JP2008504375A - 過塩基化金属清浄剤の添加剤を用いる自由流動性コーク製造用のディレードコーキング方法 - Google Patents
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Abstract
実質的に自由流動性のコーク、好ましくはショットコークを製造するディレードコーキング方法。減圧残留物などのコーカー原料油を、加熱ゾーンにおいてコーキング温度に加熱し、続いてコーキングゾーンに送り込み、そのコーキングゾーンにおいて、揮発性物質をオーバーヘッドに集めると共にコークを形成させる。原料油を加熱ゾーンにおいて加熱する前またはコーキングゾーンに送り込む前に、或いはその両方において、原料油に、過塩基化アルカリ土類金属清浄剤の添加剤を添加する。
【選択図】なし
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Description
本発明は、実質的に自由流動性のコーク、好ましくはショットコークを製造するディレードコーキング方法に関する。減圧残留物などのコーカー原料油を加熱ゾーンにおいてコーキング温度に加熱し、続いてコーキングゾーンに送り込み、そのコーキングゾーンにおいて揮発性物質をオーバーヘッドに集めると共にコークを形成させる。原料油を加熱ゾーンにおいて加熱する前またはコーキングゾーンに送り込む前に、或いはその両方において、過塩基化アルカリ土類金属清浄剤の添加剤を原料油に添加する。
ディレードコーキングは、石油の残留物(残油)を熱分解して、ガスと、種々の沸点範囲の液体ストリームと、コークとを製造することを含んでいる。重質およびヘビーサワー(高硫黄)原油からの残油のディレードコーキングは、主として、これらの低価値原料油の廃棄手段として、残油の一部をより価値のある液体およびガス生成物に転化することによって行われる。得られるコークは一般的には低価値の副生物と見なされるが、燃料(燃料グレードのコーク)、アルミニウム製造用の電極(陽極グレードのコーク)等として、その品位に応じていくらかの価値を有する場合がある。
ディレードコーキング法においては、原料油は、燃焼加熱器または管状炉で急速に加熱される。加熱された原料油は続いて、コーキングが生じる条件、即ち一般的に400℃を超える温度および超大気圧に保持されるコーキングドラムに送られる。コーカードラム内の加熱された残留物原料は揮発性の成分をも形成し、その揮発成分はオーバーヘッドから除去されて分留装置に送られ、コークが後に残される。コーカードラムがコークで一杯になると、加熱された原料は他のドラムに切り換えられ、炭化水素の蒸気がスチームによってコークドラムから排除される。次いで、ドラムは水で急冷されて、300°F(149℃)未満の温度に下げられ、その後水は排出される。冷却および排水の工程が完了すると、ドラムは開放され、高速ウォータージェットを用いる穿孔および/または切断の後、コークが除去される。
例えば、典型的には、穿孔工具に配置されたウォータージェットノズルによってコーク床の中心を貫通する孔が穿孔される。続いて、切断工具の先端に水平に向けられたノズルによって、ドラムからコークが切り出される。コークの除去工程は、全工程の処理時間を大幅に増大させる。このため、コーカードラムにおいて、従来のコーク除去に伴う費用および時間を要しないような自由流動性のコークの製造を可能にすることが望まれる。
コーカードラムは、たとえ完全に冷却されたように見えても、ドラムの一部の領域は完全には冷却していない。時に「ホットドラム」と呼称されるこの現象は、ドラム内にコークの複数の形態が組み合わされて存在する結果である場合がある。ドラム内には、2種類以上の固体コーク生成物、即ちニードルコーク、スポンジコークおよびショットコークの組合せが含まれることがある。集塊化していないショットコークは、大きなショットコーク塊またはスポンジコークなどの他の形態のコークよりも速く冷却し得るので、ホットドラムを回避しまたは最小化するためには、ディレードコーカーにおいて実質的に自由流動性のショットコークを主として製造することが望ましい。
本発明の1つの実施形態においては、
(a)石油の残油を、第1加熱ゾーンにおいて、コーキング温度未満ではあるが、前記残油がポンプ輸送可能な液体になる温度まで加熱する工程;
(b)加熱された前記残油を第2加熱ゾーンに送り込み、それをそこでコーキング温度に加熱する工程;
(c)加熱された前記残油を前記第2加熱ゾーンからコーキングゾーンに送り込み、そこで揮発性の生成物をオーバーヘッドに集め、コーク生成物を形成させる工程;および
(d)前記残油に、実質的に自由流動性のコークの形成に有効な少なくとも1種の過塩基化アルカリ土類金属清浄剤の添加剤を導入する工程であって、前記金属含有添加剤を、前記第2加熱ゾーンの上流の点、前記コーキングゾーンの上流の点またはその両方において前記残油に導入する工程
を含むディレードコーキング方法が提供される。
(a)石油の残油を、第1加熱ゾーンにおいて、コーキング温度未満ではあるが、前記残油がポンプ輸送可能な液体になる温度まで加熱する工程;
(b)加熱された前記残油を第2加熱ゾーンに送り込み、それをそこでコーキング温度に加熱する工程;
(c)加熱された前記残油を前記第2加熱ゾーンからコーキングゾーンに送り込み、そこで揮発性の生成物をオーバーヘッドに集め、コーク生成物を形成させる工程;および
(d)前記残油に、実質的に自由流動性のコークの形成に有効な少なくとも1種の過塩基化アルカリ土類金属清浄剤の添加剤を導入する工程であって、前記金属含有添加剤を、前記第2加熱ゾーンの上流の点、前記コーキングゾーンの上流の点またはその両方において前記残油に導入する工程
を含むディレードコーキング方法が提供される。
1つの好ましい実施形態においては、コーキングゾーンがディレードコーカードラムの中にあり、実質的に自由流動性のショットコーク生成物が形成される。
別の実施形態においては、
(a)減圧残油を、少なくとも1種の有効量の過塩基化金属清浄剤の添加剤と、70℃〜370℃の温度において、前記添加剤を原料中に一様に分散させるに十分な時間接触させる工程;
(b)処理された前記残油を、前記原料のコーキングに有効な温度に加熱する工程;
(c)加熱処理された前記残油を、15〜80psig(103.42〜551.58kPa)の圧力で、ホットコーク床を形成するコーキング時間の間、コーキングゾーンに装入する工程;および
(d)前記ホットコーク床の少なくとも一部を水で急冷する工程
を含むディレードコーキング方法が提供される。
(a)減圧残油を、少なくとも1種の有効量の過塩基化金属清浄剤の添加剤と、70℃〜370℃の温度において、前記添加剤を原料中に一様に分散させるに十分な時間接触させる工程;
(b)処理された前記残油を、前記原料のコーキングに有効な温度に加熱する工程;
(c)加熱処理された前記残油を、15〜80psig(103.42〜551.58kPa)の圧力で、ホットコーク床を形成するコーキング時間の間、コーキングゾーンに装入する工程;および
(d)前記ホットコーク床の少なくとも一部を水で急冷する工程
を含むディレードコーキング方法が提供される。
別の実施形態においては、実質的に自由流動性のショットコーク生成物が形成され、コーキングゾーンから除去される。コーキングゾーンは、好ましくはディレードコーカードラムである。添加剤は、コーカー炉である加熱ゾーンに原料を導入する前或いはコーカー炉とコーカードラムとの間のいずれかで、原料に投入しかつ結合させることができる。また、添加剤をこの両方の位置で原料に導入することも、本発明の範囲内である。各位置において独立に、同じ1つまたは複数の添加剤を加えることが可能であり、或いは、各位置において異なる1つまたは複数の添加剤を加えることも可能である。
「結合させる」および「接触させる」という用語は、その広義の意味に用いられる。即ち、いくつかの場合には、添加剤が原料中に存在する時に、添加剤または原料、或いはその両方において、添加剤および/または原料中における物理的および/または化学的変化が生起し得るということである。換言すれば、本発明は、添加剤および/または原料が、接触および/または結合に続いて或いはその過程において化学的および/または物理的変化を受けないという場合に限定されない。添加剤の「有効量」とは、原料と接触させた時に、コーキングゾーンにおいてショットコークを形成する、好ましくは実質的に自由流動性のショットコークを形成する結果をもたらす添加剤の量である。有効量は一般的に100〜100,000ppm(添加剤および原料中における金属の全重量に基づいて)の範囲にあるが、これは、添加剤の種類とその化学的および物理的形態とに応じて変化するであろう。いかなる理論またはモデルによっても結び付けられることを望むわけではないが、有効量は、原料中における良好な分散をもたらす物理的および化学的形態の添加剤の化学種の場合の方が、分散がより困難な添加剤の化学種の場合よりも少ないと信じられている。これが、有機物質中、更に好ましくは残油原料中に少なくとも部分的に可溶な添加剤が最も好ましい理由である。
添加剤を残油原料中に一様に分散させることは、コークの形態形成の異質な部分を避けるために望ましい。即ち、コークドラム内において、ある箇所ではコークが実質的に自由流動性であり、他の領域ではコークが実質的に非自由流動性であるような状況は好ましくないのである。添加剤の分散は、いくつもの方法で実行されるが、添加剤のサイドストリームを原料油ストリームに所要の位置で導入する方式が好ましい。添加剤の添加は、添加剤を残油原料に可溶化することによって、或いは、添加剤混入の前に、加熱、溶剤添加等によって残油の粘度を低下させることによって行うことができる。高エネルギー混合またはスタチックミキサー装置を、添加剤の分散、特に原料ストリームへの溶解度が比較的低い添加剤の分散を助けるために用いることができる。
好ましいことに、この方法で形成されるすべてのコーク、或いは実質的にすべてのコークは、実質的に自由流動性のコーク、更に好ましくは実質的に自由流動性のショットコークである。また、コーカードラム内に存在する揮発性の化学種の少なくとも一部を、コーキングの間およびその後に、分離して工程から取り出す、好ましくはコーカードラムのオーバーヘッドから取り出すことが好ましい。
石油の減圧残留物(残油)原料油はディレードコーキングに適している。このような石油残留物は、多くの場合、減圧下で原油原料から留出分を除去した後に得られ、大きな分子サイズおよび分子量の成分からなる特性を有しており、一般的に、(a)水素化処理/水素化分解の速度を抑制し、触媒失活の原因となることがあるアスファルテンおよび他の高分子量芳香族構造体と、(b)原油中に天然に含有されるか或いは原油の前処理から生じる金属汚染物質であって、水素化処理/水素化分解の触媒を失活させると共に触媒の再生を妨げる傾向を有する金属汚染物質と、(c)石油残留物を燃焼した際に、好ましからざる量のSO2、SO3およびNOXを発生させる比較的高濃度の硫黄化合物および窒素化合物と、を含んでいる。残油中に存在する窒素化合物は、接触分解の触媒を失活させる傾向をも有する。
1つの実施形態においては、残油原料油には、石油原油の常圧および減圧蒸留の残留物、或いは、重質油、ビスブレーキングされた残油、液化石炭、シェール油、脱歴装置からのタールまたはこれらの材料の組合せの常圧および減圧蒸留の残留物が含まれるが、これに限定されるわけではない。常圧および減圧蒸留で塔頂生成される重質ビチューメンも用いることができる。このような原料油は、一般的に、538℃以上の公称初期沸点、20°以下のAPI比重および0〜40重量%のコンラドソン残留炭素分濃度を有する高沸点炭化水素材料である。
残油原料をディレードコーキングにかける。一般的に、ディレードコーキングにおいては、石油残留物の原料油などの残留留分が、50〜550psig(344.74〜3792.12kPa)の圧力で加熱器にポンプ輸送され、その加熱器において480℃〜520℃の温度に加熱される。続いて、この残油原料は、コーキングゾーン、通例垂直方位の断熱コーカードラムの中に、ドラムの基部の流入口を通して排出される。ドラム内の圧力は、揮発性物質をオーバーヘッドから除去し得るようにするために、通常比較的低く、例えば15〜80psig(103.42〜551.58kPa)に設定される。ドラムの典型的な運転温度は410℃〜475℃であろう。高温の原料油は、コーカードラム内で、ある時間(「コーキング時間」)熱分解され、主として炭化水素生成物からなる揮発性物質を放散する。この揮発性物質生成物は、コーク塊を通り抜けて連続的に上昇し、オーバーヘッドに集められる。揮発性生成物は、コーカーガス、ガソリン、軽質軽油および重質軽油を蒸留して回収するためのコーカー分留器に送られる。1つの実施形態においては、コーカー分留器に導入される生成物ストリームに存在する重質コーカーガスオイルの一部を、リサイクル用として捕捉して新鮮原料(コーカー原料成分)と結合させることができる。これによって、コーカー加熱器またはコーカー炉の装入物が形成される。ディレードコーキングは、揮発性の生成物に加えて、固体のコーク生成物をも形成する。
一般的に、ディレードコーカーの固体生成物には、異なる価値、外観および特性を有する3つの異なる種類がある。即ち、ニードルコーク、スポンジコークおよびショットコークである。ニードルコークはこの3つの変形態の内で最も高品質である。ニードルコークは、更に熱処理すると高い電気伝導度(および低い熱膨張係数)を有し、電気アーク製鋼に用いられる。それは、硫黄および金属が比較的少なく、多くの場合、接触分解装置からのスラリーおよびデカント油、並びに熱分解タールなどの、より芳香族性の原料油を含むいくつかの高品質コーカー原料油から製造される。一般的に、それは残油原料のディレードコーキングによっては形成されない。
より低品質のコークであるスポンジコークは、ほとんどの場合製油所で形成される。相当量のアスファルテン、ヘテロ原子および金属を有する低品質の製油所コーカー原料が、この低品質のコークを製造する。硫黄および金属含有量が十分に低ければ、スポンジコークは、アルミニウム工業用の電極の製造に使用することができる。硫黄および金属含有量が非常に高い場合は、コークは燃料として使用することができる。「スポンジコーク」という名称は、その多孔質のスポンジ状の外観に由来する。従来のディレードコーキング方法は、本発明の好ましい減圧残油の原料油を用いると一般的にはスポンジコークを製造するであろう。このスポンジコークは、穿孔およびウォータージェット技術を含む大規模な除去工程を必要とする集塊として生成される。既に述べたように、これは、サイクル時間を増大することによって処理工程を大幅に複雑化する。
ショットコークは最も低品質のコークと考えられる。「ショットコーク」という用語はBBサイズ[1/16インチ〜3/8インチ(0.16cm〜0.95cm)]の球に類似したその形状に由来する。ショットコークは他の種類のコークと同様に、特にスポンジコークとの混合物において、大きな集塊、時には1フィートよりも大きな直径に集塊化する傾向がある。これは、製油所設備および処理工程に問題を生じさせる可能性を有する。ショットコークは、通常、最も低品質の高レジン−アスファルテン原料から製造され、特にセメントキルンおよび製鋼における用途に対して良好な高硫黄燃料源となる。更にまた「遷移コーク」と呼称されるコークもある。これは、スポンジコークとショットコークとの間の中間形態を有するコーク、或いは、スポンジコークに結合されたショットコークの混合物からなるコークを指している。例えば、ほとんどスポンジ状の物理的外観を有しているが、小さいショット球が、分離した形状として形成し始めている様相を備えたコークである。
残留物の原料油を、本発明の1種類以上の過塩基性アルカリ土類金属清浄剤の添加剤で処理することによって、実質的に自由流動性のショットコークを製造し得ることが発見された。この添加剤は、ディレードコーキングの間ショットコークの生成を強化する添加剤である。残油原料を、有効温度、即ち原料油中への添加剤の分散を促進する温度において、1つ以上の添加剤によって処理する。このような温度は、一般的に、70℃〜500℃、好ましくは150℃〜370℃、更に好ましくは185℃〜350℃である。
過塩基化アルカリ金属およびアルカリ土類金属含有清浄剤を本発明の添加剤として使用する。この清浄剤は、油溶解性または油分散性のアルカリ土類金属の塩基性塩であって、次の酸性物質(またはその混合物)の1つ以上との塩をその例として挙げることができる。この酸性物質は、(1)スルホン酸、(2)カルボン酸、(3)サリチル酸、(4)アルキルフェノール、(5)硫化アルキルフェノール、(6)少なくとも1つの炭素対リン直接結合によって特徴付けられる有機リン酸、である。このような有機リン酸は、オレフィンポリマー(例えば、分子量1000のポリイソブテン)を、リン化剤、例えば三塩化リン、七硫化リン、五硫化リン、三塩化リンおよび硫黄、黄リンおよびハロゲン化硫黄、或いは、チオリン酸クロリド、で処理することによって調製されるものを含む。最もよく用いられるこのような酸の塩は、カルシウム塩およびマグネシウム塩である。この実施形態に用いる塩は、そのTBN(全塩基価)が、少なくとも50、好ましくは100、最も好ましくは200を超える塩基性塩であることが好ましい。この場合、TBNは、ASTM D−2896−88に従って測定される。
「塩基性塩」という用語は、金属が、有機性の酸性ラジカルよりも化学量論的に多く存在する金属塩を指すものとして用いる。塩基性塩の調製に普通用いられる方法は、酸の鉱油溶液を、化学量論的に過剰の金属中和剤、例えば金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩或いは硫化物と共に50℃に加熱する工程と、生成した集合体をろ過する工程とを含む。大量の過剰金属の取り込みを助けるために、中和工程において「プロモーター」を用いることも同様に知られている。プロモーターとして有用な化合物の例として、フェノール、ナフトール、アルキルフェノール、チオフェノール、硫化アルキルフェノール、およびホルムアルデヒドのフェノール物質による縮合生成物などのフェノール物質と、メタノール、2−プロパノール、オクチルアルコール、セロソルブアルコール、カルビトールアルコール、エチレングリコール、ステアリルアルコール、およびシクロヘキシルアルコールなどのアルコールと、アニリン、フェニレンジアミン、フェノチアジン、フェニルベータナフチルアミン、およびドデシルアミンなどのアミンとがある。塩基性塩の調製用の特に有効な方法は、酸を、過剰の塩基性アルカリ土類金属中和剤および少なくとも1種類のアルコールプロモーターと混合する工程と、この混合物を60℃〜200℃などの温度に高めて炭酸塩化する工程とを含む。
適切なアルカリ土類金属含有清浄剤の例として、次のような物質の塩基性または過塩基化の塩が含まれるが、これに限定されるわけではない。これらの物質は、即ち、カルシウムフェネート、マグネシウムフェネート、硫化カルシウムフェネートおよび硫化マグネシウムフェネートであって、各芳香族の基が、炭化水素可溶性を付与するために1つ以上の脂肪族の基を有するものと、カルシウムスルホネートおよびマグネシウムスルホネートであって、各スルホン酸の部位が芳香族の核に結合され、この芳香族の核は、炭化水素可溶性を付与するために通常1つ以上の脂肪族の置換基を含むものと、カルシウムサリチレートおよびマグネシウムサリチレートであって、芳香族の部位が、炭化水素可溶性を付与するために通常1つ以上の脂肪族の置換基によって置換されているものと、10〜2000個の炭素原子を有する加水分解されたホスホ硫化オレフィンのカルシウム塩およびマグネシウム塩、或いは10〜2000個の炭素原子を有する加水分解されたホスホ硫化アルコールおよび/または脂肪族置換フェノール化合物のカルシウム塩およびマグネシウム塩と、脂肪族カルボン酸および脂肪族置換脂環式カルボン酸のカルシウム塩およびマグネシウム塩と、他の多くの類似の油溶解性有機酸のアルカリ土類金属塩と、である。2つ以上の異なるアルカリ土類金属の塩基性または過塩基化の塩の混合物を使用することができる。同様に、2つ以上の異なる酸の混合物の塩基性または過塩基化の塩、もしくは2つ以上の異なる種類の酸の塩基性または過塩基化の塩(例えば、1つ以上のカルシウムフェネートを1つ以上のカルシウムスルホネートと共に)を使用することもできる。
よく知られているように、過塩基化金属清浄剤は、一般的に、過塩基化する量の無機塩基を、おそらく微細分散またはコロイド状懸濁の形で含有すると見なされている。従って、「油溶解性」および「油分散性」という用語は、用語の厳密な意味において必ずしも完全にまたは真に油溶解性ではない無機塩基が存在する金属清浄剤をも含むように、これらの金属含有清浄剤に適用されている。それは、このような清浄剤が、ベース油に混入された時に恰も完全かつ全体的に油中に溶解したかのような挙動を示すからである。
上記に言及した種々の塩基性または過塩基性清浄剤は、集合的に、全く単純に塩基性アルカリ金属またはアルカリ土類金属含有有機酸塩と時には呼称されてきた。
残油の原料油を添加剤で処理する精密な条件は原料および添加剤に応じて変化する。即ち、原料を添加剤で処理する条件は、コーキング処理する原料と使用する添加剤との組成および特性に依存している。これらの条件は従来の方法で決定することができる。例えば、添加剤を含む特定の原料によって、異なる時間および温度で数回の試行を行い、続いて、ミクロ残留炭素分試験機(Microcarbon Residue Test Unit:MCRTU)などのベンチスケールの反応器においてコーキングすることになろう。その後、得られたコークを、本明細書で言及するような光学顕微鏡および/または偏光顕微鏡を用いて分析する。好ましいコークの形態(即ち、実質的に自由流動性のコークを生成するであろう形態)は、0.5〜10μmの平均サイズ、好ましくは1〜5μmの平均サイズを有する分離した微細ドメインのコーク微細構造であり、本明細書の図1、2および3のモザイク模様にやや類似した構造である。自由流動性でないショットコークを表すコークの微細構造は図1に示されるが、それは、60μm以上のサイズまでの、典型的には10〜60μmのサイズの、実質的に分離していない或いはかなり大きな流動ドメインからなるコークの微細構造を示している。
泡止め剤を含む伝統的なコーク処理助剤を本発明の方法において使用することができる。従来の方法によってショットコークが製造されてきたが、このショットコークは、通常は、その除去にウォータージェット技術がなお必要な程度まで集塊化する。
本発明の1つの実施形態においては、残油の原料油を、最初に、実質的に自由流動性のコークの形成を促進する添加剤で処理する。コーカードラムを比較的低圧に保持することによって、放出される揮発性物質の多くをオーバーヘッドに集めることができ、それによって、中間相の形成および好ましくない集塊化が防止される。リサイクル比(「CFR」)は、連続ディレードコーカー運転への新鮮原料量に対する炉への装入量(新鮮原料+リサイクル油)の容積比である。ディレードコーキング運転は、一般的に5容積%〜25容積%のリサイクル(1.05〜1.25のCFR)を用いる。いくつかの例においては0リサイクルが用いられ、特別な適用例では、場合によって200%までのリサイクルがある。自由流動性のショットコークの形成を助長するには、CFRは低くするべきであり、好ましくはリサイクルなしを用いるべきである。
いかなる特殊な理論またはモデルにも結びつけられることを望むわけではないが、使用される添加剤または添加剤の混合物は、次の反応経路の1つ以上を介して機能すると考えられる。即ち、a)原料中に存在する金属が脱水素およびショットコーク形成の触媒である金属硫化物に転化される時の脱水素剤および架橋剤として、b)ショットコークの形成に影響を及ぼす、或いはそれに導く金属含有化学種、或いは、ショットコーク形成用の触媒である化学種例えば金属硫化物に転化される金属含有化学種を原料中に加える材料として、c)ショットコークがその周囲に形成されるべき顕微鏡的種粒子として、ルイス酸の分解および架橋触媒として、並びにその他同類のものとして作用することによってショットコークの形成に影響を及ぼす粒子として、という反応経路である。添加剤は、また、コーカー炉、輸送ラインおよびコークドラムにおけるせん断力が反応成分の塑性部分を転がして小さな球を形成するように、その塑性部分の粘度を変化させ或いは作り上げることもある。異なる添加剤および添加剤の混合物を使用する場合であっても、添加剤を原料と接触させるのに同様の方法を用いることができる。
一般的に、添加剤はコーキング工程に連続モードで送り込まれる。必要であれば、添加剤を適切な輸送液に溶解させるか、または混入してスラリーにすることができる。この輸送液は、一般的に残油に適合する溶剤であり、添加剤がその中に実質的に溶解し得るようなものとする。この後、流体混合物またはスラリーを、原料中における添加剤の所要濃度を実現する流量でコーキング工程にポンプ注入する。添加剤の導入点は、例えば、炉原料装入ポンプの吐出側、或いは、コーカー輸送ラインの出口近傍とすることができる。添加剤をコーキング工程に連続導入するように運転される1対の混合容器を設けることもできる。
添加剤の導入流量は、コーカーへの残油原料の性質に従って調整することができる。ショットコーク生成の限界値にある原料は、その限界値から大きく離れた原料よりも少ない添加剤しか必要としないであろう。
残油原料への溶解または分散が困難な添加剤の場合は、添加剤を混合/スラリー化容器に送入して、原料と適合するスラリー媒体と混合する。適切なスラリー媒体の非限定的な例として、コーカー重質ガスオイル、水等がある。添加剤を分散させるため、例えばミキサーによって容器にエネルギーを供給するとよい。
残油原料に容易に分解または分散させることができる添加剤の場合は、添加剤を混合容器に送入して、原料油と適合する流体の輸送媒体と混合する。適切な流体輸送媒体の非限定的な例として、加熱残油(温度150℃〜300℃)、コーカー重質ガスオイル、ライトサイクルオイル、重質改質油、およびこれらの混合物がある。接触分解スラリーオイル(Cat slurry oil:CSO)も使用することができるが、これは、ある条件の下では、密でないショットコークを生成する添加剤の能力を抑制する可能性がある。添加剤を流体輸送媒体中に分散させるため、例えばミキサーによって容器にエネルギーを供給するとよい。
例示目的用として提示する次の非限定的な例を参照することによって、本発明が更によく理解されるであろう。
添加剤を減圧残油原料に添加する一般的手順
残油原料の粘度を低減するため、残油原料を70〜150℃に加熱する。続いて、添加剤(重量百万分率、wppm)を、攪拌しながら、添加剤を分散および/または溶解させるに十分な時間(「分散時間」)を掛けてゆっくりと添加する。実験室での試験の場合には、最初に添加剤を例えばトルエン、テトラヒドロフランまたは水などの溶剤に溶解および/または分散させ、それを、加熱された残油中、または粘度を低減するために何らかの溶剤が添加された残油中に攪拌しながら混入することが一般的に好ましい。この後、溶剤を除去することができる。製油所においては、添加剤を残油原料に添加した時または結合させた時に、添加剤が残油と接触する。既に述べたように、添加剤と原料との接触は、添加剤の化学種を含む原料留分(このような化学種を天然に含有する原料留分を含む)を原料に混合することによって実現することができる。添加剤の減圧残油原料中への分散の最大化を確実にするために、反応混合物をヒートソーク処理することができる。
残油原料の粘度を低減するため、残油原料を70〜150℃に加熱する。続いて、添加剤(重量百万分率、wppm)を、攪拌しながら、添加剤を分散および/または溶解させるに十分な時間(「分散時間」)を掛けてゆっくりと添加する。実験室での試験の場合には、最初に添加剤を例えばトルエン、テトラヒドロフランまたは水などの溶剤に溶解および/または分散させ、それを、加熱された残油中、または粘度を低減するために何らかの溶剤が添加された残油中に攪拌しながら混入することが一般的に好ましい。この後、溶剤を除去することができる。製油所においては、添加剤を残油原料に添加した時または結合させた時に、添加剤が残油と接触する。既に述べたように、添加剤と原料との接触は、添加剤の化学種を含む原料留分(このような化学種を天然に含有する原料留分を含む)を原料に混合することによって実現することができる。添加剤の減圧残油原料中への分散の最大化を確実にするために、反応混合物をヒートソーク処理することができる。
次の試験は残油原料に対して種々の添加剤を用いて実施した。添加剤の濃度、ヒートソーク処理時間、および、得られたコークの光学顕微鏡写真から決定した形態を次の表1に示す。添加剤を使用しない残油の管理標本も比較用として用いた。
Claims (11)
- (a)石油の残油を、第1加熱ゾーンにおいて、コーキング温度未満ではあるが、前記残油がポンプ輸送可能な液体になる温度まで加熱する工程;
(b)加熱された前記残油を第2加熱ゾーンに送り込み、加熱された前記残油をそこでコーキング温度に加熱する工程;
(c)加熱された前記残油を前記第2加熱ゾーンからコーキングゾーンに送り込み、そこで揮発性の生成物をオーバーヘッドに集め、コーク生成物を形成させる工程;および
(d)前記残油に、実質的に自由流動性のコークの形成に有効な少なくとも1種の過塩基化金属清浄剤の添加剤を導入する工程であって、前記過塩基化金属清浄剤の添加剤を、前記第2加熱ゾーンの上流の点、前記コーキングゾーンの上流の点またはその両方において前記残油に導入する工程
を含むことを特徴とするディレードコーキング方法。 - (a)減圧残油を、少なくとも1種の有効量の過塩基化アルカリ土類金属清浄剤の添加剤と、70℃〜370℃の温度において、前記添加剤を原料中に一様に分散させるに十分な時間接触させる工程;
(b)処理された前記残油を、前記原料のコーキングに有効な温度に加熱する工程;
(c)加熱処理された前記残油を、15〜80psig(103.42〜551.58kPa)の圧力で、ホットコーク床を形成するコーキング時間の間、コーキングゾーンに装入する工程;および
(d)前記ホットコーク床の少なくとも一部を水で急冷する工程
を含むことを特徴とするディレードコーキング方法。 - 前記残留物の原料油は、減圧残油であることを特徴とする請求項1に記載のディレードコーキング方法。
- 前記添加剤の少なくとも一部は、原料油に可溶であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 前記添加剤は、カルシウムフェネート、マグネシウムフェネート、硫化カルシウムフェネートおよび硫化マグネシウムフェネートよりなる群から選択される1種以上であって、それらの芳香族基は各々、炭化水素可溶性を付与するために1つ以上の脂肪族の基を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 前記添加剤は、カルシウムスルホネートおよびマグネシウムスルホネートよりなる群から選択される1種以上であり、それらのスルホン酸部位は、各々芳香族核に結合し、前記芳香族核は、炭化水素可溶性を付与するために通常1つ以上の脂肪族の置換基を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 前記添加剤は、カルシウムサリチレートおよびマグネシウムサリチレートよりなる群から選択される1種以上であり、それらの芳香族部位は、炭化水素可溶性を付与するために1つ以上の脂肪族の置換基によって置換されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 前記添加剤は、10〜2000個の炭素原子を有する加水分解されたホスホ硫化オレフィンのカルシウム塩およびマグネシウム塩、或いは、10〜2000個の炭素原子を有する加水分解されたホスホ硫化アルコールおよび/または脂肪族置換フェノール化合物のカルシウム塩およびマグネシウム塩よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 前記添加剤は、脂肪族カルボン酸および脂肪族置換脂環式カルボン酸のカルシウム塩およびマグネシウム塩よりなる群から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 生成されるコークは、実質的にショットコークであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のディレードコーキング方法。
- 前記過塩基化金属清浄剤の添加剤を、前記第1加熱ゾーンの上流の点、前記第2加熱ゾーンの上流の点、またはその両方において前記減圧残油に導入することを特徴とする請求項1に記載のディレードコーキング方法。
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