JP2008504250A - 胃貯留特性を有する経口用徐放性テジサミル製剤。 - Google Patents

胃貯留特性を有する経口用徐放性テジサミル製剤。 Download PDF

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Abstract

本発明はテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を含んで成る胃貯留特性を有する新規な徐放性製剤そして前記製剤を心房細動、心房粗動および心虚血を予防および治療する時に用いることに関する。

Description

本発明はテジサミル(tedisamil)またはこれの薬学的に受け入れられる塩を含んで成る胃貯留特性を有する新規な徐放性製剤そして前記製剤を心房細動、心房粗動および心虚血を予防および治療する時に用いることに関する。
セスキフマル酸塩として開発下にある化合物であるテジサミルは、3’,7’−ビス(シクロプロピルメチル)−スピロ[シクロペンタン−1,9’−[3,7]ジアザビシクロ−[3.3.1]−ノナン]の(2E)−2−ブテン二酸塩(2:3)
Figure 2008504250
として化学的に記述されるカリウムチャンネル遮断性化合物であり、これが示す治療濃度域は限られている。
この化合物は心房細動を正常な洞調律に変えかつ除細動後の洞調律を維持しようとする時に有効であることが分かっている。それはまた抗虚血特性も有する。テジサミルは心筋の外向きカリウムチャンネルの遮断薬として働きそして濃度をより高くした時にはまたナトリウムチャンネルの遮断薬としても働く。それは否定的な変力効果を示さずかつ血清中カリウム濃度にも影響を与えない。その上、臨床試験でそれを通常用いられる薬剤およびワルファリンと一緒に投与した時に安全であった。また、臨床的にジギタリス、アテノロールおよびグリベンクラミドがテジサミルの薬物動態に相当する影響を与えることもなかった。
発明の要約
臨床試験中にテジサミルを即効型錠剤の形態で投与すると副作用がいくつか生じ、最も注目すべきは、下痢および腹痛の如き胃腸副作用が生じるが、これは恐らくは即効型製剤を用いると前記化合物の血漿中ピーク濃度が高いことが原因であろうと思われる。更に、トラフ濃度が低いことが効力、特に除細動後の洞調律を維持しようとする時の効力が限られていることの一因であると予測されると結論付けられた。
上述した問題に対して最初に取られた解決法として、血漿中ピーク濃度をさげようとしてWO 02/26214に記述されている如き放出調節製剤が開発された。WO 02/26214には、胃腸液と接触した時に実質的にイオン濃度から独立して放出を起こす徐放性製剤、例えばテジサミル用製剤が開示されている。しかしながら、そのような徐放性製剤に入っている活性化合物が示す全体的利用性は充分ではないと思われた(即効型製剤に比べて57%)。
本発明の目的は、もたらす胃腸副作用が低くかつ即効型製剤と比較した時の生体利用度が少なくとも70%、好適には少なくとも75%の製剤を提供することにある。
驚くべきことに、胃貯留特性を持たせた徐放性テジサミル製剤を用いると上述した目的を達成することができることを見いだした。このことは、特に、テジサミルが近位胃腸管で吸収される方が遠位腸管(回腸)で吸収されるよりもずっと悪いことを考慮すると驚くべきことである。
発明の詳細な説明
本発明は胃貯留特性を有する徐放性製剤に関する。そのような胃貯留特性は、B.N.SinghおよびK.H.Kim(J.Controlled Release 2000、63、235−259)に記述されている如き浮遊性薬剤送達系、好適には密度が1.0g/cm未満の送達系を用いるか、或は膨潤および膨張性送達系、即ち胃の中でもはや幽門括約筋を通らなくなり得るような度合にまで膨潤する製剤(J.TimmemansおよびA.J.Moes、The cut−off size for gastric emptying of dosage forms、J.Pharm.Sci.1993、82(8)、854を参照)を用いることで得ることができる。
徐放性は、活性物質が投薬形態物から2から8時間以上の時間に渡って(徐々に)放出されるとして定義する。そのような期間は通常は当該投薬形態物を投与した時に始まるか或はインビトロ溶解試験を開始した時(当該投薬形態物が溶解用媒体に到達した瞬間)に始まる。本発明の構成では、徐放性製剤を即効型製剤[この場合には活性物質が主に(即ち少なくとも80%が)当該投薬形態物を投与してからか或はインビトロ溶解試験を開始してから45分以内に放出される]と比較する。
本発明の1つの態様における膨潤は、それがもはや幽門括約筋を通らなくなり得る度合で胃の中で膨潤を起こすことである。本発明のそのような態様は、テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を5から40重量%(好適には10から30重量%)および水膨潤性(hydroswelling)重合体を30から85重量%を含有しかつ場合により膨潤促進剤を含有(好適には0.5から10重量%、より好適には1−4重量%、最も好適には3重量%)し得る。膨潤促進剤は膨潤速度を速めかつ膨潤量を多くする。膨潤促進剤の例はアルギン酸である。
本発明の好適な態様では、上述した系を浮遊と膨潤の両方を起こす薬剤送達系の状態に組み合わせる。本発明の最も好適な態様は、テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を5から40重量%(好適には10から30重量%)、水膨潤性重合体を30から85重量%および胃環境中で二酸化炭素ガスを放出し得る塩を2.5から5重量%含んで成り、前記製剤は浮遊と膨潤特性の両方を有することで胃貯留特性を示す。場合により、膨潤促進剤を添加してもよい(好適には0.5から10重量%、より好適には1−4重量%、最も好適には3重量%)。
本発明の所望効果を達成するに被覆は必須ではないが、別の所望効果、例えば味を隠すか或は色を付ける効果などを達成する目的で、本製剤に場合により被覆用材料による被覆を受けさせてもよい。適切な被覆用材料は本技術分野で公知であり、例えばHPMC、アクリル系、エチルセルロースなどである(Graham Cole編集、Pharmaceutical Coating Technology、ロンドン、Taylor &
Francis Ltd.;1995を参照)。
徐放性製剤を得る目的で使用可能な水膨潤性重合体はいくつか存在する。水膨潤性重合体の例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセル
ロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。
本発明で使用可能なセルロースエーテルは本技術分野で良く知られていて薬剤品質で入手可能であり、それらの平均分子量はいろいろであることから、そのようなセルロースエーテルの溶液が示す粘度もいろいろである。本特許出願の目的で、親水性重合体は、2%(重量/重量)の水溶液中の粘度によって低粘度(約1000mPas未満)、中粘度(約1000mPasから約10,000mPas)および高粘度(約10,000mPasを超える)として特徴づけ可能である。
本発明で使用可能な親水性ヒドロキシプロピルメチルセルロース重合体(HPMC)はいろいろな粘度等級でDow Chemical Co.から商標名Methocel(商標)の下で入手可能でありかつShin Etsuから商標名Metolose(商標)の下で入手可能である。
低粘度重合体の例はMethocel E5(商標)、Methocel E−15LV(商標)、Methocel E50LV(商標)、Methocel K100LV(商標)およびMethocel F50LV(商標)であり、これらの2%水溶液が25℃で示す粘度はそれぞれ5mPas、15mPas、50mPas、100mPasおよび50mPasである。
中粘度HPMCの例はMethocel E4M(商標)およびMethocel K4Mであり、これらの2%水溶液が25℃で示す粘度は4000mPasである。
高粘度HPMCの例はMethocel K15M(商標)およびMethocel K100M(商標)であり、これらの2%水溶液が25℃で示す粘度は15,000mPasおよび100,000mPasである。
本発明で使用可能な親水性ヒドロキシエチルセルロース重合体(HEC)はいろいろな粘度等級でAQUALONから商標名Natrosol(商標)の下で入手可能でありかつAmerchol Corporationから商標名Cellosize(商標)の下で入手可能である。
低粘度重合体の例はNatrosol L(商標)およびNatrosol J(商標)であり、これらの2%水溶液が25℃で示す粘度はそれぞれ10mPasおよび20mPasである。
中粘度重合体の例はNatrosol G(商標)およびNatrosol K(商標)であり、これらの2%水溶液が25℃で示す粘度はそれぞれ200mPasおよび1500mPasである。
高粘度重合体の例はNatrosol M(商標)およびNatrosol HH(商標)であり、これらの2%水溶液が25℃で示す粘度はそれぞれ4000mPasおよび90000mPasである。
本発明の好適な態様では、本製剤にWO 02/26214に記述されている如き高もしくは中粘度のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)と高もしくは中粘度のヒドロキシエチルセルロース(HEC)の混合物を含有させる。前記高もしくは中粘度のHPMCと前記高もしくは中粘度のHECの間の比率を1/0.85から1/1.2、好適には1/0.9から1/1.1、更により好適には1/0.95から1/1.05、最
も好適には1/1にする。本製剤に場合により低粘度のHPMCを含有させてもよい。その場合には、高もしくは中粘度のHPMCと低粘度のHPMCの間の比率を1/0.01から1/0.2の範囲、好適には1/0.01から1/0.1、更により好適には1/0.02から1/0.05の範囲にする。
二酸化炭素ガスを放出し得る塩としてアルカリ金属の炭酸塩、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは重炭酸ナトリウムを用いることができる。酸、例えばクエン酸およびマレイン酸などを添加してもよい。好適な炭酸塩は重炭酸ナトリウムでありそして好適な酸はクエン酸である。
さらなる補助用材料、例えば滑剤[例えばステアリルフマル酸ナトリウム(Pruv(商標))、グリセロールベヘネート(Compritol 888 ATO)、流動促進剤[例えばコロイド状二酸化ケイ素(Aerosil(商標))、崩壊剤[例えば澱粉グリコール酸ナトリウム(Primojel(商標))]、充填材(例えばマンニトール)、着色剤および抗酸化剤などを添加することも可能である。
本発明は、また、この上に記述した製剤を製造する方法にも関し、この方法は、
(1)テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を5から40重量%、水膨潤性重合体マトリクスを30から85重量%および胃環境中で二酸化炭素ガスを放出し得る塩を2.5から5重量%を含有しかつ場合により膨潤促進剤を0.5から10重量%含有していてもよい混合物の中心部を圧縮し、
(2)前記中心部に場合により被覆を受けさせてもよい、
ことを特徴とする。
好適な態様では、材料であるHPMC(K4MおよびE5)とHECを混合する。その得た混合物を前以て製粉しておいたクエン酸と重炭酸ナトリウムとアルギン酸の混合物と混合する。製粉しておいたセスキフマル酸テジサミルを添加した後、混合する。滑剤をふるいにかけ、添加した後、充填材と一緒に混合する。前記活性物質は前以て顆粒状にしておいた形態で圧縮で用いる粉末混合物に添加可能である。別法として、製錠用粉末混合物の製造を混合に続いて(湿式もしくは乾式)顆粒工程を行う手順で実施することも可能である。
前記材料の混合物に商業的に入手可能な装置[例えばCourtoy(商標)R0]を用いた圧縮を流動調節剤、例えばコロイド状シリカなどおよび滑剤、例えばタルク、ステアリルフマル酸ナトリウムまたはステアリン酸マグネシウムなどを用いて受けさせることで錠剤を生じさせる。その完成製剤中の親水性セルロースの量が30%から85%、好適には33%から70%の範囲になるようにすると同時にテジサミルまたはテジサミル塩の量が5%から40%、好適には10から30%の範囲になるようにする。流動調節剤および滑剤の量を粉末の流動性が向上しかつ乾燥した壁またはパンチと粉末の粘着が防止される量に固定する。流動促進剤の量を0重量%から5重量%、好適には2から5重量%の範囲、最も好適には約3重量%にする。滑剤の量を2重量%から4重量%の範囲、好適には約3重量%にする。味を隠すことを達成する目的で、錠剤中心部に重合体混合物を2−4%(重量/重量)を用いた被覆を顔料の有り無しで受けさせてもよい。典型的な被覆用混合物は商業的に例えばCOLORCON(商標)からOpadry(商標)などとして入手可能である。
本発明を用いて活性化合物であるテジサミルを必要としている哺乳動物、特にヒトにそれを投与することができる。テジサミルが特に有用な処方は心房細動、心房粗動または心虚血の予防および治療である。
従って、本発明は、また、テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を哺乳動物、より特別にはヒトにおける心房細動、心房粗動または心虚血を予防または治療するための胃貯留性投薬形態物を製造する時に用いることにも関する。
以下の実施例は単に本発明を更により詳細に例示することを意図するものであり、従って、本実施例は決して本発明の範囲を限定するとして見なされるべきでない。
テジサミルをこれのセスキフマル酸塩の形態で150mg含有していてインビトロで4−6時間で100%溶解する非被覆放出調節製剤の調製
下記の組成を用いてバッチサイズが1.5kgの錠剤を作成した(4286個の錠剤に相当する):
Figure 2008504250
製造手順は下記の通りである:
− 必要量のコロイド状無水シリカをふるいにかけ、
− 必要量のセスキフマル酸テジサミル、HPMC K4M、HPMC E5、HEC HX250 PHおよびふるいにかけたコロイド状無水シリカを混合し、
− 必要量のステアリルフマル酸ナトリウムをふるいにかけた後、前記テジサミル混合物と混合し、
− 最終的粉末混合物を圧縮して錠剤を生じさせる(目標中心部重量:350mg)。
セスキフマル酸塩形態のテジサミルを150mg含有していてインビトロで8−12時間で100%溶解する被覆型放出調節製剤の調製
下記の組成を用いてバッチサイズが1.5kgの錠剤を作成した(3529個の錠剤に相当する):
Figure 2008504250
製造手順は下記の通りである:
− 必要量のコロイド状無水シリカをふるいにかけ、
− 必要量のセスキフマル酸テジサミル、HPMC K4M、HPMC E5、HEC HX250 PHおよびふるいにかけたコロイド状無水シリカを混合し、
− 必要量のステアリルフマル酸ナトリウムをふるいにかけた後、前記テジサミル混合物と混合し、
− 最終的粉末混合物を圧縮して錠剤を生じさせる(目標中心部重量:425mg)。
− 前記錠剤に30%(m/m)のポリアクリレート分散液とHPMC E5とタルクを水に入れることで構成させた懸濁液である被覆用懸濁液を噴霧することで前記錠剤に被覆を受けさせる(目標錠剤重量:435mg)。
セスキフマル酸塩形態のテジサミルを138mg含有する浮遊膨張性製剤の調製
下記の組成を用いてバッチサイズが1.0kgの錠剤を作成した(1351個の錠剤に相当する):
Figure 2008504250
製造手順は下記の通りである:
− 必要量のHPMC(K4M)、HPMC(E5)およびHECを混合し、
− 無水クエン酸を製粉した後、前記混合物に添加し、無水重炭酸ナトリウムおよびアルギン酸を添加した後、その粉末を混合し、
− 前記製粉したセスキフマル酸テジサミルを添加した後、混合し、
− ベヘン酸グリセリルを0.5mmのスクリーンに通してふるい分けした後、添加し、マンニトールを添加し、そしてその粉末を混合し、
− 最終的粉末混合物を圧縮して錠剤を生じさせる(目標錠剤重量:740mg)。
二塩酸塩形態のテジサミルを119.7mg含有する即効型製剤の調製
下記の組成を用いてバッチサイズが144.8kgの錠剤を作成した(800,000個の錠剤に相当する):
Figure 2008504250
製造手順は下記の通りである:
− 必要量の二塩酸テジサミル、ラクトース一水化物、タルクおよびコロイド状無水シリカを混合し、
− ステアリン酸パルミチン酸を添加した後、その粉末を混合し、
− 最終的粉末混合物を圧縮して錠剤を生じさせ(目標錠剤重量:165mg)、
− 前記錠剤に水中のOpadry Y−17000 White懸濁液である被覆用液を噴霧することで前記錠剤に被覆を受けさせる(目標錠剤重量:181mg)。
テジサミル塩の異なる2種類の放出調節(MR)製剤、即効型(IR)製剤および浮遊膨張性(FE)製剤を比較する1回投与部分均衡クロスオーバー(partially balanced cross−over)試験
年齢が18から45歳の範囲の健康な男性志願者20人にテジサミルを投与した。各被験体に下記の1回投与型製剤の中の3つを投与する計画を立てた:
A:実施例1に記述した如き製剤(15人の被験体が分析可能なデータを示す)。
B:実施例2に記述した如き製剤(14人の被験体が分析可能なデータを示す)。
D:実施例3に記述した如き製剤(13人の被験体が分析可能なデータを示す)。
E:実施例4に記述した如き製剤を2回(15人の被験体が分析可能なデータを示す)。
血漿中濃度を測定しかつ非誘導的質問を用いて副作用情報を評価した。
薬物動態データ
表1に示すように、用量に対して正規化した薬物動態パラメーターは、IR参考品(影
付き)に比べて最も高い露出度(exposure)を示したのはFE錠剤であることを示しており、従って、それを多投与検定用として選択した。
Figure 2008504250
テジサミル遊離塩基をFE(製剤D)として138mgおよびIR(製剤E)として119.7mgの量で1回投与した時に達成された実際の血漿中濃度(グループの平均)を図1に示す。結果としてもたらされた露出度はFE製剤に比べてIR製剤の方が若干高く(AUC 113%;AUCは曲線(0→無限)下の面積である)、かつ血漿中ピーク濃度はFE製剤に比べてIR製剤の方が2倍高かった。
許容性
IR錠剤の場合にはテジサミルが胃腸副作用、最も注目すべきは下痢型の不満の原因になることが知られており、このことをこの試験で立証した。119.7mgをIRとして1回投与すると、15人の被験体の中の6人が10個の胃腸副作用の不満を述べた(下痢が6xで腹痛が4x)。その10個の胃腸副作用の中の6個はひどさが中程度であると等級付けられた。138mgをFEとして1回投与した場合に胃腸副作用の不満を述べた被験体は13人の中の3人であった(舌の障害が2xで腹痛が1x)。舌の障害のひどさは中程度で1回であると等級付けられた。そのような処置によって現れた副作用を表2に示す。
Figure 2008504250
テジサミル塩の即効型(IR)製剤と浮遊膨張性(FE)製剤を比較する多投与検定
年齢が18から45歳の範囲の健康な男性志願者にテジサミルを投与した。全体で18人の被験体を2並行グループに分けて、それらに下記の中の1種類の製剤を7日間に渡って投与した:
D1:実施例3に記述した如き製剤を1日当たり2回(9被験体)。
E1:実施例4に記述した如き製剤を1日当たり2回(9被験体)。
薬物動態データ
この多投与検定部分では、投与を朝に実施した後に定常状態になった時点の血漿曲線を作成した。FE製剤を投与した後に用量に対して正規化した露出度(AUC)はIR錠剤の露出度の約80%であり、かつCmaxは約60%であった[表3を参照(両方のグループとも8被験体から完全なPK曲線を得ることができた)]。
Figure 2008504250
投与した実際の用量は非常に異なり、FE錠剤の場合には、遊離塩基を1日当たり138mgの量で2回投与し、そしてIR錠剤の場合には遊離塩基を1日当たり59.58mgの量で2回投与した。その結果、図2に示すように、FEの場合の方がIR製剤の場合よりも露出度が約90%高くかつ血漿中ピーク濃度が35%高かった(グループの平均)。
許容性MD
IR錠剤を1回投与した場合の許容性の結果をこの試験で立証したが、この試験では、9人の被験体の中の6人が23個の胃腸副作用の不満を述べた(鼓腸が9x、軟便が4x、下痢が4x、水便が1x、腹痛が4x、切迫排便が1x)。鼓腸および軟便の各々のひどさは中程度で1回でありそして腹痛は2回であると報告された。それとは対照的に、FE錠剤の場合に胃腸副作用の不満を述べた被験体は9人の中の3人で3個のみであった(鼓腸が1xで軟便が1xで下痢が1x)。全部軽かった。他の種類の器官系にも副作用がいくつか分類分けされたが、それは多少とも2つのグループにむらなく分布していた。
そのような処置によって現れた胃腸副作用の全部を表4に示す。
Figure 2008504250
結論
テジサミルを塩として浮遊膨張性(FE)錠剤の状態にした時の方が即効型製剤に比べて胃腸副作用に関する許容性がずっと良好である。示したデータでは、FEグループの場合の露出度の方がほぼ2倍高いにも拘わらず、複数回投与した条件下のその差は特に驚くべきことである。
実施例5における即効型(IR)製剤及びデジサミル遊離塩基(FE)製剤の被験体への投与後のデジサミルの経時的血漿濃度変化を表すグラフである。 実施例6におけるFE錠剤及びIR製剤の被験体への投与後のデジサミルの経時的血漿濃度変化を表すグラフである。

Claims (18)

  1. 胃貯留特性を有するテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤。
  2. 請求項1記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記胃貯留特性が該製剤が胃液中で膨潤および膨張することに起因することを特徴とする、上記製剤。
  3. 請求項1記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記胃貯留特性が該製剤が胃液上に浮遊することに起因することを特徴とする、上記製剤。
  4. 製剤が被覆されていることを特徴とする請求項1−3記載の製剤。
  5. 請求項1−4記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記胃貯留特性が該製剤が胃液中で浮遊することと膨潤および膨張することの両方に起因することを特徴とする、上記製剤。
  6. テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を5から40重量%、水膨潤性重合体マトリクスを30から85重量%および胃環境中で二酸化炭素ガスを放出し得る塩を2.5から5重量%含有することを特徴とする請求項5記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤。
  7. 追加的に膨潤促進剤を0.5から10重量%含有することを特徴とする請求項6記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤。
  8. テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を5から40重量%、水膨潤性重合体マトリクスを30から85重量%および膨潤促進剤を0.5から10重量%含有することを特徴とする請求項2記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤。
  9. 請求項7または8記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記膨潤促進剤がアルギン酸であることを特徴とする、上記製剤。
  10. 請求項1−9記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記水膨潤性重合体マトリクスが少なくとも2種類の高もしくは中粘度の親水性セルロースエーテルの混合物を含んで成ることを特徴とする、上記製剤。
  11. 高もしくは中粘度のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)と高もしくは中粘度のHEC(HEC)をHPMC/HEC=1/0.85−1/1.2の比率で含有しかつ場合により低粘度のHPMCを高もしくは中粘度のHPMC/低粘度のHPMC=1/0.01−1/0.2の比率で含有していてもよいことを特徴とする請求項10記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤。
  12. 請求項1−11記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記薬学的に受け入れられる塩がセスキフマル酸塩であることを特徴とする、上記製剤。
  13. 請求項1−11記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、前記薬学的に受け入れられる塩が二塩酸塩であることを特徴とする、上記製剤
  14. 請求項1−7および9−13記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、胃環境中で二酸化炭素ガスを放出し得る前記塩が炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび重炭酸ナトリウムから成る群から選択されることを特徴とする、上記製剤。
  15. 請求項14記載のテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の徐放性製剤であって、胃環境中で二酸化炭素ガスを放出し得る前記塩が重炭酸ナトリウムであることを特徴とする、上記製剤。
  16. 請求項1−11記載の製剤を製造する方法であって、
    (1)テジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩を5から40重量%、水膨潤性重合体マトリクスを30から85重量%および胃環境中で二酸化炭素ガスを放出し得る塩を2.5から5重量%を含有しかつ場合により膨潤促進剤を0.5から10重量%含有していてもよい混合物の中心部を圧縮し、
    (2)前記中心部に場合により被覆を受けさせてもよい、
    ことを特徴とする、上記方法。
  17. 心房細動、心房粗動または心虚血を予防および治療するための請求項1−16記載製剤の使用。
  18. 哺乳動物における心房細動、心房粗動または心虚血を予防または治療するための胃貯留性投薬形態物の製造におけるテジサミルまたはこれの薬学的に受け入れられる塩の使用。
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