に配置されないことが可能である。例えば、円錐の平面に環状に配置された円盤を有する円錐型の溝を想像することが可能であり、他の案においては、小さな円盤を作動させるために、それらはカーボンファイバのケーブル又は同様のものによって連結される。
機構の略上面図である。 アニメ化された記号を備え、表示されるべき時を表す文字盤を有する機構の上面図である。 アニメーション中に配置されており、単一の記号、数字の「6」の表示が見られる機構の図1の略図と同様の図である。 一時間の期間経過後における、数字「7」を表示しており、数字「6」と他の全ての数字が崩れている文字盤を有する機構の図3に示される略図と同様の図である。 図1から図4において示される機構の駆動装置の上面図である。 図5の線断面図である。

Claims (16)

  1. 時計の文字盤にアニメ化された数字及び/又は図形若しくは記号を表示するための機構であって、前記機構が少なくとも一つの歯車(12、13)を有し、前記歯車は時計の文字盤(3)の開口部の下に配置されており、且つ時計の基本ムーブメントにそれ自身が連結された駆動体(10)によって駆動され、歯車には、文字盤に対してアニメになるよう設計された数字、図形又は記号を有する小さなプレート(2、4)が上に設置されている機構。
  2. 機構がいくつかの歯車(12、13)を有し、前記歯車が相互に連結されているか、若しくは個別に又はまとまって制御されるようになっている請求項1に記載の機構。
  3. 機構が、機構の外側の部分に配置された第一の一連の12枚の歯車(13)を有する請求項2に記載の機構。
  4. 機構が、文字盤(3)の中央と第一の一連の12枚の歯車(13)との間に配置された第二の一連の6枚の歯車(12)を有する請求項3に記載の機構。
  5. 歯車上に設置されている小さなプレートが、文字盤中の対応する開口部内で回転するよう設計された円盤(2、4)である請求項3又は4に記載の機構。
  6. 円盤(12、13)が文字盤と同じ高さに位置決めされる請求項5に記載の機構。
  7. 円盤(12、13)が、文字盤の高さに対して突出するように又は文字盤の下にはめ込まれるように位置決めされる請求項5に記載の機構。
  8. 機構が少なくとも一つ又はいくつかのグループの円盤(2、4)をアニメ化するよう形成されている請求項5に記載の機構。
  9. 円盤(2、4)が、あらゆる選択されたデザイン、イメージ又は記号、若しくは時、分、月、曜日、季節、春分、秋分、夏至、冬至、昼、及び夜などを表示するために用いられる請求項5に記載の機構。
  10. 円盤(2、4)及び文字盤(3)が、電気的に処理されるか、設置、宝石装飾、動力変更、転写、彫刻及び切断などが施されている請求項5に記載の機構。
  11. 機構が小さなプレート又は円盤を一定の速度で駆動するように構成されている請求項1又は5に記載の機構。
  12. 機構が、例えば瞬間的な30°の角運動に相当する跳躍をするように、小さなプレート又は円盤を駆動するように構成されている請求項1又は5に記載の機構。
  13. 文字盤(3)が30mmの直径を有し、文字盤側に見られる円盤(2、4)が5.7mmの直径を有し、及び文字盤(3)が0.4mmの厚さを備える請求項5に記載の機構。
  14. 機構がその部品を伴って製造されており、その円盤及びその文字盤が射出又は機械加工された合成材料若しくは射出又は機械加工された金属から作られている請求項5に記載の機構。
  15. 文字盤及びその円盤が一つ又はいくつかのデザイン又はロゴを提示する請求項5に記載の機構。
  16. 小さなプレートが、円盤、ハート、スペード、クラブなどであるか、宝石又は装飾が取り付けられている請求項1又は5に記載の機構。
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