JP2008309044A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動時に吸着触媒に吸着される水から発生する加熱水蒸気を利用し、触媒の水分影響を低減する共に、NOX吸着触媒の反応性を格段に向上させ、NOXを効率よく浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】バンク12と連結する第1排気管57に吸着触媒59を設け、バンク13と連結する第2排気管58に三元触媒60を設け、排気集合通路61にNOX浄化触媒62を設けている。吸着触媒59の触媒温度が水蒸気を発生しない所定温度以下の間、排気通路57側に排気ガスを送給し、吸着触媒59に水を吸着させ、吸着触媒59の触媒温度が所定温度以上となった後、排気ガスの送給を排気通路57側から排気通路58側に切換え、高負荷となった後、排気ガスの送給を排気通路58側から排気通路57側に切換える。これにより、吸着触媒59に吸着された水より過熱水蒸気が発生し、NOX浄化触媒62の触媒温度を昇温させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルコール燃料等の混合燃料を使用する排気浄化効率を向上させた内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、アルコール(主にメタノール)等の燃料とガソリン等の燃料等複数種の燃料を混合した混合燃料を使用する内燃機関の排気浄化装置として、次のようなものがある。
図8は、従来の内燃機関の排気浄化装置の構成を示す図である。図8に示すように、メタノール等のアルコールとガソリンを混合した混合燃料を使用するエンジンEの排気通路101には、排気浄化用の第一の触媒としてのメイン触媒102と該メイン触媒102の上流側に位置する第二の触媒としてのサブ触媒103とが介装される。また、前記サブ触媒103とメイン触媒102との間の排気通路(メイン通路)104をバイパスするバイパス通路105が設けられている。該バイパス通路105には、HC吸着系のトラップ材を充填したトラップ装置106が介装される。前記メイン通路104とバイパス通路105の合流部には、両通路104、105を選択的に切り換える切換手段として通路切換弁107が介装される。
一方、エンジンEの燃料供給系、例えば、燃料タンク108とエンジンEとを結ぶ燃料供給通路109の途中には、混合燃料の組成を検出する燃料組成検出手段としてアルコール濃度センサ110が介装される。コントローラ111には、エンジンのクランキング操作に基づいてエンジン始動を検出する図示しないイグニッションスイッチ、サブ触媒出口温度センサ112、メイン触媒出口温度センサ113及びアルコール濃度センサ110から出力される検出信号が入力される。該コントローラ111は、これら各検出手段から出力される検出信号に基づいて前記通路切換弁107を制御している。
エンジン1の始動時では、バイパス通路105を開放し、メイン通路104を遮断するように通路切換弁107を切り換える。また、サブ触媒出口温度センサ112が切換判定温度を検出した時、バイパス通路105を遮断しメイン通路104を開放するように通路切換弁107を切り換える。また、メイン触媒出口温度センサ113が切換判定温度を検出した時、バイパス通路105を開放しメイン通路104を遮断するように再度通路切換弁107を切り換える。
このように、エンジン1の排気通路104に排気浄化用のメイン触媒102と該メイン触媒の上流側に位置するサブ触媒103とを介装して、装置全体での排気浄化率を向上するようにしている(特許文献1)。
特開平05−71337号公報
ここで、近年ではガソリン燃料に加え、代替燃料としてアルコールを同時に使用可能なシステムが搭載された自動車などの車両(FFV; Flexible Fuel Vehicle)が実用化され、ガソリン、アルコール、およびこれらの混合燃料により走行が可能となっている。
このFFVシステムにおいて燃料として例えばアルコール燃料を用いる場合、燃料に含有するアルコール成分は、下記式(1)〜式(3)の状態に化学変化する。即ち、アルコールが酸化されアルデヒドとなった時は下記式(1)となり、アルデヒドが酸化され酸となった時は下記式(2)となり、酸から最終的に水、二酸化炭素に分解される時は下記式(3)となる。
Figure 2008309044
よって、従来の内燃機関の排気浄化装置では、アルコール燃料を用いた場合、アルコール(R−OH)が酸化されアルデヒド(R−CHO)、酸(R−COOH)へと順じ酸化され、最終的に、水(H2O)、二酸化炭素(CO2)に分解され、多量の水(H2O)が生成される。
また、通常の燃料の燃焼においても、下記式(4)、(5)、(6)のような酸化反応も進んでいるため、エンジンの燃焼反応において水が生成される。
CO +HC → H2O +CO2 ・・・(4)
HC +O2 → H2O +CO2 ・・・(5)
2 +O2 → H2O +CO2 ・・・(6)
また、エンジン始動時に発生する水蒸気は触媒床温の上昇に影響を与えるため、エンジン始動時の触媒のエミッションを悪化させる、という問題がある。
また、燃料としてアルコール燃料を用いた場合には、上記式(1)、(2)、(3)のように、アルコール燃料に起因した水も発生するため、アルコール燃料を用いない燃料よりもエンジン始動時の触媒の温度低下が増大する、という問題がある。
更に、炭化水素(HC)を吸着するサブ触媒103に例えばゼオライト等をコーティングした吸着触媒を用いると、水も副次的にゼオライト等に吸着されるため、エンジン始動時の触媒の温度低下が更に大きい、という問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、エンジン始動時に吸着触媒に吸着される水から発生する加熱水蒸気を利用し、触媒の水分影響を低減すると共に、NOX吸着触媒の反応性を格段に向上させ、NOXを効率よく浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、複数の気筒が左右のバンクに分けて配列された2つの気筒群を有し、該各気筒群に対して吸気通路が設けられる一方、排気通路がそれぞれ独立して設けられ、該各排気通路に前段浄化触媒の収容された前段浄化触媒装置が設けられ、前記各排気通路における前記各前段浄化触媒より上流側が連通通路により連通され、前記各排気通路の下流端部が合流した排気集合通路が設けられ、該排気集合通路に後段浄化触媒の収容された後段浄化触媒装置が設けられた内燃機関の排気浄化装置において、前記排気通路における前記前段浄化触媒の何れか一方を吸着触媒とし、前記吸着触媒の触媒温度が水蒸気を発生しない所定温度以下の間、前記吸着触媒を有する排気通路に排気ガスを送給し、前記吸着触媒に水を吸着させ、前記吸着触媒の触媒温度が前記水蒸気を発生しない所定温度以上のとき、前記吸着触媒を有する排気通路から前記吸着触媒を有していない排気通路に前記排気ガスの送給を切換え、内燃機関が高負荷又は前記後段浄化触媒の下流側の前記排気通路の窒素酸化物濃度が所定値以上のとき、前記吸着触媒を有していない排気通路から前記吸着触媒側を有する排気通路に前記排気ガスの送給を再度切換え、前記吸着触媒に吸着された水により過熱水蒸気を発生させ、前記後段浄化触媒の触媒温度を昇温させることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、前記2つの気筒群のいずれか一方にのみ過給機が設けられ、前記過給機を有する気筒群の排気通路に設けている前記前段浄化触媒を吸着触媒とすることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、前記吸着触媒が、ゼオライト系触媒であることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、前記所定温度以下とする時間が、始動開始前の内燃機関の冷却水温度により決定されることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、前記吸着触媒の触媒温度が前記水蒸気を発生しない所定温度が、100〜200℃であることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置においては、前記排気ガスが、アルコール成分を含有していることを特徴とする。
本発明によれば、各気筒群に対して独立して設けた各排気通路に設けた前段浄化触媒のいずれか一方のみを吸着触媒とし、前記各排気通路の下流端部が合流した排気集合通路に後段浄化触媒を設け、前記吸着触媒の触媒温度が水蒸気を発生しない所定温度以下の間、前記吸着触媒を有する排気通路に前記排気ガスを送給し、前記吸着触媒に水を吸着させる。そして、前記吸着触媒の触媒温度が前記所定温度以上となった後、前記吸着触媒側を有する排気通路から前記吸着触媒を有していない排気通路に排気ガスの送給を切換え、内燃機関が高負荷又は前記後段浄化触媒の下流側の前記排気通路の窒素酸化物濃度が所定値以上となった後、排気ガスの送給を前記吸着触媒を有していない排気通路から前記吸着触媒側を有する排気通路に切換えている。
これにより、前記吸着触媒に吸着された水により過熱水蒸気を発生させ、前記後段浄化触媒の触媒温度を昇温させることができる。この結果、前記後段浄化触媒が通常より過度に加熱され、昇温されるため、始動時の燃料の燃焼により吸着触媒に吸着される水による水分影響がなくなると共に、NOXの浄化効率を向上させることができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置をエンジンシステムに適用した実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムを示す概略平面図、図2は、本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムの概略断面図である。
また、本実施例のおいては、内燃機関としてV型6気筒エンジンを適用している。
本発明の実施例に係る内燃機関の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施例に係る内燃機関において、シリンダブロック11は上部に所定角度で傾斜した左右のバンク12,13を有しており、各バンク12,13に複数の気筒が設けられて2つの気筒群が構成されている。この各バンク12,13は、それぞれ3つのシリンダボア14,15が形成され、各シリンダボア14,15にピストン16,17がそれぞれ上下移動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック11の下部に図示しないクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストン16,17はコネクティングロッド18,19を介してこのクランクシャフトにそれぞれ連結されている。
一方、シリンダブロック11の各バンク12,13の上部にはシリンダヘッド20,21が締結されており、シリンダブロック11とピストン16,17とシリンダヘッド20,21により各燃焼室22,23が構成されている。そして、この燃焼室22,23の上部、つまり、シリンダヘッド20,21の下面に吸気ポート24,25及び排気ポート26,27が対向して形成され、この吸気ポート24,25及び排気ポート26,27に対して吸気弁28,29及び排気弁30,31の下端部が位置している。この吸気弁28,29及び排気弁30,31は、シリンダヘッド20,21に軸方向に沿って移動自在に支持されると共に、吸気ポート24,25及び排気ポート26,27を閉止する方向に付勢支持されている。また、シリンダヘッド20,21には、吸気カムシャフト32,33及び排気カムシャフト34,35が回転自在に支持されており、吸気カム36,37及び排気カム38,39が図示しないローラロッカアームを介して吸気弁28,29及び排気弁30,31の上端部に接触している。
従って、エンジンに同期して吸気カムシャフト32,33及び排気カムシャフト34,35が回転すると、吸気カム36,37及び排気カム38,39がローラロッカアームを作動させ、吸気弁28,29及び排気弁30,31が所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート24,25及び排気ポート26,27を開閉し、吸気ポート24,25と燃焼室22,23、燃焼室22,23と排気ポート26,27とをそれぞれ連通することができる。
また、このエンジンの動弁機構は、運転状態に応じて吸気弁28,29及び排気弁30,31を最適な開閉タイミングに制御する吸気可変動弁機構(VVT:Variable Valve Timing−intelligent)40,41と排気可変動弁機構42,43により構成されている。この吸気可変動弁機構40,41及び排気可変動弁機構42,43は、例えば、吸気カムシャフト32,33及び排気カムシャフト34,35の軸端部にVVTコントローラが設けられて構成され、油圧ポンプ(または電動モータ)によりカムスプロケットに対する各カムシャフト32,33,34,35の位相を変更することで、吸気弁28,29及び排気弁30,31の開閉時期を進角または遅角することができるものである。この場合、各可変動弁機構40,41,42,43は、吸気弁28,29及び排気弁30,31の作用角(開放期間)を一定としてその開閉時期を進角または遅角する。また、吸気カムシャフト32,33及び排気カムシャフト34,35には、その回転位相を検出するカムポジションセンサ44,45,46,47が設けられている。
各シリンダヘッド20,21の吸気ポート24,25には吸気マニホールド48,49を介してサージタンク50が連結されている。一方、吸気管(吸気通路)51の空気取入口にはエアクリーナ52が取付けられており、この吸気管51には、エアクリーナ52の下流側に位置してスロットル弁53を有する電子スロットル装置54が設けられている。そして、この吸気管51の下流端部がサージタンク50に連結されている。
排気ポート26,27は、各燃焼室22,23から排出される排気ガスが集合する集合通路55,56に連通しており、各集合通路55,56には、排気管接続部55a,56aを介して第1、第2排気管57,58が連結されている。この場合、排気ポート26,27と集合通路55,56と排気管接続部55a,56aは、左右のバンク12,13の各シリンダヘッド20,21内に一体に形成されている。
また、第1排気管57と第2排気管58の上流側は、各前段浄化触媒59,60が装着された位置よりも排気ガスの流動方向の上流側で連通管(連通通路)63により連通されている。そして、第1排気管57及び第2排気管58には、前段浄化触媒59,60よりも排気ガスの流動方向の下流側に、第1制御弁64及び第2制御弁65が装着されている。この第1、第2制御弁64,65は流量制御弁であって、その開度を調整することで各排気管57,58を流れる排気ガスの流量を調整することができる。
そして、第1バンク12側には、ターボ過給機67が設けられている。このターボ過給機67は、吸気管51側に設けられたコンプレッサ68と第1排気管57側に設けられたタービン69とが連結軸70により一体に連結されて構成されている。この場合、ターボ過給機67は、第1バンク12側の第1排気管57からの排気ガスによりタービン69が駆動可能であり、連通管63の端部が第1排気管57におけるタービン69の装着部分よりも上流側に連結されている。そして、このターボ過給機67におけるコンプレッサ68の下流側であって、電子スロットル装置54(スロットル弁53)の上流側の吸気管51には、このコンプレッサ68により圧縮されて温度上昇した吸入空気を冷却するインタークーラ71が設けられている。
従って、第1バンク12に設けられたターボ過給機67は、この第1バンク12の燃焼室22から排気ポート26及び集合通路55を介して第1排気管57に排出された排気ガスによりタービン69を駆動し、連結軸70により連結されたコンプレッサ68が駆動することで吸気管51を流れる空気を圧縮することができる。そのため、エアクリーナ52から吸気管51に導入された空気は、圧縮吸気となってインタークーラ71で冷却された後にサージタンク50に導入され、各バンク12,13の各吸気マニホールド48,49及び吸気ポート24,25を介して燃焼室22,23に吸入されることとなる。
第1排気管57及び第2排気管58には、前記排気ガスを浄化する前段浄化触媒59、60を各々配置している。具体的には、第1排気管57には、吸着触媒(前段浄化触媒)59の収容された前段浄化触媒装置が装着されていると共に、第2排気管58には、三元触媒(前段浄化触媒)60の収容された後段浄化触媒装置が装着されている。第1、第2排気管57,58の下流端部は排気集合管(排気集合通路)61に合流して連結されており、この排気集合管61にNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62が装着されている。
吸着触媒(前段浄化触媒)59は、ゼオライトをコーティングして形成されてなるゼオライト系吸着触媒であり、低温時には排気ガス中の炭化水素(HC)、水(H2O)を物理的に吸着し、高温時には吸着されているHCが脱着される。また、ゼオライト系吸着触媒としては、例えばモルデナイト、MFI型ゼオライト又はβ−ゼオライト等が挙げられ、これらを単独又は任意に組み合せたものを用いることができるが、ゼオライト系吸着触媒は、これらに限定されるものではない。
また、三元触媒(前段浄化触媒)60は、排気空燃比がストイキのときに排気ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOX)を酸化還元反応により同時に浄化処理するものである。即ち、排気ガス中の有害なHC,CO及びNOXを無害なH2O、CO2、N2へと還元又は酸化させる。
NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62は、排気空燃比がストイキのときに排気ガス中に含まれるHC、CO、NOXを酸化還元反応によりH2O,CO2,N2へと同時に浄化処理すると共に、排気空燃比がリーンのときに排気ガス中に含まれるNOXを一旦吸蔵し、排気ガス中の酸素濃度が低下したリッチ燃焼領域にあるときに、吸蔵したNOXを放出し、添加した還元剤としての燃料によりNOXを還元するものである。NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62として、具体的には、NSR(NOX Storage Reduction)やDPNR(Diesel Particulate−NOX Reduction System)が知られている。NSRとは、リーン運転モードでの運転中にNOXを硝酸塩の形で触媒中に吸蔵し、その硝酸塩を酸素濃度の低下した還元雰囲気でN2に還元するNOX吸蔵還元型触媒のことである。また、DPNRとは、粒子状物質(PM)とNOXを同時に連続して浄化させることが可能なシステムのことであり、例えば、PM捕集装置であるDPF(Diesel Particulate Filter)にNOX吸蔵還元型触媒を担持させたものである。尚、本実施例においては、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62として、ガソリンに代表される蒸発性の高い燃料を使用するため、NOX吸蔵還元型触媒(NSR)を適用する。
ここでは、そのNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62を吸着触媒(前段浄化触媒)59、三元触媒(前段浄化触媒)60よりも排気ガス流動方向下流に配置して、その吸着触媒(前段浄化触媒)59、三元触媒(前段浄化触媒)60においてHCやNOXを浄化させ、この吸着触媒(前段浄化触媒)59、三元触媒(前段浄化触媒)60で浄化しきれなかったNOXをNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62で浄化させる。また、吸着触媒(前段浄化触媒)59、三元触媒(前段浄化触媒)60やNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62が活性状態にあるか否かについては、その夫々の触媒床温を検出することで判断してもよく、また、水温センサ87から検出した内燃機関の冷却水温から判断してもよい。
また、ターボ過給機67を設けている第1排気管57側に吸着触媒(前段浄化触媒)59を設けることにより、より低温側を維持できるため、吸着できるHC、水の量を増加させることができる。
また、本実施例では、吸着触媒(前段浄化触媒)59において、第1排気管57側にターボ過給機67を設けているが、本発明はこれに限定されるものではく、第2排気管58側にターボ過給機67を設けるようにしてもよい。また、ターボ過給機67を設けないようにしてもよい。
各シリンダヘッド20,21には、各燃焼室22,23に直接燃料(ガソリン)を噴射するインジェクタ74,75が装着されており、各インジェクタ74,75にはデリバリパイプ76,77が連結され、この各デリバリパイプ76,77には高圧燃料ポンプ78から所定圧の燃料を供給可能となっている。また、シリンダヘッド20,21には、燃焼室22,23の上方に位置して混合気に着火する点火プラグ79,80が装着されている。
車両には、電子制御ユニット(ECU)81が搭載されており、このECU81は、インジェクタ74,75の燃料噴射タイミングや点火プラグ79,80の点火時期などを制御可能となっており、検出した吸入空気量、吸気温度、スロットル開度、アクセル開度、エンジン回転数、冷却水温などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定している。即ち、吸気管51の上流側にはエアフローセンサ82及び吸気温センサ83が装着され、計測した吸入空気量及び吸気温度をECU81に出力している。また、電子スロットル装置54にはスロットルポジションセンサ84が設けられ、アクセルペダルにはアクセルポジションセンサ85が設けられており、現在のスロットル開度及びアクセル開度をECU81に出力している。更に、クランクシャフトにはクランク角センサ86が設けられ、検出したクランク角度をECU81に出力し、ECU81はクランク角度に基づいてエンジン回転数を算出する。また、シリンダブロック11には水温センサ87が設けられており、検出したエンジン冷却水温をECU81に出力している。
また、各排気管57,58における各前段浄化触媒59,60よりも上流側には、空燃比(A/F)センサ88,89が設けられている。このA/Fセンサ88,89は、各燃焼室22,23から各排気ポート26,27を通して各排気管57,58に排気された排気ガスの排気空燃比を検出し、検出した排気空燃比をECU81に出力している。ECU81は、A/Fセンサ88,89が検出した排気空燃比をフィードバックし、エンジン運転状態に応じて設定された目標空燃比と比較することで、燃料噴射量を補正している。
また、サージタンク50には、過給圧センサ(過給圧検出手段)90が設けられている。この過給圧センサ90は、吸気管51から各吸気ポート24,25を通して各燃焼室22,23に吸入される吸気圧、ターボ過給機67の稼動時には過給圧を検出し、検出した吸気圧(過給圧)をECU81に出力している。ECU81は、過給圧センサ90が検出した過給圧に基づいて排気ガスを排気集合管61に流してターボ過給機67のタービン69に流れる排気ガスの流量を調整している。
また、本実施例の内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムでは、上述したように、各シリンダヘッド20,21の燃焼室22,23に第1排気管57及び第2排気管58が連結され、この第1排気管57及び第2排気管58に、吸着触媒(前段浄化触媒)59、三元触媒(前段浄化触媒)60及び第1、第2制御弁64,65が装着され、各排気管57,58の上流部が連通管63により連通され、第1バンク12側にターボ過給機67が装着されている。そのため、ECU81は、エンジン運転状態に応じて各制御弁64,65を開閉制御することで、排気ガスの排出経路を変更可能となっている。
また、ECU81は、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62に吸蔵されたNOXを放出する再生時には、第1バンク12の気筒群及び第2バンク13の気筒群からの排気ガスをリッチ雰囲気とし、排気集合管61を介してNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62に送給し、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62における酸化発熱反応を利用する。具体的にはこのNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62に蓄積されたNOX成分を放出して再生する。
ここで、本実施例の内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムにおける運転制御方法について図3のフローチャートに基づいて具体的に説明する。
図3は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムにおける運転制御を表すフローチャートである。
図3に示すように、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムにおいて、ステップS11では、エンジンを始動時、排気ガスを第1排気管57に送給している。具体的には、第1制御弁64を開放状態とし、第2制御弁65を閉止状態とする。第2バンク13の気筒群から集合通路56を介して排出された排気ガスが連通管63を通して第1排気管57にバイパスし、第1、第2バンク12,13の気筒群からの排気ガスを第1排気管57に送給し、排気ガスを吸着触媒(前段浄化触媒)59に送給させる。第1排気管57側に排出された排気ガスは、吸着触媒(前段浄化触媒)59の通過時に排気ガス中に含有するHC、水が吸着触媒(前段浄化触媒)59のゼオライトにより吸着処理されて排気集合管61に流れる。そして、排気集合管61に流れ込んだ排気ガスは、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62の通過時にNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62により、排気ガス中のHC、NOX、等の有害物質を浄化処理して大気に放出される。
また、このときのガス流れの状態を簡略に示す構成を図4に示す。
また、このときの第1制御弁64の開放状態と第2制御弁65の閉止状態の割合とは、吸着触媒(前段浄化触媒)59に水を吸着させるため全体を10としたとき10対0とする。また、第1制御弁64の開放状態と第2制御弁65の閉止状態の割合は、例えば9対1、8対2などでもよく、第1制御弁64が第2制御弁65より開放状態の割合が高くなるようにし、吸着触媒(前段浄化触媒)59に水を吸着できるように第1制御弁64及び第2制御弁65を調整すればよい。これは、後述するステップS16に説明するように、吸着触媒(前段浄化触媒)59に吸着された水を過熱水蒸気として用いるためである。
そして、ステップS12では、排気ガスを吸着触媒(前段浄化触媒)59に送給することで吸着触媒(前段浄化触媒)59の触媒温度が所定温度TA(例えば170℃)以上か否か判定する。
具体的には、吸着触媒(前段浄化触媒)59の直上流の第1排気管57に温度センサ(図示略)を設け、この温度センサが検出した触媒温度が予め設定された所定温度TA(例えば170℃)にあるかどうかを判定する。
そして、ステップS12にて、吸着触媒(前段浄化触媒)59の触媒温度が所定温度TA(例えば170℃)以上に昇温されたものと判定されたら(ステップS12肯定)、ステップS13に移行する。
ステップS13にて、第1、第2バンク12,13の気筒群からの排気ガスの供給を第1排気管57側から第2排気管58側に切替える。具体的には、第1制御弁64を閉止状態とし、第2制御弁65を開放状態とする。これにより、第1バンク12の気筒群から集合通路55を介して排出された排気ガスを連通管63を通して第2排気管58にバイパスさせることで、第1、第2バンク12,13の気筒群から排出される排気ガスを第2排気管58に送給する。そして、第2排気管58に排出された排気ガスは、三元触媒(前段浄化触媒)60及びNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62の通過時に、排気ガス中のHC、NOX等の有害物質を適正に浄化処理してから大気に放出される。
また、このときのガス流れの状態を簡略に示す構成を図5に示す。
ここで、本実施例では、吸着触媒(前段浄化触媒)59の所定温度としては、例えば170℃としているが、吸着された水が水蒸気とならないような水の吸着維持可能な温度範囲であれば170℃に限定されるものではない。そのため、吸着触媒(前段浄化触媒)59の所定温度としては、100℃以上とすればよく、100〜200℃の範囲が好ましく、更には例えば170℃の前後20℃付近とすることが好ましい。これは、吸着触媒(前段浄化触媒)59を構成するゼオライト系触媒が例えば200℃までは水を吸着するためであり、200℃を超えると吸着した水分が水蒸気となってしまうためである。
また、このときの第1制御弁64の閉止状態と第2制御弁65の開放状態の割合とは、全体を10としたとき0対10に限定されるものではなく、第1制御弁64の閉止状態と第2制御弁65の開放状態の割合は、例えば1対9、2対8などでもよく、第1制御弁64が第2制御弁65より閉止状態の割合が高くなるように第1制御弁64及び第2制御弁65を調整すればよい。
そして、ステップS14では、エンジンが高負荷運転となったかどうかを判定する。
ここで、高負荷とは、内燃機関の燃焼室から排出される前記排気ガスの単位時間当たりの熱量が所定値以上であることをいう。エンジンが高負荷運転の状態としては例えば吸入空気量が70g/s程度の場合等である。
ステップS14にて、エンジンが高負荷運転状態でないと判定されたら(ステップS14否定)、ステップS13にて、第1、第2バンク12,13の気筒群から排出される排気ガスの供給をエンジンが高負荷運転と判定されるまでこのまま維持する(図5の状態)。具体的には、第1制御弁64を閉止状態とし、第2制御弁65を開放状態としておく。これにより、第1、第2バンク12,13の気筒群から排出される排気ガスを第2排気管58に送給し、三元触媒(前段浄化触媒)60及びNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62により、排気ガス中のHC、NOX等の有害物質を浄化処理して大気に放出する。また、この排気ガスによって、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62を暖機したり、このNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62に蓄積されたNOX、硫黄成分を放出して再生する。
ステップS14にて、エンジンが高負荷運転であると判定されたら(ステップS14肯定)、ステップ15に移行する。
ステップS15にて、第1、第2バンク12,13の気筒群から排出される排気ガスの供給を第2排気管58側から第1排気管57側に切替える。具体的には、第1制御弁64を開放状態とし、第2制御弁65を閉止状態とする。これにより、第2バンク13の気筒群から排出された排気ガスが連通管63を通して第1排気管57にバイパスし、第1、第2バンク12,13の気筒群から排出される排気ガスを第1排気管57に送給し、排気ガスを吸着触媒(前段浄化触媒)59に流入させる(図4の状態)。
そして、ステップS16にて、流入した排気ガスによって吸着触媒(前段浄化触媒)59が加熱されることにより、加熱水蒸気を発生させる。
ここで、過熱水蒸気とは、水蒸気を更に加熱して100℃以上、好ましくは170℃程度にまで高温に過熱した状態で存在する水蒸気で、他のものを瞬時に加熱することができる。また、この加熱水蒸気は、乾燥空気の数倍の高エネルギーを有している。
このステップS16にて、具体的には、排気ガスが吸着触媒(前段浄化触媒)59に送給されることにより、エンジンが高負荷状態となるまで常温であった吸着触媒(前段浄化触媒)59の触媒床温が急激に上昇するため、エンジンの始動時に吸着された水分が一気に過熱水蒸気OSとなる。これにより、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62が通常より過度に加熱され、昇温され、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62の浄化効率が向上する。
また、このときのガス流れの状態を簡略に示す構成を図6に示す。
この結果、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62においてエンジン始動時の水分影響がなくなると共に、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62の反応性を格段に向上させることができ、NOXを効率よく浄化することができる。そして、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62により、排気ガス中のHC、CO、NOX等の有害物質を浄化処理して大気に放出することができる。
また、このときの第1制御弁64の開放状態と第2制御弁65の閉止状態の割合とは、全体を10としたとき10対0に限定されるものではなく、第1制御弁64の開放状態と第2制御弁65の閉止状態の割合は、例えば9対1、8対2などでもよく、第1制御弁64が第2制御弁65より開放状態の割合が高くなるように第1制御弁64及び第2制御弁65を調整すればよい。
また、排気ガスは、ターボ過給機67にも流入されるため、ターボ過給機67を高効率で稼動して高過給を可能とし、更に出力を向上することもできる。
そして、このような状態でステップS17では、エンジンのアイドル運転状態であるか否か判定される。具体的には、ECU81でクランク角センサ86が検出したクランク角度に基づいて算出したエンジン回転数が、予め設定された所定回転数より低いときにアイドル運転であると判定している。
ステップS17にて、エンジンがアイドル運転状態でないと判定されたら(ステップS17肯定)、ステップS18にて、第1、第2バンク12,13の気筒群からの排気ガスを第1排気管57に供給する状態を維持する(図6の状態維持)。具体的には、このまま第1制御弁64を開放状態とし、第2制御弁65を閉止状態とし、制御を終了する。
また、エンジンがアイドル運転状態である判定されたら(ステップS17否定)、ステップS13に移行し、第1、第2バンク12,13の気筒群からの排気ガスの供給を第1排気管57から第2排気管58に切替える。具体的には、第1制御弁64を閉止状態とし、第2制御弁65を開放状態とする。これにより、第1、第2バンク12,13の気筒群から排出される排気ガスは、第2排気管58に送給され、三元触媒(前段浄化触媒)60及びNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62により、排気ガス中の有害物質を浄化処理して大気に放出する。
また、このときの第1制御弁64の閉止状態と第2制御弁65の開放状態の割合とは、全体を10としたとき0対10に限定されるものではなく、第1制御弁64の閉止状態と第2制御弁65の開放状態の割合は、例えば1対9、2対8などでもよく、第1制御弁64が第2制御弁65より閉止状態が高くなるように調整すればよい。
また、この場合、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62は、排気集合管61の後端部に設けられているため、高温の排気ガスが各排気管57,58及び排気集合管61を流動する間に温度低下することとなり、排気ガスによりNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62が熱劣化することはない。
また、本実施例では、ステップ14の判定においては、エンジンが高負荷運転か否かで第1制御弁64、第2制御弁65の開放・閉止を行なっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、NOXセンサ72で検出されるNOX排出量に基づいて第1制御弁64、第2制御弁65の開放・閉止状態を制御し、排気ガスの供給を切換えるようにしてもよい。例えば図7に示すように、NOXセンサ72のNOX排出量が所定値以上であるか否かによって、判断し、その他のステップは図3に示した運転制御を表すフローチャートと同様にして行なうようにする。
このように本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムによれば、V型6気筒エンジンにて、各々の気筒群に連結する第1排気管57に吸着触媒(前段浄化触媒)59を設け、第2排気管58に三元触媒(前段浄化触媒)60を設け、各排気管57、58の合流した排気集合通路61にNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62を設けている。そして、吸着触媒(前段浄化触媒)59の触媒温度が水蒸気を発生しない所定温度以下の間、排気通路57側に排気ガスを送給し、吸着触媒(前段浄化触媒)59に水を吸着させ(図4の状態)、吸着触媒(前段浄化触媒)59の触媒温度が所定温度以上となった後、排気ガスの送給を排気通路57側から排気通路58側に切換え(図5の状態)、高負荷運転となった後、排気ガスの送給を排気通路58側から排気通路57側に切換えている(図6の状態)。
これにより、吸着触媒(前段浄化触媒)59にエンジンの始動時に吸着された水分を一気に可熱水蒸気として発生させ、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62を通常より過度に過熱し、昇温するため、エンジンの始動時に吸着触媒(前段浄化触媒)59に吸着される水による水分影響がなくなると共に、NOXの浄化効率を向上させることができるので、排気浄化性能を向上させることができる。
また、第2バンク13の燃焼室23から第2排気管58に排出された排気ガスが連通管63を通して第1排気管57に流動し、第1バンク12の燃焼室22から排出された排気ガスと合流し、ほぼ全量の排気ガスをターボ過給機67に導入することで、このターボ過給機67による過給圧を上昇し、出力を確実に向上させることができる。
また、本実施例では、各排気管57,58における下流端部を排気集合管61により合流し、この排気集合管61にNOX浄化触媒(後段浄化触媒)62を設けている。従って、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62の暖機時や再生処理時におけるバンク制御が可能となり、安定した排気浄化性能を確保することができる。
また、本実施例では、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62においてNOXの浄化性能を向上させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、排気ガス中のHC、CO等の他の有害物質の浄化性能をも向上させるために用いることができる。
なお、上述した実施例では、内燃機関としてV型6気筒エンジンを適用したが、エンジン形式や気筒数などは実施例に限定されるものではない。更に、内燃機関の燃料噴射形式を筒内噴射式としたが、ポート噴射式であってもよく、燃焼形態も希薄燃焼式でなくてもよく、この場合、NOX浄化触媒(後段浄化触媒)62が不要となる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、排気ガスの排出経路の一方に吸着触媒を設け、エンジン始動時に吸着触媒に吸着された水から発生する加熱水蒸気を利用することでエンジン始動時の触媒の水分影響を低減する共に、NOX吸着触媒の反応性を格段に向上させ、NOXの浄化効率の向上を図るものであり、内燃機関に用いるのに有用である。
本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムを示す概略平面図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムの概略断面図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムにおける運転制御を表すフローチャートである。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置のガス流れの状態を簡略に示す構成図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置のガス流れの状態を簡略に示す他の構成図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置のガス流れの状態を簡略に示す他の構成図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用したエンジンシステムにおける運転制御を表す他のフローチャートである。 従来の内燃機関の排気浄化装置の構成を示す図である。
符号の説明
12 第1バンク
13 第2バンク
16,17 ピストン
20,21 シリンダヘッド
22,23 燃焼室
24,25 吸気ポート
26,27 排気ポート
28,29 吸気弁
30,31 排気弁
51 吸気管(吸気通路)
54 電子スロットル装置
55,56 集合通路
57 第1排気管(排気通路)
58 第2排気管(排気通路)
59 吸着触媒(前段浄化触媒)
60 三元触媒(前段浄化触媒)
61 排気集合管
62 NOX浄化触媒(後段浄化触媒)
63 連通管(連通通路)
64 第1制御弁
65 第2制御弁
67 ターボ過給機
72 NOXセンサ
74,75 インジェクタ
79,80 点火プラグ
81 電子制御ユニット、ECU(制御手段)

Claims (6)

  1. 複数の気筒が左右のバンクに分けて配列された2つの気筒群を有し、該各気筒群に対して吸気通路が設けられる一方、排気通路がそれぞれ独立して設けられ、該各排気通路に前段浄化触媒の収容された前段浄化触媒装置が設けられ、前記各排気通路における前記各前段浄化触媒より上流側が連通通路により連通され、前記各排気通路の下流端部が合流した排気集合通路が設けられ、該排気集合通路に後段浄化触媒の収容された後段浄化触媒装置が設けられた内燃機関の排気浄化装置において、
    前記排気通路における前記前段浄化触媒の何れか一方を吸着触媒とし、
    前記吸着触媒の触媒温度が水蒸気を発生しない所定温度以下の間、前記吸着触媒を有する排気通路に排気ガスを送給し、前記吸着触媒に水を吸着させ、
    前記吸着触媒の触媒温度が前記水蒸気を発生しない所定温度以上のとき、前記吸着触媒を有する排気通路から前記吸着触媒を有していない排気通路に前記排気ガスの送給を切換え、
    内燃機関が高負荷又は前記後段浄化触媒の下流側の前記排気通路の窒素酸化物濃度が所定値以上のとき、前記吸着触媒を有していない排気通路から前記吸着触媒側を有する排気通路に前記排気ガスの送給を再度切換え、
    前記吸着触媒に吸着された水により過熱水蒸気を発生させ、前記後段浄化触媒の触媒温度を昇温させることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1において、
    前記2つの気筒群のいずれか一方にのみ過給機が設けられ、
    前記過給機を有する気筒群の排気通路に設けている前記前段浄化触媒を吸着触媒とすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記吸着触媒が、ゼオライト系触媒であることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一つにおいて、
    前記所定温度以下とする時間が、始動開始前の内燃機関の冷却水温度により決定されることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一つにおいて、
    前記吸着触媒の触媒温度が前記水蒸気を発生しない所定温度が、100〜200℃であることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、
    前記排気ガスが、アルコール成分を含有していることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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JPWO2016002961A1 (ja) * 2014-07-04 2017-04-27 ヤマハ発動機株式会社 ビークルおよびv型多気筒4ストロークエンジンユニット

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