JP2008310207A - 画像形成方法、フルカラートナー、キャリア、及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法、フルカラートナー、キャリア、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高速のフルカラー機において小粒径トナーを使用した場合でも、長期にわたり良好なクリーニング性が得られる画像形成方法を提供すること。
【解決手段】 電子写真感光体の線速(X)が、250〜800mm/secの範囲で、使用するトナーが、少なくとも樹脂および着色剤を含有し、重量平均粒径が2〜6μmで、トナーの表面に少なくともシリカを含む外添剤が添加されており、
クリーニング工程を電子写真感光体表面に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードで行い、該クリーニングブレードのエッジに堆積する粉体中に存在するシリカ量(Sia)と補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)との比(Sia/Sib)を、0.001X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすようにする。
【選択図】図9

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成方法に関し、特に高速のフルカラー画像形成装置に実施することが可能な画像形成方法、トナー、キャリア及び画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式の技術分野では、高速の画像形成が可能で、しかも画像品位の高いカラー画像形成装置の開発競争が激化している。そのため、フルカラー画像を高速で得るために、画像形成方法において複数の電子写真感光体を直列に並べ、それぞれの電子写真感光体において各色成分ごとの画像を形成し、中間転写体上で重ね合わせ、転写材上へ一括転写する、いわゆるタンデム方式が多く採用されてきている。
電子写真感光体表面に形成されたトナー像を、紙を主とした転写材に転写する工程を繰り返す画像形成装置においては、転写後に転写材に転移せずに電子写真感光体に残る残留トナーを、その都度十分に除去することが必須である。このため、クリーニング手段としては、従来からさまざまな提案がなされているが、ウレタンゴムなどの弾性材料からなるクリーニングブレードにより残留トナーを掻き落とすようなものが、構成が簡単でコンパクト、かつ、低コストであり、なおかつ、トナー除去機能も優れているため広く実用化されている。
クリーニングブレードのゴム材料としては、高硬度で弾性に富み、耐摩耗性、機械的強度、耐オゾン性等に優れているウレタンゴムが一般的に使用されている。しかしながら、近年開発が進んでいるオンデマンド印刷に代表されるような高速の画像形成装置においては、クリーニングブレード先端部の摩耗や欠けが顕著に悪化する傾向があり、このクリーニングブレードによるクリーニング方式を長期に渡って成立させることが課題となっている。
また、上記のような高速の画像形成装置においてもより高画質のフルカラー画像形成が要求されており、高画質化への現像剤設計がなされてきている。高画質化、特にフルカラー画質への要求に対応するために、トナーとしてはますます小粒径化が進み、潜像を忠実に再現することが検討されている。この小粒径化に対しては、トナーを所望なトナー形状及び表面構造に制御することを可能とする手段として、重合法によるトナー製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
重合法トナーでは、トナー粒子の粒径制御に加えて形状制御も可能である。また、これと併せて粒径を小さくすることにより、ドットや細線の再現性が良くなり、パイルハイト(画像層厚)も低くすることが可能となり、より高画質化が期待できる。しかしながら、ブレードクリーニング方式に小粒径トナーを用いた場合には、従来の不定形粉砕トナーと比較して、トナー除去のために高いブレード押し付け圧を必要とし、クリーニングブレードの耐久性や感光体の傷/摩耗が悪化するという問題点を有している。
これら、高速の画像形成装置でブレードクリーニング方式を採用する上での上記問題点を解決するために、クリーニングブレードを高線圧で当接し、電子写真感光体表面層が電荷輸送物質と窒素原子を含有しないバインダー樹脂とを含有し、その比率を規定することで、カラー系高速機でクリーニング不良に起因する画像欠陥が発生せず、良好な電子写真特性を有するプロセスカートリッジおよび該プロセスカートリッジを備えた画像形成装置が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、クリーニングブレードの当接が高線圧であるため、クリーニングブレード及び感光体の摩耗の進行が早く、特に高速機で要求される高耐久性を十分に満足させることは難しいのではないかと懸念される。
また、これとは別に、電子写真感光体の最外層表面がクリーニングブレードと当接することにより摩耗して発生し、クリーニングブレードのエッジに蓄積する削れ粉を含む粉体の凝集度を規定することで、球形トナーにおいても良好なクリーニングが行える画像形成装置が提案されている(特許文献4)。しかしながら、トナー粒径が5〜10μmであるため、高速機において高耐久性と共に要求される高画質化の点で十分な画像が得られないこと、また、将来的に更にトナーの小粒径化が進んだ場合にシステムとして成り立ち難い恐れがある。
特許第640918号公報 特開平6−250439号公報 特開2006−343658号公報 特開2001−312191号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、高速のフルカラー機において、高耐久で、高画質の画像形成を行うため、高速のフルカラー機において小粒径トナーを使用した場合でも、長期にわたり良好なクリーニング性が得られる画像形成方法、トナー、キャリア、及びその画像形成法が実施された画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
少なくとも電子写真感光体表面を帯電する帯電工程、帯電した電子写真感光体表面に書き込み露光を行う露光工程、形成された静電潜像をトナーを用いて現像し電子写真感光体表面にトナー像を形成する現像工程、形成されたトナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する二次転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程、電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程を有するフルカラー画像形成方法であって、
前記電子写真感光体の線速(X)が、250〜800mm/secの範囲で、
前記トナーが、少なくとも樹脂および着色剤を含有し、重量平均粒径が2〜6μmで、トナーの表面に少なくともシリカを含む外添剤が添加されており、
前記クリーニング工程を前記電子写真感光体表面に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードで行い、該クリーニングブレードのエッジに堆積する粉体中に存在するシリカ量(Sia)と補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)との比(Sia/Sib)が、0.0018X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフルカラー画像形成方法において、前記トナーは、平均円形度が0.95〜0.99であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のフルカラー画像形成方法において、前記トナーの表面には、少なくとも一次平均粒径が80〜500nmのシリカが添加されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記トナーは、水系媒体中で作製されたトナーであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記現像工程で使用されるキャリアは、重量平均粒径が15〜40μmであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記クリーニングブレードは、当接圧0.15〜0.4N/cmで前記電子写真感光体表面に当接していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記クリーニングブレードは、硬度が70〜80°であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記クリーニングブレードは、25℃における反発弾性率が20〜60%であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記画像形成方法は、タンデム方式の電子写真画像形成プロセスにより行われることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記定着工程は、磁性金属で構成され、電磁誘導により加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに張り渡され、前記加熱ローラにより加熱されると共に、これらのローラによって回転する無端帯状のトナー加熱媒体と、前記トナー加熱媒体を介して前記定着ローラに圧接されると共に、前記トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有する定着手段により行われることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記帯電工程は、少なくとも交番電圧を重畳した直流電圧を印加する帯電手段により行われることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法において、前記帯電工程における帯電は、電子写真感光体に帯電部材を接触させ、該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置により行われることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、少なくとも電子写真感光体表面を帯電する帯電工程、帯電した電子写真感光体表面に書き込み露光を行う露光工程、形成された静電潜像をトナーを用いて現像し電子写真感光体表面にトナー像を形成する現像工程、形成されたトナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する二次転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程、電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程を有するフルカラー画像形成方法に使用されるトナーであって、
少なくとも樹脂および着色剤を含有し、重量平均粒径が2〜6μmで、トナーの表面に少なくともシリカを含む外添剤が添加されており、
前記電子写真感光体の線速(X)が250〜800mm/secの範囲で、
前記クリーニング工程を前記電子写真感光体表面に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードで行い、該クリーニングブレードのエッジに堆積する粉体中に存在するシリカ量(Sia)と補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)との比(Sia/Sib)が、0.0018X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のフルカラートナーにおいて、前記トナーの平均円形度が、0.95〜0.99であることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載のフルカラートナーにおいて、前記シリカの一次平均粒径が、80〜500nmであることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項13ないし15のいずれかに記載のフルカラートナーにおいて、前記トナーは、水系媒体中で作製されたトナーであることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項13ないし16のいずれかに記載のトナーと混合して使用されるキャリアであって、重量平均粒径が15〜40μmであることを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、少なくともトナー像を担持するための電子写真感光体と、電子写真感光体表面を帯電する帯電手段と、帯電された電子写真感光体表面に書き込み露光を行う露光手段と、形成された静電潜像をトナーにより現像し電子写真感光体表面にトナー像を形成する現像手段と、電子写真感光体表面に形成されたトナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段と、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する二次転写手段と、該転写材上のトナー像を定着する定着手段と、電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置であって、請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成方法が実施されていることを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のフルカラー画像形成装置に使用されるプロセスカートリッジであって、トナー像を担持するための電子写真感光体と、現像手段、該電子写真感光体を帯電する帯電手段、該電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
本発明の画像形成方法によれば、高速のフルカラー画像形成方法において、小粒径トナーを使用した場合においても、長期に渡り良好なクリーニング性を得ることができる。
また、本発明のフルカラートナーによれば、高速のフルカラー画像形成方法に使用されても、長期に渡り良好なクリーニング性を得ることができる。
更にまた、本発明の画像形成装置によれば、高速でフルカラー画像形成を行った場合でも長期にわたり良好なクリーニング性を保持することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
電子写真感光体の線速(X)が250〜800mm/secであり、トナーが少なくとも樹脂および着色剤を含有し、重量平均粒径が2〜6μmで、トナーの表面に少なくともシリカからなる外添剤が添加されており、クリーニング手段が電子写真感光体表面に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードを有しており、クリーニングブレードエッジに堆積した粉体中に存在するシリカ量(Sia)と補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)との比(Sia/Sib)が、0.0018X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすフルカラー画像形成方法により、高速のフルカラー画像形成方法において長期に渡り十分なクリーニング性と再現性の良い高画質な画像を得ることができた。
本発明において、高速のフルカラー画像形成方法で小粒径トナーを使用しても、長期に渡り十分なクリーニング性を得られ、再現性の良い画像を得られる理由は定かではないが、次のことが考えられる。
通常、トナーの粒径は小さければ小さい程、形状は球形に近づけば近づく程、ブレードエッジに侵入しやすくなるため、小粒径・球形トナーはブレードと電子写真感光体が当接して形成されるニップ部をすり抜けやすく、クリーニング不良が起こりやすいことが知られている。特に、高速機において小粒径・球形トナーを使用した場合には、転写残トナーがブレードエッジに侵入するスピードも早くなるため、よりトナーがニップをすり抜けやすくなり、クリーニング不良が発生しやすくなる。
トナーのニップへの侵入を防ぐ手段として、トナーから遊離した添加剤及びトナー自体(添加剤が添加している状態)がブレードエッジ部に堆積してダム的な役割を果たす方法が知られている。さらに、この添加剤のうち、特に粒径の大きな添加剤がこのダム的な役割を果たすことが知られている。しかしながら、この添加剤は、ブレードエッジに堆積した粉体層中の存在量が少なすぎると、ダム的な役割を果たしている層が破綻して、そこから一挙にトナーがすり抜けてしまい、クリーニング不良が発生してしまう。一方、ブレードエッジに堆積した粉体層中の添加剤の存在量が多すぎると、ダム的な効果は十分得られるが、添加剤自体が感光体表面に固着しやすくなるため、フィルミングやメダカと言った画像に影響を与える不具合が発生してしまう。
これに対し、本発明では、高速のフルカラー画像形成方法において、このブレードエッジに堆積した粉体層中の添加剤の存在量に関して、良好なクリーニング性が成立する範囲を見出すことができた。すなわち、高速のフルカラー画像形成方法において、クリーニング不良の発生もなく、シリカによるフィルミングやメダカの発生もない良好なクリーニング性を達成する手段を見出すことができた。
電子写真感光体の線速(X)は、本発明の高速のフルカラー画像形成方法を達成するために250〜800mm/secであるのが好ましい。線速が250mm/secよりも小さい場合は、高速のフルカラー画像形成方法を達成できないだけでなく、ブレードエッジが安定しにくいため、ダム層が形成されても長期間維持されずにすぐに崩壊する傾向にあるため、本発明の関係が成り立たない。逆に800mm/secよりも大きい場合は、ダム層は形成されて長期間維持される傾向にあるが、副作用としてシリカによるフィルミングやメダカの発生が顕著となり、高画質化を阻害してしまうことになる。
トナー粒径は、本発明の目的を達成するために、重量平均粒径が2〜6μmであることが好ましく、特に3〜5μmであることが好ましい。2μmよりも小さい場合には、一次転写及び二次転写においてトナーチリが発生しやすく、逆に6μmよりも大きい場合には、ドット再現性が不十分になり、ハーフトーン部分の粒状性も悪化して高精細な画像が得られなくなってしまう。
線速(X)が250〜800mm/secの範囲において、クリーニングブレードエッジに堆積した粉体中に存在するシリカ量と補給前のトナー中に存在するシリカ量の比(Sia/Sib)は、0.0018X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすのが好ましい。
シリカ量の比(Sia/Sib)が、0.0018X+0.7455(Sia/Sib)よりも小さいと、ブレードエッジのトナー入力がある長手方向(電子写真感光体軸方向)全幅に対して、ダム層が形成されない、もしくはすぐに破綻してしまう箇所が発生してしまうか、あるいは、ダム層が形成されても長期的にダム層が保たれずに破綻してしまう箇所が発生し、長期に渡ってクリーニング不良を抑制することができない。
逆にシリカ量の比(Sia/Sib)が、0.0009X+3.2727よりも大きいと、ブレードエッジのトナー入力がある長手方向(電子写真感光体軸方向)全幅に対して、ダム層が形成されるためクリーニング不良は抑制できるが、ブレードエッジに堆積するシリカ量が多いために、わりに早い段階でシリカによるフィルミングやメダカが発生して異常が発生したり、その部分を基点としてブレードの摩耗が促進されて、結果クリーニング不良が発生してしまう。
トナーの平均円形度は、0.95〜0.99であることが好ましく、0.95よりも低い場合には、現像時の画像均一性が悪化したり、電子写真感光体から中間転写体もしくは中間転写体から転写材へのトナー転写効率が低下し均一転写が得られなくなる。さらには、転写残トナーが多くなるため、上記良好なシリカ量の比(Sia/Sib)が得られなくなり、クリーニング不良の発生を促進してしまう恐れがある。一方、トナーの平均円形度が0.99よりも高い場合には、転写残トナーはクリーニングブレードを擦り抜け易くなり、その結果、クリーニング不良の発生を促進してしまう恐れがある。
トナーの表面には、少なくとも一次平均粒径が80〜500nmの大粒径シリカが添加されることが好ましく、特に100〜400nmの大粒径シリカが添加されることが好ましい。これによりダム層が安定して形成されやすくなるとともに、スペーサ効果によりトナー粒子の非静電的付着力を低減することができるため、クリーニングされやすくなる。さらには、高速機のように経時での機械的ストレスの大きい場合においてもシリカがトナーの表面に埋没しにくいため、上記シリカ量の比(Sia/Sib)の関係が長期に渡って維持され、長期に渡ってクリーニング不良を抑制することができる。
シリカの一次平均粒径が80nmよりも小さい場合には、ダム層が安定して形成されないため破綻しやすくなるとともに、スペーサ効果が十分に得られないためトナー粒子の非静電的付着力を十分に低減することができなくなるため、クリーニングされにくくなる。さらには、高速機のように経時での機械的ストレスの大きい場合において、シリカがトナー表面に埋没しやすいため、上記シリカ量の比(Sia/Sib)の関係が長期に渡って維持されず、長期に渡ってクリーニング不良を抑制することができなくなってしまう。逆に、シリカの一次平均粒径が500nmよりも大きい場合には、シリカ自体がブレードニップをすり抜けやすく、そこを起点にトナー自体もすり抜けやすくなるため、クリーニング不良が発生してしまう。また、トナー自体の流動性が極端に悪化し、上記シリカ量の比(Sia/Sib)の関係が得られなくなってしまう。
このシリカが添加される割合は、トナー母体100重量部に対して0.5〜5重量部であることが好ましく、特に1〜4重量部であることが好ましい。添加される割合が0.5重量部よりも少ない場合には、スペーサ効果が十分に得られないためトナー粒子の非静電的付着力を低減することができずクリーニング不良が発生しやすくなり、5重量部よりも多い場合には、トナーの流動性が悪化し均一転写性を阻害したり、トナーから離脱するシリカの量が多くなってキャリアや感光体などにスペントし汚染してしまう恐れがある。
また、本発明のカラートナーは、水系媒体中で作製され、得られたものであることが好ましく、特に本発明のトナーにおける小粒径や、形状を得るために効果的である。
製法としては、懸濁重合法、乳化重合会合法(乳化重合凝集法)、溶解懸濁法(ポリマー懸濁法)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
<懸濁重合法>
油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤等を分散し、界面活性剤、その他固体分散剤等が含まれる水系媒体中で後に述べる乳化法によって乳化分散する。その後重合反応を行い粒子化し、余剰にある界面活性剤等を洗浄除去してトナー粒子を得る。
重合性単量体としてアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有すアクリレート、メタクリレートなどを一部用いることによってトナー粒子表面に官能基を導入できる。
また、使用する分散剤として酸基や塩基性基を有するものを選ぶことよって粒子表面に分散剤を吸着残存させ、官能基を導入することができる。
<乳化重合会合法>
水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途着色剤、離型剤等を水系媒体中分散した分散体を用意し、混合の後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることによりトナーを得る。ラテックスとして懸濁重合法に使用されうる単量体と同様のものを用いればトナー粒子表面に官能基を導入できる。
<ポリマー懸濁法>
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。水と混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
トナー組成物の油相には、樹脂、プレポリマー、顔料等の着色剤、離型剤、帯電制御剤等を揮発性溶剤に溶解又は分散する。
水系媒体中で、トナー組成物からなる油相を界面活性剤、固体分散剤等の存在下で分散させ、プレポリマーの反応を行なわせて粒子化する。
トナー粒子に官能基を導入するには、懸濁重合法で用いた官能基を有する単量体との共重合体や、ポリエステル樹脂の場合には酸の単量体として酸基の官能基を3以上有するものを用いたり、得られたポリエステル樹脂の末端の水酸基をさらに複数の酸基を有する化合物によりエステル化することによって得ることができる。また、後に述べる水系媒体中での分散安定剤として、酸基を有する界面活性剤や極性高分子、有機、無機樹脂微粒子を用い、トナー粒子表面に残存させ酸基を導入することができる。酸基としてはカルボキシル基、スルホン基、スルホン酸基、りん酸基などが挙げられる。
キャリア粒径は、重量平均粒径が15〜40μmであることが好ましく、15μmよりも小さい場合には、転写工程においてキャリアも一緒に転写されてしまうキャリア付着が起こりやすくなり、逆に40μmよりも大きい場合には、キャリア付着は起りにくいものの、高画像濃度を得るためにトナー濃度を高くした場合、地汚れが発生しやすくなる恐れがある。また、潜像のドット径が小さい場合、ドット再現性のバラツキが大きくなり、ハイライト部の粒状性が悪くなる恐れもある。
クリーニングブレードの電子写真感光体への当接圧は、当接圧0.15〜0.4N/cmであるのが好ましく、特に0.18〜0.3N/cmであることが好ましい。当接圧が0.15N/cm未満の場合、クリーニングブレードによる電子写真感光体への圧接が弱く、トナーの阻止力が著しく低下してダム層が形成されにくくなり、トナーがすり抜け易くなって高いクリーニング性能を実現できない。また、当接圧が0.4N/cmを超える場合、電子写真感光体を回転させるために大きなトルクが必要となり、ブレード鳴きが発生しやすくなる。また、クリーニングブレードに折れ曲がり変形が生じ、電子写真感光体に対していわゆる腹当たり状態になるのでクリーニング不良が発生してしまう。さらには、クリーニングブレード自体の摩耗を促進することにもなる。
クリーニングブレードの硬度(JIS−A硬度/JIS K6253硬さ試験で規定)は、70〜80°であるのが好ましく、より好ましくは72〜76度であるのが好ましい。硬度が70度未満の場合には、軟らかくクリーニングブレード自体が摩耗しやすいために、摩耗により生じる隙間のためにトナーすり抜けが発生し経時でクリーニング性能が劣化しやすい。また、硬度が80°を超える場合には、硬いためクリーニングブレードの欠けが生じやすく、経時でクリーニング性能が劣化しやすい。
クリーニングブレードの反発弾性(JIS K6255反発弾性試験で規定)は、25℃において20〜60%であるのが好ましく、より好ましくは30〜50%であるのが好ましい。反発弾性が20%未満の場合には、ブレードニップでトナーが一度すり抜けてしまうとその部分で連続的なトナーのすり抜けが発生してしまうためクリーニング不良が起こりやすく、反発弾性が60%を超える場合は、ブレードエッジが微小に振動するスティックスリップ運動が激しくなり、ブレードエッジのカケを誘発して、早い段階でクリーニング不良が起こりやすくなってしまう。
クリーニングブレードは、ポリウレタン材料で形成される。ポリウレタンは、イソシアネート化合物とポリオール化合物との反応によって得られる。
なお、イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる
また、ポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール等が挙げられる。なお、アクリルポリオールを構成する原料モノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等が挙げられる。
本発明の画像形成方法は、複数の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段を有するタンデム型であることが好ましい。電子写真感光体を複数個配備して、各々の回転時に1色ずつ現像するいわゆるタンデム型では、潜像形成工程と現像・転写工程とが各色毎に行なわれて各色のトナー像が形成されるため、単色の画像形成速度とフルカラーの画像形成速度との差が小さく、高速印字に対応できる利点を有している。しかし、各色のトナー像を別々の電子写真感光体に形成し、各色トナー層の積層(色重ね)を行なうことによりフルカラー画像を形成するため、各色のトナー粒子間での帯電性等が異なるなど特性にばらつきがあると各色のトナー粒子による現像トナー量に差が生じ、色重ねによる二次色の色相の変化が大きくなり、言い換えれば、色再現性が低下する。
タンデム型による画像形成方法に使用されるトナーにおいては、各色のバランスを制御するための現像トナー量を安定化すること(各色のトナー粒子間でばらつきがないこと)、各色のトナー粒子間で電子写真感光体及び転写材に対する付着性が均一であることが必要である。これに関しては、本発明のトナーとキャリアにて達成することが可能となる。
また、定着手段として一般的には、熱及び圧力によりトナーを定着するものであり、磁性金属から構成されて電磁誘導により加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに張り渡され、前記加熱ローラにより加熱されるとともにこれらのローラによって回転される無端帯状のトナー加熱媒体と、前記トナー加熱媒体を介して前記定着ローラに圧接されるとともに、前記トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有することにより、定着ベルトの温度が短時間で上昇し、かつ安定した温度制御が可能となる。また、表面の粗い転写材を使用した場合にも、定着時にある程度転写紙の表面に応じた状態で定着ベルトが作用するため、十分な定着性が得られるようになる。
また、帯電手段は、少なくとも交番電圧を重畳した直流電圧を印加するのが好ましい。
交番電圧を重畳した直流電圧を印加することにより、直流電圧のみを印加する場合に比べて電子写真感光体の表面電位を所望の値に安定化させることができるため、より均一帯電させることが可能となる。
さらに、帯電手段は、電子写真感光体に帯電部材を接触させ、帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なうのが好ましい。電子写真感光体に帯電部材を接触させ、帯電部材に電圧を印加して帯電を行なうことによって、特に交番電圧を重畳した直流電圧を印加することで得られる均一帯電性の効果をさらに向上させることが可能となる。
また、定着手段は、オイルレスあるいはオイル微量塗布タイプであるのが好ましい。これを達成するために、トナー粒子中に離型剤(WAX)を含有し、さらにそれがトナー粒子中に微分散しているものを定着するのが好ましい。離型剤がトナー粒子中に微分散しているトナーにより、定着時に離型剤が浸み出しやすく、オイルレス定着装置において、あるいは微量オイル塗布定着装置でオイル塗布効果が少なくなってきた場合においても、トナーのベルト側への転移を抑制することができる。
離型剤がトナー粒子中に分散した状態で存在するためには、離型剤と結着樹脂とは相溶しないことが好ましい。また、離型剤がトナー粒子中に微分散するためには、例えばトナー製造時の混練の剪断力を利用する方法がある。離型剤の分散状態は、トナー粒子の薄膜切片をTEMで観察することにより判断できる。離型剤の分散径は小さい方が好ましいが、小さすぎると定着時の染み出しが不十分な場合がある。従って、倍率1万倍で離型剤が確認できれば、離型剤が分散した状態で存在していると判断する。1万倍で離型剤が確認できない大きさでは、微分散していたとしても、定着時の染み出しが不十分な場合がある。
(トナーの特性評価方法)
<重量平均粒径(D4)、体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)>
トナーの重量平均粒径(D4)、体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Multisizer 3 Version3.51)にて解析を行なった。具体的にはガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩:ネオゲンSC−A、第一工業製薬社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行なった。測定は装置が示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
<平均円形度>
トナーの平均円形度は、平均円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義される。フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」;シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行なった。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩:ネオゲンSC−A,第一工業製薬社製)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて濃度を5000〜15000個/μlが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。
本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5000〜15000個/μlにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、すなわち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことができないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3〜7μmの場合、トナー量を0.1〜0.5g添加することにより分散液濃度を5000〜15000個/μlにあわせることが可能となる。
<シリカ量>
現像ユニット補給前のNewトナー3gを、自動加圧成型機(T−BRE−32 Maekawa社製)にて、荷重6.0t、加圧時間60secにて直径4cm、厚さ2mmのペレットを成型し、ペレットエッジのバリや表面の付着物を取り除いて測定サンプルとする。
このように作製したペレットを、蛍光X線(ZSX−100e 理学電機製)にてX線管球の管電圧50kV、管電流10mAの条件で、定量分析によりペレットトナーサンプルのシリカの部数を測る。
定量分析とは、予め母体トナーに対してシリカの添加量が既知であるサンプルを、添加するシリカ量を変えて幾つか作製し、蛍光X線でそのサンプルを測定してシリカのカウント数を求めることで検量線を作成し、その検量線を使用して、求めたいサンプルのシリカ部数を逆算して求める方法である。検量線を求めるサンプルとしては、本発明では、同一トナー母体100重量部に対してシリカをそれぞれ1重量部、3重量部、9重量部添加した3つのサンプルを使用した。
以上のようにして、補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)を求める。
また、クリーニングブレードエッジに堆積した粉体中に存在するシリカ量(Sia)は、ランニング100枚出力後のブレードエッジに堆積した粉体を回収して、上記方法にて同様に求める。
(キャリアの特性評価方法)
<重量平均粒径>
キャリアの重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。この場合の重量平均粒径Dwは、式(1)で表わされる。
(数1)
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)} … (1)
式(1)中、Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは、各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明においては、2μmを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子の粒径の下限値を採用した。
また、キャリア及びキャリアの芯材粒子における個数平均粒径Dpは、個数基準で測定された粒子の粒径分布に基づいて算出されたものである。この場合の個数平均粒径Dpは、式(2)で表わされる。
(数2)
Dp=(1/ΣN)×(ΣnD) … (2)
式(2)中、Nは、計測した全粒子数を示し、nは、各チャネルに存在する粒子の総数を示し、Dは、各チャネル(2μm)に保存する粒子の粒径の下限値を示す。
本発明において、粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができる。その測定条件は以下の通りである。
[1]粒径範囲:8〜100μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
以下、本発明の画像形成方法に用いられるトナーについて説明する。なお、本発明は、ここに例示されるトナーに限定されるものではない。
本発明の画像形成方法に用いるトナーは、ポリマー懸濁法に近く、少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中にそれぞれ溶解又は分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる。

(変性ポリエステル)
本発明に係るトナーはバインダー樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
なお、2価アルコール(DIO)、及び3価以上の多価アルコール(TO)としては、上記粉砕法で使用したものと同様のものを使用することができる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
なお、2価カルボン酸(DIC)、及び3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、上記粉砕法で使用したのと同様のものを使用することができる。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
なお、多価アルコール化合物(PO)、及び多価カルボン酸(PC)としては、上記粉砕法で使用されたものの他、重縮合により活性水素基を有するポリエステルを形成できるものであれば、他のものを使用することも可能である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。
変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。
変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
(未変性ポリエステル)
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダー樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。
(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダー樹脂は低酸価バインダー樹脂が帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明で用いる着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練を行い、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
(離型剤)
また、トナーバインダー、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。本発明で用いるワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。
本発明で使用するワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
(帯電制御剤)
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLRー147(日本カ一リット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明において帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させる事もできるし、もちろん有機溶剤に直接溶解、分散する際に加えても良いし、トナー表面にトナー粒子作製後固定化させてもよい。
(外添剤)
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、酸化物微粒子の他に、無機微粒子や疎水化処理無機微粒子を併用することができる。本発明では、先述のように、クリーニング性を向上させるため、少なくとも一次平均粒径が80〜500nmのシリカが添加されることが好ましいが、主たる外添剤として疎水化処理された一次粒子の平均粒径が5nm〜70nmの無機微粒子を少なくとも1種類以上含むことがより望ましい。さらに疎水化処理された一次粒子の平均粒径が5nm以上20nm以下の無機微粒子を少なくとも1種類以上含み、かつ、30nm以上70nm以下の無機微粒子を少なくとも1種類以上含むことがより望ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。
それらは、条件を満たせば公知のものすべてが使用可能である。例えば、シリカ微粒子、疎水性シリカ、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど)、金属酸化物(チタニア、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモンなど)、フルオロポリマー等を含有してもよい。
特に好適な添加剤としては、疎水化されたシリカ、チタニア、酸化チタン、アルミナ微粒子があげられる。シリカ微粒子としては、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21、HDK H 1303(以上、ヘキスト社製)やR972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上、日本アエロジル社製)がある。また、チタニア微粒子としては、P−25(日本アエロジル社製)やSTT−30、STT−65C−S(以上、チタン工業社製)、TAF−140(富士チタン工業社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(以上、テイカ社製)などがある。特に疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、T−805(日本アエロジル社製)やSTT−30A、STT−65S−S(以上、チタン工業社製)、TAF−500T、TAF−1500T(以上、富士チタン工業社製)、MT−100S、MT−100T(以上、テイカ社製)、IT−S(石原産業社製)などがある。
疎水化処理された酸化物微粒子、シリカ微粒子及びチタニア微粒子、アルミナ微粒子を得るためには、親水性の微粒子をメチルトリメトキシシランやメチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤で処理して得ることができる。またシリコーンオイルを必要ならば熱を加えて無機微粒子に処理した、シリコーンオイル処理酸化物微粒子、無機微粒子も好適である。
シリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル等が使用できる。
無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。その中でも特にシリカと二酸化チタンが好ましい。
これら外添剤全体の添加量は、トナー100重量部に対し0.5から6重量部、好ましくは1.0から5重量%を用いることができる。
この他高分子系微粒子、たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
(2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(以上、旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(以上、住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(以上、ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(以上、大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(以上、トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(以上、ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。
このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。例えばビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂が挙げられる。樹脂微粒子の平均粒径は5〜2000nm、好ましくは20〜300nmである。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。
さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
トナーを2成分系現像剤として用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、現像剤としてトナー濃度が1〜10wt%が好ましい。
磁性キャリアとしては、粒子径20〜50μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。
また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、トナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー又は非磁性トナーとしても用いることができる。
本発明によれば、少なくとも複数の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、転写手段を有するタンデム型画像形成装置、画像形成方法が提供される。これによって、1ドラム型画像形成装置にくらべて、非常に高速で良好なフルカラー画像を得ることができる。
また、本発明によれば、電子写真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することで、色ズレを抑えた良好な画像が提供される。さらに中間転写体を介するレイアウトによって、画像形成装置内のレイアウトの自由度が向上し、装置の小型化、メンテナンス性の向上などが達成される。
(現像方式)
本発明において感光体の潜像を現像するに際しては、交互電界を印加することが好ましい。
図1に示した現像器(700)において、現像時、現像スリーブ(710)には、電源(720)により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部(730)に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブ(710)およびキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体(740)に飛翔し、感光体の潜像に対応して付着する。
振動バイアス電圧の最大値と最小値の差(ピーク間電圧)は、0.5〜5kVが好ましく、周波数は1〜10kHzが好ましい。振動バイアス電圧の波形は、矩形波、サイン波、三角波等が使用できる。振動バイアスの直流電圧成分は、上記したように背景部電位と画像部電位の間の値であるが、画像部電位よりも背景部電位に近い値である方が、背景部電位領域へのかぶりトナーの付着を防止する上で好ましい。
振動バイアス電圧の波形が矩形波の場合、デューティ比を50%以下とすることが望ましい。ここでデューティ比とは、振動バイアスの1周期中でトナーが感光体に向かおうとする時間の割合である。このようにすることにより、トナーが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を大きくすることができるので、トナーの運動がさらに活発化し、トナーが潜像面の電位分布に忠実に付着してざらつき感や解像力を向上させることができる。またトナーとは逆極性の電荷を有するキャリアが感光体に向かおうとするピーク値とバイアスの時間平均値との差を小さくすることができるので、キャリアの運動を沈静化し、潜像の背景部にキャリアが付着する確率を大幅に低減することができる。
(帯電方式)
本発明の画像形成方法において使用される帯電装置としては、例えば図2及び図3に示した帯電装置を用いることができる。
<ローラ帯電の場合>
図2に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体である像担持体としての感光体(感光ドラム)(1)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラム(1)に接触させた帯電部材である帯電ローラ(2)は芯金(21)とこの芯金の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層(22)を基本構成とし、芯金(21)の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラム(1)に所定の加圧力で押圧させており、本図の場合は、この帯電ローラ(2)は感光ドラム(1)の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ(2)は、直径9mmの芯金(21)上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層(22)を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラの芯金(21)と図示の電源(3)とは電気的に接続されており、電源により帯電ローラに対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
<ファーブラシ帯電の場合>
図3に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体である像担持体としての感光体(感光ドラム)(1)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この例においては、感光体(1)に対して、ファーブラシによって構成されるブラシローラ(4)が、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としてのファーブラシローラ(4)は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金(41)に、ブラシ部としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部(42)のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
ファーブラシローラ(4)の抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×10Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムにファーブラシローラをニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために10Ω以上必要であり、感光体表面に十分に電荷を注入させるために10Ω以下である必要がある。
ブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたものが挙げられ、これらを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。また、ブラシの材質としては、ユニチカ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等の市販品として入手できる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラ(4)は感光体(1)の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体(1)面に対して速度差を持って接触する。そしてこのファーブラシローラ(4)に電源(3)から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
本例ではファーブラシローラ(4)による感光体(1)の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転する感光体(1)の表面はファーブラシローラ(4)に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
<磁気ブラシ帯電の場合>
図3において、接触式の帯電装置が磁気ブラシによって構成されるブラシローラであり、このブラシローラがブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としての磁気ブラシとしては、平均粒径:25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、重量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する、平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作製された被覆磁性粒子、および、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の速さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
本発明で使われる帯電部材の形状としては磁気ブラシの他にも、帯電ローラ、ファーブラシなど、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。帯電ローラを用いる場合、芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して用いるのが一般的である。また、ファーブラシを用いる場合、例えばファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属、および金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電器とする。
磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
本発明で使われる帯電部材の形状としては、上記の帯電ローラ、ファーブラシローラ、磁気ブラシローラに限られるものではなく、どのような形態をとってもよく、電子写真装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。
(プロセスカートリッジ)
本発明の現像剤は、例えば図4に示すようなプロセスカートリッジを備えた画像形成装置において使用することができる。
本発明においては、上述の感光体、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
図4に示したプロセスカートリッジ(1)は、感光体(11)、帯電手段(12)、現像手段(13)、クリーニング手段(14)を備えている。動作を説明すると、感光体(11)が所定の周速度で回転駆動される。感光体(11)は回転過程において、帯電手段(12)によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体(11)の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段(13)によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体(11)面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体(11)の表面は、クリーニング手段(14)によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
(定着装置)
本発明の画像形成方法において使用される定着装置としては、例えば図5に示した帯電装置を用いることができる。
図5に示す定着装置は、誘導加熱手段(6)の電磁誘導により加熱される加熱ローラ(1)と、加熱ローラ(1)と平行に配置された定着ローラ(2)(対向回転体)と、加熱ローラ(1)と定着ローラ(2)とに張り渡され、加熱ローラ(1)により加熱されるとともに少なくともこれらの何れかのローラの回転により矢印A方向に回転する無端帯状の耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)(3)と、ベルト(3)を介して定着ローラ(2)に圧接されるとともにベルト(3)に対して順方向に回転する加圧ローラ(4)(加圧回転体)とから構成されている。
加熱ローラ(1)は例えば鉄、コバルト、ニッケルまたはこれら金属の合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなり、外径を例えば20〜40mm、肉厚を例えば0.3〜1.0mmとして、低熱容量で昇温の早い構成となっている。
定着ローラ(2)(対向回転体)は、例えばステンレススチール等の金属製の芯金(2a)と、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金(2a)を被覆した弾性部材(2b)とからなる。そして、加圧ローラ(4)からの押圧力でこの加圧ローラ(4)と定着ローラ(2)との間に所定幅の接触部を形成するために外形を20〜40mm程度として加熱ローラ(1)より大きくしている。弾性部材(2b)は、その肉厚を4〜6mm程度としている。この構成により、加熱ローラ(1)の熱容量は定着ローラ(2)の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ(1)が急激に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
加熱ローラ(1)と定着ローラ(2)とに張り渡されたベルト(3)は、誘導加熱手段(6)により加熱される加熱ローラ(1)との接触部位(W1)で加熱される。そして、ローラ(1),(2)の回転によってベルト(3)の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。
また、図6にベルト(3)の構成を示す。ベルト(3)の構成は、以下の通りである。
内層から表層に向かって下記4層となる。
・基体(樹脂層:ポリイミド(PI)樹脂など)
・発熱層(導電材料として、Ni、Ag、SUS等):(3a)
・中間層(弾性層で均一定着を狙う):(3b)
・表層(離型層)(弗素樹脂材料で、離型効果とオイルレスを狙う):(3c)
離型層(3c)の厚さとしては、10μmから300μm程度が望ましく、特に200μm程度が望ましい。このようにすれば、転写材(11)上に形成されたトナー像(T)をベルト(3)の表層部が十分に包み込むため、トナー像(T)を均一に加熱溶融することが可能になる。
離型層(3c)の厚さ、即ち表面離型層は経時耐磨耗性を確保するためには最低10μmは必要である。また、離型層(3c)の厚さが300μmよりも大きい場合には、ベルト(3)の熱容量が大きくなってウォームアップにかかる時間が長くなる。さらに加えて、トナー定着工程においてベルト表面温度が低下しにくくなって、定着部出口における融解したトナーの凝集効果が得られず、ベルトの離型性が低下してトナーがベルトに付着する、いわゆるホットオフセットが発生する。
なお、ベルト(3)の基材として、上記金属からなる発熱層(3a)の代わりに、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂などの耐熱性を有する樹脂層を用いてもよい。
加圧ローラ(4)は、たとえば銅またはアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金(4a)と、この芯金(4a)の表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材(4b)とから構成されている。芯金(4a)には上記金属以外にSUSを使用しても良い。加圧ローラ(4)はベルト(3)を介して定着ローラ(2)を押圧して定着ニップ部(N)を形成しているが、本実施の形態では、加圧ローラ(4)の硬度を定着ローラ(2)に比べて硬くすることによって、加圧ローラ(4)が定着ローラ(2)(及びベルト(3))へ食い込む形となり、この食い込みにより、記録材(11)は加圧ローラ(4)表面の円周形状に沿うため、記録材(11)がベルト(3)表面から離れやすくなる効果を持たせている。この加圧ローラ(4)の外径は定着ローラ(2)と同じ20〜40mm程度であるが、肉圧は0.5〜2.0mm程度で定着ローラ(2)より薄く構成されている。
電磁誘導により加熱ローラ(1)を加熱する誘導加熱手段(6)は、図5に示すように、磁界発生手段である励磁コイル(7)と、この励磁コイル(7)が巻き回されたコイルガイド板(8)とを有している。コイルガイド板(8)は加熱ローラ(1)の外周面に近接配置された半円筒形状をしており、励磁コイル(7)は長い一本の励磁コイル線材をこのコイルガイド板(8)に沿って加熱ローラ(1)の軸方向に交互に巻き付けたものである。なお、励磁コイル(7)は、発振回路が周波数可変の駆動電源(図示せず)に接続されている。
励磁コイル(7)の外側には、フェライト等の強磁性体よりなる半円筒形状の励磁コイルコア(9)が、励磁コイルコア支持部材(10)に固定されて励磁コイル(7)に近接配置されている。
(画像形成装置)
本発明の画像形成方法が実施される画像形成装置としては、例えば図7、図8に示した画像形成装置を用いることができる。
図7において、本体(100)は電子写真方式によるカラー画像形成を行なうための画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)、画像形成部(130Bk、130C、130M、130Y)、給紙部(140)から主に構成されている。画像信号を元に、画像処理部(図示せず)で画像処理を行ない、画像形成用の黒(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色信号に変換し、画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)に送信する。画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)は、例えば、レーザ光源、回転多面鏡等の偏向器、走査結像光学系及びミラー群(いずれも図示せず)からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部(130Bk、130C、130M、130Y)に各色信号に応じた画像書込を行なう。
画像形成部(130Bk、130C、130M、130Y)は、黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)を備え、これらの各色用の感光体(210Bk、210C、210M、210Y)には通常OPC感光体が用いられる。各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)の周囲には、帯電装置(215Bk、215C、215M、215Y)、上記画像書込部(120Bk、120C、120M、120Y)からのレーザ光の露光部、各色用の現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)、1次転写装置(230Bk、230C、230M、230Y)、クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)、除電装置(図示せず)等が配設されている。なお、上記現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)には、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。また、中間転写ベルト(220)が各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)と1次転写装置(230Bk、230C、230M、230Y)との間に介在し、この中間転写ベルト(220)に各感光体から各色のトナー像が順次重ね合わせて転写され、各感光体上のトナー像を担持する。
場合によっては、この中間転写ベルト(220)の外側で、最終色の1次転写位置通過後で2次転写位置通過前の位置に転写前帯電手段としてのプレ転写チャージャ(502)が配設されるのが好ましい。このプレ転写チャージャ(502)は、上記1次転写部で感光体(210)に転写された中間転写ベルト(220)上のトナー像を転写材としての転写紙に転写する前に、トナー像をトナー像と同極性に均一に帯電するものである。
各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)から転写された中間転写ベルト(220)上のトナー像は、ハーフトーン部及びベタ部を含んでいたりトナーの重ね合せ量が異なる部分を含んでいたりするため、帯電量がばらついている場合がある。また、中間転写ベルト移動方向における1次転写部の隣接下流側の空隙に発生する剥離放電により、1次転写後の中間転写ベルト(220)上のトナー像内に帯電量のばらつきが発生する場合もある。このような同一トナー像内の帯電量のばらつきは中間転写ベルト(220)上のトナー像を転写紙に転写する2次転写部における転写余裕度を低下させてしまう。そこで、プレ転写チャージャ(502)で転写紙へ転写する前のトナー像をトナー像と同極性に均一に帯電することにより、同一トナー像内の帯電量のばらつきを解消し、2次転写部における転写余裕度を向上させている。
以上、本実施形態によれば、各感光体(210Bk、210C、210M、210Y)から転写した中間転写ベルト(220)上のトナー像をプレ転写チャージャ(502)で均一に帯電することにより、中間転写ベルト(220)上のトナー像内に帯電量のばらつきがあっても、2次転写部における転写特性を、中間転写ベルト(220)上のトナー像の各部に渡ってほぼ一定にすることができる。従って、転写紙へ転写する時の転写余裕度の低下を抑え、トナー像を安定して転写できる。
なお、上記実施形態において、プレ転写チャージャ(502)で帯電される帯電量は、帯電対象物である中間転写ベルト(220)の移動速度に依存して変化する。例えば、中間転写ベルト(220)の移動速度が遅ければ、中間転写ベルト(220)上のトナー像の同一部分がプレ転写チャージャ(502)による帯電領域を通過する時間が長くなるので、帯電量が大きくなる。逆に、中間転写ベルト(220)の移動速度が速いと、中間転写ベルト(220)上のトナー像の帯電量が小さくなる。従って、中間転写ベルト(220)上のトナー像がプレ転写チャージャ(502)による帯電位置を通過している途中に中間転写ベルト(220)の移動速度が変化するような場合には、その中間転写ベルト(220)の移動速度に応じて、トナー像に対する帯電量が途中で変化しないようにプレ転写チャージャ(502)を制御することが望ましい。
また、プレ転写チャージャ(502)は、放電ワイヤ(502a)と、その放電ワイヤ(502a)と中間転写ベルト(220)との間に介在させるグリッド電極(502b)と、放電ワイヤ(502a)を囲む導電部材からなるケーシング(502c)とを備え、プレ転写チャージャ(502)用電源(803)により放電ワイヤ(502a)に中間転写ベルト(220)上のトナー像の帯電極性と同極性の直流高電圧が印加され、コロナ放電する。
1次転写装置(230Bk,230C,230M,230Y)の間に導電性ローラ(241),(242),(243)が設けられている。そして、転写紙は給紙部(140)から給紙された後、レジストローラ対(160)を介して転写ベルト(500)に担持され、中間転写ベルト(220)と転写ベルト(500)が接触するところで2次転写ローラ(600)により中間転写ベルト(220)上のトナー像が転写紙に転写され、カラー画像形成が行なわれる。
そして、画像形成後の転写紙は転写ベルト(500)で定着装置(150)に搬送され、画像が定着されてカラー画像が得られる。転写されずに残った中間転写ベルト(220)上のトナーは、中間転写ベルトクリーニング装置(260)によってベルトから除去される。
転写紙への転写前の中間転写ベルト(220)上のトナー極性は、現像時と同じマイナス極性であるため、2次転写ローラ(600)にはプラスの転写バイアス電圧が印加され、トナーは転写紙上に転写される。この部分でのニップ圧が転写性に影響し、定着性に大きく影響する。また、転写されずに残った中間転写ベルト(220)上のトナーは、転写紙と中間転写ベルト(220)とが離れる瞬間にプラス極性側に放電帯電され、0〜プラス側に帯電される。なお、転写紙のジャム時や非画像域に形成されたトナー像は、2次転写の影響を受けないため、もちろんマイナス極性のままである。
感光体層の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47mWとしている。感光体(黒)(210Bk)の帯電(露光側)電位V0を−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470V、すなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行なわれるものである。感光体(黒)(210Bk)上に形成されたトナー(黒)の顕像はその後、転写(中間転写ベルト及び転写紙)、定着工程を経て画像として完成される。転写は最初、1次転写装置(230Bk,230C,230M,230Y)から中間転写ベルト(220)へ全色転写された後、更に別の2次転写ローラ(600)へのバイアス印加により転写紙へ転写される。
次に、感光体クリーニング装置について詳細に説明する。
図7において、各現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)と各クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)とは、各々トナー移送管(250Bk、250C、250M、250Y)で接続されている(図6中の破線)。そして、各トナー移送管(250Bk、250C、250M、250Y)の内部には、スクリュー(図示せず)が入っており、各クリーニング装置(300Bk、300C、300M、300Y)で回収されたトナーが、各現像装置(200Bk、200C、200M、200Y)へ移送されるようになっている。
従来の4つの感光体ドラムとベルト搬送との組合せによる直接転写方式では、感光体と転写紙が当接することにより紙粉が付着しトナーを回収すると紙粉を含有しているので、画像形成時にトナー抜け等の画像劣化をきたし使用することができなかった。更に、従来の一つの感光体ドラムと中間転写とを組合せたシステムでは、中間転写体の採用で転写紙転写時の感光体への紙粉付着はなくなったが、感光体への残トナーのリサイクルを行おうした場合、混色したトナーを分離することは実用上不可能である。また、混色トナーを黒トナーとして使用する提案があるが、全色混合しても黒にならず、プリントモードにより色が変化するため1つの感光体の構成ではトナーリサイクルは不可能であった。
これに対して、本実施形態に係るプリンタでは、中間転写ベルト(220)を使用するので紙粉の混入が少なく、かつ、紙転写時の中間転写ベルト(220)への紙粉の付着も防止される。各感光体(210Bk,210C,210M,210Y)が独立した色のトナーを使用するので各感光体クリーニング装置(300Bk,300C,300M,300Y)を接離する必要もなく、確実にトナーのみを回収することができる。
上記中間転写ベルト(220)上に残ったプラス帯電されたトナーは、マイナス電圧が印加された導電性ファーブラシ(262)でクリーニングされる。導電性ファーブラシ(262)への電圧印加方法は、導電性ファーブラシ(261)と極性が異なるだけで全く同一である。転写されずに残ったトナーも2つの導電性ファーブラシ(261),(262)でほとんどクリーニングされる。ここで、導電性ファーブラシ(262)でクリーニングされずに残ったトナー、紙粉、タルク等は、導電性ファーブラシ(262)のマイナス電圧により、マイナス帯電される。次の黒色の1次転写は、プラス電圧による転写であり、マイナス帯電したトナー等は中間転写ベルト(220)側に引き寄せられるため、感光体(黒)(210Bk)側への移行は防止できる。
次に、本実施形態の画像形成装置に使用される中間転写ベルト(220)について説明する。中間転写ベルトは前述のとおり、単層の樹脂層であることが好ましいが、必要に応じて、弾性層や、表層を保有しても良い。
上記樹脂層を構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記弾性層を構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記表層の材料は特に制限は無いが、中間転写ベルト表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、例えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行なうことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
上記樹脂層や弾性層には、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤は特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫,酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
図8は、本発明の画像形成方法が実施される画像形成装置の他の例を示すもので、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。図中、(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(100)上に取り付けるスキャナ、(400)はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体(100)には、中央に、無端ベルト状の中間転写体(10)を設ける。
そして、中間転写体(10)は、図8に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ(14)、(15)、(16)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ(15)の左に、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置(17)を設ける。
また、3つのなかで第1の支持ローラ(14)と第2の支持ローラ(15)間に張り渡した中間転写体(10)上には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段(18)を横に並べて配置してタンデム画像形成装置(20)を構成する。
そのタンデム画像形成装置(20)の上には、図8に示すように、さらに露光装置(21)を設ける。一方、中間転写体(10)を挟んでタンデム画像形成装置(20)と反対の側には、2次転写装置(22)を備える。2次転写装置(22)は、図示例では、2つのローラ(23)間に、無端ベルトである2次転写ベルト(24)を掛け渡して構成し、中間転写体(10)を介して第3の支持ローラ(16)に押し当てて配置し、中間転写体(10)上の画像をシートに転写する。
2次転写装置(22)の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置(25)を設ける。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)に加圧ローラ(27)を押し当てて構成する。
上述した2次転写装置(22)には、画像転写後のシートをこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよいが、そのような場合はこのシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置(22)および定着装置(25)の下に、上述したタンデム画像形成装置(20)と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置(28)を備える。
さて、いまこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第1走行体(33)および第2走行体(34)を走行する。そして、第1走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体(34)に向け、第2走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ(14)、(15)、(16)の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体(10)を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段(18)でその感光体(40)を回転して各感光体(40)上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体(10)の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体(10)上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル(200)の給紙ローラ(42)の1つを選択回転し、ペーパーバンク(43)に多段に備える給紙カセット(44)の1つからシートを繰り出し、分離ローラ(45)で1枚ずつ分離して給紙路(46)に入れ、搬送ローラ(47)で搬送して複写機本体(100)内の給紙路(48)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
そして、中間転写体(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写体(10)と2次転写装置(22)との間にシートを送り込み、2次転写装置(22)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置(22)で搬送して定着装置(25)へと送り込み、定着装置(25)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体(10)は、中間転写体クリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ(49)は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
後記実施例及び比較例に記載の、Tg(ガラス転移温度)、融点、水酸基価、酸価、重量平均分子量、数平均分子量の測定方法は次のとおりである。
(Tgの測定方法)
示差走査熱量計を用いて測定する。具体的には、次のような手順で、島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
〔測定条件〕
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
〔温度条件〕
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
測定した結果は、前記島津製作所製データ解析ソフト(Ta−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。解析方法は2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線の最も低温側に最大ピークを示す点を中心として±5℃の範囲を指定し、解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求める。次に、DSC曲線で前記ピーク温度+5℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能を用いて、DSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がトナーのガラス転移温度(Tg)に相当する。
(融点の測定方法)
イオン性有機化合物の融点の測定には、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。室温から昇温速度10℃/minで180℃まで加熱する。融点は、TAS−100システム中の解析システムを用いて、融点近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
(水酸基価の測定方法)
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加えた。その後、100℃±5℃の浴中に浸して加熱した。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解した。次いで、分解を完全にするため、再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁をよく洗浄した。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行い水酸基価を求めた(JIS K0070−1966に準ずる)。
(酸価の測定方法)
三角フラスコにワックス1〜1.5gを精秤し、これにキシレン20mlを加えた後、加熱溶解する。溶解後ジオキサン20mlを加え、液が濁り又はかすみを生じない間にN/10水酸化カリウム標準メタノール溶液で1%フェノールフタレイン溶液を指示薬としてできるだけ早く滴定する。同時に空試験を行なう。
計算式は下記式1のとおりである。
(数1)式1
酸価=[5.61×(A−B)×f]/S
但し、
A:本試験に要したN/10水酸化カリウム標準メタノール溶液のml数
B:空試験に要したN/10水酸化カリウム標準メタノール溶液のml数
f:N/10水酸化カリウム標準メタノール溶液のファクター
S:試料(g)
(重量平均分子量の測定方法)
ポリエステル樹脂の質量平均分子量はGPC(gel permeation chromatography)によって以下の条件で測定した。
・装置:GPC−150C(ウォーターズ社製)
・カラム:KF801〜807(ショウデックス社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
・試料:濃度0.05〜0.6%の試料を0.1mL注入した。
以上の条件で測定したポリエステル樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリエステル樹脂の質量平均分子量を算出した。
(数平均分子量の測定方法)
数平均分子量は、GPC−150C(ウォーターズ社製)及びカラムKF801〜807(ショウデックス社製)を用いて測定した。このとき、溶媒としては、THF(テトラヒドロフラン)を用い、温度40℃、流速1.0ml/分で測定した。試料としては、0.05〜0.6重量%の樹脂溶液を用い、0.1ml注入した。また、THF100mlに樹脂1gを添加した時の不溶分が75重量%以上である場合は、溶媒として、DMF(ジメチルホルムアミド)を用いた。なお、数平均分子量は、単分散ポリスチレン標準試料を用いて作成した分子量校正曲線から算出した。
以下、本発明を実施例及び比較例にて更に詳細に説明する。なお、本発明は、ここに例示される実施例及び比較例に限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を表わす。
<トナー>
まず、評価に用いたトナーの具体的な作製例について説明する。本発明で用いるトナーは、これらの例に限定されるものではない。
[トナー1]
〜有機微粒子エマルションの合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、メタクリル酸166部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し4時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で6時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、110nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは58℃であり、重量平均分子量は13万であった。
〜水相の調製〜
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
〜フッ素系活性剤水溶液の調製〜
N,N,N−トリメチル−[3−(4−ペルフルオロノネニルオキシベンズアミド)プロピル]アンモニウム、ヨージド製品名フタージェント310(ネオス社製)10部、メタノール297部を容器に入れ、50℃に加熱し透明になるまで攪拌する。得られたフッ素系活性剤メタノール溶液を、攪拌しているイオン交換水693部に滴下し、滴下終了後50℃で30分攪拌して、[フッ素系活性剤水溶液1]を得た。
〜低分子ポリエステルの合成〜
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
〜中間体ポリエステルの合成〜
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、Tg54℃、酸価0.5、水酸基価52であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
〜ケチミンの合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で4時間半反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は417であった。
〜マスターバッチ(MB)の合成〜
水1200部、カーボンブラック(Printex35 デクサ製)540部〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕、 ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて130℃で1時間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
〜油相の作製〜
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバWAX10O部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
〜乳化−脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで25分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
〜洗浄−フッ素活性剤処理−乾燥−風篩〜
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
(5):[濾過ケーキ1]630部、イオン交換水2928部を容器に入れ、スリーワンモータ(新東科学製)で攪拌(回転数:400rpmで5分)して30℃に加熱する。回転数・温度を保ちながら[フッ素系活性剤水溶液1]11部を滴下する。滴下終了後60分間攪拌し、濾過を行い[フッ素系活性剤処理後濾過ケーキ1]を得た。
[フッ素系活性剤処理後濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。そして、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体を得た。
このトナー母体100重量部に、平均粒径15nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)を0.5部と、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.6部と、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部とを加え、ヘンシェル20C(三井鉱山製)を用い回転数2390rpmで7分混合して外添処理をしてからフルイがけをして[トナー1]を作製した。
[トナー2]
[トナー1]において、外添処理の時間を7分から5分にして[トナー2]を作製した。
[トナー3]
[トナー1]において、外添処理の回転数を2390rpmから2010rpmに、時間を7分から4分にして[トナー3]を作製した。
[トナー4]
[トナー3]において、〜乳化−脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを作製した。
得られたトナー母体100部に、平均粒径15nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)を0.5部と、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.6部と、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)2.0部とを加え、ヘンシェル20C(三井鉱山製)を用い回転数2010rpmで4分混合して外添処理をしてからフルイがけをして[トナー4]を作製した。
〜乳化−脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー2]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー2]を投入し、30℃で5時間脱溶剤した後、45℃で3時間熟成を行い、[分散スラリー2]を得た。
[トナー5]
[トナー1]において、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部を平均粒径90nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部に変更した以外は全く同様にして[トナー5]を作製した。
[トナー6]
[トナー1]において、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.6部を0.4部に、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部を平均粒径490nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部に変更した以外は全く同様にして[トナー6]を作製した。
[トナー7]
[トナー3]において、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部を4.9部に変更した以外は全く同様にして [トナー7]を作製した。
[トナー8]
[トナー1]において、〜乳化−脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを作製した。
得られたトナー母体100部に、平均粒径15nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.4部と、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.3部と、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部とを加え、ヘンシェル20C(三井鉱山製)を用い回転数2010rpmで4分混合して外添処理をしてからフルイがけをして[トナー8]を作製した。
〜乳化−脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で7,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数16,000rpmで35分間混合し[乳化スラリー3]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー3]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー3]を得た。
[トナー9]
[トナー1]において、〜乳化−脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを作製した。
得られたトナー母体100部に、平均粒径15nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.5部と、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.6部と、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部とを加え、ヘンシェル20C(三井鉱山製)を用い回転数2010rpmで4分混合して外添処理をしてからフルイがけをして[トナー9]を作製した。
〜乳化−脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数10,000rpmで25分間混合し[乳化スラリー4]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー4]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー4]を得た。
[トナー10]
[トナー1]において、〜乳化−脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを作製した。
得られたトナー母体100部に、平均粒径15nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.5部と、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.6部と、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部とを加え、ヘンシェル20C(三井鉱山製)を用い回転数2390rpmで7分混合して外添処理をしてからフルイがけをして[トナー10]を作製した。
〜乳化−脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で4,500rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数11,000rpmで25分間混合し[乳化スラリー5]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー5]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー5]を得た。
[トナー11]
[トナー1]において、〜乳化−脱溶剤〜の工程を以下に変更した以外は全く同様にトナーを作製した。
得られたトナー母体100部に、平均粒径15nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.4部と、平均粒径15nmの酸化チタン微粉体(イソブチルトリメトキシシラン処理)0.3部と、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部とを加え、ヘンシェル20C(三井鉱山製)を用い回転数2010rpmで4分混合して外添処理をしてからフルイがけをして[トナー11]を作製した。
〜乳化−脱溶剤〜
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で7,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数17,000rpmで40分間混合し[乳化スラリー6]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー6]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー6]を得た。
[トナー12]
[トナー1]において、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部を平均粒径70nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部に変更した以外は全く同様にして[トナー12]を作製した。
[トナー13]
[トナー1]において、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部を0.4部に変更した以外は全く同様にして[トナー13]を作製した。
[トナー14]
[トナー1]において、平均粒径140nmのシリカ微粉体(ヘキサメチルジシラザン処理)0.6部を5.3部に変更した以外は全く同様にして[トナー14]を作製した。
以上のようにして作製したトナー1〜14の物性を表1に示す。

Figure 2008310207
<キャリア>
次に、評価に用いたキャリアの具体的な作製例について説明する。本発明で用いるキャリアは、これらの例に限定されるものではない。
[キャリアAの作製]
アクリル樹脂溶液(固形分50wt%) 21.0部
グアナミン溶液(固形分70wt%) 6.4部
アルミナ粒子[0.3μm、固有抵抗1014(Ω・cm)] 7.6部
シリコン樹脂溶液 65.0部
[固形分23wt%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
アミノシラン 1.0部
[固形分100wt%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
トルエン 60部
ブチルセロソルブ 60部
をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂のブレンド被覆膜形成溶液を得た。芯材として焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0:平均粒径;35μm]を用い、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.15μmになるようにスピラコーター(岡田精工社製)により塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕し、キャリアを得た。結着樹脂膜厚測定は、透過型電子顕微鏡にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆膜を観察することができるため、その膜厚の平均値をもって膜厚とした。こうして、重量平均粒径35μmのキャリアAを得た。
[キャリアBの作製]
キャリアAにおいて、芯材の焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0:平均粒径;35μm]の平均粒径を20μmに変更した以外は、キャリアAと同様にして重量平均粒径20μmのキャリアBを得た。
[キャリアCの作製]
キャリアAにおいて、芯材の焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe48.0:平均粒径;35μm]の平均粒径を45μmに変更した以外は、キャリアAと同様にして重量平均粒径45μmのキャリアCを得た。
こうして作製したキャリアA〜Cの物性を表2に示す。
Figure 2008310207
<2成分現像剤の作製>
上記トナー1〜14と上記フェライトキャリアA〜Cを用い、キャリア100重量部に対しトナー7重量部を容器が転動して攪拌される型式のターブラミキサーを用いて均一混合し帯電させて現像剤を作製した。
<クリーニングブレード>
評価に用いたクリーニングブレードの物性を表3に示す。本発明で用いるブレードは、これらの例に限定されるものではない。
Figure 2008310207
<当接条件>
クリーニングブレードを電子写真感光体に当接させる条件を表4に示す。
Figure 2008310207
<評価機条件>
富士ゼロックス社製のDocuColor 8000 Digital Pressを改造して線速を調整可能にした機械を評価機に使用した。評価機の線速条件を表5に示す。
Figure 2008310207
<評価方法>
富士ゼロックス社製のDocuColor 8000 Digital Pressを改造した評価機にて、A4サイズ、画像面積率5%となるテスト画像を出力するランニング試験を行った。
具体的な改造内容としては、評価機条件にて記載した線速を調整可能にした点と、帯電部分をコロトロンチャージャー方式から接触式のローラ帯電方式に変更した点である。
[クリーニング性]
ランニング10万枚、100万枚終了後にそれぞれ感光体を取り出し、クリーニングブレードを通過した感光体上の転写残トナーを日東電工(株)のプリンタックC(厚さ25μm)で採取し白紙に貼付け、938スペクトロデンシトメータ(X−Rite社製)を用い、観察用光源D50、視野角2°にてIDを10点測定して平均値を算出し、ブランクとの差が0.005以下を◎、0.006〜0.010を○、0.011〜0.015を△、0.016以上を×として評価した。
[フィルミング・めだか]
ランニング10万枚、100万枚終了後にそれぞれ感光体を取り出し、感光体表面を目視で観察評価した。判断基準は以下の通りである。
◎:感光体上にはフィルミングおよびメダカの発生がなく、全く問題なかった。
○:感光体上にフィルミングおよびメダカの発生がわずかに見られたが、画像上には見えず、実用上問題なかった。
△:感光体上にフィルミングおよびメダカの発生があるが、画像上ではわずかにしか確認できず、あまり目立たない程度であった。
×:感光体上にフィルミングおよびメダカの発生があり、画像上でも確認でき、実用上問題があった。
[帯電ローラ汚れ]
ランニング10万枚、100万枚終了後にそれぞれ帯電ローラを取り出し、帯電ローラの汚れ具合を目視にて判定した。汚れが全くなく良好なものを◎、わずかに汚れがあるが問題ないものを○、少し汚れがあるが使用できるものを△、汚れがひどく使用に耐えられないものを×とした。
こうして評価した評価の組合せを表6に、得られた評価結果を表7に示す。また、図9の、シリカ比と線速の関係図において、各実施例及び比較例がどの位置に該当するかを示す。
Figure 2008310207
Figure 2008310207
本発明の現像装置の一例を示す概略図である。 本発明の接触式帯電装置(ローラ式)の一例を示す概略図である。 本発明の接触式帯電装置(ブラシ式)の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置用プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 本発明の定着装置の一例を示す概略図である。 本発明の定着装置において用いるベルトの層構成の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明のシリカ比と線速の関係を示す図である。
符号の説明
(図1について)
700 現像器
710 現像スリーブ
720 電源
730 現像部
740 感光体
(図2について)
1 感光体
2 帯電ローラ
3 電源
21 芯金
22 導電ゴム層

(図3について)
1 感光体
3 電源
4 ブラシローラ
41 芯金
42 ブラシ部
(図4について)
1 プロセスカートリッジ
11 感光体
12 帯電手段
13 現像手段
14 クリーニング手段
(図5について)
1 加熱ローラ
2 定着ローラ(対向回転体)
3 耐熱性ベルト(トナー加熱媒体)
4 加圧ローラ(加圧回転体)
5 温度検知部材
11 記録媒体
T トナー像
(図6について)
3a 発熱層
3b 中間層
3c 表層
(図7について)
100 本体
130Bk 画像形成部(黒)
130C 画像形成部(シアン)
130M 画像形成部(マゼンダ)
130Y 画像形成部(イエロー)
140 給紙部
150 定着装置
200Bk 現像装置(黒)
200C 現像装置(シアン)
200M 現像装置(マゼンダ)
200Y 現像装置(イエロー)
210Bk 感光体(黒)
210C 感光体(シアン)
210M 感光体(マゼンダ)
210Y 感光体(イエロー)
220 中間転写ベルト
300Bk クリーニング装置(黒)
300C クリーニング装置(シアン)
300M クリーニング装置(マゼンダ)
300Y クリーニング装置(イエロー)
(図8について)
10 中間転写体
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成装置
21 露光手段
22 2次転写手段
25 定着装置
40、40Y、40C、40M 感光体
62 1次転写装置
100 複写装置本体

Claims (19)

  1. 少なくとも電子写真感光体表面を帯電する帯電工程、帯電した電子写真感光体表面に書き込み露光を行う露光工程、形成された静電潜像をトナーを用いて現像し電子写真感光体表面にトナー像を形成する現像工程、形成されたトナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する二次転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程、電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程を有するフルカラー画像形成方法であって、
    前記電子写真感光体の線速(X)が、250〜800mm/secの範囲で、
    前記トナーが、少なくとも樹脂および着色剤を含有し、重量平均粒径が2〜6μmで、トナーの表面に少なくともシリカを含む外添剤が添加されており、
    前記クリーニング工程を前記電子写真感光体表面に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードで行い、該クリーニングブレードのエッジに堆積する粉体中に存在するシリカ量(Sia)と補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)との比(Sia/Sib)が、0.0018X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすことを特徴とするフルカラー画像形成方法。
  2. 前記トナーは、平均円形度が0.95〜0.99であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー画像形成方法。
  3. 前記トナーの表面には、少なくとも一次平均粒径が80〜500nmのシリカが添加されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフルカラー画像形成方法。
  4. 前記トナーは、水系媒体中で作製されたトナーであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  5. 前記現像工程で使用されるキャリアは、重量平均粒径が15〜40μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  6. 前記クリーニングブレードは、当接圧0.15〜0.4N/cmで前記電子写真感光体表面に当接していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  7. 前記クリーニングブレードは、70〜80°であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  8. 前記クリーニングブレードは、25℃における反発弾性率が20〜60%であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  9. 前記画像形成方法は、タンデム方式の電子写真画像形成プロセスにより行われることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  10. 前記定着工程は、磁性金属で構成され、電磁誘導により加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラと平行に配置された定着ローラと、前記加熱ローラと前記定着ローラとに張り渡され、前記加熱ローラにより加熱されると共に、これらのローラによって回転する無端帯状のトナー加熱媒体と、前記トナー加熱媒体を介して前記定着ローラに圧接されると共に、前記トナー加熱媒体に対して順方向に回転して定着ニップ部を形成する加圧ローラとを有する定着手段により行われることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  11. 前記帯電工程は、少なくとも交番電圧を重畳した直流電圧を印加する帯電手段により行われることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  12. 前記帯電工程における帯電は、電子写真感光体に帯電部材を接触させ、該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なう帯電装置により行われることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のフルカラー画像形成方法。
  13. 少なくとも電子写真感光体表面を帯電する帯電工程、帯電した電子写真感光体表面に書き込み露光を行う露光工程、形成された静電潜像をトナーを用いて現像し電子写真感光体表面にトナー像を形成する現像工程、形成されたトナー像を中間転写体上に転写する一次転写工程、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する二次転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程、電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング工程を有するフルカラー画像形成方法に使用されるトナーであって、
    少なくとも樹脂および着色剤を含有し、重量平均粒径が2〜6μmで、トナーの表面に少なくともシリカを含む外添剤が添加されており、
    前記電子写真感光体の線速(X)が250〜800mm/secの範囲で、
    前記クリーニング工程を前記電子写真感光体表面に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードで行い、該クリーニングブレードのエッジに堆積する粉体中に存在するシリカ量(Sia)と補給前のトナー中に存在するシリカ量(Sib)との比(Sia/Sib)が、0.0018X+0.7455≦(Sia/Sib)≦0.0009X+3.2727の関係を満たすことを特徴とするフルカラートナー。
  14. 前記トナーの平均円形度が、0.95〜0.99であることを特徴とする請求項13に記載のフルカラートナー。
  15. 前記シリカの一次平均粒径が、80〜500nmであることを特徴とする請求項13又は14に記載のフルカラートナー。
  16. 前記トナーは、水系媒体中で作製されたトナーであることを特徴とする請求項13ないし15のいずれかに記載のフルカラートナー。
  17. 請求項13ないし16のいずれかに記載のトナーと混合して使用されるキャリアであって、重量平均粒径が15〜40μmであることを特徴とするキャリア。
  18. 少なくともトナー像を担持するための電子写真感光体と、電子写真感光体表面を帯電する帯電手段と、帯電された電子写真感光体表面に書き込み露光を行う露光手段と、形成された静電潜像をトナーにより現像し電子写真感光体表面にトナー像を形成する現像手段と、電子写真感光体表面に形成されたトナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段と、中間転写体上のトナー像を転写材上に転写する二次転写手段と、該転写材上のトナー像を定着する定着手段と、電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置であって、請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成方法が実施されていることを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項18に記載のフルカラー画像形成装置に使用されるプロセスカートリッジであって、トナー像を担持するための電子写真感光体と、現像手段、該電子写真感光体を帯電する帯電手段、該電子写真感光体表面の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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