JP2008508428A - 大気圧浸出および中圧浸出の組合せによるラテライト鉱石からのニッケルおよびコバルト回収法 - Google Patents

大気圧浸出および中圧浸出の組合せによるラテライト鉱石からのニッケルおよびコバルト回収法 Download PDF

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Abstract

褐鉄鉱およびサプロライトを含有するラテライト鉱石を浸出する手順である。十分な無機酸が褐鉄鉱スラリーに添加され、これは大気圧で浸出され、大部分の可溶性非鉄金属および可溶性鉄を溶解する。サプロライトの添加後、スラリーは更に標準沸点を上回る温度および大気圧を上回る圧力で、サプロライト中に含有されたニッケルの大部分を浸出し、および溶液中の鉄の大部分を沈殿させるのに十分な時間浸出される。その後スラリーの圧力は低下し、ニッケルおよび/またはコバルトが引き続き溶媒抽出、レジン-イン-パルプ法、もしくは他のイオン交換、硫化物もしくは水酸化物沈殿、または他の回収法により、浸出液から回収される。

Description

発明の技術分野
本発明は、含ニッケルラテライト鉱石の湿式精錬手順、特に単一の手順でのそのような鉱石の褐鉄鉱留分およびサプロライト留分の両方の酸浸出法に関する。
関連出願の相互参照
本願は、2004年8月2日に提出された米国特許仮出願第60/592,375号の恩典を主張するものであり、その開示内容は参照により本明細書に組み入れられる。
発明の背景
ラテライト鉱石は、地質年代にわたる天然の酸性天水の作用により、熱帯環境において地球の表面近くまたは表面でのニッケルを含んだ超苦鉄質岩のインサイチューでの風化により形成される。これらは様々な粘土、酸化鉱物および珪酸塩鉱物、若干濃縮されたニッケルおよび/またはコバルトからなり、このことは、これらを他のニッケル鉱石、硫化物鉱石の主要なクラスから区別している。後者は典型的には、しばしば銅および少量の貴金属を伴う、鉄、ニッケルおよびコバルトの硫化鉱物からなり、ならびに地殻における苦鉄質-超苦鉄質のマグマ貫入に関連している。
風化の過程は、典型的には層状の鉱床を形成し、完全なまたは最も広範な風化の産物は表面近くで生じ、および深度に応じより少ない風化度の産物に向かってこれらの粒度は増大し、最終的にはかなり大きい深度での風化されない岩石で終わる。高度に風化された層は通常、非常に細かく分割された針鉄鉱粒子内に微視的に分布されたその含有ニッケルのほとんどを含む。針鉄鉱は第二鉄のオキシ水酸化物であり、化学式FeOOHを有する。この層は通常、褐鉄鉱という名称であり、典型的には高い割合で鉄を含有する。
コバルトは通常褐鉄鉱層と関連し、ならびに通常大部分は、しばしばゴス土(asbolane)またはマンガン土と称される酸化されたマンガン鉱(Mn(III)および/またはMn(IV)を含有する酸化物および水酸化物)と関連する。
風化の少ない層は典型的には、例えば蛇紋石のような、様々なマグネシウム珪酸塩鉱物中に、それらの含有ニッケルを増加する割合で含む。蛇紋石は、化学式3MgO・2SiO2・2H2Oを有する、マグネシウムの珪酸塩鉱物である。ニッケルは、蛇紋石中のマグネシウムの一部と置換すると考えられる。マグネシウムは、他の二価の金属、例えば第一鉄(Fe2+)とも置換することができる。同じく不完全に風化した帯にニッケルを留める多くの他の珪酸塩鉱物も存在することができる。部分的に風化した、高度にマグネシウムを含んだ帯は、サプロライト、または珪ニッケル鉱という名称を与えられることが多い。(「珪ニッケル鉱」は、特に様々な組成の青リンゴ色のマグネシウム-ニッケル珪酸塩鉱物を説明するためにも使用される。)
一部の鉱床において、主としてノントロン石粘土(nontronite clay)からなる、典型的には褐鉄鉱とサプロライトの間に位置する別の帯が存在し、これらは含ニッケルであってもよいマグネシウム、鉄およびアルミニウムの珪酸塩である。(現在の)熱帯に位置するほとんどの鉱床においては、ノントロン石帯は大きく欠落している。
風化帯は、鉱物組成または化学組成は均質でなく、これらの帯間の境界は、地球の表面とは平行ではないことも注目されなければならない。しかし通常、高い鉄含量および比較的低いマグネシウム含量の鉱石から、比較的高いマグネシウム含量およびより低いが可変性の鉄含量の鉱石へのかなり急激な遷移が存在し、これはラテライト鉱床内1〜3mの垂直距離にわたり生じる。
単に例示する目的で、褐鉄鉱およびサプロライトの典型的化学組成を以下に示す。
褐鉄鉱:1.0〜1.8% Ni、0.05〜0.3% Co、35〜50%Fe、0.2〜3.5%Mg
サプロライト:1.2〜3.5%Ni、0.02〜0.07%Co、7〜20%Fe、10〜20%Mg
各帯は、典型的には有意な濃度のアルミニウム、マンガンおよびクロムに加え、様々な他の鉱物中に微量のその他の重金属、例えば銅および亜鉛も含有する。
ラテライト鉱石からのニッケル回収の困難な局面は、ニッケル有価物は、典型的には物理的手段により、すなわち金属有価物を分離するための化学処理に先立つ、いわゆる選鉱技術によっては実質的に濃縮することができないことである。このことは、ラテライト処理を高価なものとし、ラテライトの処理コストを低下する手段が数十年にわたり求められてきた。
同じく褐鉄鉱およびサプロライト鉱石の異なる鉱物組成および化学組成のために、これらの鉱石は通常同じ処理技術による処理のための修正の余地がない。
ニッケルラテライトに関するひとつの公知の酸浸出手順は、いわゆる高圧酸浸出(HPAL)法である(例えば、Joseph R. Boldt,「The Winning of Nickel Its Geology, Mining and Extractive Metallurgy」Longmans Canada Ltd. 1967 437〜453(非特許文献1)参照)。この手順は、1950年代末期にキューバのMoa Bayにおいて最初に使用され、1990年代後半には、追加のプラントが西オーストラリアに建設された。
この手順は、高温、典型的には250℃および高圧での硫酸浸出を利用し、250℃での対応する蒸気圧は約570psiまたは39気圧である。この温度で鉱石中の含ニッケル鉱物はほぼ完全に溶解される。溶解された鉄は、使用される高温で赤鉄鉱(Fe2O3)として迅速に沈殿し、その理由はこの化合物は、たとえわずかに酸性の溶液中であってもこの温度ではほとんど不溶性であるからである。ニッケルは溶液中に残留し、冷却後に、鉄を含有する浸出残渣が一連の洗浄沈殿濃縮機(wash thickener)における濃縮、いわゆる向流デカンテーション(CCD)回路により、ニッケルを含んだ溶液から分離される。その結果、鉄からニッケルを分離する浸出手順の主な目的が達成される。
HPAL手順の大きな欠点は、据付および保守の両方に経費がかかる、精巧な高温高圧オートクレーブおよび付属装置が必要なことである。加えてHPAL手順は、鉱石の非鉄金属含有物を化学量論的に溶解するために必要な量よりも、より多くの硫酸を消費し、その理由は、硫酸により提供される硫酸イオンのほとんどは、高温で硫酸水素イオン(HSO4 -)として結合するからである。別の言い方をすると、硫酸(H2SO4)は高温で解離し、単独のプロトン(H+)を放出するのみである。浸出液の冷却および中和時には、硫酸水素イオンは硫酸塩(SO4 2-)および別のプロトンに分解する。その結果後者のプロトン(酸)は浸出に完全には利用されず、例えば石灰岩により中和されなければならないような過剰な硫酸を生じる。
サプロライトの存在は、サプロライトからのマグネシウム浸出に起因した、大規模でおよび時には不経済な硫酸消費の増加を引き起こすので、HPAL手順の別の欠点は、一般に褐鉄鉱型供給の処理に限定されることである。これは、先に説明されたような、高温での硫酸水素塩「シフト」問題により悪化される。
米国特許第4,097,575号(特許文献1)は、鉱石を硫酸とより反応性とするためのサプロライト鉱の約820℃未満での焙焼、その後の褐鉄鉱鉱石の加圧浸出が生じるオートクレーブの排出物中の過剰な酸を中和するための焙焼炉焼成(roaster calcine)の使用を構成する、HPAL手順の改善を開示している。サプロライト鉱石内に含まれるニッケルは、この中和時にほとんど溶解される。この手順の報告された利点は、褐鉄鉱の加圧浸出時に添加された硫酸がより良く利用されること、オートクレーブ排液を処理するための石灰岩または他の費用のかかる中和剤の消費を減少すること、ならびに典型的ニッケルラテライト鉱体の褐鉄鉱およびサプロライトの両留分の処理能力を達成することである。この手順の欠点は、褐鉄鉱の浸出に高価なオートクレーブの使用が依然必要であること、ならびにサプロライト鉱石の焙焼手順が必要であることであり、これは資本費および操作費の両方に関して高価である。
米国特許第6,379,636 B2号(特許文献2)は、米国特許第4,097,575号(特許文献3)に開示された手順の更なる改善を開示しており、ここではサプロライト焙焼工程は省かれ、「生」型のサプロライトを使用し、オートクレーブ排液中の過剰な酸が中和される。加えて、より多くの酸を、この排出物に添加し、浸出することができるサプロライトの量を増加することができる。しかしこの手順は、高価なオートクレーブの使用が依然必要である。
大気圧のみでの酸浸出を利用し、先に説明された加圧浸出の欠点を排除するいくつかの手順も説明されている。米国特許第3,793,432号(特許文献4)は、ラテライト鉱石の大気中浸出手順を開示しており、ここではこの鉱石は、沸点またはそれ未満で硫酸と反応し、溶解した鉄の沈殿が、アンモニウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、またはリチウムイオンのような鉄沈殿剤の添加により実現される。明白には説明されていないが、供給された鉱石の高い鉄含量および低いマグネシウム含量により証明されるように、この明細書に列記された実施例は全て、褐鉄鉱鉱石試料を使用する。この手順は、加圧浸出の欠点を克服しているが、別の欠点を有する。第一に、鉄の沈殿はジャロサイト化合物としてであり、これは熱力学的に不安定な鉄化合物であり、経時的に分解して硫酸を放出し、その結果環境に問題を引き起こす。(明白に言及していないが、ジャロサイトは、実施例に概説された条件で沈殿することは当業者には明らかであろう。)ジャロサイトは、3モルの鉄につき2モルの硫酸塩を含有し、従ってこの化合物は、必要な硫酸イオンを提供するためにかなり過剰な硫酸を消費することを表している。
第二に、この鉱石からのニッケル抽出物は、明らかにかなり少ない。抽出は明白に言及されていないが、残渣のニッケル含量ならびにジャロサイトは当初の鉱石よりもより少ない割合の鉄を含有しおよび事実上全ての鉄は残渣中に残存するので、残渣質量は当初の鉱石の質量よりも多くなければならないという事実を基に、ニッケル抽出物は通常60〜65%の範囲である。
第三に、4〜5日間程度の、非常に長い浸出時間の必要性が存在する。第四に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの、比較的高価な鉄沈殿剤の添加の必要性が存在する。
米国特許第6,261,527 B1号(特許文献5)および第6,680,035 B2号(特許文献6)は、褐鉄鉱鉱石が最初に強硫酸により「全体的に」浸出される、すなわちニッケルおよび鉄の両方が、針鉄鉱から実質的に溶解され、その後サプロライト鉱石が、得られる褐鉄鉱浸出スラリー中に浸出されると同時に、ジャロサイト沈殿剤の添加により鉄がジャロサイトとして沈殿するような、別の大気圧浸出手順を開示している。この手順は、ジャロサイトの生成という欠点も有する。
国際公開公報第03/093517 A1号(特許文献7)は、この手順の改善を開示しており、これは、ナトリウム、カリウム、またはアンモニウムなどのジャロサイト形成イオンの添加を省き、ならびに鉄のジャロサイト以外の化合物、例えば針鉄鉱としての沈殿を引き起こすことで構成される。この手順は、ジャロサイトの欠点を克服するが、硫酸の消費は、列記された実施例において鉱石1トンにつき0.59〜0.87トンであり、列記された11の実施例中9例において、鉱石1トンにつき0.72トンを上回っていた。
米国特許第6,261,527 B1号(特許文献8)および第6,680,035 B2号(特許文献9)および国際公開公報第03/093517 A1号(特許文献10)に開示された手順は、針鉄鉱は、蛇紋石のような典型的サプロライト鉱物よりも、酸浸出がより難しいという事実を基にしている。このことは、他の研究者達によって明らかにされている(例えば:John H. Canterford,「Leaching of Some Australian Nickeliferous Laterites with Sulfuric Acid at Atmospheric Pressure」Proc. Australasian Inst. Min. Metall., 265 (1978), 19〜26(非特許文献2);N. M. Rice and L.W. Strong,「The Leaching of Lateritic Nickel Ores in Hydrochloric Acid」Canadian Metallurgical Quarterly, 13(3)(1974), 485〜493(非特許文献3);および、米国特許第5,571,308号(特許文献11)の図5を参照のこと)。従って、サプロライトのみを、鉄沈殿が同時に起こる浸出の第二段階に効果的に使用することができる。これは、その溶液の酸性度が、ジャロサイトの沈殿を可能にするにはかなり低く、更には針鉄鉱または他の第二鉄の加水分解産物の沈殿を可能にするにはより低くなければならないことが理由である。褐鉄鉱に含まれた針鉄鉱は、これらの条件下では非常に緩徐に浸出するであろう。従って褐鉄鉱(主に針鉄鉱)は、比較的高い酸濃度により初期段階で浸出され、ならびに鉄およびニッケルは両方とも溶液に移る。
米国特許第6,261,527 B1号(特許文献12)および第6,680,035 B2号(特許文献13)および国際公開公報第03/093517 A1号(特許文献14)に開示された手順の別の欠点は、浸出手順が遅いことである。これらの反応を完了するには、10時間よりも長い浸出滞留時間が必要である。従ってこの手順を実行するには、多数の巨大な浸出反応器が必要であり、ならびにこのことは、手順の資本費および操作費を、はるかに短い滞留時間を有する浸出手順と比べて、増大する。
先に説明された大気圧浸出手順は、高圧浸出の欠点に対処しているが、著しく低いニッケル抽出を有する(典型的には大気圧浸出について80〜85%、対、高圧酸浸出について90〜97%)。本発明の目的は、高圧酸浸出手順の欠点を取り除くかまたは軽減すると同時に、公知の大気圧浸出手順よりも、より高度かつより迅速なニッケルおよびコバルトの回収を実現することである。
米国特許第4,097,575号 米国特許第6,379,636 B2号 米国特許第4,097,575号 米国特許第3,793,432号 米国特許第6,261,527 B1号 米国特許第6,680,035 B2号 国際公開公報第03/093517 A1号 米国特許第6,261,527 B1号 米国特許第6,680,035 B2号 国際公開公報第03/093517 A1号 米国特許第5,571,308号 米国特許第6,261,527 B1号 米国特許第6,680,035 B2号 国際公開公報第03/093517 A1号 Joseph R. Boldt,「The Winning of Nickel Its Geology, Mining and Extractive Metallurgy」Longmans Canada Ltd. 1967 437〜453 John H. Canterford,「Leaching of Some Australian Nickeliferous Laterites with Sulfuric Acid at Atmospheric Pressure」Proc. Australasian Inst. Min. Metall., 265 (1978), 19〜26 N. M. Rice and L.W. Strong,「The Leaching of Lateritic Nickel Ores in Hydrochloric Acid」Canadian Metallurgical Quarterly, 13(3)(1974), 485〜493
発明の概要
本発明は、第一段階は、褐鉄鉱鉱石のスラリーの濃無機酸との大気圧での混合および反応からなり、第二段階は、得られる浸出スラリーへのサプロライト鉱石の添加、その後の中程度に上昇した温度および圧力での浸出からなる、2段階での褐鉄鉱およびサプロライト鉱石からのニッケルおよびコバルトの効率的浸出の手順を提供する。鉄は、主に鉄ミョウバン以外の第二鉄の酸化物および/または水酸化物として、固形浸出残渣中のニッケルおよびコバルトから効率的に分離される。
褐鉄鉱浸出工程は、沸点に近い温度で実行されなければならない。添加される酸の量は、鉱石中の可溶性非鉄金属に加え可溶性鉄の化学量論的溶解にほぼ必要な量でなければならず、ならびに有利なことに少し過剰な酸が、溶解反応を起動するために使用され得る。好ましくは、二酸化硫黄または硫酸鉄のような還元剤が、ニッケル、および特にコバルトの溶解を増強するために、褐鉄鉱浸出スラリーに添加される。
サプロライト浸出段階において、温度は、反応の迅速な速度および満足できるニッケル(およびコバルト)抽出を実現するのに十分高いが、得られる作動圧力は単純な低価格オートクレーブの許容内であるよう十分に低くなければならない。オートクレーブの作動圧力は、使用される作業温度での飽和蒸気圧とほぼ等しい。この圧力は、温度上昇に伴って非常に迅速に増大し、特に約150℃をはるかに超えると、非常に迅速に増大する。過大な圧力での操作の複雑さおよび困難さを避けるために、本発明の浸出の第二段階を実行するための適当な温度範囲は、約120〜160℃であり、この温度は、良好な手順の性能と両立するよう理論的に可能な限り低く維持されなければならない。例えば150℃で優れた結果が実現されることがわかっている。この温度での対応する圧力(約70psi)は、単純なオートクレーブシステムを浸出の実行に使用することを可能にするのに十分に低い。
ひとつの好ましい態様において、溶解した第二鉄の沈殿ならびに残存するニッケルおよびコバルトの固相からの抽出を加速するために、鉄を含む「種(seed)」材料が、サプロライト加圧浸出段階の開始時に、浸出スラリーへ添加される。
サプロライト浸出工程に続いて、浸出液は、ニッケルおよびコバルトの回収前に中和されることが好ましい。
本発明のラテライト浸出法は、驚くべきことに、高レベルのニッケル抽出を実現すると同時に、高コストの高圧オートクレーブを避け、および環境に優しくない強酸(high-acid)を消費する鉄ミョウバン化合物の生成を避けることができる。この手順はオートクレーブが必要であるが、操作条件は、高圧酸浸出手順と比べ、比較的穏やかである(後者のオートクレーブ手順については、ほぼ10倍またはそれよりも大きい操作圧力が必要である)。結果的に、本発明の手順は、はるかに単純な装置デザインが可能であり、ならびに操作および保守も、高圧酸浸出手順よりも容易である。加えてサプロライト浸出反応および鉄沈殿反応は、中程度に上昇した温度ではるかに早く生じ、ならびに先に説明された大気圧浸出手順と比べ、はるかに短い浸出滞留時間が必要とされる。従って本発明の手順の実行に必要とされるオートクレーブは、米国特許第6,261,527 B1号および第6,680,035 B2号および国際公開公報第03/093517 A1号の手順に必要とされる大気圧浸出反応器よりもはるかに小型である。加えて、本発明の手順は、前述の大気圧浸出手順で実現することができるものよりも、より高いニッケル抽出を実現することができる。
本発明は、約5〜10%の鉄抽出を伴い、少なくとも約90%、高ければ95%またはそれよりも多いニッケル抽出、ならびに多ければ95%またはそれよりも多いコバルト抽出を実現することができることがわかっている。
発明の詳細な説明
図1に関して、攪拌タンク反応器、または連続加工処理の場合は、一連の攪拌タンク反応器などの、適当な装置内で、褐鉄鉱鉱石のスラリーは、硫酸、塩酸および硝酸、またはこれらの酸のいずれかの混合物の群から選択された、濃無機酸と混合される。褐鉄鉱鉱石スラリーは、ドラムスクラバー(drum scrubber)内の鉱石の選鉱およびパルプ化などの、通常の手段により生成され、このことは当業者には明らかであろう。
添加される酸の量は、鉱石中の可溶性非鉄金属に加え、可溶性鉄、すなわち針鉄鉱中に存在するニッケル、コバルト、マグネシウム、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄の大部分、および他の可溶性鉄ヒドロキシルオキシド(hydroxyl-oxide)鉱物、および通常比較的不溶性の亜クロム酸塩鉱物中に主に含まれるクロムのわずかな部分を、化学量論的に溶解するのにほぼ必要な量である。わずかに過剰な酸が、溶解反応をできる限り完結させ、ならびに褐鉄鉱鉱石からのニッケルおよびコバルトの最大抽出を確実にするために、添加される。場合によっては、マグネシウムおよびアルミニウムの一部は不溶性であり、このことは正確な酸添加を決定するために考慮されなければならない。
濃酸の褐鉄鉱鉱石スラリーへの添加は、かなりの熱の発生を生じ、この混合物の温度を浸出液の沸点と同じ高さに上げる。大気圧褐鉄鉱浸出工程は好ましくは、浸出反応速度を最大化し、これにより反応の完了に必要な滞留時間を最小化するために、この溶液の沸点近くで実行される。浸出温度をできる限り沸点近くに維持するために、追加の蒸気および他のエネルギーを浸出反応器に加えることができる。追加のエネルギーの必要性を最小化し、ならびにニッケルおよびコバルト回収のために引き続き処理されることが必要な貴液容積を最小化するために、褐鉄鉱鉱石スラリー密度は、良好な混合と両立して、できる限り高いことが好ましい。
褐鉄鉱鉱石スラリーは、これらの反応を完了するのに十分な時間浸出される。これは典型的には、褐鉄鉱浸出が約95〜105℃で実行される場合には、1〜4時間である。
この手順の好ましい態様において、鉱石からのニッケル、および特にコバルトの溶解を増強するために、還元剤が、褐鉄鉱浸出スラリーへ添加される。褐鉄鉱鉱石中に存在するコバルトの大部分および比較的少ない割合のニッケルは、典型的には、集合的に「マンガン土(wad)」と称される、様々な酸化されたマンガン鉱物中に含まれる。マンガンは、これらの鉱物中では典型的には4価または3価状態であり、ならびにマンガンの2価の形での溶解を引き起こすために還元剤が添加されない限りは、酸浸出が難しい。当業者には明らかであるように、マンガンの溶解には、含有されたコバルトおよびニッケルが溶解することも必要である。適当な還元剤は、SO2の気体または水溶液のいずれかとしての二酸化硫黄(SO2)、および可溶性塩としての第一鉄、例えば硫酸鉄を含むが、他の多くの還元種も、酸化されたマンガン化合物と反応するであろう。
得られる褐鉄鉱浸出スラリーは、サプロライト鉱石と共にオートクレーブに注入される。浸出手順時にサプロライト鉱石粒子がオートクレーブ反応器内で懸濁されることを可能にする粒度を実現するために、サプロライト鉱石は典型的には、粗鋼サプロライト鉱石の破砕、粉砕および選鉱もしくはサイクロン(cycloning)により調製されるであろう。得られるスラリーは、任意の適当な手段、例えば中間圧蒸気のオートクレーブへの直接注入によるか、またはオートクレーブ注入前の浸出スラリーの直接的もしくは間接的蒸気加熱により、所望の反応温度、例えば120〜160℃の範囲に加熱される。オートクレーブ滞留時間は、褐鉄鉱大気圧浸出後に溶液中の鉄の大部分が加水分解しおよび沈殿すること、ならびに鉄の加水分解により再生された酸がサプロライト鉱石と反応すること、従って含有されたニッケルおよびコバルトの大部分、更にはマグネシウムおよび他の不純物金属を抽出することを可能にするのに十分である。
これらの反応を完了するためには、150℃では、典型的にはわずかに1〜2時間が必要である。これは、国際公開公報第03/093517 A1号に開示された大気圧浸出工程における典型的には10〜11時間とは対照的である。従って本発明の手順は、オートクレーブが必要であるが、大きく削減された滞留時間は、この反応器が国際公開公報第03/093517 A1号の手順において必要とされる大気圧浸出反応器よりも、はるかに小型であることを意味する。加えて最高160℃でのオートクレーブ操作の作動圧力は、90psiと等しいかまたはそれよりも低いので、この反応器は、温度約250〜270℃および圧力580〜800psiの高圧浸出手順で使用されるオートクレーブと比べて、比較的単純である。全般的に、本手順において必要な中圧オートクレーブシステムは、国際公開公報第03/093517 A1号の手順において必要とされる大気圧浸出反応器とかかる経費は同等で、かつ操作および保守は代表的な高圧酸浸出オートクレーブよりもはるかに単純であることができる。
同様の酸/鉱石比およびサプロライト/褐鉄鉱比を使用して、本手順において得られるニッケル抽出は、国際公開公報第03/093517 A1号の手順において得られるニッケル抽出よりも、最大で10パーセントポイントまたはそれ以上大きいことがわかっている。これは、米国特許第6,261,527 B1号および第6,680,035 B2号および国際公開公報第03/093517 A1号に開示された手順と比較して、本手順の非常に重大な利点である。
サプロライト浸出段階に関する沸点を上回る温度の使用も、溶液中のより高いニッケル/鉄比を提供することができ、これも浸出液の下流処理に関して有利である。これは、大部分の場合において、ニッケルおよびコバルトの回収が実行される以前に、事実上全ての鉄が溶液から除去されなければならないからである。通常溶液中の残留鉄は、浸出スラリーへの塩基、例えば炭酸カルシウムの添加、ならびにオキシ水酸化鉄化合物の沈殿により除去される。一部のニッケルは、鉄と共沈され、代価のある金属の喪失を生じる。中和剤も、この手順の操作経費の追加をもたらす。
比較的高い温度を使用することの更なる利点は、より高い浸出温度で、より高い沈降速度が実現される、最終の浸出スラリーの固/液分離特性の改善である。
浸出後に、浸出スラリーは、鉱石中に含まれたニッケルおよびコバルトのほとんどを含有する浸出貴液ならびに鉱石中の鉄のほとんどを含有する固形残渣を生成するために、濾過または濃縮による固/液分離に供される。有利なことに、濃縮は、浸出残渣の外へ連行された金属有価物のほとんどを洗浄するために、洗浄水の流れおよび浸出スラリーの向流の流れを伴う、一連の沈殿濃縮機内で実行され、この方法は向流デカンテーション(CCD)と称される。金属有価物は、主に第一の沈殿濃縮機の沈殿濃縮機オーバーフローに属し、これは浸出貴液である。
浸出貴液は、溶媒抽出、イオン交換、例えば硫化水素のような硫化剤を使用する硫化物沈殿、または例えば沈殿剤としてマグネシアを使用する水酸化物沈殿のような、当業者に公知の方法によるニッケルおよびコバルトの回収へ進む。
ニッケルおよびコバルトは、レジン-イン-パルプ(resin-in-pulp)法を使用し、予め固/液分離せずに、浸出スラリーから回収することもできる。この手順において、ニッケルおよびおそらくはコバルトを抽出するイオン交換樹脂が、浸出スラリーへ直接添加される。抽出が完了した後、樹脂は、スクリーニングによりニッケルが枯渇した浸出スラリーから分離される。固形物を除去するために樹脂を洗浄した後、ニッケルは、新鮮な酸溶液により、樹脂から溶離することができる。
前述の方法のひとつによるニッケルおよびコバルトの回収前または回収時に、浸出液は、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウムなどの塩基で中和することができ、浸出手順から残存する遊離酸を中和し、および少量の第二鉄、アルミニウム、およびクロムを沈殿し、その間ニッケルおよびコバルトの共沈は最小化される。この手順は、単工程でまたは中間の固/液分離により分離された多工程で実行することができる。
本発明のひとつの態様において、中和の第一段階は、浸出残渣の浸出液からの分離前に実行することができる。その後一緒にした浸出および中和残渣は、前述のような濾過または濃縮により部分的に中和された浸出液から分離することができる。中和の第二段階は、浸出貴液からのニッケルおよびコバルトの回収のために選択された方法に応じて、依然望ましいものである。 この中和の第二段階の後、得られる中和残渣は、中和された浸出液から濾過または濃縮により分離することができる。この第二段階中和残渣は、理想的には、あらゆる共沈したニッケルおよびコバルトを再溶解するために第一段階中和に戻される。
別の本発明の好ましい態様において、図2に示されたように、鉄を含む「種」材料が、サプロライト圧力浸出段階の開始時に浸出スラリーへ添加される。この目的は、溶解された第二鉄の沈殿ならびに残存するニッケルおよびコバルトの固相からの抽出を加速することである。種粒子の表面は、例えば、水酸化鉄、針鉄鉱、または赤鉄鉱などの、鉄の加水分解および沈殿のための低い活性化エネルギー部位を提供する。この種材料は、沈殿した鉄化合物を含有する、最終の浸出残渣それ自身の一部であることが理想的である。
下記実施例は、本発明の方法を例示している。これらの実施例において使用される鉱石は、中央アメリカラテライト鉱床から入手した。鉱石の褐鉄鉱留分およびサプロライト留分は、表1に示した組成を有する。サプロライト鉱石は、試験に使用する前に、約〜100メッシュに破砕した。
Figure 2008508428
実施例1
水702mLに、96%硫酸287.6gおよび37%HCl48.0g(両方の無機酸は試薬等級である)を添加することにより、酸溶液を調製した。この酸溶液を、大気へ開放された水コンデンサーを備えた、機械式攪拌機、4個のプラスチック製そらせ板、および密に嵌合した蓋を装着した、2Lの円柱状反応ケトルに移した。この反応ケトルは、外部電気加熱マントルにより加熱した。表1に説明した褐鉄鉱鉱石381.7g(湿量)を、この酸溶液に添加し、同時に混合物を加熱および攪拌した。この温度は、94〜105℃に制御し、褐鉄鉱鉱石は、5時間浸出した。液体試料を、1、2および5時間で、浸出スラリーから採取した。
5時間浸出後、浸出スラリーを、2Lチタン製オートクレーブへ、表1に説明されたサプロライト鉱石344.8g(湿量)と共に移した。サプロライト鉱石は最初に、約〜100メッシュに湿式粉砕し、その後濾過し、水分27.5%を含むケーキを形成した。工業用赤鉄鉱128.6gも、鉄沈殿の「種」として作用するように、オートクレーブに添加した。このオートクレーブには、機械式攪拌子、熱電対、冷却コイルおよび外部加熱マントルを装着した。浸出スラリーを150℃に加熱し、その温度で2時間維持した。1時間後に試料をオートクレーブから取り出した(褐鉄鉱大気圧浸出を含む、全浸出時間は6時間)。
その後水冷コイルを使用して、スラリーを素早く約50℃に冷却し、オートクレーブから排出した。全スラリーを濾過した。フィルターケーキを、新鮮な水で2回再パルプ化し、連行された金属有価物を洗浄除去した。その後ケーキを乾燥し、秤量した。乾燥固形物、濾液および一緒にした洗浄水は、個別にアッセイした。最終残渣および溶液の質量、容積およびアッセイを基に、様々な金属の抽出を計算した。大気圧褐鉄鉱浸出工程および中圧サプロライト浸出工程時に採取した液体試料のアッセイを表2に示し、最終溶液および残渣のアッセイに加え、算出した金属抽出を表3に示した。
褐鉄鉱/サプロライト質量比(乾燥固形物ベース)は1.0であり、全体の酸/鉱石比は、600kg当量H2SO4 /1トン乾燥固形物であった。
Figure 2008508428
Figure 2008508428
* 抽出は、残渣および最終溶液のアッセイ、質量、および容積を基にした。
表2のアッセイは、褐鉄鉱鉱石中のニッケルおよび鉄が大気圧浸出段階時に実質的に溶解したこと、および1時間は、浸出反応をほぼ完全に実施にする上で十分であったことを示しているが、2および5時間での遊離酸の更なる還元は、更なる反応が若干生じたことを示している。6時間溶液アッセイ(表2、1時間の加圧浸出)および最終溶液アッセイ(表3、2時間の加圧浸出)は、溶液中の鉄がオートクレーブ内の中程度の圧力および温度条件で迅速に加水分解され沈殿する一方で、サプロライト鉱石に含まれたニッケルの大部分は溶解していることを示している。最終溶液のニッケルおよび鉄アッセイは、最終浸出液の真空濾過時に生じる、かなりの蒸発のために、1時間溶液アッセイよりも有意に高かった。
これらの結果は、非常に高いニッケル抽出および低い鉄抽出が、本発明の手順の特徴であることを示している。最終残渣の低い硫黄含量は、鉄の大部分は、理論的Fe/S質量比が約2.6である鉄ミョウバンとして沈殿しなかったことを示している。
実施例2
別の試験を、下記の除外以外は実施例1に説明したものと同じように実行した。使用した褐鉄鉱鉱石は、以下の組成を有した:1.55% Ni、48.4% Fe、0.47% Mg、および37.2%水分。この鉱石398.1g(湿量)を、水573.7g、96%H2SO4 288.2g、37%HCl 46.9g、およびMgSO4・7H2O 285.7gと共に、本試験で使用した。本試験では、赤鉄鉱種材料は使用しなかった。MgSO4・7H2Oは、溶液への酸の添加前に、水に溶解した。可溶性マグネシウムのこの溶液への添加の目的は、浸出貴液からのニッケルおよびコバルト回収後に残存するマグネシウムリッチ溶液のリサイクルを模倣するためである。大気圧浸出を、温度96〜101℃で実行した。加圧浸出段階では、試料をオートクレーブから採取しなかった。
大気圧褐鉄鉱浸出時に採取した液体試料のアッセイを表4に示し、ならびに最終溶液および残渣のアッセイに加え、算出した金属抽出を表5に示した。
褐鉄鉱/サプロライト質量比(乾燥固形物ベース)は1.0であり、全体の酸/鉱石比は、600kg当量H2SO4 /1トン乾燥固形物であった。
Figure 2008508428
Figure 2008508428
* 抽出は、残渣および最終溶液のアッセイ、質量、および容積を基にした。
本試験の結果は、実施例1に示した結果にかなり類似しており、有効な鉄沈殿を実現するために種は不要であることを示している。同じく最初に溶液に溶解したマグネシウムの存在は、ニッケルの抽出または鉄の沈殿に負の影響を及ぼすようには見えなかった。
実施例3
比較のために、国際公開公報第03/093517 A1号に開示された手順の条件を模倣する別の試験を行った。大気圧褐鉄鉱浸出段階は、実施例1に説明した褐鉄鉱浸出段階と同様に実行した。実施例2で使用した同じ褐鉄鉱鉱石398.1g(湿量)を、水719.9g、96%H2SO4 288.2g、および37%HCl 46.9gで構成された溶液へ添加した。浸出は、101〜104℃で4時間実行した。4時間後、H2O 20.0%および赤鉄鉱種128.6gを含有する粉砕したサプロライト310.6gを、浸出スラリーへ添加し、浸出を98〜102℃で更に10時間継続した。液体試料を定期的に採取し、浸出の経過を追跡した。最終の浸出スラリーを濾過し、フィルターケーキを、新鮮な水で2回再パルプ化し、ならびに濾液、洗浄液および最終洗浄した残渣を、先の実施例におけるようにアッセイした。
従ってこの試験の条件は、サプロライト鉱石の添加後に、150℃で2時間の加圧浸出の代わりに、約100℃で10時間の大気圧浸出を実行した以外は、本質的に実施例1のものと同じである。
褐鉄鉱/サプロライト質量比(乾燥固形物ベース)は、1.0であり、および全体の酸/鉱石比は、600kg当量H2SO4 /1トン乾燥固形物であった。
本試験の結果を、表6および表7に示す。
Figure 2008508428
Figure 2008508428
* 抽出は、残渣および最終溶液のアッセイ、質量、および容積を基にした。
表6および表7の結果は、予想されたように、国際公開公報第03/093517 A1号の実施例において示された結果に類似していた。しかし、国際公開公報第03/093517 A1号の大気圧浸出手順で得られたニッケル抽出は、本発明の大気圧浸出および加圧浸出組合せ手順により得られたものよりも8〜9パーセンテージポイント低かった。このことは、本手順は、国際公開公報第03/093517 A1号と比べて有利であることを明確に示している。
実施例4
本発明に説明されたような大気圧および中圧浸出の組合せを使用して得られた結果を、中圧浸出単独を使用して得られた結果と比較するために、別の試験を行った。この試験において、表1に説明された褐鉄鉱381.7g(湿量)、水分20.0%の粉砕したサプロライト312.5g、水734.4mL、96%H2SO4 288.3gおよび37%HCl 46.8gを、2Lのチタン製オートクレーブに充填し、150℃に加熱し、2時間浸出した。急激に冷却した後、浸出スラリーを濾過し、浸出残渣を、前記実施例のように再パルプ化洗浄した。濾液、洗浄液および固形物残渣を、その他の実施例のようにアッセイした。金属抽出を、溶液の容積、残渣質量およびアッセイを基に算出した。
褐鉄鉱/サプロライト質量比(乾燥固形物ベース)は1.0であり、および全体の酸/鉱石比は、600kg当量H2SO4 /1トン乾燥固形物であった。
本試験の結果を、表8に示す。
Figure 2008508428
* 抽出は、残渣および最終溶液のアッセイ、質量、および容積を基にした。
この試験において実現された非常に低いニッケル抽出は、中程度の温度および圧力での混合した褐鉄鉱/サプロライト鉱石の直接の加圧浸出は、おそらくニッケル抽出の実行可能な(viable)手順を生じないことを例証している。それに対して、本発明の手順のように、大気浸出および中圧浸出を組合せることにより、高圧浸出手順のものに近い浸出抽出が、高圧浸出手順に関連した高圧の複雑さを伴わずに実現される。
実施例5
本実施例において使用される鉱石の褐鉄鉱留分およびサプロライト留分は、表9に示した組成を有した。
Figure 2008508428
この場合、褐鉄鉱鉱石238g(乾量ベース)は、水中35%固形物のスラリーであり、これを実施例1で使用したものに類似した反応ケトル中に入れた。96%硫酸338.5gを、約10分間かけて反応器にゆっくり添加した。この酸の溶解熱は、全ての酸の添加後5分以内に、温度を99℃に上昇した。褐鉄鉱は、温度94〜102℃で4時間かけて浸出した。褐鉄鉱浸出期間の間、二酸化硫黄ガスで、浸出スラリーを泡立て、浸出スラリーの酸化還元電位を、約620mV(飽和Ag/AgCl参照電極に対して)に制御した。試料は、この最初の浸出期間の最後に採取した。
サプロライトは、〜100メッシュに湿式粉砕し、濾過し、フィルターケーキを生成した。このフィルターケーキ262g(乾量ベース)を褐鉄鉱浸出スラリーに添加し、その後これをオートクレーブに移した。オートクレーブを密封し、150℃に加熱し、この温度での浸出を、更に1時間継続し、その後オートクレーブを急激に冷却した。スラリーは、追加の1時間の浸出期間の完了時に試料採取した。サプロライトの褐鉄鉱に対する比は、1.1であり、この試験での硫酸の添加は、650kg H2SO4 /1トン鉱石であった。
浸出液および固形物残渣の浸出の各段階の完了時のアッセイを、表10に示した。
Figure 2008508428
同じく表10に、Ni、Co、FeおよびMgの計算された抽出も示した。Ni、Co、およびMg抽出は、ゼロ珪素浸出と仮定し、固形残渣の質量を、鉱石および残渣の珪素アッセイを用いて計算する、「珪素タイ(silicon tie)」法を使用して計算した。次にこれらの質量および鉱石および残渣のアッセイを用い、抽出を計算した。
わずかに4時間の褐鉄鉱浸出が使用され、二酸化硫黄ガスが褐鉄鉱浸出時に添加され、サプロライト浸出相に種が添加されず、およびわずかに1時間のオートクレーブ浸出が使用される点で、本試験は実施例1と大きく異なった。これらの結果は依然非常に高いニッケル抽出を、最小の鉄抽出および非常に良好なコバルト浸出と共に提供した。後者は、この鉱石中に存在するマンガン土材料の還元剤としての二酸化硫黄の有効性に起因した。
当業者には、この手順の多くの変更が本発明の広範な範囲内で可能であることは、当然理解されるであろう。当業者は、この説明を基にした本発明は、本発明の目的を実行しかつ目標を満たすその他の態様において利用することができることを理解するであろう。前記説明は、例証することを意図しており、本発明の範囲は、「特許請求の範囲」により規定される。
図1は、本発明の手順の簡略化された形のひとつの態様を示す工程系統図である。 図2は、鉄沈殿の種を提供するために、浸出残渣の一部がリサイクルされる、本発明の手順の別の態様を示す工程系統図である。

Claims (14)

  1. 以下の工程を含む、褐鉄鉱およびサプロライトを含有するラテライト鉱石を浸出する方法:
    (a)褐鉄鉱鉱石のスラリーへ十分な無機酸を添加し、かつ大気圧で浸出して、鉱石中の非鉄金属および可溶性鉄の大部分を溶解する工程;
    (b)サプロライト鉱石を工程(a)において生成された浸出スラリーへ添加し、ならびにオートクレーブ内で、浸出液の標準沸点を上回る温度および大気圧を上回る圧力で、サプロライト鉱石中の含有されたニッケルの大部分を浸出し、かつ溶液中の鉄の大部分を沈殿させるのに十分な時間浸出する工程;
    (c)工程(b)で生成された浸出スラリーの圧力を大気圧まで低下させる工程;ならびに
    (d)浸出液からニッケルまたはコバルト化合物のいずれかの少なくとも1種を回収する工程。
  2. 褐鉄鉱鉱石スラリーが、良好な混合と両立して、できる限り高い固形物濃度で調製される、請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)が、約95〜105℃の温度範囲で実行される、請求項1記載の方法。
  4. 工程(b)が、迅速な反応ならびに満足できるニッケル(およびコバルト)抽出を実現するのに十分に高いが得られる作動圧力は単純な低価格オートクレーブの許容内である十分に低い温度で実行される、請求項2記載の方法。
  5. 工程(b)が、約120〜160℃の範囲の温度で実行される、請求項3記載の方法。
  6. 工程(b)が、約150℃の温度で実行される、請求項4記載の方法。
  7. 無機酸が、硫酸、塩酸、および硝酸、またはそれらの混合物の群より選択される、請求項4記載の方法。
  8. 無機酸が硫酸である、請求項5記載の方法。
  9. 浸出液からのニッケルまたはコバルト化合物のいずれかの少なくとも1種の回収が、先に固/液分離せずに浸出液へイオン交換樹脂を添加する工程を含む、請求項1、3、5、または8のいずれか1項記載の方法。
  10. 浸出液からのニッケルまたはコバルト化合物のいずれかの少なくとも1種の回収の前に、浸出液が最初に沈殿から分離される、請求項1、3、5、または8のいずれか1項記載の方法。
  11. 鉱石からのコバルトの溶解を増強するために、還元剤が工程(a)の間に添加される、請求項1または8記載の方法。
  12. 還元剤が、二酸化硫黄、硫化水素、可溶性の亜硫酸水素塩および亜硫酸塩化合物、または可溶性第一鉄化合物の群から選択される、請求項11記載の方法。
  13. 鉄を含む種材料(seed material)が、工程(b)の間に、鉄の沈殿を増強するために添加される、請求項1または8記載の方法。
  14. 種材料が、工程(c)で生成される最終浸出残渣の一部である、請求項13記載の方法。
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