JP2008306383A - スケジュール方法、基地局および移動局 - Google Patents

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Abstract

【課題】下りバッファのパケット破棄を回避してパケットロスに対する信頼性を向上させるとともに、End−to−Endの大幅なスループットの低下を防ぐことが可能なスケジュール方法を得ること。
【解決手段】本発明にかかるスケジュール方法では、End−to−Endのパケット通信を行う移動局300が送受信するパケットを中継する基地局200が、下りバッファの下りパケット滞留量を監視する処理と、配下の移動局から受信する上りリソース割当要求および前記下りパケット滞留量に基づき上りリソースの割当てを行う処理と、各移動局に割当てた上りリソース量に基づき上りリソース割当レートを算出し保持する処理と、を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、End−to−Endの通信プロトコルとして送達確認型プロトコルを採用する無線通信システムにおける、パケットのスケジュール方法に関するものである。
従来、無線通信システムにおけるパケットスケジュール方法では、上位レイヤの双方向通信を円滑に行わせることを目的として、基地局が実際に割当てた上り回線と下り回線の帯域比を測定し、移動局が必要とする上り回線と下り回線の割当て帯域比に基づいて上り回線と下り回線の割当て量を調整していた。すなわち、測定された帯域比と必要とされる帯域比を比較し、これらの帯域比が異なっていれば、必要とされる帯域比となるように上り優先度および/または下り優先度を変更する方法が記載されている(たとえば、特許文献1)。
特開2004-135180号公報 請求項4および8、実施の形態3、図6
移動局がEnd−to−Endの通信プロトコルとして送達確認型プロトコルを用い、たとえば、移動局が下り回線でデータパケットを受信し、上り回線で送達確認パケットを送信する場合、一般的には、下り回線のデータパケット量が増加すると上り回線の送達確認パケット量も増加する、という特性がある。特に、インターネット等で一般的に用いられるTCP(Transmission Control Protocol)がEnd−to−Endの通信に用いられる場合は、無線環境が良好な状態であれば、TCPのウィンドウサイズの増加に応じて徐々に下りデータパケット量が増加し、送達確認パケット量も増加していく。移動局が上り回線でデータパケットを送信し、下り回線で送達確認パケットを受信する場合も同様である。このような状況で、たとえば、様々な移動局のトラヒック変動や無線回線品質の劣化により基地局の下りバッファにパケットが滞留すると、基地局が輻輳状態となり、滞留したパケットが破棄される可能性がある、という問題がある。特に、TCP通信では、パケットが破棄されると、再送のオーバヘッドだけでなく、TCPの輻輳回避アルゴリズムによってデータパケットの送信レートを急激に減少させ、その回復は徐々に行われるため、End−to−Endのスループットが大幅に低下する、という問題がある。
一方、第3世代移動体通信システムの標準化を進めている3GPPでは、下り回線のパケット伝送を高速化した“HSDPA”、上り回線のパケット伝送を高速化した“Enhanced Uplink”に続き、上りおよび下りパケット伝送をさらに高速化する“Evolved UTRA and Evolved UTRAN(E-UTRA and E-UTRAN)”の標準化を進めている。HSDPAでは、基地局と上位の制御装置との間でフロー制御が行われるため、基地局でのパケット破棄は発生しにくいが、一方で、E-UTRA and E-UTRANでは、このフロー制御を行わないため、基地局でパケット破棄が発生する可能性が高くなる、という問題がある。
また、従来の無線通信システムにおけるパケットスケジュール方法を上記E-UTRA and E-UTRANに適用することを考えた場合、基地局では、輻輳状態によらず下り回線のスループットと上り回線のスループットの比を調整するため、輻輳状態を悪化させ、パケットが破棄される可能性が高くなる、という問題がある。すなわち、基地局の下りバッファが輻輳状態である場合には、TCP通信を行う移動局で無線回線品質が良くなると、下りおよび上りのスループットが上がり、End−to−Endのパケット送信量が増加するため、基地局に入力するパケット量も増加することとなり、輻輳状態が悪化してパケットが破棄される。また、基地局の下りバッファのパケット滞留量が増加した場合に、移動局に対する下りスループットを低下させる制御を行ったとしても、移動局では、上りスループットを下げるまでのスループット測定時間や制御遅延が大きいため基地局の輻輳に迅速に対応できない可能性が高い。したがって、基地局でパケットが破棄される可能性が高い。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、下りバッファのパケット破棄を回避してパケットロスに対する信頼性を向上させるとともに、End−to−Endの大幅なスループットの低下を防ぐことが可能なスケジュール方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるスケジュール方法は、End−to−Endのパケット通信を行う移動局と、配下の移動局が送受信するパケットを中継する基地局と、を含む通信システムにおけるパケットのスケジュール方法であって、前記基地局で実行する処理として、たとえば、配下の移動局への下りパケットを格納するための下りバッファの下りパケット滞留量を監視する下りパケット滞留量監視ステップと、配下の移動局から受信する上りリソース割当要求および前記下りパケット滞留量に基づき上りリソースの割当てを行い、その結果である割当リソース情報を各移動局へ通知する上りスケジュールステップと、各移動局に割当てた上りリソース量に基づき、単位時間あたりの割当リソース量または単位時間あたりの割当回数を示す上りリソース割当レートを算出し保持する割当レート算出ステップと、を含み、前記上りスケジュールステップでは、前記下りバッファに所定量の下りパケットが滞留した場合に当該下りバッファがオーバフローとなる可能性があると判断し、前記保持されている上りリソース割当レートを下げる処理を行い、当該下げた後の新たな上りリソース割当レートに対応する割当リソース情報を各移動局に通知することを特徴とする。
この発明によれば、基地局が、上りリソース割当レートを下げることにより下りパケットを内部に保留させることなく、中継する上りパケットの送信レートを下げることができ、伴って、前記基地局配下の移動局とEnd−to−End通信を行う相手装置が、パケットの送信レートを下げることができる。これにより、基地局へ入力される下りパケットが抑制され、下りバッファのオーバフローを回避することができるため、全ての通信に対してパケットロスに対する信頼性を向上させることができる、という効果を奏する。また、下りバッファのオーバフローを回避することにより、たとえば、再送制御や輻輳回避アルゴリズムによる極端なスループット低下を防止することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかるスケジュール方法、基地局および移動局の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1のスケジュール方法を実現するためのシステム構成を示す図である。図1において、ネットワーク1は、IPネットワークやATMネットワークなど、通信システムに応じて構築されたネットワークであり、上位局100とパケットの送受信を行う。基地局200は、上位局100に接続された状態でパケットの送受信を行う。上位局とは、無線ネットワークに応じて基地局を収容するアクセスゲートウェイ装置や無線制御装置である。移動局300は、基地局200,上位局100,ネットワーク1を介して、サーバ2とパケット通信を行う。
また、図1に示す下りパケット403は、基地局200から移動局300へ下り回線で送られるパケットであり、上りパケット400は、移動局300から基地局200へ上り回線で送られるパケットを示している。これらのパケットには、上位レイヤのデータパケットや送達確認パケットを分割あるいは結合して格納することが可能であり、無線回線上のパケットフォーマットに合わせて送受信される。
また、上りリソース割当要求401は、移動局300が上りパケットを送信する際に上り回線の割当てを基地局200に対して要求するための制御情報であり、上り回線で送信待ちとなっているパケットの情報量,QoS情報,使用可能な電力量などのスケジュール情報が含まれている。基地局200は、上り回線のリソースを割当てると、移動局300の識別情報(移動局識別情報)や割当てたリソース情報(割当リソース情報)を含む上り送信許可402を移動局300に対して送信する。割当リソース情報には、周波数,送信スロット,拡散コード,送信電力などが含まれるが、これら情報の一部を指定することも可能である。また、上り回線で適応変調を行う場合には、変調方式の情報も含める。なお、上りリソース割当要求401および上り送信許可402の送受信に用いるチャネルは、個別チャネル,共有チャネル,ランダムアクセスチャネルなどが考えられるが、ここでは特に限定しない。
ここで、一例として、移動局300とサーバ2が送達確認型の上位レイヤプロトコルにTCP/IPを用いて通信を行う場合の動作を説明する。
図2は、基地局200の構成例を示す図である。この基地局200は、有線送受信部201と分配部(Distributor)202と下りバッファ203と符号化/変調部(CC and MOD)204と復調/復号部(DEM and DEC)205と無線送受信部(TRX)206とアンテナ207と下り回線品質管理部208と下りスケジュール部(DL Scheduler)210と上りスケジュール部(UL Scheduler)220とパケット組立部221と下りパケット滞留量監視部(滞留量監視)230とを備えている。
上位局100からTCP/IPパケットを受信すると、そのパケットは、有線送受信部201,分配部202を介して、下りバッファ203に保存される。下りバッファ203は、移動局や通信品質(QoSまたは優先度)に応じて、キュー203−1〜203−mによりパケットを分類して蓄積できるようになっており、分配部202が適切なキューへ分類し入力する。
下りパケット滞留量監視部230は、下りバッファ203のパケット滞留量を監視し、上り回線および下り回線のスケジュール時にパケット滞留量の情報を参照できるようになっている。
下り回線品質管理部208は、移動局300から報告される下り回線の品質情報を保持している。下りスケジュール部210は、下り回線品質,QoS,移動局間の公平性,パケット滞留量監視部230から得られるパケット滞留量の情報などに基づいて下り回線のリソース割当てを行い、同時に、パケットの符号化率や変調方式を決定する。下り回線のリソース割当てを行うと、下りスケジュール部210は、下りバッファ203の該当するキューから送信可能な情報量に見合うTCP/IPパケットを取り出し、無線回線伝送用のパケットを構築する。TCP/IPパケットの取り出し方としては、そのパケットの一部分を取り出すこととしてもよいし、複数のパケットを取り出すこととしてもよい。下りスケジュール部210が構築したパケットは、符号化/変調部204,無線送受信部206,アンテナ207を介して下り回線へ送信される。また、下りスケジュール部210は、符号化/変調部204へパケットを渡す場合、周波数などの下り回線リソースに対応付けて符号化率や変調方式を指定する。また、符号分割多元接続が適用される場合には、拡散コードも下り回線リソースに対応付ける。また、パケットの下り回線への送信に先立ち、パケットの符号化率,変調方式や、宛先移動局などを示した制御情報が送られる。以上が、基地局200による下りパケット送信の動作例である。
つぎに、図2に従って基地局200による上りパケット受信の動作例について説明する。基地局200では、上りスケジュール部220が、アンテナ207,無線送受信部206,復調/復号部205を介して、上りリソース割当要求401および上りパケット400を受信する。上りスケジュール部220は、上りリソース割当要求401を受信した場合、移動局300が送信しようとするパケットの情報量,QoS情報などのスケジュール情報に基づき、他の移動局から受信した上りリソース割当要求と合わせて上り回線のスケジューリングを行い、リソースを割当てる移動局を決定する。本発明では、上記スケジュール情報に加え、下りパケット滞留量監視部230からの情報に基づきスケジューリングを行うが、詳細については後述する。
移動局300に対して上り回線のリソース割当てを行うと、上りスケジュール部220は、上り送信許可402を生成し、その上り送信許可402を、符号化/変調部204,無線送受信部206,アンテナ207を介して、下り無線回線へ送信する。
また、上りスケジュール部220は、上りパケットを受信した場合、その上りパケットをパケット組立部221へ転送する。パケット組立部221は、TCP/IPパケット組立てが完成すると、有線送受信部201を介して、TCP/IPパケットを上位局100へ送信する。なお、上りスケジュール部220では、上りパケット400や上りリソース割当要求401を、受信したチャネル種別や受信情報のメッセージフォーマットに従って区別する。
図3は、移動局300の構成例を示す図である。この移動局300は、上位レイヤ301と上り送信バッファ302とパケット組立部303と符号化/変調部(CC and MOD)304と復調/復号部(DEM and DEC)305と無線送受信部(TRX)306と下り回線品質測定部307とアンテナ308と上り送信管理部310と制御情報管理部330とを備えている。
まず、下りパケット受信の動作例について説明する。移動局300では、復調/復号部305が、基地局200から受信するパケットの制御情報に基づいて、下りパケット403の復調および復号を行い、パケット組立部303が、TCP/IPパケットの組立てを行う。パケット組立部303は、TCP/IPのパケット組立てが完成すると、上位レイヤ301へパケットを引き渡す。なお、ここでは、ハイブリッドAQRなどの再送制御の動作説明は省略する。
つぎに、上りパケット送信の動作例について説明する。たとえば、上記で上位レイヤ301へ引き渡したTCPパケットがデータパケットの場合、TCPの送達確認情報を含むTCP/IPパケットが、上位レイヤ301から上り送信バッファ302へ入力される。上り回線でパケットを送信するためには、上りランダムアクセスによる送信、または基地局200の上りスケジュールによる上り送信許可402が必要となるが、ここでは、基地局200からの上り送信許可402に基づいて上りパケットを送信する場合について説明する。
上り送信管理部310では、上り送信バッファ302で送信待ちとなっているパケットの情報量,QoS情報,使用可能な電力量などのスケジュール情報を含む上りリソース割当要求401を生成し、その上りリソース割当要求401を、符号化/変調部304,無線送受信部306,アンテナ308を介して基地局200へ送信し、基地局200からの上り送信許可402を待つ。上りリソース割当要求401は、送信待ちパケットの情報量やQoS情報が変化する毎に、または、周期的に、送信する。
制御情報管理部330は、上り送信許可402を受信すると、割当てられた上りリソースの情報(割当リソース情報)を上り送信管理部310へ通知する。上り送信管理部310では、通知された割当リソース情報に基づき、送信可能なパケット長を判断し、上り送信バッファ302からTCP/IPパケットを取り出し、無線回線伝送用のパケットを構築する。TCP/IPパケットの取り出しは、そのパケットの一部分だけでもよいし、複数パケットでもよい。構築したパケットは、符号化/変調部304,無線送受信部306,アンテナ308を介して基地局200へ送信される。
つづいて、本実施の形態の特徴的な動作を詳細に説明する。図4は、本実施の形態の特徴的な動作を説明するための図である。
基地局200では、下りパケット滞留量監視部230が、下りバッファ203のパケット滞留量を監視している。そして、上りスケジュール部220が、複数の移動局から受信する上りリソース割当要求401に含まれる上記スケジュール情報および下りパケット滞留量監視部230による監視結果に基づいて、上りリソースをどの移動局にどのくらいずつ割当てるかをスケジューリングし、その結果(移動局識別情報および割当リソース情報)を上り送信許可402として各移動局へ送信する。このとき、上りスケジュール部220では、各移動局に割当てた上りリソース量から上りリソース割当レート(単位時間あたりの割当リソース量)を算出し保持しておく。
なお、上記上りリソース割当レートは、単位時間あたりの割当回数としてもよい。また、基地局200では、各移動局から要求されたリソース量(上り回線で送信待ちとなっているパケットの情報量)を複数回に分けて割当てることができる。また、上りスケジュールのアルゴリズムは、特に限定せず、ここでは、一例として、公平性が保たれる“Round Robin”でスケジューリングする。
詳細には、下りパケット滞留量監視部230では、下りバッファ203のパケット滞留量を監視し、たとえば、一定量の下りパケットが滞留すると、下りバッファ203がオーバフローとなる可能性が高いと判断し、上りスケジュール部220に対して上りリソース割当レートを下げるように指示する。上りスケジュール部220では、下りパケット滞留量監視部230から上りリソース割当レートを下げるように指示された場合、保持している上りリソース割当レートを下げ、さらに、下げた後の新たな上りリソース割当レートに対応する割当リソース情報を移動局に通知する。これにより、単位時間あたりの割当リソース量または単位時間あたりの割当回数を制限し、上りリソースを減少させる。一方、下りバッファ203のパケット滞留量が上記一定量に満たない場合、下りパケット滞留量監視部230では、下りバッファ203がオーバフローとなる可能性が低いと判断する。この場合、上りスケジュール部220では、下りパケット滞留量監視部230の監視結果によらず、上記スケジュール情報に基づいてパケットのスケジューリングを行う。
なお、上りリソース割当レートを下げる対象は、ここではTCP/IP通信を行う非リアルタイム通信とするが、上位レイヤで送達確認を行うプロトコルを用いていればよい。また、上りリソース割当レートを下げる割合は、下りパケット滞留量に応じて段階的に変えることができる。すなわち、下りパケット滞留量が多くなるにしたがい徐々に上りリソース割当レートが小さくなるようにする。さらに、上りリソース割当レートを下げる割合を、移動局毎に変えることができる。すなわち、一定値以上の下りスループットで通信している移動局は上りリソース割当レートを下げる対象とし、その他の移動局は対象外とする。
以上の動作を行うことで、基地局200は、上記のように上りリソース割当レートを下げることにより上りリソースの送信に要する時間を延ばすことができ、これにより、下りパケットを基地局内に保留させることなく、上位局100へ送信する上りパケットの送信レートを下げることができる。また、上りパケット(ここではTCPの送達確認パケット)を受信するサーバ2では、送達確認の間隔が広がるため、ウィンドウサイズによる制限や、送達確認パケットの受信タイミングでデータパケットを送信するセルフクロッキングにより、下り方向に送信するデータパケットの送信レートを下げることができる。また、基地局200が上り方向でデータパケットをサーバ2に転送する場合についても、上記と同様に、下り方向の送達確認の送信レートを下げることができる。
このように、本実施の形態では、基地局200へ入力する下りパケットを抑制し(サーバ2が送信するデータパケットおよび送達確認の送信レートを下げ)、下りバッファ203のオーバフローを回避するように制御しているため、全ての通信に対してパケットロスに対する信頼性を向上させることができる。また、上記のようにスループットを調節したTCP/IP通信に対しては、下りバッファ203のオーバフローを回避することにより、TCPの再送や輻輳回避アルゴリズムによる極端なスループット低下を防止することができる。
また、基地局200の下りバッファ203のパケット滞留量が上記一定量よりも少なくなり、下りパケット滞留量監視部230がオーバフローを回避できたと判断した場合、下りパケット滞留量監視部230は、上りスケジュール部220に対して上りリソース割当レートを回復させるように指示する。すなわち、上記で下げた上りリソース割当てレートを上げるように指示する(単位時間あたりの割当リソース量の制限または割当回数の制限の緩和)。このとき、制限の緩和は急激に行わず、下りパケット滞留量が少なくなるしたがって徐々に上りリソース割当レートを上げるようにする。これにより、基地局200の下りバッファ203の滞留量が急増することを防ぐことができる。なお、上記上りリソース割当レートの回復は、上りリソース割当レートを下げた移動局を徐々に減らすようにして実現することとしてもよい。
実施の形態2.
前述した実施の形態1では、基地局200の動作で下りパケットのオーバフローを回避する場合について示したが、実施の形態2では、移動局の動作を含めて、システム性能を向上させる。図5は、実施の形態2の移動局300aの構成例を示す図である。なお、前述した実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる動作について説明する。
本実施の形態では、移動局300aに上り要求レート管理部(要求レート管理)320を配置する。移動局300aが上りリソース割当要求401を送信し、移動局300a内の制御情報管理部330が上り送信許可402を受信すると、制御情報管理部330では、割当てられた上りリソースに関する情報を上り要求レート管理部320を経由して上り送信管理部310へ通知する。上り要求レート管理部320は、上りリソース割当要求401の送信頻度を調節する機能を有するものであり、詳細については後述する。
つづいて、本実施の形態の特徴的な動作を詳細に説明する。図6は、本実施の形態の特徴的な動作を説明するための図である。基地局200では、上りスケジュール部220が、上りリソース割当要求401を受信し、下りパケット滞留量監視部230からの情報を加味してスケジューリングを行い、同時に、単位時間あたりの上りリソース割当レートを算出し保持する(この動作は実施の形態1と同じ)。そして、上記スケジューリングにより決定した移動局へ上り送信許可402を送信する場合、その上り送信許可402に、実施の形態1と同様の割当リソース情報411を含め、さらに上り回線のリソース割当レート情報412(単位時間あたりの割当リソース量または割当回数)を含める(図7参照)。なお、図7では、上り送信許可402に上り回線のリソース割当てレート情報412を付与しているが、この情報は他のメッセージやチャネルによって移動局300aへ通知することとしてもよい。
上り送信許可402を受信した移動局300aでは、上り要求レート管理部(要求レート管理)320が、上り回線のリソース割当レート情報412を保持する。また、上り送信管理部310では、上り送信バッファ302で送信待ちとなっているパケットの情報量を上り要求レート管理部320に対して通知し、上り要求レート管理部320が常に最新の送信待ちパケット情報量を保持できるようにする。なお、この送信待ちパケット情報量は、上り要求レート管理部320が上り送信バッファ302を直接参照するようにしてもよい。
上り要求レート管理部320では、基地局200から通知された上り回線のリソース割当レート情報412と上記送信待ちパケット情報量とから、上りリソース割当要求401の送信間隔を算出し、上り送信管理部310へ通知する。上記上りリソース割当要求401の送信間隔は、送信待ちパケット情報量を単位時間あたりの割当リソース量で除算することにより算出する。これにより、移動局300aが要求したリソース量を基地局200で割当て終わるまでの時間が求まる。
また、上り要求レート管理部320では、制御遅延を考慮し、上記算出値よりも制御遅延時間だけ短い時間を上りリソース割当要求401の送信間隔としてもよい。なお、算出した送信間隔の最大値および最小値は、一定値または上りリソース割当レートに応じて予め定めた値で制限することとする。
上り送信管理部310では、上りリソース割当要求401を生成し基地局200へ送信する場合、前回の上りリソース割当要求401の送信タイミングに対して上り要求レート管理部320から通知される最新の送信間隔を加えて、次回の最速の送信タイミング(最速タイミング)を決定する。そして、その最速タイミング以降のタイミングで上りリソース割当要求401を送信する。なお、以上の動作は、上位レイヤで送達確認型のプロトコルを用いる非リアルタイム通信に対して適用されることとし、たとえば、リアルタイム通信などのパケットを上り回線で送信する場合には、上りリソース割当要求401の送信タイミングを独立に決定する。
以上のように、本実施の形態では、基地局が決定した上りリソース割当レートに基づいて、移動局が、上りリソース割当要求の送信タイミングを調節することとした。これにより、移動局から上りリソース割当要求が無駄に送信されることを防ぐことができる。また、上りリソース割当要求の無駄な送信を防ぐことができるため、上り回線の干渉を低減することができ、さらに、移動局の電力消費量を低減することもできる。特に、実施形態1のように、基地局が、下りバッファのパケット滞留量が大きくなるにしたがって上りリソース割当レートを減少させるような場合には、その効果が顕著に現れる。
実施の形態3.
前述した実施形態2では、基地局200が上りリソース割当レートを移動局300aに対して通知することで、移動局300aが、上りリソース割当要求401の最適な送信タイミングを算出していたが、実施の形態3では、基地局200が、上りリソース割当要求401の最適な送信レートを通知する場合について説明する。なお、基地局および移動局の構成は前述した実施の形態2と同様である。以下、実施の形態1および2と異なる動作について説明する。
図8は、本実施の形態の特徴的な動作を説明するための図である。基地局200は、前述した実施の形態1のように、下りバッファ203のパケット滞留量に応じて上りリソース割当レートを調節する。上りスケジュール部220では、調節した上りリソース割当レートと、上りリソース割当要求401に付与されている移動局300aが送信しようとするパケットの情報量と、に基づき、移動局300aが送信する上りリソース割当要求401の送信間隔を算出する。上記上りリソース割当要求401の送信間隔は、移動局300aが送信しようとするパケットの情報量を単位時間あたりの割当リソース量で除算することにより算出する。これにより、移動局300aから要求されたリソース量を基地局200で割当て終わるまでの時間が求まる。
また、上りスケジュール部220では、制御遅延を考慮し、上記算出値よりも制御遅延時間だけ短い時間を上りリソース割当要求401の送信間隔としてもよい。なお、算出した送信間隔の最大値および最小値は、一定値または上りリソース割当レートに応じて予め定めた値で制限することとする。
そして、基地局200が上り回線のスケジューリングにより決定した移動局300aへ上り送信許可402を送信する場合、上りスケジュール部220では、上り送信許可402に、上り回線のリソース割当要求送信レート情報413として、上記で求めた送信間隔、当該送信間隔から算出される単位時間あたりの上りリソース割当要求の送信回数、または、それらの値の変更度合い(相対比,絶対値,テーブル上の変更段数など)を含める(図9参照)。なお、図9では、上り送信許可402にリソース割当要求送信レート情報413を付与しているが、この情報は他のメッセージやチャネルによって移動局300aへ通知することとしてもよい。
上り送信許可402を受信した移動局300aでは、上り要求レート管理部320が、リソース割当要求送信レート情報413から上りリソース割当要求401の送信間隔を抽出し、その送信間隔を上り送信管理部310へ通知する。なお、基地局200が上りリソース割当要求401の送信間隔を算出して通知する本実施の形態では、前述した実施の形態2と異なり移動局による送信間隔の算出が不要となるため、基地局200から通知された値を上り送信管理部310へ通知することになる。
上り送信管理部310では、上りリソース割当要求401を生成し、基地局200へ送信する場合、前回の上りリソース割当要求401の送信タイミングに対して上り要求レート管理部320から通知された最新の送信間隔を加えて、次回の最速の送信タイミング(最速タイミング)を決定する。そして、その最速タイミング以降のタイミングで上りリソース割当要求401を送信する。なお、以上の動作は、上位レイヤで送達確認型のプロトコルを用いる非リアルタイム通信に対して適用されることとし、リアルタイム通信などのパケットを上り回線で送信する場合には、上りリソース割当要求401の送信タイミングを独立に決定する。
以上のように、本実施の形態では、基地局が、上りリソース割当レートに基づいて上りリソース割当要求の送信レートを決定し、移動局へ通知し、移動局が、通知された上りリソース割当要求の送信レートに従って上りリソース割当要求を送信することとした。これにより、前述した実施の形態2と同様の効果を得ることができる。すなわち、移動局から上りリソース割当要求が無駄に送信されることを防ぐことができ、伴って、上り回線の干渉の低減および移動局の電力消費量の低減を実現することができる。
実施の形態4.
以上の実施の形態1〜3では、基地局200が下りバッファ203のパケット滞留量の増加に伴って上りリソース割当レートを減少させる場合に、下り回線のパケット送信については動作を特定していなかったが、実施の形態4では、上り回線のパケット送信の制御と並行して下り回線のパケット送信の制御を行う場合の動作を説明する。なお、ここでは、一例として、実施の形態1の動作に加えて下り回線のパケット送信制御を行う場合について説明するが、たとえば、実施の形態2または実施の形態3に加えて下り回線のパケット送信制御を行う場合も同様に動作する。したがって、本実施の形態では、前述した実施の形態1と同様の構成を用いて特徴的な動作を説明する。
図10は、本実施の形態の特徴的な動作を説明するための図である。基地局200では、下りパケット滞留量監視部230が、下りバッファ203のパケット滞留量を監視し、下りバッファ203がオーバフローとなる可能性があると判断した場合に、上りスケジュール部220に対して上りリソース割当レートを下げるように指示する(実施の形態1と同様)。
本実施の形態では、この動作と同時に、下りパケット滞留量監視部230が、下りスケジュール部210に対して下り回線のスループットを増加させるように指示する。この指示により、下りスケジュール部210では、下り回線のスループットを増加させるように、スケジューリング動作を行う。たとえば、下りスケジュールアルゴリズムとして、公平性が保たれる“Round Robin”でスケジューリングを行っている場合には、下りパケット滞留量監視部230からスループット増加の指示を受けると、下りスケジュール部210では、下りの無線回線品質が最も良い移動局に対して下りリソースを割当てる“Max CIR”の動作に切替え、下りスループットが最大となるように制御を行う。すなわち、前述した実施の形態1で示したように、上りリソース割当レートを減少させることで基地局200に入力する下りパケット量を減少させ、同時に、基地局200から出力する下りパケット量を増加させる。
なお、下りスケジュールアルゴリズムが、最終的なスケジュール優先度を決定するにあたって、下りスループットに影響を与える要素、たとえば、下り無線回線品質をスケジュール優先度として考慮する度合い(係数)が変更できるようなアルゴリズムである場合は、下りバッファ203のパケット滞留量が増加するに従って下りスループットが増加するように、係数を変更する制御を行うこととしてもよい。
基地局200から出力する下りパケットを増加させる動作は、その動作のみを行うと、End−to−Endのスループットが増加し、基地局200へ入力する下りパケット量が増加する可能性が高く、下りバッファ203がオーバフローとなる可能性が高まってしまう。しかしながら、本実施の形態のように、上りリソース割当レートを減少させる処理と併用することで、すなわち、基地局200に入力する下りパケット量を減少させる動作と併用することで、下りバッファ203のオーバフローを迅速に回避することができる。従って、本実施の形態では、全ての通信に対してパケットロスに対する信頼性をさらに向上させることができ、TCPの再送や輻輳回避アルゴリズムによる極端なスループットの低下を防止する能力も向上させることができる。
また、本実施の形態では、基地局200の下りバッファ203のパケット滞留量が一定量よりも少なくなり、下りパケット滞留量監視部230がオーバフローを回避できたと判断した場合に、上りスケジュール部220に対して上りリソース割当レートを回復させるように指示するとともに、さらに、下りスケジュール部210に対して下りパケット量を減少させるように指示する。なお、この動作は、下りバッファ203のパケット滞留量が減少するに従って元の下りスケジュールアルゴリズムに戻していく制御(係数の変更)、すなわち、下りバッファ203のパケット滞留量が減少するに従って下りバケットを減少させる制御、としてもよい。
以上のように、本発明にかかるスケジュール方法は、End−to−Endの通信プロトコルとして送達確認型プロトコルを採用する無線通信システムに有用であり、特に、当該無線通信システムを構成する基地局および移動局に適している。
実施の形態1のスケジュール方法を実現するためのシステム構成を示す図である。 基地局の構成例を示す図である。 実施の形態1の移動局の構成例を示す図である。 実施の形態1の特徴的な動作を説明するための図である。 実施の形態2の移動局の構成例を示す図である。 実施の形態2の特徴的な動作を説明するための図である。 実施の形態2の上り送信許可の一例を示す図である。 実施の形態3の特徴的な動作を説明するための図である。 実施の形態3の上り送信許可の一例を示す図である。 実施の形態4の特徴的な動作を説明するための図である。
符号の説明
1 ネットワーク
2 サーバ
100 上位局
200 基地局
201 有線送受信部
202 分配部(Distributor)
203 下りバッファ
204 符号化/変調部(CC and MOD)
205 復調/復号部(DEM and DEC)
206 無線送受信部(TRX)
207 アンテナ
208 下り回線品質管理部
210 下りスケジュール部(DL Scheduler)
220 上りスケジュール部(UL Scheduler)
221 パケット組立部
230 下りパケット滞留量監視部(滞留量監視)
300,300a 移動局
301 上位レイヤ
302 上り送信バッファ
303 パケット組立部
304 符号化/変調部(CC and MOD)
305 復調/復号部(DEM and DEC)
306 無線送受信部(TRX)
307 下り回線品質測定部
308 アンテナ
310 上り送信管理部
320 上り要求レート管理部
330 制御情報管理部

Claims (18)

  1. End−to−Endのパケット通信を行う移動局と、配下の移動局が送受信するパケットを中継する基地局と、を含む通信システムにおけるパケットのスケジュール方法であって、
    前記基地局で実行する処理として、
    配下の移動局への下りパケットを格納するための下りバッファの下りパケット滞留量を監視する下りパケット滞留量監視ステップと、
    配下の移動局から受信する上りリソース割当要求および前記下りパケット滞留量に基づき上りリソースの割当てを行い、その結果である割当リソース情報を各移動局へ通知する上りスケジュールステップと、
    各移動局に割当てた上りリソース量に基づき、単位時間あたりの割当リソース量または単位時間あたりの割当回数を示す上りリソース割当レートを算出し保持する割当レート算出ステップと、
    を含み、
    前記上りスケジュールステップでは、前記下りバッファに所定量の下りパケットが滞留した場合に当該下りバッファがオーバフローとなる可能性があると判断し、前記保持されている上りリソース割当レートを下げる処理を行い、当該下げた後の新たな上りリソース割当レートに対応する割当リソース情報を各移動局に通知することを特徴とするスケジュール方法。
  2. 前記上りスケジュールステップでは、下りパケット滞留量が多くなるにしたがい段階的に上りリソース割当レートを下げることを特徴とする請求項1に記載のスケジュール方法。
  3. 前記上りスケジュールステップでは、上りリソース割当レートを下げる割合を移動局毎に変更可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載のスケジュール方法。
  4. 前記上りスケジュールステップでは、前記割当リソース情報とともに、それに対応する上りリソース割当レートを各移動局へ通知することとし、
    前記各移動局で実行する処理として、
    前記基地局から通知された上りリソース割当レートおよび上りバッファで送信待ちとなっているパケット情報量に基づいて上りリソース割当要求の送信タイミングを決定し、そのタイミングで上りリソース割当要求を送信する上りリソース割当要求管理ステップ、
    を含むことを特徴とする請求項1、2または3に記載のスケジュール方法。
  5. 前記上りスケジュールステップでは、前記割当レート算出ステップで算出された上りリソース割当レート、および、前記配下の移動局から受信した上りリソース割当要求に含まれている上りバッファで送信待ちとなっているパケット情報量、に基づいて、次回の上りリソース割当要求の送信レートを決定し、前記割当リソース情報とともに、当該次回の上りリソース割当要求の送信レートを各移動局へ通知することとし、
    前記各移動局で実行する処理として、
    前記基地局から通知された上りリソース割当要求の送信レートに基づいて上りリソース割当要求を送信する上りリソース割当要求管理ステップ、
    を含むことを特徴とする請求項1、2または3に記載のスケジュール方法。
  6. 前記基地局では、さらに、
    前記上りリソース割当レートを下げる処理と同時に、下り回線のスループットを上げる処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のスケジュール方法。
  7. 前記上りスケジュールステップでは、前記下りバッファのパケット滞留量が前記一定量よりも少なくなり、オーバフローを回避できたと判断した場合、上りリソース割当レートを回復させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のスケジュール方法。
  8. 前記基地局では、さらに、
    前記上りリソース割当レートを回復させる処理と同時に、下り回線のスループットを下げる処理を行うことを特徴とする請求項7に記載のスケジュール方法。
  9. End−to−Endのパケット通信を行う配下の移動局とともに通信システムを構成し、当該配下の移動局が送受信するパケットを中継する基地局であって、
    配下の移動局への下りパケットを格納するための下りバッファと、
    前記下りバッファの下りパケット滞留量を監視する下りパケット滞留量監視部と、
    配下の移動局から受信する上りリソース割当要求および前記下りパケット滞留量に基づき上りリソースの割当てを行い、その結果である割当リソース情報を各移動局へ通知する機能、および、各移動局に割当てた上りリソース量に基づき単位時間あたりの割当リソース量または単位時間あたりの割当回数を示す上りリソース割当レートを算出し保持する機能、を有する上りスケジュール部と、
    を備え、
    前記下りパケット滞留量監視部は、前記下りバッファに所定量の下りパケットが滞留した場合に当該下りバッファがオーバフローとなる可能性があると判断し、前記保持されている上りリソース割当レートを下げるよう指示し、
    前記上りスケジュール部は、前記指示に従って前記保持されている上りリソース割当レートを下げる処理を行い、当該下げた後の新たな上りリソース割当レートに対応する割当リソース情報を各移動局に通知することを特徴とする基地局。
  10. 前記上りスケジュール部は、下りパケット滞留量が多くなるにしたがい段階的に上りリソース割当レートを下げることを特徴とする請求項9に記載の基地局。
  11. 前記上りスケジュール部は、上りリソース割当レートを下げる割合を移動局毎に変更可能とすることを特徴とする請求項9または10に記載の基地局。
  12. 前記上りスケジュール部では、前記割当リソース情報とともに、それに対応する上りリソース割当レートを各移動局へ通知することを特徴とする請求項9、10または11に記載の基地局。
  13. 前記上りスケジュール部では、前記保持されている上りリソース割当レート、および、前記配下の移動局から受信した上りリソース割当要求に含まれている上りバッファで送信待ちとなっているパケット情報量、に基づいて、次回の上りリソース割当要求の送信レートを決定し、前記割当リソース情報とともに、当該次回の上りリソース割当要求の送信レートを各移動局へ通知することを特徴とする請求項9、10または11に記載の基地局。
  14. さらに、
    前記上りリソース割当レートを下げる処理と同時に、下り回線のスループットを上げる処理を行うことを特徴とする請求項9〜13のいずれか一つに記載の基地局。
  15. 前記上りスケジュール部では、前記下りバッファのパケット滞留量が前記一定量よりも少なくなり、前記下りパケット滞留量監視部がオーバフローを回避できたと判断した場合、上りリソース割当レートを回復させることを特徴とする請求項9〜14のいずれか一つに記載の基地局。
  16. さらに、
    前記上りリソース割当レートを回復させる処理と同時に、下り回線のスループットを下げる処理を行うことを特徴とする請求項15に記載の基地局。
  17. 請求項12に記載の基地局とともに通信システムを構成し、当該基地局を介してEnd−to−Endのパケット通信を行う移動局であって、
    前記基地局から通知された上りリソース割当レートおよび上りバッファで送信待ちとなっているパケット情報量に基づいて上りリソース割当要求の送信タイミングを決定し、そのタイミングで上りリソース割当要求を送信する、上り要求レート管理部および上り送信管理部、
    を備えることを特徴とする移動局。
  18. 請求項13に記載の基地局とともに通信システムを構成し、当該基地局を介してEnd−to−Endのパケット通信を行う移動局であって、
    前記基地局から通知された上りリソース割当要求の送信レートに基づいて上りリソース割当要求を送信する、上り要求レート管理部および上り送信管理部、
    を備えることを特徴とする移動局。
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