JP2008511554A - 免疫グロブリンの尾(Fc)部分に結合する2,4,6−トリアミノ−S−トリアジンに基づいた化合物及びそれらの使用 - Google Patents

免疫グロブリンの尾(Fc)部分に結合する2,4,6−トリアミノ−S−トリアジンに基づいた化合物及びそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記一般式(式I)で表される新規化合物を包含し、ここで、式中、Rは、直鎖又は環状のアルキル基であり、Xは、酸素若しくは硫黄であるか又はイミノ基であるか又は存在しておらず、R'は、アミノ基若しくはメトキシ基であるか又はフッ素原子若しくは塩素原子であり、nは、0、1又は2である。これらの化合物は、免疫グロブリンの尾部又はFc部分に結合させるのに有用であり、従って、特定の分子を免疫グロブリンのFc部分と非共有結合的に相互作用させることが必要とされる用途において有用性を有している。そのような用途には、免疫グロブリンの検出及び精製、並びに、特定の自己免疫疾患の治療などがある。

Description

本出願は、2004年9月3日に出願された米国仮出願No.60/606,909の利益を請求し、該出願の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、下記一般式(式I):
Figure 2008511554
で表される新規化合物を包含し、ここで、式中、Rは、直鎖又は環状のアルキル基であり、Xは、酸素若しくは硫黄であるか又はイミノ基であるか又は存在しておらず、R'は、アミノ基若しくはメトキシ基であるか又はフッ素原子若しくは塩素原子であり、nは、0、1又は2である。あるいは、−R−XHは、
Figure 2008511554
[ここで、R'は、上記で定義されているとおりであり、m=1又は2である]で置き換えられていてもよく、又は、−R−XHは、水素原子で置き換えられていてもよい。これらの化合物は、免疫グロブリンの尾部又はFc部分に結合するという点で有用であり、従って、特定の分子を免疫グロブリンのFc部分と非共有結合的に相互作用させることが必要とされる用途において有用性を有している。そのような用途には、免疫グロブリンの検出及び精製、並びに、特定の自己免疫疾患の治療などがある。
モノクローナル抗体は、処方薬の市場における最も成長が速い部分を代表している。現在、100種類を超える組換え抗体が、癌、自己免疫疾患及び感染症の治療を目的とする臨床試験の段階にある。モノクローナル抗体の他の用途には、診断及びイメージングの用途などがある。化合物の種類としては、治療用モノクローナル抗体は、重要な利点を提供する。例えば、それらは、それらの分子標的又は生化学的標的に対して高度に特異的であり、また、それらは、血清中で比較的安定であるか又は半減期が比較的長い。しかしながら、治療用モノクローナル抗体は、作製するのが困難であり、また、結果として製造するのには費用がかかる。重要な問題は、利用可能な精製法の数が限られているということである。抗体は、一般に、古典的な(例えば、イオン交換)カラムにより精製するか、又は、バッチクロマトグラフィーで精製するか、又は、固相支持体に共有結合させた細菌プロテインA若しくはプロテインGを用いるアフィニティークロマトグラフィーにより精製する。細菌プロテインAに対する大きな依存は、プロテインA樹脂に対する需要が1年当たり約10000リットルであるという事実により反映される。さらに、この需要は、1年当たり50%の割合で増加していると推定される。しかしながら、プロテインAは毒性(例えば、発熱性)を有しており、当該カラムから少量のプロテインAが放出されるか又は浸出して、ヒトでの使用を対象とする精製された抗体中に入るということについて、常に関心が持たれている。免疫グロブリンに結合させ、免疫グロブリンの精製を促進するために、選択的に使用可能な新規で安全な合成低分子量(非タンパク質)化合物が明らかに求められている。
米国特許第6,117,996号(2000)には、プロテインAアフィニティーカラムの潜在的な代替として、固相支持体に共有結合させたトリアジンをベースとする合成アフィニティーリガンドが記載されている。この特許は、モノクローナル抗体の精製についての特定の例は提供していないが、それにもかかわらず、固相支持体に結合させたトリアジンをベースとする化合物の、治療上重要な多くのタンパク質を精製する可能性について開示している。トリアジンをベースとするこれらの化合物が多糖類支持体に共有結合により結合しているという事実について言及することは重要である。実際、この特許の範囲は、新規アフィニティーリガンド-マトリックスコンジュゲートに限定されており、固相支持体に共有結合しているトリアジンをベースとする化合物が当該発明を構成している。この特許は、IgGを精製するための、アガロースに共有結合したトリアジンをベースとする化合物の使用について開示している多くの刊行物により支持されている。例えば、「S.F. Teng et al., Journal of Chromatography 740, 1-15 (2000)」、「S.F. Teng et al., Journal of Molecular Recognition 12, 67-75 (1999)」及び「R. Li et al., Nature Biotechnology 16, 190-195 (1998)」には、下記構造:
Figure 2008511554
で表されるIgG結合リガンドが記載されている。
これらの刊行物において、最も効果的な又は最も好ましいIgG結合リガンドは、R1=ナフトール、且つR2=フェノールであるもの、又は、R1=フェニル、且つR2=ヒドロキシフェネチルであるものである。特許又は化学論文など、全ての場合において、トリアジンをベースとしている化合物は、不溶性固相(アガロース)支持体に共有結合している。実際、トリアジンをベースとする該化合物の免疫グロブリンに結合する能力は、固相結合アッセイで測定されている。これらの化合物は、溶液相では、又は、固相支持体に結合していない状態では、免疫グロブリンに対して弱くしか結合しない。例えば、上記で引用されている論文「Nature Biotechnology」により、R1がフェニルであり、R2がヒドロキシフェネチルであり且つ(リンカー-アガロース)がアミノエチル基で置き換えられている場合、得られたトリアジンをベースとする可溶性化合物は、細菌プロテインAとIgGの間で示されるアフィニティーの約1000分の1のアフィニティーでIgGの尾部に結合するということが明らかになっている。
1998年3月5日に公開されたWO98/08603にも、プロテインAアフィニティーカラムの潜在的な代替として、固相支持体に共有結合させた低分子量合成(主に、置換安息香酸)アフィニティーリガンドが記載されている。前と同様、この特許の範囲は、固相マトリックス(好ましくは、単環式又は二環式の芳香族又はヘテロ芳香族のリガンドで官能基化されたエピクロロヒドリン活性化アガロース)に限定されている。この場合、トリアジンをベースとする化合物は、当該発明には包含されない。しかしながら、上記で記載したトリアジンをベースとする化合物に関して述べたように、これらの化合物は、溶液相では、又は、固相支持体に結合していない状態では、免疫グロブリンに対して弱くしか結合しない。
最近、2004年4月29日に公開されたWO2004/035199 A1には、抗体を精製するための固相支持体に共有結合したトリアジンをベースとする合成アフィニティーリガンドが開示されている。この場合もやはり、特許の範囲は、新規アフィニティーリガンド-マトリックスコンジュゲートに限定されており、固相支持体に共有結合しているトリアジンをベースとする化合物が当該発明を構成している。好ましいアフィニティーリガンド-コンジュゲートの構造は、以下のとおりである:
Figure 2008511554
ここで、R1=ベンズアミド、且つR2=カルボキシプロピルであるか、又は、R1=フェネチル、且つR2=2-ヒドロキシプロピルである。さらに、これらのアフィニティーリガンド-マトリックスコンジュゲートは、好ましくは、抗体の抗原結合部位(即ち、Fabフラグメント)に結合し、従って、本発明化合物は抗体の尾部又はFc部分に結合するという点で、本発明化合物とは異なっている。
この場合も、上記で引用した従来技術を本発明と区別する重要な点は、本発明化合物は溶液状態でも、又は固相支持体に結合した状態でも、高いアフィニティーで抗体に結合するということである。この抗体との高いアフィニティー相互作用に関与していると思われる、引用された従来技術には存在していなくて本発明の化合物には存在している分子的特徴は、アリール又はアニリノアミン基である。
上記文献には、IgGの尾部に結合し、それにより、細菌プロテインAの作用に似た作用を示すペプチド及びポリペプチド又は小タンパク質も記載されている。例えば、「G. Fassina et al., Journal of Molecular Recognition 9, 564-569 (1996)」及び米国特許第5,880,259号(1999)には、固相支持体に共有結合させた後でIgGを精製するのに使用することが可能なトリペプチド配列(Tyr Thr Arg)の四量体が記載されている。定量的なデータは報告されていないが、このペプチドが上記で引用した従来技術とは異なって溶液アッセイで見いだされたという事実からも明らかなように、該ペプチドは溶液状態でIgGに結合するように思われる。しかしながら、この四量体トリペプチドは、上記合成化合物よりもはるかに大きな分子である。さらに大きなポリペプチドリガンド又はプロテインA模倣体は、「C.P. Johnson et al., Bioconjugate Chemistry 14, 974-978 (2003)」により開示されているプロテインAのヒスチジン標識フラグメントを含んでいる。
上記から分かるように、固相支持体に共有結合した合成小化合物又は細菌プロテインAを模倣するより大きなペプチド若しくはポリペプチドは、免疫グロブリンを結合するために用いることができる。しかしながら、上記文献には、溶液状態で免疫グロブリンに高いアフィニティーで結合することが可能な合成小化合物は開示されていない。即ち、免疫グロブリンIgGの尾部又はFc部分に結合する能力に関して細菌プロテインAと同等の能力を有する化合物である。従って、本発明の目的は、溶液状態で又は固相に結合した状態で、抗体に効果的に結合する新規化合物を提供することである。
本発明は、溶液相において又は不溶性マトリックスに共有結合させた後の固相の一部として、免疫グロブリンに効果的に結合可能な、低分子量(<500kD)の新規合成化合物に対する要求を満たすものである。本発明化合物を不溶性固相支持体に共有結合させたときに、免疫グロブリンIgGの精製方法が本発明によりもたらされるという点で、そのような化合物は有用性を有している。そのような化合物は、疾患の病因及び進行の原因が、少なくとも部分的には、自己に対する抗体(即ち、いわゆる自己抗体)を伴う免疫複合体にある慢性自己免疫疾患の治療法が本発明によりもたらされるという点で、さらなる有用性も有している。
「P.M. Hogarth et al., Annual Reports in Medicinal Chemistry 37, 217-224 (2002)」によって示されているように、免疫複合体に起因する関節(関節炎)、腎臓(糸球体腎炎)及び血管(脈管炎)における炎症が自己免疫疾患の病的状態の主要な原因であるということが、今になって、初めて、認識されている。免疫複合体の形成の増加は、自己抗体の存在と関連があり、その自己抗体は、さらに、組織の炎症の一因となり得る。自己免疫疾患には、自己抗体の存在が、病状の重要な一因となっているものがある。これは、例えば、全身性エリテマトーデス(SLE;抗DNA抗体)及び免疫性血小板減少性紫斑病(ITP;血小板に対する抗体反応)において、明瞭に示されており、また、それほどではないにせよ、慢性関節リウマチ (IgG反応性リウマチ因子)においても示されている。免疫複合体及び遊離自己抗体の役割の重要性は、特定の自己免疫疾患が、特異的な免疫吸着法を用いて免疫複合体と遊離抗体を除去することにより、首尾よく治療されてきたというう事実によりさらに示される。患者の血液をイムノアフィニティー(PROSORBA(登録商標))カラムに通すことにより免疫複合体及び抗体を除去するアフェレーシス法の使用が、ITPに対しては1987年に、また、慢性関節リウマチに対しては1999年に、米国食品医薬品局により認可された。しかしながら、現在のところ、薬物を投与することにより免疫複合体及び自己抗体の排出を促進する自己免疫疾患の治療のための認可された方法は存在しない。
それ故、本発明に従い、溶液状態で免疫グロブリン(免疫複合体の一部として、又は、遊離自己抗体として)の尾部に効果的に結合するトリアジンをベースとする特定の化合物を、自己免疫疾患に関してそのような治療を必要とする哺乳動物(好ましくは、ヒト)に投与することができる。免疫複合体のクリアランスを促進することが可能であるか又はそれらが体器官(例えば、腎臓)内に堆積するのを制限することが可能な化合物及びそれら医薬組成物が提供される。トリアジンをベースとする化合物が、免疫複合体の排出に影響を与えるか、又は、それらの堆積を防止するか、又は、尾部若しくはFc部分に結合することにより自己抗体に直接影響を与える場合、そのような化合物は、関節炎、SLE、ITP、糸球体腎炎及び脈管炎などの自己免疫疾患の治療に特に有用であることが期待される。
本発明のさらなる態様は、以下の説明並びに特許請求の範囲とその一般化から、当業者には明らかであろう。
本発明は、下記一般式:
Figure 2008511554
[式中、
R=−(CH2)p−、p=2-6、又は、
Figure 2008511554
X=NH、O又はS、
及び
R'=NH2、OCH3、F又はCl]
で表される化合物又はその製薬上許容される誘導体を包含する。
本発明の別の態様では、基−R−XHは、
Figure 2008511554
で置き換えられていてもよい。そのような場合、該一般式は、
Figure 2008511554
となり、ここで、R'は上記で定義されているとおりであるが、同一の化合物内に2つのR'置換基が存在している場合、2つのR'置換基は、同じであってもよく(アミノ、メトキシ、フッ素)、又は、一方のR'置換基がアミノ基若しくはフッ素原子であって、第二のR'置換基がメトキシ基であってもよい。さらにまた、m及びnも上記で定義されているとおりであるが、mは必ずしもnと等しくなくてもよい。
本発明のさらに別の態様では、R'がメタアミノであり且つn=0である場合、−R−XHは、前記一般式が
Figure 2008511554
[ここで、m=1-2、n=2-4、X=CHY、O、S;Y=H、OH;及び、Z=ゼロ、O、S]であるように置き換えられている。
最後に、本発明のさらに別の態様では、基−R−XHは、水素原子で置き換えられていてもよい。そのような場合、該一般式は、
Figure 2008511554
となり、ここで、R'及びnは、上記で定義されているとおりである。
mがnに等しく、且つ、R'がアミノ基若しくはメトキシ基又はフッ素原子である場合、該化合物は、ビス(アルカリール)置換トリアジン(m=n=1又は2)となる。しかしながら、この対称的な置換は、本発明の好ましい態様を表してはいない。本発明の好ましい実施形態は、n=0且つ対応するR'=メタNH2である場合に得られるビス(アリール)置換トリアジンによってもたらされる。この後者は、前者よりも酸化されにくい。
上記で定義した構造にかかわらず、R'がアミノ基であることは、本発明の好ましい実施形態である。最も好ましくは、該アミノ基は、メタ位に位置している。該アミノ基がオルト位に位置しているのが最も好ましくないが、それは、生物活性が低くなり且つ酸化されやすくなるからである。従って、特に好ましい化合物は、以下の構造によって表される化合物である:
Figure 2008511554
Figure 2008511554
Figure 2008511554
Figure 2008511554
Figure 2008511554
Figure 2008511554
Figure 2008511554
Figure 2008511554
本発明の範囲及び「特許請求の範囲」は、上記で定義した一般式に限定はされているが、該式の小さな任意の変更(例えば、式Iに記載されている1つのアミノ基又は1つのメトキシ基による置換の代わりに2つのアミノ基又は2つのメトキシ基による置換など)が本発明の自明の改変を構成するということは、当業者には理解されるであろう。同様に、プロドラッグ形態を提供するか又は薬物の活性を改変させるためにアシル化又はアルキルスルホニル化により1つ以上のアミノ基を化学修飾することも、本発明の別の自明の改変を構成する。ここで特筆すべきことは、当該トリアジン置換基のうちの2つが同一のメタアミノアニリノ基である場合、第三の置換基は、上記で定義されてはいるが、10個以下の炭素原子を有するほとんど任意の基であってよく、有意な結合活性を保持し得る。このビスアミノアニリノ基の配置により、第三の置換基はほとんどどのような基であっても許容し得るような強力な結合活性が得られる(例えば、表1の化合物12及び化合物13)。
本発明の化合物は、食作用により免疫複合体のクリアランスを促進する、又は、免疫複合体が器官若しくは組織表面に結合するのと拮抗する能力により免疫複合体が体器官及び組織内に堆積するのを制限することができる。免疫複合体が様々な表面に結合する機構には、細胞表面Fc受容体に結合することが含まれ得る。Fc受容体は、免疫グロブリンのFc(尾)部分と結合する炎症性白血球の糖タンパク質である。Fc受容体は、多くの組織上にも存在していて、免疫複合体が組織表面上に結合して堆積するための部位を提供している。例えば、Fc受容体に結合することにより自己抗体を含んでいる複合体が腎臓組織に堆積すると、結果として糸球体腎炎の原因となり得るSLEに特徴的な炎症反応を引き起こすと考えられている。充分なキャラクタリゼーションがなされているFc受容体としては、以下のものを挙げることができる:FcγRI、FcγRII及びFcγRIII(IgG受容体);FcεRI(IgE受容体)並びにFcαRI(IgA受容体)。興味深いことには、ブドウ球菌のプロテインAは、ほとんどの抗体のFc(尾)部分に結合し得る細胞表面細菌タンパク質である。例えば、プロテインAは、ヒトのIgG1、IgG2及びIgG4免疫グロブリンに結合する。さらに重要なことには、長年、プロテインAが、IgG抗体含有免疫複合体のFc受容体への結合を阻害できることが知られている。例えば、A.Sulicaら(A.Sulica et al., Immunology 38, 173-179 (1979))により、プロテインAは、IgG含有免疫複合体のFc受容体への結合を阻害するが、IgGのリンパ球及びマクロファージへの結合は増強するということが報告された。
最近になって、Fc受容体(γ鎖)欠乏マウスが利用できるようになったのに伴い、M. Marinoら(M. Marino et al., Nature Biotechnology 18, 735-739 (2000))により示されたように、SLE及び慢性関節リウマなどの自己免疫疾患で見られるエフェクター反応の媒介におけるIgG Fc受容体(FcγR)の主要な役割を立証することが可能となった。より詳細に言えば、上記著者は、免疫複合体がFcγRに結合するのを妨げることができる作用物質はSLEを改善するはずであると述べた。彼らは、ヒトのSLEに類似した症候群を発症する特定系統のマウス(MRL/Ipr)をIgGのFc部分に結合するペプチドで処理することにより、上記言明に対する実験的な裏付けを提供した。処理を受けた動物の生存率(80%)は、処理を受けなかった動物の生存率(10%)よりも有意に高かった。P.M. Hogarth(P.M. Hogarth, Current Opinion in Immunology 14, 798-802 (2002))による最近の総説において、FcγRは炎症過程の初期に作用し、免疫複合体による嵌合はTNFαなどの前炎症性サイトカインの放出に対する強いシグナルであると述べられている。本発明化合物が免疫複合体のクリアランス又は堆積の何らかの局面に影響を及ぼす場合、それら化合物は、プロテインAを模倣する能力によりそのような影響を及ぼすことができる。即ち、そのような化合物は、プロテインAがヒトIgGに結合するのを阻害するそれらの能力(インビトロでの競合ELISAにより求められる)により確認されるように、ヒトIgGのFc部分に結合することができる。プロテインAと同様の方法でヒトIgGのFc部分に結合することにより、そのようなプロテインA模倣化合物は、IgG含有免疫複合体がFcγRに結合するのを中断することができる。次に、これは、免疫複合体の堆積を防止し、それにより、該免疫複合体のクリアランスを促進し、また、前炎症性サイトカインの放出を低減させる。さらに、プロテインA模倣化合物は、炎症性反応の急性期において役割を果たしている別のタンパク質(例えば、C反応性タンパク質)及び免疫グロブリン(抗体様)構造を有している別のタンパク質にも結合することができる。
本発明は、慢性自己免疫疾患を治療するのに有用な上記一般式Iで定義される新規化合物を提供する。それらの化合物は、食作用により免疫複合体のクリアランスを促進する、又は、炎症過程の他の局面に加えて免疫複合体が体器官及び組織内に堆積するのを制限することができるので、免疫複合体が病状において重要な役割を果たしている自己免疫疾患を治療するのに特に有用であり得る。そのような自己免疫疾患の例には、関節炎、SLE、ITP、糸球体腎炎及び脈管炎などがある。さらに、本発明の化合物は、免疫複合体が単球/マクロファージ及び好中球上のFcγRに結合するのを阻害することにより、TNFαなどの前炎症性サイトカインの生合成とそれに続く放出を阻害することができる。
本発明の化合物には、製薬上許容される全ての誘導体、例えば、その塩及びプロドラッグ形態、及び、類似体が包含され、さらに、全ての幾何異性体又はエナンチオマーも包含される。該活性化合物の製剤は、経腸投与、経口投与(例えば、舌下投与、肺内投与及び直腸内投与)、非経口(例えば、筋肉内投与、皮内投与、皮下投与及び静脈内投与)又は局所投与(例えば、軟膏剤、クリーム剤又はローション剤)に適した形態の医薬組成物を提供するように調製し得る。特に、本発明の化合物は、アルコール若しくはポリオール溶媒(例えば、Solutol HS 15(BASF製ポリエチレングリコール 660 ヒドロキシステアレート)、グルコース、グリセロール、エタノールなど)、又は、ジメチルスルホキシド(DMSO)若しくはCremophor EL(同様に、BASF製)などの生体適合性を示す別の任意の溶媒中で可溶化させることができる。そのような製剤は、適切な場合には、都合よく個別の投与単位で供することが可能であり、また、医薬製剤の技術分野でよく知られているいずれかの方法で調製することができる。全ての方法には、医薬活性成分を、液体担体又は微粉化固体担体又は必用に応じてそれら両方と一緒にする段階が含まれている。適切な場合には、上記製剤は、医薬活性成分を持続放出するように適合させることができる。当技術分野でよく知られている持続放出製剤には、ボーラス注射、持続注入、生体適合性ポリマー又はリポソームの使用が包含される。
投与の量及びタイミング、製剤並びに投与経路は、当該哺乳動物における望ましい応答を達成すること(即ち、効力)及び当該哺乳動物に対する過度の毒性又は別の害を回避すること(即ち、安全性)を目的に、適切に選択することができる。従って、「効果的な」は、所望の効果(例えば、体成分(副腎、眼、関節、腎臓、肝臓、肺、膵臓、神経系、皮膚、甲状腺などの器官及び組織)に対する免疫応答に関連した組織損傷の低減又は改善;免疫学的状態の回復又は哺乳動物の病理学的障害/状態の正常化(例えば、抗体力価、免疫細胞サブセット、サイトカイン又はケモカインによるシグナル伝達、抗体-抗原免疫複合体など);循環中からの遊離抗体及び/又は抗体-抗原免疫複合体の除去;自己免疫疾患の実験室的徴候(例えば、炎症の可溶性メディエーターの濃度又は絶対量、自己抗体の存在、細胞増殖など);及び、それらの組合せ)を達成するための日常的な条件の操作を含んでいる上記選択を意味する。特に、慣用の抗TNFα治療による有害な影響を回避することができる。
化合物の投与量は、種々の因子、例えば、当該化合物の生物活性及び生物学的利用能(例えば、体内における半減期、安定性、及び、代謝)、当該化合物の化学的特性(例えば、分子量、疎水性、及び、溶解度)、並びに、投与経路及び投与スケジュールなどに依存する。任意の特定患者に対して達成されるべき特定の用量レベルが、年齢、健康状態、病歴、体重、1種類以上の別の薬物との組合せ及び疾患重症度などの様々な因子に依存するということも理解されるであろう。
用語「治療」は、とりわけ、疾患に冒されているか又は疾患が発症するリスクを有している哺乳動物(例えば、ヒト)における自己免疫疾患の1種類以上の症状を低減又は軽減することを意味する。所与の患者に関し、症状の改善、その悪化、軽減又は進行は、客観的測定又は主観的測定により決定され得る。治療には、さらにまた、既存の別の治療法及び薬剤(例えば、抗炎症薬、TNFα様抗体又は可溶性受容体に結合する薬物、NSAID、コルチコステロイド、DMARD)との組合せも包含される。かくして、併用療法を実施し得る。そのような実施形態では、使用する該追加薬剤の量又は濃度を本発明化合物を用いない治療と比較して低減することにより、長期にわたる治療又は追加薬剤による毒性が少なくとも低減されるか又は回避されることが好ましい。
本明細書において治療について言及されている場合、それは、予防にまで及び、また、確立した自己免疫疾患又は慢性自己免疫疾患の治療にまでも及ぶということは、当業者には理解されるであろう。さらに、治療に必要とされる本発明化合物の量が、治療に使用される特定の化合物に応じて変わるのみではなく、投与経路、治療対象の自己免疫状態の種類並びに患者の年齢及び健康状態に応じても変わるということも理解されるであろう。投与される用量は、最終的には、医師の裁量による。しかしながら、一般に、該用量は、1日当たり、体重1kg当たり、約0.1mg〜約200mgの範囲である。好ましくは、用量は、1日当たり、約1mg/kg〜約100mg/kgの範囲である。さらに好ましくは、該範囲は、1日当たり、約2mg/kg〜約50mg/kgである。
最後に、また、適切な場合には、本発明の化合物は、自己免疫疾患に関して当技術分野でよく知られている別の治療と組み合わせて使用することができる。従来技術による別の治療には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID;例えば、イブプロフェン、アスピリン、ナプロキセン、エトドラク及びケトプロフェン)、コルチコステロイド(例えば、ヒドロコルチゾン、プレグニゾン(pregnisone)及びデキサメタゾン)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD;例えば、細胞毒性薬、例えば、メトトレキサート又はアザチオプリン、免疫抑制薬、例えば、サイクロスポリン又はFK506、ヒドロクロロキン(hydrochloroquine)、有機金塩)及び生物学的製剤によって代表される上記治療などがある。そのような組合せの個々の成分は、順次投与し得るか、又は、別々の医薬製剤若しくは組合せ医薬製剤に含ませて同時に投与することができる。あるいは、本発明の化合物と自己免疫疾患を治療するための慣用の治療の組合せを収容するために、新しい医薬製剤を作り出すこともできる。
本発明の化合物は、抗体(例えば、IgM、IgD、IgA1、IgA2、IgE、IgG1、IgG2、IgG3及び/又はIgG4などのヒトイソタイプ)に結合するアフィニティー剤として使用することもできる。そのようなアフィニティー剤は、遊離(即ち、抗原に結合していない)抗体及び/又は抗体-抗原免疫複合体に特異的に結合させることができる。さらに、そのようなアフィニティー剤は、他のタンパク質若しくはペプチドに融合若しくは共有結合している尾部又はFc免疫グロブリンドメインからなる融合タンパク質又は抗体様タンパク質にも、特異的に結合させることができる。大きなアフィニティー複合体は、選択的沈殿若しくは分別遠心法により単離することができるか、又は、凝集アッセイにより同定することができる。しかしながら、1種類以上の化合物を不溶性支持体材料(例えば、アガロース、デキストラン、セルロース、ポリアクリルアミド、別の高分子材料、シリカ、及び、ガラス)に固定するのが好ましく、直接的に又はリンカーにより間接的に共有結合により結合させて固定するのが好ましい。例えば、ビオチン-ストレプトアビジン相互作用を介して固定することができる。本発明の化合物は、支持体上でその場で合成することが可能であり、又は、活性化有機リンカーを介して合成することも可能である。場合により、該化合物(結合している抗体を有しているか又は有していない)が支持体から分離され得るように、該リンカーは、(例えば、還元剤又は部位特異的プロテアーゼにより)切断可能である。例えば、本発明の1種類以上の化合物を、スライドガラス、マルチウェルプレート、光ファイバー、タンパク質チップ又はアッセイ及び分析用の試験管;細胞若しくは抗原をインキュベーションするための組織培養皿;及び、分離用の磁気ビーズ、多孔性膜又はクロマトグラフィー媒体の形態にある支持体に、共有結合により結合させることができる。抗体又は別のFc含有物質を本発明の化合物の1種類以上に結合させることができ(即ち、単離)、次いで、場合により、未結合物質から分離して(洗浄及び異なった条件下での複数回の結合を行うか又は行わずに)、Fc含有物質を精製することができる。例えば、イオン強度(例えば、塩濃度)又はpHにより、結合条件を変化させることができ、また、Fc含有物質を放出させることができる。これは、付随している実施例で説明されており、その実施例では、中性pHで、固相支持体に結合させた化合物にヒト免疫グロブリンを結合させ、次いで、酸性pHで溶出させている。本発明の重要な態様は、0.1%のPLURONIC(登録商標)F-68の存在下で、抗体を本発明化合物の1種類以上に結合させ、同時に、その化合物を固相支持体に結合させることができるという事実である。PLURONIC(登録商標)F-68は、モノクローナル抗体を製造するための細胞培養中で使用される非イオン性界面活性剤である。この界面活性剤は、流体力学的な損傷から細胞を保護するように機能するが、それは、従来技術のほとんどのアフィニティーカラムへの抗体の結合を阻害するものでもある。
遊離抗体及び/又は免疫複合体は、臨床検査診断のために単離することができる。標準的なクロマトグラフィー又は流動床クロマトグラフィーを使用するアフェレーシスを用いて、循環から遊離抗体及び/又は免疫複合体を除去することができる:本発明の化合物の1種類以上をその上に結合させてある不溶性支持体材料(例えば、誘導体化シリカ)と一緒に生理液(例えば、血液)をインキュベーションし、少なくとも一部の抗体物質を該化合物に結合させて該支持体上に固定し、結合した抗体を該生理液の残部から分離し、そして、該生理液の残った(可溶性)成分の少なくとも一部を、その生理液を採取した哺乳動物に戻す。アフェレーシスのための本発明の化合物の1種類以上を含んでいる器具(例えば、カラム)を無菌状態で容器に入れ、使用のたびに取り替えるのが好都合である。
抗体は、組成物から単離することが可能であり、次いで、場合により、任意所望の精製程度になるまで分離することができる。本発明の化合物の1種類以上をその上に結合させてある不溶性支持体材料と一緒に抗体含有組成物をインキュベーションし、少なくとも一部の抗体物質を該化合物に結合させて該支持体上に固定する。結合した抗体を該組成物の残部から分離して、その残部から全ての抗体又は結合している抗体の一部(例えば、1種類以上のイソタイプ)を枯渇させる。該支持体上に単離された抗体は、洗浄するか又はリンカーを切断することにより、放出させることができる。富化された抗体又は枯渇させた組成物の成分又はその両方は、望ましい生成物である。結合と洗浄を異なったインキュベーション条件下で繰り返し行って、単離と分離の効率を高めることは都合がよい。
従って、本発明の別の実施形態では、上記方法で使用するための装置又はキットが提供される。例えば、それを使用して、抗体を単離するために抗体に結合させることが可能であり、また、抗体を分離するために組成物又は循環から抗体を除去することが可能であり、また、原料物質又は別の組成物から抗体を精製することが可能である。製品は、製薬上許容される条件下で無菌的に包装してもよく、又は、臨床検査室のための無菌状態で保存してもよい。本発明の化合物の1種類以上を不溶性支持体材料に結合させ、装置(例えば、カラム)又は1種類以上の任意成分(保存バッファー、結合溶液及び洗浄溶液、並びに、該支持体から化合物を切断するための薬剤)を有するキット内にパッケージする。該化合物の不溶性支持体への結合は、該支持体に直接的に又はリンカーを用いて、好ましくは共有結合により達成するが、該化合物を支持体上に非共有結合的に吸収することによっても達成することができる。
以下の実施例により、本発明の実施についてさらに例証するが、本発明はそれらの実施例により限定されるものではない。
本発明において有用な化合物を調製するための一連の一般的な合成については、スキーム1の合成経路1及び合成経路2に概説してある。合成経路1は、ジクロロトリアジン中間体を得るための塩化シアヌルと一箇所が保護された1,3-フェニレンジアミンの反応を例示している。次いで、アリール又はアラルキルアミンを添加した後、アルキルアミンを添加する。合成経路2は、合成経路1におけるようにジクロロトリアジン中間体を調製した後、先ず、アルキルアミンと反応させ、次いで、アリール又はアラルキルアミンを添加することを示している。最後のステップは、保護基の除去である。
Figure 2008511554
試薬:(a) N-Boc 1,3-フェニレンジアミン;(b) アリール又はアラルキルアミン(R1NH2);(c) アルキルアミン(R2NH2);(d) 保護基の除去
計器類
全てのHPLCクロマトグラム及び質量スペクトルは、ダイオードアレイ検出器を使用して、HP 1100 LC-MS Agilent装置で記録した。分析用C18カラム(75×4.6mm、5ミクロン)(勾配 5分間で10-99%アセトニトリル-水(0.01%TFA含有)、流速 1mL/分)(方法1)、又は、分析用C18カラム(75×4.6mm、5ミクロン)(勾配 5分間で10-40%アセトニトリル-水(0.01%TFA含有)、流速 1mL/分(方法2)、又は、分析用C18カラム(75×4.6mm、5ミクロン)(勾配 5分間で0.1-20%アセトニトリル-水(0.01%TFA含有)、流速 1mL/分)(方法3)。
実施例1: 化合物6の合成(合成経路1の代表的な実施例)
Figure 2008511554
塩化シアヌル(2.2g, 11.7mmol)をアセトン(15mL)と氷(56mL)に懸濁させた懸濁液に、N-Boc-1,3-フェニレンジアミン(2.4g, 11.6mmol)をアセトン(7mL)に溶解させた溶液を、0℃で、滴下して加えた。その反応の終わりに、5%水性重炭酸ナトリウム(25mL)を用いてその溶液のpHを1から7に調節した。沈澱物を濾過し、水で数回洗浄し、減圧下に乾燥させた。これにより、2,4-ジクロロ-6-(3-N-Boc-アミノ)-フェニルアミノ-1,3,5-トリアジンが白色の固体として得られた:4.1g、収率99%;LRMS(ESI):m/z 356(MH+)、378(M+Na);HPLC(方法1:8.8分)。この生成物は、それ以上精製することなく次のステップで使用した。このトリアジン誘導体(0.4g, 1.2mmol)を、室温で、THF(52mL)とアセトン(13mL)と水(13mL)に溶解させた。この溶液に、4-アミノフェネチルアミン(0.2g, 1.3mmol)を添加した後、5%水性重炭酸ナトリウム(5mL)を添加した。室温で20時間経過した後、その溶液を水(20mL)と酢酸エチル(20mL)で希釈した。水層を酢酸エチル(20mL)で抽出し、有機層をブライン(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、蒸発乾固させた。その粗残渣をBIOTAGE(登録商標)40Mカラム(シリカ、ヘキサン/酢酸エチル 9:1から4:5まで)で精製して、2-(2-[4-アミノフェニル]エチルアミノ)-4-(3-N-Boc-アミノ)-フェニルアミノ-6-クロロ-1,3,5-トリアジンを淡黄色の固体として得た(0.4g, 64%;LRMS(ESI):m/z 456(MH+)、478(M+Na);HPLC(方法1):2.6分。この化合物(48mg, 0.1mmol)をTHF(1mL)に溶解させた溶液に、室温で、シクロプロピルアミン(22μL, 0.3mmol)を添加した後、トリエチルアミン(44μL, 0.3mmol)を添加した。密封管の中で60℃で20時間経過した後、その溶液をメタノール(2mL)で希釈し、減圧下に濃縮した。得られた粗残渣を、BIOTAGE(登録商標)12Mカラム(シリカ、ヘキサン/酢酸エチル 9:1から1:4まで)で精製して、2-(2-[4-アミノフェニル]エチルアミノ)-4-(3-N-Boc-アミノ)-フェニルアミノ-6-シクロプロピルアミノ-1,3,5-トリアジンを白色の固体として得た:39mg, 78%;LRMS(ESI):m/z 477(MH+)、499(M+Na);HPLC(方法1:1.9分)。その保護されているトリアジン誘導体(39mg, 82μmol)を、0℃で、ジクロロメタン(0.7mL)に溶解させた。この混合物に、1,4-ジオキサン(2.1mL, 8.2mmol)中の4N 塩酸を添加した。その反応物を室温で4時間撹拌し、次いで、蒸発乾固させて、化合物6を白色の固体として得た。生成物の収量:31mg, 99%;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.82-7.17(m, 8H), 3.81(m, 2H), 3.04(m, 2H), 0.95(m, 2H), 0.74(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 377(MH+)、399(M+Na);HPLC:(方法1):0.6分。
実施例2: 化合物9の合成(合成経路2の代表的な実施例)
Figure 2008511554
2,4-ジクロロ-6-(3-[N-Boc-アミノフェニル]-アミノ)-1,3,5-トリアジン(5g, 14mmol)をTHF(70mL)とアセトン(27mL)と水(9mL)の混合物に溶解させた溶液に、室温で、シクロプロピルアミン(1.4mL, 14mmol)を添加した後、pHが8になるまで、5%水性重炭酸ナトリウムを添加した。50℃で20時間経過した後、THFを蒸発させ、その溶液を酢酸エチル(100mL)で希釈した。水層を酢酸エチル(200mL)で抽出し、有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、蒸発乾固させた。その粗残渣を、BIOTAGE(登録商標)40Mカラム(シリカ、ヘキサン/酢酸エチル 9:1から3:2まで)で精製して、2-(3-[N-Boc-アミノフェニル]-アミノ)-4-クロロ-6-シクロペンチルアミノ-1,3,5-トリアジンを淡黄色の固体として得た:5.3g, 93%;LRMS(ESI):m/z 405(MH+)、427(M+Na);HPLC(方法1):4.8分。この化合物をTHF(65mL)に溶解させた溶液に、室温で、4-アミノフェネチルアミン(3.4mL, 26mmol)を添加した後、トリエチルアミン(6.8mL, 39mmol)を添加した。密封管の中で60℃で20時間経過した後、その溶液を減圧下に濃縮した。得られた粗残渣を、BIOTAGE(登録商標)40Mカラム(シリカ、ヘキサン/酢酸エチル 9:1から1:4まで)で精製して、2-(2-[4-アミノフェニル]エチルアミノ)-4-(3-[N-Boc-アミノフェニル]-アミノ)-6-シクロペンチルアミノ-1,3,5-トリアジンを白色の固体として得た:6.4g, 97%;LRMS(ESI):m/z 505(MH+)、527(M+Na);HPLC(方法1):2.4分。このトリアジン誘導体(6.4g, 12.7mmol)をジクロロメタン(62mL)に溶解させた溶液に、0℃で、1,4-ジオキサン(31mL, 123mmol)中の4N塩酸を添加した。その溶液を室温で5時間撹拌し、次いで、蒸発乾固させて、化合物9を黄色の固体として得た。生成物の収量:6.5g, 99%;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.69-7.06(m, 8H), 4.38(m, 1H), 3.73(m, 2H), 3.00(m, 2H), 2.03(m, 2H), 1.78(m, 2H), 1.64(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 405(MH+), 427(M+Na);HPLC(方法3):5.5分。
実施例3:化合物1
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):7.80(m, 2H), 7.61-7.42(m, 3H), 7.35(m, 2H), 7.22-7.14(s, 1H), 3.80-3.65(m, 2H), 3.60(m, 4H), 3.00(m, 2H), 1.70-1.60(m, 2H), 1.58-1.50(m, 2H), 1.40(m, 4H);LRMS(ESI):m/z 437(MH+);HPLC(方法2):2.1分。
実施例4:化合物2
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):d 7.79(m, 1H), 7.56(m, 4H), 7.42(m, 2H), 7.18(m, 1H), 4.73(d, 2H, J=12Hz), 3.55(m, 1H), 3.54(t, 3H, J=7Hz), 3.41(t, 1H, J=6.5Hz), 1.67(m, 2H), 1.67(m, 2H), 1.53(m, 2H), 1.42(m, 4H), 1.34(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 423(MH+), 445(M+Na), 696(M-NH2);HPLC(方法2):2.8分。
実施例5:化合物3
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, D2O):δ 7.1-7.6(m, 8H), 3.52-3.66(m, 2H), 3.4-3.5(m, 2H), 3.18-3.34(m, 2H), 2.76-2.88(m, 2H), 1.35-1.54(m, 4H);LRMS(ESI):m/z 410(MH+), 432(M+Na);HPLC(方法2):3.7分。
実施例6:化合物4
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, D2O):δ 7.04-7.54(m, 8H), 3.5-3.64(m, 2H), 3.16-3.32(m, 2H), 2.76-2.9(m, 4H), 1.42-1.56(m, 4H), 1.18-1.32(m, 4H);LRMS(ESI):m/z 436(MH+), 458(M+Na);HPLC(方法2):3.4分。
実施例7:化合物5
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, D2O):δ 7.10-7.56(m, 8H), 3.52-3.70(m, 4H), 3.08-3.16(m, 2H), 2.80-2.90(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 380(MH+), 402(M+Na);HPLC(方法2):2.5分。
実施例8:化合物7
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, D2O):δ 6.90-7.38(m, 8H), 3.40-3.54(m, 2H), 2.92-3.06(m, 2H), 2.66-2.76(m, 2H), 0.76-0.88(m, 1H), 0.24-0.36(m, 2H), 0.08(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 392(MH+), 414(M+Na);HPLC(方法2):2.2分。
実施例9:化合物8
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.99-7.19(m, 8H), 4.54(m, 1H), 3.76(m, 2H), 3.01(m, 2H), 2.38(m, 2H), 2.16(m, 2H), 1.84(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 391(MH+), 413(M+Na);HPLC(方法1):1.2分。
実施例10:化合物10
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, D2O):δ 7.0-7.4(m, 12H), 4.52(s, 2H), 3.4(m, 2H), 2.6-2.9(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 442(MH+), 464(M+Na);HPLC(方法2):3.9分。
実施例11:化合物11
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.55-7.29(m, 11H);7.00(t, J=4Hz, 1H);4.69(s, 2H);3.75(dt, 1H, J=32Hz 及び J=4Hz);3.67(dt, 1H, J=32Hz 及び J=4Hz);3.00((dt, 1H, J=32Hz 及び J=4Hz);2.92(dt, 1H, J=32Hz 及び J=4Hz);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -77.9, 19F NMR(376.5MHz, CD3OD, トリフルオロトルエン同軸挿入):2 TFA;LRMS(ESI) m/z 442(MH+);HPLC(方法2):2.2分。
実施例12:化合物12
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.83(s, 1H), 7.75(d, 2H), 7.45-7.56(m, 6H), 7.21-7.35(m, 1H), 7.17(t, 2H), 4.80(s, 2H);LRMS(ESI):m/z 414(MH+), 436(M+Na);HPLC(方法1):4.2分。
実施例13:化合物13
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.77(s, 3H), 7.48-7.61(m, 5H), 7.42(d, 2H), 7.20(t, 2H), 4.78(s, 2H);LRMS(ESI):m/z 414(MH+);HPLC(方法1):3.9分。
実施例14:化合物14
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(300MHz, CD3OD):δ 7.80(m, 2H), 7.53(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.19(m, 2H), 7.12(m, 1H), 6.84(dd, 1H, J=15Hz 及び J=7Hz), 3.81(m, 5H), 3.26(t, 2H, J=6Hz);LRMS(ESI) m/z 367(MH+), 350(M-NH2);HPLC(方法2):2.8分。
実施例15:化合物15
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.79(m, 2H), 7.43(m, 3H), 7.17(m, 1H), 6.99(m, 2H), 3.83(m, 5H), 3.29(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 367(MH+), 350(M-NH2);HPLC(方法2):2.7分。
実施例16:化合物16
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.99-7.15(m, 8H), 4.73(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 323(MH+), 345(M+Na);HPLC(方法2):2.8分。
実施例17:化合物17
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.78-7.36(m, 7H), 7.08(d, 1H, J=7.6Hz), 4.69(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 323(MH+), 345(M+Na);HPLC(方法3):2.4分。
実施例18:化合物18
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.84-7.38(m, 7H), 7.15(d, 1H, J=8.2Hz), 4.70(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 323(MH+);HPLC(方法3):4.2分。
実施例19:化合物19
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.92-7.75(m, 4H), 7.53(t, 2H), 7.17(d, 2H), 3.56-3.51(m, 4H), 1.75-1.65(m, 2H), 1.59-1.51(m, 2H), 1.48-1.35(m, 4H);LRMS(ESI) m/z 409(MH+);HPLC(方法3):5.4分。
実施例20:化合物20
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.76-7.88(m, 4H), 7.47-7.55(m, 4H), 7.34(d, 2H), 7.17(d, 2H), 3.80(t, 2H), 3.05(t, 2H);LRMS(ESI) m/z 428(MH+), 450(M+Na);HPLC(方法1):4.0分。
実施例21:化合物21
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 8.24-7.83(m, 2H), 7.78(d, 2H), 7.55(t, 2H), 7.20(t, 2H), 3.85(t, 2H), 3.28(t, 2H);LRMS(ESI) m/z 335(MH+), 352(M+Na);HPLC(方法3):2.6分。
実施例22:化合物22
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.74(m, 2H), 7.49(t, 1H, J=8Hz), 7.41-7.21(m, 1H), 7.13(m, 3H), 6.89-6.79(m, 1H), 3.82(s, 3H), 3.76(t, 2H, J=6Hz ), 3.63(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 368(MH+), 390(M+Na);HPLC(方法2):3.1分。
実施例23:化合物23
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.59(m, 2H);7.44(m, 3H);6.99(m, 3H);3.82(s, 3H);3.74(m, 2H);3.60(m, 2H);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -77.7;19F NMR(376.5MHz, CD3OD, トリフルオロトルエン同軸挿入):2 TFA;LRMS(ESI) m/z 368(MH+), 390(M+Na);HPLC(方法1):1.5分。
実施例24:化合物24
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。オフホワイトの固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.77(m, 2H), 7.51(t, 1H, J=9Hz), 7.31(m, 1H), 7.14(m, 3H), 6.82(m, 1H), 3.81(s, 3H), 3.37(d, 2H, J=8Hz), 1.15(m, 1H);0.58(ddd, 2H, J=12Hz 及び J=5Hz 及び J=2Hz), 0.32(dd, 2H, J=10Hz 及び J=5Hz);LRMS(ESI) m/z 378(MH+);HPLC(方法2):4.5分。
実施例25:化合物25
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。オフホワイトの固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.95-7.75(m, 2H), 7.60-7.35(m, 3H), 7.18(m, 1H), 7.10-6.93(m, 2H), 3.83(s, 3H), 3.36(m, 2H), 1.13(m, 1H), 0.58(m, 2H), 0.31(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 378(MH+), 400(M+Na);HPLC(方法1):2.2分。
実施例26:化合物26
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.99-7.83(m, 1H), 7.59-7.39(m, 4H), 7.18(m, 1H), 6.98(d, 2H, J=4Hz), 3.82(s, 3H), 1.37(m, 1H), 0.97(m, 2H), 0.75(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 364(MH+), 386(M+Na);HPLC(方法1):1.9分。
実施例27:化合物27
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。オフホワイトの固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.83(m, 1H), 7.56-7.37(m, 4H), 7.15(d, 1H, J=4Hz), 7.00(m, 2H), 3.83(s, 3H);LRMS(ESI) m/z 324(MH+), 346(M+Na);HPLC(方法2):2.4分。
実施例28:化合物28
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.72(m, 2H), 7.57(m, 2H), 7.51(m, 1H), 7.16(m, 3H), 3.76(t, 2H, J=8Hz), 3.61(dt, 2H, J=16Hz 及び J=8Hz);LRMS(ESI) m/z 356(MH+), 378(M+Na);HPLC(方法1):1.6分。
実施例29:化合物29
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.87-7.01(m, 8H), 4.67(d, 2H, J=14Hz), 3.74(m, 2H), 3.60(m, 2H);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -115;LRMS(ESI) m/z 370(MH+);HPLC(方法2):3.2分。
実施例30:化合物30
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.73-6.88(m, 8H), 3.46(m, 2H), 3.04(m, 2H), 2.74(t, 2H, J=6Hz), 0.83(m, 1H), 0.27(d, 2H, J=7Hz), 0.02(d, 2H, J=5Hz);LRMS(ESI) m/z 391(MH+), 413(M+Na);HPLC(方法2):2.5分。
実施例31:化合物31
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.41(m, 4H), 7.15(t, 2H, J=8Hz), 6.76(d, 2H, J=7Hz), 3.07(d, 2H, J=7Hz), 0.85(m, 1H), 0.27(ddd, 2H, J=12Hz 及び J=6Hz 及び J=2Hz), 0.02(dd, 2H, J=9Hz 及び J=5Hz);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -77.9, 19F NMR(376.5MHz, CD3OD, トリフルオロトルエン同軸挿入):2 TFA;LRMS(ESI) m/z 363(MH+), 385(M+Na);HPLC(方法2):2.7分。
実施例32:化合物32
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。オフホワイトの固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 8.03(s, 1H), 7.86(s, 3H), 7.53(d, J=8Hz, 2H), 7.17(s, 2H);LRMS(ESI) m/z 349(MH+);HPLC(方法3):4.5分。
実施例33:化合物33
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400 MHZ, CD3OD):δ 7.80(m, 4H), 7.52(t, 2H, J=8Hz), 7.16(dd, 2H, J=8Hz 及び J=2Hz);LRMS(ESI) m/z 309(MH+);HPLC(方法4):2.1分。
実施例34:化合物34
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.92-7.85(m, 2H), 7.74(d, J=7Hz, 2H), 7.51(t, J=8Hz, 2H), 7.13(dd, J=8Hz 及び J=1.4Hz, 2H), 3.77(t, J=6Hz, 2H), 3.64(t, J=6Hz, 2H);LRMS(ESI) m/z 353(MH+);HPLC(方法3):3.5分。
実施例35:化合物35
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 8.44(s, 1H), 7.93(s, 1H), 7.82(d, J=7Hz, 1H), 7.58-7.41(m, 3H), 7.19(d, J=8Hz, 1H), 7.15(d, J=6Hz, 1H), 4.25-4.18(m, 2H), 3.81-3.66(m, 6H), 3.38(s, 3H);LRMS(ESI) m/z 487(MH+);HPLC(方法3):3.6分。
実施例36:化合物36
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 8.08(m, 1H), 7.87(m, 2H), 7.77(d, 1H, J=7.2Hz), 7.54(t, 2H, J=8.2Hz), 7.20(d, 2H, J=7.8Hz), 3.55(t, 2H, J=7.0Hz), 2.93(t, 2H, J=7.8Hz), 1.71(m, 4H), 1.49(m, 4H);LRMS(ESI):m/z 408(MH+);HPLC(方法2):1.3分。
実施例37:化合物37
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.88(m, 1H), 7.72(m, 1H), 7.54(d, 1H, J=8.0Hz), 7.39(m, 1H), 7.13(m, 3H), 6.99(m, 1H), 3.74(m, 2H), 3.58(m, 2H);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -127;LRMS(ESI):m/z 370(MH+);HPLC(方法3):5.7分。
実施例38:化合物38
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白褐色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.72-6.85(m, 8H), 3.50(m, 2H), 3.03(m, 2H), 2.77(m, 2H), 0.81(m, 1H), 0.25(m, 2H), 0.02(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 391(MH+), 413(M+Na);HPLC(方法4):4.1分。
実施例39:化合物39
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 8.01-7.83(m, 2H), 7.82-7.70(m, 2H), 7.53(t, 2H, J=8.1Hz), 7.17(d, 2H, J=7.4Hz), 3.63(dd, 2H, J=6.1, 12.3Hz), 3.55(d, 2H, J=7.0Hz), 1.78(m, 2H), 1.64(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 381(MH+), 403(M+Na);HPLC(方法3):4.2分。
実施例40:化合物40
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。オフホワイトの固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.44(m, 2H), 7.29(m, 2H), 7.20(t, 1H, J=8.0Hz), 7.08(dd, 2H, J=20.0, 8.0Hz), 6.86(d, 1H, J=8.0Hz), 3.05(m, 2H), 0.83(m, 1H), 0.27(dd, 2H, J=13.0, 6.0Hz), 0.02(dd, 2H, J=10.0, 5.0Hz);LRMS(ESI):m/z 391(MH+), 413(M+Na);HPLC(方法1):2.7分。
実施例41:化合物41
上記化合物は、実施例1と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.82-7.46(m, 4H), 7.45-7.28(m, 2H), 7.27-7.13(m, 1H), 7.03-6.85(m, 1H), 3.77(t, 2H, J=5.4Hz), 3.69-3.53(m, 2H);LRMS(ESI):m/z 356(MH+), 378(M+Na);HPLC(方法1):1.7分。
実施例42:化合物42
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.66(d, 2H, J=8.0Hz), 7.48(m, 1H), 7.40(m, 2H), 7.14(m, 1H), 7.08(m, 2H), 4.66(s, 2H), 3.75(t, 2H, J=5.0Hz), 3.62(m, 2H);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -117;LRMS(ESI):m/z 370(MH+);HPLC(方法1):2.7分。
実施例43:化合物43
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.60(m, 1H), 7.38(m, 4H), 7.13(m, 2H), 6.96(m, 1H), 4.70(m, 2H), 3.74(m, 2H), 3.59(m, 2H);19F NMR(376.5MHz, CD3OD):δ -121;LRMS(ESI):m/z 370(MH+);HPLC(方法3):5.6分。
実施例44:化合物44
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。白色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.72(m, 2H), 7.61(m, 2H), 7.52(t, 1H, J=7.2Hz), 7.39(m, 2H), 7.18(d, 1H, J=7.0Hz), 3.76(t, 2H, J=5.2Hz),;3.63(m, 2H);LRMS(ESI) m/z 372(MH+), 394(M+Na);HPLC(方法1):1.9分。
実施例45:化合物45
上記化合物は、実施例2と同様にして調製した。淡黄色の固体;1H NMR(400MHz, CD3OD):δ 7.81(d, 1H, J=8.4Hz), 7.70(s, 1H), 7.26(m, 4H), 7.17(d, 2H, J=7.4Hz), 7.08(ddd, 1H, J=7.6, 1.7, 0.6Hz), 6.74(dd, 1H, J=8.1, 1.9Hz), 3.76(s, 6H);19F NMR(376.5MHz, CD3OD, トリフルオロトルエン同軸挿入):3 TFA;LRMS(ESI) m/z 430(MH+), 452(M+Na);HPLC(方法1):3.0分。
実施例46:競合プロテインA結合ELISAで測定した、化合物がプロテインAを模倣する能力
上記で記載したように、このアッセイは、例示された化合物がプロテインAを模倣する能力を評価する。これらの化合物は、プロテインAがヒトIgGに結合するのを阻害することにより確認されるように、ヒトIgGのFc部分に結合する。96ウェルプレート MAXISORP(登録商標)表面上で競合プロテインA結合ELISAアッセイを行って、該プレートの底部へのプロテインAの結合を強化した。ウェルを100μLのプロテインA(0.8μg)で被覆し、4℃で一晩インキュベーションした。インキュベーションが終了した後、リン酸緩衝食塩水(PBS)で3回洗浄することにより、未結合プロテインAを除去した。次いで、そのプレートを、100μL/ウェルのウシ血清アルブミン(BSA)2%溶液と一緒に37℃で1時間インキュベーションして、非特異的なタンパク質の結合をブロックした。インキュベーションが終了した後、そのプレートをPBSで3回洗浄した。そのウェルに、PBS又はPBS-20%DMSOで適切な濃度に希釈した50μLの被験化合物又はプロテインAを添加した後、50μLのペルオキシダーゼ結合ヒトIgG(HRP-IgG)を添加した。37℃で1時間インキュベーションした後、プレートをPBSで3回洗浄して、未結合HRP-IgGを除去した。結合したHRP-IgGは、100μLの2,2’-アジノ-ジ[3-エチルベンズチアゾリンスルホネート]ジアンモニウム塩結晶(ABTS)溶液と一緒に暗所で室温で20分間インキュベーションすることにより検出した。次いで、EL 800, Universal Microplate Reader(Bio-Tek)を用いて、405nmでプレートを読み取った。データをMicrosoft Excelで解析し、Prismソフトウェアを用いて、プロテインAの結合の50%を阻害する化合物の濃度(IC50)を計算した。
Figure 2008511554
実施例47:オキサゾロン誘発遅延型過敏症に対する化合物の効果
マウスにおけるオキサゾロン誘発遅延型過敏症(DTH)を治療する能力について化合物を試験した。第0日、マウスを5%アセトン中のオキサゾロン(100μL)で感作した。第0日、第1日及び第2日に、ビヒクル(対照)又はメトトレキサート(MTX;陽性対照)又は被験化合物(50mg/kg(化合物3)又は25mg/kg(化合物1又は化合物10))を静脈内投与することにより、マウスを処置した。50μLのオキサゾロンを右耳の表面に塗布してマウスにチャレンジした(第1のチャレンジ、第3日;第2のチャレンジ、第10日)。第4日〜第7日及び第11日〜第14日に耳の厚さを測定した。赤みとかさぶた形成についても観察した。第14日にマウスを殺した。TDTH(CD4)細胞は、DTH反応の強度の調節において重要な役割を果たしている。化合物は、T-細胞活性化の阻害並びにDNA、RNA及び/又はタンパク質合成の阻害を介して、DTH反応に対して、抑制性の影響を及ぼし得る。
図1に示してあるように、全ての被験化合物は、炎症を有意に低減させる。これは、耳の厚さが薄いことから分かる。さらにまた、全ての化合物は、メトトレキサートと等しい効力を有している。被験化合物は、さらにまた、赤み、かさぶた形成及び耳の腫れを低減させる。図2に示されているように、化合物1及び化合物3は、オキサゾロンによる第2のチャレンジ後も、炎症の有意な抑制を持続している。
さらに、表2には、プロテインAを模倣する化合物のDTHに対する効果について要約してある。化合物は、特に示されていない限り、静脈内投与した。これらの化合物は、耳の厚さを低減させることにより示されているように、炎症を有意に抑制する。炎症の抑制は、チャレンジ1の後で観察されるか、又は、チャレンジ2の後で観察されるか、又は、それら両方の後で観察される。さらに、化合物1、化合物3、化合物5及び化合物10については、経口による活性も観察された。
Figure 2008511554
実施例48:フロイントアジュバント誘発関節炎(AIA)に対する化合物の効果
鉱油に懸濁させた凍結乾燥マイコバクテリウム・ブチリクム(Mycobacterium butyricum)を足蹠に注射することにより、雌LewisラットにAIAを誘発させた。関節炎の発症については、アジュバントの注射後、3週間にわたりモニタリングした。炎症は、アジュバントの注射後3日目にピークに達した。免疫の活性化は、第14日前後に見られた。アジュバント注射の第-3日、第-2日及び第-1日並びにアジュバント注射後第10日、第11日及び第12日に、種々の用量で、化合物を注射した。体重を記録した。関節の炎症(浮腫)、赤み及び硬直の指標である関節炎インデックスを用いて、疾患の発症をモニタリングした。関節炎の程度は、カリパスを用いて足首の中外側面及び背腹面における垂直方向の2つの径を測定することにより決定した。次いで、幾何学式を用いて関節の周囲の長さ(mm)を計算する。関節炎の発生率と重症度の両方について評価した。関節炎の発生率は、研究期間の間に関節炎症の臨床上の証拠を示すラットの数として定義する。
図3に示してあるように、該動物の100%が、急速に滑膜炎を発症した。炎症は、免疫感作後第3日にその最大限に達している。メトトレキサート(陽性対照)の第3日、第4日、第5日、第7日、第13日及び第15日の静脈内注射、並びに、化合物1の第3日及び第7日の静脈内注射、並びに、化合物3の第3日、第4日、第5日、第7日及び第15日の静脈内注射により、関節炎の重症度(炎症インデックス)における有意な低減(最大30%)が観察された。
図4に示してあるように、インドメタシン(陽性対照)の第1日、第2日、第3日、第4日、第11日、第12日、第13日、第15日、第16日、第17日及び第20日の経口投与、並びに、化合物35の第1日及び 第4日の経口投与により、関節炎の重症度(炎症インデックス)における有意な低減(最大25%)が観察された。
実施例49:免疫グロブリンを結合させて精製するための化合物の使用。不溶性支持体材料に対する化合物の共有結合
上記で述べたように、例示した化合物をアフィニティー剤として使用して、抗体に結合させた後、混合物から該抗体を単離及び精製することができる。さらに、例示した化合物をアフィニティー剤として使用して、モノクローナル抗体に結合させることにより、非イオン性界面活性剤(例えば、PLURONIC(登録商標)F-68)を含んでいる混合物から該抗体を単離及び精製することができる。そのような精製は、該化合物を最初に、直接的に又はリンカーを用いて、不溶性支持体材料に共有結合させた場合に、都合よく達成される。この共有結合を達成するには、様々な方法を用いることができる。そのような方法には、以下に詳細に記載されている方法などがあるが、それらに限定されない。パックされたゲル(スピンカラム中200μL)を20mM PBS(pH=7)中で平衡させた。この構成では、抗体の固定化とそれに続く精製のために固定された化合物を用いることができる。
実施例49−1:SEPHAROSE(登録商標)6Bに直接結合させた化合物5:(化合物5)-SEPHAROSE(登録商標)6B
化合物5(1.97g, 3.75mmol)を水(50mL)に溶解させた溶液をエポキシドで活性化した架橋(エピクロロヒドリンで架橋した)SEPHAROSE(登録商標)6Bビーズ(50g)で処理し、得られたスラリーを10M NaOHでpH=5.5に調節した。その反応物をロッカープレート上で24時間振盪させた。1N HClを用いてそのスラリーをpH=1.0〜2.0に調節し、反応物をさらに25分間振盪させた。ビーズを濾過し、0.1N HCl(3×100mL)と水(5×100mL)で洗浄し、次いで、水(50mL)に再懸濁させ、10M NaOH(10mL)で処理した。その反応物をロッカープレート上で24時間振盪させた。ビーズを濾過し、濾液のpHが中性になるまで水(7×100mL)で洗浄して、桃色のゲルを得た。元素分析のためにサンプルを凍結乾燥させた:C, 50.729%;H, 6.727%;N, 6.603%。これは、化合物5が1分子当たり9個の窒素原子を有することに基づき、凍結乾燥させたゲル1g当たり524μmolのローディングに相当する。
実施例49−2:(化合物5)-SEPHAROSE(登録商標)6B
代替として、実施例49−1に準じて化合物5を共有結合させたが、化合物5を50%水性アセトンに溶解させた溶液を使用し、pHを10〜11に調節して、淡桃色のゲル(凍結乾燥させたゲル1g当たり466μmol)を得た。
実施例49−3:6-アミノヘキサン酸リンカーを介してSEPHAROSE(登録商標)6Bに結合させた化合物5:(化合物5)-6AHA-SEPHAROSE(登録商標)6B
エポキシドで活性化した架橋(エピクロロヒドリンで架橋した)SEPHAROSE(登録商標)6Bビーズ(85g)を、6-アミノヘキサン酸(6.80g, 52mmol)を水(85mL)に溶解させた溶液で処理し、得られたスラリーを10M NaOHでpH=12に調節した。その反応物を、ロッカープレート上で一晩振盪させた。ビーズを濾過し、水(10×85mL)で洗浄し、水(85mL)に再懸濁させ、10M NaOH(17mL)で処理した。その反応物をロッカープレート上で28時間振盪させた。ビーズを濾過し、濾液のpHが中性になるまで水(10×170mL)で洗浄し、得られたゲルのサンプルを元素分析のために凍結乾燥させた:C, 47.854%;H, 7.024%;N, 0.856%。これは、6-アミノヘキサン酸1分子当たり1個の窒素原子を有することに基づき、凍結乾燥させたゲル1g当たり611μmolのローディングに相当する。安定させたゲル(35g)を、化合物5(1.38g, 2.63mmol)を水(30mL)に溶解させた溶液、及び、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.50g, 18.3mmol)を水(5mL)に溶解させた溶液で処理した。得られたスラリーを測定したところpH=4.0〜4.5であり、調節する必用はなかった。次いで、反応物をロッカープレート上で一晩振盪させた。そのスラリーを1N HClでpH=1.0〜2.0に調節し、反応物をさらに5〜25分間振盪させた。ビーズを濾過し、0.1M HCl(3×70mL)及び水(10×70mL)で洗浄して、オフホワイトのゲルを得た。元素分析のためにサンプルを凍結乾燥させた:C, 46.993%;H, 6.815%;N, 4.967%。これは、化合物5が1分子当たり9個の窒素原子を有することに基づき、凍結乾燥させたゲル1g当たり326μmolのローディングに相当する。
実施例49−4:(化合物5)-6AHA-SEPHAROSE(登録商標)6B
代替として、実施例49−3に準じて化合物5を共有結合させたが、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド塩酸塩をカップリング剤N-[4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル]-N-メチル-モルホリンクロリドに置き換えて、オフホワイトのゲル(凍結乾燥させたゲル1g当たり275μmol)を得た。
実施例49−5:(化合物5)-6AHA-SEPHAROSE(登録商標)6B
代替として、実施例49−3に準じて化合物5を共有結合させたが、2段階カップリング手順(化合物5の代わりにN-ヒドロキシスクシンイミドを添加;2時間振盪;濾過及び10容積の水での洗浄;化合物5の水溶液(pH=5.0)中に懸濁;及び、一晩振盪)を用いて、オフホワイトのゲル(凍結乾燥させたゲル1g当たり294μmol)を得た。
実施例49−6〜実施例49−23:別のリガンド及び支持体材料
上記実施例で記載した支持体材料及び/又はリンカーを必用に応じて表3に要約してあるように置き換えて、上記で記載した手順と同様の手順を用いて本発明の別の化合物を不溶性支持体材料に共有結合させた。
Figure 2008511554
実施例50:ヒト免疫グロブリンGを結合させて精製するための化合物の使用
この固相結合アッセイは、免疫グロブリンを結合し、それを除去し、及び/又は、精製する、例示化合物の能力について評価する。かくして、実施例49で得たゲルを詰めたカラムを過剰量のヒト全IgG(Sigma, St. Louis, USA;プールしておいた正常ヒト血清から単離したヒトIgGを精製したもの)で処理し、フロースルーを集めた(「フロースルー」又は未結合フラクション)。そのゲルを5カラム容積の20mM リン酸ナトリウムバッファー(pH=7)+0.25M NaClで洗浄した。洗浄したフラクションを集めた(「洗浄」フラクション)。結合したIgGは、低pHで、0.1M クエン酸を用いて溶出させた(pH=3);(「溶出」フラクション)。各フラクションのUV吸光度を280nmで測定し、初期IgG溶液のUV280吸光度の割合(%)として表した。例示したゲルの結果については、表4に示してある。
Figure 2008511554
実施例51:PLURONIC(登録商標)F-68の存在下でヒト免疫グロブリンGを結合させて精製するための化合物の使用
表4に関する方法と同様の方法を用いて、実施例50で記載した固相結合アッセイを特定のゲルに対して繰り返したが、ゲル上にローディングしたヒトIgG溶液中に、0.1%(w/v)又は1.0%(w/v)のPLURONIC(登録商標)F-68を存在させた。結果は、表5及び図5に示してある。
Figure 2008511554
実施例52: PLURONIC(登録商標)F-68を含んでいる回収された細胞培養液からマウスモノクローナル抗体を結合させて精製するための化合物の使用
PLURONIC(登録商標)F-68を含んでいる回収された細胞培養液中のマウスモノクローナル抗体のサンプルを、例えばゲルの結合能力を超えるまで、実施例49のスピンカラムに導入し、そのフロースルーを集めた。次いで、そのゲルを、5カラム容積の20mM PBS(pH=7)+0.25M NaClで洗浄した。洗浄フラクションを集めた。結合したモノクローナル抗体は、低pHで、0.1M クエン酸を用いて溶出させた(pH=3)。溶出させた抗体は、Tris HCl(pH=8)で中和させた。集めたフラクションに対して、図6に示してあるように、SDS-PAGE(12%)を実施した。
実施例53:ラット、マウス又はヒト免疫グロブリンGを結合させて精製するための化合物の使用
実施例49−3で得たゲル上にローディングしたラットIgG溶液、マウスIgG溶液又はヒトIgG溶液中で、表4に関する方法と同様の方法を用いて、実施例50で記載した固相結合アッセイを実施例49−3のゲルに対して繰り返した。結果は、表6に示してある。要約すれば、例示したゲル49−3は、ラットIgG、マウスIgG及びヒトIgGを結合し、溶出する。
Figure 2008511554
実施例54:ヒトIgA、IgM、IgG、IgG-Fabフラグメント又はIgG-Fcフラグメントを結合させて精製するための化合物の使用
表4に関する方法と同様の方法を用いて、実施例50で記載した固相結合アッセイを実施例49−3のゲルに対して繰り返した。結果は、表7に示してある。要約すれば、例示した実施例49−3のゲルは、ヒトIgA、IgM、IgG又はIgG-Fcフラグメントを結合し、溶出する。IgG-Fabフラグメントについては、有意ではない弱い結合しか観察されなかった。
Figure 2008511554
実施例55:ヒトIgGサブクラスを結合させて精製するための化合物の使用
表4に関する方法と同様の方法を用いて、実施例50で記載した固相結合アッセイを実施例49−3のゲルに対して繰り返した。結果は、表8に示してある。要約すれば、例示した実施例49−3のゲルは、すべてのヒトIgGサブクラス(1、2、3及び4)を結合し、溶出する。
Figure 2008511554
本明細書中で引用されている特許、特許出願及び他の刊行物は、参照によりその全体を本明細書に組み入れる。
クレームの意味の範囲内にある全ての変更及び置換並びにそれらの法的等価物の範囲は、それらの範囲内に包含されるものである。移行用語「含んでいる(comprising)」を使用するクレームは、そのクレームの範囲内に別の要素を含ませることができる。本発明は、さらに、用語「含んでいる」の代わりに、移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」(即ち、該発明の実施に実質的な影響を及ぼさなければ、そのクレームの範囲内に別の要素を含ませることができる)及び移行用語「からなる(consisting)」(即ち、該発明に通常伴う不純物又は重要でない機能以外には、そのクレームに記載されている要素のみが許される)を用いるクレームによっても記載される。上記3種類の移行用語のいずれを用いても該発明を特許請求することができる。
本明細書に記載されている要素は、クレームにおいて明示的に記載されていない限り、特許請求されている発明を限定するものと解釈されるべきではないということは、理解されるべきである。従って、クレームは、クレームの中に読み込まれる明細書からの限定ではなく、付与される法的保護の範囲を決めるための根拠である。対照的に、従来技術は、特許請求されている発明を予期させるか又は新規性を消失させる具体的な実施形態の範囲まで、本発明から明瞭に除外される。
さらに、クレームの限定の間には、その関係がそのクレーム中で明瞭に記載されていない限り、特別の関係は意図されていない(例えば、物のクレームにおける成分の配置、又は、方法のクレームにおけるステップの順序は、そのように明瞭に記載されていない限り、そのクレームを限定するものではない)。本明細書に開示されている個々の要素の全ての可能な組合せ及び置換は、本発明の態様であると見なされる。同様に、本発明についての一般化された記載は、本発明の一部であると見なされる。
上述の事項から、本発明を、本発明の精神又は本質的な特徴から逸脱することなく、別の特定の形態で具体化することができるということは、当業者には明らかであろう。本発明に対して与えられる法的な保護の範囲は、本明細書によってではなく、「特許請求の範囲」によって示されるので、本明細書に記載されている実施形態は、単に例証であって、非限定的なものであると見なされるべきである。
DTHの第1のチャレンジに対する化合物1、化合物3及び化合物10の効果を示す図である。 DTHの第2のチャレンジに対する化合物1、化合物3及び化合物10の効果を示す図である。 アジュバント誘発関節炎に対する化合物1及び化合物3の効果を示す図である。 アジュバント誘発関節炎に対する化合物35の効果を示す図である。 PLURONIC(登録商標)F-68の存在下でヒトIgGを結合してそれを溶出する、例示されたゲルの能力を示している。値は、PLURONIC(登録商標)F-68の非存在下における該IgG溶出フラクションの割合(%)で表す図である。 PLURONIC(登録商標)F-68を含んでいる回収された細胞培養液からのマウスモノクローナル抗体の精製からのフラクションのSDS-PAGE解析を示す図である:前もって染色したSDS-PAGE Standard Broad Range (レーン1);モノクローナル初期フラクション(レーン2);フロースルー、実施例49−3からのスピンカラム(レーン3);pH3での溶離液、実施例49−3からのスピンカラム(レーン4);フロースルー、対照(レーン5);pH3での溶離液、対照(レーン6);フロースルー、実施例49−15からのスピンカラム(レーン7);及び、pH3での溶離液、実施例49−15からのスピンカラム(レーン8)。

Claims (23)

  1. 下記一般式:
    Figure 2008511554
    [式中、
    R=−(CH2)p−、p=2-6、若しくは、
    Figure 2008511554
    X=NH、O、S、
    及び
    R'=NH2、OCH3、F若しくはCl;
    又は、
    −R−XHが
    Figure 2008511554
    で置き換えられており、その際、R'、m及びnは上記で定義されているとおりであり、mとnは同一であっても又は異なっていてもよい;
    又は、
    −R−XHが−Hで置き換えられている]
    で表される化合物。
  2. R=−(CH2)p−、p=2-6
    X=NH、O、
    及び
    R'=NH2、OCH3
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. −R−XHが
    Figure 2008511554
    で置き換えられており、
    R'=NH2又はOCH3
    である、請求項1に記載の化合物。
  4. R'がメタアミノであり、n=0、及び、−R−XHは、前記一般式が
    Figure 2008511554
    [式中、m=1-2、n=2-4、X=CHY、O、S;Y=H、OH;及び、Z=ゼロ、O、S]
    であるように置き換えられている、請求項1に記載の化合物。
  5. −R−XHが−Hで置き換えられており、及び、R'=NH2又はOCH3である、請求項1に記載の化合物。
  6. 下記:
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    Figure 2008511554
    からなる群から選択される化合物。
  7. 前記化合物が、抗体に対して非共有結合的に結合することができる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、抗体に対して非共有結合的に結合することが可能であり、トリアジン骨格の3つの置換基のうちの少なくとも2つは、以下の
    Figure 2008511554
    のとおりである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 前記抗体が、少なくとも、ヒトIgGイソタイプの抗体である、請求項7又は8に記載の化合物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも1種類の化合物と製薬上許容される担体を含む、組成物。
  11. 前記担体が、前記化合物をアルコール又はポリオール溶媒、グルコース中で可溶化する、請求項10に記載の組成物。
  12. ヒトTNFαに結合することが可能な組換えタンパク質をさらに含む、請求項10に記載の組成物。
  13. 前記組換えタンパク質が、抗TNFα抗体又は可溶性TNFα受容体である、請求項12に記載の組成物。
  14. メトトレキサートをさらに含む、請求項10に記載の組成物。
  15. 抗炎症性コルチコステロイドをさらに含む、請求項10に記載の組成物。
  16. 非ステロイド性抗炎症薬でさらに構成されている、請求項10に記載の組成物。
  17. 自己免疫疾患を患っている患者を治療する方法であって、治療上有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物又は請求項10〜13のいずれか1項に記載の組成物を該患者に投与することを含む、前記方法。
  18. 前記自己免疫疾患が、全身性エリテマトーデス、免疫性血小板減少症、糸球体腎炎、脈管炎及び関節炎からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. ヒトTNFαに結合することが可能な組換えタンパク質の治療上有効量を同時に投与することをさらに含み、ここで、その組換えタンパク質の治療上有効量は、前記化合物の存在下で低減される、請求項17に記載の方法。
  20. 前記化合物の投与と同時ではなく、前記化合物の投与前及び/又は投与後に、ヒトTNFαに結合することが可能な組換えタンパク質の治療上有効量を別に投与することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  21. ヒト抗体を除去する方法であって、
    血液又は他の生理液をアフェレーシスカラムを通して循環させること(ここで、少なくとも一部の遊離抗体及び/又抗体抗原免疫複合体がアフェレーシスカラムに結合するように、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の1種類以上が、アフェレーシスカラムの一部を構成している不溶性支持材に、直接に又は有機リンカーを用いて、共有結合している);
    及び、
    少なくとも一部のヒト抗体が除去された少なくとも一部の前記血液又は他の生理液を、その血液又は他の生理液を採取した患者に戻すこと;
    からなる、前記方法。
  22. 抗体を精製する方法であって、不溶性支持体に直接的に又は有機リンカーを用いて共有結合された請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1種類以上に、該不溶性支持体に結合した該化合物に少なくとも一部の抗体が非共有結合的に結合するように抗体を結合させること、及び、該抗体を精製することを含む、前記方法。
  23. 精製しようとする前記抗体が、PLURONIC F-68などの非イオン性界面活性剤などを包含する非タンパク質材料とタンパク質の混合物の一部である、請求項22に記載の方法。
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