JP6509465B2 - 信号検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号を検出する信号検出装置および信号検出方法に関する。
近年、無線通信を行う装置における伝送量の大容量化、および装置の個数の増加に伴い、有限な周波数リソースをこれまで以上に有効活用することが必要となっている。例えば、2.4GHz帯では、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)など、免許を必要としない無線通信技術が活用されている。しかしながら、これらの無線通信技術では、各装置が協調制御を取る仕組みが不完全であり、干渉によって通信品質が劣化してしまう課題があった。これらの無線通信技術で使用される装置には、干渉源を測定して適応的に周波数または送信時間を選択し、干渉を回避する機能を搭載しているものがある。ただし、このような機能を搭載している装置でも、周波数ホッピング信号など、時間周波数空間上で局所的に電力を分散させるタイプの信号を事前知識なしに検出することは難しい。
周波数ホッピング信号を検出する技術として、特許文献1には、受信信号から時間周波数で区切られた領域ごとの電力を示すスペクトログラムを生成し、信号を検出する技術が開示されている。特許文献1に記載の技術では、スペクトログラム上でエッジが周波数上に連続している点を、受信開始時刻すなわち信号の時間方向の立ち上がり、または受信終了時刻すなわち信号の時間方向の立ち下がりとして認識する。
特開2016−58841号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、ある時刻にエッジが周波数方向に連続して観測されること、すなわち周波数ホッピングする信号の帯域幅が一定程度あることを前提にして、信号の立ち下がりまたは立ち上がりを検出している。そのため、狭帯域信号、または広帯域信号において信号の瞬時スペクトラム形状が安定していない変調方式では、信号の検出精度が劣化するおそれがある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狭帯域信号または瞬時スペクトラムが安定しない信号に対して、信号の検出精度を向上可能な信号検出装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の信号検出装置は、受信信号の受信電力値を時間および周波数の2次元で表したスペクトログラムを生成するスペクトログラム生成部と、スペクトログラムを用いて時間周波数空間上の受信電力値の累積分布関数を生成し、累積分布関数において第1の閾値を上回る点の受信電力値を第2の閾値に設定する閾値設定部と、第2の閾値を用いて、スペクトログラムを2値化したスペクトログラムを生成し、2値化したスペクトログラムにおいて第2の閾値以上の領域を囲む外接矩形を生成し、外接矩形から検出対象信号の存在する時間周波数領域を検出する信号抽出部と、検出対象信号の検出結果に対して、規定された信号フォーマットに対応した同期処理を行って補正する同期処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる信号検出装置は、狭帯域信号または瞬時スペクトラムが安定しない信号に対して、雑音を含む受信環境での信号の検出精度を向上できる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる信号検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態1にかかる信号検出装置の信号検出処理を示すフローチャート 実施の形態1にかかる信号検出装置が検出対象とする検出対象信号および検出対象の領域の例を模式的に示した図 実施の形態1にかかる信号検出装置の一部を専用のハードウェアを用いて実現する際の装置構成の例を示す図 実施の形態1にかかる信号検出装置の一部をソフトウェアで実現する際の装置構成の例を示す図 実施の形態1の信号検出装置において想定される検出対象信号を検出できない事象の例を示す図 実施の形態2にかかる信号検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態2にかかる信号検出装置の信号検出処理を示すフローチャート 実施の形態2にかかる信号検出装置の信号抽出処理を示すフローチャート 実施の形態3にかかる信号検出装置の構成例を示すブロック図 実施の形態3にかかる信号検出装置の信号解析部の構成例を示すブロック図 実施の形態3にかかる信号検出装置の信号抽出処理を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる信号検出装置および信号検出方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる信号検出装置10の構成例を示すブロック図である。信号検出装置10は、アンテナ1と、信号取得部2と、スペクトログラム生成部3と、閾値設定部4と、信号抽出部5と、同期処理部6と、出力部7と、を備える。
アンテナ1は、信号検出装置10周辺の信号を受信する。信号取得部2は、アンテナ1で受信された受信信号に対して、周波数変換処理、A/D(Analog to Digital)変換などを行う。スペクトログラム生成部3は、受信信号の受信電力値を時間および周波数の2次元で表したスペクトログラムを生成する。閾値設定部4は、スペクトログラムを用いて受信電力値の累積分布関数(CDF:Cumulative Distribution Function)を生成し、CDFにおいて閾値Cthを上回る点の受信電力値を閾値Pthに設定する。信号抽出部5は、閾値Pthを用いて、スペクトログラムから検出対象信号の存在する時間周波数領域を検出する。同期処理部6は、検出対象信号の検出結果に対して、規定された信号フォーマットに対応した同期処理を行って補正する。出力部7は、領域検出結果を外部の装置に出力する。
つづいて、信号検出装置10において、広帯域に渡りある時間区間の間、連続的に受信した信号の信号波形から検出対象信号として通信信号が含まれている時間周波数領域を検出する動作について説明する。図2は、実施の形態1にかかる信号検出装置10の信号検出処理を示すフローチャートである。
まず、信号検出装置10において、信号取得部2は、アンテナ1で受信された受信信号をデジタル信号処理に適した周波数帯にダウンコンバージョンし、ダウンコンバージョンした信号をA/D変換してデジタルのデータ列に変換するなどの信号取得処理を行う(ステップS1)。受信信号には、検出対象信号の他、雑音信号などが含まれる。受信信号に対する信号取得部2の処理内容は、一般的な受信装置で行われる処理内容と同様のものである。信号取得部2は、信号取得処理によって受信信号のデジタル波形データを生成し、スペクトログラム生成部3に出力する。
なお、信号検出装置10では、広帯域観測が必要でA/D変換のダイナミックレンジが不足することが想定される場合、信号取得部2が、解析対象の帯域をアナログ信号のまま異なる周波数で周波数変換する処理を並列して実行し、各周波数帯の信号にバンドパスフィルタなどで分割して別々にA/D変換などの処理を行ってもよい。信号検出装置10は、以降で説明する処理を周波数帯毎に全て並列に実行してもよい。
スペクトログラム生成部3は、一般的に知られているスペクトログラム生成処理によって、取得したデジタル波形データから、時間周波数の2次元空間上で受信信号の受信電力値を表したスペクトログラム生成処理を行う(ステップS2)。具体的に、スペクトログラム生成部3は、取得したデジタル波形データから規定されたサンプル数を取り出して高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を行い、パワースペクトルに変換する処理をFFT毎に取得時間をずらしながら実行する処理を繰り返し行うことで、スペクトログラムを生成する。
なお、スペクトログラム生成部3は、FFTに替えて、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)、または離散ウェーブレット変換などを用いてもよい。また、スペクトログラム生成部3は、必須ではないが、FFTされるデジタル波形データのデータ列に対して、FFTに先だって、ハニング窓、ブラックマン窓、カイザー窓などの時間窓関数を乗算する処理を行うことが望ましい。
スペクトログラム生成部3は、生成したスペクトログラムに対して、画像処理の分野で用いられる時間および周波数の2次元空間上の2次元フィルタリング処理、例えば、ガウシアンフィルタ処理などのデータ加工処理を実行する(ステップS3)。スペクトログラム生成部3は、スペクトログラムに対してフィルタリング処理することで、急峻な検出結果の変動を抑えることができる。すなわち、信号検出装置10は、後述する閾値による判定において、2値化した際に瞬時スペクトラムに依存して検出した部分と検出されなかった部分とが交互に出現する現象を抑えることができる。信号検出装置10は、閾値による判定において、ひとまとまりの検出対象信号をまとめて検出することが可能になり、検出精度を向上することができる。なお、スペクトログラム生成部3は、データ加工処理については、必要に応じて実行すればよく、省略することも可能である。スペクトログラム生成部3は、生成したスペクトログラムを閾値設定部4に出力する。
閾値設定部4は、取得したスペクトログラムから、どの時間周波数領域に検出対象信号が存在しているかを2値化するための閾値を設定する。閾値設定部4は、例えば、ある時間周波数(t,f)におけるスペクトログラムの受信電力値P(t,f)に対して、検出対象信号の有無を示す2値化処理結果Q(t,f)を定義するための電力閾値である閾値Pthを設定する。なお、tは時間を示し、fは周波数を示す。2値化処理結果Q(t,f)については、例えば、以下の式(1)のように定義することができる。
Q(t,f)=1 (P(t,f)−Pthが0以上のとき)
Q(t,f)=0 (P(t,f)−Pthが0未満のとき) …(1)
2値化処理結果Q(t、f)は、検出対象信号が存在する領域が連続的に「1」となり、それ以外の領域が「0」となる。例えば、検出対象信号が周波数ホッピング信号とすると、周波数ホッピング信号の1ホップ分の信号の領域は「1」となる。なお、式(1)において、2値化処理結果Q(t,f)の「0」および「1」は定義のみの問題であり、「0」および「1」を反転させて定義してもよい。
まず、閾値設定部4は、例えば、受信電力値P(t,f)について、ある時間領域T1≦t<T2、およびある周波数領域F1≦f<F2での受信電力値P(t,f)の分布を示すヒストグラムを生成する(ステップS4)。閾値設定部4は、ヒストグラムの階級ごとの値を累積していくことで、累積分布関数を生成する(ステップS5)。CDFは、受信電力値pに対して、ヒストグラムを生成した領域の中で受信電力値pを下回っている領域の割合を示し、pに関する単調増加の関数C(p)と表現できる。閾値設定部4は、関数C(p)に対して、予め設定された電力閾値である閾値Cthを超える点p1を求め、点p1の受信電力値を閾値Pthとして設定する(ステップS6)。閾値Cthを第1の閾値とし、閾値Pthを第2の閾値とする。
一般に、受信信号は受信電力が未知であることが多く、また、雑音電力も周囲の環境、また、AGC(Automatic Gain Control)などの影響を受け、2値化するための閾値を予め設定することは困難である。また、雑音電力の統計値、例えば分散などを精度よく直接測定することも困難である。しかしながら、雑音電力は、十分なサンプル数が取得できれば、雑音電力のヒストグラムがガウス雑音の分散値に比例して電力方向にシフトして観測されることが期待できる。一方、検出対象信号が存在する領域は、CDFの受信電力値が大きい部分に現れることが多い。そのため、例えばCDF=99%の点を閾値Cthとして設定しておくことで、雑音を取り込むことによる誤検出を防ぐことができ、かつ、検出対象信号の検出精度を向上することが可能になるという効果を得られる。
ここで、閾値設定部4は、ヒストグラムを生成してから閾値を設定するまでの処理について、取得したスペクトログラムの領域を小さな領域に分割して領域毎に行ってもよい。この場合、閾値設定部4は、受信電力値P(t,f)でヒストグラムを生成する領域を分割し、領域毎に別々に閾値Pthを設定する。閾値設定部4が領域毎に閾値Pthを別々な値として設定することで、信号検出装置10では、時間または周波数に依存して変動する雑音への耐性を向上することが可能になる。
閾値設定部4は、具体的に、前述のステップS4のヒストグラムを生成する処理において、各領域が異なる領域になるよう、領域の範囲を示すT1,T2,F1,およびF2を領域毎に設定する。閾値設定部4は、領域毎にヒストグラムを生成し(ステップS4)、CDFを生成し(ステップS5)、閾値Pthを設定する(ステップS6)。閾値設定部4は、分割した全ての領域で閾値Pthの設定が終わっていない場合(ステップS7:No)、閾値Pthを設定していない領域が無くなるまでステップS4からステップS6の処理を繰り返し実行する。閾値設定部4は、分割した全ての領域で閾値Pthの設定が終わった場合(ステップS7:Yes)、各領域について設定した閾値Pthを信号抽出部5に出力する。このように、閾値設定部4は、スペクトログラムを時間周波数空間上の複数の領域に分割し、領域毎に、受信電力値P(t,f)のCDFを生成し、CDFにおいて閾値Cthを上回る点p1の受信電力値を閾値Pthに設定する。なお、閾値設定部4は、領域を分割しない場合、ステップS6の処理の後、設定した閾値Pthを信号抽出部5に出力する。
なお、閾値設定部4は、CDFに替えて相補累積分布関数(CCDF:Complementary Cumulative Distribution Function)を用いて同等の処理を行ってもよい。以降の説明では、領域が分割されていた場合を想定して、閾値Pthについては、領域毎に設定したものとして閾値Pth(t,f)と記載する。閾値Pth(t,f)についても閾値Pthと同様、第2の閾値とする。
信号抽出部5は、スペクトログラム生成部3からスペクトログラムを取得し、閾値設定部4から閾値Pth(t,f)を取得する。信号抽出部5は、まず、2値化処理を行う(ステップS8)。ここで、閾値Pthが領域毎に異なる閾値Pth(t,f)の場合、閾値Pth(t,f)は領域の境界線上で不連続となるため、検出時に領域設定に依存して検出結果が部分的に切り取られるおそれがある。そのため、信号抽出部5は、必要に応じて閾値Pth(t,f)をスムージングする2次元フィルタリング、例えばガウスフィルタなどを用いて、領域境界線上で連続性を保つような閾値に変換してもよい。信号抽出部5は、領域毎の閾値Pth(t,f)を用いて、領域毎に検出対象信号を検出できたか否かを判定する。具体的に、信号抽出部5は、2値化処理を行う。信号抽出部5において、2値化処理は、以下の式(2)を用いて2値化処理結果Q(t,f)を求める処理となる。なお、2値化処理結果Q(t,f)の「1」および「0」の定義は、前述の式(1)のときと同様である。
Q(t,f)=1 (P(t,f)−Pth(t,f)が0以上のとき)
Q(t,f)=0 (P(t,f)−Pth(t,f)が0未満のとき) …(2)
信号抽出部5は、2値化処理結果Q(t,f)が「1」となっている領域、すなわち検出対象信号が存在している領域について、周波数幅および時間幅の領域情報に変換するための領域検出処理を行う(ステップS9)。具体的に、信号抽出部5は、連続して得られた2値化処理結果Q(t,f)が「1」、すなわち検出対象信号が存在する領域を、当該領域を囲む外接矩形に変換する処理を行う。外接矩形への変換処理については、画像処理の分野で一般的に提供されている技術で実行することが可能である。信号抽出部5は、外接矩形への変換処理として、検出対象信号の検出結果から検出対象信号が占有する領域の時間幅および周波数幅を算出し、時間幅および周波数幅の積である領域面積を求めることも可能である。信号抽出部5は、領域検出の結果、検出対象信号が存在すると思われる複数の領域R(k)(k=1,…,領域数K0)を得る。領域数K0は、検出対象信号が存在すると思われる領域の合計数である。各領域R(k)は、端点の座標情報、時間幅情報、および周波数幅情報を持っている。端点の座標情報とは、例えば、信号検出装置10で信号を受信したときの開始時刻または開始周波数の少なくとも1つに対応する座標である。
信号抽出部5は、各領域R(k)に対して、不要な検出結果を取り除くための信号選択処理を行う(ステップS10)。例えば、閾値設定部4がCDFに基づいて閾値設定を行うことで、信号抽出部5は、局所的に非常に狭い時間周波数幅を持つ雑音を信号として検出、すなわち検出対象信号のない領域を信号がある領域として検出してしまうことがある。このように誤った検出をした領域を取り除くため、信号抽出部5は、予め設定された検出対象の最小時間幅、および最小周波数幅を用いて、設定された最小時間幅および最小周波数幅を下回る領域を検出結果から除外する。信号抽出部5は、前述のように占有する時間幅および周波数幅を算出していれば、算出した時間幅、周波数幅、または領域面積と、最小時間幅、最小周波数幅、または最小時間幅および最小周波数幅の積との比較によって、不要な検出結果を除去することができる。これにより、検出対象信号が存在すると思われる領域数はK1≦K0を満たす新たな値である領域数K1になり、領域R1(k)(k=1,…,領域数K1)となる。領域数K1は、信号選択処理後において検出対象信号が存在すると思われる領域の合計数である。
なお、領域の絞り込みについては、最大値を設定してもよい。例えば、レーダーで使われるチャープ信号は、瞬時的には狭い周波数幅であるが、信号の時間観測長を大きくすると広帯域信号となり、信号抽出部5の検出結果として広い時間周波数の領域が得られる。レーダー波を検出対象から除外する場合、または逆にレーダー波を検出対象にする場合でも、信号抽出部5は、最大値を用いて検出結果に応じた場合分けを適用することで、不要な検出結果を取り除くことができる。信号抽出部5は、条件に応じて領域数を絞り込む処理を行うことで、僅かに残っている雑音の誤検出を排除でき、興味対象外の信号例えばレーダー波などを必要に応じて取り除くことができ、また、信号の残留時間または残留周波数に応じた信号の分類が可能となる。
信号抽出部5は、信号選択処理の後、必要に応じて選択信号補正処理を行う(ステップS11)。この選択信号補正処理は、検出された領域の範囲を一定の条件で広くすることで、後述するステップS14における同期処理の性能を向上させるものである。領域R1(k)には、設定された閾値Pth(t,f)によっては、検出対象信号の始点、周波数幅、時間幅などの情報に誤差が含まれ、一般的に通信で用いられている同期技術で得られるほどの精度とはなっていない。
そのため、信号抽出部5は、例えば、選択信号補正処理によって、検出された領域の範囲が想定される検出対象信号より狭い場合を想定して、検出された領域を想定される検出対象信号の周波数幅および時間幅に対して決まる値に拡大してもよい。また、信号抽出部5は、選択信号補正処理によって、検出された領域の範囲の周辺の領域の閾値Pth(t,f)を部分的に小さい値に変換して、検出された領域の範囲を拡大する補正処理を行ってもよい。これにより、信号抽出部5は、予め想定される検出対象信号のフォーマット、例えば無線LANのフォーマットまたはBluetoothのフォーマットなどが既知の場合、検出した小領域に対して同期処理を施すことで、検出結果の精度をさらに向上することができる。
信号抽出部5は、選択信号補正処理の後、検出領域数測定処理(ステップS12)、および検出した領域数に応じて2値化処理をやり直すか否か、すなわち閾値Pth(t,f)の修正が必要か否かの判断(ステップS13)を行ってもよい。例えば、CDFの生成において、スペクトログラムに占める検出対象信号の存在区間の面積比次第では、例示した99%の閾値Cthの設定が適切ではない場合がある。そのため、信号抽出部5は、領域数K0またはK1に対して、条件を満たす周波数幅、時間幅、または周波数幅および時間幅の積である領域面積のいずれかを条件として、条件を満たす領域の合計数である領域数K2を算出し、領域数K2によって閾値Pth(t,f)を導出するための閾値Cthを変更し、閾値設定部4に対して再度閾値設定の処理をやり直しさせてもよい。
例えば、ステップS8の2値化処理後の領域数K0に含まれる検出結果には、一定程度雑音によって誤検出された小領域が含まれる程度の方が、必要な信号検出数を高められる可能性が高い。この場合、信号抽出部5は、検出領域数測定処理として、領域数K0に対して、領域数が数点程度のものの領域数をK2とし、領域数K2、または領域数K0に対する領域数K2の比が、設定値を下回る場合、2値化をやり直すための閾値Cthを再設定する。信号抽出部5は、例えば閾値Cth=99%を閾値Cth=97%に変更する。閾値Cthを再設定できるようにすることで、信号検出装置10は、閾値Cthを事前にチューニングする手間を削減しつつ、検出対象信号の検出精度を向上することができる。
信号抽出部5は、閾値Cthを再設定した場合は閾値Pth(t,f)の修正が必要と判断して(ステップS13:Yes)、閾値設定部4に対して閾値Cthを設定する。信号抽出部5は、十分な領域数を得たと判断した場合、すなわち閾値Cthを再設定しない場合、閾値Pth(t,f)の修正が必要ないと判断して(ステップS13:No)、検出対象信号が存在する領域として検出された結果を示す領域検出結果を同期処理部6に出力する。このように、信号抽出部5は、検出対象信号の検出結果に基づいて閾値Cthを変更するか否かを判定し、閾値Cthを変更する場合は変更後の閾値Cthを閾値設定部4に通知する。閾値設定部4は、信号抽出部5から閾値Cthの通知を受けた場合、通知された閾値Cthを用いて閾値Pthを再設定する処理を行う。
なお、信号抽出部5は、閾値Cthを再設定することを決定した場合、閾値Cthを再設定することのみを閾値設定部4に通知し、閾値Cthの再設定については閾値設定部4で行うようにしてもよい。
同期処理部6は、信号取得部2からデジタル波形データを取得し、信号抽出部5から領域検出結果を取得する。同期処理部6は、取得した領域検出結果を補正する同期処理を行う(ステップS14)。同期処理部6は、例えば、領域検出結果に対して、信号を時間方向に切り出し、周波数変換により中心周波数を0Hzとするダウンコンバージョン処理を行ってIQ信号に変換する。そして、同期処理部6は、前述のように候補となる信号フォーマットを受信する受信機で適用される同期処理を行い、AFC(Automatic Frequency Control)処理またはフレーム検出によって領域検出結果の補正を行う。同期処理部6は、補正した領域検出結果を出力部7に出力する。
ここで、信号フォーマット毎に時間幅および周波数幅が決まっているため、この時間幅および周波数幅を満たさない信号に対して同期処理を行っても精度の改善は望めない。そのため、同期処理部6は、領域検出結果から、想定される時間幅および周波数幅を満たさない信号については同期処理をせず、無駄な計算処理を抑える構成としてもよい。信号検出装置10では、同期処理部6が、同期処理を実施することにより、信号の検出結果からなる信号の時間周波数値の精度を向上することが可能となる。
出力部7は、同期処理部6から取得した補正後の領域検出結果を、規定されたフォーマットで図示しないディスプレイまたは他の装置に出力する(ステップS15)。なお、前述のように、同期処理部6の処理は領域検出結果の精度を改善するものである。精度を重視しない場合、信号抽出部5は、直接出力部7に領域検出結果を出力してもよい。
図3は、実施の形態1にかかる信号検出装置10が検出対象とする検出対象信号および検出対象の領域の例を模式的に示した図である。ここでは、検出対象の領域を、時間方向で6分割し、周波数方向で4分割し、合計24個に分割した例を示している。信号検出装置10において、閾値設定部4は、スペクトログラム生成部3で生成されたスペクトログラムを用いて、雑音の大きい領域では大きな閾値Pth(t,f)を設定し、雑音の小さい領域では、雑音の大きい領域の閾値Pth(t,f)よりも小さな閾値Pth(t,f)を設定する。信号抽出部5は、領域によって異なる閾値Pth(t,f)を用いて、検出対象信号を検出する処理を行う。
つづいて、信号検出装置10のハードウェア構成について説明する。図4は、実施の形態1にかかる信号検出装置10の一部を専用のハードウェアを用いて実現する際の装置構成の例を示す図である。信号検出装置10において、アンテナ1および信号取得部2は、無線受信器91である。出力部7は外部に信号を出力する出力インタフェース93である。スペクトログラム生成部3、閾値設定部4、信号抽出部5、および同期処理部6は処理回路92により実現される。処理回路92は、専用のハードウェアで実現される場合、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
図5は、実施の形態1にかかる信号検出装置10の一部をソフトウェアで実現する際の装置構成の例を示す図である。スペクトログラム生成部3、閾値設定部4、信号抽出部5、および同期処理部6の機能は、プロセッサ94が、メモリ95に記憶された各構成要素の各々の処理に対応するプログラムを読み出して実行する処理回路により実現される。また、メモリ95は、プロセッサ94が実施する各処理における一時メモリとしても使用される。ここで、プロセッサ94とは、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)である。メモリ95とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などが該当する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、信号検出装置10は、時間周波数の2次元空間の各点で観測される受信信号の受信電力値の統計データであるスペクトログラムに基づいて閾値を設定し、設定した閾値を用いて、検出対象信号の検出を行うこととした。信号検出装置10は、閾値を可変にすることで、狭帯域信号、または瞬時スペクトラムが安定しない信号に対して、雑音を含む受信環境での信号の検出精度を向上することができる。
また、信号検出装置10は、各周波数帯域または各時間帯の使用状況を統計的に測定することで、別途設ける信号送信装置において、干渉を起こしにくい送信時間および周波数の設定に使用することができる。また、通信装置と信号検出装置10を併用することで、干渉状況のモニタリングまたは通信品質評価に活用でき、事前に送受信リソースが厳密に決まっていない通信方式において、受信機が未知の周波数に存在する信号を受信する用途に活用することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、ある特定の範囲の時間幅および周波数幅を持った信号を検出する信号検出装置について説明する。
実施の形態1において、信号検出装置10は、スペクトログラムを用いて信号を検出する場合、検出率を高めつつ誤検出を削減しなければならない。しかしながら、実際の受信信号がスクランブルされていないデータを授受する受信信号である場合、信号検出装置10では、データパターンによっては受信電力値が変動してしまい、スペクトログラムも変動してしまう場合がある。また、受信信号の変調方式がAM(Amplitude Modulation)、FM(Frequency Modulation)などのアナログ変調の場合も、被変調信号の影響で受信電力値が変動し、信号検出装置10が生成するスペクトログラムに影響を及ぼすことがある。信号検出装置10は、検出対象信号の時間幅および周波数幅に応じて、スペクトログラムの解析分解能、解析時間周波数幅などを適切に制御する必要がある。
実施の形態1において、信号検出装置10は、生成したスペクトログラムに対して、急峻な検出結果の変動を抑えるためにフィルタリング処理を行っていたが、フィルタリング処理の結果、解析分解能が低下する。そのため、信号検出装置10は、近接する複数の検出対象信号を結合した外接矩形を生成してしまうと、外接矩形の周波数幅すなわち領域検出結果の周波数幅が検出対象信号の周波数幅を大幅に上回り、設定された領域最大値を超えた場合、検出対象信号を正確に検出できない可能性がある。一方でフィルタリング処理を行わない場合、信号検出装置10は、受信信号のレベル変動によって検出対象信号が2つ以上の異なる領域に分割されてしまうと、領域検出結果の時間幅が検出対象信号の時間幅を大幅に下回り、検出対象信号を正確に検出できない可能性がある。図6は、実施の形態1の信号検出装置10において想定される検出対象信号を検出できない事象の例を示す図である。領域61は、2つの検出対象信号を1つの検出対象信号として誤検出したときの領域検出結果を示す。また、領域62は、1つの検出対象信号を2つの検出対象信号として誤検出したときの領域検出結果を示す。信号検出装置10では、図6に示すような誤検出をする可能性がある。
上記の課題に対応するため、実施の形態2では、信号検出装置が、信号検出処理を多段化して行う。実施の形態2の信号検出装置は、1段目でスペクトログラム全体に対して受信信号レベルに基づく信号検出処理を実行し、検出対象信号が存在する領域の候補となる領域を絞り込む。その後、実施の形態2の信号検出装置は、検出対象信号が存在する領域の候補を含む周辺の部分領域に対して詳細な信号検出処理を行い、不要波を除外する処理を行う。
図7は、実施の形態2にかかる信号検出装置10aの構成例を示すブロック図である。信号検出装置10aは、図1に示す実施の形態1の信号検出装置10から同期処理部6を削除し、部分領域生成部21、部分領域スペクトログラム生成部22、部分領域用閾値設定部23、および部分領域用信号抽出部24を追加したものである。アンテナ1、信号取得部2、スペクトログラム生成部3、閾値設定部4、および出力部7の動作は、前述の実施の形態1と同様である。
実施の形態2において、信号抽出部5は、検出対象信号が存在する領域の絞り込み時に設定する領域すなわち矩形の最大値の条件を設定しない、または、検出対象信号の時間幅および周波数幅よりも数倍程度まで大きく設定する。また、信号抽出部5は、検出対象信号が存在する領域の絞り込み時に設定する領域すなわち矩形の最小値を、検出対象信号の時間幅および周波数幅よりも数分の1程度まで小さく設定する。信号抽出部5は、この段階では、誤検出、誤差の混入などを許容して、検出対象信号が存在する領域を検出することとする。その他の信号抽出部5の動作は、実施の形態1と同様である。
部分領域生成部21は、信号抽出部5で検出された領域検出結果である時間周波数領域を含む部分領域を生成する。部分領域スペクトログラム生成部22は、部分領域生成部21で生成された部分領域に含まれる受信信号の受信電力値を、時間および周波数の2次元で表したスペクトログラムを生成する。部分領域生成部21が部分領域から生成するスペクトログラムを、部分領域スペクトログラムとする。部分領域用閾値設定部23は、部分領域スペクトログラムを用いて受信電力値のCDFを生成し、CDFにおいて閾値Cthを上回る点の受信電力値を閾値に設定する。部分領域用信号抽出部24は、部分領域用閾値設定部23で設定された閾値を用いて、部分領域スペクトログラムから検出対象信号の存在する時間周波数領域を検出する。
つづいて、信号検出装置10aの信号検出処理について説明する。図8は、実施の形態2にかかる信号検出装置10aの信号検出処理を示すフローチャートである。図8に示す実施の形態2の信号検出装置10aの信号検出処理は、図2に示す実施の形態1の信号検出装置10の信号検出処理のステップS14の同期処理を、ステップS16の信号抽出処理に置き換えたものである。具体的に、信号検出装置10aにおけるステップS16の信号抽出処理について説明する。図9は、実施の形態2にかかる信号検出装置10aの信号抽出処理を示すフローチャートである。
信号検出装置10aにおいて、部分領域生成部21は、信号抽出部5で検出された時間周波数領域を含む部分領域を生成する(ステップS21)。時間周波数領域は、検出対象信号が含まれる候補の領域であり、例えば、時間始点、周波数始点、時間幅、および周波数幅の情報によって表される矩形の領域である。部分領域生成部21は、例えば、時間周波数領域で示される矩形の周辺に余裕を持たせ、矩形を内包する範囲を部分領域として生成する。部分領域で示される領域は、時間周波数領域で示される領域よりも大きい領域である。部分領域生成部21は、生成した部分領域の情報を、部分領域スペクトログラム生成部22に出力する。
部分領域スペクトログラム生成部22は、部分領域生成部21で生成された部分領域におけるスペクトログラムである部分領域スペクトログラムを生成する(ステップS22)。部分領域スペクトログラム生成部22は、信号取得部2から取得したデジタル波形データを用いてFFTを実施し、新たなスペクトログラムである部分領域スペクトログラムを生成する。このとき、部分領域スペクトログラム生成部22は、スペクトログラム生成部3が実施する処理と異なる処理で部分領域スペクトログラムを生成する。例えば、部分領域スペクトログラム生成部22は、スペクトログラム生成部3で用いられる時間周波数分解能と異なる時間周波数分解能を用いて部分領域スペクトログラムを生成してもよい。具体的には、スペクトログラム生成部3で生成されたスペクトログラムで、検出対象として設定した信号の時間幅または周波数幅の少なくとも一方があらかじめ設定した値よりも小さくなってしまう場合に、部分領域スペクトログラム生成部22で用いる時間周波数分解能をスペクトログラム生成部3で用いられる時間周波数分解能と異なる値とする。例えば、周波数軸において、検出したい信号のスペクトログラム上の大きさが、スペクトログラム生成部3における周波数分解能であらかじめ設定された基準となるビン数以下の場合、部分領域スペクトログラム生成部22では、周波数分解能をスペクトログラム生成部3の周波数分解能よりも細かくなるように設定する。時間軸に対しても同様とする。なお、前述の基準となるビン数は、検出結果の信号幅の精度を確保するために例えば10ビン程度以上に設定することで、信号が細すぎることによりノイズと区別できなくなることを防ぐことができる。部分領域スペクトログラム生成部22は、スペクトログラム生成部3で設定した時間周波数分解能では正しく検出結果の時間幅または周波数幅の少なくとも一方が特定できなかった信号に対して、再解析することができるようになる。これにより、部分領域スペクトログラム生成部22は、検出結果の信号の時間幅または周波数幅の少なくとも一方の測定精度および検出率を改善し、様々な時間幅および周波数幅を持つ信号を検出することができる。また、部分領域スペクトログラム生成部22は、スペクトログラム生成部3と同じ時間周波数分解能で部分領域スペクトログラムを生成し、生成した部分領域スペクトログラムを、スペクトログラム生成部3で使用されるフィルタとは異なるインパルス応答を持ったフィルタで平滑化してもよい。
図6に示すように複数の検出対象信号をまとめて検出してしまう事象は、フィルタのインパルス応答の遅延時間方向の応答、すなわちタップ長が長い場合に発生することが多い。そのため、部分領域スペクトログラム生成部22は、スペクトログラム生成部3のフィルタリング処理で使用されるタップ長よりも短いタップ長でフィルタリング処理を行う、またはスペクトログラム生成部3がスペクトログラムを生成する際の時間周波数分解能とは異なる時間周波数分解能で部分領域スペクトログラムを生成する。これにより、部分領域スペクトログラム生成部22は、2つの検出対象信号を分離して検出し、誤検出の低下および検出率の向上を達成できる。部分領域スペクトログラム生成部22は、スペクトログラム生成部3で生成された荒いスペクトログラムに対して、真に検出したい時間周波数幅を持った検出対象信号の検出に適した時間周波数分解能またはフィルタによる処理によって、より精度のよい部分領域スペクトログラムを生成することができる。なお、部分領域スペクトログラム生成部22は、時間周波数分解能およびフィルタリング処理の両方について、スペクトログラム生成部3の処理と異なる処理で行ってもよい。部分領域スペクトログラム生成部22は、生成したスペクトログラムの画像である部分領域スペクトログラムを、部分領域用閾値設定部23および部分領域用信号抽出部24に出力する。
なお、部分領域スペクトログラム生成部22が部分領域用閾値設定部23および部分領域用信号抽出部24に出力する部分領域スペクトログラムの大きさは、同じ大きさであってもよいし、異なる大きさであってもよい。部分領域スペクトログラム生成部22における部分領域スペクトログラムの生成方法は、時間周波数分解能またはフィルタリング処理の内容が異なるが、処理の流れはスペクトログラム生成部3におけるスペクトログラムの生成方法と同様である。
部分領域用閾値設定部23は、取得した部分領域スペクトログラムから、どの時間周波数領域に検出対象信号が存在しているかを2値化するための部分領域用の閾値を設定する(ステップS23)。部分領域用閾値設定部23は、部分領域スペクトログラムに含まれる受信電力値を多く用いた方が外乱、ノイズなどの影響を抑圧して高品質な閾値を生成できる可能性があるため、部分領域用信号抽出部24で使用する部分領域スペクトログラムよりも大きい部分領域スペクトログラムを使用してもよい。部分領域用閾値設定部23は、部分領域スペクトログラム生成部22がスペクトログラム生成部3と異なる処理で部分領域スペクトログラムを生成し、部分領域用信号抽出部24が閾値設定部4で設定された閾値と同じ閾値を使用する場合、閾値設定部4から閾値のデータを取得して再利用してもよい。部分領域用閾値設定部23は、後段の部分領域スペクトログラム生成部22における部分領域スペクトログラム生成時の時間周波数分解能が前段のスペクトログラム生成部3におけるスペクトログラム生成時の時間周波数分解能と同等の場合、閾値設定部4で設定された閾値よりも大きい閾値を設定する。これにより、部分領域用信号抽出部24において、検出対象信号の絞り込みが可能となる。部分領域用閾値設定部23における閾値の設定方法の処理の流れは、閾値設定部4における閾値の設定方法と同様である。
部分領域用信号抽出部24は、信号抽出部5と同様の処理によって検出対象信号を検出する(ステップS24)。具体的に、部分領域用信号抽出部24は、部分領域用閾値設定部23で設定された閾値を用いて、部分領域スペクトログラム生成部22で生成された部分領域スペクトログラムに対して2値化処理を行う。部分領域用信号抽出部24は、2値化処理した部分領域スペクトログラムにおいて、検出対象信号が存在する領域を囲む外接矩形に変換し、不要な検出結果を取り除くための信号選択処理を行い、選択信号補正処理を行う。なお、部分領域用信号抽出部24は、信号抽出部5が行っている処理のうち一部の処理、例えば、選択信号補正処理などは省略してもよい。
なお、部分領域用信号抽出部24は、部分領域用閾値設定部23で設定された閾値と、部分領域用閾値設定部23で設定された閾値とは異なる閾値を用いて、異なる2値化処理を行ってもよい。一例として、部分領域用閾値設定部23で設定された閾値を第1の閾値とし、部分領域用閾値設定部23で設定された閾値とは異なる閾値を第2の閾値とする。部分領域用信号抽出部24は、第1の閾値に応じて第2の閾値を設定する。例えば、図6の領域62で示すように検出対象信号のレベルが時間方向または周波数方向で一時的に低下し、ある閾値を設定した際に領域検出結果が2つ以上に分裂してしまった検出対象信号を想定する。部分領域用信号抽出部24は、第1の閾値で2値化した場合に領域検出結果が2つ以上の領域に分裂してしまう検出対象信号に対して、第2の閾値で2値化した際に1つの検出対象信号としてまとめて検出することができる場合がある。具体的に、部分領域用信号抽出部24は、第1の閾値を用いて2値化して得られた矩形の領域が、第1の閾値よりも小さい第2の閾値を用いて2値化して得られた矩形の領域に複数含まれる場合、検出対象信号をまとめて検出することができる。また、上記とは逆に、図6の領域61で示すように取得したい検出対象信号よりも大きい矩形が得られた場合を想定する。部分領域用信号抽出部24は、第1の閾値を用いて2値化して得られた矩形を算出し、第1の閾値よりも大きい第2の閾値を設定して2値化して矩形を算出した際に、はじめに得られた矩形が2つに分裂し、取得したい検出対象信号の大きさに近い矩形が得られた場合、第2の閾値を用いて得られた矩形を新たな領域検出結果として採用してもよい。部分領域用信号抽出部24は、以上のように複数の異なる閾値を用いることで、検出率を上げることができる。部分領域用信号抽出部24は、部分領域のサイズに応じて閾値を再設定することで、注目する部分領域以外の領域における閾値とは独立した制御が可能となり、雑音の影響を抑えつつ検出精度を向上することができる。
部分領域用信号抽出部24は、2値化処理後の信号に対して、画像処理の技法として知られている膨張収縮処理、オープニングクロージング処理などを行って再度外接矩形を算出することにより、希望の大きさに近い信号を抽出してもよい。部分領域用信号抽出部24は、許容される誤検出率に応じて、膨張収縮処理の回数を制御することも可能である。
信号検出装置10aのハードウェア構成について説明する。部分領域生成部21、部分領域スペクトログラム生成部22、部分領域用閾値設定部23、および部分領域用信号抽出部24は、実施の形態1と同様、処理回路92、またはプロセッサ94およびメモリ95により実現される。その他の構成は、実施の形態1の信号検出装置10と同様である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、信号検出装置10aは、スペクトログラムの画像から生成した検出対象信号の候補となる部分領域に対して、異なる時間周波数分解能または異なるタップ長のフィルタを用いて部分領域のスペクトログラムの画像を生成し、部分領域のスペクトログラムの画像を用いて検出対象信号を絞り込むこととした。これにより、信号検出装置10aは、実施の形態1の信号検出装置10と比較して、検出対象信号の誤検出の抑制および検出率の向上を図ることができる。また、実施の形態1の信号検出装置10では、複雑な処理を解析対象のスペクトログラム全体に対して実行していたため計算コストが増大していたが、信号検出装置10aは、計算量を低減し、計算コストを抑えることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態2とは異なる処理によって、検出対象信号が存在する領域の候補となる領域を絞り込む。
図10は、実施の形態3にかかる信号検出装置10bの構成例を示すブロック図である。信号検出装置10bは、図7に示す実施の形態2の信号検出装置10aから部分領域用閾値設定部23および部分領域用信号抽出部24を削除し、信号解析部25を追加したものである。アンテナ1、信号取得部2、スペクトログラム生成部3、閾値設定部4、信号抽出部5、部分領域生成部21、部分領域スペクトログラム生成部22、および出力部7の動作は、前述の実施の形態2と同様である。
信号解析部25は、部分領域スペクトログラム生成部22で生成された部分領域スペクトログラムに対して、所望の時間周波数幅の信号が含まれているかを確認する処理を行う。例えば、信号解析部25は、検出対象信号の時間周波数幅を持たせた矩形Aと、矩形Aを囲む別の時間幅および周波数幅を持つ矩形Bで構成されるテンプレートであって、テンプレートの矩形Aの領域内の各点の値を非零の定数で、矩形Bの領域内のうち矩形Aとオーバラップしていない領域を0などの矩形Aと異なる値で埋めたものを保持する。信号解析部25は、部分領域スペクトログラムに対して、テンプレートを時間方向および周波数方向にずらしながら相関度を検出することで所望の位置で高い相関値を得ることができ、検出対象信号の有無を確認できる。信号解析部25は、相関計算としてZNCC(Zero−means Normalized Cross−Correlation)などのテンプレートマッチングで用いられる計算法を使用することができる。また、信号解析部25は、ある時間方向および周波数方向に幅がある窓を持った固定係数のフィルタでたたみ込む処理でも同様の結果を得ることができる。信号解析部25は、ZNCCなどのテンプレートマッチング法(以下、類似のテンプレートマッチングで用いる計算処理をまとめてZNCC処理と呼称する)の演算量を減らす目的で、ZNCC処理を行う領域候補を絞り込むため、Haar−Like特徴を用いて特徴量を計算し、特徴量のピークを与える点周辺をZNCC処理する構成としてもよい。例えば、テンプレートが検出対象信号の時間周波数幅を持たせた矩形Aと、矩形Aを囲む別の時間幅および周波数幅を持つ矩形Bとで構成され、矩形Aの内部を白、矩形Bの内部で矩形Aとオーバラップしない領域を黒とし、白の部分の画素値の合計値から得た値から、黒の部分の画素値の合計値から得た値を減算したものを特徴量として定義する。信号解析部25が各画素を始点にして特徴量を計算すると、信号が存在する点周辺で特徴量がピークを持つことになる。信号解析部25は、特徴量計算において積分画像を利用することで、計算量を削減できる。信号解析部25は、特徴量のピーク周辺でZNCC処理を実行することで、ZNCC処理の回数を減らし、計算量を削減することができる。以上のように、信号解析部25は、テンプレートを用いた処理によって、図6に示すように前段の処理で複数の検出対象信号が結合してしまった場合でも、複数の検出対象信号を分離し、検出対象信号の時間周波数を識別することが可能になる。
また、信号解析部25は、高分解能で取得された信号を用いた検出手法として、画像検出技法において利用されるコーナ検出法を活用することもできる。信号解析部25は、コーナ検出法を用いて、矩形を生成する4点のコーナ位置情報座標が囲む領域が、目標とする検出対象信号の時間幅および周波数幅に近いかどうかを評価することで、検出性能を改善することが可能である。コーナ検出法は画像の微分値を使用するため雑音への耐性が低いが、前述の信号抽出部5において雑音が原因で発生した信号領域を除外できている場合、信号解析部25は、雑音の影響を受けた誤検出、および計算量の増大を抑えつつ、検出性能を改善することも可能になる。
以上で説明した実施の形態3の処理に対して、追加の画像処理、例えば、2値化処理をした画像を用いた処理を組み合わせてもよい。例えば、信号検出装置10bは、上記のZNCCなどで検出した時間周波数位置から特定される領域に対して、2値化処理を行う。信号検出装置10bは、閾値を超えている画素の数が領域を構成する画素に対して規定された割合を超えている場合に、検出対象信号を検出と判断する。これにより、信号検出装置10bは、検出対象信号の検出精度をさらに改善することが可能となる。
信号検出装置10bが備える信号解析部25の構成について詳細に説明する。図11は、実施の形態3にかかる信号検出装置10bの信号解析部25の構成例を示すブロック図である。信号解析部25は、キャリア検出部31と、周辺スペクトル検出部32と、出力領域計算部33と、を備える。キャリア検出部31は、部分領域スペクトログラムから受信信号のキャリア成分を検出する。周辺スペクトル検出部32は、キャリア成分を用いて、部分領域における検出対象信号の有無を判定する。出力領域計算部33は、検出対象信号を選択的に出力する。図11に示す信号解析部25は、検出対象信号の変調方式が既知の場合に、変調方式に特化した処理を導入する場合の構成の例を示すものである。
ここで、受信信号すなわち検出対象信号の変調方式によっては、スペクトログラム上において電力分布が疎になってしまう方式が存在する。例えば、アナログ変調方式であるAMでは、十分に周波数方向に高分解能な解析を行うと、シングルトーンであるキャリア成分と、キャリア成分以外の音声スペクトルに依存する変調成分とがそれぞれ分離して解析可能になる場合がある。また、デジタル変調方式でも、AMをベースにしてUSB(Upper Side Band)、LSB(Lower Side Band)などに変調波を重畳する方式では、同様にキャリア成分と、キャリア成分以外の変調成分とを周波数軸上で分離できる場合がある。信号解析部25は、この性質を用いて画像処理の段階で、キャリア成分、およびキャリア成分周辺の変調成分すなわち信号の有無を確認することで、検出対象信号の検出精度を向上することができる。なお、信号解析部25に入力される部分領域スペクトログラムの画像として、周波数方向の分解能を高めて得られたものを利用する。具体的には、キャリア成分と変調成分とを分離できるように、周波数方向すなわち音声帯域幅が10Hz〜1000Hz程度の周波数ビンで解析できる分解能に設定されたものとする。
つづいて、信号検出装置10bの信号検出処理について説明する。信号検出装置10bにおける信号検出処理は、図8に示す実施の形態2の信号検出装置10aと同様であるが、ステップS16の信号抽出処理の内容が異なる。図12は、実施の形態3にかかる信号検出装置10bの信号抽出処理を示すフローチャートである。なお、ステップS31およびステップS32の処理は、図9に示す実施の形態2のフローチャートのステップS21およびステップS22の処理と同様である。
キャリア検出部31は、部分領域スペクトログラムから受信信号のキャリア成分を検出する(ステップS33)。具体的に、キャリア検出部31は、同一周波数上で、時間軸方向に直線的に現れるキャリア成分を検出する。キャリア検出部31は、周波数軸方向における画素単位での微分画像である差分値を時間方向に積分してピークとなる周波数を利用してキャリア成分を検出してもよい。また、キャリア検出部31は、画像処理の技法として、Hough変換、Line Segment Detectorなどを使用した後、時間軸方向と平行に近い線分を検出することによって、キャリア成分を検出する処理を行ってもよい。
周辺スペクトル検出部32は、キャリア成分を用いて、部分領域における検出対象信号の有無を判定する(ステップS34)。具体的に、周辺スペクトル検出部32は、想定される帯域幅内の信号占有率を評価する。周辺スペクトル検出部32は、キャリア検出部31で検出されたキャリア成分の周波数を中心とし、時間方向に、検出した線分の長さを持つ2次元の窓を設けて、窓の領域内の信号レベルを測定する。検出対象信号が音声の場合、発話が止まっているタイミングではキャリア成分のみになる場合もあるので、周辺スペクトル検出部32は、窓内では、まず周波数方向に積分して、時間軸上の電力波形を取得する。周辺スペクトル検出部32は、電力波形の瞬時値または電力波形の瞬時値とキャリア成分の電力との比が、あらかじめ設定した2つの閾値の範囲内にある場合に検出対象信号を検出したと判断するように動作する。上述の閾値は、信号が存在する場合に電力波形が持つと想定される値として定義される。周辺スペクトル検出部32は、例えば、前段処理におけるCDF計算で求めた2値化用の閾値電力、検出対象信号がAMの時は想定される信号の変調度などを用いて算出してもよい。なお、周辺スペクトル検出部32は、窓内の領域の信号を時間方向および周波数方向に全て積分した値に対して、閾値によって検出対象信号を検出したか否かを判断してもよい。また、周辺スペクトル検出部32は、追加処理として、検出結果を絞り込む処理を行ってもよい。周辺スペクトル検出部32は、例えば、DSB(Double Side Band)を仮定し、キャリア成分に対するUSBである領域とLSB領域である領域とに窓を2分して、2つの領域間の相関処理、2領域の積分値の類似度などを用いて変調内容を解析する。2つの領域間の相関処理には、前述のZNCCなどがある。
出力領域計算部33は、周辺スペクトル検出部32の検出結果に対して、想定される帯域幅、かつ想定される変調方式に基づいて、検出対象信号を選択して出力する(ステップS35)。出力領域計算部33は、例えば、想定される帯域幅および想定される変調方式に基づく評価基準を保持する。出力領域計算部33は、周辺スペクトル検出部32の検出結果と評価基準との相関処理などによって、周辺スペクトル検出部32の検出結果から相関値の高い検出結果を選択し、選択した検出結果を検出対象信号として出力する。
信号検出装置10bのハードウェア構成について説明する。部分領域生成部21、部分領域スペクトログラム生成部22、および信号解析部25は、実施の形態1と同様、処理回路92、またはプロセッサ94およびメモリ95により実現される。信号解析部25には、キャリア検出部31、周辺スペクトル検出部32、および出力領域計算部33が含まれる。その他の構成は、実施の形態1の信号検出装置10と同様である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、信号検出装置10bは、キャリア成分を含む検出対象信号からキャリア成分を検出し、キャリア成分の周辺の周波数上での信号レベル解析を実行し、部分領域における検出対象信号の有無を判定することとした。これにより、信号検出装置10bは、実施の形態1の信号検出装置10と比較して、検出精度を向上しつつ、目的の検出対象信号を抽出することが可能となり、検出対象信号の検出率の改善効果が得られる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 アンテナ、2 信号取得部、3 スペクトログラム生成部、4 閾値設定部、5 信号抽出部、6 同期処理部、7 出力部、10,10a,10b 信号検出装置、21 部分領域生成部、22 部分領域スペクトログラム生成部、23 部分領域用閾値設定部、24 部分領域用信号抽出部、25 信号解析部、31 キャリア検出部、32 周辺スペクトル検出部、33 出力領域計算部。

Claims (5)

  1. 受信信号の受信電力値を時間および周波数の2次元で表したスペクトログラムを生成するスペクトログラム生成部と、
    前記スペクトログラムを用いて時間周波数空間上の前記受信電力値の累積分布関数を生成し、前記累積分布関数において第1の閾値を上回る点の受信電力値を第2の閾値に設定する閾値設定部と、
    前記第2の閾値を用いて、前記スペクトログラムを2値化したスペクトログラムを生成し、前記2値化したスペクトログラムにおいて前記第2の閾値以上の領域を囲む外接矩形を生成し、前記外接矩形から検出対象信号の存在する時間周波数領域を検出する信号抽出部と、
    前記検出対象信号の検出結果に対して、規定された信号フォーマットに対応した同期処理を行って補正する同期処理部
    を備えることを特徴とする信号検出装置。
  2. 受信信号の受信電力値を時間および周波数の2次元で表したスペクトログラムを生成するスペクトログラム生成部と、
    前記スペクトログラムを用いて時間周波数空間上の前記受信電力値の累積分布関数を生成し、前記累積分布関数において第1の閾値を上回る点の受信電力値を第2の閾値に設定する閾値設定部と、
    前記第2の閾値を用いて、前記スペクトログラムを2値化したスペクトログラムを生成し、前記2値化したスペクトログラムにおいて前記第2の閾値以上の領域を囲む外接矩形を生成し、前記外接矩形から検出対象信号の存在する時間周波数領域を検出する信号抽出部と、
    前記信号抽出部で検出された前記時間周波数領域を含む部分領域を生成する部分領域生成部と、
    前記部分領域を用いて、前記スペクトログラム生成部における前記スペクトログラムの生成処理とは異なる処理により部分領域スペクトログラムを生成する部分領域スペクトログラム生成部と、
    前記部分領域スペクトログラムから検出対象信号の存在する部分領域を検出する部分領域用信号抽出部と、
    を備えることを特徴とする信号検出装置。
  3. 受信信号の受信電力値を時間および周波数の2次元で表したスペクトログラムを生成するスペクトログラム生成部と、
    前記スペクトログラムを用いて時間周波数空間上の前記受信電力値の累積分布関数を生成し、前記累積分布関数において第1の閾値を上回る点の受信電力値を第2の閾値に設定する閾値設定部と、
    前記第2の閾値を用いて、前記スペクトログラムを2値化したスペクトログラムを生成し、前記2値化したスペクトログラムにおいて前記第2の閾値以上の領域を囲む外接矩形を生成し、前記外接矩形から検出対象信号の存在する時間周波数領域を検出する信号抽出部と、
    前記検出対象信号が、前記スペクトログラムにおいて、キャリア成分と前記キャリア成分以外の変調成分とを分離可能な変調方式の場合、
    前記信号抽出部で検出された前記時間周波数領域を含む部分領域を生成する部分領域生成部と、
    前記部分領域を用いて、前記スペクトログラム生成部における前記スペクトログラムの生成処理とは異なる処理により部分領域スペクトログラムを生成する部分領域スペクトログラム生成部と、
    前記部分領域スペクトログラムから前記受信信号の前記キャリア成分を検出するキャリア検出部と、
    前記キャリア成分を用いて、前記部分領域における前記検出対象信号の有無を判定する周辺スペクトル検出部と、
    を備えることを特徴とする信号検出装置。
  4. 前記部分領域スペクトログラム生成部は、前記スペクトログラム生成部とは異なる時間周波数領域分解能で、前記部分領域スペクトログラムを生成する、
    ことを特徴とする請求項またはに記載の信号検出装置。
  5. 前記部分領域スペクトログラム生成部は、前記スペクトログラム生成部とは異なるフィルタリング処理で、前記部分領域スペクトログラムを生成する、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載の信号検出装置。
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