JP5026577B2 - 移動局 - Google Patents
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Description
W−CDMA方式は、移動局当り最大2Mbps(Mega bit per sec)程度の通信速度が得られることを当初の目標性能とし、規格化団体3GPP(3rd Generation Partnership)において1999年にまとめられたリリ−ス1999版(Version名:3.x.x)として最初の仕様が決定されている。
なお、上記リリース(後続のリリースを含む)の各種規格書は、インターネットによって以下の通り公開されており、その内容が更新されている。現在では、リリース1999版の他の新たな版としてリリース4及びリリース5が規定され、リリース6が作成中である。
URL: http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/
また、移動局からのデータ送信は、移動局の自律的送信制御(Autonomous Transmission)で行われるため、各移動局の送信タイミングが任意(ランダム)となる。CDMA通信方式においては、他の移動局からの送信は全て干渉源となるため、基地局がデータを受信する際の干渉ノイズ量や、その変動量を統計的にしか予想することができない。
このため、通信システムの無線リソース管理においては、変動量が大きい場合を想定してスループット(移動局の送信最大速度)を抑え、干渉マージンをとるような無線リソースの割当を行う必要がある。
基地局制御装置が移動局に対して実施する無線リソースの割当制御や、その設定情報のやり取りは、比較的長い処理時間(数100msecオーダー)を必要とするため、無線伝播環境の変化や他の移動局の送信状況(他の移動局からの干渉量)を見ながらの高速な無線リソースの割当制御を実施することができない。
そこで、上記規格書の仕様に基づいて、基地局に無線リソースの割当機能を一部追加することで、移動局のデータ送信に係る無線リソースの割当制御の精度を向上させる提案がなされている。
67(「AH64:Reducing control channel overhe
ad for Enhanced Uplink」;以下、非特許文献1と称する)のig.1には、上りリンクにおけるオンデマンドのチャネル割当方式が開示されている。
なお、この資料は、インターネットによって、以下の通り掲載されている。
URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_30/Docs/Zips/R1-030067.zip >[2004年1月7日検索]
基地局は、移動局からパケットデータの送信要求を受信すると、移動局に対する送信タイミングの割当など示す無線リソースの割当結果(スケジューリング結果)を下りリンクの割当用チャネル(DSACCH:Downlink Scheduling Assignment Control Channel)で送信する。
ここで、パケットデータの送信時の変調方式等の情報は、別途、変調形式情報チャネル(UTCCH:Uplink TFRI Control Channel)によって基地局に送信される。
基地局は、移動局からパケットデータを受信すると、そのパケットデータの受信判定結果(いわゆるACK/NACK)の情報を通知用チャネル(DANCCH:Downlink Ack/Nack Control Channel)に載せて移動局に送信する。
このように、移動局から基地局に対してデータ量情報の通知を行う技術は、特許文献1(特開2003−46482号公報)にも開示されている。
従来のW−CDMA方式の規格では、移動局から送信される未送信データ量に関する情報は、基地局で一旦受信されるが、基地局を素通りして、そのまま基地局制御装置に送信される。このため、未送信データ量に関する情報の内容については、基地局では把握できない。従って、上記非特許文献1のような基地局による無線リソースの制御は実施することができない。
仮に、基地局制御装置が取得した情報を基地局に送信する手段を設けることが可能であったとしても、移動局から基地局制御装置に対する未送信データ量情報の伝達周期が長時間周期(例えば、250ms/500ms/・・・/6000ms)であるため、基地局は高速な無線リソースの制御を実施することができない。
URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_34/Docs/Zips/R1-030056.zip >[2004年1月7日検索]
しかしながら、W−CDMA方式においては、1つの移動局が複数の通信サービスを同時に行うことが可能であるため、優先度や遅延要求(いわゆるQoS:Quality of Service)の異なるデータが移動局中に混在するが、上記の各種文献では、そのような場合を考慮していないため、単にトータルのデータ量情報が基地局に通知されるものと考えられる。
また、この発明は、基地局が通信サービス別又は送信チャネル別のデータの送信タイミングを適切に制御することを可能にする移動局及びデータ量情報送信方法を得ることを目的とする。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による通信システムを示す構成図である。図において、通信システムは、移動局1、基地局2及び基地局制御装置3から構成されている。
基地局2は特定の通信範囲(一般的にセクタ又はセルと呼ばれる)をカバーし、複数の移動局1と無線通信を実施する。ただし、図1では説明の便宜上、移動局1は1つのみを示しているが、複数であってもよい。移動局1と基地局2の間は複数の無線リンク(ないしはチャネル)を用いて通信される。
基地局制御装置3は公衆電話網やインターネットなどの外部の通信ネットワーク4と接続され、基地局2及び通信ネットワーク4間のパケット通信を中継する。
W−CDMA規格においては、移動局1はUE(User Equipment)、基地局2はNode−B、基地局制御装置3はRNC(Radio Network Controller)と呼ばれている。
上りリンクのDPDCH(Dedicated Physical Data CHannel)は移動局1から基地局2に対する従来の規格チャネル(DCH)に対応するデータを送信するためのデータ送信用物理層チャネル(Physical Data Channel)、あるいは、本発明に関するパケットデータ対応チャネル(E−DCH)の情報データを送信するためのデータ送信用物理層チャネルである。
上りリンクのE−DPCCH(Enhanced−Dedicated Physical Control CHannel)は移動局1から移動局情報を基地局2に通知するための物理層制御用チャネルである。
下りリンクのE−DPCCHは基地局2における無線リソースの割当結果の通知、ないしは、基地局2におけるデータの受信判定結果を移動局1に通知するためのチャネルである。
なお、上記各種チャネルは従来規格にはないチャネルも含まれ、従来規格の仕様拡張あるいは新規チャネルの挿入により行われるが、未確定であり、新規規格として設定される場合には規格書TS25.211の新たなリリースにおいて、従来規格との整合性(いわゆるBackward Compatibility)を確保しながら、そのフォーマットが追加規定されることになる。
図2はこの発明の実施の形態1による移動局1を示す構成図であり、図において、上位層ブロック部11はUPPERと呼ばれ、アプリケーションやTCP/IP層などの上位プロトコル層における公知技術による所定の処理を実施し、基地局2に対する1以上の送信データ(Tx Data)を無線リンク制御部12に出力する一方、無線リンク制御部12から1以上の受信データ(Rx Data)を入力する。この実施の形態1では、説明の便宜上、上位層ブロック部11が2種類の通信サービスに対応する送信データ(Tx Data)を無線リンク制御部12に出力するものとする。
メディアアクセス制御部13はMAC(Media Access Control)と呼ばれ、無線リンク制御部12とデータのやり取りを実施する一方、物理層制御部14との間に1以上のトランスポートチャネル(TR ch:Transport CHannel)が設定され、1以上のトランスポートチャネルによって物理層制御部14とデータのやり取りを実施する。また、メディアアクセス制御部13は内部の送信バッファに格納されている送信データのデータ量情報(TRbuffer)を物理層制御部14に出力する。
無線リソース制御部16はRRC(Radio Resource Control)と呼ばれ、上位層ブロック部11、無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14を制御するため、各種の情報(UPcont、RLCcont、MACcont、PHYcont)をやり取りする。
なお、無線リンク制御部12及びメディアアクセス制御部13からデータ量情報決定手段が構成され、物理層制御部14から送信手段が構成されている。
図3において、“NodeB→UE”は下りリンクであり、移動局が受信側であることを示している。“UE→NodeB”は上りリンクであり、移動局が送信側であることを示している。
無線リソース制御部16から基地局2を通して基地局制御装置3に送信される移動局情報は、無線リソース制御部16において制御用論理チャネル(DCCH:Dedicated Control CHannel)データとなり、さらにメディアアクセス制御部13において上りリンクのDCHに多重される。
また、パケットデータ対応チャネル(E−DCH)と上りリンクのDCHは、物理層制御部14において上りリンクのDPDCHに多重される。
一方、基地局2からの受信(NodeB→UE)においては、下りリンクのDPDCHデータが下りリンクのDCHに割り当てられ、下りリンクのDCHには論理チャネル1(DTCH1)、論理チャネル2(DTCH2)、制御用論理チャネルDCCHが多重されている。
また、物理層制御部14では、上りリンクと同様に、下りリンクのDPCCH及びE−DPCCHが使用される。
サービス部22は移動局1と基地局制御装置3間の通信サービスに関する詳細設定を決定して、その設定情報を記憶する。
通信能力部23は移動局1の各種の通信能力(例えば、最大送信電力、最大伝送速度、全メモリサイズなど)の情報を格納し、各種の通信能力の情報を通信の開始時に無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14を介して基地局2に通知する。
RLC制御部33は無線リンク制御部12の全体を制御する。バッファ監視部34は送信バッファ32a,32b,32cに格納されているデータ(未送信のデータ)を監視し、その送信バッファ32a,32b,32cのデータ量情報(LOGbuffer)をメディアアクセス制御部13に出力する。
データ分離部42は受信DCHデータに多重されている各論理チャネル(DTCH1,DTCH2,DCCH)のデータを公知の技術で分離して、無線リンク制御部12の受信バッファ31a,31b,31cに出力する。
拡張送信MAC処理部45はデータ多重部43からE−DCHデータを入力して、そのE−DCHデータを拡張DCH送信バッファ46に出力するとともに、無線リンク制御部12のバッファ監視部34からデータ量情報(LOGbuffer)を入力し、データ量情報(LOGbuffer)としてデータ量情報計算部47に出力する。また、拡張送信MAC処理部45は物理層制御部14により受信・復調された下りリンクのE−DPCCHのデータを入力する。
MAC制御部48はメディアアクセス制御部13の全体を制御するとともに、無線リソース制御部16と情報(MACcont)のやり取りを実施する。
復調部52は受信部51から出力されたベースバンド信号を公知の技術で復調し、各種の下りリンクの物理チャネル(DPDCH,DPCCH,E−DPCCH)のデータとして分離部53に出力する。
多重化部54はメディアアクセス制御部13から出力された上りリンクのトランスポートチャネル(DCH,E−DCH)のデータと、PHY制御部57から出力された上りリンクのDPCCHのデータ及び上りリンクのE−DPCCHのデータとを入力し、これらのデータを公知の技術で多重して、各種の送信物理チャネル(DPDCH,DPCCH,E−DPCCH)のデータとして変調部55に出力する。
変調部55は多重化部54から出力された各種の送信物理チャネル(DPDCH,DPCCH,E−DPCCH)のデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部56に出力する。
送信部56は変調部55から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ15から無線周波数信号を基地局2に送信する。
PHY制御部57は物理層制御部14の全体を制御するとともに、無線リソース制御部16と情報(PHYcont)のやり取りを実施する。また、PHY制御部57はメディアアクセス制御部13のデータ量情報計算部47からデータ量情報(TRbuffer)を入力し、また、上りリンクの無線チャネルであるDPCCH及びE−DPCCHを多重化部54に出力する。
ただし、基地局2の基本的な構成は、移動局1の内部構造を示した図2から図7において、上りリンク関連構成要素と下り関連リンク関連構成要素を入れ替えたものと同様であるので、移動局1と異なる構成要素について主に説明する。
図8はこの発明の実施の形態1による基地局2及び基地局制御装置3を示す構成図である。
移動局1と異なる点は、図2で示した移動局1は全ての構成要素を内部に実装しているのに対して、構成要素が基地局制御装置3及び基地局2に分散配置されている点である。
また、メディアアクセス制御部103が上りリンクのE−DCH送信用無線リソースを制御するスケジューラ116を内蔵している点が、移動局1と相違している。なお、物理層制御部104が受信手段及び通知手段を構成し、メディアアクセス制御部103が送信タイミング決定手段を構成している。
上位層ブロック部101、無線リンク制御部102及び無線リソース制御部106については移動局1と同様であるので説明を省略する。
拡張DCH受信バッファ112は物理層制御部104からE−DCHデータを入力して、そのE−DCHデータをデータ分離部113に出力する。
データ分離部113は受信DCHデータ及びE−DCHデータに多重されている各論理チャネル(DTCH1,DTCH2,DCCH)のデータを公知の技術で分離して、無線リンク制御部102の受信バッファに出力する。
スケジューラ116は物理層制御部104から受信判定結果(ACK/NACK)と上りリンクのE−DPCCHのデータとを入力し、下りリンクのE−DPCCHを物理層制御部104に出力する。
MAC制御部117はメディアアクセス制御部103の全体を制御するとともに、無線リソース制御部106と情報(MACcont)のやり取りを実施する。
復調部122は受信部121から出力されたベースバンド信号を公知の技術で復調し、各種の上りリンクの物理チャネル(DPDCH,DPCCH,E−DPCCH)のデータとして分離部123に出力する。
分離部123は各種の上りリンクの物理チャネル(DPDCH,DPCCH,E−DPCCH)のデータから、トランスポートチャネル(DCH及びE−DCH)と物理制御チャネル(DPCCH,E−DPCCH)とを公知の技術で分離する。また、分離部123はDCHデータ,E−DCHデータ及びE−DPCCHデータをメディアアクセス制御部103に出力する。また、分離部123はE−DCHデータの受信判定結果(ACK/NACK)と上りリンクのE−DPCCHデータをメディアアクセス制御部103のスケジューラ116に出力するとともに、上りリンクのDPCCHデータをPHY制御部127に出力する。
変調部125は多重化部124から出力された各種の送信物理チャネル(DPDCH,DPCCH,E−DPCCH)のデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部126に出力する。
送信部126は変調部125から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ105から無線周波数信号を移動局1に送信する。
PHY制御部127は物理層制御部104の全体を制御するとともに、無線リソース制御部106と情報(PHYcont)のやり取りを実施する。
図11は上りリンクにおけるパケットデータ(E−DCH)の送信フローを示す送信フロー図である。
まず、移動局1は、未送信データのデータ量を測定する(ステップST1)。
即ち、移動局1の上位層ブロック部11において発生したサービス1(Service1)及びサービス2(Service2)のデータは、送信データ(TX DATA1,TX DATA2)として、無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32bに格納され、さらに、送信バッファ32a,32bから送信用の論理チャネル(DTCH1,DTCH2)のデータとして、メディアアクセス制御部13のデータ多重部43に出力される。
この際、無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b,32cは、格納されたデータのデータサイズ情報(Data size)を定期的、あるいは、データ量が変化した時にバッファ監視部34に出力する。
メディアアクセス制御部13のデータ量情報計算部47(データ量情報決定手段)は、バッファ監視部34からデータ量情報(LOGbuffer)を受けると、そのデータ量情報(LOGbuffer)に基づいて、通信サービス別のデータ量(サービス1及びサービス2のデータ量)を計算する。あるいは、E−DCHに割り当てられている論理チャネルのうち、データ送信用の論理チャネル別のデータ量(DTCH1及びDTCH2のデータ量)を計算する。
そして、通信サービス別、あるいは、データ送信用の論理チャネル別のデータ量情報(TRbuffer)を物理層制御部14のPHY制御部57に出力する。
次に、移動局1は、上りリンクの無線リソースの割当要求を行うため、上りリンクのE−DPCCHを基地局2に通知する(ステップST2)。
まず、物理層制御部14のPHY制御部57は、データ量情報(TRbuffer)を上りリンクのE−DPCCHのデータとして、多重化部54に出力する。
物理層制御部14の多重化部54は、PHY制御部57から出力された上りリンクのE−DPCCHのデータを公知の技術で上りリンクのE−DPCCHに多重する。
物理層制御部14の変調部55は、多重化部54により多重された上りリンクのE−DPCCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部56に出力する。
物理層制御部14の送信部56は、変調部55から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ15から無線周波数信号を基地局2に送信する。
ここでは、基地局2のスケジューラ116が割当決定手段として、データ量情報(TRbuffer)と送信電力余裕情報(Power margin)を用いてスケジューリングを行うものとする。
(1)通信サービス別、あるいは、E−DCHに多重されたデータ用論理チャネル(DTCH1,DTCH2)別の送信バッファのデータ量(bit数)
(2)(1)のデータ量(bit数)の組み合せを示すインデックス(Index)
(3)無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b,32c別のバッファ占有率(%)
(4)(3)のバッファ占有率(%)の組み合せを示すインデックス(Index)
図12Aはサービス別のバッファ占有率と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図であり、図12Bは無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b別のバッファ占有率と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図である。
なお、E−DPCCHのチャネルフォーマット(Channel format)は規格書TS25.211に規定され、多重化処理は規格書TS25.212に規定され、データ量情報とインデックス(Index)との対応については規格書TS25.214に規定されることになる。
物理層制御部104の受信部121は、アンテナ105が移動局1から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を公知の技術によってベースバンド信号に変換する。
物理層制御部104の復調部122は、受信部121からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を公知の技術で復調し、上りリンクのE−DPCCHのデータを分離部123に出力する。
物理層制御部104の分離部123は、復調部122から上りリンクのE−DPCCHのデータを受けると、そのE−DPCCHデータをメディアアクセス制御部103のスケジューラ116に出力する。
メディアアクセス制御部103のスケジューラ116は、物理層制御部104からE−DPCCHデータを受けると、そのE−DPCCHデータに基づいて、各移動局1に対する上りリンク用の無線リソースの制御(スケジューリング)を実施する(ステップST3)。
基地局2のスケジューラ116は、スケジューリング結果が反映された場合の各移動局1からの送信電力の増加分が送信電力余裕値以内になるようにしたうえで、各移動局1の通信サービスの種類やデータ量を比較して無線リソース配分を決定する。
無線リソースの配分方法としては、以下に示すような方法が適用可能であり、基地局2及び通信システムの設計において、例えば、セル全体のスループットが最も高くなるように設計・選定される。
(1)未送信パケット量の多い移動局1を優先させる方法
(2)送信電力マージンのある移動局1を優先させる方法
(3)送信要求を受信した順に割り当てる方法
(4)順番を決めて移動局1に順番に割り当てる方法(いわゆるRound Robinと呼ばれる方法)
(5)伝播ロスの少ない、または、干渉の少ない通信環境の良い移動局1に優先的に割り当てる方法(いわゆるMax C/Iと呼ばれる方法)
(6)Round RobinとMax C/Iの中間的な方法(いわゆるPropotional Fairと呼ばれる方法)
この実施の形態1では、スケジューリング結果を示す情報として、最大送信電力余裕(Max Power Margin)及び移動局送信タイミング情報(MAP)とが使用されて、移動局1に通知されるものとする。
どのような情報をスケジューリング結果情報とするかは、基地局2に実装されるスケジューラ116の動作によって異なり、本発明の効果とは直接関連しないが、その詳細は規格書TS25.331(RRC signalling)によって規定されることになる。
ステップST4における基地局2の具体的な送信動作は以下のようになる。
基地局2のスケジューラ116は、スケジューリングの結果情報である最大送信電力余裕(Max Power Margin)と移動局送信タイミング情報(MAP)とをE−DPCCHデータとして、物理層制御部104の多重化部124に出力する。
物理層制御部104の多重化部124は、スケジューラ116から出力された下りリンクのE−DPCCHデータを公知の技術で下りリンクのE−DPCCHに多重する。
物理層制御部104の変調部125は、多重化部124により多重された下りリンクのE−DPCCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部126に出力する。
物理層制御部104の送信部126は、変調部125から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ105から無線周波数信号を移動局1に送信する。
なお、スケジューリングの結果情報である最大送信電力余裕(Max Power Margin)は、E−DCHのみを対象としたものであっても、DCHを含めた全送信電力を対象としたものであってもよく、その詳細は規格書TS25.214等において規定されることになる。
物理層制御部14の受信部51は、アンテナ15が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を公知の技術によってベースバンド信号に変換する。
物理層制御部14の復調部52は、受信部51からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を公知の技術で復調し、下りリンクのE−DPCCHのデータを分離部53に出力する。
物理層制御部14の分離部53は、復調部52から下りリンクのE−DPCCHのデータを受けると、そのE−DPCCHデータをスケジューリング結果情報としてメディアアクセス制御部13の拡張送信MAC処理部45に出力する。
移動局1は、基地局2からスケジューリング結果情報を受信すると、そのスケジューリング結果情報を参照して、上りリンクのDPDCHによって未送信データを送信する(ステップST5)。
メディアアクセス制御部13の拡張送信MAC処理部45は、基地局2から通知された最大送信電力余裕(Max Power Margin)の範囲内で送信可能な送信データ量(ないしは送信速度)を決定し、未送信データをE−DCHデータとして拡張DCH送信バッファ46に出力する。
このとき、拡張送信MAC処理部45は、スケジューリング結果情報(MAP)で指定されたタイミングで、未送信データが送信されるように出力タイミングを制御する。
拡張DCH送信バッファ46に格納されたE−DCHデータは、物理層制御部14の多重化部54に出力される。
一方、制御用論理チャネル(DCCH)のデータは、DCHデータとして送信DCHバッファ44に格納され、さらに、送信DCHバッファ44から物理層制御部14の多重化部54に出力される。
物理層制御部14の変調部55は、多重化部54により多重された上りリンクのDPDCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部56に出力する。
物理層制御部14の送信部56は、変調部55から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ15から無線周波数信号を基地局2に送信する。
物理層制御部104の受信部121は、アンテナ105が移動局1から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を公知の技術によってベースバンド信号に変換する。
物理層制御部104の復調部122は、受信部121からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を公知の技術で復調し、上りリンクのDPDCHのデータを分離部123に出力する。
物理層制御部104の分離部123は、復調部122から上りリンクのDPDCHデータを受けると、そのDPDCHデータからE−DCHデータとDCHデータを分離する。
また、分離部123は、E−DCHデータを調査して、そのE−DCHデータの受信判定を実施し、その受信判定結果がOKである場合は、ACKをスケジューラ116に出力するとともに、そのE−DCHデータを拡張DCH受信バッファ112に出力する。
分離部123は、E−DCHデータの受信判定結果がNGである場合、NACKをスケジューラ116に出力して、そのE−DCHデータを破棄する。
なお、物理層制御部104の分離部123により分離されたDCHデータは、受信DCHバッファ111、データ分離部113を経て、無線リンク制御部102に出力される。
基地局2は、E−DCHデータの受信判定結果(ACK/NACK)を下りリンクのE−DPCCHによって移動局1に通知する(ステップST6)。
物理層制御部104の分離部123は、E−DCHデータの受信判定結果(ACK/NACK)をスケジューラ116に出力する。
スケジューラ116は、分離部123からE−DCHデータの受信判定結果(ACK/NACK)を受けると、その受信判定結果(ACK/NACK)を下りリンクのE−DPCCHのデータとして物理層制御部104の多重化部124に出力する。
物理層制御部104の多重化部124は、スケジューラ116から出力された下りリンクのE−DPCCHデータを公知の技術で下りリンクのE−DPCCHに多重する。
物理層制御部104の変調部125は、多重化部124により多重された下りリンクのE−DPCCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部126に出力する。
物理層制御部104の送信部126は、変調部125から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ105から無線周波数信号を移動局1に送信する。
物理層制御部14の受信部51は、アンテナ15が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を公知の技術によってベースバンド信号に変換する。
物理層制御部14の復調部52は、受信部51からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を公知の技術で復調し、下りリンクのE−DPCCHのデータを分離部53に出力する。
物理層制御部14の分離部53は、復調部52から下りリンクのE−DPCCHのデータを受けると、そのE−DPCCHデータをメディアアクセス制御部13の拡張送信MAC処理部45に出力する。
メディアアクセス制御部13の拡張送信MAC処理部45は、分離部53からE−DCHデータの受信判定結果(ACK/NACK)であるE−DPCCHデータを受けると、その受信判定結果(ACK/NACK)を分析して、パケットデータを再送するか、新規にパケットデータを送信するかを決定し、拡張DCH送信バッファ46にデータを出力する。
物理層制御部14の多重化部54は、拡張DCH送信バッファ46から出力されたE−DCHデータを公知の技術で上りリンクのDPDCHに多重する。
物理層制御部14の変調部55は、多重化部54により多重された上りリンクのDPDCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部56に出力する。
物理層制御部14の送信部56は、変調部55から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ15から無線周波数信号(Data)を基地局2に送信する。
以上のように、移動局1から基地局2に送信されるE−DCHデータのデータ量情報は、直接的に基地局2において分析・利用され、基地局2がデータ量情報をもとにして、公知の技術を用いて上りリンクにおけるパケットデータ送信ためのスケジューリングを実施する。
これらの通知処理は、実際の通信サービスのデータ送信処理に先立って、あるいは、送信の途中における通信サービス設定変更時に実施され、実際のデータ送信と別途に実施される。
このとき、基地局2は、単なる無線信号の送受信と、基地局制御装置3との情報伝達の中継地点として動作する。
移動局1と基地局制御装置3との間の各種情報のやり取りは、RRCシグナリング(RRC signalling)と呼ばれ、規格書TS25.331等において規定されることになる。
また、移動局能力(UE Capability Notice)の規定は、規格書TS25.306において規定されることになる。
なお、従来技術においては、RRCシグナリングはDCCH及びDCHを利用して送受信される。
移動局能力情報は、移動局1の無線リソース制御部16の通信能力部23に記憶されているものとする。
無線リソース制御部16の通信能力部23は、「全ての無線リンク制御部12における送信バッファ32a,32b,32cの合計のメモリサイズ」情報を制御情報(RLCcont)として、無線リンク制御部12のRLC制御部33に出力する。
この制御情報(RLCcont)は、無線リンク制御部12において制御用論理チャネル(DCCH)のデータとなり、既に説明したメディアアクセス制御部13及び物理層制御部14の処理を経て、移動局1から基地局2に無線送信される。
移動局1から無線送信された無線信号は、基地局2のアンテナ105により受信されると、物理層制御部104の受信部121、復調部122及び分離部123において復調処理等が実施されてDCHデータとなり、メディアアクセス制御部103のデータ分離部113においてDCCHデータとなる。
データ分離部113において分離されたDCCHデータは、基地局制御装置3の無線リンク制御部102を経て、無線リソース制御部106に制御情報(RLCcont)として通知される。
この通知処理は、上記移動局能力の通知処理と逆の動作により実施される。
移動局1は、上記設定情報を受信すると、その設定情報を無線リソース制御部16のサービス部22に格納するとともに、移動局内部の各部へ指示を出して、移動局の動作設定(Configration、ないしはReconfigration)を実施する。
その詳細な動作は、上記移動局能力の通知処理と同様であるため説明を省略する。
次に、基地局制御装置3は、各通信サービスを実施するために必要な設定情報及び各通信サービスに必要な移動局受信バッファメモリ分割情報を基地局2に通知する(ステップST14)。
上記情報は、基地局制御装置3の無線リソース制御部106から無線リンク制御部102及びメディアアクセス制御部103に通知される。
なお、上記情報のやり取りにおいて、移動局1と基地局制御装置3間のやり取り、基地局2と基地局制御装置3間のやり取りとは、独立に実施可能である。
図14は基地局2から基地局制御装置3へ、移動局能力(UE Capability Notice)情報の1つとして、全ての無線リンク制御部の送信バッファの合計メモリサイズ情報のみを通知する場合の専用のやり取りを示す処理フロー図である。
まず、移動局1は、図13の場合と同様にして、移動局能力情報を基地局制御装置3に通知する(ステップST21)。
次に、基地局制御装置3は、RRCシグナリングによって受信情報(ACK)を移動局1に通知する(ステップST22)。
次に、基地局制御装置3は、NBAPシグナリングによって移動局能力情報を基地局2に通知する(ステップST23)。
次に、基地局2は、NBAPシグナリングによって受信情報(ACK)を基地局制御装置3に通知する(ステップST24)。
なお、各シグナリングにおける詳細な動作は、図13の場合と同様であるため説明を省略する。
さらに、移動局1から基地局制御装置3を介さず、直接、基地局2にデータ量情報を送信しているので、高速・高頻度な送信が可能となり、基地局2における移動局1の送信制御(上りリンク無線リソース制御)がより効率化されて、セル全体のスループットが向上するという効果が得られる。
図15Aは通信サービス別のバッファのデータ量情報と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図であり、図15Bは無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b別のデータ量情報と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図である。
図においては、バッファ内に格納されているデータのデータ量情報を表す表現方法として、「データ量/保障bitレート」(単位:sec)を用いている。
ある通信サービスを行う場合に、どのQoSクラス(class)を選択するか、あるいは、どのクラスのQoSで通信するかは、移動局1の無線リソース制御部16と基地局制御装置3の無線リソース制御部106との間で、図13を用いて説明した設定情報のやり取りの際に決定される。
QoSを満足するために必要なクラス(class)が通信サービス毎に選択された後、その設定情報は、移動局1のサービス部22に保管され、必要に応じて、無線リソース制御部16から無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14に通知される。
この計算結果は、データ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せられ、移動局1から基地局2に通知される。
基地局2のスケジューラ116は、そのデータ量情報(TRbuffer)を参照して、各移動局1に対する無線リソースの割り当てを実施する。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
さらに、移動局1から基地局制御装置3を介さず、直接、基地局2にデータ量情報を送信しているので、高速・高頻度な送信が可能となり、基地局2における移動局1の送信制御(上りリンク無線リソース制御)がより効率化されて、セル全体のスループットが向上するという効果が得られる。
また、データ量を直接bit数で表現する場合と比べて、表現に必要な数値範囲及び段階(ステップ)数が小さくて済むので、無線送信時に必要なbit数がより少なくて済み、シグナリングによる速度低下(オーバーヘッド)がさらに低減できる効果が得られる。
また、従来のQoS規定では規定されていないが、パケットデータを扱うことの多いInteractive class及びBackground classにおいても、保障bitレート(Guaranteed bit rate)値を規定したことにより、全ての通信サービスについて統一的な扱いができ、基地局2のスケジューラ116の簡略化を図ることができる効果が得られる。
しかし、規格書の過去の版(リリース)仕様で作成された移動局1や基地局2との共存(Backward compatibility)を考え、全classに対して新たなGBR規定を別途追加するようにすることも可能であり、この実施の形態2に限定されない。
図18Aは通信サービス別のバッファのデータ量情報と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図であり、図18Bは無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b別のデータ量情報と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図である。
図においては、移動局1の送信バッファに格納されているデータのデータ量を表す情報表現方法として、「データ量/保障bitレート」(単位:sec)を、通信時間単位で用いられるTTIで割った値を用いている。ここで、TTIはメディアアクセス制御部13から物理層制御部14に対するデータ転送の単位時間であり、従来の規格書においては、2/10/20/40/80msecなどが用いられている。
ある通信サービスを実施する際に、どのTTI時間長を選択するかは、移動局1の無線リソース制御部16と基地局制御装置3の無線リソース制御部106との間で、図13を用いて説明した設定情報のやり取りの際に決定される。
使用されるTTI値が通信サービス毎に選択された後、その設定情報は、移動局1のサービス部22に保管され、必要に応じて、無線リソース制御部16から無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14に通知される。
この計算結果は、データ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せられ、移動局1から基地局2に通知される。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
図19Aは通信サービス別のバッファのデータ量情報と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図であり、図19Bは無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b別のデータ量情報と、その組み合せに対するインデックスの一例を示す説明図である。
図においては、移動局1の送信バッファに格納されているデータのデータ量を表す情報表現方法として、「データ量/ディレー(遅延)」(単位:bps(bit per sec))を用いている。なお、このディレーの規定は規格書TS23.107においてQoS規定の一部として規定されることになる。規格書TS23.107では、このディレーは、Transfer delayと記載される。
ある通信サービスを実施する際に、どのディレー(QoSクラス(class))を選択するか、あるいは、どのクラスのQoSで通信するかは、移動局1の無線リソース制御部16と基地局制御装置3の無線リソース制御部106との間で、図13を用いて説明した設定情報のやり取りの際に決定される。
QoSを満足するために必要なクラス(class)が通信サービス毎に選択された後、その設定情報は、移動局1のサービス部22に保管され、必要に応じて、無線リソース制御部16から無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14に通知される。
この計算結果は、データ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せられ、移動局1から基地局2に通知される。
基地局2のスケジューラ116は、そのデータ量情報(TRbuffer)を参照して、各移動局1に対する無線リソースの割り当てを実施する。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
従来のQoS規定においては、Conversational class、Streaming class、Interactive class及びBackground classの4種類が規定されているが、パケットデータを扱うことの多いInteractive class及びBackground classにおいて転送ディレー(Transfer delay)は規定されていない。
この実施の形態4では、Interactive class及びBackground classにおいても、転送ディレー(Transfer delay)を規定している。
さらに、移動局1から基地局制御装置3を介さず、直接、基地局2にデータ量情報を送信しているので、高速・高頻度な送信が可能となり、基地局2における移動局1の送信制御(上りリンク無線リソース制御)がより効率化されて、セル全体のスループットが向上するという効果が得られる。
また、データ量を直接bit数で表現する場合と比べて、表現に必要な数値範囲及び段階(ステップ)数が小さくて済むので、無線送信時に必要なbit数がより少なくて済み、シグナリングによる速度低下(オーバーヘッド)がさらに低減できる効果が得られる。
また、従来のQoS規定では規定されていないが、パケットデータを扱うことの多いInteractive class及びBackground classにおいても、最低伝送速度(bit per sec)値を規定したことにより、全ての通信サービスについて統一的な扱いができ、基地局2のスケジューラ116の簡略化を図ることができる効果が得られる。
しかし、規格書の過去の版(リリース)仕様で作成された移動局1や基地局2との共存(Backward compatibility)を考え、全classに対して新たなディレー規定を別途追加するようにすることも可能であり、この実施の形態4に限定されない。
なお、この実施の形態4では、基地局2からスケジューリング結果情報として最大送信電力余裕(Max power margin)と送信タイミング(MAP)を移動局1に通知しているが、無線リソース割当要求で用いたデータ量情報と同様な表現形式を用いて、送信許可データ伝送速度制御という形で送信制御を実施するようにしてもよい。
この実施の形態5の内容を説明する前に、従来規格におけるTFCI(Transport Format Combination Indicatot)について説明する。
Transport Format Combinationとは、移動局1と基地局2との通信に複数の論理チャネルが設定された場合に、各トランスポートチャネルが、どの伝送速度で物理データチャネル(DPDCH)に多重されているか(規格書では、これをTransport Formatと呼ぶ)の組み合せを通知する際に用いられるインデックス(Index)のことである。
TFC情報(TFCI)は、基地局2と移動局1の両方が予め同じ情報を持つことになる。
また、従来規格では、上りリンクのトランスポートチャネルはDCHが1つのみである。
E−DCHとDCHが全く独立に送信制御される場合には、E−DCH用に独立にTFC情報と類似のものが設定され、データ送信時に通知されるが、本発明の説明には不要であるので記載していない。E−DCHもDCHと同様にTFC(ないしはTFCI)規定が規格書に追加されることになる。
予め設定されたTFC情報は、移動局1のサービス部22に保管され、必要に応じて、無線リソース制御部16から無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14に通知される。
同様に、論理チャネルにおける通信サービスの多重化設定なども上記のやり取りの際に設定され、サービス部22に保管され、必要に応じて、無線リソース制御部16から無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14に通知される。
図21はデータ量情報(TRbuffer)としてのE−DCHの通信速度値と、そのインデックス(TFCI)の一例を示す説明図である。
この実施の形態5では、データ量情報の表現方法として「データ量/TTI単位時間」(単位:bps(bit per TTI)を用いている。ここでは、TTIは10msとする。また、TFCI≦7の領域はDCHに用いられる通信速度値と同じ設定値を表すものとし、TFCI>7の領域は本発明で拡張した通信速度値を表すものとする。
また、通信サービス設定時に設定されるE−DCH用のTFC設定を、拡張送信MAC処理部45からの無線リソース要求時にも流用し、上りリンクのE−DPCCHに載せて基地局2に送信する。
移動局1のデータ量情報計算部47は、無線リンク制御部12から通知される各バッファのデータ量情報(bit)と、無線リソース制御部16から通知されるディレー値とから、無線リソース要求で要求する伝送速度値を計算する。
この計算結果は、データ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せられ、移動局1から基地局2に通知される。
基地局2のスケジューラ116は、そのデータ量情報(TRbuffer)を参照して、各移動局1に対する無線リソースの割り当てを実施する。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
さらに、移動局1から基地局制御装置3を介さず、直接、基地局2にデータ量情報を送信しているので、高速・高頻度な送信が可能となり、基地局2における移動局1の送信制御(上りリンク無線リソース制御)がより効率化されて、セル全体のスループットが向上するという効果が得られる。
なお、E−DCHが複数同時に設定されることも考えられるが、その場合には、各E−DCHのTransport Formatの組み合せに用いられるTFC(ないしは、そのインデックス)を流用するようにすることが可能である。
図22はデータ量情報(TRbuffer)としてのE−DCHの通信速度値と、そのインデックス(TFRI)の一例を示す説明図である。
この実施の形態6では、移動局1のメディアアクセス制御部13と拡張送信MAC処理部45が共同して、両方のTFC選択動作を実施するものとする。
この実施の形態6では、上りリンクの無線リソース割当要求時に、DCHとE−DCHとに使用されるTransport Formatと組み合せたTFC(ないしは、TFCI)を上りリンクのE−DPCCHで基地局2に送信する。
この計算結果のE−DCHの伝送速度に対応するTFCIを求め、そのTFCIをデータ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せて、移動局1から基地局2に通知する。
基地局2のスケジューラ116は、そのデータ量情報(TRbuffer)を参照して、各移動局1に対する無線リソースの割り当てを実施する。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
図23はデータ量情報(TRbuffer)としてのE−DCH送信時のDPDCHのチャネル振幅係数(β)設定と、そのインデックスの一例を示す説明図である。
従来規格においては、各上りリンクチャネルに対するチャネル振幅係数が規定され、その規定は規格TS25.213,TS25.214等で記載されている。E−DCHを送信する際のDPDCHのチャネル振幅係数はβeuであるとする。
チャネル振幅係数βeuを説明するため、図24には移動局1の多重化部54におけるトランスポートチャネルと物理チャネル間の多重化の一例を示している。
各トランスポートチャネルと物理チャネル間の多重化については規格書TS25.213において規定され、類似の図が記載されることになる。従来規格は、図24において、E−DCH、E−DPCCHがない場合に相当する。
なお、図において、DPDCHが複数存在(DPDCH1〜DPDCH6)するのは、複数のDPDCHチャネルが送信されるのではなく、最大6つの拡散符号を用いて、1つのDCHないしはE−DCHを並列分割して送信できることを意味する。
多重化設定情報は、移動局1のサービス部22に保管され、必要に応じて、無線リソース制御部16から無線リンク制御部12、メディアアクセス制御部13及び物理層制御部14に通知される。
移動局1のデータ量情報計算部47は、無線リンク制御部12から通知される各バッファのデータ量情報(bit)と、無線リソース制御部16から通知される多重化設定情報とから、現在バッファに格納されているE−DCHでデータを送信するのに必要な伝送速度を計算する。この伝送速度は、上記実施の形態4に示す伝送速度であってもよい。
この計算結果の伝送速度に対応するE−DCH送信用チャネル振幅係数を求め、そのE−DCH送信用チャネル振幅係数をデータ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せて、移動局1から基地局2に通知する。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
チャネル振幅係数を無線送信する場合、以下に示すように、各種の情報が考えられ、どの報hをどう採用するかは移動局1の実装により異なるが、その規定は規格書TS25.211,TS25.331などにおいて規定されることになる。
(1)要求する伝送速度に対応するチャネル振幅係数の実際の数値
(2)チャネル振幅係数のインデックス
(3)チャネル振幅係数の増減
(4)チャネル振幅係数の増減のインデックス
(5)チャネル振幅係数の比
(6)チャネル振幅係数の比のインデックス
W−CDMA方式においては、全ての移動局1が同じ無線周波数を使用するので、基地局2が特定の移動局1から無線周波数信号を受信する際、他の移動局から送信される無線周波数信号の受信電力は全て干渉ノイズ電力となる。
また、基地局2としては、セル全体の干渉電力及びスループットなどを監視しながら、各移動局1からの送信をスケジューリングする必要がある。
従って、以上のように、データ量情報の代わりに、要求されるデータ送信速度で引き起こされる干渉電力(∝移動局送信電力)に直接換算できる形式で送られてくることにより、スケジューラ116の計算量が少なくて済み、スケジューラ116の構成が簡単になるという効果が得られる。
なお、この実施の形態7では、E−DCH単独で規定しているが、従来のDCHチャネルのβdとの組み合せを、上りリンクのE−DPCCH110で送信することも可能である。
これにより、移動局1の多重化部54は、直接チャネル振幅係数βeuを設定することができ、移動局1の構成が簡単になるという効果が得られる。
図25はデータ量情報(TRbuffer)としてのE−DCH送信時の送信物理チャネル電力オフセットの設定と、そのインデックスの一例を示す説明図である。
移動局1のデータ量情報計算部47は、無線リンク制御部12から通知される各バッファのデータ量情報(bit)と、無線リソース制御部16から通知されるチャネル多重化設定情報とから、現在バッファに格納されているE−DCHでデータを送信するのに必要な伝送速度を計算する。この伝送速度は、上記実施の形態4に示す伝送速度であってもよい。
この計算結果の伝送速度に対応するE−DCH送信用チャネル振幅係数を求めて、そのE−DCH送信用チャネル振幅係数を電力に変換し、さらに、上りリンクのDPCCHのゲインファクタβcを電力に変換し、上りリンクのDPCCHの電力を基準とした電力オフセット値に変換する。
基地局2のスケジューラ116は、そのデータ量情報(TRbuffer)を参照して、各移動局1に対する無線リソースの割り当てを実施する。
その他の詳細な動作については、上記実施の形態1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。
また、この実施の形態8においては、上りリンクの無線リソース要求時にのみパワーオフセット情報を使用しているが、スケジューリング結果情報としてパワーオフセットを用いるなどが可能である。
この実施の形態9では、基地局2のスケジューラ116が移動局1におけるデータ送信タイミングのスケジューリングを実施せず、上りリンクのデータ伝送速度をスケジューリングするものとする。移動局1、基地局2、基地局制御装置3の内部構成は、上記実施の形態1に示したものと同様である。
図26は上りリンクにおけるパケットデータ(E−DCH)の送信フローを示す送信フロー図である。
(1)移動局1が上りリンク無線リソース割当要求を基地局2に送信する。
(2)基地局2がスケジューリング結果情報を移動局1に送信する。
(3)移動局1がパケットデータを基地局2に送信する。
(4)基地局2が受信判定結果を移動局1に送信する。
これに対して、この実施の形態9では、図26に示すように、上記の(1)(2)と(3)(4)が、(A)無線リソース制御フローと(B)データ送信フローとに分かれた処理フローとなっている。
また、基地局2は、データを受信した場合に受信判定結果(上記(4)の処理)を移動局1に通知する。
まず、移動局1は、未送信データのデータ量を測定する(ステップST101)。
即ち、移動局1の上位層ブロック部11において発生したサービス1(Service1)及びサービス2(Service2)のデータは、送信データ(TX DATA1,TX DATA2)として、無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32bに格納され、さらに、送信バッファ32a,32bから送信用の論理チャネル(DTCH1,DTCH2)のデータとして、メディアアクセス制御部13のデータ多重部43に出力される。
この際、無線リンク制御部12の送信バッファ32a,32b,32cは、格納されたデータのデータサイズ情報(Data size)を定期的、あるいは、データ量が変化した時にバッファ監視部34に出力する。
無線リンク制御部12のバッファ監視部34は、送信バッファ32a,32b,32cから出力されたデータサイズ情報をデータ量情報(LOGbuffer)としてメディアアクセス制御部13のデータ量情報計算部47に出力する。
ステップST102における移動局1の具体的な送信動作は以下のようになる。
メディアアクセス制御部13のデータ量情報計算部47は、バッファ監視部34からデータ量情報(LOGbuffer)を受けると、そのデータ量情報(LOGbuffer)に基づいて、通信サービス別のデータ量(サービス1及びサービス2のデータ量)を計算する。あるいは、E−DCHに割り当てられている論理チャネルのうち、データ送信用の論理チャネル別のデータ量(DTCH1及びDTCH2のデータ量)を計算する。
そして、そのデータ量の増減の変化から、スケジューラ116に要求する伝送速度を計算する。
(1)上記実施の形態4で求めた伝送速度を使用する方法
(2)DCHデータの伝送状況をPHY制御部57で監視し、E−DCHデータとの合計の伝送速度がある設定値を超えないようにする方法
メディアアクセス制御部13のデータ量情報計算部47は、データ量の増減から伝送速度の増減の必要性を判断し、さらに、その伝送速度に対応するE−DCH送信用チャネル振幅係数を求め、そのE−DCH送信用チャネル振幅係数をデータ量情報(TRbuffer)として、上りリンクの無線リソース割当要求時に、上りリンクのE−DPCCHのチャネル情報の一部として載せて、移動局1から基地局2に通知する。
上記無線送信に係るメディアアクセス制御部13及び物理層制御部14の詳細な動作は、上記各実施の形態で説明したものと同様であるので説明を省略する。
(1)要求する伝送速度に対応するチャネル振幅係数の実際の数値
(2)チャネル振幅係数のインデックス
(3)チャネル振幅係数の増減(Up/Down)
(4)チャネル振幅係数の増減のインデックス
(5)チャネル振幅係数の2乗値(電力の次元に換算)
(6)チャネル振幅係数の2乗値(電力次元換算)のインデックス
(7)チャネル振幅係数の比
(8)チャネル振幅係数の比のインデックス
(9)チャネル振幅係数の2乗値(電力次元換算)の比(電力オフセット)
(10)電力オフセットのインデックス
物理層制御部104の受信部121は、アンテナ105が移動局1から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を公知の技術によってベースバンド信号に変換する。
物理層制御部104の復調部122は、受信部121からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を公知の技術で復調し、上りリンクのE−DPCCHのデータを分離部123に出力する。
物理層制御部104の分離部123は、復調部122から上りリンクのE−DPCCHのデータを受けると、そのE−DPCCHデータをメディアアクセス制御部103のスケジューラ116に出力する。
スケジューリングに用いられるアルゴリズムとしては、上記実施の形態1に示した各種多様な方法が適用可能であり、基地局2及び通信システムの設計において、例えば、セル全体のスループットが最も高くなるように設計・選定される。
ステップST104における基地局2の具体的な送信動作は以下のようになる。
基地局2のスケジューラ116は、スケジューリングの結果情報である伝送速度増減可否(Rate Grant)情報を下りリンクのE−DPCCHデータとして、物理層制御部104の多重化部124に出力する。
物理層制御部104の多重化部124は、スケジューラ116から出力された下りリンクのE−DPCCHデータを公知の技術で下りリンクのE−DPCCHに多重する。
物理層制御部104の変調部125は、多重化部124により多重された下りリンクのE−DPCCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部126に出力する。
物理層制御部104の送信部126は、変調部125から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ105から無線周波数信号を移動局1に送信する。
(1)許可する伝送速度に対応するチャネル振幅係数の実際の数値
(2)チャネル振幅係数のインデックス
(3)チャネル振幅係数の増減(Up/Down)
(4)チャネル振幅係数の増減のインデックス
(5)チャネル振幅係数の2乗値(電力の次元に換算)
(6)チャネル振幅係数の2乗値(電力次元換算)のインデックス
(7)チャネル振幅係数の比
(8)チャネル振幅係数の比のインデックス
(9)チャネル振幅係数の2乗値(電力次元換算)の比(電力オフセット)
(10)電力オフセットのインデックス
物理層制御部14の受信部51は、アンテナ15が基地局2から送信された無線周波数信号を受信すると、その無線周波数信号を公知の技術によってベースバンド信号に変換する。
物理層制御部14の復調部52は、受信部51からベースバンド信号を受けると、そのベースバンド信号を公知の技術で復調し、下りリンクのE−DPCCHのデータを分離部53に出力する。
物理層制御部14の分離部53は、復調部52から下りリンクのE−DPCCHのデータを受けると、そのE−DPCCHデータをスケジューリング結果である伝送速度増減可否情報としてメディアアクセス制御部13の拡張送信MAC処理部45に出力する。
以上のようにして、拡張送信MAC処理部45における移動局1の送信バッファのデータ量の監視、伝送速度の増減要求の決定、基地局2に対する伝送速度増減要求の送信、基地局2のスケジューラ116における伝送速度決定、基地局2からのスケジューリング結果通知の処理が繰り返し実行される(ステップST101〜ST104)。
まず、移動局1は、図26Aのフローによって適宜更新される使用可能な最大伝送速度の範囲内で、自律的にデータを送信する(ステップST105)。
ステップST105における移動局1の具体的な送信動作は以下のようになる。
まず、メディアアクセス制御部13の拡張送信MAC処理部45は、図26Aのフローによって更新された最新の使用可能な伝送速度の範囲内で、移動局1の最大送信可能電力(Max power)などを考慮して送信データ量(ないしは送信速度)を決定し、未送信データをE−DCHデータとして拡張DCH送信バッファ46に出力する。
このとき、拡張送信MAC処理部45は、バッファにデータが存在する限りデータを出力するが、その出力タイミングの制御は自律的に行なわれる。
例えば、(1)E−DCH用データを優先する、(2)DCHを優先する、(3)データ量の多い方を優先するなど、各種の方法が考えられ、どの方法を採用するかは移動局1の実装によって異なる。
一方、制御用論理チャネル(DCCH)のデータは、DCHデータとして送信DCHバッファ44に格納され、さらに、送信DCHバッファ44から物理層制御部14の多重化部54に出力される。
物理層制御部14の変調部55は、多重化部54により多重された上りリンクのDPDCHのデータを公知の技術によって変調し、送信ベースバンド信号として送信部56に出力する。
物理層制御部14の送信部56は、変調部55から出力された送信ベースバンド信号を公知の技術によって無線周波数信号に変換し、アンテナ15から無線周波数信号を基地局2に送信する。
ステップST105における基地局2の動作は、図11のステップST5と同様であるので、その説明を省略する。
ステップST106における基地局2及び移動局1の動作は、図11のステップST6と同様であるので、その説明を省略する。
以上のようにして、拡張送信MAC処理部45における移動局1の送信バッファのデータ量の監視、送信された使用可能な伝送速度の範囲内での、移動局1から基地局2に対するデータの送信、基地局2からの受信判定結果の通知の処理が繰り返し実行される(ステップST105〜ST106)。
図27は上りリンク無線リソース要求情報を送信する場合の送信周期タイミングを示す説明図であり、図28は送信に用いられる送信パラメータを設定する際の移動局1、基地局2及び基地局制御装置3間のやり取りを示すフロー図である。
図27においては、2つの通信サービスに対応するデータ量情報(D1,D2)がE−DPCCHを用いて送信されるものとする。また、送信は周期(K)で行なわれ、周期(K)はM個に分割されている。
通信サービス1と通信サービス2のうち、送信の優先順位やQoS要求が高い通信サービス、あるいは、データ量の変動が大きい通信サービスが、M個に分割された枠の多数を使用する。
この実施の形態9のように、移動局1が基地局2に対して、無線リソース要求時に送信する情報として、データ量情報の代わりに、データを送信するのに必要な送信速度で引き起こされる干渉電力(∝移動局送信電力)に直接換算できる情報を送信することにより、基地局2のスケジューラ116の計算量が少なくて済み、スケジューラ116の構成が簡単になるという効果が得られる。
また、この実施の形態9では、無線リソース要求サイクルとデータ送信サイクルとが分離しているので、データ送信タイミングをスケジューリングする必要がなく、スケジューラ116の構成が簡単になるという効果が得られる。
また、移動局1から基地局2へ無線リソース要求時に送信する情報として、伝送速度要求のみを送信しているが、上記実施の形態1のように、移動局1の送信電力余裕(Power margin)情報を付加して送信することも可能である。
さらに、図27において説明した情報送信周期規定及び周期設定方法は、上記実施の形態1〜8においても使用可能である。
また、上述の全てのデータ量情報又は無線リソース割当要求情報は、特定の情報を示すインデックスによって表すことができる。さらに、基地局2は、移動局1から受信したインデックスに基づいて無線リソースを割り当てることが可能である。
なお、移動局1は、特定の位置で固定的に使用される端末を含むことは言うまでもない。
Claims (5)
- 送信するデータを論理チャネル別に格納する送信バッファと、
前記送信バッファに格納することができるデータ容量の合計を能力情報として上位装置に送信する制御を行う能力情報送信制御手段と、
前記送信バッファに格納された論理チャネル別のデータ量を示すデータ量情報を上位装置に送信する制御を行うデータ量情報送信制御手段とを備えた移動局。 - 前記送信バッファに格納されたデータを論理チャネルを介して出力する無線リンク制御部と、
前記無線リンク制御部から出力されたデータが論理チャネルを介して入力されるメディアアクセス制御部と、
前記無線リンク制御部およびメディアアクセス制御部を制御する無線リソース制御部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の移動局。 - 前記無線リンク制御部は、前記送信バッファを含むことを特徴とする請求項2記載の移動局。
- 前記無線リソース制御部は、前記能力情報送信制御手段を含むことを特徴とする請求項2記載の移動局。
- 前記メディアアクセス制御部は、前記データ量情報送信制御手段を含むことを特徴とする請求項2記載の移動局。
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