JP2008309020A - スクロール式流体機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の位相角度ずらしだけでは、熱膨張後の外側接点A1点ではすき間が無くなるが、中心部の接点A2ではすき間が発生し、圧縮冷媒の漏れが発生し性能低下を起こしていた。特に固定スクロールと旋回スクロールの材質が異なり熱膨張係数に大きな差が有る場合には性能低下が大きくなる課題があった。
【解決手段】組み立て時に互いのスクロールラップを180°だけ位相をずらした状態から旋回スクロールラップ2外側と固定スクロールラップ1内側が離れる方向にスクロールラップの位相角度ずらしを行い、旋回スクロールラップ2の巻き始め部分のラップ外側をオフセットしラップ厚さを厚くしたことにより、運転熱時の中心部近辺の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側の接点のすき間を小さくすることができる。
【選択図】図2
【解決手段】組み立て時に互いのスクロールラップを180°だけ位相をずらした状態から旋回スクロールラップ2外側と固定スクロールラップ1内側が離れる方向にスクロールラップの位相角度ずらしを行い、旋回スクロールラップ2の巻き始め部分のラップ外側をオフセットしラップ厚さを厚くしたことにより、運転熱時の中心部近辺の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側の接点のすき間を小さくすることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、流体の圧縮、膨張および圧送を行なうスクロール式流体機械、特に固定スクロールに対して、旋回スクロールの回転阻止機構を有したスクロール式流体機械に関する。
従来のこの種のスクロール式流体機械には、運転時の温度上昇により固定スクロールと旋回スクロールの形状に差が生じ、半径方向にすき間ができることを防止するために、組み立て時に固定スクロールと旋回スクロールの位相角度をずらし接点A1,A2にすき間δを設定することが行われてきた(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来のスクロール式流体機械のスクロールラップの断面図であり、より詳細には、固定スクロールと旋回スクロールの位相角度をずらした場合の熱膨張後(a)と熱膨張前(b)を示すものである。図3に示すように固定スクロール31および旋回スクロール32により圧縮室が構成される。また熱膨張前(b)には固定スクロール31に対して旋回スクロール32はαの位相角度ずらしを行っているため、固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側にδのすき間がそれぞれの接点A1点、A2点に形成される。
特開平11−236887号公報
しかしながら、前記従来の位相角度ずらしだけでは、熱膨張後の外側接点A1点ではすき間が無くなるが、中心部の接点A2ではすき間が発生し、圧縮冷媒の漏れが発生し性能低下を起こしていた。特に固定スクロールと旋回スクロールの材質が異なり熱膨張係数に大きな差が有る場合には性能低下が大きかった。
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、運転熱時の圧力差が大きく漏れ量の影響の大きい中心部の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側のすき間を小さくして、圧縮冷媒の漏れをなくして性能の向上を得ることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、組み立て時に互いのスクロールラップを180°位相をずらした状態から前記旋回スクロールラップ外側と前記固定スクロールラップ内側が離れる方向に前記スクロールラップの位相角度ずらしを行い、前記旋回スクロールラップの巻き始め部分のラップ外側をオフセットしラップ厚さを厚くしたことを特徴とする。
このことにより、運転熱時の中心部近辺の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側の接点のすき間を小さくすることができる。
本発明のスクロール式流体機械は、運転熱時の圧縮時に性能への影響力の大きい中心近辺の半径方向のすき間を小さくできるため、圧縮漏れを低減でき性能向上を図れる。
第1の発明は組み立て時に互いのスクロールラップを180°位相をずらした状態から前記旋回スクロールラップ外側と前記固定スクロールラップ内側が離れる方向に前記スクロールラップの位相角度ずらしを行い、前記旋回スクロールラップの巻き始部分のラップ外側をオフセットしラップ厚みを厚くしたことにより運転熱時の中心部近辺の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側のすき間を小さくすることができる。
第2の発明は特に、第1の発明の旋回スクロールにアルミ材、固定スクロールに鋳鉄材を用いたことを特徴としているため、より運転熱時の中心部近辺の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側のすき間を小さくすることができる。
第3の発明は特に、第1の発明のスクロールラップの位相角度ずらし量は、熱時運転時の固定スクロールと旋回スクロールの半径方向変化分δに相当する角度とし、前記旋回スクロールラップの巻き始めより2π分のラップ外側をδ/4からδ/3オフセットしラップ厚みを厚くしたことにより運転熱時の中心部近辺の固定スクロールラップ内側と旋回スクロールラップ外側のすき間をより小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかるスクロール式流体機械のスクロールラップの位相角度ずらしを行った場合の位置関係図を示している。
図1は、本発明にかかるスクロール式流体機械のスクロールラップの位相角度ずらしを行った場合の位置関係図を示している。
図1に示されるように、固定スクロールラップ1と旋回スクロールラップ2は180度位相角度をずらして圧縮室を形成できるように設置されている。常温組み立て時に旋回スクロールラップ2を反時計方向に角度α分の位相角度ずらしを行った場合、固定スクロールラップ1内側と旋回スクロールラップ2外側の接点A1とA2にすき間δが発生し、反対側の固定スクロールラップ1外側と旋回スクロールラップ2内側の接点B1とB2にオーバラップδが発生する。
以上のように構成されたスクロール式流体機械の各スクロールラップの位置関係について、以下その動作、作用を説明する。
まず、運転熱時には熱容量の大きい固定スクロールよりも熱容量の小さい旋回スクロールの方の温度が上昇するため、それぞれのスクロールの温度差分による接点A1における半径方向の変位差分δに相当する位相角度ずらし角度αに設定すれば接点A1のすき間δおよび接点B1のオーバラップδが無くなる。しかし中心部の接点A2では接点A1に対して2π分の位相角度差分の距離が短くなり接点A1とA2の温度差もそれほど大きくないため位相角度ずらしによるすき間δを埋めるだけの熱膨張がなくδ/4からδ/3のすき間が発生する。また、固定スクロールに鋳鉄材、旋回スクロールにアルミ材を使用した場合、熱膨張係数の約2倍の違いが加算されることによりすき間δの絶対値が大きくなり、より性能への影響が大きくなる。
図2は、本発明にかかるスクロール式流体機械の旋回スクロールラップ形状の正面図を示している。
図2に示されるように旋回スクロールラップ2の巻き始めより2π分のラップ外側をδ/4からδ/3分外側にオフセットしラップ厚さを厚くしている。
運転熱時には上記図1の説明で前記したように、位相角度ずらし量αを行うと中心部の接点A2ではすき間δ/4からδ/3が発生する。予め旋回スクロールラップ2の巻き始
めより2π分のラップ外側をδ/4からδ/3分外側にオフセットしラップ厚さを厚くしているためすき間がなくなり、圧縮冷媒の漏れがなくなり性能向上が図れる。
めより2π分のラップ外側をδ/4からδ/3分外側にオフセットしラップ厚さを厚くしているためすき間がなくなり、圧縮冷媒の漏れがなくなり性能向上が図れる。
なお本発明では旋回スルロールラップの巻き始めより2π分のラップ外側をδ/4からδ/3分外側にオフセットしラップ厚さを厚くしているが、逆に固定スクロールラップの巻き始めより2π分のラップ内側をδ/4からδ/3分内側にオフセットしラップ厚さを薄くしても同様の効果が得られる。
上述したように、本発明にかかるスクロール式流体機械の旋回スクロールラップの巻き始め部のラップ厚さを厚くして、運転熱時の漏れ損失を低減して性能向上を行っているため流体送風機、空気圧縮の用途にも適用できる。
1 固定スクロールラップ
2 旋回スクロールラップ
2 旋回スクロールラップ
Claims (3)
- 鏡板にラップ部が立設された旋回スクロールと、その旋回スクロールに対向して前記固定フレームの他端側に設けられて鏡板にその旋回スクロールのラップ部との間で複数の圧縮室を形成するラップが立設された固定スクロールとを備えてなるスクロール式流体機械とし、組み立て時に互いのスクロールラップを180°位相をずらした状態から前記旋回スクロールラップ外側と前記固定スクロールラップ内側が離れる方向に前記スクロールラップの位相角度ずらしを行い、前記旋回スクロールラップの巻き始め部分のラップ外側をオフセットしラップ厚みを厚くしたことを特徴とするスクロール式流体機械。
- 旋回スクロールにアルミ材、固定スクロールに鋳鉄材を用いたことを特徴とする請求項1記載のスクロール式流体機械。
- 組み立て時に旋回スクロールラップ外側と固定スクロールラップ内側が離れる方向に前記スクロールラップの位相角度ずらしを行い、位相角度ずらし量は、熱時運転時の固定スクロールと旋回スクロールの半径方向変化分δに相当する角度とし、前記旋回スクロールラップの巻き始めより2π分のラップ外側をδ/4からδ/3オフセットしラップ厚さを厚くしたことを特徴とする請求項1記載のスクロール式流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007156027A JP2008309020A (ja) | 2007-06-13 | 2007-06-13 | スクロール式流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007156027A JP2008309020A (ja) | 2007-06-13 | 2007-06-13 | スクロール式流体機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008309020A true JP2008309020A (ja) | 2008-12-25 |
Family
ID=40236849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007156027A Pending JP2008309020A (ja) | 2007-06-13 | 2007-06-13 | スクロール式流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008309020A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020261410A1 (ja) * | 2019-06-26 | 2020-12-30 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
JPWO2021229682A1 (ja) * | 2020-05-12 | 2021-11-18 |
-
2007
- 2007-06-13 JP JP2007156027A patent/JP2008309020A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113994097A (zh) * | 2019-06-26 | 2022-01-28 | 三菱电机株式会社 | 涡旋压缩机 |
JP7246479B2 (ja) | 2019-06-26 | 2023-03-27 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
CN113994097B (zh) * | 2019-06-26 | 2023-08-29 | 三菱电机株式会社 | 涡旋压缩机 |
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GB2609324A (en) * | 2020-05-12 | 2023-02-01 | Mitsubishi Electric Corp | Scroll compressor |
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