JP2008502749A - オレフィン重合用触媒成分の製造方法 - Google Patents
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Abstract
a)MgCl2・mROH(式中、0.5<m<6.0であり、Rは1〜12の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)のアダクツの固体粒子を該アダクツの−OH基と反応可能な化合物を1以上含む液相と連続的に反応させてMgCl2・nROH(式中、nはmより小である)を含有するスラリーを得;
b)工程a)からのスラリーを式Ti(OR)pXq-p(式中、q=3〜4であり、p=0〜qであり、Xはハロゲンであり、Rは1〜18の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)の1つ以上のチタン化合物と反応させる
を有する、前記方法。
Description
−少なくとも1のチタン−ハロゲン結合を有するチタン化合物をハロゲン化マグネシウムを含む固体担体(solid support)と反応させて得た固体触媒成分と;
−触媒活性化剤としてのアルミニウム有機金属化合物と
を接触させることにより得られる。
a)MgCl2・mROH(式中、0.5<m<6.0であり、Rは1〜12の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)のアダクツの固体粒子を該アダクツの−OH基と反応可能な化合物を1以上含む液相と連続的に反応させてMgCl2・nROH(式中、nはmより小である)を含有するスラリーを得;
b)工程a)からのスラリーを式Ti(OR)pXq-p(式中、q=3〜4であり、p=0〜qであり、Xはハロゲンであり、Rは1〜18の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)の1つ以上のチタン化合物と反応させる
を有する、前記方法に係る。
−P50とは、総粒子の50%が当該値より小さい直径を有するような直径の値である:P50は粒子の平均直径の尺度となる。
−得られたポリマー粒子の注入嵩密度はASTM D1895/69に従って測定する。
−MIEフローインデックスはASTM−D 1238に従って測定する。
−MIFフローインデックスはASTM D 1238に従って測定する。
アダクツの調製
球形固体粒子の式MgCl2・3.0C2H5OHアダクツをEP 728769の実施例1(12頁第55行〜13頁第11行)に記載する方法に従って調製した。
固体触媒成分の調製
本実施例では低い粒径(P50=15ミクロン)を有する式MgCl2・3.0C2H5OHアダクツを取り扱う。
0℃で無水ヘキサンで蒸留されたトリエチルアルミニウム200kgを液相に連続的に供給し供給速度を一定に保った。同時に、同じ流速の液体を連続的に反応器から抜き出し、反応器中の液体のレベルを一定に保ち、反応器内での平均滞留時間(液体容積と液体の流速の比)を60分間に設定した。
テトラブトキシチタンとTiCl4を含有する液相を工程a)と同じ反応器に供給し、工程b)を行った。液相は0.3m3の撹拌容器で調製し、72kgのテトラブトキシチタンと35kgのTiCl4とを希釈剤としてのヘキサン存在下で室温で混合した。
本発明の工程a)を行う前に、上記アダクツの固体粒子を窒素フロー下50〜150℃まで徐々に温度を上昇させることにより熱処理を施し、式MgCl2・2.1C2H5OHに対応する残存アルコール含量を有する球形粒子が得られるまでこれを行った。
工程b)をテトラブトキシチタン及びSiCl4を含有する液相を工程a)と同じ反応器に供給して行った。該液相は0.3m3の撹拌容器内で調製し、希釈剤のヘキサン存在下に84kgのテトラブトキシチタンと62kgのSiCl4とを室温で混合した。
実施例2の式MgCl2・3.0C2H5OH小粒径アダクツを用いた。このアダクツの固体粒子を窒素フロー下、温度を50℃〜150℃から徐々に上昇させて熱処理し、式MgCl2・2.1C2H5OHに対応する球形粒子が得られるまでこれを行った。
この液相を3時間かけて徐々に工程a)の7m3反応器に充填し、事前にAlEt3で処理した固体と反応させた。反応温度を3時間60℃で一定に維持し、次いで液相をサイホン(吸い上げ)により分離した。
表1に記載するとおり、本発明の方法に従う条件(実施例1及び2)は従来技術を用いた場合(実施例3)と比較してスラリーの固体濃度を顕著に高め、固体触媒成分の生産性が顕著に増進した。
本発明の方法の工程a)をメカニカルスターラーと反応器内部の底部に位置する濾過デバイスを備えた被覆した1m3反応器で行った。
無水ヘキサンで希釈された140kgのトリエチルアルミニウムを含有する液相を0℃で連続的に反応器に供給し、供給速度を一定に維持した。同時に、同じ流速の液体を反応器から抜き出し、反応器内の液体レベルを一定に保ち、反応器内での液体の平均滞留時間(液体の容積と液体の流速との比)を90分間に設定した。
工程b)をテトラブトキシチタン及びTiCl4を含有する液相を工程a)と同じ反応器に供給して行った。該液相は0.3m3の撹拌容器内で調製し、希釈剤のヘキサン存在下に72kgのテトラブトキシチタンと35kgのTiCl4とを室温で混合した。
実施例4の式MgCl2・3.0C2H5OH大粒径アダクツを用いた。130kgの上記アダクツを2000lの無水ヘキサンに懸濁させたものをメカニカルスターラーを備えた7m3の被覆反応器に充填した:スラリーの固体濃度は約65g/lであった。
重合試験
実施例1〜4の触媒成分を用いたエチレン重合
重合ランを実施例1〜4の固体触媒成分の存在下で行った。4リットルのオートクレーブに触媒活性化剤として0.45gのAlEt3を含有する900cm3のヘキサンを充填し、そして100cm3のヘキサンに懸濁させた0.01gの固体触媒成分を充填した。
Claims (26)
- オレフィン重合のための固体触媒成分の製造方法であって、以下の工程:
a)MgCl2・mROH(式中、0.5<m<6.0であり、Rは1〜12の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)のアダクツの固体粒子を該アダクツの−OH基と反応可能な化合物を1以上含む液相と連続的に反応させてMgCl2・nROH(式中、nはmより小である)を含有するスラリーを得;
b)工程a)からのスラリーを式Ti(OR)pXq-p(式中、q=3〜4であり、p=0〜qであり、Xはハロゲンであり、Rは1〜18の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)の1つ以上のチタン化合物と反応させる
を有する、前記方法。 - 該アダクツの固体粒子の平均粒径が1.0〜150μmである、請求項1に記載の方法。
- 該平均粒径が1.0〜40μmである、請求項2に記載の方法。
- 工程a)の該液相を、該アダクツの固体粒子を含有する容器に連続的に供給する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- −OH基と反応可能な該化合物が、ハロゲン化珪素化合物、ハロゲン化Sn−化合物、少なくとも1のTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物、及びアルミニウム−アルキル化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- −OHと反応可能な該化合物がアルミニウム−トリアルキル化合物である、請求項5に記載の方法。
- 工程a)が−10℃〜150℃の範囲の温度で行われる、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 工程a)における液体の容器内への平均滞留時間が90分間より短く、好ましくは30分間より短い、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 工程a)において固体粒子の濃度が100〜400g/lである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 該固体粒子濃度が、150〜300g/lである、請求項9に記載の方法。
- 容器内での液体レベルを一定に維持するために工程a)から液体流を連続的に抜き出す、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 容器の内部に設置した濾過ユニットを用いてMgCl2・nROH(式中、n<mである)アダクツを含有する該スラリーを、工程a)から抜き出される液体流から連続的に分離する、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- 該濾過ユニットの下流に設置した排出口を通じて、該液体流を連続的に該容器から抜き出す、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- MgCl2・nROH(式中、n<mである)アダクツを含有する該スラリーを、該フィルターユニットの蒸留に設置した排出口を通じて該容器から排出させる、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
- nが0.1と3.0の間である、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
- 工程b)を、工程a)の容器の下流に設置した第2の容器内で行う、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
- 工程b)を工程a)の容器と同じ容器内で行う、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
- 式Si(OR)pX4-p(式中、p=0〜4であり、Xはハロゲンであり、Rは1〜18の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基である)の1つ以上の化合物を工程b)において該1つ以上のチタン化合物の混合物に供給する、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
- 工程b)の反応温度が50℃〜150℃の範囲に維持される、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
- 濾過又は遠心分離により、工程b)で得られる固体粒子を液相から分離する、請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
- 工程a)及びb)を1以上の濾過ユニットを有する容器内で行い、その開口部が1μmと200μmの間であり、濾過ユニットに負荷される圧力差が50〜1000KPaである、請求項1〜20のいずれかに記載の方法。
- 工程a)及びb)をヌッチェフィルター又は遠心分離排出フィルターで行う、請求項21に記載の方法。
- 工程a)のアダクツが、2〜4モルのエタノールを有するMgCl2/エタノールアダクツである、請求項1に記載の方法。
- 工程b)のチタン化合物がTiCl4及びテトラ−アルコキシチタニウム化合物である、請求項1に記載の方法。
- 請求項1〜24のいずれかの方法で得られる平均粒径1.0〜150μmの固体触媒成分。
- 式CH2=CHR(式中、Rは水素又は1〜12の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、又はアルキルアリール基である)のα−オレフィンの単独重合又は共重合方法であって、該方法が、請求項25に記載の固体触媒成分を含む触媒系の存在下で行われる、前記方法。
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