JP2008508631A - 浮動小数点値を設定するタッチスクリーンスライダ - Google Patents

Abstract

データ処理システムは、圧力感知入力装置であって、前記装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てる装置を備える。当該システムは、例えば、入力される現在の値を有効化する又は設定された値をロック解除するなど、前記割り当てを制御するために、前記圧力の変化率を検出するよう動作する。

Description

本発明は、ユーザにデータを入力させる、例えば圧力感知又は力感知タッチスクリーンなどの圧力感知入力装置を備えるデータ処理システムに関する。本発明は、斯様なシステムにおいて用いる装置、圧力感知装置を介してデータ処理システムにデータを入力するのを可能にさせる方法、及び上述のシステムにおいて用いる制御ソフトウェアに関する。

力又は圧力感知タッチスクリーンは、例えば、米国特許第5,541,372号(代理人整理番号PHN14086)の"FORCE ACTIVATED TOUCH SCREEN MEASURING DEFORMATION OF FRONT PANEL"、米国特許第5,510,813号(代理人整理番号PHN14550)の"DATA PROCESSING DEVICE COMPRISING A TOUCH SCREEN AND A FORCE SENSOR"、欧州特許出願公報第0595746号の"METHOD AND SYSTEM FOR INPUT DEVICE PRESSURE INDICATION IN A DATA PROCESSING SYSTEM"から既知であり、全て参照の目的のために本文書に組み込まれる。斯様なタッチスクリーンは、３つの自由度、すなわちユーザがスクリーンの表面領域を接触する位置の座標に加えて、タッチスクリーンによって感知される力又は圧力の大きさを含む入力を可能にする。

本願発明者は、前記既知のタッチスクリーンが、ユーザに、再生される音楽の音量などを調整するグラフィックユーザインターフェイスにおける仮想的なスライダなどを備える現実のスケールにおける値を便利に設定させないことを理解していた。斯様なアプリケーションにおいては、圧力を増加させることが値を増加させるべきであり、圧力を減少させることが値を減少させるべきであり、これにより、ユーザインターフェイスを介して制御されるべき機器と動作する直感的で簡単な方法を提供するべきである。また、増加のための１つのボタン及び値を減少させるための別のボタンの代わりに、単一の（仮想）ボタンが必要とされ得るので、スクリーンの不動産(real estate)を効率的に用いる問題に対する良好な解決法でもあり得る。

したがって、本発明者は、データ処理システムに実数値を入力するために、単一のボタンを用いることを提案する。ボタンを押すことが値を制御する。圧力を増加させるステップは値を上昇させ、圧力を減少させるステップは値を低くさせる。しかし、ボタンを開放することが圧力を減少させ、したがって事前に設定した値を低くさせるように、値の設定を有効にする、すなわち確認する規定がなされる必要がある。したがって、発明者は、圧力が特定の時間間隔内で生じられる特定の範囲において減少するか否かを決定することを提案する。斯様なことが発生した場合、該減少は、急激な圧力減少の開始において存在する設定を有効化するように解釈される。斯様なことが発生しない場合、該減少は、実数値を適宜低くするように解釈される。

事前に設定した値を低くするために、圧力を低くし、これにより、新しい低い値を設定するのを可能にする圧力が初めに加えられる必要がある。本発明者は、したがって、事前に設定された（すなわちロックされた）値をリセットするロック解除の仕組みを提案する。当該ロック解除の仕組みに関する実施化は、ユーザが、初めに、設定された値に対応する圧力よりも大きい圧力を加えることを必要とする。好ましくは、ユーザは、所望の圧力レベルが達成されたことを知らせる視覚的又は聴覚的フィードバックを与えられ、これにより、ユーザは、上記のように特定された値をリセットすることを開始し得る。別の実施例において、ユーザは、設定をロック解除するためにボタンに対して急激に増加する圧力を加えることになっている。すなわち、圧力の大きさではなく、変化率がロック解除する意図を知らせるために用いられる。

したがって、本発明は、圧力感知入力装置を備えるデータ処理システムであり、前記装置が、前記装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てるようなデータ処理システムに関する。前記システムは、前記割り当てを制御するために前記圧力の変化率を検出するよう動作する。好ましくは、前記システムは、前記パラメータを、所定の比率よりも大きい変化率を検出する前に割り当てられる値に設定するよう動作する。実施例において、前記システムは、所定の値よりも大きい変化率を検出すると、事前に割り当てられた前記値を変更可能にさせるように動作する。代替的には、前記システムは、前記割り当てられた値に対応する圧力の第２の大きさよりも大きい圧力の第１の大きさを検出すると、事前に割り当てられた前記値を変更可能にさせるように動作する。好ましくは、前記装置がタッチスクリーンを備える。前記システムは、家庭環境における、ハンドヘルド若しくはラップトップＰＣにおいて、又は携帯電話などにおいて、民生電子機器の制御用などの、遠隔制御装置に収容され得る。

また本発明は、圧力感知入力装置であって、当該装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てる圧力感知入力装置に関する。前記装置は、前記割り当てを制御するために前記圧力の変化率を検出するよう動作する。本発明における装置の実施例は、上述のシステムのうちのいずれかに対応する。

また本発明は、ユーザ入力装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てることを可能にする方法に関する。前記方法は、前記割り当てを制御するために前記圧力の変化率を検出するステップを含む。当該システム及び装置に関して上記に示されたものは、本発明における方法に対して同様に適用する。当該方法は、ユーザが、インターネットなどのデータネットワークを介してサーバ又は他の電子機器と相互作用するのを可能にするサービス提供者などに関連し得る。

本発明は、更に、圧力感知入力装置を備えるデータ処理システムと用いる制御ソフトウェアであって、前記装置が、前記装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てるような、制御ソフトウェアに関する。前記制御ソフトウェアは、前記圧力の変化率を検出する前記装置の制御の下で前記割り当てを制御するのを可能にするよう動作する。前記制御ソフトウェアは、例えば、市場後アドオンなどとして、当該制御ソフトウェアをダウンロードさせる又はインストールさせることによって、本発明に従い機能する電子機器を更新することに関連し得る。

本発明は、例証を目的として、また添付の図面を参照にして、更に詳細に説明される。

同一の参照符号は、当該図面を通じて、同一又は対応する特徴を示す。

図１は、本発明におけるデータ処理システム１００のブロック図である。システム１００は、表示モニタ１０４と、圧力感知タッチスクリーン１０６と、圧力センサ１０８とを有するユーザ入力装置１０２を備える。タッチスクリーン１０６は、表示モニタ１０４上に位置されていても、されていなくてもよい。どの構成が便利であるかは、動作中の使用における用途に依存する。センサ１０８は、スクリーン１０６へユーザ１１０によって加えられる圧力の大きさを検出する。システム１００は、図におけるデータネットワーク１１４などを介して装置１０２に接続されるデータ処理器１１２を更に備える。別の実施例のおいて、装置１０２及び処理器１１２は、例えば無線で又はケーブルを介して直接接続されるか、又は携帯電話又は遠隔制御装置などの単一の物理機器内に互いに一体化される。この例における処理器１１２は、システム１００を本発明にしたがい動作させる制御ソフトウェア１１６を含む。

システム１００の動作は、スライダ・アプリケーションを実施化する制御ソフトウェア１１６の実施例に関する処理を例示する図２〜４を参照にして説明され、センサ１０８によって登録される圧力の増加は、特定のパラメータの値を増加させ、センサ１０８によって登録される圧力の減少は、値を減少させる。簡潔性のために、タッチスクリーン１０６及び表示モニタ１０４は互いに一体化され、これによりユーザ１１０が、タッチスクリーン１０６を介してモニタ１０４に再生される画像を見ることを仮定される。

図２において、スライダの画像２０２がモニタ１０４に再生される。当該スライダは、例えば、音量、照明強度、温度、又は他の如何なる適切な物理量などの特定のパラメータがシステム１００の制御の下に仮定し得る実数値の範囲を表す。パラメータの現在の値は、様々な方法で可視化され得、ここでは、その１つが示される。ここにおける値は、画像２０２内の黒いバー２０４の垂直伸長によって示される。この組み合わせは、例えば、水銀温度計を読むことを思い出させる。

図３は、時間「ｔ」の関数として圧力「ｐ」を例示する。ユーザ１１０は、タッチスクリーン１０６の特定の位置において圧力を加える。ユーザ１１０が、図２に示されるように所望の値にパラメータを設定するために、ユーザ１１０は、所望のレベルが達成されるまで圧力を増加させる。モニタ１０４は、ユーザ１１０に視覚的なフィードバックを提供する。時間ｔ１においてこのレベルに達すると、ユーザ１１０は、所定の比率より下の比率で圧力を急激に低くさせる。すなわち、単位時間当たりの圧力の変動が、負であり、且つ所定のしきい値よりも大きさが大きい。更に言い換えれば、圧力の急激な減少を開始する点における時間に対する圧力のグラフのタンジェントは、所定の比率又は上述のしきい値を表す傾斜線３０２よりも急勾配である。このことは、ユーザ１１０が、圧力がよりなだらかに減少されるような場合のように値を減少させたくないが、代わりに急激な減少が発生する前に到達された値を有効にする、すなわち設定することを望んでいることを、システム１００に指示する。

パラメータの値が、有効にされて図２の値に設定され、しばらく経った後に、ユーザ１１０が値を低くすることを望むと仮定する。図４は、時間の関数として圧力のグラフを用いて第１実施例においてこのことを例示する。設定された値をロック解除するために、すなわち、事前に割り当てられた値を変更可能にするために、ユーザ１１０は、線セグメント４０２によって示される単位時間辺りの特定の量よりも急激に圧力を増加させる。システム１００がこの所定の値よりも大きい変化率を検出すると、当該値は、ロック解除され、ユーザ１１０は、値を変更させる、例えば、示される例におけるように、セグメント４０４に従い徐々に圧力を減らすことによって値を減らすことが可能である。モニタ１０４を介した視覚的フィードバックを通じて示されるパラメータの所望の値が達成されると、ユーザは、図３の下で説明されたように、この時に得られた値をロックするように、圧力を急激に減らし得る。この状況において、変化率が制御の実体であり、ユーザ１１０が視覚的フィードバックを通じて支援されるので、圧力の大きさの絶対値は、関係されている必要はない。図５は、第２の実施例を示し、ユーザ１１０は、急激に圧力を増加させそして急激に圧力を減少させることによって、値をロック解除する。例えば、ユーザ１１０は、タッチスクリーン１０６を単にタップ（軽く叩く）してもよい。ロック解除されると、ユーザは、値を、事前に設定された値よりも増加させるために圧力を徐々に増加させ、そして、圧力を急激に減らすことにより値をロックし得る。代わりに、ユーザ１１０が値を減らすことを望む場合、値がロック解除されてその後に低くされるべきであるという信号をシステム１００に伝えるために、急激な連続した２回のタップが与えられる。この場合、システム１００は、次の圧力のなだらかな増加を、値の減少として解釈する。すなわち、２番目のタップは、この２番目のタップの後に加えられる圧力の増加に応答して、値の変化の極性を逆転するように作用する。同様に、この状況は、パラメータの値の絶対的な増加又は減少に関する圧力の大きさの相対値を用いる。図６は、第３の状況を例示する。ユーザ１１０が図３の処理に従いパラメータの値を設定したと仮定する。ユーザ１１０が値を変更させる、例えば値を増加させるのを可能にするために、ユーザ１１０は、事前に設定された値と関連付けられるしきい値圧力６０２よりも大きい圧力を加える必要がある。時間ｔ６においてこのレベルを超えると、値はロック解除されて、（図３の状況に類似して）新しい値に到達されると圧力を急激に減少させることによってより大きい値に設定され得るか、又は、（図４の状況に類似して）圧力を緩やかに減少させることによって減らされ得る。この場合、パラメータの値との１対１の対応が存在するので、圧力の大きさの絶対値は、重要である。

好ましくは、所定の比率３０２及び４０２はプログラム可能であり、これにより、設定が個々のユーザの好みに従い行われ得る。

上述の例において、圧力感知入力装置は、タッチスクリーンを備える。圧力感知入力装置の他の例は、例えば、本文書に参考文献として組み込まれる米国特許第5,781,172号（代理人整理番号PHN13,522）若しくは米国特許第5,784,052号（代理人整理番号PHN15,232）におけるトラックボール、又はジョイスティックなども同様に用いられ得る。

この文章において、「実数値」という用語における「実」という語は、小数部分を含み得る数を示す。計算機において、実数は、通常、浮動少数点値として表現される。「浮動小数点」という名は、小数点より前に又は後に固定された数の数字が存在しないという事実を言及する。計算機における実数の表現の別の方法は、小数点より前に及び／又は後に固定された数の数字が存在する固定点表現を用いることによる。

この文章において用いられる「タッチスクリーン」という用語は、例えばスタイラス操作などのグラフィカルタブレットも含むべきである。ユーザの指と相互作用するタッチスクリーンに関して上述されてきたものは、グラフィカルタブレットにも適用可能である。

図１は、本発明のシステムのブロック図である。 図２は、圧力変化に関するユーザ入力を例示するグラフである。 図３は、圧力変化に関するユーザ入力を例示するグラフである。 図４は、圧力変化に関するユーザ入力を例示するグラフである。 図５は、圧力変化に関するユーザ入力を例示するグラフである。 図６は、圧力変化に関するユーザ入力を例示するグラフである。

Claims (18)

1. 圧力感知入力装置を備えるデータ処理システムであり、前記装置が、前記装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てるようなデータ処理システムであって、前記割り当てを制御するために前記圧力の変化率を検出するよう動作するデータ処理システム。
2. 前記パラメータを、所定の比率よりも大きい変化率を検出する前に割り当てられる値に設定するように動作する、請求項１に記載のデータ処理システム。
3. 所定の値よりも大きい変化率を検出すると、事前に割り当てられた前記値を変更可能にさせるように動作する、請求項１に記載のデータ処理システム。
4. 前記割り当てられた値に対応する圧力の第２の大きさよりも大きい圧力の第１の大きさを検出すると、事前に割り当てられた前記値を変更可能にさせるように動作する、請求項１に記載のデータ処理システム。
5. 前記装置がタッチスクリーンを備える、請求項１に記載のデータ処理システム。
6. 遠隔制御装置に収容される、請求項１に記載のデータ処理システム。
7. 前記所定の値がプログラマブルである、請求項２に記載のデータ処理システム。
8. 前記所定の値がプログラマブルである、請求項３に記載のデータ処理システム。
9. 圧力感知入力装置であり、当該装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てる圧力感知入力装置であって、前記割り当てを制御するために前記圧力の変化率を検出するよう動作する圧力感知入力装置。
10. 前記パラメータを、所定の比率よりも大きい変化率を検出する前に割り当てられる値に設定するように動作する、請求項９に記載の装置。
11. 所定の値よりも大きい変化率を検出すると、事前に割り当てられた前記値を変更可能にさせるように動作する、請求項９に記載の装置。
12. 前記割り当てられた値に対応する圧力の第２の大きさよりも大きい圧力の第１の大きさを検出すると、事前に割り当てられた前記値を変更可能にさせるように動作する、請求項９に記載の装置。
13. タッチスクリーンを備える、請求項９に記載の装置。
14. 遠隔制御装置に収容される、請求項９に記載の装置。
15. 前記所定の値がプログラマブルである、請求項１１に記載の装置。
16. 前記所定の値がプログラマブルである、請求項１２に記載の装置。
17. ユーザ入力装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てることを可能にする方法であって、前記割り当てを制御するために前記圧力の変化率を検出するステップを含む方法。
18. 圧力感知入力装置を備えるデータ処理システムと用いる制御ソフトウェアであって、前記装置が、前記装置へ加えられる圧力の制御の下で実数値をパラメータに割り当てるような装置であり、前記圧力の変化率を検出する前記装置の制御の下で前記割り当てを制御するのを可能にするよう動作する制御ソフトウェア。

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