JP2009264229A - 可変圧縮比内燃機関の制御装置 - Google Patents

可変圧縮比内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒の活性化を早めるとともに、機関の始動後等であって触媒が活性化するまでの期間において機関から大気中に放出される炭化水素の量を低減することができる可変圧縮比内燃機関の制御装置を提供すること。
【解決手段】制御装置は機械圧縮比変更機構と、排気通路に配設された「上流側触媒33及び炭化水素吸着装置34」と、を備えた機関に適用される。制御装置は、上流側触媒の温度が所定温度より低い場合、機関からの排ガスを上流側触媒及び炭化水素吸着装置を通過させてから大気に放出する。よって、炭化水素は炭化水素吸着装置により吸着される。このとき制御装置は機械圧縮比を低下させる。従って、上流側触媒の温度は速やかに上昇する。上流側触媒の温度が所定温度に到達すると、制御装置は、機関からの排ガスを上流側触媒を通過させ且つ炭化水素吸着装置を通過させず、機械圧縮比を通常値に戻す。
【選択図】図5

Description

本発明は、炭化水素吸着装置と、触媒(三元触媒)と、機械圧縮比変更機構と、を備えた可変圧縮比内燃機関の制御装置に関する。
従来から、運転状態に応じて機械圧縮比を変更することができる可変圧縮比内燃機関が提案されている。このような可変圧縮比内燃機関は、例えば、以下の何れかの手法等に基づいて機械圧縮比を変更する。
(1)リンク機構を用いてピストンの移動量(ピストンが下死点位置から上死点位置にまで移動する際の移動距離)を変更させる(例えば、特許文献1を参照。)。
(2)クランクケースに対するシリンダブロックの傾斜角を変更させる。
(3)シリンダブロックをクランクケースに対してシリンダの軸線方向に移動させる(例えば、特許文献2及び特許文献3を参照。)。
(4)ピストンとクランク軸との距離を変更させる(例えば、特許文献4を参照。)。
ところで、このような可変圧縮比内燃機関にも、通常の内燃機関と同様、排気浄化用の触媒装置(三元触媒、以下、単に「触媒」とも称呼する。)が配設される。一般に、触媒はセラミックからなる担持体に白金及びロジウム等の貴金属を担持している。触媒は、その貴金属の温度が活性温度(触媒の活性温度)以上である場合(即ち、触媒が活性化している場合)、機関から排出され且つ触媒に流入する「未燃物(HC,CO等)と窒素酸化物(NOx)と」の酸化還元反応を促進する。従って、触媒が活性化していて且つ機関の排ガスの空燃比(即ち、触媒に流入するガスの空燃比)が理論空燃比であるとき、触媒は排ガス中の未燃物及び窒素酸化物を同時に高い浄化率にて浄化することができる。なお、触媒の活性温度はある程度の幅を有する。
そこで、従来の制御装置の一つは、機関が加速状態になく且つ触媒の温度が活性温度より低いとき、機械圧縮比を低下させることにより排気温度を上昇させ、以って、触媒が活性化するまでの時間を短縮している(例えば、特許文献4を参照。)
特開2004−239147号公報 特開2003−206771号公報 特開2007−303423号公報 特開平2−163429号公報
しかしながら、機械圧縮比を低下させ触媒が活性化するまでの時間を短縮したとしても、触媒が活性化するまでには時間を要するから、例えば、機関冷間始動後に比較的多量に発生する炭化水素(HC)を十分に除去することができないという問題がある。
本発明は、上記課題に対処するために為されたものである。本発明の目的の一つは、触媒の活性化を早めるとともに、機関の始動後等であって触媒が活性化するまでの期間において機関から大気中に放出される炭化水素の量を低減することができる可変圧縮比内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明による圧縮比可変内燃機関の制御装置は、
炭化水素を吸着する炭化水素吸着装置と、排ガス浄化用の触媒と、ピストンが「上死点位置にあるときの燃焼室容積」に対する「ピストンが下死点位置にあるときの燃焼室容積」の比である「機械圧縮比」を指示に応じて変更し得る機械圧縮比変更機構と、を備えた可変圧縮比内燃機関に適用される。
この制御装置は、第1排気通路構成部と、第2排気通路構成部と、排気通路選択手段と、機械圧縮比制御手段と、を備える。
前記第1排気通路構成部は、前記機関からの排ガスを、前記炭化水素吸着装置及び前記触媒を通過させた上で大気に放出する第1排気通路を構成する。
前記第2排気通路構成部は、前記機関からの排ガスを、前記触媒を通過させるとともに前記炭化水素吸着装置を通過させることなく大気に放出する第2排気通路を構成する。
前記排気通路選択手段は、前記触媒の状態(例えば、温度)に応じて、前記第1排気通路及び前記第2排気通路の何れか一方を「前記機関から実際に排出される排ガスが通過する排気通路」として選択する。
即ち、前記排気通路選択手段は、
(1)前記触媒の温度が第1の温度よりも低いと推定されているとき、即ち、前記触媒が炭化水素を浄化し得る状態になっていないと推定されるとき、「前記機関から実際に排出される排ガス」が「前記第1排気通路を通過する」とともに「前記第2排気通路を通過しない」ように、前記第1排気通路を前記機関の排気通路として選択する。
更に、前記排気通路選択手段は、
(2)前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されているとき、即ち、前記触媒が炭化水素を浄化し得る状態になっていると判定されているとき、「前記機関から実際に排出される排ガス」が「前記第2排気通路を通過する」とともに「前記第1排気通路を通過しない」ように、前記第2排気通路を前記機関の排気通路として選択する。
このように、前記第1の温度は、触媒が炭化水素を浄化し得る状態となっている場合の同触媒の温度である。
前記機械圧縮比制御手段は、前記触媒の温度が第2の温度以上であるか否かを推定し、前記触媒の温度が前記第2の温度よりも低いと推定されているときの機械圧縮比が、前記触媒の温度が前記第2の温度以上であると推定されているときの機械圧縮比よりも低い機械圧縮比となるように前記機械圧縮比変更機構に指示を与える。
第2の温度は、第1の温度よりも高くてもよく、第1の温度よりも低くてもよい。
また、第2の温度は第1の温度と同じ温度であってもよい。
上記構成によれば、前記触媒の温度が前記第1の温度よりも低いと推定されているとき、機関からの排ガスは第1排気通路を通過するから、機関からの排ガスは炭化水素吸着装置と触媒とを通過する。従って、機関から排出される炭化水素の多くは炭化水素吸着装置に吸着される。その結果、前記触媒の温度が前記第1の温度よりも低いが故にその触媒が炭化水素を浄化できない状態であっても、機関から大気中に放出される炭化水素の量を低減することができる。
更に、前記触媒の温度が前記第2の温度よりも低いと推定されているとき、機械圧縮比制御手段により、機械圧縮比は「前記触媒の温度が前記第2の温度以上であると推定されているときの機械圧縮比」よりも低下させられる。機械圧縮比が低い場合、機械圧縮比が高い場合に比べ燃焼効率は低下するから、エネルギーの大きい排ガスが機関(燃焼室)から排気通路へと排出される。従って、触媒はより高温の排ガスによって加熱されるので、触媒の温度はより速やかに上昇する。その結果、本制御装置によれば、例えば、機関の冷間始動後から触媒が前記第1の温度に到達するまでの時間(例えば、触媒が活性化するまでの時間)を短縮することができる。
加えて、上記構成によれば、前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されているとき、機関から実際に排出される排ガスは第2排気通路を通過する。従って、機関からの排ガスは、触媒を通過し且つ炭化水素吸着装置を通過しない。その結果、機関から排出される炭化水素の多くは触媒により浄化される。
一般に、炭化水素吸着装置に含まれる炭化水素吸着材(炭化水素吸着剤)は、温度が所定温度以上となると吸着している炭化水素を放出する(炭化水素が吸着材から脱離する)性質を備える。従って、触媒が炭化水素を浄化し得る状態になった後にも機関からの排ガスが炭化水素吸着装置を通過すると、炭化水素吸着装置の温度が所定温度以上になる。この場合、炭化水素吸着装置に吸着されている炭化水素が炭化水素吸着装置から脱離して大気中に放出される恐れがある。
上記構成によれば、触媒が炭化水素を浄化し得る状態になっている場合、機関からの排ガスは第2排気通路を通過する。従って、排ガスは炭化水素吸着装置を通過しないので、炭化水素吸着装置から脱離して大気中に放出される炭化水素の量が増大することを回避することができる。更に、排ガス内に含まれる炭化水素は「炭化水素を浄化し得る状態になっている触媒」により十分に浄化される。加えて、第2排気通路が機関の排気通路として選択された場合、機関からの排ガスが炭化水素吸着装置を通過しないので、排ガスが炭化水素吸着装置を通過する場合に比べ、機関の排気圧力(排気通路内の圧力)を低下させることができる。その結果、機関の燃料消費量を低減することができる。
加えて、前記触媒の温度が前記第2の温度以上であると推定されているとき、機械圧縮比制御手段により、機械圧縮比は「前記触媒の温度が前記第2の温度よりも低いと推定されているときの機械圧縮比」よりも上昇させられる。従って、触媒の温度が「機械圧縮比が低いために温度の高い排ガスによって過度に高くなる可能性」を低減することができる。更に、上記制御装置によれば、触媒の温度が前記第2の温度(従って、結果的に第1の温度)に到達するまでの時間が短くなるので、触媒が炭化水素を浄化し得る状態になるまでの時間が短くなる。その結果、触媒が炭化水素を浄化し得るようになるまでに「炭化水素吸着装置が吸着しなければならない炭化水素の量」を減少させることができる。従って、炭化水素吸着装置を小型化・低コスト化することができる。
本発明による制御装置は、更に、
前記炭化水素吸着装置と前記機関の吸気通路とを連通させる連通路を構成する連通路構成部と、
前記連通路の状態がガスの通流が可能な開状態とガスの通流が不能な閉状態とのいずれかの状態となるように同連通路の状態を指示に応じて設定する連通路開閉手段と、
前記触媒の温度が前記第1の温度よりも低いと推定されているとき前記連通路の状態が前記閉状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与え、且つ、前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されているとき前記連通路の状態が前記開状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与えることにより前記炭化水素吸着装置に吸着されている炭化水素を前記機関の燃焼室に吸入させる連通路開閉制御手段と、
を備えることが好適である。
これによれば、前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されているとき、即ち、機関の排ガスが触媒を通過するが炭化水素吸着装置を通過していないとき、前記連通路の状態が前記開状態となる。従って、炭化水素吸着装置に吸着されている炭化水素は炭化水素吸着装置の吸着材から脱離し、前記機関の燃焼室に吸入されて燃焼させられる。その結果、炭化水素吸着装置の吸着能力を回復させることができる。なお、前記連通路の状態が前記開状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与える場合、前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されていること以外の条件(例えば、機関の運転状態が定常運転状態及び/又は減速運転状態であること等)が加えられてもよい。
(好ましい態様)
本発明の制御装置は、以下の態様にて実施され得る。
<態様1>
前記内燃機関は多気筒内燃機関であり、
前記第1排気通路構成部は
集合部と同集合部から分岐して前記機関の複数の排気ポートのそれぞれに接続された枝部とを有するエキゾーストマニホールドと、
前記エキゾーストマニホールドの集合部に接続される排気管であって同排気管中を流れる前記排ガスの流れ方向における上流から下流に向けて順に前記触媒と前記炭化水素吸着装置とを直列に介装した排気管と、
からなり、
前記第2排気通路構成部は
前記エキゾーストマニホールドと、
「前記エキゾーストマニホールドの集合部との接続箇所」から「前記触媒と前記炭化水素吸着装置との間の所定箇所」までの前記排気管の一部と、
前記所定箇所にて前記排気管から分岐し且つ前記炭化水素吸着装置をバイパスするように外部に(直接又は下流側触媒を通して間接的に)連通するバイパス管と、
からなる。
<態様2>
態様1において、
前記排気通路選択手段は、
前記所定箇所(即ち、前記排気管から前記バイパス管が分岐する位置)と前記炭化水素吸着装置との間において前記排気管を開放して(即ち、ガスの通流が可能な状態に設定して)同炭化水素吸着装置に前記触媒から流出した排ガスを流入させるようにするとともに、前記バイパス管を閉塞して(即ち、ガスの通流が不能な状態に設定して)前記触媒から流出した排ガスが同バイパス管内を通流しないようにすることにより前記第1排気通路を前記機関の排気通路として選択し、且つ、前記所定箇所と前記炭化水素吸着装置との間において前記排気管を閉塞して同炭化水素吸着装置に前記触媒から流出した排ガスが流入しないようにするとともに、前記バイパス管を開放して前記触媒から流出した排ガスを同バイパス管内を通流させることにより前記第2排気通路を前記機関の排気通路として選択する、一つ以上の弁(第1の一つの3方弁、第1の二つの切換弁)を含む。この一つ以上の弁は「第1の弁」とも総称される。この第1の弁は、圧力駆動式であっても電磁式であってもよい。
<態様3>
態様1又は態様2において、
前記連通路構成部は、
「前記第1の弁により前記所定箇所と前記炭化水素吸着装置との間において開放及び閉塞される前記排気管の開閉箇所」よりも下流であって「前記炭化水素吸着装置よりも上流の位置」にて前記排気管に一端が連通されるとともに、他端が「前記機関の吸気通路に備えられたスロットル弁の下流の位置」にて同吸気通路を構成する吸気管に連通された、パージ管であり、
前記連通路開閉手段は、
前記パージ管を開閉する弁(第2の弁、第2の圧力駆動式開閉弁、第2の電磁式開閉弁)である。
<他の態様>
前記第1の温度は、触媒が炭化水素を浄化し得る状態になるために必要な前記触媒の温度である。或いは、前記第1の温度は、触媒の貴金属の活性温度である。
前記第1の温度及び前記第2の温度は等しく、触媒が炭化水素を浄化し得る状態になるために必要な前記触媒の温度である。
以下、本発明による可変圧縮比内燃機関の制御装置の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る制御装置(以下、「第1制御装置」とも称呼する。)が適用される可変圧縮比内燃機関10の概略断面図である。
この機関10は、多気筒(直列4気筒)・ピストン往復動型・火花点火式・ガソリン内燃機関である。また、この機関10は機械圧縮比を変更するための機械圧縮比変更機構15を備えている。なお、図1は特定の気筒の断面を示しているが、他の気筒も同様な構成を備えている。
機関10は、クランクケース11、オイルパン12、シリンダブロック13及びシリンダヘッド部14を含んでいる。
クランクケース11は、クランクシャフト11aを回転可能に支持している。オイルパン12は、クランクケース11の下方(下部)においてクランクケース11に固定されている。オイルパン12は、クランクケース11とともに、クランクシャフト11a及び潤滑油等を収容する空間を形成している。
シリンダブロック13は、クランクケース11の上方に配置されている。シリンダブロック13は、中空円筒状のシリンダ(シリンダボア)13aを複数個(4気筒分)備えている。ピストン13bは略円筒形であり、シリンダ13aに収容されている。ピストン13bは、コネクティングロッド13cによってクランクシャフト11aに連結されている。シリンダブロック13は、後述するように、クランクケース11に対してシリンダ13aの軸線CC方向(以下、「上下方向」とも称呼する。)に移動することにより、機関10の機械圧縮比を変更するようになっている。なお、機械圧縮比は、「ピストン13bが上死点(圧縮上死点)位置にあるときの燃焼室容積に対するピストン13bが下死点(吸気下死点)位置にあるときの燃焼室容積の比」として定義される。
シリンダヘッド部14は、シリンダブロック13の上方に配置され、シリンダブロック13に固定されている。シリンダヘッド部14には、燃焼室の上面を形成するシリンダヘッド下面14a、燃焼室に連通する吸気ポート14b、及び、燃焼室に連通する排気ポート14cが形成されている。
更に、シリンダヘッド部14は、吸気ポート14bを開閉する吸気弁14d、吸気弁14dを駆動するインンテークカムを備えるインテークカムシャフト14e、可変吸気タイミング装置14f、排気ポート14cを開閉する排気弁14g、排気弁14gを駆動するエキゾーストカムを備えるエキゾーストカムシャフト14h、点火プラグ14i及びイグニッションコイルを含むイグナイタ14j等を収容している。イグナイタ14jは、後述する電気制御装置からの点火指示信号に応答して燃焼室内に露呈した点火プラグ14iの火花発生部に点火用の火花を発生させるようになっている。シリンダヘッド部14の上部には、ヘッドカバー14kが固定されている。
可変吸気タイミング装置14fは、例えば、特開2007−303423号公報(上記特許文献3)等に記載されているように周知の装置である。可変吸気タイミング装置14fは、図示しない作動油供給制御弁及び図示しない油圧ポンプを備え、これらによって作動油が給排されることにより、インテークカムシャフト14eに対するインテークカムの位相を所望の量だけ進角及び遅角させることができる。なお、本例において、吸気弁14dが開弁している期間(開弁クランク角度幅)は一定である。従って、可変吸気タイミング装置14fにより吸気弁開弁時期が所定角度だけ進角又は遅角させられると、吸気弁14dの閉弁時期も同所定角度だけ進角又は遅角させられる。
可変吸気タイミング装置14fは、電磁コイルと、吸気弁14dに連結された磁性移動体と、を備えた「電磁式動弁機構」に置換されてもよい。この電磁式動弁機構を用いた可変吸気タイミング装置14fは、電気制御装置からの駆動信号に応答してその移動体をその電磁コイルが発生する磁力により移動させ、以って、吸気弁14dの開弁時期及び閉弁時期を任意のクランク角に設定することができる。
以下において、可変吸気タイミング装置14fにより吸気弁開弁時期が最も遅角側にある場合を基準とし、その基準から実際に制御されている吸気弁開弁時期までのクランク角度を吸気弁進角角度VVTと称呼する。従って、吸気弁進角角度VVTは吸気弁閉弁時期である圧縮作用の開始時期に応じた値となる。
前述したように、機関10は機械圧縮比を変更するための機械圧縮比変更機構15を備えている。この機械圧縮比変更機構15は、例えば、特開2003−206771号公報、特開2007−303423号公報、特開2007−321589号公報及び特開2004−218522号公報等に開示された機構と同様の周知の機構である。以下、図1乃至図4を参照しながら簡単に説明する。
機械圧縮比変更機構15は、ケース側軸受形成部15aと、ブロック側軸受形成部15bと、軸状駆動部15cと、を含んでいる。
ケース側軸受形成部15aは、図2に示したように、複数の第1軸受形成部15a1と複数の第2軸受形成部15a2とにより構成される。
第1軸受形成部15a1のそれぞれは、クランクケース11の左右の縦壁部に形成されている。第1軸受形成部15a1のそれぞれは、半円形の凹部を形成している。互いに隣接する第1軸受形成部15a1の間には、縦壁部を貫通する縦長孔15a3が形成されている。
第2軸受形成部15a2のそれぞれは、第1軸受形成部15a1が形成する半円形の凹部と同径の半円形の凹部を備えている。第2軸受形成部15a2のそれぞれは、第1軸受形成部15a1の半円形の凹部と第2軸受形成部15a2の半円形の凹部とが互いに対向するように、第1軸受形成部15a1のそれぞれにボルトにより固定されるキャップである。
複数の第1軸受形成部15a1及び複数第2軸受形成部15a2は、図1に示した円柱状の軸受孔(カム収納孔)H1を複数形成する。複数の軸受孔H1の中心軸は一つの直線上に配列される。その軸受孔H1の軸線は、クランクケース11の上部にシリンダブロック13が配置された状態において、複数のシリンダ13aの配列方向に平行な方向に延びる。
ブロック側軸受形成部15bのそれぞれは、図1、図2及び図3に示したように、略直方体であり、円柱状の軸受孔H2を備える部材である。ブロック側軸受形成部15bは、クランクケース11の上部にシリンダブロック13が配置された状態において、クランクケース11の縦壁部に形成された縦長孔15a3内に収容される。ブロック側軸受形成部15bは、シリンダブロック13の左右の側壁部にボルト固定される。このような構成により、軸受孔H1及び軸受孔H2は、シリンダ13aの配列方向に沿って交互に配列される。
縦長孔15a3のシリンダ軸線CC方向の長さは、ブロック側軸受形成部15bのシリンダ軸線CC方向の長さより長く設定されている。これにより、ブロック側軸受形成部15bは、シリンダブロック13と一体的となってクランクケース11に対してシリンダ軸線CC方向に移動可能となっている。
総てのブロック側軸受形成部15bがシリンダブロック13に固定されたとき、ブロック側軸受形成部15bのそれぞれが備える軸受孔H2の中心軸は一つの直線上に配列される。その軸受孔H2の軸線は、複数のシリンダ13aの配列方向に平行な方向に延びている。シリンダブロック13の左の側壁部に形成される軸受孔H2の軸線とシリンダブロック13の右の側壁部に形成される軸受孔H2の軸線との距離は、クランクケース11の左側に形成される軸受孔H1の軸線とクランクケース11の右側に形成される軸受孔H1の軸線との距離と同一である。
一方、軸状駆動部15cは、軸受孔H1及び軸受孔H2に挿通される。軸状駆動部15cは、図2及び軸状駆動部15cの断面図である図4に示したように、小径の軸部15c1と、固定円筒部15c2と、回転円筒部15c3と、を備えている。
固定円筒部15c2は、軸部15c1の中心軸に対して偏心した状態にて軸部15c1に固定されている。固定円筒部15c2は、軸部15c1よりも大径であって且つ軸受孔H1と同一径の正円形のカムプロフィールを備えた円筒状部材である。固定円筒部15c2は、クランクケース11のケース側軸受形成部15aに設けられた軸受孔H1に収容される。固定円筒部15c2は、その中心軸回りに軸受孔H1の壁面に当接しながら回転する。
回転円筒部15c3は、軸部15c1の中心軸に対して偏心した状態で軸部15c1に回転可能に取り付けられている。回転円筒部15c3は、軸部15c1及び固定円筒部15c2よりも大径であって軸受孔H2と同一径の正円形のカムプロフィールを備えた円筒状部材である。回転円筒部15c3は、シリンダブロック13に固定されたブロック側軸受形成部15bに設けられた軸受孔H2に収容される。回転円筒部15c3は、軸受孔H2の壁面に当接しながら回転する。なお、左右の軸状駆動部15c、左右の軸受孔H1及び左右の軸受孔H2は、複数のシリンダ軸線CCを通る平面に関して互いに鏡像の関係を有している。
更に、軸状駆動部15cのそれぞれは、図2に示したように、その軸線方向中央位置近傍にギア15c4を備えている。ギア15c4は、軸部15c1の中心軸に対して偏心し、且つ、固定円筒部15c2(従って、軸受孔H1)と同軸となるように軸部15c1に固定されている。即ち、ギア15c4の回転中心軸は固定円筒部15c2の中心軸と一致している。一対のギア15c4のそれぞれには、図示しない一対のウォームギアのそれぞれが噛合している。そのウォームギアはクランクケース11に固定された図示しない単一の電動モータ(図5に示した電動モータ15Mを参照。)の出力軸に取り付けられている。一対のウォームギアは、互いに逆方向に回転する螺旋溝を有している。従って、一対の軸状駆動部15cは、モータを回転させたとき、各固定円筒部15c2の中心軸周りに互いに逆方向に回転するようになっている。
図4は、クランクケース11及びシリンダブロック13の前面Pf側からみて右側に位置する軸状駆動部15cの動きを概念的に示した図である。例えば、図4の(A)に示したように、固定円筒部15c2の中心c2、軸部15c1の中心c1及び回転円筒部15c3の中心c3が、この順に同一直線上に位置している場合、クランクケース11(軸受孔H1の中心)とシリンダブロック13(軸受孔H2の中心)との距離Dは距離D1となって、最大の距離となる。従って、ピストン13bが上死点位置にあるときの燃焼室の容積は大きくなる。この結果、内燃機関10の機械圧縮比は低く(小さく)なる。
図4の(A)に示した状態からモータが駆動されることにより固定円筒部15c2及び軸部15c1が固定円筒部15c2の中心軸周りに回転すると、図4の(B)に示した状態となる。このとき、前記距離Dは距離D2となる。更に、図4の(B)に示した状態からモータが同一回転方向に駆動されることにより固定円筒部15c2及び軸部15c1が固定円筒部15c2の中心軸周りに回転すると、図4の(C)に示した状態となる。このとき、前記距離Dは距離D3となる。距離D3は距離D2より小さく、距離D2は距離D1より小さい。従って、図4の(B)に示した状態にあるときの機械圧縮比は図4の(A)に示した状態にあるときの機械圧縮比よりも高く(大きく)なる。図4の(C)に示した状態にあるときの機械圧縮比は図4の(B)に示した状態にあるときの機械圧縮比よりも高く(大きく)なる。
このような構造を備える機械圧縮比変更機構15は、後述する電気制御装置からの電動モータ15M(圧縮比変更機構のアクチュエータ)への駆動信号に応じて、シリンダブロック13とクランクケース11との距離を変更し、機関10の機械圧縮比を変更するようになっている。
機関10は、図1に示したように、燃料噴射弁(インジェクタ)16を備えている。燃料噴射弁16は、インテークマニホールド21の枝部に固定されている。燃料噴射弁16は燃料噴射指示信号に応答して、その噴射指示信号に含まれる指示噴射量の燃料を吸気ポート14b内に噴射するようになっている。図5に示したように、燃料噴射弁16は各気筒毎に設けられている。
機関10は、図5に示したように、燃焼室にガソリン混合気を供給するための吸気系統20と、燃焼室から排出される排ガスを外部に放出するための排気系統30と、を含んでいる。
吸気系統20は、前述したインテークマニホールド21、吸気管(吸気ダクト)22、エアフィルタ23、スロットル弁24及びスロットル弁アクチュエータ24aを備えている。
インテークマニホールド21は、複数の枝部21aとサージタンク21bとからなっている。各枝部21aの一端は図1に示した吸気ポート14bのそれぞれに接続され、各枝部21aの他端はサージタンク21bに接続されている。吸気管22はサージタンク21bに接続されている。インテークマニホールド21及び吸気管22は、図1に示した吸気ポート14bとともに吸気通路を構成している。エアフィルタ23は吸気管22の端部に設けられている。スロットル弁24は吸気管22に回動可能に設けられ、回動することにより吸気管22が形成する吸気通路の開口断面積を変更するようになっている。スロットル弁アクチュエータ(スロットル弁駆動手段)24aは、DCモータからなり、電気制御装置50からの指示信号に応答してスロットル弁24を回転駆動するようになっている。
排気系統30は、エキゾーストマニホールド31、排気管(エキゾーストパイプ)32、上流側触媒33、炭化水素吸着装置34、下流側触媒35、バイパス管36、排気通路切換弁(第1の弁)37、パージ管38及びパージ管開閉弁(第2の弁)39を備えている。
エキゾーストマニホールド31は、図1に示した排気ポート14cのそれぞれに接続された複数の枝部31aと、それらの枝部31aが集合した集合部31bと、を備えている。
排気管32は、エキゾーストマニホールド31の集合部31bに接続されている。
排気管32には、排ガスの流れに関して上流から下流に向かう順に、上流側触媒33、炭化水素吸着装置34及び下流側触媒35が直列に配設(介装)されている。即ち、上流側触媒33は、エキゾーストマニホールド31の集合部31bよりも下流側において排気管32に介装されている。炭化水素吸着装置34は上流側触媒33よりも下流側において排気管32に介装されている。下流側触媒35は炭化水素吸着装置34よりも下流側において排気管32に介装されている。
上流側触媒33は、ジルコニア等のセラミックからなる担持体に「触媒物質である貴金属(白金及びロジウム等)」及び「セリア(CeO2)等の酸素吸蔵物質」を担持する三元触媒である。上流側触媒33は、その貴金属の温度が活性温度以上である場合(即ち、触媒の温度が活性温度以上であって触媒が活性化している場合)、機関10から排出され且つ上流側触媒33に流入する未燃物(HC,CO等)と窒素酸化物(NOx)との酸化還元反応を促進する。従って、上流側触媒33が活性化していて且つ機関10の排ガスの空燃比が理論空燃比であるとき、上流側触媒33は排ガス中の未燃物及び窒素酸化物を同時に高い浄化率にて浄化することができる。上流側触媒33はスタート・キャタリティック・コンバータ(SC)とも称呼される。
炭化水素吸着装置34は、ゼオライト等からなる炭化水素(HC)を吸着する物質(炭化水素吸着材)を担持している。その炭化水素吸着材は、その温度が所定の温度域である場合に炭化水素を吸着する。その炭化水素吸着材は、その温度が所定の温度域の上限よりも高い温度になると、吸着している炭化水素を脱離させる(放出する)。炭化水素吸着装置34は、吸着している炭化水素の量が多くなるほど炭化水素の吸着能力(吸着率)が低下する特性を有する。
下流側触媒35は、上流側触媒33と同様の三元触媒である。下流側触媒35は、機関10が搭載された車両のフロア下方に配設されているため、アンダ・フロア・キャタリティック・コンバータ(UFC)とも称呼される。
バイパス管36は、上流側触媒33と炭化水素吸着装置34との間の所定箇所(分岐位置)にて排気管32から分岐し、且つ、炭化水素吸着装置34をバイパスした後、炭化水素吸着装置34と下流側触媒35との間の位置(合流位置)にて排気管32と合流している。換言すると、バイパス管36の一端は「上流側触媒33と炭化水素吸着装置34との間の分岐位置」にて排気管32に連通している。バイパス管36の他端は「炭化水素吸着装置34と下流側触媒35との間の合流位置」にて排気管32に連通している。
排気通路切換弁37は、上流側触媒33と炭化水素吸着装置34との間であってバイパス管36の分岐位置において排気管32に配設された電磁式流路切換弁である。排気通路切換弁37は、電気制御装置50からの指示(指示信号)に応答して、排ガスの流れを第1状態と第2状態との間で切り換えるようになっている。ここで、第1状態とは、上流側触媒33から流出した排ガスが炭化水素吸着装置34に流入し且つパイパス管36には流入しない状態である。第2状態とは、上流側触媒33から流出した排ガスがパイパス管36に流入し且つ炭化水素吸着装置34には流入しない状態である。
このように、エキゾーストマニホールド31、排気管32、上流側触媒33、炭化水素吸着装置34及び下流側触媒35は、「機関10からの排ガスを、上流側触媒33及び炭化水素吸着装置34を通過させた上で大気に放出する第1排気通路」を構成する。この第1排気通路を構成する部材は、本明細書において「第1排気通路構成部」とも称呼される。
また、エキゾーストマニホールド31、排気管32の一部(エキゾーストマニホールド31との接続部からバイパス管36の分岐位置までの排気管32の一部)、上流側触媒33、バイパス管36、排気管32の他の一部(バイパス管36の合流位置よりも下流の排気管32の一部)及び下流側触媒35は、「機関10からの排ガスを、上流側触媒33を通過させるとともに炭化水素吸着装置34を通過させることなく大気に放出する第2排気通路」を構成する。この第2排気通路を構成する部材は、本明細書において「第2排気通路構成部」とも称呼される。
従って、排気通路切換弁37は、第1排気通路及び第2排気通路の何れか一方を択一的に選択する排気通路選択手段の一部を構成している。
パージ管38は、排気管32のパイパス管36の分岐位置(即ち、排気通路切換弁37の配設位置)よりも下流であって炭化水素吸着装置34よりも上流の位置にて、排気管32に一端が連通されるとともに、他端が機関10の吸気通路(吸気管22)に備えられたスロットル弁24の下流の位置にて吸気管22に連通されている。即ち、パージ管38は、炭化水素吸着装置34と機関10の吸気通路とを連通させる連通路を構成する連通路構成部である。
パージ管開閉弁39は、パージ管38に配設(介装)された電磁式開閉弁である。パージ管開閉弁39は、電気制御装置50からの指示(指示信号)に応答して、パージ管38を遮断又は開放するようになっている。即ち、パージ管開閉弁39は、パージ管38が構成する「炭化水素吸着装置34の入口部と吸気通路とを連通する通路(連通路)」の状態が「ガスの通流が可能な開状態」と「ガスの通流が不能な閉状態」とのいずれかの状態となるように設定するようになっている。なお、パージ管開閉弁39は、圧力駆動式であってもよい。
更に、第1制御装置は、図5に示したように、熱線式エアフローメータ41、吸気温度センサ(大気温度センサ)42、スロットルポジションセンサ43、水温センサ44、機関回転速度センサ45、ストロークセンサ46及びアクセル開度センサ47を備えている。
エアフローメータ41は、吸気管22内を流れる吸入空気の質量流量を検出し、その質量流量(機関10の単位時間あたりの吸入空気量)Gaを表す信号を出力するようになっている。
吸気温度センサ42は、大気の温度を検出し、その温度Tairを表す信号を出力するようになっている。
スロットルポジションセンサ43は、スロットル弁24の開度を検出し、スロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
水温センサ44は、機関10の燃焼室に隣接した冷却水通路を通過する冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。
機関回転速度センサ45は、インテークカムシャフトが5°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともにインテークカムシャフトが360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。機関回転速度センサ45から出力される信号は電気制御装置50により機関回転速度NEを表す信号に変換されるようになっている。更に、電気制御装置50は、機関回転速度センサ45からの信号に基いて、機関10のクランク角度(絶対クランク角)を取得するようになっている。
ストロークセンサ46は、クランクケース11(例えば、クランクケース11の上端)とシリンダブロック13(例えば、シリンダブロック13の下端)との距離を計測し、その距離STを表す信号を出力するようになっている。電気制御装置50は、距離STに基づいて機関10の実際の機械圧縮比εmactを取得するようになっている。
アクセル開度センサ47は、運転者によって操作されるアクセルペダルApの操作量を検出し、アクセルペダルApの操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。
電気制御装置50は、CPU、ROM、RAM、電源が投入された状態でデータを格納するとともに格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM、及び、ADコンバータを含むインターフェース等からなる周知のマイクロコンピュータである。
電気制御装置50のインターフェースは、前記センサ41〜47と接続され、CPUにセンサ41〜47からの信号を供給するようになっている。更に、電気制御装置50のインターフェースは、CPUの指示に応じて、各気筒のイグナイタ14j、各気筒の燃料噴射弁16、スロットル弁アクチュエータ24a、機械圧縮比変更機構15のアクチュエータ(電動モータ)15M、排気通路切換弁37及びパージ管開閉弁39等に指示信号及び/又は駆動信号等を送出するようになっている。
次に、上記のように構成された第1制御装置の作動について説明する。
(制御の概要)
第1制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度(第1閾値温度)T1以上であるか否かを推定する。第1の温度T1は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であるとき、上流側触媒33が炭化水素を浄化(酸化)し得る温度(貴金属の活性温度のうちの最低温度以上の温度)に選択されている。
より具体的に述べると、第1制御装置は、機関10の始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcold以下であって、且つ、機関始動後からの運転継続時間(始動後経過時間)Tstが閾値経過時間Tstthよりも短い場合、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1よりも低いと推定する。更に、第1制御装置は、機関始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcoldよりも高い場合、又は、機関始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcold以下であって且つ始動後経過時間Tstが閾値経過時間Tstthよりも長い場合、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1以上であると推定する。
そして、第1制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いと推定されているとき、機関10から実際に排出される排ガスが前記第1排気通路を通過するように、前記第1排気通路を機関10の排気通路として選択する。即ち、第1制御装置は、排ガスが、上流側触媒33、炭化水素吸着装置34及び下流側触媒35を通過し且つバイパス管36を通過しないように、排気通路切換弁37に指示信号を送出する。
これにより、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いために、上流側触媒33が「機関10から排出される炭化水素」を浄化できないとき、炭化水素吸着装置34がその炭化水素を吸着する。従って、大気に放出される炭化水素の量を低減することができる。
これに対し、第1制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であると推定されているとき、機関10から実際に排出される排ガスが前記第2排気通路を通過するように、前記第2排気通路を機関10の排気通路として選択する。即ち、第1制御装置は、排ガスが、上流側触媒33、バイパス管36及び下流側触媒35を通過し且つ炭化水素吸着装置34を通過しないように、排気通路切換弁37に指示信号を送出する。
これにより、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であるために上流側触媒33が炭化水素を浄化できる場合、炭化水素を上流側触媒33により浄化させる。このとき、機関10からの排ガスは炭化水素吸着装置34を通過しない。従って、機関10の排気通路内の圧力(排気圧力)を低減させることができるので、機関10の効率を上昇させることができる。
更に、第1制御装置は、機関の運転状態を表すパラメータ(例えば、負荷KL及び機関回転速度NE)に基づいて基本目標機械圧縮比を決定する。第1制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低いと推定されているとき、基本目標機械圧縮比を所定機械圧縮比だけ低下させた機械圧縮比を目標機械圧縮比として設定する。本例において、第2の温度T2は第1の温度T1と等しい。そして、第1制御装置は、実際の機械圧縮比が目標機械圧縮比に一致するように機械圧縮比変更機構15の電動モータ15Mに指示信号を送出する。即ち、第1制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低いと推定されているときの機械圧縮比を、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であると推定されているときの機械圧縮比よりも低く設定する。
機械圧縮比が低い場合の排ガス温度は、機械圧縮比が高い場合の排ガス温度よりも高い。従って、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低いとき、上流側触媒33の温度をより高温の排ガスによって、より迅速に上昇させることができる。この結果、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低い期間を短くすることができるので、炭化水素吸着装置34が吸着しなければならない炭化水素の量を低下させることができる。よって、炭化水素吸着装置34の容量を小さくできるので、炭化水素吸着装置34を小型化・低コスト化することができる。
一方、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であると推定されているとき(機関10の運転状態が通常運転状態であるとき)、基本目標機械圧縮比が最終的な目標機械圧縮比に設定される。従って、排ガスの温度が低下するから、上流側触媒33の温度が過度に高くなることを回避することができる。更に、第1制御装置は、機関10の運転状態に応じて機関10を最適な機械圧縮比にて運転することができる。
(実際の作動)
以下、第1制御装置の実際の作動について説明する。電気制御装置50のCPUは、図示しないイグニッション・キー・スイッチがオフ位置から始動位置へと変更された時点以降、図6にフローチャートにより示した燃料噴射制御ルーチンを各気筒のクランク角が吸気上死点前の所定クランク角度(例えば、BTDC90°)に一致する毎に繰り返し実行するようになっている。以下、クランク角が吸気上死点前の前記所定クランク角度に一致した気筒を燃料噴射気筒とも称呼する。
従って、何れかの気筒のクランク角が吸気上死点前の所定クランク角度に一致すると、CPUはステップ600から処理を開始し、以下に述べるステップ610乃至ステップ640の処理を順に行い、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ610:CPUは、水温センサ44により取得される現時点の冷却水温THWに基づいて目標空燃比abyfrを決定する。より具体的に述べると、CPUは、冷却水温THWと目標空燃比abyfrとの関係を規定する目標空燃比テーブルMapabyfr(THW)に現時点の冷却水温THWを適用することにより、現時点の目標空燃比abyfrを決定する。目標空燃比テーブルMapabyfr(THW)によれば、冷却水温THWが閾値水温THWth以下であるとき、目標空燃比abyfrは理論空燃比stoichよりもリッチ側の空燃比であって、冷却水温THWが高くなるに従って理論空燃比stoichに近づくように次第に増大する。目標空燃比テーブルMapabyfrによれば、冷却水温THWが閾値水温THWth以上であると、目標空燃比abyfrは理論空燃比stoichに設定される。
ステップ620:CPUは、エアフローメータ41により計測された吸入空気量Gaと、機関回転速度センサ45からの出力信号により得られる機関回転速度NEと、テーブルMapMc(Ga,NE)と、に基づいて、今回吸気行程を迎える気筒(燃料噴射気筒)に吸入される吸入空気量(筒内吸入空気量)Mcを取得する。なお、筒内吸入空気量Mcは機関10の吸気通路における空気の挙動をモデル化した周知の空気量推定モデル(空気モデル)を用いて求められてもよい。
ステップ630:CPUは、筒内吸入空気量Mcを目標空燃比abyfrで除することによって、燃料噴射量Fiを求める。この燃料噴射量Fiは、図示しない空燃比センサの出力に基づいて算出される空燃比フィードバック補正量により補正されてもよい。
ステップ640:CPUは、燃料噴射量Fiの燃料を噴射するための噴射指示信号を燃料噴射気筒に対して設けられている燃料噴射弁16に対して送出する。
以上により、燃料噴射量Fiの燃料が燃料噴射気筒に供給される。その結果、機関の空燃比は目標空燃比abyfrに一致するように制御される。
一方、CPUは図示しないイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更された後、図7にフローチャートにより示した「触媒暖機用低圧縮比制御時間決定ルーチン」を所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは図7のステップ700から処理を開始してステップ710に進み、現時点が機関10の始動直後であるか否かを判定する。
いま、機関10が冷却された状態にて始動されたと仮定する。即ち、水温センサ44により取得されている冷却水温THW(始動時又は始動直後の冷却水温)が低側閾値温度THWcold以下である状態にて、機関10が始動されたと仮定する。
上述の仮定に従うと、現時点は機関10の始動直後である。従って、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ720に進み、水温センサ44により取得されているその時点の冷却水温THW(始動時又は始動直後の冷却水温)が高いほど閾値経過時間Tstthが短くなるように、閾値経過時間Tstthを決定する。
この閾値経過時間Tstthは、後述する図9に示した「機械圧縮比制御ルーチン」において、始動後経過時間Tstが閾値経過時間Tstthに到達した時点にて上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1(上流側触媒33が炭化水素を浄化(酸化)し得る温度)に到達すると判断(推定)できる時間に設定されている。その後、CPUはステップ795に進み本ルーチンを一旦終了する。
なお、CPUは、ステップ710の実行時点が、機関10の始動直後でなければ、そのステップ710にて「No」と判定してステップ795に直接進み、本ルーチンを一旦終了する。
更に、CPUは図8に示した圧縮比低下フラグ設定ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。このルーチンにより圧縮比低下フラグXDの値が設定される。
圧縮比低下フラグXDは、その値が「1」である場合、通常運転状態に対する基本目標機械圧縮比εmtgtbを所定機械圧縮比Bだけ低下させた値を「最終的な目標機械圧縮比」に設定すべきとき(即ち、機械圧縮比を通常運転状態時の機械圧縮比よりも低下させるべきとき)であることを示す。また、圧縮比低下フラグXDは、その値が「1」である場合、上流側触媒33の温度TempCが第1温度T1よりも低いために上流側触媒33は炭化水素を浄化できない状態であることを示す。
圧縮比低下フラグXDは、その値が「0」である場合、基本目標機械圧縮比εmtgtbを最終的な目標機械圧縮比に設定すべきとき(即ち、機械圧縮比を通常運転状態に対する機械圧縮比に設定すべきとき)であることを示す。また、圧縮比低下フラグXDは、その値が「0」である場合、上流側触媒33の温度TempCが第1温度T1以上であるために上流側触媒33は炭化水素を浄化し得る状態であることを示す。なお、圧縮比低下フラグXDの値は図示しないイニシャルルーチンにおいて「0」に設定される。
所定のタイミングになると、CPUはステップ800から処理を開始してステップ810に進み、現時点が機関10の始動直後であるか否かを判定する。このとき、現時点が「機関10が始動された直後」でなければ、CPUはステップ810にて「No」と判定しステップ840へと進む。
上述の仮定に従うと、現時点は「機関10が冷却された状態にて始動された直後」である。従って、CPUはステップ810にて「Yes」と判定してステップ820に進み、水温センサ44により取得されている冷却水温THW(始動時又は始動直後の冷却水温)が低側閾値温度THWcold以下であるか否かを判定する。
上述の仮定に従うと、始動時又は始動直後の冷却水温THWは低側閾値温度THWcold以下である。従って、CPUはステップ820にて「Yes」と判定してステップ830に進み、圧縮比低下フラグXDの値を「1」に設定する。なお、低側閾値温度THWcoldは、上述した図6のステップ610における閾値水温THWthよりも低い温度に設定されている。従って、上述の仮定に従うと、始動時又は始動直後の冷却水温THWは閾値水温THWth以下であるから、目標空燃比abyfrは理論空燃比stoichよりもリッチ側の空燃比に設定される。即ち、暖機増量が実行される。
次に、CPUはステップ840に進み、圧縮比低下フラグXDの値が「1」であるか否かを判定する。この場合、圧縮比低下フラグXDの値は「1」である。従って、CPUはステップ840にて「Yes」と判定してステップ850に進み、機関始動後からの運転時間(始動後経過時間)Tstが閾値経過時間Tstthよりも長いか否かを判定する。
現時点は始動直後であるから、始動後経過時間Tstは閾値経過時間Tstthよりも短い。従って、CPUはステップ850にて「No」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。この結果、圧縮比低下フラグXDの値は「1」に維持される。
ところで、CPUは図9に示した圧縮比制御ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPUはステップ900から処理を開始してステップ905に進み、負荷KLと基本目標機械圧縮比εmtgtbと、の関係を予め定めた基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtb(KL)に、現時点の負荷KLを適用することにより、現時点における基本目標機械圧縮比εmtgtbを決定する。
この基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtb(KL)は機関10が通常運転状態にある場合に対して適合されている。例えば、この基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtb(KL)によれば、負荷KLが閾値負荷KLthよりも小さいとき(即ち、機関10の負荷が軽中負荷であるとき)、基本目標機械圧縮比εmtgtbは最大目標機械圧縮比εmaxに設定される。更に、この基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtb(KL)によれば、負荷KLが閾値負荷KLth以上であるとき(即ち、機関10の負荷が高負荷であるとき)、基本目標機械圧縮比εmtgtbは負荷KLの増大とともに最大目標機械圧縮比εmaxから最小目標機械圧縮比εminに減少するように設定される。
なお、CPUは、図示しない負荷算出ルーチンにより、上述した機関の負荷KLを、下記(1)式に従って求めている。このように求められる負荷KLは、充填効率又は負荷率とも称呼される。(1)式において、ρは空気密度(単位は(g/l))、Lは機関10の排気量(単位は(l))、4は機関10の気筒数である。排気量Lは、ストロークセンサ45によって測定される距離STに基づいて修正されてもよい。但し、負荷KLとしてアクセルペダル操作量Accpが用いられてもよい。
KL={Mc/(ρ・L/4)}・100(%)…(1)
また、CPUは、機関回転速度NE及びアクセルペダル操作量Accpと、基本目標機械圧縮比εmtgtbと、の関係を予め定めた基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtb(NE,Accp)に、現時点の機関回転速度NE及び現時点のアクセルペダル操作量Accpを適用することにより、現時点における基本目標機械圧縮比εmtgtbを決定してもよい。
次に、CPUはステップ910に進み、圧縮比低下フラグXDの値が「1」であるか否かを判定する。上述したように、現時点において圧縮比低下フラグXDの値は「1」に設定されている。従って、CPUはステップ910にて「Yes」と判定してステップ915に進み、ステップ905にて決定された基本目標機械圧縮比εmtgtbを所定機械圧縮比Bだけ低下させた値を「最終的な目標機械圧縮比εmtgt」として設定する。
次いで、CPUはステップ920に進み、前記ステップ915にて設定された目標機械圧縮比εmtgtが最小目標機械圧縮比εmin以下であるか否かを判定する。このとき、前記ステップ915にて設定された目標機械圧縮比εmtgtが最小目標機械圧縮比εmin以下であると、CPUはステップ920にて「Yes」と判定してステップ925に進み、目標機械圧縮比εmtgtに最小目標機械圧縮比εminを設定する。その後、CPUはステップ930に進む。このように、CPUはステップ920及びステップ925の処理により、目標機械圧縮比εmtgtが最小目標機械圧縮比εmin以下とならないように設定される。これに対し、目標機械圧縮比εmtgtが最小目標機械圧縮比εminよりも大きいと、CPUはステップ920にて「No」と判定してステップ930に直接進む。
CPUは、ステップ930にて、機関10から排出された排ガスがバイパス管36を通過しないように、排気通路切換弁37に指示信号を送出する。即ち、CPUは、機関10から実際に排出される排ガスが前記第1排気通路を通過するように、前記第1排気通路を機関10の排気通路として選択する。この結果、機関10から排出された排ガスは、上流側触媒33、炭化水素吸着装置34及び下流側触媒35を通過してから大気に放出される。
このとき、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1よりも低いから(温度T1よりも低いと推定されているから)、上流側触媒33は排ガス中の炭化水素を浄化することができない。従って、排ガス中の炭化水素は炭化水素吸着装置34により吸着される。なお、下流側触媒35の温度TempCも当然に第1の温度T1よりも低いから、下流側触媒35も炭化水素を浄化することができない。
次に、CPUはステップ935に進み、パージ管開閉弁39を閉弁させる指示信号をパージ管開閉弁39に送出する。
次いで、CPUは、ステップ940に進み、実際の機械圧縮比が目標機械圧縮比εmtgtに一致するように機械圧縮比変更機構15の電動モータ15Mに指示信号を送出する。以上の処理により、実際の機械圧縮比が、基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtbに基づいて定められる「通常運転時の機械圧縮比(基本目標機械圧縮比εmtgtb)」に比べて所定量Bだけ低い機械圧縮比(=εmtgtb−B)に一致させられる(ステップ915を参照。)。
その後、機関10が継続して運転されると、始動後経過時間Tstは次第に増大し、閾値経過時間Tstthに到達する。このとき、CPUが図8のルーチンを実行すると、CPUはステップ810、ステップ840及びステップ850へと進み、そのステップ850にて「Yes」と判定する。即ち、CPUは、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上となったものと推定する。そして、CPUはステップ860に進んで圧縮比低下フラグXDの値を「0」に設定し、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。
この時点以降、CPUが図9のルーチンを実行すると、CPUはステップ905に続くステップ910にて「No」と判定し、以下に述べるステップ945乃至ステップ955の処理を順に行い、ステップ940に進む。
ステップ945:CPUは、最終的な目標機械圧縮比εmtgtにステップ905にて決定されている基本目標機械圧縮比εmtgtbを格納する。
ステップ950:CPUは、機関10から排出された排ガスの総てがバイパス管36を通過するように(即ち、炭化水素吸着装置34を排ガスが通過しないように)、排気通路切換弁37に指示信号を送出する。換言すると、CPUは、機関10から実際に排出される排ガスが前記第2排気通路を通過するように、前記第2排気通路を機関10の排気通路として選択する。この結果、機関10から排出された排ガスは、上流側触媒33、バイパス管36及び下流側触媒35を通過してから大気に放出される。このとき、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1以上であるから、排ガスに含まれる炭化水素は上流側触媒33によって浄化される。
ステップ955:CPUは、パージ管開閉弁39を開弁させる指示信号をパージ管開閉弁39に送出する。この結果、炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素は炭化水素吸着装置34の吸着材から脱離し、機関10の燃焼室に吸入されて燃焼させられる。従って、炭化水素吸着装置34の吸着能力が回復する。なお、この時点において、炭化水素吸着装置34の温度は相当に高くなっている。従って、炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素はスロットル弁24の下流に生じる負圧にも補助されて炭化水素吸着装置34内の炭化水素吸着材から容易に脱離する。
その後、CPUは上述したステップ940に進む。この結果、実際の機械圧縮比は、ステップ905にて求めた基本目標機械圧縮比εmtgtbと等しい機械圧縮比に一致せしめられる。以上が、機関10が冷却された状態にて始動された場合の第1制御装置の作動である。
一方、機関10が始動された時点において冷却水温THWが低側閾値温度THWcoldよりも高い場合(即ち、機関10の温度が高い状態にて機関10が始動された場合)、CPUは図8のステップ810に続くステップ820にて「No」と判定し、ステップ870にて圧縮比低下フラグXDの値を「0」に設定する。そして、CPUはステップ840にて「No」と判定してステップ895に直接進み、図8に示したルーチンを終了する。
この結果、圧縮比低下フラグXDは「0」に設定されるから、CPUは機関始動直後から図9のステップ910にて「No」と判定し、ステップ945乃至ステップ955、及び、ステップ940の処理を実行する。従って、実際の機械圧縮比は、ステップ905にて求めた基本目標機械圧縮比εmtgtbと等しい機械圧縮比に一致せしめられる。更に、機関10から排出された排ガスは、機関始動時から第2排気通路(即ち、上流側触媒33、バイパス管36及び下流側触媒35)を通過する。
以上、説明したように、第1制御装置は、機関10の始動時又は始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcold以下であるとき、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1よりも低いと推定(判定)する。そして、この場合、第1制御装置は、始動後経過時間Tstが閾値経過時間Tstthに到達することにより「上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1以上となった」と推定されるまで、実際の機械圧縮比を基本機械圧縮比よりも低下させるとともに、排ガス内の炭化水素を炭化水素吸着装置34により吸着する(図10のタイムチャートの時刻t1〜t2を参照。)。
更に、第1制御装置は、機関10の始動時又は始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcoldよりも高い場合、及び、機関10の始動時又は始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcoldよりも低いが始動後経過時間Tstが閾値経過時間Tstthに到達した場合、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1以上であると推定する。そして、この場合、第1制御装置は、機械圧縮比が基本機械圧縮比に一致するように実際の機械圧縮比を制御するともに、排ガス中の炭化水素を上流側触媒33にて浄化させ、炭化水素吸着装置34により吸着させないようにする。(図10のタイムチャートの時刻t2以降を参照。)。更に、パージ管38を開放して炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素をパージする。
この結果、図11に示したように、従来の装置は上流側触媒33の温度TempCの上昇が遅いので、上流側触媒33が炭化水素を浄化できるようになる時点(図11の時刻t3を参照。)までに炭化水素吸着装置34は多量のHCを吸着しなければならない(図11の面積S1を参照。)。これに対し、第1制御装置は、機械圧縮比を低下させることにより上流側触媒33の温度TempCの上昇を早めることができるので、上流側触媒33が炭化水素を浄化できるようになる時点(図11の時刻t2を参照。)までに炭化水素吸着装置34が吸着しなければならない炭化水素の量(図11の面積S2を参照。)を低減することができる。従って、炭化水素吸着装置34の容量を小さくすることができる。
また、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達した時点以降、炭化水素吸着装置34はパージ管38を通して吸気通路に接続される。従って、炭化水素吸着装置34は、その炭化水素吸着能力を回復することができる。
このように、第1制御装置は、排気通路選択手段と、機械圧縮比制御手段と、を備えている。
排気通路選択手段は、
触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であるか否かを推定し(図7のルーチン及び図8のルーチンを参照。)、触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いと推定されているとき機関10から実際に排出される排ガスが前記第1排気通路を通過するとともに前記第2排気通路を通過しないように前記第1排気通路を機関10の排気通路として選択し(圧縮比低下フラグXD=1のときの図9のルーチンのステップ930を参照。)、且つ、触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であると推定されているとき機関10から実際に排出される排ガスが前記第2排気通路を通過するとともに前記第1排気通路を通過しないように前記第2排気通路を機関10の排気通路として選択する(圧縮比低下フラグXD=0のときの図9のルーチンのステップ950を参照。)。
機械圧縮比制御手段は、
触媒33の温度TempCが第2の温度T2(本例において、第1の温度T1と等しい温度)以上であるか否かを推定し(図7のルーチン及び図8のルーチンを参照。)、触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低いと推定されているとき(圧縮比低下フラグXD=1のとき)の機械圧縮比が、触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であると推定されているとき(圧縮比低下フラグXD=0のとき)の機械圧縮比よりも低い機械圧縮比となるように機械圧縮比変更機構15に指示を与える(図9のルーチンを参照。)。
従って、第1制御装置は、炭化水素が大気に放出しないようにしながら、上流側触媒33の温度を素早く上昇せしめることができる。
なお、上記閾値経過時間Tstthは一定時間であってもよい。
更に、第1制御装置は、
炭化水素吸着装置34と機関10の吸気通路とを連通させる連通路を構成する連通路構成部(パージ管38)と、
前記連通路の状態がガスの通流が可能な開状態とガスの通流が不能な閉状態とのいずれかの状態となるように同連通路の状態を指示に応じて設定する連通路開閉手段(パージ管開閉弁39)と、
触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いと推定されているとき前記連通路の状態が前記閉状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与え(図9のステップ935を参照。)、且つ、触媒33の温度TempCが前記第1の温度T1以上であると推定されているとき前記連通路の状態が前記開状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与える(図9のステップ955を参照。)ことにより、炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素を機関10の燃焼室に吸入させる連通路開閉制御手段と、
を備えている。
従って、炭化水素吸着装置34の炭化水素吸着能力を容易に回復することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る制御装置(以下、「第2制御装置」とも称呼する。)について説明する。第2制御装置は、上流側触媒33の温度TempCを実際に推定し、その推定された上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1となるまでは上記第1排気通路を機関10の排気通路として選択して炭化水素吸着装置34によって炭化水素を吸着する。更に、第2制御装置は、推定された上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上となると上記第2排気通路を機関10の排気通路として選択し、上流側触媒33により炭化水素を浄化するとともに、排ガスが炭化水素吸着装置34を通過しないようにする。同時に、第2制御装置は、推定された上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上となるとパージ管開閉弁39を開弁させてパージ管38をガスの通流が可能な状態に設定し、パージ管38を通して炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素をパージする。
加えて、第2制御装置は、推定された上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2となるまでは機械圧縮比を通常運転状態に対する機械圧縮比よりも低下させ、上流側触媒33の暖機を促進する。更に、第2制御装置は、推定された上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上となると、機械圧縮比を通常運転状態に対する機械圧縮比に戻す。なお、第2制御装置においても、第2の温度T2は第1の温度T1と等しい温度(上流側触媒33が炭化水素を浄化し得るようになったときの上流側触媒33の温度)に設定される。
(実際の作動)
以下、第2制御装置の実際の作動について説明する。第2制御装置のCPUは、図6及び図9に示したルーチンを第1制御装置のCPUと同様に実行する。更に、第2制御装置のCPUは、図7及び図8に代わる図12及び図13に示したルーチンにより「圧縮比低下フラグXD」の値を設定する。図6及び図9に示したルーチンについては説明済みである。従って、以下、図12及び図13に示したルーチンに基づくCPUの作動について説明する。
第2制御装置のCPUは、図12に示した触媒温度推定ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは図12のステップ1200から処理を開始し、ステップ1210に進んで現時点が機関10の始動直後であるか否かを判定する。
そして、現時点が機関10の始動直後であれば、CPUはステップ1210にて「Yes」と判定してステップ1220に進み、吸気温度センサ42により検出された吸気温度(大気温度)Tairを上流側触媒33の温度TempCとして設定する。その後、CPUはステップ1230に進む。これに対し、現時点が機関10の始動直後でなければ、CPUはステップ1210にて「No」と判定し、ステップ1230に直接進む。なお、CPUは、始動直後の冷却水温THWが閾値水温THWth以上であるか否かを判定し、始動直後の冷却水温THWが閾値水温THWth以上である場合には上流側触媒33の温度TempCとして第1の温度T1を設定するように構成されていてもよい。
CPUはステップ1230にて、負荷KL及び機関回転速度NEと、排気温度Texと、の関係を予め定めた排気温度テーブルMapTex(KL,NE)に、現時点の負荷KL及び現時点の機関回転速度NEを適用することにより、現時点における排気温度Texを取得(推定)する。なお、この排気温度テーブルMapTex(KL,NE)は、実際の機械圧縮比が通常運転時の基本目標機械圧縮比εmtgtbから上記所定の機械圧縮比Bだけ減じられた値に設定された場合における「負荷KL及び機関回転速度NEと、排気温度Texと、の関係」を定めたテーブルである。排気温度テーブルMapTex(KL,NE)は、予め実験により求められたデータがルックアップテーブルの形式に整理されたテーブルであって、電気制御装置50のROM内に格納されている。
次いで、CPUはステップ1240に進み、下記の(2)式に従って上流側触媒33の温度TempCを更新・決定する。(2)式においてγは0より大きく1より小さい所定の定数、TempC(k)は更新される前の上流側触媒33の温度TempC、TempC(k+1)は更新後の上流側触媒33の温度TempCである。その後、CPUはステップ1295に進んで本ルーチンを一旦終了する。以上により、上流側触媒33の温度TempCが推定される。
TempC(k+1)=γ・TempC(k)+(1−γ)・Tex …(2)
なお、CPUは現時点がフューエルカット運転中(燃料噴射停止運転中、燃料供給停止中)であるか否かを判定し、現時点がフューエルカット運転中でなければ上記(2)式、現時点がフューエルカット運転中であれば下記の(3)式に従って上流側触媒33の温度TempCを更新・推定するように構成されてもよい。(3)式においてΔTは所定の正の値である。
TempC(k+1)=TempC(k)−ΔT …(3)
更に、CPUは、図13に示したルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPUは図13のステップ1300から処理を開始してステップ1310に進み、現時点の冷却水温THWが上記閾値水温THWth以下であるか否かを判定する。
いま、機関10が暖機中であって、現時点の冷却水温THWが上記閾値水温THWthよりも低いと仮定する。この場合、CPUはステップ1310にて「Yes」と判定してステップ1320に進み、図12のルーチンのステップ1240にて推定されている上流側触媒33の温度TempC(=TempC(k+1))を読込む。次いで、CPUはステップ1330に進み、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いか否かを判定する。
現時点が冷間始動の直後であるとすると、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1よりも低い。従って、CPUはステップ1330にて「Yes」と判定してステップ1340に進み、圧縮比低下フラグXDの値を「1」に設定する。その後、CPUはステップ1395に進んで本ルーチンを一旦終了する。
この結果、CPUが図9のルーチンを実行すると、CPUはステップ905に続くステップ910にて「Yes」と判定し、ステップ915乃至ステップ940の処理を実行する。従って、機関10から排出された排ガスは、上記第1排気通路を通過する。即ち、排ガスは、上流側触媒33、炭化水素吸着装置34及び下流側触媒35を通過してから大気に放出される。この場合、排ガス中の炭化水素は、上流側触媒33及び下流側触媒35によって浄化されないが、炭化水素吸着装置34に吸着される。加えて、実際の機械圧縮比が、基本目標機械圧縮比テーブルMapεmtgtbに基づいて定められる「通常運転時の機械圧縮比」に比べて所定量Bだけ低い機械圧縮比(=εmtgtb−B)に一致させられる。従って、上流側触媒33の温度TempCは速やかに上昇して行く。
その後、機関10の運転が継続されると、上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1に到達する。このとき、CPUが図13のルーチンを実行すると、CPUはステップ1310、ステップ1320及びステップ1330へと進み、そのステップ1330にて「No」と判定する。そして、CPUはステップ1350に進んで圧縮比低下フラグXDの値を「0」に設定し、ステップ1395に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達する以前の段階で、冷却水温THWが上記閾値水温THWthより高くなった場合、CPUは上流側触媒33の温度TempCは第1の温度T1に到達したものと推定し、ステップ1310からステップ1350に進む。そして、CPUはステップ1350にて圧縮比低下フラグXDの値を「0」に設定する。
従って、この時点以降、CPUが図9のルーチンを実行すると、CPUはステップ905に続くステップ910にて「No」と判定し、上述したステップ945乃至ステップ955と、ステップ940と、の処理を行う。
この結果、実際の機械圧縮比は、ステップ905にて求めた基本目標機械圧縮比εmtgtbと等しい機械圧縮比に一致せしめられる。従って、排ガス温度が低下するから、上流側触媒33の温度が過度に高くなることが回避される。更に、第2排気通路が機関10の排気通路として選択されるので、機関10から排出された排ガスは、上流側触媒33、バイパス管36及び下流側触媒35を通過し且つ炭化水素吸着装置34を通過しない。よって、排ガス中の炭化水素は上流側触媒33により浄化される。更に、パージ管38がガス通流可能状態となるので、炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素は炭化水素吸着装置34の吸着材から脱離し、機関10の燃焼室に吸入されて燃焼させられる。従って、炭化水素吸着装置34の吸着能力が回復する。
以上、説明したように、第2制御装置は、排気通路選択手段と、機械圧縮比制御手段と、を備える。
排気通路選択手段は、
触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であるか否かを推定し(図12のルーチン及び図13のルーチンを参照。)、触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いと推定されているとき機関10から実際に排出される排ガスが前記第1排気通路を通過するとともに前記第2排気通路を通過しないように前記第1排気通路を機関10の排気通路として選択し(圧縮比低下フラグXD=1のときの図9のルーチンのステップ930を参照。)、且つ、触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であると推定されているとき機関10から実際に排出される排ガスが前記第2排気通路を通過するとともに前記第1排気通路を通過しないように前記第2排気通路を機関10の排気通路として選択する(圧縮比低下フラグXD=0のときの図9のルーチンのステップ950を参照。)。
機械圧縮比制御手段は、
触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であるか否かを推定し(図12のルーチン及び図13のルーチンを参照。)、触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低いと推定されているとき(圧縮比低下フラグXD=1のとき)の機械圧縮比が、触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であると推定されているとき(圧縮比低下フラグXD=0のとき)の機械圧縮比よりも低い機械圧縮比となるように機械圧縮比変更機構15に指示を与える(図9のルーチンを参照。)。
従って、第2制御装置は、炭化水素が大気に放出されないようにしながら、上流側触媒33の温度を素早く上昇せしめることができる。更に、第2制御装置は、第1制御装置と同様、連通路構成部(パージ管38)と、連通路開閉手段(パージ管開閉弁39)と、連通路開閉制御手段と、を備えている。従って、炭化水素吸着装置34の炭化水素吸着能力を容易に回復することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る制御装置(以下、「第3制御装置」とも称呼する。)について説明する。第3制御装置は、図14に示したように、第1制御装置における上流側触媒33の配設位置と炭化水素吸着装置34の配設位置とを逆転した装置である。
即ち、第3制御装置において、排気管32には、排ガスの流れに関して上流から下流に向かう順に、炭化水素吸着装置34、上流側触媒33及び下流側触媒35が直列に配設(介装)されている。即ち、炭化水素吸着装置34は、エキゾーストマニホールド31の集合部31bよりも下流側において排気管32に介装されている。上流側触媒33は炭化水素吸着装置34よりも下流側において排気管32に介装されている。下流側触媒35は上流側触媒33よりも下流側において排気管32に介装されている。
バイパス管36aは、エキゾーストマニホールド31の集合部31bと炭化水素吸着装置34との間の所定箇所(分岐位置)にて排気管32から分岐し、且つ、炭化水素吸着装置34をバイパスした後、炭化水素吸着装置34と上流側触媒33との間の位置(合流位置)にて排気管32と合流している。換言すると、バイパス管36aの一端は「エキゾーストマニホールド31の集合部31bと炭化水素吸着装置34との間の分岐位置」にて排気管32に連通している。バイパス管36aの他端は「炭化水素吸着装置34と上流側触媒33との間の合流位置」にて排気管32に連通している。
排気通路切換弁37aは、エキゾーストマニホールド31の集合部31bと炭化水素吸着装置34との間であってバイパス管36aの分岐位置において排気管32に配設されている。排気通路切換弁37aは、電気制御装置50からの指示(指示信号)に応答して、排ガスの流れを第3状態と第4状態との間で切り換えるようになっている。ここで、第3状態とは、機関10から排出された排ガスが炭化水素吸着装置34に流入し且つパイパス管36aには流入しない状態である。第4状態とは、機関10から排出された排ガスがパイパス管36aに流入し且つ炭化水素吸着装置34には流入しない状態である。
このように、エキゾーストマニホールド31、排気管32、炭化水素吸着装置34、上流側触媒33及び下流側触媒35は、「機関10からの排ガスを、炭化水素吸着装置34及び上流側触媒33を通過させた上で大気に放出する第1排気通路」を構成する。この第1排気通路を構成する部材は、上記「第1排気通路構成部」を構成している。
また、エキゾーストマニホールド31、排気管32の一部(エキゾーストマニホールド31との接続部からバイパス管36aの分岐位置までの排気管32の一部)、バイパス管36a、排気管32の他の一部(バイパス管36aの合流位置よりも下流の排気管32の一部)、上流側触媒33及び下流側触媒35は、「機関10からの排ガスを、上流側触媒33を通過させるとともに炭化水素吸着装置34を通過させることなく大気に放出する第2排気通路」を構成する。この第2排気通路を構成する部材は、上記「第2排気通路構成部」を構成している。
従って、排気通路切換弁37aは、第1排気通路及び第2排気通路の何れか一方を選択する排気通路選択手段の一部を構成している。
パージ管38aは、排気管32のパイパス管36aの分岐位置(即ち、排気通路切換弁37aの配設位置)よりも下流であって炭化水素吸着装置34よりも上流の位置にて、排気管32に一端が連通されるとともに、他端が機関10の吸気通路(吸気管22)に備えられたスロットル弁24の下流の位置にて吸気管22に連通されている。即ち、パージ管38aは、パージ管38と同様、炭化水素吸着装置34と機関10の吸気通路とを連通させる連通路を構成する連通路構成部である。
更に、第3制御装置は、第1制御装置又は第2制御装置と同様に作動する。即ち、第3制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であるか否かを推定する。
そして、第3制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いと推定されているとき、機関10から実際に排出される排ガスが前記第1排気通路を通過するように、前記第1排気通路を機関10の排気通路として選択する。即ち、第1制御装置は、排ガスが、炭化水素吸着装置34、上流側触媒33及び下流側触媒35を通過し且つバイパス管36aを通過しないように、排気通路切換弁37aに指示信号を送出する。
これにより、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低いために、上流側触媒33が「機関10から排出される炭化水素」を浄化できないとき、炭化水素吸着装置34がその炭化水素を吸着する。従って、大気に放出される炭化水素の量を低減することができる。
これに対し、第3制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であると推定されているとき、機関10から実際に排出される排ガスが前記第2排気通路を通過するように、前記第2排気通路を機関10の排気通路として選択する。即ち、第3制御装置は、排ガスが、バイパス管36a、上流側触媒33及び下流側触媒35を通過し且つ炭化水素吸着装置34を通過しないように、排気通路切換弁37aに指示信号を送出する。
これにより、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1以上であるために上流側触媒33が炭化水素を浄化できる場合、炭化水素を上流側触媒33により浄化させる。このとき、機関10からの排ガスは炭化水素吸着装置34を通過しない。従って、機関10の排気通路内の圧力(排気圧力)を低減させることができるので、機関10の効率を上昇させることができる。
更に、第1制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1と等しい第2の温度T2よりも低いと推定されているとき、基本目標機械圧縮比を所定機械圧縮比だけ低下させた機械圧縮比を目標機械圧縮比として設定する。そして、第3制御装置は、実際の機械圧縮比が目標機械圧縮比に一致するように機械圧縮比変更機構15の電動モータ15Mに指示信号を送出する。即ち、第3制御装置は、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低いと推定されているときの機械圧縮比を、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であると推定されているときの機械圧縮比よりも低く設定する。
この結果、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1よりも低い期間を短くすることができるので、炭化水素吸着装置34が吸着しなければならない炭化水素の量を低下させることができる。従って、炭化水素吸着装置34の容量を小さくできるので、炭化水素吸着装置34を小型化・低コスト化することができる。
一方、上流側触媒33の温度TempCが第2の温度T2以上であると推定されているとき(機関10の運転状態が通常運転状態であるとき)、基本目標機械圧縮比が最終的な目標機械圧縮比に設定される。従って、上流側触媒33の温度が過度に高くなることを回避することができるとともに、機関10の運転状態に応じて機関10は最適な機械圧縮比にて運転され得る。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る各制御装置は、触媒(少なくとも、上流側触媒33)の活性化を早めるとともに、機関10の始動後等であって触媒(上流側触媒33)が活性化するまでの期間において機関10から大気中に放出される炭化水素の量を炭化水素吸着装置34によって低減することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において以下に述べるような種々の変形例を採用することができる。
(第1変形例)
上記各実施形態において、第1の温度T1と第2の温度T2とは同一の温度(上流側触媒33が炭化水素を浄化し得る温度域内の温度であって、例えば、その温度域の最低の温度)に設定されていた。これに対し、第1変形例においては、図15のタイムチャートに示したように、第1の温度T1は第2の温度T2よりも高い温度に設定される。この場合、第1の温度T1は、上流側触媒33が炭化水素を浄化し得る状態にある場合の上流側触媒33の温度域内の温度であって、例えば、その温度域の最低の温度に設定される。
この第1の変形例によれば、機関の冷間始動後において、機械圧縮比は通常運転状態に対する基本目標機械圧縮比よりも低下させられる(図15の時刻t10〜t20を参照。)。そして、時刻t20になると、触媒33の温度TempCが第2の温度T2に到達する。この結果、圧縮比低下フラグXDの値は「1」から「0」へと変更され、機械圧縮比は基本目標機械圧縮比に一致するように制御される。また、触媒33の温度TempCは第1の温度T1よりも低いから、前記第1排気通路が機関10の排気通路として選択される。よって、排ガスは炭化水素吸着装置34を通過する。従って、排ガス中の炭化水素は炭化水素吸着装置34によって吸着される。
次いで、時刻t30になると、触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達する。この結果、前記第2排気通路が機関10の排気通路として選択される。従って、排ガスは炭化水素吸着装置34をバイパスする。排ガス中の炭化水素は上流側触媒33によって浄化される。更に、パージ管38の状態がパージ管開閉弁39により「ガスの通流が可能」な状態へと変更させられる。従って、炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素は機関10の燃焼室へと吸入される。
この第1変形例によっても、触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低い場合に機械圧縮比が低められるから、触媒33の温度TempCが第2の温度T2に到達するまでの時間が短縮される。従って、触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達するまでの時間が結果的に短縮される。
(第2変形例)
第2変形例においては、図16のタイムチャートに示したように、第1の温度T1は第2の温度T2よりも低い温度に設定される。この場合、第1の温度T1は上流側触媒33が炭化水素を浄化し得る状態にある場合の上流側触媒33の温度域内の温度であって、例えば、その温度域の最低の温度に設定される。第2の温度T2は上流側触媒33が十分に暖機された状態であって過熱状態ではない場合の上流側触媒33の温度に設定される。
この第2の変形例によれば、機関の冷間始動後において、機械圧縮比は基本目標機械圧縮比よりも低下させられる(図16の時刻t10〜t30を参照。)。そして、時刻t20になるまで、触媒33の温度TempCは第1の温度T1よりも低いので、前記第1排気通路が機関10の排気通路として選択される。よって、排ガス中の炭化水素は炭化水素吸着装置34により吸着される。
時刻t20になると、触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達する。この結果、前記第2排気通路が機関10の排気通路として選択される。従って、排ガスは炭化水素吸着装置34をバイパスする。排ガス中の炭化水素は上流側触媒33によって浄化される。更に、パージ管38の状態がパージ管開閉弁39により「ガスの通流が可能」な状態へと変更させられる。従って、炭化水素吸着装置34に吸着されている炭化水素は機関10の燃焼室へと吸入される。
次いで、時刻t30になると、触媒33の温度TempCが第2の温度T2に到達する。この結果、圧縮比低下フラグXDの値は「1」から「0」へと変更され、機械圧縮比は基本目標機械圧縮比に一致するように制御される。
この第2変形例によっても、触媒33の温度TempCが第2の温度T2よりも低い場合に機械圧縮比が低められるから、触媒33の温度TempCが第2の温度T2に到達するまでの時間が短縮される。従って、触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達するまでの時間が結果的に短縮される。
更に、本発明による制御装置は、以下に述べる変形例を採用できる。即ち、例えば、図12のステップ1230とステップ1240との間に、最終的な機械圧縮比εmtgtが大きいほどステップ1230にて推定された排気温度Texを小さい値に補正するステップを設けてもよい。或いは、ステップ1230を、「負荷KL、機関回転速度NE及び目標機械圧縮比εmtgt(又は実際の機械圧縮比εmact)と、排気温度Texと、の関係を予め定めた排気温度テーブルMapTex(KL,NE,εmtgt)に、現時点の負荷KL、現時点の機関回転速度NE及び現時点の最終的な目標機械圧縮比εmtgt(又は実際の機械圧縮比εmact)を適用することにより、現時点における排気温度Texを取得(推定)するステップ」に置換してもよい。更に、図12のステップ1230とステップ1240との間に、目標空燃比abyfrが理論空燃比よりリッチ側の空燃比になるほど、ステップ1230にて推定された排気温度Texを小さい値に補正するステップを設けてもよい。
更に、第2制御装置は、排気温度Texに基づいて上流側触媒33の温度TempCを推定している。これに対し、第2制御装置は、冷却水温THWに基づいて上流側触媒33の温度TempCを推定するように構成されてもよい。この場合、上流側触媒33の温度TempCは、冷却水温THWが高くなるほど高くなるように推定される。
更に、第1制御装置は、機関10の始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcold以下である場合、機関10の始動後経過時間Tstが閾値経過時間Tstthに到達したときに上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達すると推定していた。これに対し、第1制御装置は、機関10の始動直後の冷却水温THWが低側閾値温度THWcold以下である場合、機関10の始動後における吸入空気量Gaの積算値SGaが閾値SGathに到達したときに、上流側触媒33の温度TempCが第1の温度T1に到達したと推定するように構成されてもよい。この場合、閾値SGathは、閾値経過時間Tstthと同様、機関始動時又は機関始動直後の冷却水温THWが高いほど小さい値となるように設定されることが望ましい。また、閾値経過時間Tstthは一定値であってもよい。閾値SGathは一定値であってもよい。下流側触媒35は省略されてもよい。排気通路切換弁37及び排気通路切換弁37aは、2つの開閉弁から構成されてもよい。この場合、一つの開閉弁が開状態にあるとき、他の開閉弁は閉状態となるように、同期して制御される。
本発明の第1実施形態に係る制御装置(第1制御装置)が適用される可変圧縮比内燃機関の概略断面図である。 図1に示した内燃機関の機械圧縮比変更機構を示す同機関の分解斜視図である。 図1に示した内燃機関のシリンダブロックの斜視図である。 図1に示した機械圧縮比変更機構の作動を説明するための図である。 図1に示した内燃機関の概略平面図である。 図5に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図5に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図5に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図5に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 第1制御装置の作動を説明するためのタイムチャートである。 第1制御装置の作動を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御装置(第2制御装置)のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 第2制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る制御装置(第3制御装置)が適用される可変圧縮比内燃機関の概略平面図である。 本発明に係る制御装置の第1変形例の作動を説明するためのタイムチャートである。 本発明に係る制御装置の第2変形例の作動を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
10…可変圧縮比内燃機関、11…クランクケース、13…シリンダブロック、14…シリンダヘッド部、15…機械圧縮比変更機構、15M…電動モータ(アクチュエータ)、24…スロットル弁、30…排気系統、31…エキゾーストマニホールド、31a…枝部、31b…集合部、32…排気管、33…上流側触媒、34…炭化水素吸着装置、35…下流側触媒、36…バイパス管、37…排気通路切換弁、38…パージ管、39…パージ管開閉弁、44…水温センサ、50…電気制御装置。

Claims (2)

  1. 炭化水素を吸着する炭化水素吸着装置と、排ガス浄化用の触媒と、ピストンが上死点位置にあるときの燃焼室容積に対する同ピストンが下死点位置にあるときの燃焼室容積の比である機械圧縮比を指示に応じて変更し得る機械圧縮比変更機構と、を備えた可変圧縮比内燃機関の制御装置であって、
    前記機関からの排ガスを、前記炭化水素吸着装置及び前記触媒を通過させた上で大気に放出する第1排気通路を構成する第1排気通路構成部と、
    前記機関からの排ガスを、前記触媒を通過させるとともに前記炭化水素吸着装置を通過させることなく大気に放出する第2排気通路を構成する第2排気通路構成部と、
    前記触媒の温度が第1の温度以上であるか否かを推定し、前記触媒の温度が前記第1の温度よりも低いと推定されているとき前記機関から実際に排出される排ガスが前記第1排気通路を通過するとともに前記第2排気通路を通過しないように前記第1排気通路を前記機関の排気通路として選択し、且つ、前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されているとき前記機関から実際に排出される排ガスが前記第2排気通路を通過するとともに前記第1排気通路を通過しないように前記第2排気通路を前記機関の排気通路として選択する排気通路選択手段と、
    前記触媒の温度が第2の温度以上であるか否かを推定し、前記触媒の温度が前記第2の温度よりも低いと推定されているときの機械圧縮比が、前記触媒の温度が前記第2の温度以上であると推定されているときの機械圧縮比よりも低い機械圧縮比となるように前記機械圧縮比変更機構に指示を与える機械圧縮比制御手段と、
    を備えた制御装置。
  2. 請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の制御装置であって、
    前記炭化水素吸着装置と前記機関の吸気通路とを連通させる連通路を構成する連通路構成部と、
    前記連通路の状態がガスの通流が可能な開状態とガスの通流が不能な閉状態とのいずれかの状態となるように同連通路の状態を指示に応じて設定する連通路開閉手段と、
    前記触媒の温度が前記第1の温度よりも低いと推定されているとき前記連通路の状態が前記閉状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与え、且つ、前記触媒の温度が前記第1の温度以上であると推定されているとき前記連通路の状態が前記開状態となるように前記連通路開閉手段に指示を与えることにより前記炭化水素吸着装置に吸着されている炭化水素を前記機関の燃焼室に吸入させる連通路開閉制御手段と、
    を備えた制御装置。
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