JP2008312054A - 信号検出装置、受信機およびしきい値算出方法 - Google Patents

信号検出装置、受信機およびしきい値算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入力信号の振幅分布がガウス分布以外であっても誤検出することなく所望信号を検出する信号検出装置を得ること。
【解決手段】本発明にかかる信号検出装置は、所定の周期に対応する期間を分割して得られた区間ごとに、入力信号の振幅レベルの最大値を検出するT/N周期最大値検出部(12)と、検出された最大値の平均値および標準偏差を算出するT周期平均値・標準偏差算出部(13)と、算出された平均値および標準偏差に基づいて所定周期毎にしきい値を算出するしきい値算出部(14)と、算出されたしきい値と振幅レベルとの比較結果に基づいて入力信号に含まれる所望信号を検出するしきい値判定部(15)と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入力信号の振幅レベルを所定のしきい値と比較することにより、入力信号に含まれる所望信号を検出する信号検出装置、これを備えた受信機およびしきい値算出方法に関する。
入力された信号から所望の信号を検出する信号処理において、信号を分離する際にしきい値判定を用いる技術が存在する。このしきい値判定を用いて行う信号検出では、しきい値を高く設定すると不検出が増加し、しきい値を低めに設定すると誤検出が増大するため適切にしきい値を設定する必要がある。このようなしきい値判定を利用して信号検出を行う技術の一例として下記特許文献1に記載の技術が存在する。
下記特許文献1には、適切なしきい値を設定し、設定したしきい値を用いた処理を実行することにより、図9に示したような白色性ガウス雑音とインパルス波形の所望信号が合成された入力信号から所望信号を検出(所望信号の入力時間を検出)する方法が示されている。
図10は、下記特許文献1で示された所望信号を検出するための回路構成を示す図であり、この回路は、最大値検出部101、平均値・標準偏差算出部102、しきい値算出部103およびしきい値判定部104により構成される。
最大値検出部101は、入力信号の最大値を探索し、その最大値をしきい値判定部104に出力する。平均値・標準偏差算出部102は、入力信号の所定期間における平均値と標準偏差を求めて、それらをしきい値算出部103に出力する。しきい値算出部103は、平均値・標準偏差算出部102から出力された平均値および標準偏差を使用してしきい値を算出する。ここで、しきい値算出部103が算出するしきい値をTHとすると、上記のような入力信号に対するしきい値THは、次式で示される。
TH=AV+n×SD
なお、AVは入力信号の平均値、SDは入力信号の標準偏差である。また、nは実数であり、そのシステムに最適な誤検出確率・不検出率になるように調整したものである。
しきい値判定部104は、しきい値算出部103から入力されたしきい値(TH)と最大値検出部101から入力された最大値を比較し、最大値がしきい値を超えている場合には信号を検出したことを示すフラグを挙げる。フラグが挙がるタイミングから信号が到来したタイミングを推定することも可能である。
特許文献1に記載の技術は無線通信におけるスペクトル拡散通信方式(SS方式:Spectrum Spreading)にも適用可能である。スペクトル拡散通信方式は第3世代携帯電話システムのコア技術であり、またGPS(Global Positioning Services)等の測位システムにも採用されている。
スペクトル拡散通信では、擬似雑音系列(PN(Pseudo Noise)コード)等の拡散コードによる拡散処理が実施されており、送信電力分布は広帯域化される。これにより受信電力密度は低減でき、雑音電力密度以下となることもある。これはスペクトル拡散通信方式の特徴であり、本方式が秘匿性を持つ理由でもある。受信機側で信号を検出するには、拡散前の狭帯域信号に戻す必要があり、この処理が逆拡散と呼ばれるものである。逆拡散処理は、拡散に使用したコードのレプリカを受信機側で生成し、そのレプリカ信号と受信信号の相関演算を実施する処理である。この処理を経て初めて受信機側では信号検出が可能となる。相関が最大になるということは、受信信号系列とレプリカ信号系列を乗算するタイミングが一致したことを意味しており、このタイミングを検出する一連の動作がコード同期捕捉である。つまり、コード同期捕捉では、逆拡散処理を実施し、相関ピーク値の検出を実施する。
相関ピークの検出にはしきい値判定を用い、しきい値以上の相関ピーク値を検出した場合に、コード同期タイミングを捕捉したと判定する。なお、同期判定しきい値を高く設定すると受信機の受信感度が低下し、同期判定しきい値を低めに設定すると誤検出が増大するため、適切に設定する必要がある。
SS方式へ適用する場合、その回路構成は図11のように示される。図11に示した回路は、SS受信機のディジタルベースバンド復調部におけるコード同期捕捉回路である。このコード同期捕捉回路は、図10に示した回路(信号検出回路)の前段に、PNコード生成部201と、相関器202および203と、振幅換算部204と、巡回加算部205と、を備えた構成をとる。
相関器202および203へは、図示していない受信アンテナ、RF/IF(Radio Frequency/Intermediate Frequency)回路、AD(Analog to Digital)変換部およびローパスフィルタを経由した受信ベースバンド複素信号が入力され、具体的には、相関器202へ実部が入力され、相関器203へ虚部が入力される。
PNコード生成部201は、送信側での拡散変調において使用したものと同じPNコードを生成する。相関器202および203は、入力された受信ベースバンド複素信号に対してPNコード生成部201から取得したPNコードを畳み込み演算することで拡散復調を実施する。振幅換算部204は、拡散復調後の信号の実部・虚部を用いて拡散復調後の信号の振幅を求める。受信電界強度が弱く、受信信号に対して雑音が支配的である場合、この振幅信号は、振幅に対する確率分布がレイリー分布になる。
巡回加算部205は、振幅換算部204から出力された振幅信号を所定の周期で巡回加算する。その周期が十分長ければ、巡回加算後の信号の確率分布は中央極限定理によりガウス分布と見なせる。またこの信号は図12に示すような遅延プロファイルである。巡回加算後の信号は上記図10に示した信号検出回路の最大値検出部101および平均値・標準偏差算出部102へ入力される。信号検出回路では、相関ピーク値を検出し、遅延プロファイルより求めた同期判定しきい値により、相関ピーク値のしきい値判定を実施し、コード同期タイミングを検出する。
特許第2801904号公報
上記従来のしきい値判定を利用した信号検出では、入力信号の振幅をガウス分布で近似できると仮定して信号を検出しているが、一時的にガウス分布が崩れる現象が発生し得る。たとえば通信であれば、所望の入力信号に対して干渉する信号が到来した場合にガウス分布が崩れる。また、図11に示したSS受信機のコード同期捕捉回路においても、入力信号よりも雑音が支配的な状態であれば、巡回加算を十分長い周期で実施することで遅延プロファイル振幅の確率分布をガウス分布に近似できるが、雑音よりも入力信号が支配的な場合はガウス分布が崩れる可能性がある。
そのため、図10に示した構成の従来の信号検出回路では、入力信号がガウス分布以外の分布を持つ信号であれば誤検出確率が増大する。入力信号がガウス分布以外の分布を持つ場合の対処方法として、入力信号の分布をワイブル分布等の確率分布と見なし、そのパラメータをまず推定し、そのパラメータに基づいてしきい値を調整する方法もあるが、この対処方法では回路規模が増大する、という問題がある。また、一時的にガウス分布以外の振幅分布を持つ信号が入力しても誤検出しないようにしきい値を高めに設定すると不検出率が増大し、通信であれば感度低下に繋がる、という問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、振幅分布がガウス分布以外の信号が入力されても誤検出率を増大させることなく、また、ガウス分布の信号が入力された場合には従来方式同様の最適な誤検出率・不検出率を維持する信号検出装置、これを備えた受信機および信号検出処理で使用するしきい値の算出方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる信号検出装置は、所定の周期に対応する期間を分割して得られた区間ごとに、入力信号の振幅レベルの最大値を検出する最大値検出手段と、前記期間で検出された最大値の平均値および標準偏差を算出する算出手段と、前記算出された平均値および標準偏差に基づいて前記所定周期毎にしきい値を算出するしきい値算出手段と、前記所定周期毎に算出されたしきい値と前記振幅レベルとの比較結果に基づいて前記入力信号に含まれる所望信号を検出する信号検出手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、しきい値の更新周期に相当する期間を分割して得られる各区間で最大値を検出し、さらに、その結果得られた複数の最大値についての平均値および標準偏差を用いてしきい値を算出し、このしきい値を使用して信号検出を行うこととしたので、入力信号の振幅分布がガウス分布以外の分布となった場合、しきい値を高い値に調整して信号検出処理を実行することとなり、信号の誤検出を防止できる、という効果を奏する。また、入力信号の振幅分布がガウス分布であれば、従来と同様のしきい値を算出し、最適な誤検出率・不検出率を維持できる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる信号検出装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる信号検出装置の実施の形態1の構成例を示す図である。この信号検出装置は、最大値検出部11と、T/N周期最大値検出部12と、T周期最大値検出部12と、T周期平均値・標準偏差算出部13と、しきい値算出部14と、しきい値判定部15と、を備える。
最大値検出部11は、入力信号の最大値を検出する。例えば、所定のサンプリング周期で入力信号を監視し(サンプリングし)、その時点で保持している最大値より大きい入力信号が到来した場合に最大値情報を更新し、常に最大値情報を保持している。また、保持している最大値情報を所定の周期でしきい値判定部15へ出力する。情報を出力する周期は、時間的な検出精度を考慮した周期とする。情報を出力した後は保持している最大値情報をクリアし、最大値検出動作を再度実行する。以降、同様の処理を繰り返す。なお、所定の周期で最大値情報を出力するのではなく、サンプリングを行う毎に、その結果をしきい値判定部15へ出力するようにしてもよい。
最大値検出手段に相当するT/N周期最大値検出部12は、上記最大値検出部11と同様に入力信号の最大値を検出する。ただし、最大値の検出周期が異なる。具体的には、しきい値の更新周期をT[second](Tは正の実数)とすると、T/N[second](NはN<Tを満たす正の実数)周期で最大値検出を実施する。すなわち、T/N[second]の期間にわたって監視を行い、得られた監視結果の中で信号振幅が最大のものを出力する。これにより1更新周期Tの間にN個からなる最大値系列を検出し、T周期平均値・標準偏差算出部13へ出力する。その様子を図2に示す。図2は、しきい値の更新周期Tの間にT/N周期最大値検出部12がN個の最大値を検出する様子を示している。
算出手段に相当するT周期平均値・標準偏差算出部13は、T/N周期最大値検出部12から出力されたN個からなる最大値系列の平均値(以下、AV_maxと記載する)と標準偏差(以下、SD_maxと記載する)を算出する。
しきい値算出部14は、T周期平均値・標準偏差算出部13が算出したAV_maxおよびSD_maxを使用してしきい値を算出する。算出するしきい値をTH2とすると、このTH2は、例えば、次式で示される。
TH2=AV_max+k×SD_max
上記のkは実数であり、入力信号の振幅分布をガウス分布と想定した場合に所望の誤検出確率・不検出確率になるように調整したものである。
信号検出手段に相当するしきい値判定部15は、しきい値算出部14から入力されたしきい値と最大値検出部11から入力された最大値を比較し、最大値がしきい値を超えている場合には信号を検出したことを示すフラグを挙げる。
このような構成の信号検出装置へ入力される信号の振幅分布がガウス分布である場合、AV_max≒AV+m×SDと近似できる。ただし、AVは入力信号の平均値であり、SDは、入力信号の標準偏差である。mの値は信号検出装置で適用しているT(しきい値更新周期)およびN(1しきい値更新周期あたりに出力される最大値系列の数)の値により異なるが、2〜3程度の値になる。またkは実数であり、図2で示したようにTH2≒AV+n×SDとなるように設定できる。nは実数であり、そのシステムに最適な誤検出確率・不検出率となるように調整したものである。一方、入力信号の振幅分布がレイリー分布・指数分布等のガウス分布以外の分布に変動した場合、AV_max>AV+m×SD,SD_max>SDとなり、TH2>AV+n×SDになる。AV_maxがAVよりも大きくなる様子を図3に示す。以上のように、入力信号の振幅分布がガウス分布以外の分布となった場合、信号検出のためのしきい値が通常よりも高めに設定される(設定値が高くなるようにしきい値を更新する)ので、信号の誤検出を防止できる。
なお、上記構成では、最大値検出部11が常時、最大値の到来を待ち受ける構成になっているが、最大値検出部11の動作を所定の周期(例えば上記周期T)で初期化し、所定の周期で信号検出を実施する構成としても同様の効果が得られる。
このように、本実施の形態では、しきい値の更新周期に相当する期間を分割して得られる各区間で最大値を検出し、さらに、その結果得られた最大値系列についての平均値および標準偏差を用いてしきい値を算出し、このしきい値を使用して信号検出を行うこととした。これにより、入力信号の振幅分布がガウス分布以外の分布となった場合、しきい値を高い値に調整して信号検出処理を実行することとなり、信号の誤検出を防止できる。また、入力信号の振幅分布がガウス分布であれば、従来と同様のしきい値を算出するので、従来どおりの誤検出率・不検出率を維持できる。
実施の形態2.
つづいて、実施の形態2について説明する。図4は、実施の形態2の信号検出装置の構成例を示す図であり、実施の形態1の信号処理装置(図1参照)のしきい値算出部14に代えてしきい値算出部14aを備え、さらにT周期平均値・標準偏差算出部21が追加された構成をとる。その他の部分については実施の形態1の信号処理装置と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
平均値標準偏差算出手段に相当するT周期平均値・標準偏差算出部21は、しきい値の更新周期T[second]で、入力信号の平均値(AV)と標準偏差(SD)を算出する。具体的には、所定のサンプリング周期で入力信号を監視し、更新周期Tに相当する期間にわたって監視を行った結果得られた入力信号の振幅値について、AVおよびSDを算出する。しきい値算出部14aは、T周期平均値・標準偏差算出部21から出力されたAVおよびSDと、T周期平均値・標準偏差算出部13から出力されたN個からなる最大値系列のT周期平均値・標準偏差算出部13が出力されたAV_max,SD_maxを用いて次式で示すしきい値TH3を算出する。
TH3=a×AV_max+b×SD_max+c×AV+d×SD
上式のa、b、cおよびdは実数であり、入力信号の振幅分布がガウス分布であることを想定した場合に所望の不検出確率・誤検出確率となるように調整したものである。
ここで、AV_maxおよびSD_maxは、N個からなる最大値系列の平均値・標準偏差であり、AV,SDに比べて少ないサンプルから算出した値である。具体的には、AV,SDの算出に用いたサンプル(監視結果)数の1/N個のサンプルから算出した値である。そのため、AV_maxおよびSD_maxにはバラつきがある。したがって、しきい値TH3に占めるAV,SDの割合を大きくすることでバラつきの小さいしきい値を設定することが可能となる。
また、図4に示した構成の信号検出装置を変形し、最大値検出部11の前にT/N周期最大値検出部12を配置した構成にしても同様の特性を有する信号検出装置を実現できる。その構成を図5に示す。図5に示した構成の信号検出装置では、しきい値の更新周期Tの間にN個の最大値系列が最大値検出部11へ入力され、最大値検出部11はN個の最大値系列の中から最大値を検出し、しきい値判定部15へ出力する。その他の部分は図4に示した信号検出装置と同様であるため、同一の符号を付してその説明は省略する。図5に示した構成とすることにより最大値検出部はN個の最大値系列に対して動作するだけでよく、図4の構成とした場合と比べて処理量を削減できる。
このように、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、しきい値の更新周期に相当する期間を分割して得られる各区間で最大値を検出し、その結果得られた複数の最大値系列についての平均値および標準偏差と、入力信号の平均値および標準偏差と、を用いてしきい値を算出し、このしきい値を使用して信号検出を行うこととした。これにより、実施の形態1と同様に、信号の誤検出を防止でき、さらに、算出されるしきい値のバラつきを抑えることができる。
実施の形態3.
つづいて、実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1および2では、しきい値の算出に標準偏差を用いる場合について示したが、標準偏差をリアルタイムに算出することは回路実装上、困難である。そこで、本実施の形態では、標準偏差の代替計算結果を使用し、しきい値を算出する手法を示す。
図6は、実施の形態3の信号検出装置の構成例を示す図である。この信号検出装置は、最大値検出部11と、しきい値算出部14bと、しきい値判定部15と、T周期平均値算出部31と、標準偏差代替計算部32と、により構成され、標準偏差代替計算部32は、さらに遅延回路321、加算器322、絶対値演算部323およびT周期平均値算出部324を備える。なお、T周期平均値算出部31と標準偏差代替計算部32は、従来の信号検出装置(図10参照)が備えていた平均値・標準偏差算出部を分割したものである。また、最大値検出部11およびしきい値判定部15は、実施の形態1の信号検出装置が備える最大値検出部およびしきい値判定部と同じものである。
T周期平均値算出部31は、しきい値の更新周期T[second]で、入力信号の平均値(AV)を算出する。
標準偏差代替計算部32において、遅延回路321は、入力信号系列x[n](n=0,1,2,3,…)に対して遅延を与え、1つ前のデータx[n−1]として出力する。加算器322は、遅延回路321から出力された1つ前のデータx[n−1]と現時点の入力信号x[n]の差分(x[n]−x[n−1])を随時算出する。絶対値演算回路323は加算器322で算出された差分の絶対値(|x[n]−x[n−1]|)を求める。平均値算出手段に相当するT周期平均値算出部324は、絶対値演算回路323での絶対値演算結果を平均し、標準偏差としてしきい値算出部14bに出力する。なお、遅延回路321、加算器322および絶対値演算回路323が差分絶対値算出手段を構成する。
しきい値算出部14bは、次式に従いしきい値TH4を算出する。
TH4=AV+e×SD’
上式において、AVはT周期平均値算出部31により算出された入力信号の平均値であり、SD’は標準偏差代替計算部32により算出された標準偏差である。また、eは実数であり、そのシステムに最適な誤検出確率・不検出確率になるように調整したものである。
標準偏差の計算は、入力信号系列の平均値算出後に再度、各入力信号系列と求めた平均値の差分を取り、その差分の2乗平均値を求める必要がある。そのためリアルタイムで処理するためには入力信号系列を一時蓄積しておく必要がある等、回路規模の増大無くして実現するのは困難である。しかしながら、上記の方法(標準偏差代替計算部32で実行する処理)を用いることにより容易にリアルタイム処理が可能になる。この標準偏差代替計算は実施の形態1および2で示したSDおよびSD_maxを算出するための代替計算として用いることができる。
このように、本実施の形態では、入力信号に対して遅延を与え、遅延された信号(1つ前の信号)と入力信号(現時点の信号)の差分をしきい値の更新周期で平均化して算出した値を入力信号の標準偏差に代えて使用し、しきい値を算出することとした。これにより、少ない回路規模で実施の形態1および2で示した信号検出装置を実現できる。
実施の形態4.
つづいて、実施の形態4について説明する。本発明にかかる信号検出装置は、入力信号の振幅確率分布がガウス分布である場合にシステムに最適な誤検出確率・不検出率になるようにパラメータを調整するため、入力信号の振幅確率分布がガウス分布であることが望ましい。したがって、本実施の形態の信号検出装置では、上述した実施の形態1〜3で示した信号検出装置に対して巡回加算部を追加し、所定の周期で入力信号系列を巡回加算する。これにより、入力信号系列の振幅確率分布がガウス分布以外であったとしても、中央極限定理により振幅確率分布をガウス分布に近似できる。一例として、図4に示した実施の形態2の信号検出装置へ巡回加算部を組み込んだ場合の装置構成例を図7に示す。
巡回加算部41は、入力信号系列を所定周期で巡回加算する。最大値検出部11、T周期平均値・標準偏差算出部21およびT/N周期最大値検出部12と、これらの後段に位置している各部は、巡回換算部41から出力された信号を用いて実施の形態2で示した動作を実行し、信号を検出する。
このように、本実施の形態では、入力信号系列を巡回加算し、巡回加算後の入力信号(振幅確率分布をガウス分布に近似した信号)を用いて信号検出のためのしきい値を算出することとした。これにより、しきい値が不必要に高くなるのを抑えることができる。たとえば、本発明にかかる信号検出装置をSS方式の通信装置に適用することにより、受信感度を高めることができる。
実施の形態5.
つづいて、実施の形態5について説明する。上述した各実施の形態の信号検出装置は、スペクトル拡散通信方式(SS方式)のコード同期捕捉回路に適用することが可能である。そこで、本実施の形態では、信号検出装置をSS方式のコード同期捕捉回路に適用する場合について説明する。図8は、本発明にかかる信号検出装置を適用したSS方式のコード同期捕捉回路の構成例を示す図である。図8に示したコード同期捕捉回路は、上述した従来のコード同期捕捉回路(図11参照)の巡回加算部205の後段部分を図5で示した実施の形態2の信号検出回路に置き換えた構成をとる。各部の動作は実施の形態1〜4または背景技術で説明したとおりであるため、その説明は省略する。
SS方式は、情報データのビットレートより高速なレートのPNコードで送信信号を広帯域の信号に拡散して伝送する。これにより受信信号の電力密度は非常に小さく、適用するシステムによっては雑音電力密度よりも小さい場合がある。受信信号よりも雑音が支配的は環境であれば、本発明にかかる信号検出装置では、しきい値算出部が同期判定しきい値として所望の誤検出率・不検出率を満たすしきい値を設定するため、受信機の高感度化に寄与することができる。また、雑音よりも受信信号が支配的な環境であれば、しきい値を高く設定する。これにより、信号検出装置に入力される信号の振幅分布がガウス分布ではなくなることにより発生する誤検出を低減することができる。またこのとき、受信信号の電力密度が大きくなっているため、しきい値を高く設定しても不検出確率は殆ど上昇しない。
図8に示されている相関器202および203にはスライディング相関器のような能動相関方式や、マッチトフィルタのような受動相関方式を使用できる。スライディング相関器は回路規模が小さいが捕捉時間が長い欠点がある。この欠点を補うために、PNコード1コード長の相関演算完了を待たずに、相関値がしきい値を超えた時点で同期捕捉と判定し、初期コード同期捕捉を打ち切る方式がある。この方式を適用したコード同期捕捉回路では、コード同期捕捉中に干渉波が到来した場合や、雑音よりも受信信号が支配的な環境の場合、真の相関ピーク値に到達する前に誤検出してしまうおそれがあるが、本発明にかかる信号検出装置を利用することにより、誤検出してしまう問題を抑止できる。
なお、本実施の形態では、図5で示した信号検出装置をコード同期捕捉回路に適用する場合について説明したが、これに限らず、上述した実施の形態で示したすべての信号検出装置を適用可能である。
以上のように、本発明にかかる信号検出装置は、しきい値判定を行うことにより入力信号から所望の信号を検出する信号検出装置として有用であり、特に、信号検出処理で使用するしきい値を入力信号の状態に応じて適応的に決定する信号検出装置に適している。
本発明にかかる信号検出装置の実施の形態1の構成例を示す図である。 T/N周期最大値検出部が最大値を検出する様子を示した図である。 最大値系列の平均値と入力信号の平均値の関係の一例を示す図である。 実施の形態2の信号検出装置の構成例を示す図である。 実施の形態2の信号検出装置の他の構成例を示す図である。 実施の形態3の信号検出装置の構成例を示す図である。 実施の形態4の信号検出装置の構成例を示す図である。 本発明にかかる信号検出装置を適用したSS方式のコード同期捕捉回路の構成例を示す図である。 白色性ガウス雑音と所望信号が合成された信号の一例を示す図である。 所望信号を検出するための従来の回路構成を示す図である。 SS方式のコード同期捕捉回路の構成例を示す図である。 遅延プロファイルの一例を示す図である。
符号の説明
11、101 最大値検出部
12 T/N周期最大値検出部
13、21 T周期平均値・標準偏差算出部
14、14a、14b、103 しきい値算出部
15、104 しきい値判定部
31、324 T周期平均値算出部
32 標準偏差代替計算部
41、205 巡回加算部
102 平均値・標準偏差算出部
201 PNコード生成部
202、203 相関器
204 振幅換算部
321 遅延回路
322 加算器
323 絶対値演算部

Claims (9)

  1. 所定の周期に対応する期間を分割して得られた区間ごとに、入力信号の振幅レベルの最大値を検出する最大値検出手段と、
    前記期間で検出された最大値の平均値および標準偏差を算出する算出手段と、
    前記算出された平均値および標準偏差に基づいて前記所定周期毎にしきい値を算出するしきい値算出手段と、
    前記所定周期毎に算出されたしきい値と前記振幅レベルとの比較結果に基づいて前記入力信号に含まれる所望信号を検出する信号検出手段と、
    を備えることを特徴とする信号検出装置。
  2. さらに、
    前記期間内の振幅レベルの平均値および標準偏差を算出する平均値標準偏差算出手段、
    を備え、
    前記しきい値算出手段は、前記算出手段により算出された平均値および標準偏差と、前記平均値標準偏差算出手段が算出した平均値および標準偏差と、を用いて前記しきい値を算出することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。
  3. 前記算出手段は、
    前記標準偏差を算出するための構成として、
    前記検出された複数の最大値の中のn(nは正の整数)番目の最大値とn+1番目の最大値との差分の絶対値を算出する差分絶対値算出手段と、
    前記算出された絶対値の平均値を算出する平均値算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の信号検出装置。
  4. さらに、
    入力信号を巡回加算する巡回加算手段、
    を備え、
    前記最大値検出手段は、前記巡回加算手段が巡回加算した入力信号を対象として前記最大値検出処理を実行することを特徴とする請求項1、2または3に記載の信号検出装置。
  5. スペクトル拡散通信方式で送信された信号を受信する受信機であって、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の信号検出装置を備えることを特徴する受信機。
  6. 所定の周期に対応する期間を分割して得られた区間ごとに、入力信号の振幅レベルの最大値を検出する最大値検出ステップと、
    前記期間で検出された最大値の平均値および標準偏差を算出する算出ステップと、
    前記算出された平均値および標準偏差に基づいて、前記入力信号に含まれる所望信号を検出するためのしきい値を算出するしきい値算出ステップと、
    を含むことを特徴とするしきい値算出方法。
  7. さらに、
    前記期間内の振幅レベルの平均値および標準偏差を算出する平均値標準偏差算出ステップ、
    を含み、
    前記しきい値算出ステップでは、前記算出ステップで算出された平均値および標準偏差と、前記平均値標準偏差算出ステップで算出した平均値および標準偏差と、を用いて前記しきい値を算出することを特徴とする請求項6に記載のしきい値算出方法。
  8. 前記算出ステップは、
    前記標準偏差を算出するための処理として、
    前記検出された複数の最大値の中のn(nは正の整数)番目の最大値とn+1番目の最大値との差分の絶対値を算出する差分絶対値算出ステップと、
    前記算出された絶対値の平均値を算出する平均値算出ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項6または7に記載のしきい値算出方法。
  9. さらに、
    入力信号を巡回加算する巡回加算ステップ、
    を含み、
    前記最大値検出ステップでは、前記巡回加算ステップで巡回加算した入力信号を対象として前記最大値検出処理を実行することを特徴とする請求項6、7または8に記載のしきい値算出方法。
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