JP2014171001A - 無線信号分離装置、無線信号分離方法、及びプログラム - Google Patents

無線信号分離装置、無線信号分離方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電力分布から取得された電力しきい値を用いて電力分布を分離する無線信号分離装置を提供する。
【解決手段】無線信号を受信する受信部11と、受信部11が受信した無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する取得部12と、取得部12が取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得するしきい値取得部14と、しきい値取得部14が取得した1個以上の電力しきい値を用いて、電力分布を分離する分離部15と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線信号の電力分布を、しきい値を用いて分離する無線信号分離装置等に関する。
従来、ある無線信号と、それ以外の信号(例えば、背景雑音等)とを分離するために、あらかじめ決められたしきい値を用いることがあった。具体的には、キャリアセンスにおいて、受信信号強度があらかじめ決められたしきい値以下である場合に、無線通信を行うことができると判断することが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−253728号公報
しかしながら、一定のしきい値を用いていたのでは、無線信号の電力に揺らぎが生じた場合に、適切な分離を行うことができないこともある。例えば、背景雑音が大きい場合には、背景雑音と、目的とする無線信号とを適切に分離できないこともある。また、一定のしきい値を用いていたのでは、背景雑音以外の2以上の無線信号が存在した場合に、その2以上の無線信号を適切に分離できないこともある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、受信した無線信号の電力分布から取得した電力しきい値を用いて電力分布を分離する無線信号分離装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による無線信号分離装置は、無線信号を受信する受信部と、受信部が受信した無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する取得部と、取得部が取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得するしきい値取得部と、しきい値取得部が取得した1個以上の電力しきい値を用いて、電力分布を分離する分離部と、を備えたものである。
このような構成により、電力分布から統計的手法によって取得された電力しきい値を用いて電力分布を分離することができる。このように、受信された無線信号に応じた電力しきい値を用いて電力分布を分離するため、あらかじめ決められたしきい値を用いた場合よりも、より適切な分離を行うことができるようになる。
また、本発明による無線信号分離装置では、しきい値取得部は、分離部が分離した電力分布の少なくともいずれかについて、電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得し、分離部は、しきい値取得部が取得した1以上の電力しきい値を用いて、電力しきい値が取得された電力分布を複数のクラスに分離し、しきい値取得部による電力しきい値の取得と、分離部による電力しきい値を用いた電力分布の分離とが繰り返して行われてもよい。
このような構成により、電力しきい値の取得と、その電力しきい値を用いた電力分布の分離とを繰り返すことにより、電力分布をより細かく分離することができる。例えば、電力分布から取得された1個の電力しきい値を用いた分離を繰り返すことにより、電力分布を3個以上に分離することができる。
また、本発明による無線信号分離装置では、取得部が取得した電力分布を2以上に分割する分割部をさらに備え、しきい値取得部は、分割部が分割した電力分布ごとに電力しきい値を取得し、分離部は、分割部が分割した電力分布ごとに電力しきい値を用いた分離を行ってもよい。
このような構成により、広い時間領域または広い周波数領域を有する電力分布をも適切に分離することができるようになる。具体的には、広い時間領域または広い周波数領域を有する電力分布の場合には、周波数選択性フェージング等の影響により、電力値のクラス内分散が大きくなり、適切な電力しきい値を取得できなくなる可能性がある。一方、分割部によって分割された電力分布ごとに電力しきい値の取得や分離を行うことによって、電力値のクラス内分散が大きくなることを回避することができ、適切な電力しきい値の取得や電力分布の適切な分離を実現することが可能となる。
また、本発明による無線信号分離装置では、電力分布は、無線信号に関する時間領域及び周波数領域の両方における電力分布である電力スペクトログラムであってもよい。
また、本発明による無線信号分離装置では、分離部によって分離された電力分布を用いて、無線通信の通信経路に関する情報を取得する情報取得部をさらに備えてもよい。また、情報取得部は、周波数帯域の利用状況や、無線通信に関する通信品質を取得してもよい。
このような構成により、適切な電力しきい値を用いて分離された電力分布を用いることによって、より適切な情報の取得が可能になる。例えば、より適切なキャリアセンスの結果や、より適切な通信品質等を取得することができるようになる。
本発明による無線信号分離装置等によれば、電力分布から統計的手法によって取得した電力しきい値を用いることによって、電力分布を適切に分離することができる。
本発明の実施の形態1による無線信号分離装置の構成を示すブロック図 同実施の形態による受信部の構成を示すブロック図 同実施の形態による無線信号分離装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態における周波数スペクトルの一例を示す図 同実施の形態における電力スペクトログラムの一例を示す図 同実施の形態における電力しきい値とクラス間分散との関係の一例を示す図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
以下、本発明による無線信号分離装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による無線信号分離装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による無線信号分離装置は、電力分布を用いて統計的手法により電力しきい値を取得し、その電力しきい値を用いて電力分布を分離するものである。
図1は、本実施の形態による無線信号分離装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による無線信号分離装置1は、受信部11と、取得部12と、分割部13と、しきい値取得部14と、分離部15と、情報取得部16とを備える。この無線信号分離装置1は、例えば、ステーションやモバイルノード等の端末装置であってもよく、1以上の端末装置と無線通信を行うアクセスポイント等の無線基地局であってもよく、または、無線通信を行うその他の装置であってもよい。
受信部11は、無線信号を受信する。なお、受信部11は、複数の無線信号源からの無線信号を受信してもよい。その無線信号は、無線により伝搬するどのような信号であってもよい。例えば、無線LANの無線信号であってもよく、Bluetooth(登録商標)の無線信号であってもよく、ノイズ源からの無線信号であってもよく、その他の方式による無線信号であってもよい。また、その無線信号の周波数は問わない。その無線信号の周波数は、例えば、ISM帯であってもよく、その他の周波数であってもよい。受信部11は、例えば、図2で示されるように、低雑音増幅部21と、周波数変換部22と、局部発振部23と、フィルタ部24と、AD変換部25とを備えてもよい。低雑音増幅部21は、アンテナを介してアナログ受信信号を受信し、その受信した信号を増幅する。周波数変換部22は、局部発振部23によって生成された信号を用いて、増幅された受信信号を周波数変換し、AD変換部25で変換できる等価ベースバンド帯域受信信号に変換する。局部発振部23は、その周波数変換部22での周波数変換のための信号を生成する。フィルタ部24は、あらかじめ決められた周波数帯域のみを通過させるフィルタである。その周波数帯域は、例えば、分離部15で分離を行う対象としたい周波数帯域に設定されてもよい。フィルタ部24は、例えば、ローパスフィルタやハイパスフィルタ、バンドパスフィルタであってもよい。AD変換部25は、等価ベースバンド帯域受信信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換する。なお、そのAD変換後のデジタル信号も、無線信号と呼ぶものとする。
取得部12は、受信部11が受信した無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する。すなわち、この電力分布は、無線信号に関する時間領域における情報であってもよく、無線信号に関する周波数領域における情報であってもよく、無線信号に関する時間領域及び周波数領域の両方における情報であってもよい。時間領域における情報である場合には、電力分布は、受信電力の時間変化を示す情報である。周波数領域における情報である場合には、電力分布は、受信電力の周波数スペクトルである。時間領域及び周波数領域の両方における情報である場合には、電力分布は、電力スペクトログラムである。なお、電力分布が周波数領域における情報、または、時間領域及び周波数領域の両方における情報である場合には、取得部12は、受信された無線信号をフーリエ変換してもよい。そのフーリエ変換は、例えば、離散フーリエ変換(DFT)であってもよく、高速フーリエ変換(FFT)であってもよい。本実施の形態では、取得部12が受信電力のスペクトログラムである電力分布を取得する場合について主に説明する。
分割部13は、取得部12が取得した電力分布を2以上に分割する。電力分布が時間領域における情報である場合には、分割部13は、時間領域において、電力分布を2以上の電力分布に分割してもよい。電力分布が周波数領域における情報である場合には、分割部13は、周波数領域において電力分布を2以上の電力分布に分割してもよい。電力分布が時間領域及び周波数領域の両方における情報である場合には、分割部13は、時間領域において電力分布を2以上の電力分布に分割してもよく、周波数領域において電力分布を2以上の電力分布に分割してもよく、時間領域及び周波数領域の両方において電力分布を2以上の電力分布に分割してもよい。この分割の処理の詳細については後述する。なお、分割部13による電力分布の分割は、行われなくてもよい。すなわち、分割されていない電力分布に対して後段の処理が行われてもよい。
しきい値取得部14は、取得部12が取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を取得する。すなわち、しきい値取得部14は、電力分布をN個のクラスに分離するためのN−1個の電力しきい値を取得してもよい。なお、Nは2または3以上の整数である。本実施の形態では、Nが2である場合について主に説明する。分割部13によって、電力分布が2以上に分割された場合には、しきい値取得部14は、分割部13が分割した電力分布ごとに電力しきい値を取得してもよい。なお、そのときの電力しきい値の個数は、分割された電力分布ごとに同じであってもよく、異なっていてもよい。しきい値取得部14は、ある電力分布について電力しきい値を取得する場合に、電力値に関するクラス間分散(群間分散)が、電力値に関するクラス内分散(群内分散)に対して大きくなるように電力しきい値を取得する。すなわち、しきい値取得部14は、次式のhが大きくなるように電力しきい値を取得することが好適である。なお、次式のhは、クラスを分離するために用いられる判別関数である。hが大きくなるように電力しきい値を取得するとは、最大値のhに対応する電力しきい値を取得することであってもよく、大きい値のhに対応する電力しきい値を取得することであってもよい。大きい値のhは、最大値のhと同程度と見なせる値のことであり、例えば、hの最大値に0.9や0.95等の1未満であり1に近い値を掛けた値であってもよい。具体的には、しきい値取得部14は、複数の電力しきい値に対して、それぞれ次式のhを算出する。そして、その電力しきい値とhとの対応において、例えば、最も大きいhの値に対応する電力しきい値を、分離部15が電力分布の分離に用いる電力しきい値として取得する。したがって、その複数の電力しきい値間の幅によっては、取得された電力しきい値に対応するhの値が厳密に最大値とならないこともあるが、上述のように、そのhの値は最大値に近い値であってもよい。
ここで、σ はクラス間分散であり、σ はクラス内分散であり、それぞれ次式のように与えられる。また、σ はサンプル全体の分散であり、それぞれの分散の和に等しい。なお、次式において、mはサンプル全体の平均であり、Pはクラスiに属する電力値サンプルの比率であり、mはクラスiに属する電力値サンプルのクラス内平均であり、σはクラスiに属する電力値サンプルの分散である。なお、P=N/Nである。ここで、Nは、クラスiに属する電力値サンプルのサンプル数であり、Nは、電力値サンプルの全サンプル数である。また、各クラスは、電力値サンプルが電力しきい値によって分離されたものである。また、Cはクラスの集合である。また、しきい値取得部14が、ある電力しきい値に対応するhの値を算出する場合に用いられるクラス間分散、クラス内分散は、その電力しきい値で分離された複数のクラスに関するクラス間分散、クラス内分散である。
なお、上記hの式から分かるように、hが最大となるときには、σ も最大となるため、しきい値取得部14は、σ が最大となる電力しきい値を取得してもよい。すなわち、しきい値取得部14は、結果として、クラス間分散がクラス内分散に対して大きくなるように電力しきい値を取得するのであれば、クラス間分散及びクラス内分散以外の情報を用いて電力しきい値を取得してもよい。例えば、しきい値取得部14は、クラス間分散のみを用いて電力しきい値を取得してもよい。クラス間分散が大きくなるように電力しきい値を取得すると、結果としてhが大きくなるように電力しきい値を取得できるからである。クラス間分散、クラス内分散を用いてしきい値を取得する方法については、例えば、次の文献を参照されたい。
文献:大津展之、「判別および最小2乗法に基づく自動しきい値選定法」、電子情報通信学会論文誌D、Vol.J63−D、No.4、p.349−356、1980年4月
分離部15は、しきい値取得部14が取得した電力しきい値を用いて、電力分布を分離する。しきい値取得部14がN−1個の電力しきい値を取得した場合には、分離部15は、そのN−1個の電力しきい値を用いて電力分布を分離してもよい。ここで、ある電力しきい値を用いて電力分布を分離するとは、その電力しきい値よりも大きい値を有する電力分布を抽出することであってもよく、その電力しきい値よりも小さい値を有する電力分布を抽出することであってもよく、その両方を行うことであってもよい。2個以上の電力しきい値を用いる場合には、分離部15は、例えば、隣接する2個の電力しきい値の間の電力分布を抽出してもよい。したがって、しきい値取得部14がN−1個の電力しきい値を用いて電力分布を分離した場合には、分離後の電力分布の数は、N−1個であってもよく、N個であってもよい。なお、電力しきい値そのものは、電力しきい値より大きい値に含まれてもよく、電力しきい値より小さい値に含まれてもよい。分割部13によって、電力分布が2以上に分割された場合には、分離部15は、分割部13が分割した電力分布ごとに、その電力分布について取得された電力しきい値を用いた分離を行う。また、分離部15による電力分布の分離は、無線信号を電力しきい値を用いて分離していると考えることもできる。
また、しきい値取得部14による電力しきい値の取得と、分離部15による電力分布の分離とは繰り返して行われてもよい。すなわち、しきい値取得部14は、分離部15が分離したクラスの電力分布の少なくともいずれかについて、電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を取得してもよい。その場合に、しきい値取得部14が電力しきい値を取得する対象となる電力分布は、分離部15が分離したクラスのいずれか1個であってもよく、2個以上であってもよく、または、すべてであってもよい。その電力しきい値の取得の際に、しきい値取得部14は、上述の説明と同様に、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得する。また、分離部15は、しきい値取得部14が取得した1以上の電力しきい値を用いて、その電力しきい値が取得された分離後の電力分布を複数のクラスに分離してもよい。電力しきい値の取得と、電力分布の分離とが繰り返して行われる場合に、1対多法(one−versus−rest法)によって、電力しきい値の取得と電力分布の分離とを繰り返してもよい。その場合には、N=2となる。具体的には、しきい値取得部14は、分離前の電力分布について電力しきい値を取得し、分離部15は、その電力しきい値を用いて、電力分布を2個の電力分布に分離する。その後、しきい値取得部14は、分離された電力分布のうち、一方の電力分布について電力しきい値を取得し、分離部15は、その電力しきい値を用いて、電力分布をさらに2個の電力分布に分離する。そのような処理がM回、繰り返されることにより、M個のしきい値によって電力分布をM+1個のクラスに分けることができる。なお、しきい値取得部14は、2個に分離された電力分布のうち、電力しきい値よりも大きい値を有する電力分布について、電力しきい値の取得を繰り返してもよい。また、分離部15は、電力しきい値より大きい値を有する電力分布の抽出を行ってもよい。また、電力しきい値の取得と電力分布の分離とが繰り返して行われる場合に、所定の終了条件が満たされた場合に、その繰り返しを終了してもよい。その終了条件は、例えば、繰り返しの回数(例えば、2回でもよく、3回以上でもよい)であってもよく、最後に取得された電力しきい値に対応するhの値が、1回目に取得された電力しきい値に対応するhの値に対して、十分小さくなったこと(例えば、1/10になったことなど)であってもよく、その他の条件であってもよい。
図1では図示していないが、無線信号分離装置1は、分離部15が分離した電力分布を出力する図示しない出力部を備えていてもよい。その出力部による出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよい。なお、その出力部は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスや通信デバイスなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、その出力部は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
情報取得部16は、分離部15によって分離された電力分布を用いて、無線通信の通信経路に関する情報を取得する。情報取得部16が取得する情報は、例えば、周波数帯域の利用状況であってもよく、無線信号源を特定する情報であってもよく、無線通信に関する通信品質であってもよく、通信経路に関するその他の情報であってもよい。
周波数帯域の利用状況を取得することは、例えば、利用されている周波数チャネルを特定することであってもよい。すなわち、周波数帯域の利用状況を取得するとは、キャリアセンスを行うことであってもよい。その場合には、情報取得部16は、分離部15によって分離された、背景雑音の除去された電力分布を用いて、利用されている周波数帯域を特定してもよい。すなわち、情報取得部16は、背景雑音の除去された電力分布において電力値の存在する周波数帯域や時間帯については利用されていると判断してもよい。なお、結果として利用されている周波数帯域や時間帯を特定できればよいため、情報取得部16は、分離部15によって分離された、背景雑音に対応する電力分布を用いて、利用されていない周波数帯域や時間帯を特定してもよい。
無線信号源を特定する情報の取得は、例えば、分離部15によって分離された、電力しきい値よりも大きい値を有する電力分布を用いてなされてもよい。具体的には、情報取得部16は、その電力分布の周波数幅、中心周波数、時間方向の連続する長さ等を取得し、それに対応する無線信号源を特定してもよい。なお、その周波数幅等の取得に用いられる電力分布は、例えば、背景雑音の除去された電力分布であってもよく、他の無線信号源からの無線信号の除去された電力分布であってもよい。無線信号源は、例えば、無線LANや、Bluetooth(登録商標)等の無線通信システムであってもよく、電子レンジ等のノイズ源であってもよい。また、情報取得部16は、電力分布からセントロイド法や、バウンディングボックス法、カスケード型分類器などのパターン検出方法を用いてパターンを検出し、その検出したパターンに対して、特異値分解による主成分分析法や非負行列因子分解法などのパターン認識方法を用い、パターンを識別することによって無線信号源を同定してもよい。
無線通信に関する通信品質は、無線信号の送信源と、無線信号分離装置1との間の無線通信が空いているのか混雑しているのかを示す情報であり、その通信経路について観測される通信品質である。また、その通信品質は、受信された無線信号を用いて取得されるため、無線信号の送受信に応じて取得できる情報である。その通信品質は、例えば、ビットレートであってもよく、周波数チャネルのIDLE割合(使用されていない割合)であってもよく、スループット、遅延、ジッタ等のその他の通信品質であってもよい。ビットレートは、例えば、分離部15によって背景雑音が適切に除去された電力分布において、あらかじめデータ量の分かっているパケットの送信にかかっている時間を取得することによって算出することができる。また、前述の周波数帯域の利用状況の取得の場合と同様に、各周波数チャネルにおいて、通信が行われている通信期間と、通信が行われていない非通信期間とを特定することによって、IDLE割合を算出することができる。例えば、IDLE割合は、次式を用いて算出されてもよい。
IDLE割合=(非通信期間)/(通信期間+非通信期間)
なお、分離された電力分布が、時間領域における電力分布であるのか、周波数領域における電力分布であるのかに応じて、情報取得部16が取得できる情報が異なることになる。例えば、分離された電力分布が周波数領域における電力分布である場合には、情報取得部16は、周波数帯域の利用状況や、無線通信システムを識別する情報等を取得してもよい。また、例えば、分離された電力分布が時間領域における電力分布である場合には、情報取得部16は、通信品質等を取得してもよい。
ここで、分割部13による電力分布の分割について説明する。上述の説明から明らかなように、電力しきい値の取得対象である電力分布において、周波数の帯域幅(周波数領域の幅)が広いほど、周波数方向の電力が平均化されることになり、クラス間分散に比べてクラス内分散が大きくなる。また、電力しきい値の取得対象である電力分布において、期間(時間領域の幅)が長いほど、時間方向の電力が平均化されることになり、クラス間分散に比べてクラス内分散が大きくなる。そして、クラス間分散に比べてクラス内分散が大きくなると、上記式から明らかなように、クラスを明確に分離する電力しきい値を取得することが困難になる。したがって、クラス間分散に比べてクラス内分散が大きくなる可能性がある場合には、そのようなことを回避するため、分割部13によって、電力分布を分割することが好適である。この分割は、あらかじめ決められた周波数の帯域幅や期間で分割することであってもよく、結果として適切な分離を行うことができる周波数の帯域幅や期間で分割することであってもよい。前者の場合、すなわち、あらかじめ決められた周波数の帯域幅や期間で分割する場合には、その帯域幅や期間が決められており、分割部13は、それに応じて取得された電力分布を分割してもよい。例えば、その帯域幅は、周波数選択性フェージングによる電力値の揺らぎを十分無視できる周波数幅であってもよく、1チャネルの帯域幅に相当する帯域幅であってもよく、OFDMのサブキャリアの間隔に相当する帯域幅であってもよい。無線LAN(IEEE802.11a規格)の場合には、例えば、1チャネルの帯域幅は、20MHzであり、サブキャリアの間隔は312.5kHzである。また、例えば、その期間は、送信されるパケットの時間長に相当する期間であってもよい。例えば、Bluetooth(登録商標)の場合には、タイムスロット長が625μsであるため、その期間は625μsであってもよい。さらに、Bluetooth(登録商標)のNULLパケットやPOLLパケットを分離する場合は、そのパケット時間長は122μsまたは126μsであるため、その期間は122μsまたは126μsであってもよい。後者の場合、すなわち、結果として適切な分離を行うことができる周波数の帯域幅や期間で分割する場合には、分割部13は、種々の周波数の帯域幅や期間で分割を行い、しきい値取得部14は、その分割された複数の電力分布ごとに電力しきい値の取得を行う。そして、複数の電力分布ごとに取得された電力しきい値に対応するhの平均が他よりも大きくなる分割を最終的な分割としてもよい。hの平均が他よりも大きくなる分割とは、hの平均が最も大きくなる分割であってもよく、hの平均がしきい値以上になる分割であってもよく、hの平均が大きい方から所定の個数以内となる分割であってもよい。なお、そのしきい値は、あらかじめ決められた値であってもよく、hの最大値に0.9等の1より小さい値を掛けた値であってもよく、または、その他の方法で決められた値であってもよい。
次に、無線信号分離装置1の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)受信部11は、無線信号を受信する。なお、取得対象の電力分布が時間領域における情報である場合には、受信部11は、その時間に応じた受信を行ってもよい。なお、この受信された無線信号は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。例えば、AD変換部25によるAD変換後の無線信号が、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
(ステップS102)取得部12は、受信した無線信号に関する電力分布を取得する。なお、取得された電力分布は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
(ステップS103)分割部13は、取得された電力分布を分割するかどうか判断する。そして、分割する場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS105に進む。例えば、分割部13は、取得された電力分布があらかじめ決められた周波数の帯域幅や期間以内である場合には、分割しないと判断し、そうでない場合には、分割すると判断してもよい。
(ステップS104)分割部13は、取得された電力分布を分割する。その分割後の複数の電力分布は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
(ステップS105)しきい値取得部14は、取得された電力分布、分割された電力分布、または分離された電力分布を複数のクラスに分離する電力しきい値を取得する。その取得された電力しきい値は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
(ステップS106)分離部15は、ステップS105で取得された電力しきい値を用いて、その電力しきい値を取得する際に用いられた電力分布を分離する。分離後の1個または2個以上の電力分布は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。
(ステップS107)しきい値取得部14は、分離対象の電力分布が存在するかどうか判断する。そして、分離対象の電力分布が存在する場合には、ステップS105に戻って、その分離対象の電力分布について電力しきい値の取得を行い、そうでない場合には、ステップS108に進む。なお、例えば、しきい値取得部14は、電力しきい値の取得を行っていない分割後の電力分布が存在する場合や、電力しきい値の取得と電力分布の分離との繰り返しに関する終了条件が満たされていない場合には、分離対象の電力分布が存在すると判断してもよい。
(ステップS108)情報取得部16は、分離後の電力分布を用いて、上述のように、無線通信の通信経路に関する情報を取得する。なお、その情報の取得は、分離された電力分布ごとに行われることが好適である。その取得された情報は、図示しない記録媒体で記憶されてもよい。このようにして、一連の処理は終了となる。
なお、図3のフローチャートにおいて、電力分布の取得等を行うごとに、ステップS101〜S108の処理が行われることになる。したがって、電力分布の取得や情報の取得を繰り返して行う場合には、例えば、ステップS108からステップS101に戻ってもよい。また、無線通信の通信経路に関する情報の取得(ステップS108)のタイミングは問わない。例えば、ステップS106の電力分布の分離後に、その分離された電力分布に対して、無線通信の通信経路に関する情報の取得が行われてもよい。
次に、本実施の形態による無線信号分離装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、図4の周波数スペクトルで示されるように、無線LANの通信と、Bluetooth(登録商標)の通信とが行われている場合における無線信号を受信部11が受信するものとする。また、この具体例では、電力分布は、電力スペクトログラムであるものとする。また、しきい値取得部14は、1個の電力しきい値を取得するものとする。また、分離部15は、電力しきい値よりも大きい値の電力分布を抽出するものとする。また、説明の便宜上、分割部13による分割は行われないものとする。すなわち、受信部11のフィルタ部24が、電力しきい値を取得するのにふさわしい周波数帯域の信号のみを通過させ、取得部12が、電力しきい値を取得するのにふさわしい時間長の電力スペクトログラムから電力しきい値を取得するものとする。
まず、受信部11は、あらかじめ決められた周波数帯域の無線信号を、あらかじめ決められた時間だけ受信する(ステップS101)。取得部12は、受信された無線信号に対してフーリエ変換を行うことにより、電力スペクトログラムを取得する(ステップS102)。なお、その電力スペクトログラムは、図5(a)で示されるものであるとする。図5(a)は、白黒で分かり難いが、約2465MHz以下の周波数帯域と、約2480MHz以上の周波数帯域とは、電力スペクトル密度が低い値となっている。一方、約2475MHz付近における約12.502sから約12.510sまでの帯状の領域は、電力スペクトル密度が高い値となっている。
次に、しきい値取得部14は、図5(a)で示される電力スペクトログラムについて、電力しきい値を取得する(ステップS105)。具体的には、しきい値取得部14は、複数の電力しきい値について、上述のクラス間分散σ を算出する。その結果、電力しきい値と、クラス間分散σ との関係が図6(a)で示されるようになったとする。すると、しきい値取得部14は、クラス間分散σ の最大値に対応する電力しきい値T1を取得する。その後、分離部15は、図5(a)で示される電力スペクトログラムのうち、電力しきい値T1よりも大きい値を有する電力スペクトログラムを抽出する(ステップS106)。そのようにして抽出された電力スペクトログラムは、図5(b)で示されるものである。
なお、この具体例において、しきい値取得部14は、電力しきい値とクラス間分散σ との関係を示すグラフにおいて、取得した電力しきい値T1よりも大きい値の範囲に、傾きがあらかじめ定められたしきい値以上変化する変曲点が存在する場合に、分離対象が存在すると判断するものとする。
図6(a)のグラフにおいて、電力しきい値T1よりも大きい値の範囲に上述の変曲点が存在するため(ステップS107)、しきい値取得部14は、分離部15が分離した図5(b)で示される電力スペクトログラムについて、前述の処理と同様にして電力しきい値を取得する(ステップS105)。この場合には、電力しきい値と、クラス間分散σ との関係が図6(b)で示されるようになったとする。すると、しきい値取得部14は、クラス間分散σ の最大値に対応する電力しきい値T2を取得する。その後、分離部15は、図5(b)で示される電力スペクトログラムのうち、電力しきい値T2よりも大きい値を有する電力スペクトログラムを抽出する(ステップS106)。そのようにして抽出された電力スペクトログラムは、図5(c)で示されるものである。
その後、しきい値取得部14は、図6(b)のグラフにおいて、電力しきい値T2よりも大きい値の範囲に変曲点が存在しないため、分離対象が存在しないと判断し(ステップS107)、情報取得部16に、情報の取得を行うように指示を出す。すると、情報取得部16は、図5(b)、図5(c)の分離後の電力スペクトログラムを用いて、無線通信の通信経路に関する情報を取得する(ステップS108)。なお、この情報は、前述のように、周波数帯域の利用状況や、無線通信システムを識別する情報、通信品質等であってもよい。また、そのようにして取得された情報は、例えば、無線信号分離装置1が無線基地局である場合には、ビーコンに含めて通信先の各端末装置に送信されてもよい。
なお、この具体例では、電力分布から1個の電力しきい値が取得される場合について説明したが、前述のように、電力分布から2個以上の電力しきい値が取得されてもよい。ここで、例えば、しきい値取得部14がM個の電力しきい値を取得する場合の処理について簡単に説明する。Mは2以上の整数である。M個の電力しきい値を取得する場合には、しきい値取得部14は、M−1個の電力しきい値を設定した上で、上述の説明と同様に、hまたはσ が最大となるように残りの1個の電力しきい値を決定する。しきい値取得部14は、その処理をM−1個の電力しきい値のすべての組み合わせ(実際には、有限個の組み合わせ)について行う。そして、しきい値取得部14は、その結果のうち、最大値または大きい値のhまたはσ に対応するM個の電力しきい値の組み合わせを、電力分布を分離するために用いる電力しきい値として取得する。
以上のように、本実施の形態による無線信号分離装置1によれば、電力分布から統計的手法によって推定された電力しきい値を用いて電力分布を複数のクラスに分離することができる。このように、受信された無線信号に応じた電力しきい値を用いて電力分布を分離するため、あらかじめ決められたしきい値を用いた場合よりも、より適切な分離を行うことができるようになる。また、あらかじめ送信電力が分かっているリファレンス信号の受信電力を用いて電力しきい値を算出することも行われうるが、本実施の形態では、そのようなリファレンス信号を用いないで適切なしきい値を取得することができる。したがって、無線信号の電力や雑音電力が変動したとしても、動的に電力しきい値を取得することが可能となる。また、分離された電力分布を用いることによって、周波数帯域の利用状況や、無線通信システムを識別する情報、通信品質等をより精度高く取得することが可能となる。
なお、本実施の形態では、分離された電力分布を用いて、無線通信の通信経路に関する情報が取得される場合について説明したが、そうでなくてもよい。そのような情報の取得が行われない場合には、無線信号分離装置1は、情報取得部16を備えていなくてもよい。なお、無線信号分離装置1が情報取得部16を備えていない場合には、前述のように、無線信号分離装置1は、分離された電力分布を出力する図示しない出力部を備えていてもよい。
また、本実施の形態では、取得部12が取得した電力分布を分割する場合について説明したが、そうでなくてもよい。電力分布の分割を行わない場合には、無線信号分離装置1は、分割部13を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、電力しきい値の取得と電力分布の分離とが繰り返して行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。電力しきい値の取得と、その結果に応じた電力分布の分離とがそれぞれ1回ずつ行われるだけであってもよい。
また、本実施の形態では、受信部11が、電力分布の取得のために無線信号を受信する場合について説明したが、受信部11は、それ以外の目的のためにも無線信号を受信してもよい。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、あるいは、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、無線信号分離装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における無線信号分離装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、受信された無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する取得部、取得部が取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得するしきい値取得部、しきい値取得部が取得した1個以上の電力しきい値を用いて、電力分布を分離する分離部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を受信する受信部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図7は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による無線信号分離装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図7において、コンピュータシステム900は、CD−ROMドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図8は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図8において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による無線信号分離装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による無線信号分離装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上より、本発明による無線信号分離装置等によれば、電力分布から統計的手法によって取得された電力しきい値を用いて電力分布を分離できるという効果が得られ、例えば、
精度の高いキャリアセンスを行う装置等として有用である。
1 無線信号分離装置
11 受信部
12 取得部
13 分割部
14 値取得部
15 分離部
16 情報取得部
21 低雑音増幅部
22 周波数変換部
23 局部発振部
24 フィルタ部
25 AD変換部

Claims (9)

  1. 無線信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得するしきい値取得部と、
    前記しきい値取得部が取得した1個以上の電力しきい値を用いて、前記電力分布を分離する分離部と、を備えた無線信号分離装置。
  2. 前記しきい値取得部は、前記分離部が分離した電力分布の少なくともいずれかについて、当該電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得し、
    前記分離部は、前記しきい値取得部が取得した1以上の電力しきい値を用いて、当該電力しきい値が取得された電力分布を複数のクラスに分離し、
    前記しきい値取得部による電力しきい値の取得と、前記分離部による電力しきい値を用いた電力分布の分離とが繰り返して行われる、請求項1記載の無線信号分離装置。
  3. 前記取得部が取得した電力分布を2以上に分割する分割部をさらに備え、
    前記しきい値取得部は、前記分割部が分割した電力分布ごとに電力しきい値を取得し、
    前記分離部は、前記分割部が分割した電力分布ごとに電力しきい値を用いた分離を行う、請求項1または請求項2記載の無線信号分離装置。
  4. 前記電力分布は、無線信号に関する時間領域及び周波数領域の両方における電力分布である電力スペクトログラムである、請求項1から請求項3のいずれか記載の無線信号分離装置。
  5. 前記分離部によって分離された電力分布を用いて、無線通信の通信経路に関する情報を取得する情報取得部をさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか記載の無線信号分離装置。
  6. 前記情報取得部は、周波数帯域の利用状況を取得する、請求項5記載の無線信号分離装置。
  7. 前記情報取得部は、無線通信に関する通信品質を取得する、請求項5記載の無線信号分離装置。
  8. 無線信号を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信した無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得するしきい値取得ステップと、
    前記しきい値取得ステップで取得した1個以上の電力しきい値を用いて、前記電力分布を分離する分離ステップと、を備えた無線信号分離方法。
  9. コンピュータを、
    受信された無線信号に関する、時間領域及び周波数領域の少なくとも一方における電力分布を取得する取得部、
    前記取得部が取得した電力分布を複数のクラスに分離するための1個以上の電力しきい値を、電力値に関するクラス間分散が、電力値に関するクラス内分散に対して大きくなるように取得するしきい値取得部、
    前記しきい値取得部が取得した1個以上の電力しきい値を用いて、前記電力分布を分離する分離部として機能させるためのプログラム。
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