JP2008309782A - 抗原検出用センサーチップとその作製方法および抗原検出用センサー - Google Patents

抗原検出用センサーチップとその作製方法および抗原検出用センサー Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の感染症病原体に対して、一斉に検査を行なえるマルチチャンネル型センサーチップを提供すること。
【解決手段】センサーチップは、基板1とその上に設けられた抗体固定化サイトとを備えてなり、抗体固定化サイトは、基板1上に設けられた金属膜2と、その上に設けられた自己組織化膜3と、その上に設けられた抗体4、5等とから、基本的に構成される。抗体4、5等は複数種類を固定して、マルチチャンネル型とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴角(以下、SPRという。)検出装置等を使用する際の微小領域におけるセンシングに適した高感度センサーチップ、詳しくは感染症病原体を検知し得る抗体を、金属基板上に固定し、抗原抗体反応によりウイルス、バクテリア、抗原タンパクを検出するのに適した、抗原検出用センサーチップに関するものである。またその作製方法および抗原検出用センサーに関するものである。
SPR法用センサーチップを用いたバイオセンシングについては、多くの提案がなされている。たとえば、後掲特許文献1では、表面プラズモン共鳴法による免疫測定としてマイクロセンシングチップを開発し、高感度の検出法を提案している。
また、センサーチップの作製にあたっては、いかに非特異吸着を制御するかが課題であり、この改善策として自己組織化膜の構造を改良した提案(特許文献2)がある。
特開2006−250720号公報 特開2003−156434号公報
さて、新興感染症の出現や再興感染症の侵襲もあって、感染症は今なお人類に脅威を与えている。また、これらの病原体の変異や耐性化により世界的な大流行も危惧される。中でも、鳥インフルエンザをはじめ、SARS、MRSA感染症、エイズ、ノロウイルス感染症など様々な感染症が社会問題となっており、世界的に感染症に対する関心が高まっている。特に、アジアを中心に拡大しているH5N1亜型トリインフルエンザにおいては人体への感染が確認され、世界的な流行が懸念されている。病原体の検査については、検査室で微生物学的手段によって検出・解析がされており、全国に約70ある地方衛生研究所がこの疫学情報のための病原体検査を行っている。
しかしながら、病原体検出は人手、経費、時間がかかり、全ての患者について検査を行うことができないのが実態である。また、現在臨床検査や衛生検査において使用される装置は高額であり、専門的な知識なくして簡便に扱うことができない。つまり、現在の感染症病原体の検査としてELISA法やPCR法などが用いられているが、いずれも装置は高額であり、取り扱いに専門的な知識や熟練を要し、結果を得るまでに時間がかかること、装置が大型で大掛かりであることから持ち運びすることができず、現場での測定には不向きという問題があった。また、乾燥下での使用には、不向きという問題があった。
また上述の通り、SPR法用センサーチップを用いたバイオセンシングについて多くの提案がなされているにも関わらず、たとえば1つの検体と1つの流路のみによって検出可能なセンサーチップなど、複数の感染症病原体を一斉に、効率よく検出できるセンサーチップは未だに存在しない。
同じく特許文献2のように、自己組織化膜の構造を改良した提案はあるものの、自己組織化膜以外の部分における非特異吸着を制御、防止する技術は、未だに提案されていない。
さらに、感染症病原体を検出するためのセンサーチップは乾燥に弱く、容易に失活しやすいことから、従来は水溶液での保管が必要であり、煩雑、不便、非効率的であった。
一方、たとえばインフルエンザ検査用としては、インフルエンザ簡易迅速診断キットがある。しかし、判定可能な種類はA型/B型の判別に留まり、亜型の特定は不可能であり、実用性や能力には限界がある。
本発明の課題は、このような従来の問題点を解決するために、持ち運び可能で現場でのリアルタイムな測定が可能であるSPR検出装置を用いて、このような装置に用いるための、微小領域におけるセンシングに適し、高感度で作製方法が簡便であり、かつ乾燥下でも使用が可能な、感染症病原体その他の抗原検出用センサーチップとその作製方法を提供することである。また、持ち運び可能で現場でのリアルタイムな測定が可能であるSPR検出装置および当該センサーチップにより構成される抗原検出用センサーを提供することである。
また本発明の課題は、たとえば1つの検体と1つの流路のみによって行える等、複数の感染症病原体等の抗原を一斉に効率的に検出可能な、抗原検出用センサーチップ、その作製方法および抗原検出用センサーを提供することである。
また本発明の課題は、自己組織化膜以外の部分における非特異吸着を制御可能な、抗原検出用センサーチップ、その作製方法および抗原検出用センサーを提供することである。
本願発明者が上記課題を解決するために検討した結果、本発明に至った。すなわち本願において特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は次のとおりである。
(1) 基板と、該基板上に設けられた抗体固定化サイトとを備えてなる抗原検出用センサーチップであって、該抗体固定化サイトは、該基板上に設けられた金属膜と、該金属膜上に設けられた自己組織化膜と、該自己組織化膜上に設けられた抗体とからなる、抗原検出用センサーチップ。
(2) 前記抗体固定化サイトは二以上設けられ、各抗体固定化サイトに固定化された抗体はそれぞれ異なることを特徴とする、(1)に記載の抗原検出用センサーチップ。
(3) 前記抗体固定化サイトは三以上設けられ、一つはブランク用、残りは検出対象である特定の抗原の抗体であることを特徴とする、(2)に記載の抗原検出用センサーチップ。
(4) 前記金属膜上で前記抗体が固定化されていないサイトのブロッキングのため、DLC(ダイアモンド・ライク・カーボン)によるコーティングがなされていることを特徴とする、(1)ないし(3)に記載の抗原検出用センサーチップ。
(5) 前記基板の下側には、表面プラズモン共鳴角検出のための測定用のレンズが設けられていることを特徴とする、(1)ないし(4)に記載の抗原検出用センサーチップ。
(6) 検出対象の抗原は病原体であり、かつウイルス、バクテリアまたは抗原タンパクのいずれかであることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の抗原検出用センサーチップ。
(7) 検出対象の抗原はインフルエンザウイルスであり、前記抗体はインフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)に対する抗体であることを特徴とする、(1)ないし(6)のいずれかに記載の抗原検出用センサーチップ。
(8) (1)ないし(7)のいずれかに記載の抗原検出用センサーチップをセット可能な、抗原検出用センサー。
(9) 基板上に抗体固定化サイトを形成して抗原検出用センサーチップを作製する方法であって、該基板上に必要な該抗体固定化サイトの数に基づき金属膜を形成し、その上にさらに自己組織化膜を形成し、該基板上の該金属膜のパターンと同様に貫通孔の形成された鋳型を、該金属膜のパターンに重なるように固定し、該貫通孔を通して予め活性化させた抗体溶液を滴下することによって抗体を該金属膜上に固定化する、抗原検出用センサーチップの作製方法。
(10) 前記抗体溶液の滴下においては、圧電素子を有するノズルを用いることによって、微量の抗体溶液の固定化が可能であることを特徴とする、請求項9に記載の抗原検出用センサーチップの作製方法。
つまり本発明は、下記のような特徴を備えた抗原検出用センサーチップを提供することができる。
〈1〉抗体および糖鎖類を用いることで特異的にウイルス、バクテリア、抗原タンパクを検出できるマルチチャンネル型センサーチップ。
〈2〉1つの検体と1つの流路で複数の感染症病原体に対して一斉に検査を行えるマルチチャンネル型センサーチップ。
〈3〉鋳型とパターニングされた金基板を用いた作製方法と活性化試薬の最適化により、作製時間が短く、クリーンベンチや超純水などを用いなくても簡易に作製可能なセンサーチップ。
〈4〉新たなブロッキング剤と使用条件の最適化により良好なブロッキングとバックグランドの低下が可能で、抗原抗体反応における非特異吸着の防止を可能にしたセンサーチップ。
〈5〉保水膜の導入により気相中において抗体の乾燥による失活を防ぐことのできるセンサーチップ。
〈6〉基板上の未修飾サイトに保水性のある糖類等を吸着させることにより乾燥条件下での使用を可能としたセンサーチップ。
〈7〉圧電素子等を有するノズルを用いて作製することで、微量の抗体の固定化が可能なセンサーチップ。
本発明の抗原検出用センサーチップ、その作製方法および抗原検出用センサーは上述のように構成されるため、これらによれば種々の効果がある。まず、本発明の抗原検出用センサーチップによれば、持ち運び可能で現場でのリアルタイムな測定が可能であるSPR検出装置(抗原検出用センサー)に使用することができ、微小領域におけるセンシングも容易に可能、しかも反応特性が正確であり、高感度である。また、作製方法も簡便である。さらに、乾燥下でも使用可能である。
また、本発明の抗原検出用センサーチップによれば、たとえばマルチチャンネル型とすることによって、あるいは1つの検体と1つの流路のみによって検出作業を行える等の構成によって、複数の感染症病原体等の抗原を一斉に効率的に検出することが可能であり、感染症の場合はその迅速な診断、治療に貢献できる。また、自己組織化膜以外の部分における非特異吸着を低減ないしは防止することができ、一層高感度検出が可能である。
また、本発明の抗原検出用センサーチップは、微量の抗体の固定化と活性化試薬の最適化により作製時間を短くできることから低コストに作製できる。また、本発明の抗原検出用センサーは、持ち運び可能で現場でのリアルタイムな、かつ詳細な測定が可能である。特に、センサーチップにレンズを形成した場合には、センサーチップをセンサー本体にセットする操作は一層簡便になる。
また本発明によれば、検出対象の抗原に対する抗体を一または複数固定することで、用途に合わせてセンサーチップを作製、提供することが容易にできる。もちろん感染症のウイルス等病原体だけではなく、たとえば食品や畜産といった分野における用途にも対応可能である。
殊にインフルエンザウイルスの場合は、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)に対する抗体を用いることで選択性を持たせ、インフルエンザの亜型を簡易かつ迅速に識別することが可能であり、適切な診断と治療が可能となる。
本発明について、より詳細に説明する。
まず、本発明のセンサーチップを用いる測定方であるSPR法について簡単に説明する。
プリズム上に形成した金属薄膜に光を全反射角以上の角度で入射させると、ある角度で反射光が著しく減少する。この角度は、金属薄膜表面近傍の媒質の屈折率に依存する。そこで金属薄膜上に抗体を固定した状態にすると、抗原が抗体に吸着されるに従い共鳴角度(反射光が著しく減少する角度)が変化する。それに基づき抗原の有無を検出する、というものである。
図1は、本発明の抗原検出用センサーチップ(以下、単に「センサーチップ」ともいう。)の基本構成を示す断面説明図である。図示するように本センサーチップは、基板1と、基板1上に設けられた抗体固定化サイトとを備えてなる抗原検出用センサーチップであって、抗体固定化サイトは、基板1上に設けられた金属膜2と、金属膜2上に設けられた自己組織化膜3と、自己組織化膜3上に設けられた抗体4、5等とから、基本的に構成される。
抗体固定化サイトは二以上設けられ、各抗体固定化サイトに固定化された抗体4、5等はそれぞれ異なったものとすることができる。特に、抗体固定化サイトは三以上設けることとして、一つはブランク用(たとえば4)、残りは検出対象である特定の抗原の抗体(たとえば5、6等)とすることもできる。
金属膜2上で抗体4、5等が固定化されていないサイトのブロッキングのため、DLC(ダイアモンド・ライク・カーボン)によるコーティングを行うこととしてもよい。また、図示しないが、基板2の下側には、表面プラズモン共鳴角検出のための測定用のレンズを設けた構成としてもよい。本発明のセンサーチップは、いわばバッチタイプであるが、センサーチップをレンズ一体型とすることで、センサーチップを抗原検出用センサーにセットして検出、測定を行う際の操作性を、格段に向上させることができる。
本発明の抗原検出用センサーチップは、病原体、ウイルス、バクテリア、抗原タンパクその他に広く適用でき、検出対象抗原を限定するものではない。実施例に詳述するようにインフルエンザウイルスを検出対象の抗原とする場合、抗体はインフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)に対する抗体とすることができる。
このように、センサーチップを構成するガラス基板の上面には、金または銀等の金属薄膜が形成される。これは、任意の膜厚(5〜50nm)で形成される。たとえば金属薄膜部分は、φ2nm以下のドットつまり微粒子であり、数nm程度の大きさでもよい。1枚の基板上に、少なくとも2箇所以上の金属薄膜部分を備え、かつ図1により説明した構成を備えることによって、複数種類の抗原を同時に検出可能なマルチチャンネル型センサーチップとすることができる。
特にインフルエンザウイルス検出用のマルチチャンネル型センサーチップの場合、その型別(A、B、C)または亜型別(H1〜H16)のチャンネルを同一基板上に設けることによって、インフルエンザの詳細分析を一斉に行なうことができる。また、センシングのチャンネルには、感染症を検知し得る抗体、たとえば、各種インフルエンザ、ノロウイルス、結核菌、MRSAなどの多種の抗体を固定化が可能であり、検出の対象物が異なるセンサーチップを提供することができる。
ガラス基板上の金属薄膜は蒸着法、または規則的に金ナノ粒子を配列させる方法で形成することができる。後者は金属ナノ粒子の量子サイズ効果により、数百倍〜数千倍にセンサーチップの感度を向上させる。
以下の各説明は最良の実施形態の一つであり、本発明がこれらに限定されるものではない。金属薄膜上に反応物質つまり抗体を結合するために、まず、自己組織化膜(以下、SAMという)を形成する。SAMの形成に使用する化合物はチオール分子が適しており、好ましくはカルボキシル基またはアミノ基を有するチオール化合物がよい。SAM形成条件はチオール化合物0.001〜1.0Mの濃度で使用することが好ましい。
SAM上に結合する抗体の活性化を行なう。固定化する抗体と1−エチル3−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸基(以下、EDCという)0.2M、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)0.05Mを1時間室温で転倒混和する。抗体の末端カルボキシル基または末端アミノ基は活性化され、SAMに配列しているカルボキシル基またはアミノ基と化学結合する。
ここで使用する抗体は、基準としてラットのノーマルなIgGを固定化する。センシングのチャンネルには、感染症を検知し得る抗体、たとえば、各種インフルエンザ、ノロウイルス、結核菌、MRSAなどの多種の抗体を固定化できる。特にインフルエンザにおいては各種型別(A、B、C)、ヘマグルチニン(HA)の亜型別(H1〜H16)チャンネルを設けることにより、インフルエンザウイルスの詳細な情報を一挙に得ることができる。さらに、固定化する抗体としては、感染症のみならず食品、畜産関係に追随するものも使用可能である。
活性化した抗体を金属薄膜上のSAMに滴下し、2時間室温で反応させる。その後、未反応の抗体を洗浄し、グリシンまたはエタノールアミンでSAM上の未反応末端カルボキシル基または末端アミノ基を不活性化させる。グリシンを用いる際はEDCとNHSで活性化することが好ましい。
抗体の固定化されていない金属基板上のサイトすなわち未修飾サイトを乳タンパク質から調製したブロッキング剤によりブロッキングし、抗原抗体反応における非特異吸着を防ぐことができる。なお、未修飾サイトのブロッキング剤として従来用いられている牛血清アルブミンやスキムミルクは処理が面倒であるが、DLCコートを用いればより便利である。
保水膜の導入と形態
前述の方法で作製したセンサーチップは、4℃、PBS(phospate−buffered salline)中で保存し、乾燥を避ける。しかしながら本発明では、このセンサーチップに保水膜を導入することによって、従来の乾燥に弱いという弱点を克服することができる。
図2は、保水膜を導入した本発明の抗原検出用センサーチップの基本構成を示す断面説明図である。図示するように本センサーチップは、基板1と、該基板1上に設けられた抗体固定化サイトとを備えてなり、該抗体固定化サイトは、該基板1上に設けられた金属膜と、該金属膜上に設けられた自己組織化膜と、該自己組織化膜上に設けられた抗体4、5等とからなり、該抗体固定化サイトには該抗体の立体構造を保持可能ならしめる保水膜8が設けられていることを、主たる構成とする。図中、一つの抗体に符号4、5、6を付しているのは、同一の図形で示される抗体はそれぞれ相違してもよいことを示すものである。
かかる構成により、水分子7が保水膜によって抗体4、5等の間に保持されて、抗体4、5等は立体構造を保つことができるため、その機能を維持することができる。つまり、保水性のある糖類の分子が水分子を周りに強く引き付け、分子集合体を形成し、抗体周辺に保水膜が形成される。これにより、存在する水分子が抗体を水和により安定化し、失活を防ぎ、乾燥条件下での使用が可能となる。また、凍結乾燥法での保存も実施できる。
保水膜8としては、保水性のある糖類を用いることができる。つまり保水膜8は、基板の未修飾サイトもしくはアミンチオールの未反応部分に水分子を直接結合可能な糖類、または保水性のある糖類を結合させて、設けることができる。保水性のある糖類としては、たとえば、トレハロースなどの保水能力が高いものを好適に用いることができる。
保水膜導入の効果としては、センサーチップ保存方法の簡便化の他に、大気中での使用が可能となることも挙げられる。これにより、大気中の病原体のセンシングも行うことができる。
抗体の固定化操作方法
抗体の固定化操作としては、圧電素子等を有するノズルを用いて、数pL〜数μLの液滴を基板上に塗布し、その後、光を照射することにより、短時間でアナライトもしくはリガンドとなる抗体等の固定が成される。ノズルを複数同時に使用すれば一度に複数種の抗体等を、任意のパターンで規則正しく、かつ、等間隔で固定化することが可能である。
センサーチップの抗原抗体反応の測定(評価方法)
前述の方法で作製したセンサーチップ上の抗体量および反応性評価は、落射型蛍光顕微鏡を用いて測定できる。検出目的の抗体をFITC標識抗体と反応させ、525nmの蛍光を観察する。蛍光強度、分布などから抗体の定性定量を行うことができる。また、蛍光基質(たとえば、市販品のAmplex Red)を利用して、レゾルフィンの検出による蛍光評価を行うことができる。レゾルフィンは非常に強い蛍光を発するため、検出感度が高く、FITCを使用した際に見られる退色が生じにくい。これらの評価方法はバッチ式で確認でき、専用のセルやフロー用シリンジポンプ等を必要としない。
図3は、3チャンネルのセンサーチップを各チャンネル毎に切断し専用セルに入れ、蛍光基質(Amplex Red)0.05mM、H1mMを同量添加して測定した固定化評価結果の一例を示すグラフである。また、
図4は、3チャンネルのセンサーチップとH1N1抗原を反応させ、反応後の未反応抗体を蛍光基質(Amplex Red)で検出し測定した活性化評価結果の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
<1 センサーチップの作成および評価方法>
<1−1 センサーチップ作製方法>
15×15mm角のガラス基板にクロム(Cr)3nm、金(Au)50nmを順に蒸着し、φ1mmの円形3連からなるパターニングを施したものをセンサー基板として用いた。この基板をピランハ溶液(硫酸:過酸化水素水=3:1)および蒸留水で洗浄した後、エアーダスターで風乾除塵した。洗浄後の基板を0.01Mシステアミン塩酸塩−エタノール溶液(オリエンタルケミカル製)に18時間浸漬し、自己組織膜(SAM)を形成させた。蒸留水で洗浄後、活性化した任意の抗体溶液10μlを基板に滴下し、湿度を保持、密閉した後、2時間室温で反応させた。
抗体の活性化には、1−ethyl−3−(3−dimethylaminopropyl)−carbodiimide,hydrochloride(EDC)(和光純薬(株)製)を0.2M、N−hydroxysuccinimide(NHS)(ナカライテスク製)を0.05M使用し、室温で1時間抗体と共に転倒混和した。抗体固定化後、未反応のアミノ基を不活化するために、グリシン溶液を滴下し、1時間室温にてブロッキングを行った。グリシン溶液はグリシン(和光純薬(株)製)1MをEDC0.1M、NHS0.1Mで活性化したものを用いた。蒸留水で洗浄した後、ブロックエース溶液(大日本住友製薬(株)製)を滴下し、1時間37℃にて未修飾サイトのブロッキングを行った。ブロッキング終了後、蒸留水で洗浄し、抗体の固定化された基板をPBSに浸漬、4℃で保存した。
図5は、実施例におけるセンサーチップ作製フロー図である。
<1−2 抗体導入方法>
金蒸着ガラス基板の上に、φ1mmの金蒸着部分と同面積の孔が空いた鋳型をセットした。この際、孔が金蒸着部分と重なるように調整した。鋳型がずれないように固定化し、孔に注射器を用いて活性化した抗体液を滴下して、アミンチオール−抗体の固定化反応を行った。固定化後は鋳型を取り除き、基板の洗浄、ブロッキングを行った。
<1−3 評価方法>
基板への抗体固定化評価として、落射型蛍光顕微鏡(OLYMPUS BH)を使用し、直接蛍光抗体法による蛍光測定を行った。抗体固定化評価には、標識抗体としてはFITC(fluorescein−4−isothiocyanate)標識抗体(goat anti−mouse or rabbit IgG F(ab)2−FITC)およびHRP−標識抗体(goat rabbit or mouse IgG F(ab)2−HRP)を使用した。
図6は、直接蛍光抗体法による抗体固定化評価方法の概略を示す説明図である。
また、センサーチップの特異性評価にも同様に蛍光抗体法を用い、サンドイッチ法による抗原の検出を試みた。抗原には、インフルエンザH1N1、H3N2、H5N1のヘマグルチニンスパイク(HA)を用いた。HRP標識HA抗体で抗原をサンドイッチし、Amplex Red(MPI社製)および過酸化水素(和光純薬製)を用いて、蛍光強度の検出を行った。
図7は、蛍光抗体法によるセンサーチップ活性評価方法の概略を示す説明図である。
なお、本実施例で使用した2次抗体は、マウス由来抗IgGとウサギ由来抗IgGの2種である。そのため、蛍光抗体法による評価におけるブランクは、異種動物であるラットのノーマルIgGを同様の作製方法で基板に固定化したものとした。
<2 研究結果および考察>
<2−1 センサーチップの抗体固定化評価>
その1 Anti−H1N1
Anti−H1N1を固定化したセンサーチップへFITC標識抗体を反応させ、Anti−H1N1の存在量(固定化量)の検出を行った。その結果、Anti−H1N1を固定化した部分の蛍光強度の増加が確認された。これは、Anti−H1N1の固定化を示すものである。
その2 Anti−H3N2
Anti−H3N2を固定化したセンサーチップへFITC標識抗体(mouse)を反応させ、Anti−H3N2の存在量(固定化量)の検出を行った。その結果、Anti−H3N2を固定化した部分の蛍光強度の増加が確認された。これは、Anti−H3N2の固定化を示すものである。
その3 Anti−H5N1
Anti−H5N1を固定化したセンサーチップへFITC標識抗体(rabbit)を反応させ、Anti−H5N1の存在量(固定化量)の検出を行った。その結果、Anti−H5N1を固定化した部分の蛍光強度の増加が確認された。これは、Anti−H5N1の固定化を示すものである。
<2−2 センサーチップの反応性評価>
その1 H1N1の検出
Rat−IgG、Anti−H1N1、Anti−H5N1を連続して固定化した3連センサーチップへ1μg/mlの濃度のH1N1抗原(HA)1μlを2時間、37℃で反応させた(実質の抗原存在量は1ng)。その後、PBSで良く洗浄し、HRP標識Anti−HA(1000倍希釈)を2時間、37℃で反応させた。PBSでの洗浄後、Amplex Red試薬(0.05mM)と過酸化水素(1mM)を80μlずつ添加した。蛍光顕微鏡で568nmの励起光を照射し、生成するレゾルフィン(587nm)の蛍光を測定した。蛍光量はHRP標識Anti−HAの量に比例し、抗原が捕捉されるほど、蛍光強度が大きいということになる。
図8は、種々の抗原とセンサーチップの反応性評価結果を示すグラフである。図示するように、Rat−IgG(ブランク)およびAnti−H5N1のチャンネルでの蛍光強度の増加は見られなかったが、Anti−H1N1のチャンネルで蛍光強度の増加が確認された。これはAnti−H1N1のチャンネルに抗原HAが吸着し、HRP標識抗体によって捕捉されたことを示している。抗原H1N1が他チャンネルに非特異吸着することなく、Anti−H1N1へ選択的に吸着していることが確認された。センサーチップが型別認識能を有することがわかった。
次にフローシステムを使用し、検出限界値の評価を行った。流路サイズは幅1.0mm、深さ0.1mmである。流路を30分間ブロッキング処理した後、任意濃度の抗原H1N1を流速20μl/minで20分間流した。PBSで洗浄後、HRP標識Anti−HA(1000倍希釈)溶液を各チャンネルに20分間流し、PBSで洗浄後、蛍光測定のために、Amplex Redと過酸化水素水の1:1混合溶液を流した。同時に、レゾルフィンの生成量を蛍光顕微鏡において測定した。
図9は、H1N1濃度別蛍光生成量を示すグラフである。つまり、任意濃度に調整したH1N1抗原をフローシステムでセンサーチップと反応させ、反応量を蛍光強度の測定によって評価した結果である。図示するように、H1N1濃度が1pg/mlでも蛍光の生成が確認された。これは、抗原抗体反応が行われたことを示している。蛍光生成の初速度は濃度依存性が認められたが、10分後の蛍光量はほぼ同じになった。
その2 H3N2の検出
Rat−IgG、Anti−H1N1、Anti−H3N2を連続して固定化した3連センサーチップへ100ng/mlの濃度のH3N2抗原(HA)50μlを2時間、37℃で反応させた(実質の抗原存在量は5ng)。その後、PBSで良く洗浄し、HRP標識Anti−HA(1000倍希釈)を2時間、37℃で反応させた。PBSでの洗浄後、Amplex Red試薬(0.05mM)と過酸化水素(1mM)を80μlずつ添加した。蛍光顕微鏡で568nmの励起光を照射し、生成するレゾルフィン(587nm)の蛍光を測定した。蛍光量はHRP標識Anti−HAの量に比例し、抗原が捕捉されるほど、蛍光強度が大きいということになる。
図10は、H3N2に対する特異性評価結果を示すグラフである。図示するように、Rat−IgG(ブランク)およびAnti−H1N1のチャンネルでの蛍光強度の増加は見られなかったが、Anti−H3N2のチャンネルで蛍光強度の増加が確認された。これはAnti−H1N1のチャンネルに抗原HAが吸着し、HRP標識抗体によって捕捉されたことを示している。抗原H3N2が他チャンネルに非特異吸着することなく、Anti−H3N2へ選択的に吸着していることが確認された。センサーチップが型別認識能を有することがわかった。
次にH1N1の実験同様にフローシステムを使用し、検出限界値の評価を行った。任意濃度に調整したH3N2抗原溶液を各チャンネルに送流した。
図11は、H3N2抗原濃度別蛍光生成量を示すグラフである。図示するように、各チャンネルの生成した蛍光は5分以内にオーバーフローしてしまったが、蛍光生成初速は抗原濃度と相関があり、1pg/mlの低濃度でも、抗原を検出できることがわかった。
その3 H5N1の検出
Rat−IgG、Anti−H3N2、Anti−H5N1を連続して固定化した3連センサーチップへ1000ng/mlの濃度のH5N1抗原(HA)50μlを2時間、37℃で反応させた(実質の抗原存在量は50ng)。その後、PBSで良く洗浄し、HRP標識Anti−HA(1000倍希釈)を2時間、37℃で反応させた。PBSでの洗浄後、Amplex Red試薬(0.05mM)と過酸化水素(1mM)を80μlずつ添加した。蛍光顕微鏡で568nmの励起光を照射し、生成するレゾルフィン(587nm)の蛍光を測定した。蛍光量はHRP標識Anti−HAの量に比例し、抗原が捕捉されるほど、蛍光強度が大きいということになる。
図12は、H5N1に対する特異性評価結果を示すグラフである。図示するように、Rat−IgG(ブランク)およびAnti−H3N2のチャンネルでの蛍光強度の増加は見られなかったが、Anti−H5N1のチャンネルで蛍光強度の増加がわずかではあるが確認された。これはAnti−H5N1のチャンネルに抗原HAが吸着し、HRP標識抗体によって捕捉されたことを示している。抗原H5N1が他チャンネルに非特異吸着することなく、Anti−H5N1へ選択的に吸着していることが確認された。センサーチップが型別認識能を有することがわかった。
次にH5N1の実験同様にフローシステムを使用し、検出限界値の評価を行った。任意濃度に調整したH5N1抗原溶液を各チャンネルに送流した。
図13は、H5N1抗原濃度別蛍光生成量を示すグラフである。図示するように、H5N1濃度が10pg/mlと低濃度の場合でも蛍光の生成が確認され、これは、抗原抗体反応が進行し、抗原がセンサーチップに吸着されていることを示している。蛍光強度は抗原濃度に比例しており、抗原抗体反応量が抗原濃度の増加とともに高くなっているがわかる。
以上述べたように、各チャンネルでの特異性および検出限界値の評価によって、センサーチップに対する高い選択性が確認された。また、検出限界としてはpgオーダーまで測定可能であることがわかった。
本発明の抗原検出用センサーチップは、SPR法用の特定な装置で使用する以外にも、センサーチップに発色する試薬を直接塗布することにより簡易判断することも可能である。また、対象物を増やすことにより単体あるいは多種の抗体を目的・コストに応じて選択できることから、応用範囲は広範である。もちろん、上述したように、病原体検出用途のみならず、食品や畜産分野など他分野における抗原検出にも用いることができる。したがって、産業上利用性が極めて高い発明である。
本発明の抗原検出用センサーチップの基本構成を示す断面説明図である。 保水膜を導入した本発明の抗原検出用センサーチップの基本構成を示す断面説明図である。 3チャンネルのセンサーチップを各チャンネル毎に切断し専用セルに入れ、所定方法で測定した固定化評価結果の一例を示すグラフである。 3チャンネルのセンサーチップとH1N1抗原を反応させ、所定方法で測定した活性化評価結果の一例を示すグラフである。 実施例におけるセンサーチップ作製フロー図である。 直接蛍光抗体法による抗体固定化評価方法の概略を示す説明図である。 蛍光抗体法によるセンサーチップ活性評価方法の概略を示す説明図である。 種々の抗原とセンサーチップの反応性評価結果を示すグラフである。 H1N1濃度別蛍光生成量を示すグラフである。 H3N2に対する特異性評価結果を示すグラフである。 H3N2抗原濃度別蛍光生成量を示すグラフである。 H5N1に対する特異性評価結果を示すグラフである。 H5N1抗原濃度別蛍光生成量を示すグラフである。
符号の説明
1…基板
2…金属膜
3…自己組織化膜
4、5、6…抗体
7…水分子
8…保水性のある糖類による保水膜

Claims (10)

  1. 基板と、該基板上に設けられた抗体固定化サイトとを備えてなる抗原検出用センサーチップであって、該抗体固定化サイトは、該基板上に設けられた金属膜と、該金属膜上に設けられた自己組織化膜と、該自己組織化膜上に設けられた抗体とからなる、抗原検出用センサーチップ。
  2. 前記抗体固定化サイトは二以上設けられ、各抗体固定化サイトに固定化された抗体はそれぞれ異なることを特徴とする、請求項1に記載の抗原検出用センサーチップ。
  3. 前記抗体固定化サイトは三以上設けられ、一つはブランク用、残りは検出対象である特定の抗原の抗体であることを特徴とする、請求項2に記載の抗原検出用センサーチップ。
  4. 前記金属膜上で前記抗体が固定化されていないサイトのブロッキングのため、DLC(ダイアモンド・ライク・カーボン)によるコーティングがなされていることを特徴とする、請求項1ないし3に記載の抗原検出用センサーチップ。
  5. 前記基板の下側には、表面プラズモン共鳴角検出のための測定用のレンズが設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4に記載の抗原検出用センサーチップ。
  6. 検出対象の抗原は病原体であり、かつウイルス、バクテリアまたは抗原タンパクのいずれかであることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の抗原検出用センサーチップ。
  7. 検出対象の抗原はインフルエンザウイルスであり、前記抗体はインフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)に対する抗体であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の抗原検出用センサーチップ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の抗原検出用センサーチップをセット可能な、抗原検出用センサー。
  9. 基板上に抗体固定化サイトを形成して抗原検出用センサーチップを作製する方法であって、該基板上に必要な該抗体固定化サイトの数に基づき金属膜を形成し、その上にさらに自己組織化膜を形成し、該基板上の該金属膜のパターンと同様に貫通孔の形成された鋳型を、該金属膜のパターンに重なるように固定し、該貫通孔を通して予め活性化させた抗体溶液を滴下することによって抗体を該金属膜上に固定化する、抗原検出用センサーチップの作製方法。
  10. 前記抗体溶液の滴下においては、圧電素子を有するノズルを用いることによって、微量の抗体溶液の固定化が可能であることを特徴とする、請求項9に記載の抗原検出用センサーチップの作製方法。
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