JP2008307855A - 流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法 - Google Patents

流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】記録ヘッドのノズル形成面の被覆とその解除を容易かつ確実に行うことができる流体噴射装置及びそのメンテナンス方法を提案する。
【解決手段】複数のノズル孔211を有する流体噴射ヘッド24から被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置IJ1において、電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を複数のノズル孔211が形成されたノズル面210aに塗布する接着剤塗布部70と、ノズル面210aに塗布された接着層Dに電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離部80と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体噴射装置及びそのメンテナンス方法に関する。
流体噴射装置は、流体を噴射可能な流体噴射ヘッドを備え、この流体噴射ヘッドから各種の流体を被記録材等に向けて噴射する装置である。
流体噴射装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズル孔から液体状のインクを液滴として記録紙等の被記録材に向けて吐出・着弾させてドットを形成することで記録を行うインクジェット式プリンタ等の画像記録装置がある。
また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造装置等、各種の製造装置にも流体噴射装置が応用されている。
流体噴射装置では、流体貯留部に貯留された流体を流体噴射ヘッドの圧力室内に導入し、例えば圧電振動子等の圧力発生源に駆動信号を印加してこれを駆動することにより、圧力室内の流体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を制御することでノズル孔から流体(液滴)を噴射(吐出)するようになっている。
このような流体噴射装置では、常に所望の液量の流体が噴射されてドット抜けが発生しないように、各種クリーニング処理を行っている。クリーニング処理としては、定期的に各ノズルから流体を連続噴射するフラッシング、強制的に各ノズルから流体を吸引するキャッピング及び流体噴射ヘッドのノズル開口面に付着した流体を拭き取るワイピング等がある。
また、長時間に亘って記録ヘッドからのインク吐出が行われない場合には、記録ヘッドのノズル形成面をキャッピング部材で覆って、ノズル孔から露出するインクの乾燥を防止している。
特開2005−246640号公報
インクジェット式プリンタ等では、例えばインク種類が増加すると、それに伴って記録ヘッドが大型化する。同時に記録ヘッドを覆うキャッピング部材も大型化する必要がある。このため、キャッピング部材の配置場所を確保するために、装置全体が大型化してしまう。
特に、被記録材等の幅方向の全体に亘ってノズル孔を並べたライン型ノズルヘッドの場合には、キャッピング部材の配置場所確保が困難であるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、記録ヘッドのノズル形成面の被覆とその解除を容易かつ確実に行うことができる流体噴射装置及びそのメンテナンス方法を提案することを目的とする。
本発明に係る流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置において、電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に塗布する接着剤塗布部と、前記ノズル面に塗布された接着層に電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離部と、を備えることを特徴とする。
これにより、複数のノズル孔が形成されたノズル面に電気制御型層剥離接着剤からなる接着層が形成されるので、非流体噴射時におけるノズル孔の流体乾燥を確実に防止することができる。更に、電気制御型層剥離接着剤からなる接着層をノズル面から容易に剥離することができるので、流体噴射を即座に再開することができる。
また、前記接着層剥離部は、前記接着層に接触する接触部材と、前記接触部材と前記ノズル面との間に電圧を印加する電圧印加部と、からなることを特徴とする。
これにより、ノズル面に形成された電気制御型層剥離接着剤からなる接着層に電気を流して、接着力低下により剥離させることができる。
また、前記接着層剥離部は、前記ノズル面に渦電流を発生させる渦電流発生部からなることを特徴とする。
これにより、ノズル面に形成された電気制御型層剥離接着剤からなる接着層電気に対して、非接触に電流を流すことができ、接着力低下により剥離させることができる。
第2の発明は、複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置において、前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に接触しつつ前記複数のノズル孔を覆うキャップ部材と、電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記キャップ部材における前記ノズル面との接触面に塗布する接着剤塗布部と、前記接触面に塗布された接着層に電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離部と、を備えることを特徴とする。
これにより、キャップ部材がノズル面に電気制御型層剥離接着剤からなる接着層を介して高い気密性を確保しつつ密着するので、非流体噴射時におけるノズル孔の流体乾燥を確実に防止することができる。更に、電気制御型層剥離接着剤からなる接着層の接着力を低下させて、キャップ部材をノズル面から容易に離間することができるので、流体噴射を即座に再開することができる。
また、前記接着層剥離部は、前記接触面と前記ノズル面の間に電圧を印加する電圧印加部からなることを特徴とする。
これにより、接触面に形成された電気制御型層剥離接着剤からなる接着層に電気を流して、接着力低下により剥離させることができる。
また、前記キャップ部材は平板形部材であって、前記接触面の全面に前記電気制御型層剥離接着剤が塗布されることを特徴とする。
これにより、キャップ部材とノズル面との密着性を確保しつつ、キャップ部材の小型化を図ることができる。
第3の発明は、複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置のメンテナンス方法において、電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に塗布する接着剤塗布工程と、前記ノズル面に塗布された接着層に電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離工程と、を有することを特徴とする。
これにより、複数のノズル孔が形成されたノズル面に電気制御型層剥離接着剤からなる接着層が形成されるので、非流体噴射時におけるノズル孔の流体乾燥を確実に防止することができる。更に、電気制御型層剥離接着剤からなる接着層をノズル面から容易に剥離することができるので、流体噴射を即座に再開することができる。
第4の発明は、複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドと、前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に接触しつつ前記複数のノズル孔を覆うキャップ部材を備え、前記流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置のメンテナンス方法において、電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記キャップ部材における前記ノズル面との接触面に塗布する接着剤塗布工程と、前記接触面に塗布された接着層を介して前記キャップ部材を前記ノズル面に密着させるキャップ工程と、前記接着層に電気化学反応を発生させると共に前記キャップ部材を前記ノズル面から離間させて前記接着層を剥離する接着層剥離工程と、を有することを特徴とする。
これにより、キャップ部材がノズル面に電気制御型層剥離接着剤からなる接着層を介して高い気密性を確保しつつ密着するので、非流体噴射時におけるノズル孔の流体乾燥を確実に防止することができる。更に、電気制御型層剥離接着剤からなる接着層の接着力を低下させて、キャップ部材をノズル面から容易に離間することができるので、流体噴射を即座に再開することができる。
以下、本発明に係る流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法の第一実施形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1の内部構造の概略を示す斜視図である。図2は、同正面図である。図3は、同側断面図である。
なお、これらの図面においては、各部材を認識可能とするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
インクジェットプリンタIJ1は、印刷用紙Pを給送する給紙ユニット10、インクジェット記録ヘッド24及びキャリッジ22を備えるキャリッジユニット20、印刷用紙Pを搬送する搬送ユニット60、インクジェット記録ヘッド24のメンテナンスを行うインクシステムユニット50を備えている。
そして、搬送ユニット60の上側にキャリッジユニット20が、側方にインクシステムユニット50がそれぞれ連結し、キャリッジユニット20の背面側に給紙ユニット10が連結し、4つのユニットが合体するように構成されている。
給紙ユニット10は、給紙ユニットフレーム12、給紙ローラ13、可動ガイド14,固定ガイド15及びホッパ16等を備える。そして、給紙ユニットフレーム12に対して、給紙ローラ13の回動軸13a、ホッパ16等が取り付けられる。
キャリッジユニット20は、キャリッジガイド軸25、キャリッジモータ27、従動プーリ29及び用紙検出器36等を備える。また、キャリッジユニット20には、排紙フレーム30が取り付けられる。
キャリッジモータ27には、駆動プーリ28が取り付けられ、駆動プーリ28と従動プーリ29との間にキャリッジベルト26が掛架される。そして、キャリッジベルト26にはキャリッジ22が固定され、当該キャリッジ22は、キャリッジモータ27の回動によって、キャリッジガイド軸25に沿って主走査方向に往復動するようになっている。
搬送ユニット60は、搬送ユニットフレーム61、搬送駆動ローラ62、搬送従動ローラ63、搬送従動ローラホルダ64、排紙駆動ローラ軸65a及び紙案内67等を備える。そして、搬送ユニットフレーム61に対して、搬送駆動ローラ62、搬送従動ローラホルダ64、排紙駆動ローラ軸65a及び紙案内67等が取り付けられる。また、搬送ユニットフレーム61には、プラテン66が形成される。
また、搬送ユニット60は、駆動モータ69を備え、この駆動モータ69により、給紙ローラ13、搬送駆動ローラ62、排紙駆動ローラ65及びインクシステムユニット50が駆動されるようになっている。
インクシステムユニット50は、インク受部材及びブレードユニット(いずれも不図示)を備えており、搬送ユニットフレーム61の側方に連結される。
インク受部材は、インクの乾燥防止のために行われるフラッシング処理の際に、インクジェット記録ヘッド24から連続的に吐出されるインクを受け取るものである。そして、インク受部材は、排出チューブを介して廃インクタンクに接続されており、インク受部材に溜まったインクが廃インクタンクに送られるようになっている。
ブレードユニットは、キャリッジ22の往復動領域を横切る位置と往復動領域から退避する位置とを移動可能に構成され、例えば、キャリッジ22が印字領域からホームポジションに移動する際に、インクジェット記録ヘッド24のノズル面を払拭することでクリーニングを行う。
インクジェットプリンタIJ1の上流側(インクジェットプリンタIJ1の後方側)に配置されるホッパ16上には、例えばA4サイズ等の印刷用紙Pが傾斜姿勢で堆積・収納される。ホッパ16は、上部に位置する回動支点(不図示)を中心に回動可能に構成されており、回動することによりその下部が給紙ローラ13に対して圧接したり、離間したりする様になっている。また、ホッパ16上の印刷用紙Pは、ホッパ16の幅方向にスライド可能な可動ガイド14と固定ガイド15により、その側端がガイドされる。そして、印刷用紙Pのうちの最上位のものは、ホッパ16が給紙ローラ13に対して圧接した際に、給紙ローラ13の回動動作に伴って、下流側(インクジェットプリンタIJ1の前方側)に繰り出されるようになっている。
給紙ローラ13は、側面視略D形の形状を有しており、回動軸13aが回動駆動されることによって回動する。そして、この給紙ローラ13は、印刷動作時にはその平坦部が印刷用紙Pに対向する状態に制御され、これによって印刷用紙Pの搬送負荷の発生を防止するようになっている。
紙案内67は、給紙ローラ13よりも下流側下方に、略水平に配置されており、給紙ローラ13によって繰り出された印刷用紙Pの先端が紙案内67に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内されるようになっている。更に下流側には、回動駆動する搬送駆動ローラ62と、この搬送駆動ローラ62に圧接する搬送従動ローラ63とが設けられており、印刷用紙Pが搬送駆動ローラ62と搬送従動ローラ63とにニップされて、一定ピッチで下流側に搬送される。
なお、搬送従動ローラ63は、搬送従動ローラホルダ(不図示)によって、常に搬送駆動ローラ62に対して圧接するように付勢される。
搬送駆動ローラ62の下流には、プラテン66及びインクジェット記録ヘッド24が上下方向に対向して配設されており、印刷用紙Pが搬送駆動ローラ62の回動によってインクジェット記録ヘッド24の下へ搬送され、更にプラテン66によって下から支持されるようになっている。
インクジェット記録ヘッド24は、インクカートリッジ23を搭載するキャリッジ22の底部に設けられている。そして、キャリッジ22が主走査方向に延びるキャリッジガイド軸25にガイドされながら主走査方向に往復動する際に、インクジェット記録ヘッド24は、印刷用紙Pに向けてブラック、イエロー、シアン、マゼンダ等のインクを吐出する。
なお、インクカートリッジ23は、例えば、4つのカートリッジ(すなわち、4色のインク(ブラック、イエロー、シアン、マゼンダ)がそれぞれ別個独立に充填された容器)からなり、それぞれが別個独立に交換可能となっている。
インクジェット記録ヘッド24よりも下流には、排紙駆動ローラ65と、排紙従動ローラ31と、排紙補助ローラ32とが配設される。排紙駆動ローラ65は、主走査方向に延びる排紙駆動ローラ軸65aに対して複数個取り付けられる。排紙従動ローラ31は、排紙駆動ローラ65に軽く圧接することによって従動回動するように設けられている。したがって、インクジェット記録ヘッド24によって印刷処理された印刷用紙Pは、排紙駆動ローラ65と排紙従動ローラ31とによってニップされた状態で排紙駆動ローラ65が回動することにより、下流側に排出される。
排紙補助ローラ32は、排紙従動ローラ31のやや上流側に設けられ、印刷用紙Pをやや下方に押しつけて、印刷用紙Pのプラテン66からの浮き上がりを防止する。これにより、印刷用紙Pとインクジェット記録ヘッド24との距離を規制している。
図4は、インクジェット記録ヘッド24の分解斜視図である。
インクジェット記録ヘッド24は、ノズル211が設けられたノズルプレート210及び振動板230が設けられた圧力室基板220を、筐体250に嵌め込んで構成されている。このインクジェット記録ヘッド24の主要部構造は、圧力室基板220をノズルプレート210と振動板230で挟み込んだ構造を備える。
ノズルプレート210には、圧力室基板220と貼り合わせられたときにキャビティ221に対応することとなる位置にノズル211が形成されている。
圧力室基板220には、シリコン単結晶基板等をエッチングすることにより、各々が圧力室として機能可能にキャビティ221が複数設けられている。各キャビティ221間は、側壁(隔壁)222で分離されている。また、各キャビティ221は、供給口224を介して共通の流路であるリザーバ223に繋がっている。
振動板230は、例えば熱酸化膜等により構成される。振動板230には液状体タンク口(不図示)が設けられ、インクカートリッジ23からインクが供給される。
振動板230上のキャビティ221に相当する位置には、圧電体素子(不図示が配設されている。圧電体素子は、ピエゾ素子等の圧電性セラミックスの結晶を上部電極及び下部電極(不図示)で挟んだ構造を備える。圧電体素子は、不図示の制御部から供給される電圧波形に対応して体積変化を生ずることが可能に構成されている。
このようなインクジェット記録ヘッド24においては、制御部が電圧波形をインクジェット記録ヘッド24に供給することにより、インクの吐出動作が行われるようになっている。
インクはインクジェット記録ヘッド24のキャビティ221に流入しており、電圧波形が供給されたインクジェット記録ヘッド24では、その圧電体素子がその上部電極と下部電極との間に加えられた電圧により体積変化を生ずる。この体積変化は振動板230を変形させ、キャビティ221の体積を変化させる。
その結果、そのキャビティ221のノズル211からインクの液滴が吐出される。そして、インクが吐出されたキャビティ221には吐出によって減ったインクが新たにインクカートリッジ23から供給される。
図2,3に戻り、キャリッジ22の往復動作領域は、その役割の観点から、以下に示す様に第一領域AR1、第二領域AR2及び第三領域AR3に分けられる。
第一領域AR1は印字領域である。すなわち、キャリッジ22はこの第一領域AR1において定速(V)で主走査しつつ、印刷用紙Pにインク滴を吐出して印刷を行う。
第二領域AR2は待機領域及び加減速領域である。すなわち、キャリッジ22は第二領域AR2に設定されたホームポジションにおいて待機状態となる。そして、インクシステムユニット50によって各種メンテナンスを受ける。
更に、キャリッジ22は、第一領域AR1に向かう際に、第二領域AR2において主走査速度(V)に達するように加速する。逆に、キャリッジ22は、第二領域AR2において主走査速度(V)から停止するために減速する。
第三領域AR3は、第二領域AR2と同様に、待機領域及び加減速領域である。すなわち、キャリッジ22は第三領域AR3に設定された接着剤塗布・剥離ポジションにおいて待機状態となる。そして、後述する接着剤塗布スプレー70によってインクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに対する接着剤塗布や、同じく後述する電圧印加部80によってノズル面210aに形成された接着層Dの剥離が行われる。
また、キャリッジ22は、第一領域AR1に向かう際に、第三領域AR3において主走査速度(V)に達するように加速する。逆に、キャリッジ22は、第三領域AR3において主走査速度(V)から停止するために減速する。
キャリッジ22の第三領域AR3(接着剤塗布・剥離ポジション)の下方には、キャリッジ22に搭載されたインクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに対向するように、接着剤塗布スプレー70が配設される。
接着剤塗布スプレー70は、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aの略全面に対して接着剤を噴射・塗布して、ノズル面210aに略均一な膜厚の接着層Dを形成するものである。これにより、ノズル面210aに形成された全てのノズル211が接着層Dにより覆われて外気から遮断されるので、インク非吐出時におけるインク乾燥・増粘・固化を回避することができ、ノズル詰まりが回避できるようになっている。
接着剤塗布スプレー70から噴射・塗布される接着剤としては、電気制御型層剥離接着剤が用いられる。電気制御型層剥離接着剤(Controlled delamination materials)は、接着剤内に電流が流れると、電気化学反応が生じて、接着力が低下するものである。電気制御型層剥離接着剤の特質により、正電荷又は負電荷のいずれかに反応して接着力が低下するようになっている。
なお、電気制御型層剥離接着剤については、以下の文献等に開示されている。
[D.Haydon. Electrelease-electrically disbanding epoxy adhesive. Assembly Automation, 22(4):326-329,2002.]、
[http://www.storaenso.com/CDAvgn/showDocument/0,,4392,00.pdf]
更に、第三領域AR3(接着剤塗布・剥離ポジション)には、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに形成された接着層Dを剥離させるための電圧印加部80が配設される。
電圧印加部80は、接着層Dに接触する接触子82と、接触子82とノズル面210aとの間に電位差を発生させる電源部84と、から構成される(図5参照)。そして、接着層Dに電圧を印加して微弱電流を流すことで、接着層Dの接着力を低下させることが可能となっている。
なお、接触子82は、第三領域AR3(接着剤塗布・剥離ポジション)の側方直下において、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに対向するように配設される。これにより、ノズル面210aに形成された接着層Dの表面(ノズル面210aに接触する面とは異なる面)に接触可能となっている。
次に、第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1におけるメンテナンス処理の一部について、図を参照して説明する。
図5,6は、本発明の第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1のメンテナンス方法を工程順に示した図である。
まず、図5(a)に示すように、インクジェットプリンタIJ1は、印刷用紙Pに対する印刷処理が完了して所定時間が経過したり、或いはインクジェットプリンタIJ1の電源断処理が開始されたりすると、インクジェット記録ヘッド24を第一領域AR1から第三領域AR3に向けて移動させる。
そして、インクジェット記録ヘッド24が第三領域AR3に差し掛かると、図5(b)に示すように、接着剤塗布スプレー70からインクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに向けて電気制御型層剥離接着剤が噴射(塗布)される。
これにより、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aの全面には、略均一な膜厚の接着層Dが形成される。
そして、接着剤塗布スプレー70は、インクジェット記録ヘッド24が直上を通過すると、電気制御型層剥離接着剤の噴射を停止する。また、インクジェット記録ヘッド24は、第三領域AR3にて停止する。
すると、図5(c)に示すように、ノズル面210aに形成された接着層Dに電圧印加部80の接触子82が接触する。
そして、この状態において、次の印刷指令等があるまでインクジェット記録ヘッド24の移動を休止させる。このようにして、ノズル面210aには、全てのノズル211を覆うように接着層Dが形成されているので、ノズル211から露出していたインクが長時間に亘ってそのまま外気に触れつづけることはない。したがって、インクが乾燥して増粘・固化することを回避できる。
次に、インクジェットプリンタIJ1に電源が投入されたり、或いは新たな印刷指令があったりすると、図6(a)に示すように、電圧印加部80の電源部84が作動して、接触子82とノズル面210aとの間に所定の電圧が印加される。
これにより、接触子82とノズル面210aとの間に形成された接着層Dに微弱電流が流れる。すると、接着層Dでは、電気化学反応が発生して、徐々にその接着力が低下しはじめる。
そして、図6(b)に示すように、接着層Dがノズル面210aから剥離しはじめ、最終的には、図6(c)に示すように、完全に剥離して下方に落下する。
最後に、図6(d)に示すように、第三領域AR3の下方に配設された受け皿75上に、剥離した接着層Dが落下したら、電圧印加部80の電源部84による電圧印加を停止し、インクジェット記録ヘッド24を第三領域AR3から第一領域AR1に向けて移動させる。そして、印刷用紙Pに対する印刷処理を再開する。
以上、説明したように、本発明の第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1によれば、複数のノズル211が形成されたノズル面210aに電気制御型層剥離接着剤からなる接着層Dが形成することで、インク非吐出時におけるノズル211のインク乾燥を確実に防止することができる。更に、電気制御型層剥離接着剤からなる接着層Dをノズル面210aから容易に剥離することができるので、印刷処理を即座に再開することができる。
このため、ノズル面210aをキャップしてインク乾燥を防止するキャップ部材が不要となる。したがって、インクジェット記録ヘッド24から排出される不要なインクを受けとるインク受部材等を備えれば足りる。
なお、ノズル面210aに形成された電気制御型層剥離接着剤からなる接着層Dに電流を流すためには、電圧印加部80の接触子82を接着層Dに接触させる必要がある。このため、接触子82をノズル面210aに向けて移動可能に構成して、確実に接着層Dに接触するようにしてもよい。
また、電圧印加部80に代えて、ノズル面210aに渦電流を発生させる渦電流発生部を設けてもよい。渦電流発生部は電磁石等から構成され、第三領域AR3の下方においてインクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに対向するように配設される。これにより、ノズル面210aや接着層Dに非接触な状態で、ノズル面210aに渦電流を発生させることができ、確実に接着層Dがノズル面210aを流れる電流(電荷)に触れて、その接着力が低下し、剥離するようになる。
以下、本発明に係る流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法の第二実施形態について図を参照して説明する。なお、第一実施形態と同一の構成、作用等については、説明を省略する。
図7は、本発明の第二実施形態に係るインクジェットプリンタIJ2のインクシステムユニット150の概略構成を示す図である。
インクジェットプリンタIJ2は、第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1とは略同一構成であるが、150の構成が異なっている。また、接着剤塗布スプレー70及び電圧印加部80を備えていない点でも異なっている。
インクシステムユニット150は、キャップ部材152、ポンプ154及びブレードユニット(不図示)備えており、搬送ユニットフレーム61の側方に連結される。
キャップ部材152は、キャリッジ22がホームポジションに移動した際に、インクジェット記録ヘッド24をキャップしてノズル面210aに密着して保護するカップ形の部材である。
ポンプ154は、キャップ状態のキャップ部材152に負圧を供給し、インクジェット記録ヘッド24のノズル211からのインク吸引することができる。
インクシステムユニット150が配設される第二領域AR2には、更に、キャップ部材152の接触面152s(すなわち、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに接触する上端面)に接着剤を塗布する接着剤塗布スプレー170が設けられている(図8,9参照)。
接着剤塗布スプレー170は、キャップ部材152における枠形の接触面152sの全面に対して接着剤を塗布して、略均一な膜厚の接着層Dを形成するものである。
なお、接着剤塗布スプレー170から塗布される接着剤は、第一実施形態における電気制御型層剥離接着剤と同一のものである。
これにより、キャップ部材152は、ノズル面210aに接着層Dを介して密着して、ノズル面210aとキャップ部材152に囲まれた空間が外気から遮断される。また、外気の侵入(リーク)が確実に防止される。
したがって、インク非吐出時におけるインク乾燥・増粘・固化を確実に防止することができ、ノズル詰まりが回避できるようになっている。また、外気の侵入(リーク)が確実に防止されるので、ポンプ154を用いたノズル211からのインク吸引が確実に行われるようになる。
また、第二領域AR2には、キャップ部材152の接触面152sに形成された接着層Dを剥離させるための電圧印加部180が配設される。
電圧印加部180は、キャップ部材152とノズル面210aとの間に電位差を発生させる電源部182等を備えており(図7参照)、キャップ部材152とノズル面210aとの間に介在する接着層Dに電圧を印加して微弱電流を流すことで、接着層Dの接着力を低下させることが可能となっている。
次に、第二実施形態に係るインクジェットプリンタIJ2におけるメンテナンス処理の一部について、図を参照して説明する。
図8,9は、本発明の第二実施形態に係るインクジェットプリンタIJ2のメンテナンス方法を工程順に示した図である。
まず、図8(a)に示すように、インクジェットプリンタIJ2は、印刷用紙Pに対する印刷処理が完了して所定時間が経過したり、或いはインクジェットプリンタIJ1の電源断処理が開始されたりすると、インクジェット記録ヘッド24を第一領域AR1から第二領域AR2に向けて移動させる。
そして、インクジェット記録ヘッド24が第二領域AR2にて停止すると、図8(b)に示すように、接着剤塗布スプレー170からキャップ部材152の接触面152sに向けて電気制御型層剥離接着剤が噴射(塗布)される。
これにより、キャップ部材152の接触面152sの全面には、略均一な膜厚の接着層Dが形成される。
次に、図8(c)に示すように、キャップ部材152を不図示の昇降機構により上昇させて、インクジェット記録ヘッド24のノズル面210aに当接させる。これにより、キャップ部材152は、接着層Dを介してノズル面210aに密着する。そして、この状態において、次の印刷指令等があるまでインクジェット記録ヘッド24の移動を休止させる。
このように、ノズル面210aを覆うキャップ部材152はノズル面210aに高い接着力を有する接着層Dを介して密着するので、ノズル211から露出していたインクが長時間に亘ってそのまま外気に触れつづけることはない。したがって、インクが乾燥して増粘・固化することを回避できる。
また、接着層Dはその形状が柔軟に変形できるので、接触面152sとノズル面210aとの間に隙間がなくなる。この状態でポンプ154を作動させると、キャップ部材152とノズル面210aに囲まれた空間が外気の侵入(リーク)がなく、良好に減圧(負圧)されるので、全てのノズル211からのインクを強制的に吸引することができる。なお、インクの強制的吸引は、必要に応じて適宜行われる。
次に、インクジェットプリンタIJ1に電源が投入されたり、或いは新たな印刷指令があったりすると、図9(a)に示すように、電圧印加部180の電源部182が作動して、キャップ部材152とノズル面210aとの間に所定の電圧が印加される。これにより、キャップ部材152の接触面152sとノズル面210aとの間に形成された接着層Dに微弱電流が流れる。すると、接着層Dでは、電気化学反応が発生して、徐々にその接着力が低下しはじめる。
そして、図9(b)に示すように、キャップ部材152を降下させると、接着層Dがノズル面210aから剥離し、キャップ部材152と共にインクジェット記録ヘッド24から離間する。
最後に、図9(c)に示すように、電圧印加部180の電源部182による電圧印加を停止し、インクジェット記録ヘッド24を第二領域AR2から第一領域AR1に向けて移動させる。そして、印刷用紙Pに対する印刷処理を再開する。
なお、キャップ部材152の接触面152sに形成された接着層Dは、例えば、接着剤塗布スプレー170から加圧空気(接着剤を含まない)を吹き付けてキャップ部材152から吹き飛ばすことが好ましい。
以上、説明したように、本発明の第二実施形態に係るインクジェットプリンタIJ2によれば、キャップ部材152がノズル面210aに電気制御型層剥離接着剤からなる接着層Dを介して高い気密性を確保しつつ密着するので、インク非吐出時におけるノズル211のインク乾燥を確実に防止することができる。更に、電気制御型層剥離接着剤からなる接着層Dをノズル面210aから容易に剥離することができるので、印刷処理を即座に再開することができる。
なお、キャップ部材152として、カップ形部材を用いる場合について説明したが、これに代えて平板形部材を用いてもよい。すなわち、平板形部材の上面の全体に電気制御型層剥離接着剤からなる接着層Dを形成し、この平板形部材を接着層Dを介してノズル面210aに密着させてもよい。これにより、ノズル面210aの全面を接着層Dで覆うことができ、インクの乾燥を防止できる。
また、図9(b)では、接着層Dがノズル面210aから剥離してキャップ部材152と共にインクジェット記録ヘッド24から離間する場合について説明したが、これに限らない。
接着層Dがキャップ部材152から剥離してノズル面210aに残存する場合であってもよい。この場合には、ノズル面210aに残存した接着層Dを、インクシステムユニット150のブレードユニットにより削ぎ落とせばよい。
なお、上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ、或いは動作・操作手順等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、インクジェット記録ヘッド24(キャリッジ22)がキャリッジガイド軸25に沿って、印刷用紙Pの幅方向に移動しながらインクを吐出する、いわゆるシリアル型インクジェットヘッドの場合について説明したが、これに限らない。
印刷用紙Pの幅と略同一長さの印刷幅を持ち、インクジェットヘッドを固定した状態で印刷用紙Pを搬送しながら印刷用紙P全体へインクを吐出する、いわゆるライン型インクジェットヘッドの場合であってもよい。
ライン型インクジェットヘッドでは、ノズル面の全体をキャップ部材で覆ったとしても、ノズル面とキャップ部材との間に隙間ができて、空気漏れが発生しやすい。したがって、本発明を適用することで、確実にインク乾燥を防止することができる。
また、上記実施形態では、電気制御型層剥離接着剤をノズル面210aや接触面152sに塗布する接着剤塗布部として、接着剤塗布スプレー70,170の場合について説明したが、これに限らない。
液体状の電気制御型層剥離接着剤を滴下する場合であってもよいし、刷毛等を用いて塗布する場合であってもよい。また、例えば、ノズル面210aや接触面152sに電気制御型層剥離接着剤を供給するチューブ等を接続して、適宜供給するようにしてもよい。
上記実施形態では、流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(記録装置)に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の流体(機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置であってもよい。
そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置において、噴射される流体(液状体、流状体)が、乾燥等により増粘する可能性があれば、本発明を適用することができる。
本発明の第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1の内部構造の概略を示す斜視図である。 同正面図である。 同側断面図である。 インクジェット記録ヘッド24の分解斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインクジェットプリンタIJ1のメンテナンス方法を工程順に示した図である。 図5に続く工程を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るインクジェットプリンタIJ2のインクシステムユニット150の概略構成を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るインクジェットプリンタIJ2のメンテナンス方法を工程順に示した図である。 図8に続く工程を示す図である。
符号の説明
IJ1,IJ2…インクジェットプリンタ(流体噴射装置)、 D…接着層、 P…印刷用紙(被流体噴射材)、 24…インクジェット記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、 50…インクシステムユニット、 70…接着剤塗布スプレー(接着剤塗布部)、 80…電圧印加部(接着層剥離部)、 82…接触子(接触部材)、 84…電源部、 150…インクシステムユニット、 152…キャップ部材、 152s…接触面、 170…接着剤塗布スプレー(接着剤塗布部)、 180…電圧印加部(接着層剥離部)、 182…電源部、 210…ノズルプレート、 210a…ノズル面、 211…ノズル(ノズル孔)

Claims (8)

  1. 複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置において、
    電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に塗布する接着剤塗布部と、
    前記ノズル面に塗布された接着層に電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離部と、を備えることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記接着層剥離部は、前記接着層に接触する接触部材と、
    前記接触部材と前記ノズル面との間に電圧を印加する電圧印加部と、からなることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記接着層剥離部は、前記ノズル面に渦電流を発生させる渦電流発生部からなることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  4. 複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置において、
    前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に接触しつつ前記複数のノズル孔を覆うキャップ部材と、
    電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記キャップ部材における前記ノズル面との接触面に塗布する接着剤塗布部と、
    前記接触面に塗布された接着層に電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離部と、を備えることを特徴とする流体噴射装置。
  5. 前記接着層剥離部は、前記接触面と前記ノズル面の間に電圧を印加する電圧印加部からなることを特徴とする請求項4に記載の流体噴射装置。
  6. 前記キャップ部材は平板形部材であって、前記接触面の全面に前記電気制御型層剥離接着剤が塗布されることを特徴とする請求項5に記載の流体噴射装置。
  7. 複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置のメンテナンス方法において、
    電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に塗布する接着剤塗布工程と、
    前記ノズル面に塗布された接着層に電気化学反応を発生させて剥離する接着層剥離工程と、を有することを特徴とする流体噴射装置のメンテナンス方法。
  8. 複数のノズル孔を有する流体噴射ヘッドと、前記複数のノズル孔が形成されたノズル面に接触しつつ前記複数のノズル孔を覆うキャップ部材を備え、前記流体噴射ヘッドから被流体噴射材に向けて流体を噴射する流体噴射装置のメンテナンス方法において、
    電気により接着力が制御可能な電気制御型層剥離接着剤を前記キャップ部材における前記ノズル面との接触面に塗布する接着剤塗布工程と、
    前記接触面に塗布された接着層を介して前記キャップ部材を前記ノズル面に密着させるキャップ工程と、
    前記接着層に電気化学反応を発生させると共に前記キャップ部材を前記ノズル面から離間させて前記接着層を剥離する接着層剥離工程と、を有することを特徴とする流体噴射装置のメンテナンス方法。
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