JP2008507510A - 析出物の調製方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、写真分野で通常使用される装置の使用を含む、有機分子の析出を制御する方法に関係する。

Description

本発明は、物質析出分野におけるものである。本発明は、概して結晶の核形成及び成長の制御方法の技術分野に関し、詳しくは、非ハロゲン化銀物質の結晶化に関する。本発明は、通常写真分野で適用される装置を用いる方法に関係している。
溶液からの結晶化は、化学処理業界における重要な分離精製プロセスであり、炭酸カルシウムやソーダ灰などの無機化合物から医薬品や特殊化学製品などの高付加価値物質に至るまで、多様な製品を製造する第一の手法である。結晶化による製造では、製品純度に加えて、目的とする多形を持つ粒子だけではなく目的とする大きさ及び形状を持つ粒子も製造しなくてはならない。
化学物質には、複数の異なる結晶構造に結晶化する能力がある。この能力を多形性という(又は、種が元素であれば同素性という)。同一物質の異なる多形は、その構造だけではなく、その物性においても、重大な変化を示す場合がある。こうした物性としては、密度、形状、蒸気圧、溶解度、溶出速度、バイオアベイラビリティー、及び電気伝導性が挙げられる。多形性は、元素において、並びに無機及び有機化学薬品においても、ごく普通に見受けられるものである。複数の多形を有することが多い有機分子結晶においては特によく見受けられる。有機分子結晶における多形の発生は、医薬品、染料、農業、化学薬品、及び爆薬業界において、大きな意義がある。
定められた一連の条件下では、一つの多形が、熱力学的に安定した形態として存在する。しかしこれは、これらの条件下では他の多形の存在又は形成が不可能であるということではない。一つの多形が安定している一方で、他の多形が安定した形態へと変わる可能性を有していることを意味するにすぎない。医薬品の開発においては、通常、最も安定性の高い多形を選択し、最終的な投薬製品に利用する。しかし最近では、溶出及び/又はバイオアベイラビリティーが高いことから、準安定形態を利用することが多くなっている。こうした場合では、加工及び保管条件下でのこれら準安定形態の安定性を理解することが、それらの薬剤の安全性及び効能に不可欠であることがわかっている。通常は規制当局が、あらゆる結晶性医薬品について製剤原料と多形の両方を規制しており、多形の安定性に関する広範囲にわたる研究を要求している。
溶液からの結晶化は結晶核形成に始まり、その後、こうした結晶核が有限サイズへと成長する。核形成及び成長は、別々の動態型(kinetic regimes)に従って進行する。核形成は通常高い駆動力(過飽和)で発生し、成長はあらゆるレベルの過飽和で発生する。成長速度は、過飽和のレベルが高くなるほど速くなるのが普通である。臨界過飽和度を超えると、自然発生的に新しい核が形成されるようになる。そのような余計な核形成を防止したい場合には、成長時の過飽和を前記臨界過飽和度の値よりも下のレベルで維持しなくてはならない。臨界過飽和度は、析出化合物ごと、及び析出条件(溶媒の種類、温度など)ごとに確認する必要がある。通常の結晶化方法の大きな問題は、有機分子結晶を形成する物質を用いると高い過飽和を得るのが困難な場合があることである。高い過飽和とは、(S)値が例えば5を超えていることを意味する;(Sとは、ある物質の実際の濃度を、その物質が特定の溶媒中で飽和状態に達した時点の濃度で割った値と定義される)。別の問題としては、使用する過飽和のレベルが不十分なため、又は反応槽全体の過飽和の分布が不均一であるために、これらの方法では不要な多形が発生する可能性があることが挙げられる。
写真分野では、ハロゲン化銀乳剤を調製する方法及び装置は周知である。写真用ハロゲン化銀乳剤を調製するある方法では、核形成チャンバーを利用し、この中にハロゲン化物水溶液と銀塩水溶液とを同時にかつ個別に添加する。核形成チャンバーは、それよりも大型の成長チャンバー又は熟成チャンバーの内部に配置されている。ハロゲン化銀の核は、この成長チャンバー又は熟成チャンバーへと放出され、目的とするハロゲン化銀結晶へとさらに成長する。そのようなハロゲン化銀結晶の製造方法を実施するための適切な装置が、US4,289,733号、EP523842号、EP708362号、EP1357423号、EP0709723号、US2003/0224308号、US6,050,720号及びUS5,202,226号に記載されている。写真用ハロゲン化銀乳剤の分野において、ハロゲン化銀結晶の多形が問題になったことはなかった。上述の方法及び装置が常に対処していたのは、結晶粒度分布又はハロゲン化銀粒度分布で狭い分布幅を示すハロゲン化銀乳剤を得るという問題であった。
US6,050,720号は、写真用のハロゲン化銀乳剤を調製する装置に関係している。ちなみに、かかる装置は様々な溶液の攪拌及び混合に使用可能であることが知られている。
EP523842号は、金及び銀カルコゲニドの製造方法を、したがって、硫黄、セレン及びテルルの金塩及び銀塩の製造方法を開示している。これらの塩は、水難溶性である。これら以外に水難溶性の結晶は存在せず、実際のところ、ハロゲン化銀結晶と同じタイプの結晶以外については開示も熟考もされていない。
EP1357423号は、ハロゲン化銀乳剤を形成する方法及び装置に関係している。半導体微粒子の形成も可能であることが記載されている。実際のところ、第2族の元素及び第6族の元素の微粒子のみ、したがって、ハロゲン化銀結晶と同じタイプのもののみが、示唆されている。
US4,289,733号 EP523842号 EP708362号 EP1357423号 EP0709723号 US2003/0224308号 US6,050,720号 US5,202,226号
本発明者らは、写真分野においてハロゲン化銀乳剤の調製に通常使用されている装置が、他の分子の結晶化にも好適であるという驚くべき洞察に達した。詳しくは、本発明者らは、かかる装置が有機分子の多形の制御に好適であるという驚くべき洞察に達した。また、かかる装置が結晶の大きさの制御に好適であるという驚くべき発見もなされた。
したがって本発明は、最も広い意味において、有機分子の析出を制御するための、写真用ハロゲン化銀乳剤の調製用として知られる装置の使用に関する。詳しくは、本発明は、有機分子の析出を制御するための、US4,289,733号、EP523842号、EP708362号、EP1357423号、EP0709723号、US2003/0224308号、US6,050,720号及びUS5,202,226号に開示されているいずれかの析出装置の使用に関係する。
かかる装置は、内部に配置され、より大型の容器又は槽と連通状態で接続(open connection)している核形成チャンバーを備えたタイプのものでなくてはならない。また、基本的に均一な過飽和状態下で有機分子の析出核の形成が可能になるように、析出させる物質の過飽和溶液を核形成チャンバー内で形成させる又は導入することが不可欠である。これに関しては、基本的に、核形成チャンバー全体における過飽和のばらつきが20%未満、好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満であることを意味する。目的とする多形を有する核が形成された後、それらは槽に放出される。
したがって、本発明は詳しくは、攪拌手段(agitation means)を備え、内部に設置され、槽と連通状態で接続している核形成チャンバー内に、析出させる有機分子の過飽和溶液を提供するステップを含む、有機分子の析出を制御する方法であって、前記方法において、核の形成中は核形成チャンバー内の前記溶液の過飽和が一定に保たれ、所定時間経過後は形成された核が核形成チャンバーから槽へ放出されることを特徴とする方法に関係する。
本発明の方法における主要な利点は、一定の過飽和状態が呈される結果、一種類の多形のみが形成されて、数種類の多形の混在という、過飽和(oversaturation)又は超飽和(supersaturation)が一定していない通常の結晶化技法の場合ではよくある事態が起こらないように、条件の設定が可能であるということである。この技術のもう一つの利点は、通常の結晶化技法の場合よりも平均粒度が小さく、粒度分布幅の狭い結晶を製造することが可能なことである。したがって本発明の結果、純粋な多形の製造が可能となるが、それだけではなく、目的とする平均粒度及び粒度分布幅の狭い結晶の製造も可能となる。
「有機分子」という語は、その最も広い意味において、炭素原子を含む分子、特に、人工的に合成された炭素含有化合物のみならず、生存細胞が生成する炭素含有化合物も指す。普通、有機分子は水素原子も含んでいる。有機分子は酸素及び/又は窒素原子をも含んでいることが非常に多く、それほど頻度は高くないものの、硫黄原子を含んでいる場合もある。特に、「有機分子」という語は、医薬品、染料、農業、及び化学品業界の分野において、有機化合物と通常考えられているものを指す。これには、ホルモン、タンパク質などの、「生物学的」有機(生物有機)化合物も含まれる。以下、有機分子を物質とも称することとする。
「多形性」の定義は、以下のとおりである:物質が2以上の結晶構造又は形態で存在可能な場合、その物質は多形性を示す、といわれる。
2以上の多形を備えた化合物については、多形の種類ごとに識別が可能である。多形の1つは熱力学的に安定した形態である。こうした結晶は高い形成バリアーを備えており、そのために、比較的ゆっくりとした核形成及び成長プロセスで形成される。もう1種類は、動態的に安定した形態である。こうした結晶は迅速な核形成及び成長プロセスで形成されることが好ましいが、結晶化プロセス中に熱力学的に安定した形態に変わる可能性がある。この現象をオストワルトの段階則(Ostwald’s rule of stages)という。
「析出」という語は、溶液結晶化分野の下位分類を指す。析出は、以下の特徴の1以上によって認識される:(i)結晶化化合物の溶解度の低さ、(ii)迅速なプロセス、(iii)結晶サイズの小ささ、及び(iv)プロセスの付加逆性(W. Gerhartz in: Ullmans encyclopedia of Industrial Chemistry, vol. B2 5th ed., VHC Verlagsgessellschaft mbH, Weinheim, FGR, 1988)。本発明に関しては、析出の適切な定義とは、液状の液相から、難溶性の固相が比較的迅速に形成されることである(Handbook of Industrial crystallization, Edit by Allan S. Myerson, Butterworth Heinemann, Oxford, p141)。
一般に、析出をもたらす2種類のプロセスが識別可能である。
−第1の種類のプロセスは、抗溶媒(非溶媒ともいう)析出である。析出物が形成されるように、溶解した物質を、その溶解度を低下させる溶媒と混合する。抗溶媒析出の一部修正例としては、溶解した物質を必ずしも溶媒と混合しなくてもよいが、核が形成されるように、析出用溶媒の溶解度が低くなるような方法で混合しなくてはならない、というものがある。これは、例えば温度、pH(酸性又はアルカリ性溶液の添加)、イオン強度などを変えること、及びそうした因子の組み合わせを変えることで、実現可能である。
−第2の種類のプロセスは、反応析出である。2つの成分を混合し、結果として新生物質が形成され、形成された物質の、使用した混合条件又は反応条件下での溶解度が低いために、析出物が形成される。
「過飽和」という語は、所定の条件、すなわち、溶媒又は溶媒混合物、温度、pH、イオン強度などの条件下で過度の飽和状態にある物質の濃度を意味する。当該技術分野において、「過飽和(oversaturation)」という語は「超飽和(supersaturation)」とも称される。
析出させる物質の過飽和溶液は、核形成チャンバー内で作られる。核形成チャンバーは、攪拌手段(agitation means)、特に攪拌混合手段(stirring means)を備えており、側方流及び水平流を起こすことが好ましい。かかる攪拌混合手段の制御が可能であることが好ましく、核形成チャンバー及び/又は槽に温度制御手段が備えられていることが好ましい。核形成チャンバーは内部に設置され、槽と連通状態で接続している。混合チャンバーの連通状態での接続部、流出口が槽との間にあれば、核形成チャンバーの位置は、槽内のどの位置であってもよい。核形成チャンバーは、槽中の溶媒表面よりも下にあることが好ましい。また、核形成チャンバーは、底部から溶媒表面直下まで垂直位を変化させることが可能な位置である、槽の側方中央部にあることが好ましい。これは、析出前に、核形成チャンバー及び槽内に同じ溶媒が存在することを意味する。1以上の流入口を介して、析出させる物質又は析出させる物質を形成する成分が核形成チャンバーに導入され、結果として、核形成チャンバーから槽への純流出が起こる。2、3、4、又はそれ以上の流入口がある場合もある。
好ましい実施形態において、過飽和溶液又は結晶を含有するバルク溶液に接触する核形成装置のあらゆる部品は、接着、付着、被膜形成などを防ぐ物質の層でコーティングされている。例えば、溶液に接触する槽の内壁並びに攪拌機(agitator)及び核形成チャンバーのあらゆる部品は、例えばテフロン(登録商標)でコーティングされている。一般に、表面張力の低いコーティング材を有利に用いることができる。
必要に応じて、当該技術分野で周知のように、固化や被膜形成などのプロセスによる作用を防止又は最小限に抑えるために、装置にスクレイパー又は超音波装置を搭載することができる。
本発明の方法におけるある実施形態においては、析出させる物質を1以上の流入口を介して核形成チャンバーに導入する。さらなる実施形態では、析出させる物質用の非溶媒を、同時にかつ個別に核形成チャンバーに導入する。
したがって、析出させる物質の溶液と非溶媒とを同時に核形成チャンバーに導入することによっても、析出物の形成が可能である。析出プロセス開始時に槽及び混合チャンバー内にある溶液は、使用する溶媒及び非溶媒の混合物であることが好ましい。いくつかの具体的な実施形態においては、析出プロセス開始時に槽及び混合チャンバー内にある溶液を、析出させる物質で飽和させると有利となる場合がある。使用する溶媒と非溶媒との比率は、使用する溶媒と非溶媒、結晶化させる物質、及び手に入れたい多形の種類によって異なる。重要な要素に、過飽和の量がある。この点において過飽和(S)は、実際の濃度を、溶液がちょうど飽和した濃度である平衡濃度で割ったものと定義される。結晶化させる分子によっては、過飽和レベルSが2を超えていること、5をも超えていることが有利となる場合があり、10という高い値、及びそれ以上であることが有利となる分子もある。(無機)物質のなかには、100以上の過飽和レベルSを用いることができるものもある。
本発明の方法のさらに別の実施形態においては、析出させる物質は核形成チャンバー内で形成される。ある実施形態においては、析出させる物質は、2又はそれ以上の成分からの反応によって形成される。より具体的には、析出させる物質は、共有結合若しくはイオン結合の形成を伴う、又は、プロトン化/脱プロトン化による、アニオン/カチオン交換による、若しくは酸付加塩の形成/放出による、事実上瞬間的な化学反応によって、或いは、これらの反応の組み合わせを通じて形成される。
核形成チャンバー及び槽の容積は、写真用ハロゲン化銀乳剤の調製において当該技術分野で通常適用されるものであり、1リットル未満のものから、数リットルのもの、1000リットルを超えるものまで、多種多様である。容積の好適なチャンバー/槽比率は、例えば0.001〜0.1まで、様々である。
核形成チャンバーの大きさ、核形成チャンバーへの流入、攪拌強度の組み合わせは、流入物各部の推定滞留時間が、0.01〜5秒の範囲内、好ましくは0.1〜2秒の範囲内となるように選択される。核形成チャンバーの大きさは、どの程度の規模で結晶化を行いたいのかによって、かなり変わってくる。小規模(1〜5dmの槽)であれば、10〜150cmの核形成チャンバーを用いるのが一般的であり、中規模(5〜500dm)であれば150〜500cm、大規模(500〜5000dm)であれば、500〜5000cmとなる。大規模の場合は、5000cmを超える核形成チャンバーを用いることができ、10000cmという大きなものを用いることさえも可能である。核形成チャンバーへの流入は調整可能であり、核形成チャンバーでの攪拌は、核形成時間が変更できるように調整可能であることが好ましい。核形成チャンバー内で過飽和が確立し、その結果として核形成チャンバー内で核形成が生じるように、条件の選択が行われる。核形成チャンバーへの流入速度が特定のものであり、核形成チャンバーからの流出も特定のものであるため、核形成チャンバー内で過飽和の均一状態が確立する。これにより、形成されたすべての核が同じ種類又は多形であることが確実となる。
核形成がすぐに生じる場合があるため、析出した核を、短時間、例えば200ミリ秒で、連通状態での接続部を介して槽へ放出できるように、流量及び攪拌の設定が行われる。核形成がゆっくりと生じる場合、析出した核が槽へ放出されるまで数秒かかるように、例えば、最大で5秒、好ましくは3秒かかるように、流量及び攪拌の設定を行うことができる。例えば、槽の内部に全容積3リットルの核形成チャンバーを備えた装置については、核形成チャンバーへの流入は1〜100ml/分以上と様々である。全容積が1200リットルの場合、適切な流量は0.5l/分〜45.0l/分である。
核形成中は、核形成チャンバー内の過飽和が一定であることが重要である。核形成チャンバー内のどの場所でも過飽和が一定であることが好ましい。これは、核形成チャンバー内の攪拌手段、特に攪拌混合手段又は混合手段によって提供される。核形成チャンバー内への流入物を混合した結果、析出させる物質の過飽和が基本的に均質な状態となるような攪拌手段が好ましい。核形成チャンバーは、例えば、実施例でも使用されている、US6,050,720号に開示された装置のように、2つのミキサーを備えていることが好ましい。第1ミキサーにより、核形成チャンバーにおける迅速で完全な混合、一定の過飽和が確実となる。第2ミキサーにより、混合チャンバーの内容量を槽内へ輸送する。混合速度が遅すぎる場合、核形成チャンバーの混合が不十分となり、基本的に均一な過飽和状態が確立しない。混合が速すぎると、結果として、過飽和状態が一定していない核形成チャンバー外での核形成が生じることになる。典型的な混合(攪拌混合)速度は、100〜1300rpm(1分間あたりの回転数)である。上記の説明から、核形成チャンバーの設計は明らかに変更可能である。考慮しなくてはならない重要要素は以下のとおりである:
1.使用する過飽和の量又は値(S)、
2.核形成チャンバーに核が存在すると思われる時間である、核形成時間。追加流量、攪拌混合速度、及び攪拌混合ブレードの大きさを適切に選択することにより、この時間を調整することができる。
一般に、及び思いがけないことに、過飽和量及び核形成時間を同一に保つこと、チャンバーの容積が小さいことにより、結果的に結晶の大きさが小さくなる。従来の結晶化プロセスでは結晶又は粒子の大きさが比較的大きくなる場合においては、これは特に興味深いことである。例えば、医薬品に応用する場合、結晶の大きさが大きいことは、好ましくない場合が多い。というのは、例えば、適切な剤形での正確な製剤のために粒子を粉砕してその大きさを小さくするには、さらなる研削又は製粉ステップが必要となるなど、製剤がさらに複雑になるためである。したがって、さらなる実施形態においては、本発明は、析出させる物質の大きさを制御するための上述の方法に関する。本発明は特に、本発明の方法を応用することによって結晶の大きさを元の大きさと比べて小さくする方法に関係する。元の大きさとは、例えば、従来の結晶化によって得られた大きさである。
本発明はまた、元の状況よりも大きさを小さくした本発明の方法の核形成チャンバーを応用することによって結晶の大きさを元の大きさよりも小さくする方法に関係する。或いは、本発明は、元の状況よりも大きさを大きくした本発明の方法の核形成チャンバーを応用することによって結晶の大きさを元の大きさよりも大きくする方法に関係する。さらに別の実施形態において本発明は、析出させる物質の粒度分布を制御するための上述の方法に関する。
ある実施形態においては、ミキサーブレードは軟質ポリマー原料で作られている。軟質攪拌ブレードにより、結晶の損傷が軽減される場合がある。別の実施形態においては、ミキサーブレードはステンレス鋼製であり、水中に没する部分のステンレス鋼表面はすべて(ブレードも含めて)、接着、付着、被膜形成などを防ぐ物質、例えばテフロン(登録商標)で、より一般的には表面張力を低下させる物質で、コーティングされている。
核形成チャンバー及び/又は槽に温度制御手段が備えられていることが好ましい。これにより、核形成チャンバー及び/又は槽の内容物を一定の値に保つことができる。温度を適切な値に設定することで、多形の熱力学的及び動態的な形態の制御が現実のものとなり、粒度及び粒度分布の制御も行われる。
析出させる物質、又は析出させる物質を形成する成分を核形成チャンバー及び槽に導入する際には、温度差は少なくとも10度、又は20度、30度、40度、50度、又は60度及びそれ以上であってもよい。析出させる物質、又は析出させる物質を形成する成分の温度は、核形成チャンバー/槽の内部のものよりも高い場合が多い。核形成チャンバーと槽の残りの部分とが連通状態で接続されているため、核形成チャンバーと槽の残りの部分との間に温度差をもたせるのは困難である。しかし、条件をうまく選択すれば、混合チャンバー内の温度を槽よりも低くすることができる。非常に冷たい大量の非溶媒と、析出させる物質が溶媒中に含まれている温かい溶液とを、核形成チャンバー内にある常温の出発溶液に添加すると、この添加を行っている間は、混合チャンバー内の温度を混合チャンバー外の温度よりも低くすることができる。混合チャンバー内の温度が低くなると、析出させる物質の溶解度が低下し、よって、すべての溶液の温度が同一の場合よりもさらに混合チャンバー内の過飽和が増大する。
目的とする結晶及び/又は多形の種類、平均粒度及び粒度分布によって、当業者は、温度、pH、(抗)溶媒、イオン強度、析出させる物質の追加流量、析出させる物質の濃度、攪拌速度、攪拌方向、混合チャンバーの大きさなどの、核形成チャンバー内で過飽和を確立させる条件を選択することができる。例えば、高過飽和を促進するような条件の場合は、温度は低く、追加流量は多く、攪拌速度は低速で、混合チャンバーの大きさは小さくなる。例えば、低過飽和を促進するような条件の場合は、攪拌速度は高速で、追加流量は少なく、温度は高く、混合チャンバーの大きさは大きくなる。
一般に、核形成チャンバーで形成される核は、過飽和を確立させる条件の結果として、目的とする多形を備えている。形成された析出物は槽へと放出され、適量の析出物が形成されると、槽から回収される。
析出核の大きさを改善するには、粒度分布を狭く保ち、任意により、核形成ステップの後に成長段階が続くようにしてもよい。目的とする多形の核がこれまでに形成され、槽へと放出されている。目的とする結晶の大きさを増大させるために、槽内で核が成長できるようにする。通常は、核の再形成が妨げられるように、結晶化させる物質を低速で添加すれば充分である。成長段階に影響を与える適切な方策としては、槽の内容物の温度を変えることが挙げられる。核の再形成が生じることなく結晶をより大きく成長させる別の手段としては、極小粒子を槽に添加するという手段がある。これらの微細粒子の大きさは、析出した元の結晶よりもかなり小さなものでなくてはならない。微細粒子は、元から存在していた大きな粒子よりも溶解度が高い。微細粒子は溶解して比較的緩やかな過飽和を作り出し、この過飽和により、核の再形成が生じることなく、元の粒子が混合チャンバー又は槽内で成長する。
オストワルト熟成としても知られている、大きさが溶解度に与えるこうした作用は、次に示すよく知られたギブス−トムソン方程式によって得られる:
Figure 2008507510
ここで、c(r)とは、大きさがrの粒子の溶解度であり、cは平衡溶解度であり、βは表面形成因子、rは粒子の半径、σは溶液中の固体粒子の特異的界面エネルギー、及びΩは析出させる物質のモル体積である。
大きさに関する別の改善、及び析出させる物質の粒度分布における改善も、熟成段階を任意に含むことによるものである。目的とする多形の核がこれまでに形成され、槽へと放出されている。熟成中は、核形成チャンバーに物質を一切導入しない。より小型の結晶が溶解し、目的とするより大型の結晶が残る(オストワルト熟成)ように、温度及び攪拌が選択される。温度及び攪拌は一定に保ってもよく、変更してもよい。
したがってさらなる実施形態においては、本発明の方法は成長段階を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は熟成段階を含む。さらに別の実施形態においては、本発明の方法は熟成段階及び成長段階を含む。
特に、本発明の方法は、析出させる物質を核形成ステップよりも低速で添加する成長段階をさらに含む。また、本発明の方法は、本来形成されるものよりも極めて微細な、事前に核形成された核を槽へと放出し、さらなる核形成が生じることなく本来の粒子を成長させる、成長段階を含む。本発明の方法はまた、析出させる物質を全く添加せずにオストワルト熟成が生じるための時間を与える熟成段階をさらに含む。また、核形成ステップよりも低速で析出させる物質を添加する期間と、析出させる物質を全く添加しない期間を組み合わせたものも、本発明の実施形態である。
多形の制御の他に、形成された結晶の形態並びに平均粒度及び粒度分布の制御が本発明によって可能となる。特に触媒に関しては、触媒表面の形態はその触媒活性にとって非常に重要である。したがって、さらなる実施形態において本発明は、析出させる物質の形態を制御するための上述の方法に関する。
先に記載した析出をもたらす2種類のプロセスについて、抗溶媒タイプの析出プロセスの一例を以下に述べる:結晶化させる物質を溶解させたものを核形成チャンバーに注入する。核形成チャンバー及び槽内には、抗溶媒が入っている。したがって、析出物が形成される。核形成チャンバー及び槽内に両方の溶媒の混合液(溶媒及び抗溶媒)を入れておくことも可能である。核形成中に、結晶化させる物質を含む溶媒及び抗溶媒を同時に添加する。有機分子又は生化学分子を溶媒析出法で結晶化させる場合、結晶化開始前の嵩容積は、溶媒と抗溶媒とを混合したものである。結晶化させる物質の、溶媒混合液における溶解度が低すぎる場合は、被膜形成が起こる危険がある。部品を、好ましくは溶液と接触している結晶化装置のあらゆる部品を、被膜形成を低減する又は防止する物質の層でコーティングすることにより、これを防ぐことができる。そのような物質としては、テフロン(登録商標)やPVDFなどが挙げられる。‘a’の値、及びコーティング材の選択は、溶媒/抗溶媒の種類や結晶化を行う物質によって異なる。
代替案としては、抗溶媒は、結晶化を行う化合物の溶解に用いた溶媒と同じものを用い、pH、温度などについてのみ別のものを用いる、というものがある。これの例としては、L−グルタミン酸ナトリウムの析出反応が挙げられる。L−グルタミン酸ナトリウムはpH7.0で水によく溶解するが、この溶液を、結果的にpH=3.22とするための水性出発溶液とともに、水性酸性溶液の注入時に組み合わせて混合チャンバーに注入すると、L−グルタミン酸の析出物が形成される(pH=3.22では、難溶性である)。このタイプの析出は、1つの流入口(pH=3.22とするための溶液に注入されたL−グルタミン酸ナトリウムの溶液)、又は2つの流入口(L−グルタミン酸ナトリウムの溶液+同時に添加された酸性溶液)を介して発生する可能性がある。
反応による析出を単純な形で以下に示す:2つ(又はそれ以上)の可溶性化合物、例えばA(aq)及びB(aq)を、同時にかつ個別に核形成チャンバーに導入する。反応生成物A及びBの溶解度が低いため、析出物が形成される。反応:A(aq)+B(aq)→AB(s)。
テフロン(登録商標)や別の適切な材料で装置のコーティングを行うことにより、被膜形成及びその他の好ましくない現象を回避することができる。
形成された結晶の槽からの回収は、当該技術分野でそれ自体周知の方法にしたがって行い、こうした方法には、デカンテーション、1回以上の洗浄ステップ、濾過、遠心分離、乾燥及びこれらのステップの組み合わせが含まれていてもよい。
多形及び形態の研究並びに特徴決定のための分析技術としては、X線結晶学、ラマン分光法、赤外分光法、固体核磁気共鳴(SSNMR)、走査電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法(AFM)、走査トンネル顕微鏡法(STM)及び/又は密度測定などが挙げられる。
平均粒度及び粒度分布の測定は、走査電子顕微鏡写真及びレーザー回折測定術の母集団分析により行うことができる。
[実施例]
序論:
L−グルタミン酸モノナトリウム塩の溶液及び硫酸溶液をpH3.22前後で同時に添加することにより、L−グルタミン酸を製造した。L−グルタミン酸の溶解度はpH3.22で最低となる。したがって、結晶形成のための最高過飽和が得られるのは、このpHである。
L−グルタミン酸の多形には、2つの型:α型(プリズム結晶)とβ型(板状又は針状結晶)がある。α型は準安定形態で、β型は熱力学的に安定した形態である。
実施例1:比較用実施例
L−グルタミン酸結晶の懸濁液を以下のとおり調製した。
4Lの攪拌混合反応槽には、1500mlの精製水、33.68gのL−グルタミン酸モノナトリウム塩一水和物の溶液が入っていた。4.9%の硫酸溶液で、かかる溶液のpHを3.22に調整し、混合液の温度を30℃に維持した。この溶液に、1.50モルのL−グルタミン酸モノナトリウム塩一水和物溶液及び硫酸溶液の4.9%溶液を、それぞれ添加速度25ml/分と31.2ml/分で添加した。この実験では、混合チャンバーがなかった。槽内のpHが3.22で一定に保たれるように、流量を選択した。添加後、30分間温度を30℃で一定に保ち、結晶をさらに熟成させた。
実施例2:発明的実施例
反応物質の添加中に、形状が直方体で表面が四角形の240mlの核形成チャンバーを使用したことを除いては、実施例1と同様にL−グルタミン酸粒を調製した。攪拌機の下、混合チャンバー下部の両側から、両方の反応物質を添加した。攪拌機は混合チャンバーの内部に配置され、側方流と上方軸流の両方を起こした。上記条件を用いた試行錯誤により、攪拌速度を決定した。様々な流量について、粒度分布を測定した。最適流量は、粒度分布幅が最も小さくなる速度の時に認められた。
核形成チャンバーの位置及び/又は大きさを変更する場合は、当該技術では慣習とされているように、このような一連の実験を繰り返す必要がある。
結晶形状を、走査電子顕微鏡法で確認した。
結果
実験1(混合チャンバー不使用)では、両方の型の結晶が形成された(図1a参照)のに対し、実験2(核形成チャンバー使用)では、α型のみが出現した(図1b)。結晶サイズの相違は、核形成チャンバー内では反応物質の混合がしっかりと行われたため、より多くの結晶粒が形成されたということにより説明できる。実験2では、添加時間を変更することにより、結晶サイズの調整が可能である。
実施例3:比較用実施例
4Lの攪拌混合反応槽には、1500mlの精製水、33.68gのL−グルタミン酸モノナトリウム塩一水和物の溶液が入っていた。4.9%の硫酸溶液で、かかる溶液のpHを4.00に調整し、混合液の温度を45℃に維持した。この溶液に、1.50モルのL−グルタミン酸モノナトリウム塩一水和物溶液及び4.9%の硫酸溶液を、添加速度25ml/分と23.0ml/分で添加した。この実験では、混合チャンバーがなかった。槽内のpHが4.00で一定に保たれるように、流量を選択した。添加後、温度を60分間で30℃に低下させ、結晶をさらに熟成させた。
結晶粒を濾過し、室温で一晩乾燥させた。
実施例4:発明的実施例
反応物質の添加中に、実施例2に記載の核形成チャンバーを使用したことを除いては、実施例3と同様にL−グルタミン酸粒を調製した。攪拌機の下、混合チャンバー下部の両側から、両方の反応物質を添加した。攪拌機は混合チャンバーの内部に配置され、側方流と上方軸流の両方を起こした。攪拌速度は、実施例2に記載のとおりに決定した。
結晶形状を、走査電子顕微鏡法で確認した。
結果
実験3(核形成チャンバー不使用)では、両方の型の結晶が形成された(図2a参照)のに対し、実験3(核形成チャンバー使用)では、β型のみが出現した(図2b)。
実施例5:比較用実施例
4Lの攪拌混合反応槽には、810mlのn−ヘプタン及び90mlのエタノールの溶液が入っていた。混合液の温度を25℃に維持した。この溶液に、130g/lのパラセタモール溶液を含むエタノール、及び純粋n−ヘプタン溶液を、それぞれ添加速度25.0ml/分と100.0ml/分で添加した。この実験では、混合チャンバーがなかった。添加後、温度を25℃で15分間維持し、結晶をさらに熟成させた。
結晶粒を濾過し、n−ヘプタンで洗浄し、室温で一晩乾燥させた。図3は、粒度分布幅の広い、様々な大きさの結晶を示す。
実施例6:発明的実施例
反応物質の添加中に、容積が144cmの核形成チャンバーを使用したことを除いては、実施例5と同様にパラセタモール粒を調製した。滞留時間は、0.28秒であった。攪拌機の下、混合チャンバー下部の両側から、両方の反応物質を添加した。攪拌機は混合チャンバーの内部に配置され、側方流と上方軸流の両方を起こした。攪拌速度は、実施例2に記載のとおりに決定した。図4は、得られた結晶を示す。実施例5と比較して、明らかに、より小さな結晶がより狭い粒度分布幅で認められる。
実施例7:発明的実施例
混合チャンバーの容積が、他の実施例で使用された混合チャンバーの容積の6分の1であることを除いては、実施例6と同様にパラセタモール粒を調製した。滞留時間は、発明的実施例6と同じであった。図5は、得られた結晶を示す。実施例6と比較して、より一層小さな結晶がさらに狭い粒度分布幅で得られた。実施例6と7とを比較すると、粒度分布幅の狭い小さな結晶の製造を希望する場合には、比較的小型の核形成チャンバーを使用すべきであると結論づけることができる。
なし。

Claims (11)

  1. 攪拌手段を備え、内部に設置され、槽と連通状態で接続している核形成チャンバー内に、析出させる有機分子の過飽和溶液を提供するステップを含む、有機分子の析出を制御する方法であって、前記方法において、核の形成中は核形成チャンバー内の前記溶液の過飽和が一定に保たれ、所定時間経過後は形成された核が核形成チャンバーから槽へ放出されることを特徴とする方法。
  2. 析出させる有機分子を、1以上の流入口を介して核形成チャンバー内へ導入することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 析出させる有機分子用の非溶媒を同時にかつ個別に核形成チャンバー内へ導入することを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 析出させる有機分子が、核形成チャンバー内で形成されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 有機分子が、共有結合若しくはイオン結合の形成を伴う、又は、プロトン化/脱プロトン化による、アニオン/カチオン交換による、若しくは酸付加塩の形成/放出による、事実上瞬間的な化学反応によって形成されることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 析出させる有機分子が核形成ステップ時よりも低速で添加される成長段階をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の方法。
  7. 析出させる有機分子と同じ有機分子を含む事前に核形成された微細結晶が熟成槽に添加されて、溶解し、当初から存在する結晶の成長を引き起こす成長段階をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の方法。
  8. 析出させる有機分子が全く添加されない熟成段階をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の方法。
  9. 核形成チャンバー及び/又は槽が、温度制御手段を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の方法。
  10. 析出させる有機分子の大きさが制御されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の方法。
  11. 有機分子の析出を制御するための、US4,289,733号、EP523842号、EP708362号、EP1357423号、EP709723号、US2003/0224308号、US6,050,720号及びUS5,202,226号に開示されたいずれかの析出装置の使用。

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