JP2008505898A - Hivプロテアーゼ阻害薬のプロドラッグ - Google Patents

Hivプロテアーゼ阻害薬のプロドラッグ Download PDF

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Abstract

下記式の化合物が、HIVプロテアーゼ阻害薬のプロドラッグとして開示される。HIVプロテアーゼ活性を阻害し、HIV感染を治療するための方法および組成物も開示される。

Description

本発明は、プロテアーゼ阻害薬の、特にはHIV(ヒト免疫不全症)プロテアーゼ阻害薬のプロドラッグ、ならびにこれらプロドラッグを含む医薬組成物に関する。本発明はさらに、これらプロドラッグで哺乳動物におけるHIV(ヒト免疫不全症ウィルス)感染を治療する医薬組成物および方法、そのような化合物を製造する方法、ならびにそれら方法で用いられる合成中間体に関するものでもある。
HIVプロテアーゼ阻害薬は、HLV(ヒト免疫不全症)ウィルスの複製を阻害し、HIV感染した個体の寿命を延長する非常に強力な薬剤である。HIVプロテアーゼの活性部位が疎水性であることから、ほとんどのHIVプロテアーゼ阻害薬が相対的に親油性であり、溶解度が低い。その結果、多くの場合、抗ウィルス効力を得る上で十分な量のプロテアーゼ阻害薬を送達するには、複数のカプセルまたは錠剤が必要となる。リトナビルなどの一部のプロテアーゼ阻害薬は、固体では吸収されず、薬剤物質を可溶化する製剤が必要になる場合が多い。
リトナビルは、有効なHIVプロテアーゼ阻害薬である以外に、シトクロムP450モノオキシゲナーゼを阻害する上でも有効である。シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝されるHIVプロテアーゼ阻害薬とリトナビルを併用投与すると、そのようなHIVプロテアーゼ阻害薬の薬物動態が改善される場合が多い(すなわち、半減期が長くなり、血中レベルが増加し、特には最低濃度またはトラフ濃度が上昇する。)。ロピナビルおよびリトナビルの共製剤混合物が、強力なHIVプロテアーゼ阻害薬投与法であることが明らかになっている。現在、ロピナビル/リトナビルは、それぞれ400/100mgで1日2回投与され、3個の軟カプセルに入った溶液として混合製剤される。ロピナビルおよびリトナビルの溶解度が限られており、溶液として投与する必要があることから、3個のカプセルが必要である。
そのような溶液製剤のため、服用の負担が大きく、患者の服用遵守度が低くなる場合が多い。従って、単位製剤当たり比較的高い薬剤含有量を有する製剤から良好な経口吸収を提供することができる技術が必要とされている。
本発明は、アスパルチルプロテアーゼ、特にはHIVアスパルチルプロテアーゼの阻害薬の新規なプロドラッグを提供するものである。これらのプロドラッグは、優れた水溶性、高い生物学的利用能を特徴とし、イン・ビボで容易に代謝されて活性阻害薬となる。
主たる実施形態において本発明は、下記式(I)、(II)または(III)を有する新たな種類のHIVアスパルチルプロテアーゼ阻害薬のプロドラッグを提供する。
Figure 2008505898
式中、Lは、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
は、−(CRであり;
mは、1、2、3、4または5であり;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
qは、1または2であり;
tは、1または2であり;
は、MまたはMであり;
は、MまたはMであり;
は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
11は、水素またはアルキルであり;
12は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
Aは、
Figure 2008505898
Figure 2008505898
であり;
ただし、
qが1である場合、MはMであり;
qが2である場合、MはMであり;
tが1である場合、MはMであり;
tが2である場合、MはMであり;
ただし、
Aが
Figure 2008505898
であり、Lが結合である場合、Lは−CH−以外である。
本発明は、治療上有効量の本発明の化合物または化合物の組み合わせおよび製薬上許容される担体、補助剤または媒体を含む医薬組成物をも提供する。
本発明の化合物は、単独または他の治療薬との併用で用いることができる。従って本発明は、治療上有効量の本発明の化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体、補助剤または担体を含む医薬組成物をも提供する。
リトナビルが代謝酵素であるシトクロムP450モノオキシゲナーゼを阻害する上で有効であることが発見されている。従って本発明は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤の血中レベルを上昇させ、薬物動態を改善する方法であって、そのような治療を必要とするヒトに対して、治療上有効量の前記薬剤またはそれの製薬上許容される塩およびリトナビルのプロドラッグとの組み合わせを投与する段階を有する方法に関するものでもある。
本発明はさらに、HIVの複製を阻害する方法であって、いずれか1種類の本発明の医薬組成物と前記ウィルスを接触させる段階を有する方法を提供する。
本発明はさらに、HIV感染の治療または予防方法であって、そのような処置を必要とする患者に対して、いずれか1種類の本発明の医薬組成物を投与する段階を有する方法をも提供する。
本発明のさらに別の実施形態は、本発明の化合物の製造方法ならびにそれらの方法で用いられる中間体を提供する。
本開示と本明細書に組み込まれた参考文献の間に不一致がある場合、定義を含めて本開示が優先する。
本明細書で使用される場合、下記の用語は指定の意味を有する。
本明細書で使用される場合、単数形「一つの」、「1個の」および「その」は、文脈が明瞭に他の意味を指定していない限りは複数表現を含むものである。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐飽和炭化水素から誘導される基を指す。アルキル基の代表例には、プロピル、ブチル、メチル、エチル、1−メチルプロピル、2−メチルブチル、tert−ブチルおよび1−メチルエチル(イソプロピル)などがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、フェニル基または二環式炭化水素縮合環系であって1以上の環がフェニル基であるものを指す。二環式縮合環系は、本明細書で定義の、単環式シクロアルケニル基、本明細書で定義の単環式シクロアルキル基または別のフェニル基に縮合したフェニル基を有する。アリール基の代表例には、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニルおよびテトラヒドロナフチルなどがあるが、これらに限定されるものではない。本発明のアリール基は、アルキル、ハロ、ハロアルキルおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される0、1、2、3または4個の置換基で置換されていても良く、フェニル基のいずれか置換可能な炭素原子を介して親分子部分に連結されている。
本明細書で使用される「アリールアルキル」という用語は、本明細書で定義のアルキル基を介して親分子部分に結合したアリール基を指す。
本明細書で使用される「シクロアルケニル」という用語は、5〜6個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する非芳香族系で部分不飽和の単環式炭化水素環系を指す。前記5員環および6員環は1個もしくは2個の二重結合を有する。シクロアルケニル基の代表例には、シクロペンテニル、シクロペンタ−1,3−ジエニルおよびシクロヘキセニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、5個もしくは6個の炭素原子、0個の二重結合および0個のヘテロ原子を有する飽和の単環式炭化水素環系を指す。シクロアルキル基の代表例には、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で使用される「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、F、Cl、BrおよびIを指す。
本明細書で使用される「ハロアルキル」という用語は、1、2、3もしくは4個のハロゲン原子によって置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語は、−OHを指す。
本明細書で使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、1、2、3、4または5個のヒドロキシ基で置換されたアルキル基を指す。
「リトナビル」という用語は、化学名N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド(ACD/ケムスケッチ(ACD/ChemSketch)バージョン5.06(Chemistry Development, Inc., Toronto, ON, Canadaが開発)によって命名)によって表される医薬活性薬剤を指し、その構造を下記に示す。
Figure 2008505898
「ロピナビル」という用語は、化学名(2S)−N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−4−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタンアミド(ACD/ケムスケッチ(ACD/ChemSketch)バージョン5.06(Chemistry Development, Inc., Toronto, ON, Canadaが開発)によって命名)によって表される医薬活性薬剤を指し、その構造を下記に示す。
Figure 2008505898
第1の実施形態において本発明は、下記式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
Figure 2008505898
式中、Lは、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
は、−(CRであり;
mは、1、2、3、4または5であり;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
qは、1または2であり;
tは、1または2であり;
は、MまたはMであり;
は、MまたはMであり;
は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
11は、水素またはアルキルであり;
12は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
Aは、
Figure 2008505898
Figure 2008505898
Figure 2008505898
であり;
ただし、
qが1である場合、MはMであり;
qが2である場合、MはMであり;
tが1である場合、MはMであり;
tが2である場合、MはMであり;ならびに
ただし、
Aが
Figure 2008505898
Figure 2008505898
であり、Lが結合である場合、Lは−CH−以外である。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Aが下記のものである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
Figure 2008505898
例えば、本発明の第1の実施形態は、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、Kである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rがであり水素、RがでありC〜C12アルキル、qがであり2、MがでありCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+、tがであり1およびMがでありCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1でありおよびMがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−CH−C(CH−CH−、−C(CH−CH−CH−または−CH−CH−C(CH−である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−CH−C(CH−CH−、−C(CH−CH−CH−または−CH−CH−C(CH−であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第1の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−CH−C(CH−CH−、−C(CH−CH−CH−または−CH−CH−C(CH−であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
第2の実施形態において本発明は、下記式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
Figure 2008505898
式中、Lは、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
は、−(CRであり;
mは、1、2、3、4または5であり;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
qは、1または2であり;
tは、1または2であり;
は、MまたはMであり;
は、MまたはMであり;
は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
11は、水素またはアルキルであり;
12は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
Aは、
Figure 2008505898
Figure 2008505898
であり;
ただし、
qが1である場合、MはMであり;
qが2である場合、MはMであり;
tが1である場合、MはMであり;
tが2である場合、MはMであり;ならびに
ただし、
Aが
Figure 2008505898
であり、Lが結合である場合、Lは−CH−以外である。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Aが下記のものである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
Figure 2008505898
例えば、本発明の第2の実施形態は、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、Kである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1でありおよびMがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1でありおよびMがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−CH−C(CH−CH−、−C(CH−CH−CH−または−CH−CH−C(CH−である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−CH−C(CH−CH−、−C(CH−CH−CH−または−CH−CH−C(CH−であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第2の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−CH−C(CH−CH−、−C(CH−CH−CH−または−CH−CH−C(CH−であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
第3の実施形態において本発明は、下記式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
Figure 2008505898
式中、Lは、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
は、−(CRであり;
mは、1、2、3、4または5であり;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
qは、1または2であり;
tは、1または2であり;
は、MまたはMであり;
は、MまたはMであり;
は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
11は、水素またはアルキルであり;
12は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
Aは、
Figure 2008505898
であり;
ただし、
qが1である場合、MはMであり;
qが2である場合、MはMであり;
tが1である場合、MはMであり;
tが2である場合、MはMであり;
が結合である場合、Lは−CH−以外である。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qがであり1、MがでありNa、KまたはNH 、tがであり2およびMがでありNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第3の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Zn2+またはMg2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
第4の実施形態において本発明は、下記式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
Figure 2008505898
式中、Lは、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
は、−(CRであり;
mは、1、2、3、4または5であり;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
qは、1または2であり;
tは、1または2であり;
は、MまたはMであり;
は、MまたはMであり;
は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
11は、水素またはアルキルであり;
12は、水素またはアルキルであり;
あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素またはアルキルであり;
は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
Aは、
Figure 2008505898
であり;
ただし、
qが1である場合、MはMであり;
qが2である場合、MはMであり;
tが1である場合、MはMであり;
tが2である場合、MはMである。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、エチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルである式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、RがC〜C12アルキルであり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC−アルキル、C−アルキルまたはC−アルキルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素、メチル、エチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rがメチル、エチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが−C(O)−である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
例えば、本発明の第4の実施形態は、Lが−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが2であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+であり、tが1であり、MがCa2+、Ba2+、Mg2+またはZn2+である式(I)、(II)または(III)を有する化合物を提供する。
本発明の化合物の例には、
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウム;
リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・カルシウム・2ナトリウム;
リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウム;
リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・カルシウム;
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・2ナトリウム;
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・カルシウム;
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・2ナトリウム;および
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・カルシウム
などがあるが、これらに限定されるものではない。
第5の実施形態において本発明は、下記式(I)の化合物:
Figure 2008505898
[式中、
は結合であり;
は、−(CRであり;
mは、1であり;
は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
は、水素であり;
は、水素であり;
Aは、
Figure 2008505898
Figure 2008505898
である。]の製造方法であって、
(a)式A−Hの化合物、式H−L−SR90(R90はアルキルである)を有するアルキルスルフィド、酸化剤を、塩基存在下または非存在下に溶媒中で接触させて、下記式(2)の化合物:
Figure 2008505898
を得る段階;および
(b)式(2)の化合物、リン酸、試薬1を溶媒中で、脱水試薬存在下または非存在下に接触させる段階
を有する方法を提供する。
段階(a)でのアルキルスルフィドの例には、メチルスルフィド、エチルスルフィド、ブチルスルフィドおよびジイソブチルスルフィドなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(a)での酸化剤の例には、過酸化ベンゾイル、N−クロロコハク酸イミドおよびN−クロロ−N−メチルアセトアミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(a)での塩基の例には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、モルホリンおよび1−メチルイミダゾールなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(a)で用いられる溶媒は、段階(a)での反応を進行させて完結または実質的に完結させる有機溶媒を指す。段階(a)での反応用の溶媒の例には、アセトニトリルおよびテトラヒドロフランなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(a)の反応は、約−20℃〜約50℃の温度、好ましくは約−10℃〜約25℃の温度で行うことができる。
段階(b)において試薬1の例には、N−ヨードコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、ヨードニウムジコリジントリフレート、ヨウ化メチル、AgNOおよびトリメチルシリルクロライドなどがあるが、これらに限定されるものではない。好ましい試薬1はN−ヨードコハク酸イミドである。
段階(b)での脱水剤の例には、モレキュラーシーブス、硫酸マグネシウム、NaSOおよびKCOなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(b)で用いられる溶媒は、段階(b)での反応を進行させて完結または実質的に完結させる有機溶媒を指す。段階(b)での反応用の溶媒の例には、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレンおよびジクロロエタンなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(b)の反応は、約−40℃〜約室温、好ましくは約−20℃〜約室温、より好ましくは約−10℃〜約25℃、最も好ましくは約−10℃〜約10℃の温度で行うことができる。
例えば、本発明の第5の実施形態は、(a)式A−Hの化合物、式H−L−SR90(R90はメチル、エチルおよびブチルである)を有するアルキルスルフィド、N−クロロコハク酸イミドおよび塩基を溶媒中で接触させて、式A−L−SR90の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR90の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水試薬存在下または非存在下に溶媒中で接触させる段階を有する方法を提供する式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、本発明の第5の実施形態は、(a)式A−Hの化合物、式H−L−SR90(R90はメチル、エチルおよびブチルである)を有するアルキルスルフィド、N−クロロコハク酸イミドおよび塩基を溶媒中で約−20℃〜約10℃の温度にて接触させて、式A−L−SR90の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR90の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水試薬存在下または非存在下に溶媒中で約−20℃〜約25℃の温度にて接触させる段階を有する方法を提供する式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、本発明の第5の実施形態は、(a)式A−Hの化合物、式H−L−SR90(R90はメチル、エチルおよびブチルである)を有するアルキルスルフィド、N−クロロコハク酸イミドおよび塩基を溶媒中で約−10℃〜約5℃の温度にて接触させて、式A−L−SR90の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR90の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水試薬存在下または非存在下に溶媒中で約−10℃〜約10℃の温度にて接触させる段階を有する方法を提供する式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、本発明の第5の実施形態は、(a)式A−Hの化合物、式H−L−SR90(R90はメチル、エチルおよびブチルである)を有するアルキルスルフィド、N−クロロコハク酸イミド、トリエチルアミンをアセトニトリルまたはテトラヒドロフランなどの溶媒中で約−10℃〜約5℃の温度にて接触させて、式A−L−SR90の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR90の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水試薬存在下または非存在下にテトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で約−10℃〜約10℃の温度にて接触させる段階を有する方法を提供する式(I)の化合物の製造方法を提供する。
第6の実施形態において、本発明は、下記式(I)の化合物:
Figure 2008505898
[式中、
は、結合であり;
は、−(CRであり;
mは、1であり;
は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
は、水素であり;
は、水素であり;
Aは、
Figure 2008505898
Figure 2008505898
である。]の製造方法であって、
(a)式A−Hの化合物、式(R91SO(R91はアルキルである)を有するジアルキルスルホキシド、酸および酸無水物を接触させて、下記式(2A)の化合物:
Figure 2008505898
を得る段階;および
(b)式(2A)の化合物、リン酸、試薬1を脱水試薬の存在下または非存在下に溶媒中で接触させる段階
を有する方法をも提供する。
段階(a)でのジアルキルスルホキシドの例には、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドおよびジブチルスルフィドなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(a)での酸無水物の例には、無水酢酸、無水プロピオン酸および無水安息香酸などがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(a)での酸の例には、酢酸、プロピオン酸および安息香酸などがあり得る。
段階(a)の反応は、約20℃〜約50℃、好ましくは約20℃〜約30℃の温度で行うことができる。
段階(a)の反応は、約1モルの式A−Hの化合物、約30モルの酸、約10〜15モルのジアルキルスルホキシドおよび約10モルの酸無水物を接触させることで式A−L−SR91(A、LおよびR91は上記で定義の通りである。)の化合物を得ることで行うことができる。別の実施形態では、約1モルの式A−Hの化合物、約20モルの酸、約26モルのジアルキルスルホキシドおよび約5〜10モルの酸無水物を接触させることで式A−L−SR91(A、LおよびR91は上記で定義の通りである。)の化合物を得ることで行うことができる。
例えば、第6の実施形態は、約1モルの式A−Hの化合物、約30モルの酢酸、約10〜15モルのジアルキルスルホキシドおよび約10モルの無水酢酸を接触させて式A−L−SR91(A、LおよびR91は上記で定義の通りである。)の化合物を得る段階;および(b)式A−L−SR91の化合物、リン酸、試薬1を脱水剤の存在下または非存在下に溶媒中で接触させる段階を有する式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、第6の実施形態は、約1モルの式A−Hの化合物、約20モルの酢酸、約26モルのジアルキルスルホキシドおよび約5〜10モルの無水酢酸を接触させて式A−L−SR91(A、LおよびR91は上記で定義の通りである。)の化合物を得る段階;および(b)式A−L−SR91の化合物、リン酸、試薬1を脱水剤の存在下または非存在下に溶媒中で接触させる段階を有する式(I)の化合物の製造方法を提供する。
段階(b)において試薬1の例には、N−ヨードコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、ヨードニウムジコリジントリフレート、ヨウ化メチル、AgNOおよびトリメチルシリルクロライドなどがあるが、これらに限定されるものではない。好ましい試薬1はN−ヨードコハク酸イミドである。
段階(b)での脱水剤の例には、モレキュラーシーブス、硫酸マグネシウム、NaSOおよびKCOなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(b)で使用される溶媒は、段階(b)での反応を進行させて完結または実質的に完結させる有機溶媒を指す。段階(b)での反応用の溶媒の例には、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレンおよびジクロロエタンなどがあるが、これらに限定されるものではない。
段階(b)の反応は、約−40℃〜約室温、好ましくは約−20℃〜約室温、より好ましくは約−10℃〜約25℃、最も好ましくは約−10℃〜約10℃の温度で行うことができる。
例えば、第6の実施形態は、段階(a)において、酸が酢酸であり、酸無水物が無水酢酸であり;段階(b)において、試薬1がN−ヨードコハク酸イミドである式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、第6の実施形態は、段階(a)において、酸が酢酸であり、酸無水物が無水酢酸であり、ジアルキルスルホキシドがジメチルスルホキシドであり;段階(b)において、試薬1がN−ヨードコハク酸イミドである式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、第6の実施形態は、(a)約1モルの式A−Hの化合物、約30モルの酢酸、約10〜15モルのジアルキルスルホキシドおよび約10モルの無水酢酸を約20℃〜約50℃の温度で接触させて、式A−L−SR91(R91はアルキルである)の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR91の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水剤の存在下または非存在下に、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、約−20℃〜約25℃の温度で接触させる段階を有する、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、第6の実施形態は、(a)約1モルの式A−Hの化合物、約20モルの酢酸、約26モルのジアルキルスルホキシドおよび約5〜15モルの無水酢酸を約20℃〜約50℃の温度で接触させて、式A−L−SR91(R91はアルキルである)の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR91の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水剤の存在下または非存在下に、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、約−20℃〜約25℃の温度で接触させる段階を有する、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、第6の実施形態は、(a)約1モルの式A−Hの化合物、約20モルの酢酸、約26モルのジアルキルスルホキシドおよび約5〜15モルの無水酢酸を約20℃〜約30℃の温度で接触させて、式A−L−SR91(R91はアルキルである)の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR91の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水剤の存在下または非存在下に、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、約−20℃〜約25℃の温度で接触させる段階を有する、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
例えば、第6の実施形態は、(a)約1モルの式A−Hの化合物、約20モルの酢酸、約26モルのジメチルスルホキシドおよび約5〜15モルの無水酢酸を約20℃〜約30℃の温度で接触させて、式A−L−SR91(R91はアルキルである)の化合物を得る段階および(b)式A−L−SR91の化合物、リン酸、N−ヨードコハク酸イミドを脱水剤の存在下または非存在下に、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、約−20℃〜約25℃の温度で接触させる段階を有する、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
第7の実施形態において本発明は、式A−L−SR90またはA−L−SR91を有する中間体に関するものでもあり、式中、Aは
Figure 2008505898
Figure 2008505898
であり;
mは、1であり;
は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
90は、アルキルであり;
91は、アルキルである。
90およびR91の例には、メチル、エチル、n−ブチルおよびイソブチル(2−メチルプロピル)などがあるが、これらに限定されるものではない。
例えば、第7の実施形態は、RおよびRが水素であり、R90およびR91がメチルである式A−L−SR90またはA−L−SR91を有する中間体を提供する。
例えば、第6の実施形態は、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、R90がC〜C12アルキルであり、R91がC〜C12アルキルである式A−L−SR90またはA−L−SR91を有する中間体を提供する。
例えば、第7の実施形態は、Rが水素であり、Rがメチル、n−プロピルまたは1−メチルエチルであり、R90がエチル、n−ブチルまたはイソブチル(2−メチルプロピル)であり、R91がエチル、n−ブチルまたはイソブチル(2−メチルプロピル)である式A−L−SR90またはA−L−SR91を有する中間体を提供する。
式A−L−SR90またはA−L−SR91の化合物の例には、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[(メチルチオ)メトキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド、(2S)−N−{(1S,3S,4S)−1−ベンジル−4−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−3−[(メチルチオ)メトキシ]−5−フェニルペンチル}−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタンアミド、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[1−(エチルチオ)エトキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド、(2S)−N−{(1S,3S,4S)−1−ベンジル−4−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−3−[1−(エチルチオ)エトキシ]−5−フェニルペンチル}−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタンアミド、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[1−(ブチルチオ)ブトキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミドおよびN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[1−(イソブチルチオ)−2−メチルプロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。
本発明の化合物は、キラル中心と称される不斉置換された炭素を有する場合がある。これらのキラル中心は、キラル炭素原子周囲の置換基の配置に応じて「R」または「S」と称される。本明細書で使用される「R」および「S」という用語は、IUPAC(IUPAC 1974, Recommendations for Section E, Fundamental Stereochemistry, Pure Appl. Chem., 1976, 45: 13-30)で定義の配置である。本発明の化合物は、単一の立体異性体(例:単一のエナンチオマーまたは単一のジアステレオマー)、立体異性体の混合物(例:エナンチオマーまたはジアステレオマーのいずれかの混合物)またはラセミ混合物として存在し得る。そのような単一の立体異性体、混合物およびラセミ体はいずれも、本発明の範囲に包含されるものである。本明細書で単一の立体異性体として確認される化合物は、それらのエナンチオマーや他のジアステレオマーを実質的に含まない形で存在する化合物を説明するものである。「実質的に含まない」とは、その化合物の他のエナンチオマーまたはジアステレオマーを約80%強含まない、より好ましくはその化合物の他のエナンチオマーまたはジアステレオマーを約90%強含まない、さらに好ましくはその化合物の他のエナンチオマーまたはジアステレオマーを約95%強含まない、非常に好ましくはその化合物の他のエナンチオマーまたはジアステレオマーを約98%強含まない、最も好ましくはその化合物の他のエナンチオマーまたはジアステレオマーを約99%強含まないことを意味する。本明細書で描かれている化学構造に存在するキラル炭素の立体化学が特定されていない場合、その化学構造は、化合物に存在する各キラル中心のいずれかの立体異性体を有する化合物を包含するものである。
本発明の化合物の個々の立体異性体は、当業者の知識の範囲内にある多くの方法のいずれかによって製造することができる。これらの方法には、立体特異的合成、ジアステレオマーのクロマトグラフィー分離、エナンチオマーのクロマトグラフィー分割、エナンチオマー混合物中のエナンチオマーのジアステレオマーへの変換とそれに続くジアステレオマーのクロマトグラフィー分離および個々のエナンチオマーの再生、酵素的分割などがある。
立体特異的合成には、適切な光学的に純粋な(エナンチオマー的に純粋な)または実質的に光学的に純粋な原料の使用ならびにキラル中心でのラセミ化および立体化学の反転を起こさない合成反応が関与する。ある合成反応から生じる、ラセミ混合物などの化合物の立体異性体の混合物は多くの場合、当業者には公知であるクロマトグラフィー法によって分離することができる。
エナンチオマーのクロマトグラフィー分割は、キラルクロマトグラフィー樹脂上で行うことができる。キラル樹脂を含むクロマトグラフィーカラムは市販されている。実際には、ラセミ体を溶液に入れ、キラル固定相を含むカラムに乗せる。次に、エナンチオマーをHPLCによって分離する。
エナンチオマーの分割は、キラル補助部との反応によって混合物中のエナンチオマーをジアステレオマーに変換することで行うこともできる。次に、得られたジアステレオマーをカラムクロマトグラフィーまたは結晶化/再結晶によって分離することができる。この方法は、分離対象の化合物がキラル補助部を有する塩または共有結合を形成するカルボキシル、アミノまたはヒドロキシル基である場合には特に有用である。キラル的に純粋なアミノ酸、有機カルボン酸または有機スルホン酸は、キラル補助部として特に有用である。ジアステレオマーがクロマトグラフィーによって分離されたら、個々のエナンチオマーを再生することができる。非助に多くの場合、キラル補助部を回収し、再度用いることができる。
エステラーゼ類、ホスホラーゼ類およびリパーゼ類などの酵素が、エナンチオマー混合物中のエナンチオマーの誘導体の分割に有用であることができる。例えば、分離対象の化合物中のカルボキシル基のエステル誘導体を製造することができる。ある種の酵素は、混合物中のエナンチオマーの一つのみを選択的に加水分解する。次に、得られたエナンチオマー的に純粋な酸を、加水分解されていないエステルから分離することができる。
あるいは、アルカロイド類およびフェネチルアミンなど(これらに限定されるものではない)の好適な光学的に純粋な塩基でカルボン酸を処理し、次にエナンチオマー的に純粋な塩の沈澱または結晶化/再結晶する等、当業界で公知のいずれか好適な方法によって、混合物中のエナンチオマーの塩を製造することができる。本明細書において上記で言及した方法ならびにラセミ混合物等の立体異性体の混合物の分割/分離のための他の有用な方法が、ジャックらの著作(″Enantiomers, Racemates, and Resolutions,″ J. Jacques et al., 1981, John Wiley and Sons, New York, NY;これの開示内容は参照によって本明細書に組み込まれる。)に記載されている。
本発明の化合物は、1以上の不飽和炭素−炭素二重結合を有する場合がある。全ての二重結合異性体、すなわちシス(Z)およびトランス(E)の両方の異性体ならびにそれらの混合物は、本発明の範囲に包含されるものである。化合物が各種互変異体の形で存在する場合、挙げられている化合物はある特定の互変異体に限定されるものではなく、全ての互変異体を包含するものである。
「治療上許容される塩」または「製薬上許容される塩」という用語は、製薬上許容される無機および有機の酸および塩基から誘導される両性イオンまたは塩を説明するためのものであり、不適当な毒性、刺激およびアレルギー応答を生じることなく、妥当な利益/リスク比を有し、所期の用途において有効である特定された化合物の遊離酸または塩基の生理的有効性を保持し、生理的その他の点で望ましくないものではない。本明細書で使用される場合、「治療上許容される塩」または「製薬上許容される塩」という用語は、当業界で公知の塩を指す。例えば、バージら(S. M. Berge)は製薬上許容される塩について記載している(J. Pharmaceutical Sciences, 66: p. 1-19, 1977)。
従って、本発明の化合物が塩基性部分を含んでいる場合、本発明が式(I)、(II)または(III)の酸付加塩を包含することは明らかである。所望の塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸およびリン酸など(これらに限定されるものではない)の無機酸または酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(グルクロン酸もしくはガラクツロン酸など)、α−ヒドロキシ酸(クエン酸もしくは酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸もしくはグルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸または桂皮酸など)、スルホン酸(p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸など、エタンスルホン酸など)等の有機酸で遊離塩基を処理する等の、当業界で公知の好適な方法によって製造することができる。治療上許容される酸付加塩の例には、酢酸塩、アクリル酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、ブチン−1,4−ジオン酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、カプロン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、ジグルコン酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシン−1,6−ジオン酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フタル酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロパンスルホン酸塩、プロピオン酸塩、プロピオル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ピロ硫酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ウンデカン酸塩などがある。さらに、塩基性窒素含有基は、酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸または酢酸)、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチルなどの低級アルキルハライド;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミルのような硫酸ジアルキル;デシル、ラウリル、ミリスチルおよステアリルクロライド、ブロマイドおよびヨージドなどの長鎖ハライド;ベンジルおよびフェネチルブロマイドなどのアラルキルハライドその他のような薬剤で4級化することができる。それによって、水または油に溶解性または分散性の製造物が得られる。
本発明の化合物は、カルボキシル基などの酸部分を有する場合があり、本発明が塩基付加塩をも包含することは明らかである。そのような所望の塩は、アミン(1級、2級または3級)、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩などの無機または有機塩基で遊離酸を処理する等の当業界で公知の好適な方法によって製造することができる。好適な塩基付加塩の例には、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、エチレンジアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ピペリジン、モルホリンおよびピペラジンなどの1級、2級および3級アミンおよび環状アミンから誘導される有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムから誘導される無機塩などがある。
本発明のプロドラッグの代表例は、高い水溶性を有し、イン・ビボで代謝されて活性な親薬剤を放出する。そのような特性によって、ほぼ同等以上の薬剤の生物学的利用能が得られることから、患者に対する服用の負担が小さくなる。
従って、第8の実施形態において本発明は、患者におけるHIV感染治療用の医薬を製造する上での、式(I)、(II)もしくは(III)を有する化合物もしくは化合物の組み合わせまたはそれの治療上許容される塩または組み合わせの使用を提供するものである。
本発明の化合物は単独の活性医薬として投与することが可能であるが、それは、1以上の免疫調節剤、抗ウィルス剤、他の抗感染剤またはワクチンと併用することもできる。本発明の化合物と併用投与される他の抗ウィルス剤には、AL−721、β−インターフェロン、ポリマンノアセテート、逆転写酵素阻害薬(例えば、BCH−189、AzdU、カルボビル、ddA、d4C、d4T(スタブジン)、3TC(ラミブジン)DP−AZT、FLT(フルオロチミジン)、BCH−189、5−ハロ−3′−チア−ジデオキシシチジン、PMEA、ビス−POMPMEA、ジドブジン(AZT)、MSA−300、トロビルジン、R82193、L−697661、BI−RG−587(ネビラピン)、アバカビル、ザルシタビン、ジダノシン、テノフォビル、エムトリシタビン、アムドクソビル、エルブシタビン、アロブジン、MIV−210、ラシビール(±−FTC)、D−D4FC(レバーセット、DPC−817)、SPD754、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、カプラビリン、エミビリン、カラノリドA、GW5634、BMS−56190(DPC−083)、DPC−961、MIV−150、TMC−120およびTMC−125など)、レトロウィルスプロテアーゼ阻害薬(例えばリトナビル、ロピナビル、サキナビル、アンプレナビル(VX−478)、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル(AG1343)、チプラナビル、インジナビル、アタザナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、R00334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684、GW640385X、SC−52151、BMS186318、SC−55389a、BILA1096BS、DMP−323、KNI−227など)、HEPT化合物、L697639、R82150、U−87201EなどのHIVプロテアーゼ阻害薬)、HIVインテグラーゼ阻害薬(S−1360、ジンテビル(AR−177)、L−870812L−870810など)、TAT阻害薬(例えば、RO−24−7429など)、ホスホノギ酸三ナトリウム、HPA−23、エフロニチン、ペプチドT、レチキュロス(Reticulose;核リンタンパク質)、アンサマイシンLM427、トリメトレキセート、UA001、リバビリン、α−インターフェロン、オキセタノシン、オキセタノシン−G、シクロブト(cyclobut)−G、シクロブト−A、アラ−M、BW882C87、フォスカーネット、BW256U87、BW348U87、L−693989、BVアラ−U、CMVトリクローナル抗体、FIAC、HOE−602、HPMPC、MSL−109、TI−23、トリフルリジン、ビダラビン、ファムシクロビル、ペンシクロビル、アシクロビル、ガンシクロル(ganciclor)、カスタノスペルミネム(castanosperminem)rCD4/CD4−IgG、CD4−PE40、ブチル−DNJ、ヒペリシン、オキサミリスチン酸、硫酸デキストランおよびポリ硫酸ペントサンなどがある。本発明の化合物と併用投与可能な他の薬剤には、HIV侵入/融合阻害薬(例えば、エンフュービルタイド(T−20)、T−1249、PRO2000、PRO542、PRO140、AMD−3100、BMS−806、FP21399、GW873140、シェリングC(SCH−C)、シェリングD(SCH−D)、TNX−355、UK−427857など)およびPA−457などのHIV出芽/成熟阻害薬などがある。本発明の化合物と併用投与可能な免疫調節剤には、ブロピリミン(bropirimine)、アンプリジェン、抗ヒトα−インターフェロン抗体、コロニー刺激因子、CL246、738、Imreg−1、Imreg−2、ジエチルジチオカーバメート、インターロイキン−2、α−インターフェロン、イノシン・プラノベクス、メチオニン・エンケファリン,、ムラミル−トリペプチド、TP−5、エリスロポエチン、ナルトレキソン、腫瘍壊死因子、β−インターフェロン、γ−インターフェロン、インターロイキン−3、インターロイキン−4、自己CD8+注入、α−インターフェロン免疫グロブリン、IGF−1、抗−Leu−3自家ワクチン療法、生物刺激、体外フォトフォレーシス、シクロスポリン、ラパマイシン、FK−565、FK−506、G−CSF、GM−CSF、温熱療法、イソピノシン(isopinosine)、IVIG、HIVIG、受動免疫療法およびポリオワクチン超免疫化などがある。本発明の化合物と併用投与可能な他の抗感染薬には、ペンタミジンイセチオネートなどがある。多様なHIVまたはAIDSワクチン(例えば、gp120(組換え)、Env2−3(gp120)、HIVAC−1e(gp120)、gp160(組換え)、VaxSynHIV−1(gp160)、イムノ(Immuno)−Ag(gp160)、HGP−30、HIV−イムノゲン(Immunogen)、p24(組換え)、VaxSynHIV−1(p24))のうちのいずれかを、本発明の化合物と併用することができる。
本発明の化合物と併用投与可能な他の薬剤は、アンサマイシンLM427、アプリン酸、ABPP、Al−721、カリシン(carrisyn)、AS−101、アバロール(avarol)、アジメキソン、コルヒチン、化合物Q、CS−85、N−アセチルシステイン、(2−オキソチアゾリジン−4−カルボキシレート)、D−ペニシラミン、ジフェニルヒダントイン、EL−10、エリスロポイエテン(erythropoieten)、フシジン酸、グルカン、HPA−23、ヒト成長ホルモン、ヒドロキシクロロキン、イスカドール、L−オフロキサシンその他のキノロン抗生物質、レンチナン、炭酸リチウム、MM−1、モノラウリン、MTP−PE、ナルトレキソン、ニューロトロピン、オゾン、PAI、チョウセンニンジン、ペントフィリン、ペントキシフィリン、ペプチドT、松かさ抽出物、ポリマンノアセテート、レチキュロス、レトロゲン(retrogen)、リバビリン、リボザイム類、RS−47、Sdc−28、シリコタングステン酸塩、THA、胸腺液性因子、サイモペンチン、チモシン画分5、チモシンα−1、サイモスチムリン、UA001、ウリジン、ビタミンB12およびウォベムゴス(wobemugos)である。
本発明の化合物と併用できる他の薬剤は、アンホテリシンB、クロトリマゾール、フルシトシン、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾールおよびニスタチンなどの抗真菌薬である。
本発明の化合物と併用できる他の薬剤は、硫酸アミカシン、アジスロマイシン、シプロフロキサシン、トスフロキサシン、クラリスロマイシン、クロファジミン、エタンブトール、イソニアジド、ピラジナマイド、リファブチン、リファムプシン、ストレプトマイシンおよびTLCG−65などの抗細菌剤である。
本発明の化合物と併用できる他の薬剤は、α−インターフェロン、COMP(シクロホスファミド、ビンクリスチン、メトトレキセートおよびプレドニゾン)、エトポシド、mBACOD(メトトレキセート、ブレオマイシン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチンおよびデクサメタゾン)、PRO−MACE/MOPP(プレドニゾン、メトトレキセート(ロイコボリン救助療法と組み合わせ)、ドキソルビシン、シクロホスファミド、タキソール、エトポシド/メクロレタミン、ビンクリスチン、プレドニゾンおよびプロカルバジン)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、アンギオインヒビン類(angioinhibins)、ポリ硫酸ペントサン、血小板因子4およびSP−PGなどの抗悪性腫瘍薬である。
本発明の化合物と併用できる他の薬剤は、ペプチドT、リタリン、リチウム、エラビル、フェニトイン、カルバマゼピン、メキシテチン(mexitetine)、ヘパリンおよびシトシンアラビノシドなどの神経疾患治療薬である。
本発明の化合物と併用できる他の薬剤は、アルベンダゾール、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、クリンダマイシン、コルチコステロイド類、ダプソン、DIMP、エフロルニチン、566C80、ファンシダール、フラゾリドン、L671329、レトラズリル、メトロニダゾール、パロマイシン、ペフロキサシン、ペンタミジン、ピリトレキシム、プリマキン、ピリメタミン、ソマトスタチン、スピラマイシン、スルファジアジン、トリメトプリム、TMP/SMX、トリメトレキセートおよびWR6026などの抗原虫薬である。
本発明の化合物と併用可能な他の薬剤は、シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルなどの勃起不全治療薬である。
第9の実施形態において本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物もしくは化合物の組み合わせまたはそれの医薬塩ならびに製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上有効量のN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上許容される量のN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上許容される量のリン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウムおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上許容される量のリン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウムおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
第10の実施形態において本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)を有する化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)を有する化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記第2のHIVプロテアーゼ阻害薬がリトナビル、ロピナビル、サキナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル、チプラナビル、インジナビル、アタザナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684およびGW640385Xからなる群から選択される組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)を有する化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記HIV逆転写酵素阻害薬がラミブジン、スタブジン、ジドブジン、アバカビル、ザルシタビン、ジダノシン、テノフォビル、エムトリシタビン、アムドクソビル、エルブシタビン、アロブジン、MIV−210、ラシビール(±−FTC)、D−D4FC(レバーセット、DPC−817)、SPD754、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、カプラビリン、エミビリン、カラノリドA、GW5634、BMS−56190(DPC−083)、DPC−961、MIV−150、TMC−120およびTMC−125からなる群から選択される組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)を有する化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記HIV侵入/融合阻害薬がエンフビルチド(T−20)、T−1249、PRO2000、PRO542、PRO140、AMD−3100、BMS−806、FP21399、GW873140、シェリングC(SCH−C)、シェリングD(SCH−D)、TNX−355およびUK−427857からなる群から選択される組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)を有する化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記HIVインテグラーゼ阻害薬がS−1360、ジンテビル(AR−177)、L−870812およびL−870810からなる群から選択される組成物を提供する。
例えば本発明は、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)を有する化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5もしくは6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物であって、前記HIV出芽/成熟阻害薬がPA−457である組成物を提供する。
例えば、本発明の化合物は、リトナビルとの併用で投与することができる。そのような組み合わせは、ヒトでのHIVプロテアーゼ阻害において特に有用である。そのような組み合わせは、ヒトでのHIV感染の阻害または治療においても特に有用である。そのような組み合わせで用いる場合、本発明の化合物およびリトナビルは同時または異なった時点での別個の薬剤として投与することが可能であるか、または両方の化合物を含む単一の組成物として製剤することができる。
そのような組み合わせの1例は、リトナビルならびに1以上の逆転写酵素阻害薬(例えば、ラミブジン、スタブジン、ジドブジン、アバカビル、ザルシタビン、ジダノシン、テノフォビル、エムトリシタビン、アムドクソビル、エルブシタビン、アロブジン、MIV−210、ラシビール(±−FTC)、D−D4FC(レバーセット、DPC−817)、SPD754、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、カプラビリン、エミビリン、カラノリドA、GW5634、BMS−56190(DPC−083)、DPC−961、MIV−150、TMC−120、TMC−125など)と本発明の化合物または化合物の組み合わせからなることができる。さらに別の組み合わせは、リトナビルおよび1以上のHIV侵入/融合阻害薬と本発明の化合物または化合物の組み合わせからなることができる。そのような組み合わせは、ヒトでのHIV感染の阻害または治療において有用である。そのような組み合わせで用いる場合、本発明の化合物もしくは化合物の組み合わせ、リトナビルおよび逆転写酵素阻害薬およびHIV侵入/融合阻害薬からなる群から選択される1以上の薬剤は、同時または異なった時点での別個の薬剤として投与することが可能であるか、またはそれらは2以上の化合物を含む組成物として製剤することができる。
本明細書において前述の医薬組成物または併用薬物療法のいずれかで使用可能な本発明の化合物の例には、
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;
リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウム;
リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・カルシウム・2ナトリウム;
リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウム;
リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・カルシウム;
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・2ナトリウム;
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・カルシウム;
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・2ナトリウム;および
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・カルシウム
などがあるが、これらに限定されるものではない。
リトナビルが代謝酵素シトクロムP450モノオキシゲナーゼの阻害薬であることが発見されている。一部の薬剤および特には一部のHIVプロテアーゼ阻害薬がシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝されて、好ましくない薬物動態を生じる。シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤とリトナビルを併用投与することで、その薬剤の薬物動態が改善されること(すなわち、半減期が長くなり、ピーク血漿濃度までの時間が延長され、血中レベルが上昇する。)が発見されている。
シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝され、リトナビルまたはAがリトナビルである式(I)、(II)もしくは(III)の化合物との併用投与が有効である薬剤の例には、免疫抑制剤であるシクロスポリン、FK−506、FK−565、ラパマイシン、化学療法薬(例:タキソールおよびタキソテール)、抗生物質であるクラリスロマイシン、ロピナビル、サキナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル、チプラナビル、インジナビル、アタザナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684およびGW640385X、SC−52151、BMS186318、SC−55389a、BILA1096BS、DMP−323、KNI−227などのHIVプロテアーゼ阻害薬ならびにカプラビリン、カラノリド、シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルなどの他の治療薬などがある。
生物学的利用能および溶解性が改善されたAがリトナビルである式(I)、(II)または(III)の化合物等のリトナビルのプロドラッグを、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(本明細書において上記で挙げたものなど)によって代謝される薬剤と併用することで、そのような組み合わせを処置が必要な患者に投与した時に、そのような薬剤の血中レベルを上昇させ、薬物動態を改善することができることも想到される。
第11の実施形態において本発明は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼを阻害する量のAがリトナビルである式(I)、(II)または(III)の化合物を、処置を必要とするヒトに対して投与する段階を有する、シトクロムP450モノオキシゲナーゼの阻害方法を提供する。
従って、第12の実施形態において本発明は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤の薬物動態を改善する方法であって、そのような処置を必要とするヒトに対して、治療上有効量の前記薬剤もしくはそれの製薬上許容される塩およびAがリトナビルである式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれの製薬上許容される塩の組み合わせを投与する段階を有する方法を提供する。具体的には、本発明は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝されるHTVプロテアーゼ阻害薬(またはそれの製薬上許容される塩)の薬物動態を改善する方法であって、そのような処置を必要とするヒトに対して、治療上有効量の前記HIVプロテアーゼ阻害薬またはそれの製薬上許容される塩およびAがリトナビルである式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれの製薬上許容される塩の組み合わせを投与する段階を有する方法を提供する。リトナビルプロドラッグもしくはそれの製薬上許容される塩とシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝されるHIVプロテアーゼ阻害薬もしくはそれの製薬上許容される塩とのそのような組み合わせは、哺乳動物におけるHIVプロテアーゼ活性を阻害する上で有用であり、哺乳動物でのHIV感染またはAIDS(後天性免疫不全症候群)の阻害、治療または予防において有用である。
第13の実施形態において本発明は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤のヒト血中レベルを上昇させる方法であって、そのような処置を必要とするヒトに対して、治療上有効量の前記薬剤またはそれの製薬上許容される塩およびAがリトナビルである式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれの製薬上許容される塩の組み合わせを投与する段階を有する方法を提供する。
シトクロムP450モノオキシゲナーゼを阻害するのに使用可能であり、従ってシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤とリトナビルプロドラッグをヒトに対して投与した時に、そのような薬剤のヒト血中レベルを上昇させ、薬物動態を改善する上で有用であるリトナビルプロドラッグの例には、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよびN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウムなどがあるが、これらに限定されるものではない。
AIDSまたはHIV感染の阻害、治療または予防用に本発明の化合物と組み合わせることができる薬剤は上記で挙げたものに限定されるものではなく、原則としてAIDSまたはHIV感染の治療または予防において有用なあらゆる薬剤を含むことは明らかであろう。
併用で投与する場合、前記治療剤は、同時もしくは異なる時点で投与される別個の組成物として製剤することができるか、それら治療剤を単一の組成物として投与することができる。
本発明はさらに、処置を必要とする患者に対して治療上有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物または化合物の組み合わせを投与することによる、患者におけるHIVプロテアーゼ活性の阻害方法ならびにHIVプロテアーゼ阻害に応答する状態、特にはHIV感染を治療する方法をも提供する。
本明細書で使用される「治療する」という用語は、障害もしくは状態またはそのような用語が適用されるそのような障害もしくは状態の1以上の症状を改善、緩和、進行阻害または予防することを指す。本明細書で使用される「治療」という用語は、「治療する」を直前で定義した用に、治療する行為を指す。
「患者」という用語は、本発明の化合物または本明細書で定義の治療上許容される塩で治療を行われる個体を指す。患者には、ヒト、ならびにペット(例:イヌおよびネコ)および家畜などの他の動物などがある。患者は、HTVプロテアーゼ阻害に対して応答する状態の1以上の症状(例えば、CD4細胞レベルにおける低下またはAIDS関連の日和見感染)を経験していても良く、またはそのような症状がなくても良い(すなわち、治療が予防的なものであることができる。)。
別の態様において本発明は、処置を必要とする患者に対して、治療上有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物もしくは化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5または6種類の薬剤を投与することによる、患者におけるHIVプロテアーゼ活性の阻害方法ならびにHIVプロテアーゼ阻害に応答する状態、特にはHIV感染を治療する方法をも提供する。
さらに別の態様において本発明は、処置を必要とする哺乳動物に対して、本明細書で前述のいずれかの医薬組成物を投与することによる、患者におけるHIVプロテアーゼ活性の阻害方法ならびにHIVプロテアーゼ阻害に応答する状態、特にはHIV感染を治療する方法をも提供する。
本発明の治療方法および医薬組成物によれば、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれの製薬上許容される塩は単独で投与することができるか、または製薬上許容される担体、補助剤、希釈剤、媒体もしくはそれらの組み合わせと組み合わせて、式(I)、(II)もしくは(III)の化合物またはそれの製薬上許容される塩もしくは組み合わせを含む医薬組成物の形態で投与することができる。
本明細書で使用される「製薬上許容される担体、補助剤、希釈剤または媒体」という用語は、無毒性で不活性な固体、半固体もしくは液体の充填剤、希釈剤、封入材料またはあらゆる種類の製剤補助剤を意味する。製薬上許容される担体として役立ち得る材料の例をいくつか挙げると、乳糖、グルコースおよびショ糖などの糖類;トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン類;セルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのそれの誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;カカオバターおよび坐剤ロウなどの賦形剤;落花生油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油などの油類;プロピレングリコールなどのグリコール類;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル類;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張性生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝溶液があり、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの他の無毒性の適合性潤滑剤ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、保存剤および抗酸化剤も、製剤者の判断に応じて組成物中に存在させることができる。
本発明の医薬組成物は、1以上の前記製薬上許容される担体を用いて従来の方法で製剤することができる。従って本発明の化合物またはそれの治療上許容される塩は、ヒトおよび他の哺乳動物に対して、固体または液体の形で、経口、直腸、非経口、大槽内、膣内、局所(粉剤、軟膏、滴剤、吸入剤、噴霧剤、経皮貼付剤などにより)または口腔投与することができる。本明細書で使用される「非経口的に」という用語は、静脈、筋肉、腹腔内、胸骨内、皮下、動脈注射および注入を含む投与形態を指す。
非経口注射用の本発明の医薬組成物は、製薬上許容される無菌の水系もしくは非水系の溶液、分散液、懸濁液または乳濁液ならびに再生して無菌の注射用溶液もしくは分散液とするための無菌の粉末を含む。好適な水系および非水系の担体、希釈剤、溶媒または媒体の例には、水、エタノール、多価アルコール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなど)、それらの好適な混合物、植物油(オリーブ油など)およびオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルなどがある。例えばレシチンなどのコーティング剤を用いることで、分散液の場合には必要な粒径を維持することで、そして界面活性剤を用いることで、適当な流動性を維持することができる。
これらの組成物は、保存剤、湿展剤、乳化剤および分散剤などの補助剤を含むこともできる。微生物活動の防止は、例えばパラベン類、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの各種の抗菌剤および抗真菌剤によって確保することができる。例えば糖類、塩化ナトリウムなどの等張剤を含有することも望ましい可能性がある。例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる薬剤を用いることで、注射医薬製剤の長期吸収を行うことができる。
場合により、薬剤の効果を長くするために、皮下注射または筋肉注射からの薬剤の吸収を遅延させることが望ましい場合が多い。これは、水溶解度が低い結晶材料または非晶質材料の懸濁液を用いることで行うことが可能である。そして、薬剤の吸収速度は、それの溶解速度によって決まり、それは結晶の大きさおよび結晶形によって決まり得るものである。あるいは、非経口投与される薬剤の遅延吸収は、その薬剤を油系媒体に溶解または懸濁させることによって達成される。懸濁液には活性化合物以外に、例えばエトキシ化イソステアリルアルコール類、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル類、微結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、トラガカントガムおよびそれらの混合物などの懸濁剤を含有させることができる。
所望に応じて、より効果的な分配を行うために、本発明の化合物を、ポリマー基剤、リポソームおよびミクロスフィアなどの遅延放出系もしくは標的送達系に組み込むことができる。それらは、例えば、細菌保持フィルターで濾過することにより、または使用直前に滅菌水もしくは何らかの他の滅菌注射媒体に溶解させることができる滅菌固体組成物の形で滅菌剤を含有させることによって滅菌することができる。
活性化合物は、適切であれば、1以上の上記賦形剤とともにマイクロカプセルの形とすることもできる。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬および粒剤の固体製剤は、腸溶コーティング、徐放コーティングおよび医薬製剤分野で公知の他のコーティングなどのコーティング剤およびシェル剤と共に製造することができる。そのような固体製剤では、活性化合物をショ糖、乳糖もしくはデンプンなどの少なくとも1種類の不活性希釈剤と混合することができる。そのような製剤は、通常の実務のように、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セルロースなどの打錠潤滑剤および他の打錠補助剤のような不活性希釈剤以外の別の物質を含むこともできる。カプセル、錠剤および丸薬の場合、製剤は緩衝剤を含むこともできる。それらは、乳白剤を含んでいても良く、それらが腸管のある部分で遅延的に、有効成分のみまたは有効成分を優先的に放出するような組成物のものであることもできる。使用可能な包埋組成物の例には、ポリマー物質およびロウ類などがある。
注射デポー剤は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生体分解性ポリマー中で医薬のミクロカプセルマトリクスを形成することによって製造される。医薬のポリマーに対する比および使用される特定のポリマーの性質に応じて、医薬放出速度を制御することができる。他の生体分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)などがある。デポー注射製剤は、身体組織と適合性であるリポソームまたは微乳濁液中に医薬を取り込むことによっても製造される。
注射製剤は、例えば細菌保持フィルターで濾過することにより、または使用直前に滅菌水もしくは他の滅菌注射媒体に溶解または分散させることができる滅菌固体組成物の形で滅菌剤を含有させることによって滅菌することができる。
注射製剤、例えば無菌注射用水系もしくは油系懸濁液は、好適な分散剤もしくは湿展剤および懸濁剤を用いて、公知の技術に従って調製することができる。無菌注射製剤は、1,3−ブタンジオール溶液のような無毒性で非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒中の無菌注射液剤、懸濁液もしくは乳濁液であることもできる。使用可能な許容される媒体および溶媒の中には、水、リンゲル液、U.S.P.および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の固定油が、溶媒もしくは懸濁媒体として従来のように使用される。それに関しては、合成モノもしくはジグリセリド類を含むいかなる商品の固定油も使用可能である。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の製造において用いられる。
経口投与のための固体製剤には、カプセル、錠剤、丸薬、粉剤および粒剤などがある。このような固体製剤において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種類の不活性で製薬上許容される賦形剤もしくは担体および/またはa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)カルボキシメチルセルロース、アルギン酸エステル、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアラビアゴムなどの結合剤、c)グリセリンなどの湿展剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリンなどの湿展剤、h)カオリンおよびベントナイトクレーなどの吸収剤ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸薬の場合に、製剤はまた緩衝剤を含有していても良い。
類似の種類の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等々などの賦形剤を使用して、軟および硬充填ゼラチンカプセル剤の充填物として使用することができる。
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬および粒剤の固体製剤は、腸溶コーティングおよび医薬製剤分野で公知の他のコーティングなどのコーティング剤およびシェル剤と共に製造することができる。これらは不透明化剤を含有していても良く、またそれらが、腸管の所定部位でのみまたはそこで優先的に、遅延的に有効成分を放出するような組成であっても良い。使用可能な埋込組成物の例には、ポリマー物質およびロウ類などがある。
直腸投与または膣投与用の組成物は好ましくは、室温では固体であって体温では液体であることから、直腸または膣腔で融解して活性化合物を放出するカカオバター、ポリエチレングリコールまたは坐剤ロウなどの好適な非刺激性の賦形剤または担体と本発明の化合物を混合することで製造することができる坐剤である。
経口投与用の液体製剤には、製薬上許容される乳濁液、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤などがある。活性化合物以外に液体製剤には、例えば水その他の溶媒などの当業界で一般的に使用される不活性希釈剤、溶解剤、ならびにエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル類(詳細には、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール類およびソルビタンの脂肪酸エステル類などの乳化剤、ならびにそれらの混合物を含有させることができる。不活性希釈剤以外に、経口組成物には、湿展剤、乳化剤および懸濁剤、甘味剤、香味剤ならびに芳香剤などの補助剤を含有させることもできる。
本発明の化合物の局所もしくは経皮投与用の製剤には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉剤、液剤、噴霧剤、吸入剤もしくは貼付剤などがある。活性化合物は、製薬上許容される担体および要求がある場合には必要な保存剤もしくは緩衝剤とともに、無菌条件下に混合する。眼科製剤、点耳剤、眼軟膏、粉剤および液剤も、本発明の範囲に含まれることが想到される。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、本発明の活性化合物以外に、動物性および植物性の脂肪、オイル類、ロウ類、パラフィン類、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール類、シリコーン類、ベントナイト類、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛またはそれらの混合物などの賦形剤を含むことができる。
粉剤および噴霧剤は、本発明の化合物以外に、乳糖、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末またはこれら物質の混合物などの賦形剤を含むことができる。噴霧剤はさらに、クロロフルオロハイドロカーボンなどの一般的な推進剤を含むことができる。
経皮貼付剤は、化合物の身体への送達制御を行うという長所をさらに有する。そのような製剤は、化合物を適切な媒体中に溶解もしくは分散させることで製造することができる。吸収促進剤を用いて、皮膚を通過する化合物のフラックスルを上昇させることもできる。その速度は、速度制御膜を設けるか、化合物をポリマー基材もしくはゲル中に分散させることで制御することができる。
本発明の化合物は、リポソームの形態で投与することもできる。当業界で公知のように、リポソームは通常、リン脂質その他の脂質から誘導される。リポソームは、水系媒体に分散した単ラメラまたは多ラメラ水和液晶によって形成される。リポソームを形成することができるあらゆる無毒性で生理的に許容される、代謝可能な脂質を用いることができる。リポソームの形での本発明の組成物は、本発明の化合物以外に、安定剤、保存剤、賦形剤などを含有することができる。好ましい脂質は、天然および合成のリン脂質およびホスファチジルコリン類(レシチン類)であり、個別または併用で使用される。リポソームの形成方法は当業界では公知である。例えばプレスコットの編著を参照する(Prescott, Ed., Methods in Cell Biology, Volume XIV, Academic Press, New York, N.Y., (1976), p.33 et seq)。
あるいは、本発明の化合物または製薬上許容される塩を、ウィルス感染に対して個体を保護するワクチンで用いることができる。その化合物またはそれの製薬上許容される塩は、そのようなワクチンにおいて、ワクチンにおけるプロテアーゼ阻害薬の従来の利用と一致する方法で、単独でまたは本発明の他の化合物とともに用いることができる。例えば、本発明の化合物は、ワクチンにおいて従来用いられる製薬上許容される補助剤と組み合わせることができ、予防上有効量で投与して、HIV感染に対して長期間にわたって個体を保護することができる。
本発明の化合物の「治療上有効量」という表現は、あらゆる医学的処置に適用可能な妥当な利益/リスク比で、障害を治療する上で十分な量の化合物を意味する。しかしながら、本発明の化合物および組成物の総1日使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で担当医が決定することは明らかであろう。特定の患者における具体的な治療上有効な用量レベルは、治療対象の障害;所望の治療;障害の重度;使用する具体的な化合物の活性;使用する具体的な組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;使用される具体的化合物の投与時刻、投与経路および排泄速度;投与の期間;使用される具体的化合物との併用でもしくは同時に使用される薬剤;ならびに医学の分野で公知の同様の要素などの各種要素によって決まるものである。例えば、所望の治療効果を得るのに必要なレベルより低いレベルで化合物の用量を開始し、所望の効果が得られるまで用量を徐々に上昇させることは、当業界の技術の範囲内である。
ヒトまたは他の哺乳動物に対して投与される式(I)を有する化合物またはそれの治療上許容される塩の総1日用量は、約0.003〜約50mg/kg/日の範囲とすることができる。経口投与に関して、より好ましい用量は、約0.1〜約30mg/kg/日の範囲とすることができる。所望に応じて、その有効1日用量を、投与に関して複数の用量に分割することができる。従って、単一用量組成物には、1日用量を構成する量またはその整数分の1の量を含有させることができる。
薬物動態および溶解度の分析
本発明の代表的化合物の改善された薬物動態および溶解度を、下記の試験方法によって示すことができる。
溶解度:各化合物約5mgを、2mLガラスバイアル中で秤量した。3連のサンプルを準備した。ミリQ(MilliQ)濾過システムによって精製した蒸留脱イオン水1mLを加え、サンプルを渦攪拌し、超音波処理した。バイアルをアルミニウム箔で覆って、光から保護し、25℃に維持した水浴中で1日間反転攪拌することで平衡状態とした。平衡化後に、各サンプルのpHを測定した。サンプルを遠心し、濾過し、希釈することでHPLCアッセイ用に準備した。サンプルを、アジレント(Agilent)1100シリーズHPLCを用いるHPLCによって分析した。ゾルバックス(Zorbax)エクリプス(Eclipse)XDBC18カラム、250×4.6mm、5μmで勾配法(25mMリン酸カリウム緩衝液、pH8に対して35%から90%アセトニトリル)を用いて、分離を行った。215nmに設定したUV検出器を用いて、化合物を検出した。標準曲線に対する比較によるHPLCアッセイによって測定して、溶解度を計算した。本発明の代表的な化合物は、>3.4mg/mL〜>5.6mg/mLの範囲の溶解度を示す。
仔ウシ腸アルカリホスファターゼ(CIAP)アッセイ:pH=8.0であるTris緩衝液中のリン酸塩プロドラッグ(30μM)およびCLAP(0.000125単位/μL)(GibcoBRI、カタログ番号18009−019、ロット番号107342、25単位/μL)(400μL、10mM)を、30分まで37℃でインキュベートした。0、10、20および30分の時点で、上記脱リン酸化反応混合物の小分けサンプル(80μL)を、50%アセトニトリル/メタノール混合液(160μL)によって反応停止した。これらサンプル中に存在する親分子の量を、HPLCまたはLC−MS/MSによって測定し、各種時点でのパーセントを一次崩壊に適合させることでリン酸塩プロドラッグの親分子への変換の半減期を得た。本発明の代表的な化合物は、プロドラッグの親化合物への急速な変換を示した。代表的プロドラッグの代表的な半減期は、約7分〜約34分の範囲であった。
薬物動態分析:全てのプロドラッグを5%ブドウ糖水溶液中の5mg/mL溶液として製剤し、同時投与用のリトナビルを、20%エタノール、30%プロピレングリコールおよび2当量のメタンスルホン酸を含む5%ブドウ糖中の5mg/mL溶液として製剤した。スプレーグ−ドーリー由来のラット(雄;0.25〜0.35kg;n=3)およびビーグル犬(雄および雌;8〜12kg;n=3)に、事前の5mg/kg用量のリトナビル強制経口投与を行った場合または行わない場合で、強制経口投与により、親化合物5mg/体重kg用量に等価なプロドラッグ用量(5kg相当/kg)を投与した。あるいは、固体プロドラッグまたは固体プロドラッグの混合物をカプセルに加え、経口投与した。投与後の時間の関数として得た血漿サンプル(ラット、8時間かけて10の時間点;イヌ、12時間かけて12の時間点)を、酢酸エチルおよびヘキサンの混合液に抽出し、濃縮し、内部標準を用いる逆相HPLCによって分析した。スパイク血漿標準−濃度のピーク面積比(親/内部標準)の最小二乗線形回帰分析(単純法)によって、各サンプルの血漿薬剤濃度を計算した。観察血漿濃度−時間のデータからCmaxを直接読み取り、血漿−時間曲線下の面積を、1時間投与間隔にわたって線形台形公式を用いることで計算した。本発明の代表的化合物は、親化合物と比較して、ほぼ同等以上の曲線下面積(AUC)を示した。ラットおよびイヌでのロピナビルの代表的プロドラッグとリトナビルとの同時投与では、ロピナビル/リトナビルの両方を親化合物として投与することによって得られるレベルとほぼ同等以上の血漿レベルが示された。
ロピナビルの代表的プロドラッグを、リトナビルの代表的プロドラッグとも一緒に投与した。いずれの組み合わせも、各プロドラッグ5mg相当量/kgで投与した。イヌにおける投与用には、プロドラッグを単一のカプセル中に固体として入れて組み合わせた。そのような組み合わせによって、ロピナビル/リトナビルの両方を親化合物として投与することで得られるものとほぼ同等以上のロピナビルAUCが得られた。
合成方法
下記の図式および実施例の説明で用いた略称は次の通りである。すなわち、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり、DMSOはジメチルスルホキシドであり、THFはテトラヒドロフランであり、NMMOは4−メチルモルホリンN−オキサイドであり、HOBTは1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物であり、DCCは1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドであり、EDACは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩であり、DMAPは4−(ジメチルアミノ)ピリジンであり、EtOAcは酢酸エチルである。
本発明の化合物および方法については、本発明の化合物を製造することができる方法を説明する下記の合成図式との関連で理解が深まるであろう。原料は、商業的入手先から得ることが可能であるか、当業者には公知の確立された文献法によって製造することができる。下記において別段の断りがない限り、基A、L、L、R、R、R、R、M、M、qおよびtは上記で定義の通りである。
本発明は、合成方法または代謝プロセスによって製造された場合の式(I)、(II)または(III)を有する化合物を包含するものである。代謝プロセスによる本発明の化合物の製造には、ヒトまたは動物の身体で起こるもの(イン・ビボ)またはイン・ビトロで起こるプロセスなどがある。
本発明の化合物は、下記に示す図式1〜4に記載の方法に従って製造することができる。
Figure 2008505898
式(1)のロピナビルまたはリトナビルは、式H−L−SR90を有するアルキルスルフィド(LはCRである。)、酸化剤と、塩基の存在下または非存在下に反応させることで、式(2)のアルキルチオアルキルエーテル(R90はアルキルである。)に変換することができる。その反応は、約−10℃〜約50℃の温度で、アセトニトリルまたはテトラヒドロフランなど(それらに限定されるものではない)などの溶媒中で行うことができる。アルキルスルフィドの例には、メチルスルフィド、エチルスルフィド、ブチルスルフィドおよびt−ブチルメチルスルフィドなどがあるが、これらに限定されるものではない。好適な酸化剤の例には、過酸化ベンゾイル、N−クロロコハク酸イミドおよびN−クロロ−N−メチルアセトアミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。塩基の例には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、モルホリンおよび1−メチルイミダゾールなどがあるが、これらに限定されるものではない。あるいは、式(2)のチオエーテルは、約20℃〜約50℃の温度でアセトニトリル、酢酸またはジメチルスルホキシドなどの溶媒中、ジメチルスルホキシドなどのアルキルスルホキシドおよび無水酢酸などの酸無水物から製造することができる。化合物(2)は、溶媒中塩基の存在下にまたはAgNOなどの銀塩の存在下に、式XLSR90を有するハロアルキルアルキルスルフィド(XはCl、Br、FまたはIであり、Lは(CRである。)でロピナビルまたはリトナビルを処理することによっても製造することができる。好適なハロアルキルアルキルスルフィドの例には、クロロメチルメチルスルフィドなどがあるが、それらに限定されるものではない。好適な塩基の例には、金属水素化物(例えば水素化ナトリウムなど)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドおよびカリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。その反応は、約−78℃から使用される溶媒のほぼ還流温度までの温度で、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはジエチルエーテルなど(これらに限定されるものではない。)の溶媒中で行うことができる。式(2)を有する化合物は、リン酸と反応させて、RおよびRが水素である式(3)の化合物を得ることができるか、リン酸の相当するジエステルもしくはモノエステルと反応させて、RおよびRの一方もしくは両方がアルキルまたはベンジルであり、RおよびRが同一でも異なっていても良い式(3)の化合物を得ることができる。その反応は、式(2)の化合物、試薬1を、脱水試薬存在下または非存在下に溶媒中で接触させることで行う。試薬1の例には、N−ヨードコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、ヨードニウムジコリジントリフレート、ヨウ化メチル、AgNOおよびトリメチルシリルクロライドなどがあるが、これらに限定されるものではない。脱水剤の例には、モレキュラーシーブス、硫酸マグネシウム、NaSOおよびKCOなどがあるが、これらに限定されるものではない。その反応は、約−40℃から約室温の温度で、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなど(これらに限定されるものではない。)の溶媒中で行うことができる。
Figure 2008505898
式A−Hのロピナビルまたはリトナビルを、カップリング試薬の存在下で、塩基の非存在下または存在下に、式(6)を有するカルボン酸と反応させることで、式(4)の化合物(Lは(CRである。)を得ることができる。その反応は、約0℃から使用される溶媒のほぼ還流温度までの温度でテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶媒中にて行うことができる。カップリング試薬の例には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)またはN−ヒドロキシコハク酸イミドを加えた場合または加えない場合の1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−カルボジイミド塩酸塩(EDAC)、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム(PyBOP)、3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン(DEPBT)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などがあるが、これらに限定されるものではない。好適な塩基の例には、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンなどがあるが、これらに限定されるものではない。あるいは、式(4)の化合物は、(a)触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドの存在下にオキサリルクロライドでまたは塩化チオニルでカルボン酸を処理し、(b)約0℃から使用される溶媒のほぼ還流温度までの温度でテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶媒中にて塩基存在下に、段階(a)の生成物をロピナビルまたはリトナビルと反応させることで得ることができる。段階(b)における好適な塩基の例には、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンなどがあるが、これらに限定されるものではない。約1〜約5気圧の圧力および約10℃〜約60℃の温度で、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたは酢酸エチルなどの溶媒中、パラジウム/炭素(Pd/C)、水酸化パラジウム/炭素または白金/炭素などの触媒を用いる水素との反応によって、RおよびRがベンジルである式(4)の化合物を、RおよびRがHである式(4)の化合物に変換することができる。不活性雰囲気下(例:窒素またはアルゴンガス)に還流温度でメタノール中にてギ酸アンモニウムおよびPd/Cなどの試薬を用いる別の代替手順も有効である。塩酸またはトリフルオロ酢酸などの好適な酸と反応させることで、RおよびRがtert−ブチルである式(4)の化合物を、RおよびRがHである式(4)の化合物に変換することができる。
BBr、トリメチルシリルブロマイドまたはトリメチルシリルヨージドで処理することで、RおよびRがメチルである式(4)の化合物を、RおよびRがHである式(4)の化合物に変換することができる。
Figure 2008505898
Figure 2008505898
式(6)のカルボン酸は、式OH−CH(CR−OHのジオールから製造することができる。そのジオールは、約0℃〜約60℃の温度でジエチルエーテルまたはテトラヒドロフランなど(これらに限定されるものではない。)の好適な溶媒中にて二酸を還元剤と反応させることで、相当する二酸から得ることができる。還元剤の例には、水素化リチウムアルミニウムまたはボランなどがあるが、これらに限定されるものではない。(a)1H−テトラゾールの存在下に、テトラヒドロフラン、ジクロロエタンまたは塩化メチレンなど(これらに限定されるものではない。)の溶媒中、約0℃〜約25℃の温度でジオールをジベンジルジエチルホスホルアミダイトまたはジ−t−ブチルジエチルホスホルアミダイトなどのホスホルアミダイトと反応させ、(b)テトラヒドロフラン、ジクロロエタンまたは塩化メチレンなどの溶媒中、約−45℃〜約室温の温度で、段階(a)からの生成物をm−クロロ過安息香酸などの酸化剤と反応させることで、式OH−CH(CR−OHを有するジオールを、L、RおよびRが式(I)で定義の通りである式(5)のリン酸トリエステルに変換することができる。あるいは、塩基の存在下に、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなど(これらに限定されるものではない。)の溶媒中、リン酸ジベンジルクロリドまたはリン酸ジ−t−ブチルクロリドなどのリン酸ジアルキルクロリドと反応させることで、式OH−CH(CR−OHを有するジオールを、式(5)のリン酸トリエステルに変換することができる。好適な塩基の例には、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、金属水素化物(例えば、水素化ナトリウムなど)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドおよびカリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。酸(6)は、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランまたはアセトニトリルなどの好適な溶媒中にて酸化剤と反応させることで(5)から得ることができる。酸化剤の例には、二クロム酸ピリジニウム、KMnOまたはRuO/NaIOなどがあるが、これらに限定されるものではない。あるいは最初にスウェルン酸化条件、クロロクロム酸ピリジニウム、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(TPAP)またはデス−マーチンペルヨージナンを用いて(5)を相当するアルデヒドとし、次にその相当するアルデヒドをNaClOを用いて酸化して酸とすることで、2段階酸化を用いることができる。
式(6)の酸は、(a)約0℃〜約室温の温度でテトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、イミダゾールまたはトリエチルアミンなどの塩基存在下に、ジオールをシリル化試薬と反応させることで、式OH−CH(CR−OHのジオールをモノシリル化し、(b)1H−テトラゾールの存在下にジベンジルジエチルホスホルアミダイトまたはジ−t−ブチルジエチルホスホルアミダイトなど(これらに限定されるものではない。)のホスホルアミダイトと段階(a)からの生成物を反応させ、次にm−クロロ過安息香酸などの酸化剤で酸化することで、あるいは前段落に記載の方法に従って、塩基存在下にリン酸ジベンジルクロリドまたはリン酸ジ−t−ブチルクロリドなどのリン酸ジアルキルクロリドと段階(a)の生成物を反応させ、(c)約0℃〜約室温の温度でテトラヒドロフランなどの溶媒中にて、段階(b)の生成物を脱シリル化剤で脱シリル化することで製造することもできる。シリル化剤の例には、tert−ブチルジメチルシリルクロライド(TBSCl)、tert−ブチルジフェニルシリルクロライド(TBDPSCl)またはトリエチルシリルクロライド(TESCl)などがあるが、これらに限定されるものではない。.脱シリル化剤の例には、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)およびHFなどがあるが、これらに限定されるものではない。段階(b)は、前段階で記載のジオールを式(5)の化合物に変換する条件を用いて行うことができる。
Figure 2008505898
式(Ia)の化合物は、インサイチュまたは図式1または2の反応混合物から式(Ia)の化合物を単離した後に、約1または2当量の各種無機および有機塩基と反応させることで、式(II)または(III)の塩に変換することができる。式(III)の化合物は、式(Ia)の化合物から1段階反応によって、または段階的に得ることができる。その反応は、水系溶媒媒体中またはメタノールもしくはエタノールなどの好適な有機溶媒中で行うことができる。代表的にはその反応は、約−10℃〜約70℃の温度で約5分間〜約48時間にわたって行う。溶媒を留去すると、所望の固体塩が得られる。
以下、ある種の好ましい実施形態との関連で本発明を説明するが、それら実施形態は本発明の範囲を限定するものではない。むしろ本発明は、特許請求の範囲に含まれ得る全ての代替物、修正および均等物を包含するものである。従って、好ましい実施形態を含む下記の実施例は、本発明の好ましい実務を説明するものであり、その実施例が、ある種の好ましい実施形態の説明を目的としたものであって、本発明の手順および概念的側面に関する最も有用で容易に理解される説明であると考えられるものを提供することを目的として提供されていることは明らかである。
本発明の化合物は、ACD/ケムスケッチ(ChemSketch)バージョン5.06(Advanced Chemistry Development, Inc., Toronto, ON, Canadaが開発)によって命名するか、ACD命名法に一致する名称を与えた。
(実施例1)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド
標題化合物の合成は、US5541206の実施例1Uに記載されている。
(実施例2)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
(実施例2A)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[(メチルチオ)メトキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド
実施例1の化合物(5.0g、6.9mmol)およびメチルスルフィド(4.1mL)のアセトニトリル(35mL)溶液に0℃で、過酸化ベンゾイル(6.7g)を20分間かけて4回に分けて加え、混合物を0℃で1時間、次に室温で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%NaCOおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、33%から100%酢酸エチル/クロロホルムの勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(4.56g、収率84%)。
(実施例2B)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
実施例2Aからの生成物(4.56g、5.8mmol)、リン酸(4.0g)およびモレキュラーシーブス(4Å、18g)をTHF(60mL)中に含む溶液に0℃で、N−ヨードコハク酸イミド(2.0g)を加え、混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を、それが透明になるまで1M Naで処理し、NaCOを加えることでpH10に調節し、沈澱を濾過によって除去した。濾液を減圧下に濃縮し、残留物を、0%から100%メタノール/水の勾配を溶離液とするC18カラムを用いるHPLCによって精製して、標題化合物を得た(2.64g、収率52%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)、δppm0.81(d、J=7.0Hz、3H)、0.86(d、J=7.0Hz、3H)、1.35(d、J=7.0Hz、6H)、1.64〜1.73(m、1H)、1.89〜2.03(m、2H)、2.60〜2.90(m、4H)、2.98(s、3H)、3.24〜3.28(m、1H)、3.63〜3.67(m、1H)、4.02〜4.09(m、2H)、4.20〜4.30(m、1H)、4.46〜4.64(m、2H)、4.95(dd、J=5.3、10.5Hz、1H)、5.10(q、J=12.5Hz、2H)、5.10〜5.15(m、1H)、7.07〜7.21(m、11H)、7.77(s、1H)、8.93(s、1H)。
(実施例3)
(2S)−N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−4−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタンアミド
標題化合物の合成は、US5914332の実施例2に記載されている。
(実施例4)
リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウム
(実施例4A)
(2S)−N−{(1S,3S,4S)−1−ベンジル−4−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−3−[(メチルチオ)メトキシ]−5−フェニルペンチル}−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタンアミド
方法A
実施例3の化合物(3.0g、4.8mmol)、DMSO(18mL)および酢酸(3.6mL)の溶液に室温で無水酢酸(23mL)を加え、反応液を室温で48時間攪拌した。氷で反応停止し、10%NaCOを加えてpHを7に調節した。混合物を酢酸エチルで抽出し、10%NaCOおよびブラインで洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、溶媒留去して粗生成物を得て、それを最初に25%から100%酢酸エチル/塩化メチレンで溶離するシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(2.1g、収率64%)。
方法B
実施例3(50.4g、0.080mol)、DMSO 85mL(15当量)、無水酢酸75mL(10当量)、酢酸135mL(30当量)を、室温で窒素下に3日間混合した。予め冷却して0℃としておいた17%NaCO水溶液1500mLで反応停止した。混合物を酢酸エチル1400mLで抽出し、次に酢酸エチル500mLで2回抽出した。有機層を合わせ、10%NaCO700mL、水600mLで3回および飽和ブライン500mLの順で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濃縮し、ヘプタンで洗って、標題化合物56.4gを白色泡状物として得た。
(実施例4B)
リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウム
方法A
実施例4Aからの生成物(1.73g、2.5mmol)、リン酸(1.23g)およびモレキュラーシーブス(4Å、8.6g)を含むTHF(25mL)溶液に室温で、N−ヨードコハク酸イミド(1.13g)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。反応液をメタノールで希釈し、セライトで濾過した。濾液を、透明になるまで1M Naで処理し、10%NaCOを加えることでpH9に調節した。セライトで濾過することで固体を除去し、溶媒を留去した。粗生成物を、0%から100%メタノール/水を溶離液とするC18カラムを用いるHPLCによって精製して標題化合物を得た(1.19g、収率60%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)、δppm0.84(d、J=6.6Hz、3H)、0.90(d、J=6.6Hz、3H)、1.54〜1.77(m、3H)、1.98〜2.19(m、2H)、2.12(s、6H)、2.64〜2.78(m、2H)、2.87〜2.95(m、2H)、3.04〜3.23(m、4H)、3.80(dd、J=3.4、10.3Hz、1H)、3.96〜4.07(m、2H)、4.33(d、J=11.0Hz、1H)、4.41〜4.50(m、1H)、4.71(dd、J=4.0、10.6Hz、1H)、5.09(dd、J=5.5、8.1Hz、1H)、5.15(dd、J=5.5、8.8Hz、1H)、6.87〜6.98(m、3H)、7.08〜7.25(m、8H)、7.31〜7.33(m、2H)。
方法B
粗実施例4A30.7g(純度89%、0.0396mol)を、窒素下に脱水テトラヒドロフラン275mLに溶かした。リン酸結晶(37g、0.378mol)を溶液に加えた。混合物を室温で15分間攪拌し、冷却して5℃とした。N−ヨードコハク酸イミド(14g、0.0622mol)を加え、混合物を5℃で1時間攪拌した。メタノール20mLで反応停止した。混合物を飽和NaCO水溶液で処理してpH4〜5とした。飽和Na水溶液13mLを加えて、赤色様褐色を除去した。水(95mL)を加え、混合物を酢酸エチル1リットルで抽出し、酢酸エチル100mLで逆抽出した。有機層を合わせ、飽和ブラインで洗浄した(250gで3回)。有機層に、攪拌しながらNaCO飽和水溶液290g、ヘプタン1200mLおよび水120mLを加えた。水層を分離した。水50mLを水層に加え、溶液を酢酸エチル/ヘプタン(1:1)360mLで洗浄して不純物を除去した。水層をNaCl 110gで処理し、酢酸エチル1100mLで抽出した。有機層を飽和ブライン250gで洗浄し、水300mLで抽出した。水層をNaCO0.5g、NaCl 55gで処理し、酢酸エチル1500mLで抽出した。有機層をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を70℃で酢酸エチル400mLに溶かし、濾過し、濃縮し、ヘプタンで洗浄して、白色固体を得た。固体生成物を室温で真空乾燥して標題化合物を得た。
(実施例5)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
(実施例5A)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[1−(エチルチオ)エトキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド
実施例1の化合物(0.50g、0.69mmol)およびエチルスルフィド(1.9mL)のアセトニトリル(5mL)溶液に0℃で、過酸化ベンゾイル(0.84g)を3時間かけて3回に分けて加えた。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%NaCOおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、50%から100%酢酸エチル/クロロホルムの勾配を溶離液とするシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して標題化合物を得た(0.42g、収率75%)。
(実施例5B)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
実施例5Aからの生成物(0.15g、0.19mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、0.60g)およびリン酸(0.090g)を含むDMF(4.5mL)溶液に0℃で、N−ヨードコハク酸イミド(0.084g)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、メタノールで洗浄した。10%NaCOを加えることで濾液をpH9に調節し、透明になるまで1M Naで処理した。溶媒を留去し、粗生成物を、0%から100%メタノール/水の勾配を溶離液とするC18カラムを用いるHPLCによって精製して標題化合物を得た(0.080g、収率48%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)δppm0.84〜0.99(m、6H)、1.33〜1.39(m、9H)、1.44〜1.71(m、1H)、1.95〜2.11(m、1.5H)、2.20〜2.35(m、0.5H)、2.55〜2.97(m、4H)、3.01(s、3H)、3.22〜3.27(m、1H)、3.74〜3.84(m、0.5H)、3.90〜4.02(m、1.5H)、4.07〜4.16(m、1.5H)、4.21〜4.31(m、0.5H)、4.42〜4.63(m、2H)、4.91〜4.96(m、1H)、5.07〜5.12(m、1H)、5.31〜5.38(m、0.5H)、5.42〜5.48(m、0.5H)、6.94〜7.25(m、11H)、7.65〜7.73(m、1H)、8.90〜8.92(m、1H)。
(実施例6)
リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメトキシフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウム
(実施例6A)
(2S)−N−{(1S,3S,4S)−1−ベンジル−4−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−3−[1−(エチルチオ)エトキシ]−5−フェニルペンチル}−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタンアミド
方法A
実施例3の化合物(0.50g、0.80mmol)およびエチルスルフィド(2.1mL)のアセトニトリル(6mL)溶液に0℃で、過酸化ベンゾイル(1.16g)を3時間かけて3回に分けて加えた。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%NaCOおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、50%から100%酢酸エチル/クロロホルムの勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.36g、収率61%)。
方法B
N−クロロコハク酸イミド(6.5g、48.7mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)中スラリーを冷却して−10℃とし、次にジエチルスルフィド(7.0mL)を加え、そして実施例3(5.0g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加えた。トリエチルアミン(9.0mL)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液を滴下し、混合物を−10℃で1.5時間攪拌した。10%NaCOで反応停止し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去して粗生成物(7.5g)を得た。
(実施例6B)
リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメトキシフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウム
実施例6Aからの生成物(0.15g、0.21mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、0.60g)およびリン酸(0.082g)を含むDMF(4.5mL)溶液に0℃で、N−ヨードコハク酸イミド(0.094g)を加え、混合物を0℃で2時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を、それが透明になるまで1M Naで処理し、10%NaCOを加えることでpH9に調節した。溶媒を留去し、粗生成物を、0%から100%メタノール/水の勾配を溶離液とするC18カラムを用いるHPLCによって精製して標題化合物を得た(0.066g、収率39%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)δppm0.85(d、J=6.6Hz、1.5H)、0.86(d、J=6.6Hz、1.5H)、0.94(d、J=6.6Hz、1.5H)、0.96(d、J=6.6Hz、1.5H)、1.45(d、J=5.1Hz、1.5H)、1.46(d、J=5.1Hz、1.5H)、1.50〜1.74(m、3H)、1.88〜1.98(m、0.5H)、2.09〜2.25(m、1.5H)、2.09(s、3H)、2.13(s、3H)、2.74〜2.77(m、2H)、2.85〜3.19(m、6H)、3.92〜4.03(m、2.5H)、4.16〜4.21(m、0.5H)、4.23(d、J=11.0Hz、0.5H)、4.35(d、J=11.0Hz、0.5H)、4.40〜4.54(m、1H)、4.63〜4.70(m、1H)、5.39〜5.50(m、1H)、6.88〜6.99(m、3H)、7.07〜7.30(m、10H)。
(実施例7)
リン酸(1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル・2ナトリウム
(実施例7A)
リン酸ジベンジル・(1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル
実施例3の化合物(0.250g、0.40mmol)、ジベンジルジエチルホスホルアミダイト(0.28mL)および1H−テトラゾール(0.14g)のTHF(4.0mL)溶液を室温で68時間攪拌した。塩化メチレン(4.0mL)を加え、混合物を冷却して−45℃とし、次にm−クロロ過安息香酸(0.089g)を加えた。−45℃で30分間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、10%NaCOで2回、次にブラインで洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、33%酢酸エチル/クロロホルムから開始して5%メタノール/酢酸エチルで終わる勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.324g、収率90%)。
(実施例7B)
リン酸(1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル・2ナトリウム
実施例7Aからの生成物(0.320g、0.36mmol)の酢酸エチル(1.8mL)およびメタノール(1.8mL)混合物中溶液に、Pd(OH)/炭素(0.100g、20重量%Pd)を加え、混合物を水素雰囲気下に(風船圧)16時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、溶媒を留去した。メタノールおよび水を加え、10%NaCO溶液を加えることでpHを9に調節し、水から開始してメタノールで終了する勾配で溶離を行うC18カラムを用いるクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.215g、収率79%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)、δppm0.86(d、J=6.6Hz、3H)、0.99(d、J=6.6Hz、3H)、1.55〜1.77(m、3H)、2.03〜2.23(m、2H)、2.10(s、6H)、2.71(d、J=7.4Hz、2H)、2.90〜3.00(m、2H)、3.06〜3.19(m、4H)、3.94(q、J=14.3Hz、2H)、4.36〜4.45(m、1H)、4.46(d、J=11.0Hz、1H)、4.48〜4.57(m、1H)、4.67〜4.70(m、1H)、6.87〜6.97(m、3H)、7.08〜7.24(m、8H)、7.30〜7.32(m、2H)。
(実施例8)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−(ホスホナトオキシ)−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
(実施例8A)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[ビス(ベンジルオキシ)ホスホリル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド
実施例1の化合物(6.0g、8.32mmol)、ジベンジルジエチルホスホルアミダイト(3.96g)および1H−テトラゾール(2.63g)のTHF(100mL)溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を冷却して−45℃とし、次にm−クロロ過安息香酸(7.2g)の塩化メチレン(100mL)溶液を滴下した。混合物を昇温させて室温とし、1時間攪拌した。10%Na溶液(100mL)を加え、混合物を30分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、10%Naおよび飽和NaHCOで洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、0.05%NHOH含有の2%メタノール/塩化メチレンを溶離液とするシリカゲルでのクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を得た(6.2g、収率76%)。
(実施例8B)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−(ホスホナトオキシ)−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
実施例8Aからの生成物(6.2g、6.32mmol)の塩化メチレン(200mL)溶液に0℃で、注射器によってトリメチルシリルブロマイド(3.87g)を加え、混合物を0℃で1時間攪拌した。溶媒を留去し、残留物を水(50mL)で磨砕し、次に減圧下に溶媒留去した。残留物を、20%アセトニトリル水溶液(0.1%トリフルオロ酢酸)と次に40%アセトニトリル/水(0.1%トリフルオロ酢酸)を溶離液とするクロマトグラフィー(C18)によって精製して、純粋な酸1.21gを得た。その精製酸1.21gのアセトニトリル(75mL)溶液をNaHCO(0.254g)の水(50mL)溶液で処理することで、2ナトリウム塩を形成した。15分間攪拌後、溶媒を留去して標題化合物を得た。H NMR(300MHz、DMSO−d)、δppm0.66(d、J=6.1Hz、3H)、0.75(d、J=6.1Hz、3H)、1.26(d、J=6.8Hz、6H)、1.45〜1.61(m、2H)、1.80〜1.93(m、1H)、2.59〜2.65(m、1H)、2.86(s、3H)、3.14〜3.23(m、2H)、3.82(t、J=9.0Hz、1H)、3.94〜4.07(m、2H)、4.35〜4.52(m、2H)、5.07(d、J=12.9Hz、2H)、5.23(d、J=12.9Hz、1H)、6.99〜7.19(m、10H)、7.25(s、1H)、7.83(s、1H)、9.03(s、1H)。
(実施例9)
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・2ナトリウム
(実施例9A)
2,2−ジメチルブタン−1,4−ジオール
2,2−ジメチルコハク酸(2.0g、13.7mmol)のTHF(30mL)溶液に0℃で、水素化リチウムアルミニウムのTHF(41mL、1M)溶液を滴下した。添加完了後、混合物を1時間還流した。冷却して室温とした後、水(2mL)を加え、次に3M NaOH(3mL)、そして水(4mL)を加えた。固体を濾過し、エーテルで洗浄した。濾液を分配し、有機相をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物をクロロホルムに溶かし、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去して、標題化合物を得た(1.58g)。
(実施例9B)
リン酸ジベンジル4−ヒドロキシ−2,2−ジメチルブチル
実施例9Aからの生成物(0.80g、6.8mmol)および1H−テトラゾール(0.190g)のTHF(7.0mL)溶液に0℃で、ジベンジルジエチルホスホルアミダイト(0.96mL)を加え、溶液を昇温させて室温とし、68時間攪拌した。この溶液に、塩化メチレン(7.0mL)を加え、混合物を冷却して−45℃とし、次にm−クロロ過安息香酸(1.3g)を加えた。混合物を−45℃で1時間および室温で1時間攪拌した。10%NaCOを加え、反応液をクロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、50%から100%酢酸エチル/クロロホルムの勾配を溶離液とするシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.396g、17%)。
(実施例9C)
4−{[ビス(ベンジルオキシ)ホスホリル]オキシ}−3,3−ジメチルブタン酸
実施例9Bからの生成物(0.396g、1.0mmol)のDMF(10mL)溶液に室温で、二クロム酸ピリジニウム(2.3g)を加え、混合物を48時間攪拌した。10%クエン酸を加え、反応液を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、0%から5%メタノール/クロロホルムの勾配を溶離液とするシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.334g、81%)。
(実施例9D)
4−[ビス(ベンジルオキシ)ホスホリル]オキシ}−3,3−ジメチルブタン酸(1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル
実施例3の化合物(0.075g、0.12mmol)、実施例9Cからの生成物(0.056g)およびDMAP(0.017g)を含むDMF(1.2mL)溶液に、EDAC(0.027g)を加え、混合物を室温で16時間攪拌した。追加の実施例9Cからの生成物(0.056g)およびEDAC(0.027g)を加え、反応液を室温で3時間攪拌した。溶媒を留去し、反応混合物を酢酸エチルとNaHCO水溶液との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、33%酢酸エチル/クロロホルムから開始して5%メタノール/クロロホルムで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.101g、84%)。
(実施例9E)
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・2ナトリウム
実施例9Dからの生成物(0.095g、0.095mmol)の酢酸エチル(0.7mL)およびメタノール(0.7mL)混合物中の溶液に、Pd(OH)/炭素(0.050g、20重量%Pd)を加え、混合物を水素雰囲気下に(風船圧)68時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、溶媒を留去した。メタノールおよび水を加え、10%NaCO溶液を加えることでpHを9に調節し、0%から100%ofメタノール/水の勾配で溶離を行うC18カラムを用いるHPLCによって精製して、標題化合物を得た(0.063g、収率77%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)、δppm0.83(d、J=6.6Hz、3H)、0.88(d、J=6.6Hz、3H)、1.09(s、3H)、1.10(s、3H)、1.27〜1.32(m、1H)、1.44〜1.55(m、1H)、1.62〜1.88(m、3H)、2.16(s、6H)、2.46〜2.56(m、2H)、2.59(dd、J=9.9、13.6Hz、1H)、2.73〜2.85(m、4H)、2.98〜3.09(m、1H)、3.11〜3.16(m、2H)、3.57(d、J=4.0Hz、2H)、4.09〜4.19(m、2H)、4.26(d、J=11.0Hz、1H)、4.43〜4.52(m、1H)、4.93〜4.98(m、1H)、5.03〜5.08(m、1H)、6.88〜7.00(m、3H)、7.10〜7.32(m、10H)。
(実施例10)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
(実施例10A)
4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2,2−ジメチルブタン−1−オール
実施例9Aからの生成物(0.80g、6.8mmol)およびイミダゾール(0.462g)のTHF(8.0mL)溶液に室温で、tert−ブチルジメチルシリルクロライド(1.02g)を加え、溶液を16時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、33%ヘキサン/クロロホルムから開始して25%酢酸エチル/クロロホルムで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(1.153g、73%)。
(実施例10B)
リン酸ジ−tert−ブチル4−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2,2−ジメチルブチル
実施例10Aからの生成物(0.630g、2.7mmol)および1H−テトラゾール(0.568g)の塩化メチレン(11.0mL)溶液に室温で、ジ−t−ブチルジエチルホスホルアミダイト(1.02g)を加え、溶液を1時間攪拌した。溶液を冷却して−45℃とし、次にm−クロロ過安息香酸(1.33g)を加えた。−45℃で1時間後、追加のm−クロロ過安息香酸(1.33g)を加え、混合物を昇温させて室温とし、16時間攪拌した。反応混合物をクロロホルムで希釈し、10%NaCOおよびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.441g、38%)。
(実施例10C)
リン酸ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,2−ジメチルブチル
実施例10Bからの生成物(0.435g、1.03mmol)のTHF(3.8mL)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウムのTHF溶液(1M、1.2mL)を加え、反応液を室温で1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、33%酢酸エチル/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.239g、75%)。
(実施例10D)
4−[(ジ−tert−ブトキシホスホリル)オキシ]−3,3−ジメチルブタン酸
実施例10Cからの生成物(0.235g、0.76mmol)のDMF(7.6mL)溶液に室温で、二クロム酸ピリジニウム(1.71g)を加え、混合物を16時間攪拌した。10%クエン酸を加え、反応混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、クロロホルムから開始して5%メタノール/クロロホルムで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.144g、60%)。
(実施例10E)
4−[(ジ−tert−ブトキシホスホリル)オキシ]−3,3−ジメチルブタン酸(1S,3S)−3−[(N−{[[2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−1−バリル)アミノ]−4−フェニル−1−[(1S)−2−フェニル−1−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}エチル)ブチル
実施例1の化合物(0.10g、0.14mmol)、実施例10Dからの生成物(0.045g)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.017g)を含むDMF(1.4mL)溶液に、EDAC(0.027g)を加え、混合物を室温で68時間攪拌した。追加の実施例10Dからの生成物(0.045g)およびEDAC(0.027g)を加え、反応混合物を室温で18時間攪拌した。溶媒を留去し、濃縮液を酢酸エチルとNaHCO水溶液との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、酢酸エチルから開始して5%メタノール/酢酸エチルで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.115g、収率81%)。
(実施例10F)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
実施例10Eからの生成物(0.112g、0.11mmol)の塩化メチレン(1.0mL)およびトリフルオロ酢酸(1.0mL)混合物中溶液を、室温で20分間攪拌した。溶媒を留去し、メタノールおよび水を加えた。10%NaCO溶液を加えることでpHを10に調節し、次に水から開始してメタノールで終了する勾配で溶離を行うC18カラムを用いるクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.068g、収率64%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)δppm0.82(d、J=6.6Hz、3H)、0.85(d、J〜6.6Hz、3H)、1.06(s、3H)、1.07(s、3H)、1.36(d、J=7.0Hz、6H)、1.57〜1.80(m、2H)、1.89〜2.01(m、1H)、2.41〜2.53(m、2H)、2.59〜2.74(m、4H)、2.96(s、3H)、3.57(d、J=4.0Hz、2H)、3.98(d、J=7.7Hz、1H)、4.32〜4.43(m、2H)、4.50(q、J=16.2Hz、2H)、4.85〜5.01(m、2H)、5.17(s、2H)、7.01〜7.21(m、11H)、7.79(s、1H)、8.93(s、1H)。
(実施例11)
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・2ナトリウム
(実施例11A)
リン酸ジベンジル・4−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブチル
実施例9Aからの生成物(0.80g、6.8mmol)および1H−テトラゾール(0.190g)のTHF(7.0mL)溶液に0℃で、ジベンジルジエチルホスホルアミダイト(0.96mL)を加え、溶液を昇温させて室温とし、68時間攪拌した。この溶液に塩化メチレン(7.0mL)を加え、混合物を冷却して−45℃とし、次にm−クロロ過安息香酸(1.3g)を加えた。混合物を−45℃で1時間、室温で1時間攪拌した。10%NaCOを加え、反応液をクロロホルムで2回抽出した。合わせた有機層をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、50%酢酸エチル/クロロホルムから開始して酢酸エチルで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.922g、45%)。
(実施例11B)
4−{[ビス(ベンジルオキシ)ホスホリル]オキシ}−2,2−ジメチルブタン酸
実施例11Aからの生成物(0.922g、2.4mmol)のDMF(20mL)溶液に室温で、二クロム酸ピリジニウム(5.5g)を加え、混合物を16時間攪拌した。10%クエン酸を加え、反応液を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、クロロホルムから開始して5%メタノール/クロロホルムで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.839g、88%)。
(実施例11C)
リン酸ジベンジル・4−クロロ−3,3−ジメチル−4−オキソブチル
実施例11Bからの生成物(0.211g、0.538mmol)の塩化メチレン(1.35mL)溶液に0℃で、DMF(4μL)およびオキサリルクロライドの塩化メチレン溶液(2M、0.538mL)を加え、混合物を0℃で45分間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をそれ以上精製せずに用いた。
(実施例11D)
4−{[ビス(ベンジルオキシ)ホスホリル]オキシ}−2,2−ジメチルブタン酸(1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル
塩化メチレン(1.0mL)に溶かした実施例11Cからの生成物(0.538mmol)を含む溶液に0℃で、実施例3の生成物(0.085g、0.134mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.066g)を加え、反応液を昇温させて室温とし、16時間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、有機層を10%クエン酸、水およびブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、塩化メチレンから開始して5%メタノール/酢酸エチルで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.075g、56%)。
(実施例11E)
リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・2ナトリウム
実施例11Dからの生成物(0.066g、0.066mmol)の酢酸エチル(0.5mL)およびメタノール(0.5mL)の混合液中の溶液に、Pd(OH)/炭素(0.066g、20重量%Pd)を加え、混合物を水素雰囲気(風船圧)下に2.5時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、溶媒を留去した。メタノールおよび水を加え、10%NaCO溶液を加えることでpHを9に調節し、次に水から開始してメタノールで終了する勾配で溶離を行うC18カラムを用いるクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.039g、収率68%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)、δppm0.82(d、J=6.6Hz、3H)、0.87(d、J=6.6Hz、3H)、1.30(s、6H)、1.43〜1.54(m、1H)、1.67〜1.87(m、3H)、1.89〜2.13(m、3H)、2.18(s、6H)、2.59(dd、J=10.3、13.6Hz、1H)、2.71〜2.89(m、4H)、3.01〜3.06(m、1H)、3.08〜3.17(m、2H)、3.88〜3.95(m、2H)、4.15(s、2H)、4.25(d、J=11.0Hz、1H)、4.42〜4.50(m、1H)、4.90〜4.95(m、1H)、5.06〜5.10(m、1H)、6.89〜6.94(m、1H)、6.98〜7.01(m、2H)、7.10〜7.31(m、10H)。
(実施例12)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
(実施例12A)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[1−(ブチルチオ)ブトキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド
実施例1の化合物(3.0g、4.2mmol)およびブチルスルフィド(18mL)のアセトニトリル(24mL)溶液に0℃で、過酸化ベンゾイル(2.0g)を3時間かけて少量ずつ加え、反応液を0℃で1時間、次に室温で1時間攪拌した。追加の過酸化ベンゾイル(4.0g)を、室温で2時間かけて2回に分けて加えた。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%NaCOおよびブラインで洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。濃縮液を、50%酢酸エチル/クロロホルムから開始し酢酸エチルで終了する勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(2.43g、収率68%)。
(実施例12B)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
実施例12Aからの生成物(1.2g、1.4mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、6.0g)およびリン酸(0.85g)を含むDMF(28mL)溶液に0℃で、N−ヨードコハク酸イミド(0.406g)を加え、混合物を0℃で1時間攪拌した。冷反応液に、10%NaCOを加えてpHを9に調節し、混合物をメタノールで希釈し、濾過した。濾液を、それが透明になるまで1M Naで処理し、メタノールで希釈し、再度濾過した。溶媒を留去し、粗生成物を、水から開始してメタノールで終了する勾配で溶離を行うC18カラムでのHPLCによって精製して、標題化合物を得た(0.605g、収率47%)。H NMR(300MHz、MeOH−d)δppm0.88〜0.98(m、9H)、1.33〜1.36(m、6H)、1.44〜2.24(m、7H)、2.56〜2.85(m、4H)、2.88〜2.98(m、1H)、3.01(s、3H)、3.90〜4.03(m、1H)、4.03〜4.16(m、2H)、4.18〜4.26(m、0.5H)、4.29〜4.39(m、0.5H)、4.46〜4.65(m、2H)、4.93〜5.02(m、1H)、5.08〜5.14(m、1H)、5.22〜5.30(m、1H)、6.97〜7.25(m、11H)、7.65〜7.74(m、1H)、8.91〜8.92(m、1H)。
(実施例13)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
(実施例13A)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[1−(イソブチルチオ)−2−メチルプロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド
実施例1の化合物(1.0g、1.38mmol)およびジイソブチルスルフィド(6.2mL)のアセトニトリル(10mL)溶液に0℃で、過酸化ベンゾイル(2.0g)を30分間かけて3回に分けて加え、反応液を0℃で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、10%NaCOおよびブラインで洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を、0%から開始して100%酢酸エチル/塩化メチレンとする勾配で溶離を行うシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、標題生成物を得た(0.890g、収率75%)。
(実施例13B)
−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N −{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル]メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
実施例13Aからの生成物(0.888g、1.03mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、3.5g)およびリン酸(0.50g)をDMF(20mL)中に含む溶液に0℃で、N−ヨードコハク酸イミド(0.46g)を加え、混合物を0℃で1時間攪拌した。その冷反応混合物に、10%NaCOを加えてpHを9に調節し、混合物をメタノールで希釈し、それが透明になるまで1M Naで処理し、濾過して固体を除去した。溶媒を留去し、粗生成物を、水から開始してメタノールで終了する勾配で溶離を行うC18カラムを用いるHPLCによって精製して、生成物を得た(0.49g、収率52%)。HNMR(300MHz、MeOH−d)、δppm0.86〜1.03(m、12H)、1.33〜1.36(m、6H)、1.44〜1.75(m、1H)、1.85〜2.27(m、3H)、2.54〜2.9(m、5H)、3.01(s、3H)、3.78〜4.38(m、4H)、4.46〜4.68(m、2H)、4.91〜5.15(m、3H)、6.97〜7.26(m、11H)、7.64〜7.73(m、1H)、8.91〜8.92(m、1H)。
上記の内容は単に本発明を説明するものであって、本発明を開示の化合物に限定するものではない。当業者には明白である変形形態および変更は、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲および性質に包含されるものである。

Claims (68)

  1. 下記式(I)、(II)または(III)を有する化合物
    Figure 2008505898
    [式中、
    は、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
    は、−(CRであり;
    mは、1、2、3、4または5であり;
    は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
    は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
    は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
    は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
    qは、1または2であり;
    tは、1または2であり;
    は、MまたはMであり;
    は、MまたはMであり;
    は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
    は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
    は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
    は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
    は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
    10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
    11は、水素またはアルキルであり;
    12は、水素またはアルキルであり;
    あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;ならびに
    Aは、
    Figure 2008505898
    Figure 2008505898
    Figure 2008505898
    であり;
    ただし、
    qが1である場合、MはMであり;
    qが2である場合、MはMであり;
    tが1である場合、MはMであり;
    tが2である場合、MはMであり;ならびに
    ただし、
    Aが
    Figure 2008505898
    Figure 2008505898
    であり、Lが結合である場合、Lは−CH−以外である。]。
  2. が結合であり、mが1であり、Rが水素であり、ならびにRが水素である式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  3. が結合であり、mが1であり、Rが水素であり、ならびにRがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  4. が結合であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  5. が結合であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、MがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  6. が−C(O)−である式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  7. が−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、ならびにmが3である式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  8. が−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、ならびにmが3であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物。
  9. −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム;リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・カルシウム;およびリン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・カルシウムからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
  10. −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム。
  11. −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウム。
  12. 下記式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物
    Figure 2008505898
    [式中、
    は、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
    は、−(CRであり;
    mは、1、2、3、4または5であり;
    は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
    は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
    は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
    は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
    qは、1または2であり;
    tは、1または2であり;
    は、MまたはMであり;
    は、MまたはMであり;
    は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
    は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
    は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
    は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
    は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
    10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
    11は、水素またはアルキルであり;
    12は、水素またはアルキルであり;
    あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;ならびに
    Aは、
    Figure 2008505898
    であり;
    ただし、
    qが1である場合、MはMであり;
    qが2である場合、MはMであり;
    tが1である場合、MはMであり;
    tが2である場合、MはMであり;ならびに
    が結合である場合、Lは−CH−以外である。]。
  13. が結合である式(I)、(II)または(III)を有する請求項12に記載の化合物。
  14. が結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、ならびにRがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する請求項12に記載の化合物。
  15. が結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項12に記載の化合物。
  16. が−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、ならびにmが3である式(I)、(II)または(III)を有する請求項12に記載の化合物。
  17. が−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項12に記載の化合物。
  18. −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
    −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;
    −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム;および
    −((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム
    からなる群から選択される請求項12に記載の化合物。
  19. 下記式(I)、(II)または(III)を有する請求項1に記載の化合物
    Figure 2008505898
    [式中、
    は、結合、−C(O)−または−C(O)O−であり;前記−C(O)O−部分のカルボニルは、式(I)、(II)または(III)のAに結合しており;
    は、−(CRであり;
    mは、1、2、3、4または5であり;
    は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
    は各場合で、水素およびC〜C12アルキルからなる群から独立に選択され;
    は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
    は、水素、C〜C12アルキルまたはアリールアルキルであり;
    qは、1または2であり;
    tは、1または2であり;
    は、MまたはMであり;
    は、MまたはMであり;
    は、Na、KまたはN(R)(R)(R)(R)であり;
    は、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Zn2+またはN(R)(R10)(R11)(R12)であり;
    は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたは−C(=NH)NHであり;
    は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはアリールアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    あるいは、RおよびRが、それらが結合している窒素原子とともに、ピペリジン環を形成しており;
    は、−アルキル−N(Z)(Z)(Z)であり;
    10は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;
    11は、水素またはアルキルであり;
    12は、水素またはアルキルであり;
    あるいは、RおよびR11が、それらが結合している窒素原子とともに、ピペラジン環を形成しており;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素またはアルキルであり;
    は、水素、アルキルまたはアリールアルキルであり;ならびに
    Aは、
    Figure 2008505898
    であり;
    ただし、
    qが1である場合、MはMであり;
    qが2である場合、MはMであり;
    tが1である場合、MはMであり;ならびに
    tが2である場合、MはMである。]。
  20. が結合である式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  21. が結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、ならびにRが水素である式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  22. が結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、ならびにRがC〜C12アルキルである式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  23. が結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、RがC〜C12アルキルであり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  24. が結合であり、Lが−(CR−であり、mが1であり、Rが水素であり、Rが水素であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  25. が−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、ならびにmが3である式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  26. が−C(O)−であり、Lが−(CR−であり、mが3であり、qが1であり、MがNa、KまたはNH であり、tが2であり、ならびにMがNa、KまたはNH である式(I)、(II)または(III)を有する請求項19に記載の化合物。
  27. リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウム;
    リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウム;
    リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・2ナトリウム;および
    リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・2ナトリウム
    からなる群から選択される請求項19に記載の化合物。
  28. 下記式(I)の化合物の製造方法
    Figure 2008505898
    [式中、
    は結合であり、
    は、−(CR)mであり;
    mは、1であり;
    は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
    は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
    は、水素であり、
    は、水素であり、ならびに
    Aは、
    Figure 2008505898
    Figure 2008505898
    である。]であって、
    (a)式A−Hの化合物、式H−L−SR90(R90はアルキルである)を有するアルキルスルフィド、酸化剤を、塩基存在下または非存在下に溶媒中で接触させて、下記式(2)の化合物:
    Figure 2008505898
    を得る段階;および
    (b)式(2)の化合物、リン酸、試薬1を溶媒中で、脱水試薬存在下または非存在下に接触させる段階
    を有する方法。
  29. 段階(a)において、式H−L−SR90を有するアルキルスルフィドが、メチルスルフィド、エチルスルフィド、ブチルスルフィドまたはジイソブチルスルフィドである請求項28に記載の方法。
  30. 段階(a)において、酸化剤が過酸化ベンゾイル、N−クロロコハク酸イミドまたはN−クロロ−N−メチルアセトアミドである請求項28に記載の方法。
  31. 段階(b)において、試薬1がN−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、ヨードニウムジコリジントリフレート、ヨウ化メチル、AgNOまたはトリメチルシリルクロライドである請求項28に記載の方法。
  32. 下記式(I)の化合物の製造方法
    Figure 2008505898
    [式中、
    は、結合であり、
    は、−(CRであり;
    mは、1であり;
    は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
    は、水素およびC〜C12アルキルからなる群から選択され;
    は、水素であり
    は、水素であり、ならびに
    Aは、
    Figure 2008505898
    Figure 2008505898
    Figure 2008505898
    である。]であって、
    (a)式A−Hの化合物、式(R91SO(R91はアルキルである)を有するジアルキルスルホキシド、酸および酸無水物を接触させて、下記式(2A)の化合物:
    Figure 2008505898
    を得る段階;および
    (b)式(2A)の化合物、リン酸、試薬1を脱水試薬の存在下または非存在下に溶媒中で接触させる段階
    を有する方法。
  33. 段階(a)において、ジアルキルスルホキシドがジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドまたはジブチルスルホキシドである請求項32に記載の方法。
  34. 段階(a)において、酸無水物が無水酢酸、無水プロピオン酸または無水安息香酸である請求項32に記載の方法。
  35. 段階(a)において、酸が酢酸、プロピオン酸または安息香酸である請求項32に記載の方法。
  36. 段階(b)において、試薬1がN−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、ヨードニウムジコリジントリフレート、ヨウ化メチル、AgNOまたはトリメチルシリルクロライドである請求項32に記載の方法。
  37. 段階(a)において、酸が酢酸であり、酸無水物が無水酢酸であり、ジアルキルスルホキシドがジメチルスルホキシドであり、ならびに
    段階(b)において、試薬1がN−ヨードコハク酸イミドである
    請求項32に記載の方法。
  38. 治療上有効量の請求項1に記載の化合物または化合物の組み合わせおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  39. 請求項1に記載の化合物がN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムである請求項38に記載の医薬組成物。
  40. 治療上有効量のN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよび製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  41. 請求項1に記載の化合物がリン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウムである請求項38に記載の医薬組成物。
  42. 請求項1に記載の化合物がリン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウムである請求項38に記載の医薬組成物。
  43. 治療上有効量の請求項1に記載の化合物または化合物の組み合わせおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5または6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  44. 第2のHIVプロテアーゼ阻害薬がリトナビル、ロピナビル、サキナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル、チプラナビル、インジナビル、アタザナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684およびGW640385Xからなる群から選択される請求項43に記載の医薬組成物。
  45. HIV逆転写酵素阻害薬がラミブジン、スタブジン、ジドブジン、アバカビル、ザルシタビン、ジダノシン、テノフォビル、エムトリシタビン、アムドクソビル、エルブシタビン、アロブジン、MIV−210、ラシビール(±−FTC)、D−D4FC(レバーセット、DPC−817)、SPD754、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、カプラビリン、エミビリン、カラノリドA、GW5634、BMS−56190(DPC−083)、DPC−961、MIV−150、TMC−120およびTMC−125からなる群から選択される請求項43に記載の医薬組成物。
  46. HIV侵入/融合阻害薬がエンフビルチド(T−20)、T−1249、PRO2000、PRO542、PRO140、AMD−3100、BMS−806、FP21399、GW873140、シェリングC(SCH−C)、シェリングD(SCH−D)、TNX−355およびUK−427857からなる群から選択される請求項43に記載の医薬組成物。
  47. HIVインテグラーゼ阻害薬がS−1360、ジンテビル(AR−177)、L−870812およびL−870810からなる群から選択される請求項43に記載の医薬組成物。
  48. HIV出芽/成熟阻害薬がPA−457である請求項43に記載の医薬組成物。
  49. 請求項1に記載の化合物が、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムである請求項43に記載の医薬組成物。
  50. 治療上有効量のN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよび第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5または6種類の薬剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  51. 請求項1に記載の化合物がリン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウムである請求項43に記載の医薬組成物。
  52. 請求項1に記載の化合物がリン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウムである請求項43に記載の医薬組成物。
  53. 哺乳動物に対して、請求項38から52のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与する段階を有する、哺乳動物でのHIVプロテアーゼ活性の阻害方法。
  54. 処置を必要とする哺乳動物に対して、請求項38から52のいずれか一項に記載の医薬組成物を投与する段階を有する、哺乳動物でのHIV感染の治療方法。
  55. 哺乳動物がヒトである請求項54に記載の方法。
  56. 処置を必要とする哺乳動物に対して、治療上有効量の請求項1に記載の化合物または化合物の組み合わせを投与する段階を有する、HIV感染の治療方法。
  57. 請求項1に記載の化合物が、リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、リン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・2ナトリウム、リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−2,2−ジメチルプロピル・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−{[3,3−ジメチル−4−(ホスホナトオキシ)ブタノイル]オキシ}−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、リン酸3−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシカルボニル]−3,3−ジメチルプロピル・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)ブトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−3−[2−メチル−1−(ホスホナトオキシ)プロポキシ]−5−フェニル−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウム、リン酸[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]メチル・カルシウム、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウムおよびリン酸1−[((1S,3S)−1−((1S)−1−{[(2,6−ジメチルフェノキシ)アセチル]アミノ}−2−フェニルエチル)−3−{[(2S)−3−メチル−2−(2−オキソテトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル)ブタノイル]アミノ}−4−フェニルブチル)オキシ]エチル・カルシウムからなる群から選択される請求項56に記載の方法。
  58. 処置を必要とする哺乳動物に対して、治療上有効量のN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよびN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[(ホスホナトオキシ)メトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウムから選択される化合物を投与する段階を有する、HIV感染の治療方法。
  59. 第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5または6種類の薬剤をさらに含む、請求項56に記載の方法。
  60. 第2のHIVプロテアーゼ阻害薬、HIV逆転写酵素阻害薬、HIV侵入/融合阻害薬、HIVインテグラーゼ阻害薬およびHIV出芽/成熟阻害薬からなる群から選択される1、2、3、4、5または6種類の薬剤をさらに含む、請求項57に記載の方法。
  61. シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤の薬物動態の改善方法であって、そのような処置を必要とするヒトに対して、治療上有効量の前記薬剤または該薬剤の製薬上許容される塩および請求項10、11または12に記載の化合物の組み合わせを投与する段階を有する方法。
  62. シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤のヒト血中レベルを上昇させる方法であって、そのような処置を必要とするヒトに対して、治療上有効量の前記薬剤または該薬剤の製薬上許容される塩および請求項10、11または12に記載の化合物の組み合わせを投与する段階を有する方法。
  63. シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤が、ロピナビル、サキナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル、チプラナビル、インジナビル、アタザナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684およびGW640385X、SC−52151、BMS186318、SC−55389a、BILA1096BS、DMP−323、KNI−227、シクロスポリン、ラパマイシン、FK−565、FK−506、タキソール、タキソテール、カプラビリン、カラノリド、シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルからなる群から選択される請求項61に記載の方法。
  64. シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤が、ロピナビル、サキナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル、チプラナビル、インジナビル、アタザナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684およびGW640385X、SC−52151、BMS186318、SC−55389a、BILA1096BS、DMP−323、KNI−227、シクロスポリン、ラパマイシン、FK−565、FK−506、タキソール、タキソテール、カプラビリン、カラノリド、シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィルからなる群から選択される請求項62に記載の方法。
  65. シトクロムP450モノオキシゲナーゼを阻害する上で有効な量の請求項10、11または12に記載の化合物を阻害の必要なヒトに投与する段階を有する、シトクロムP450モノオキシゲナーゼの阻害方法。
  66. 請求項12に記載の化合物が、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよびN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウムからなる群から選択される請求項61に記載の方法。
  67. 請求項12に記載の化合物が、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよびN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウムからなる群から選択される請求項62に記載の方法。
  68. 請求項12に記載の化合物が、N−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・2ナトリウムおよびN−((1S,3S,4S)−1−ベンジル−5−フェニル−3−[1−(ホスホナトオキシ)エトキシ]−4−{[(1,3−チアゾール−5−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}ペンチル)−N−{[[(2−イソプロピル−1,3−チアゾール−4−イル)メチル](メチル)アミノ]カルボニル}−L−バリンアミド・カルシウムからなる群から選択される請求項65に記載の方法。
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