JP2008306015A - 挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法 - Google Patents

挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008306015A
JP2008306015A JP2007152356A JP2007152356A JP2008306015A JP 2008306015 A JP2008306015 A JP 2008306015A JP 2007152356 A JP2007152356 A JP 2007152356A JP 2007152356 A JP2007152356 A JP 2007152356A JP 2008306015 A JP2008306015 A JP 2008306015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic component
insertion mounting
mounting
wiring board
solder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007152356A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirofumi Hayashi
浩文 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2007152356A priority Critical patent/JP2008306015A/ja
Publication of JP2008306015A publication Critical patent/JP2008306015A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 接合材料として鉛フリー半田を用いた場合であっても、挿入実装時にスルーホ
ールの上部まで半田を十分に吸い上げることができ、良好な半田接合を行うことができる
挿入実装用電子部品を提供すること。
【解決手段】 部品本体部11と、部品本体部11から突設されたスルーホール挿通用の
端子13と、端子13の付け根周辺部を囲う形態で部品本体部11に配設された吸盤部1
4とを装備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法に関し、より詳細
には、接合材料として鉛フリー半田が使用された場合であっても、配線基板のスルーホー
ルの上まで半田を十分に上げることができ、電子部品の挿入実装を行う際の半田接合を良
好に行うことのできる挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法に関す
る。
従来より、挿入実装用電子部品を配線基板(プリント配線基板)に実装する方法として
、配線基板のスルーホールに部品の端子を挿通し、これら部品が載置された配線基板を半
田付け装置の半田槽まで搬送し、溶融した半田の表面張力(ぬれ性)を利用して、半田槽
からスルーホール内に半田を上げて、部品端子をスルーホールに半田接合する方法が知ら
れている。
このような半田接合に際して、以前から有鉛半田(例えば、錫−鉛系半田など)が使用
されていたが、近年では、環境問題に対する関心の高まりから、環境や人体に悪影響を及
ぼすおそれのある鉛を使用しない、いわゆる鉛フリー半田への代替が進められている。
鉛フリー半田としては、例えば、錫−銀系、錫−亜鉛系、錫−銅系等の半田が開発され
ているが、いずれの鉛フリー半田も有鉛半田と比較すると、半田のぬれ性や広がりが劣っ
ている。したがって、有鉛半田を用いていた場合と同じ方法で、挿入実装用電子部品を配
線基板に実装しようとすると、スルーホールの上まで半田を十分に上げることができず、
スルーホールに十分な量の鉛フリー半田を充填することが難しく、また、鉛フリー半田の
内部にボイドが発生したり、部品端子と鉛フリー半田との界面や鉛フリー半田とスルーホ
ール(より正確には、スルーホール内のメッキ層)との界面などに空隙が生じやすいとい
った問題があった。
鉛フリー半田を用いた場合の上記した問題を解決するための対策として、従来は、1)
鉛フリー半田の半田の付きができるだけ悪くならないように温度管理を精度よく行う、2
)鉛フリー半田に添加するフラックス等を変更して、鉛フリー半田のぬれ性を向上させる
、3)配線基板の構造を改良するなどの対策がなされてきた。
上記1)の対策では、鉛フリー半田の融点(例えば、鉛を含まない錫−銀系半田の融点
は220〜230℃程度)が、有鉛半田の融点(例えば、鉛を含む錫−鉛系半田の融点は
183℃程度)よりも高いため、鉛フリー半田の半田の付きが悪くならないようにするた
めに、鉛フリー半田の温度を十分に高めた状態で維持しなければならず、配線基板上の電
子部品や樹脂製基板などの耐熱性の面で問題があった。
また、上記2)の対策では、フラックスからガスが発生して気泡となり、ボイドが多く
なったり、回路の腐蝕や絶縁抵抗の低下に影響を及ぼすおそれがあるという問題があり、
フラックスの改良だけでスルーホールに鉛フリー半田を十分に充填することは難しいとい
う問題があった。
また、上記3)の対策では、例えば、下記の特許文献1に、基板の表面又は裏面に向か
って内径をテーパ状に拡開するようにスルーホールが形成されたプリント配線基板が開示
されており、スルーホールの内径をテーパ状に拡開する構成とすることにより、半田の上
りを改善することができるとしているが、テーパ状とするために各スルーホールの表面側
又は裏面側の角部を切削して面取りしなければならず、基板の加工に手間とコストが余分
にかかってしまうという問題があった。
また、下記の特許文献2には、基体のスルーホールに半田ペーストを供給する際に、該
基体の裏面からスルーホール内の空気を吸引することを特徴とした半田ペーストの供給方
法が開示されているが、吸引のための吸気装置が必要になるという問題があった。
このように従来は、半田付け温度の管理、鉛フリー半田の改良、又は配線基板の改良な
どにより対策がなされていたが、未だ有効な対策が見出せていないのが現状であり、一方
、挿入実装用の電子部品に対して半田の上りを改善させるための機能を設けるような技術
は殆ど検討されていなかった。
特開2002−76615号公報 特開平6−97641号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、接合材料として鉛フリー半田を用いた
場合であっても、挿入実装時にスルーホールの上まで半田を十分に吸い上げることができ
、良好な半田接合を行うことができる挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の
実装方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る挿入実装用電子部品(1)は、部品本体部と、
該部品本体部から突設されたスルーホール挿通用の端子と、該端子の付け根周辺部を囲う
形態で前記部品本体部に配設された吸盤部とを備えていることを特徴としている。
上記挿入実装用電子部品(1)によれば、前記スルーホール挿通用の端子の付け根周辺
部を囲う形態で前記部品本体部に吸盤部が配設されているので、前記端子を配線基板のス
ルーホールに挿通させた状態で、前記吸盤部を前記配線基板に押し付けた後、この押圧状
態を解放させると、前記吸盤部の復元力により、前記吸盤部の内側の空間に負圧を生じさ
せることができ、前記配線基板のスルーホールに吸引力を作用させることができる。
したがって、半田のぬれ性や広がり等に劣る鉛フリー半田をスルーホールに半田付けす
る場合であっても、半田槽の温度のばらつきや配線基板の配線のパターン形状などに起因
する鉛フリー半田のぬれ性や広がり状態の違いなどの影響をあまり受けることなく、鉛フ
リー半田をスルーホールの上まで十分に吸い上げることが可能となり、挿入実装用の電子
部品側の工夫により、低コストでかつ確実に半田の上りを改善することができ、鉛フリー
半田を使用した場合であっても良好な接合を行うことができる。
なお、前記吸盤部は、前記部品本体部に一体的に形成されたものの他、前記部品本体部
に後付け可能な別体の部品で構成することもでき、はんだ耐熱性を有するゴム部材などの
弾性力を有する部材で構成するのが好ましい。
また本発明に係る挿入実装用電子部品の実装方法(1)は、上記挿入実装用電子部品(
1)が載置された配線基板を半田付け装置の半田槽に搬送する際に、前記挿入実装用電子
部品の吸盤部を前記配線基板に押し付けた状態で搬送する押圧搬送工程と、前記挿入実装
用電子部品が載置された配線基板が、前記半田槽に搬送されてきたタイミングで、前記挿
入実装用電子部品の吸盤部の押圧状態を解放させる押圧状態解放工程とを含んでいること
を特徴としている。
上記挿入実装用電子部品の実装方法(1)によれば、上記挿入実装用電子部品(1)が
載置された配線基板を前記半田付け装置の半田槽に搬送する際に、前記挿入実装用電子部
品の吸盤部を前記配線基板に押し付けた状態で搬送し、その後、前記挿入実装用電子部品
が載置された配線基板が、前記半田槽に搬送されてきたタイミングで、前記挿入実装用電
子部品の吸盤部の押圧状態を解放させる工程を含んでいる。
したがって、前記押圧搬送工程では、前記挿入実装用電子部品の吸盤部が前記配線基板
に押し付けられた状態、すなわち、前記吸盤部を押し込んで(押し潰して)、前記吸盤部
内側部分の空気をスルーホールから抜いた状態で前記半田槽に搬送し、その後の前記押圧
状態解放工程において、前記吸盤部の押圧状態が解放されるので、前記吸盤部の復元力に
より、前記吸盤部内側部分に負圧が生じ、前記スルーホールに吸引する力を作用させるこ
とができる。
したがって、半田のぬれ性や広がり等に劣る鉛フリー半田をスルーホールに半田付けす
る場合であっても、前記半田槽の温度のばらつきや前記配線基板の配線のパターン形状な
どに起因する鉛フリー半田のぬれ性や広がり状態の違いなどの影響をあまり受けることな
く、鉛フリー半田をスルーホールの上まで十分に吸い上げることが可能となり、低コスト
でかつ確実に半田の上りを改善することができ、鉛フリー半田を使用した場合であっても
良好な接合を行うことができる。
以下、本発明に係る挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法の実施
の形態を図面に基づいて説明する。図1(a)は、実施の形態に係る挿入実装用電子部品
を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面部分拡大図であ
る。
図中10は、挿入実装用電子部品を示しており、挿入実装用電子部品10は、略円柱形
状を有し、内部に電子部品(図示せず)がパッケージされた部品本体部11と、部品本体
部11下部の封止部12から下方に突設された2本のスルーホール挿通用の端子13と、
封止部12の下面側周縁部近傍から下方に拡径させた形状で形成された吸盤部14とを含
んで構成されている。
封止部12は、半田接合時の熱雰囲気に耐え得るはんだ耐熱性を有するゴム部材で構成
されている。また、吸盤部14は、封止部12と同質のゴム部材で封止部12と一体的に
形成されており、吸盤部14の開口面14aの位置が、端子13の付け根部分を囲う程度
の高さに設定されている。
次に実施の形態に係る挿入実装用電子部品10の実装方法について説明する。まず、挿
入実装用電子部品10を配線基板に実装(すなわち、半田接合)する際に使用される基板
保持具(カバー体)について説明する。
図2は、挿入実装用電子部品10を配線基板に実装する際に使用される基板保持具を模
式的に示した分解斜視図である。また、図3(a)は、挿入実装用電子部品10が載置さ
れた配線基板が基板保持具で保持された状態を模式的に示した斜視図であり、(b)は、
(a)におけるB−B線断面部分拡大図である。
図中20は、挿入実装用電子部品10などの各種の部品が実装される配線基板(プリン
ト配線基板)を示しており、この場合、配線基板20には、ケーブル端子などを装着する
ためのコネクタ30が所定の位置に配設されており、また、挿入実装用電子部品10が、
配線基板20のスルーホール(より正確には、メッキ層が形成されたスルーホール)21
(図3(b)参照)に端子13を挿通させた状態で載置された状態となっている。なお、
図中10Aは、挿入実装用電子部品10とは異なる電子部品がパッケージされた挿入実装
用電子部品を示しており、挿入実装用電子部品10Aは、部品本体部が略立方体形状を有
し、部品本体部の底面側に吸盤部14Aが形成された電子部品であり、挿入実装用電子部
品10とは形状が異なっているが、特徴部分である吸盤部14Aは、吸盤部14と同一機
能を備えている。
図中40は、配線基板20を上に載せた状態で、半田付け装置(リフロー装置)内を搬
送させるためのパレット(載置板)を示しており、パレット40の所定位置、すなわち、
挿入実装用電子部品10、10Aが載置される配線基板20のスルーホール21の周辺部
分に対向する位置には、半田付けのための開口部41、41Aが形成されている。
また、パレット40の左右両端部分には、パレットカバー50のL字型脚壁部52の下
端部52aを載置するためのカバー載置部42が形成されており、カバー載置部42には
、パレットカバー50の位置ずれを防止するための位置決め片43が立設されている。
位置決め片43が所定の高さを有しているので、パレットカバー50が、位置決め片4
3の高さ以上に持ち上げられないかぎり、パレットカバー50がパレット40から外れな
い構成となっている。
図中50は、パレット40上に配置された配線基板20の上に被せるパレットカバー(
を示しており、パレットカバー50は、略矩形形状をした天板部51と、天板部51の左
右両端部から下方に延設されたL字型脚壁部52と、天板部51の左右両端部の略中央部
分から水平方向に延設された係止片53と、天板部51内側(下面側)に配設された押圧
部54とを含んで構成されている。
押圧部54は、パレット40上に配置された配線基板20の挿入実装用電子部品10、
10Aと対向する位置に配設されている。押圧部54の高さ形状は、パレットカバー50
のL字型脚壁部52の下端部52aをパレット40のカバー載置部42に載せた状態で、
挿入実装用電子部品10、10Aを配線基板20に押し付けて、挿入実装用電子部品10
、10Aに荷重が加わる状態、すなわち、図3(b)に示しているように挿入実装用電子
部品10の吸盤部14が下方に押し込まれて、配線基板20に押し付けられた状態(なお
、挿入実装用電子部品10Aの吸盤部14Aも同様に押し付けられた状態)となるように
設定されている。
また、押圧部54は、挿入実装用電子部品10、10Aの配線基板20上での位置決め
が行えるように、挿入実装用電子部品の上部に嵌込む形状に形成されている。これらパレ
ット40とパレットカバー50とで基板保持具が構成されている。
次に挿入実装用電子部品10の半田付け装置での実装方法について説明する。
図4は、基板保持具で保持された配線基板20の半田付け装置内での搬送状態を説明す
るための図であり、(a)は、半田槽に搬送されるまでの状態を模式的に示した斜視図、
(b)は、半田槽に搬送されるまでの状態を模式的に示した側面図、(c)は、半田槽に
搬送されたときの状態を模式的に示した側面図である。
また、図5(a)は、半田槽に搬送されるまでの、挿入実装用電子部品10の端子13
周辺部分の状態を模式的に示した断面部分拡大図、(b)は、半田槽に搬送されたときの
、挿入実装用電子部品10の端子13周辺部分の状態を模式的に示した断面部分拡大図で
ある。
図中61(図4参照)は、パレット40が載置される搬送用コンベアを示しており、図
中62a、62bは、半田付け装置内に配設されたカバー持ち上げ部を示しており、図中
63は、半田槽を示している。なお、図4(a)では、半田槽を省略している。
カバー持ち上げ部62a、62bは、パレットカバー50の左右の係止片53を係止さ
せて、パレットカバー50をパレット40から持ち上げた状態で搬送するためのものであ
り、半田槽63が設けられた位置に、搬送用コンベア61と略平行に配設されており、そ
の先端部は、パレットカバー50の左右の係止片53との係止がスムーズに行えるように
傾斜状に形成されている。このようなカバー持ち上げ部62a、62bは、例えば、半田
付け装置の側壁に設けることができる。
図4(a)、(b)に示しているように、半田槽63に搬送されるまでは、挿入実装用
電子部品10、10Aが載置された配線基板20は、基板保持具(パレット40とパレッ
トカバー50)で保持された状態で搬送されている。すなわち、図5(a)に示している
ように挿入実装用電子部品10がパレットカバー50により配線基板20に押し付けられ
て、吸盤部14が下方に押し潰されて、吸盤部14内側の空気が、スルーホール21から
抜けた状態となっている。
そして、パレット40が半田槽63の上まで搬送されてくると、図4(c)に示してい
るようにパレットカバー50の左右の係止片53が、カバー持ち上げ部62a、62bの
先端部に乗り上がり、先端部の傾斜に沿って除々にパレットカバー50が持ち上げられ、
カバー持ち上げ部62a、62bの傾斜の高さh分程、パレットカバー50がパレット4
0に対して略平行に持ち上げられる。
なお、パレット40の位置決め片43の高さが、カバー持ち上げ部62a、62bの傾
斜の高さhよりも高く設定されているので、パレットカバー50が持ち上げられた状態で
あっても、パレットカバー50がパレット40から外れることを防止することができ、パ
レットカバー50による押圧状態を解放した状態でパレット40と共に搬送されるように
なっている。
このように、パレット40が半田槽63の上まで搬送されると、カバー持ち上げ部62
a、62bによりパレットカバー50が持ち上げられるので、挿入実装用電子部品10、
10Aがパレットカバー50により押圧されていた状態が解放され、挿入実装用電子部品
10、10Aの吸盤部14、14Aの復元力により、吸盤部14、14Aが押圧される前
のもとの状態に戻ろうとするため、吸盤部14、14A内側の空間に負圧が生じ、スルー
ホール21に吸引する力が作用し、スルーホール21の下部から入り込んできた半田をス
ルーホール21の上まで吸い上げる力が作用する。したがって、図5(b)に示したよう
に、半田ぬれ性に劣る鉛フリー半田64を用いた場合であっても、鉛フリー半田64をス
ルーホール21の上まで十分に吸い上げることが可能となる。
上記実施の形態に係る挿入実装用電子部品10によれば、スルーホール挿通用の端子1
3の付け根周辺部を囲う形態で部品本体部11に吸盤部14が配設されているので、端子
13を配線基板20のスルーホール21に挿通させた状態で、吸盤部14を配線基板20
に押し付けた後、この押圧状態を解放させると、吸盤部14の復元力により、吸盤部14
の内側の空間に負圧を生じさせることができ、スルーホール21に吸引する力を作用させ
ることができる。
したがって、半田のぬれ性や広がり等に劣る鉛フリー半田64をスルーホール21に半
田付けする場合であっても、半田槽63の温度のばらつきや配線基板20の配線のパター
ン形状などに起因する鉛フリー半田のぬれ性や広がり状態の違いなどの影響をあまり受け
ることなく、鉛フリー半田をスルーホール21の上まで十分に吸い上げることが可能とな
り、挿入実装用の電子部品側の工夫により、低コストでかつ確実に半田の上りを改善する
ことができ、鉛フリー半田を使用した場合であっても良好な接合を行うことができる。
また、上記実施の形態に係る挿入実装用電子部品の実装方法によれば、挿入実装用電子
部品10、10Aが載置された配線基板20を半田付け装置の半田槽63に搬送する際に
、挿入実装用電子部品10、10Aの吸盤部14、14Aを配線基板20に押し付けた状
態で搬送し、その後、基板保持具で保持された配線基板20が半田槽63に搬送されてき
たタイミングで、半田付け装置に設けられたカバー体持ち上げ部62a、62bでパレッ
トカバー50を持ち上げることにより、挿入実装用電子部品10、10Aの吸盤部14、
14Aの押圧状態を解放させる工程を含んでいる。
したがって、押圧搬送工程では、挿入実装用電子部品10、10Aの吸盤部14、14
Aが配線基板20に押し付けられた状態、すなわち、吸盤部14、14Aを押し込んで(
押し潰して)、吸盤部14、14A内側の空気をスルーホール21から抜いた状態で半田
槽63まで搬送し、その後の押圧状態解放工程において、吸盤部14、14Aの押圧状態
が解放されるので、吸盤部14、14Aの復元力により、吸盤部14、14A内側の空間
に負圧が生じ、スルーホール21に吸引する力を作用させることができる
したがって、半田のぬれ性や広がり等に劣る鉛フリー半田64をスルーホール21に半
田付けする場合であっても、上記したように半田槽63の温度のばらつきや配線基板20
の配線のパターン形状などに起因する鉛フリー半田のぬれ性や広がり状態の違いなどの影
響をあまり受けることなく、鉛フリー半田64をスルーホール21に十分に吸い上げさせ
ることが可能となり、低コストでかつ確実に半田の上りを改善することができ、鉛フリー
半田を使用した場合であっても良好な接合を行うことができる。
なお、上記実施の形態に係る実装方法では、半田付け装置に設けられたカバー体持ち上
げ部62a、62bでパレットカバー50を持ち上げることにより、挿入実装用電子部品
10、10Aの吸盤部14、14Aの押圧状態を解放させるようになっていたが、別の実
施の形態では、後述する図6、7に示したように、基板保持具自体、すなわちパレットカ
バー50Aとパレット40Aとの間にバネ部材44などが介装されたカバー体持ち上げ機
構を設けて、挿入実装用電子部品10、10Aが載置された配線基板20が、半田槽に搬
送されてきたタイミングで、前記カバー体持ち上げ機構、すなわちバネ部材44の弾発力
(復元力)によりパレットカバー50Aが持ち上げられることにより、挿入実装用電子部
品10、10Aの吸盤部14、14Aの押圧状態を解放させる構成とすることもできる。
図6は、別の実施の形態に係る実装方法を説明するための図であり、基板保持具(パレ
ットカバー50Aとパレット40A)で保持された配線基板が、半田付け装置内に配設さ
れた係止解除用突起65を通過する前(すなわち、半田槽に搬送されるまでの状態)と後
(すなわち、半田槽に搬送された後の状態)の状態を模式的に示した平面図である。なお
、係止解除用突起65は、コンベア61に載せられたパレット40Aが、半田槽(図示せ
ず)上に搬送される位置に立設されている。
また、図7は、図6に示した別の実施の形態に係る実装方法において、(a)は、配線
基板20(の挿入実装用電子部品10、10A)がパレットカバー50Aで押圧されてい
る状態、(b)は、パレットカバー50Aによる押圧状態が解放された状態を模式的に示
した斜視図と、側面部分拡大図である。
パレットカバー50AのL字型脚壁部52の下端部52a中央付近には、凹形状をした
切り欠き部52bが形成されている。また、パレット40のカバー載置部42の略中央付
近には、水平方向に回動可能な略V字形状をした係止部材45が軸支されており、カバー
載置部42の両端部には、コイルバネからなるバネ部材44が配設されている。他の部分
は、既に説明したパレットカバー50、パレット40と同様に構成されている。なお、バ
ネ部材44は、パレットカバー50AのL字型脚壁部52の下端部52aに設けてもよく
、コイルバネ以外の他の弾性部材を使用してもよい。
図6、図7(a)に示しているように、半田槽(図示せず)に搬送されるまで(係止解
除用突起6を通過するまで)は、挿入実装用電子部品10、10Aが載置された配線基板
20は、パレットカバー50Aで押圧された状態で搬送されている。すなわち、図7(a
)に示しているように、パレット40Aに設けられた係止部材45の一方の先端部45a
が、パレットカバー50Aの切り欠き部52b上に係止され、バネ部材44が縮んだ状態
で押圧されている。この状態では、挿入実装用電子部品10、10Aの吸盤部14、14
Aが下方に押し潰されて、吸盤部14、14A内側の空気が、スルーホール21(図3(
b)参照)から抜けた状態となっている。
そして、パレット40Aが半田槽の上まで搬送されてくると、パレット40Aに設けら
れた係止部材45の他方の先端部45bが、係止解除用突起6に当接し、そのまま係止部
材45が水平方向に回転する。すると、係止部材45の一方の先端部45aによるパレッ
トカバー50Aとの係止状態が解放され、図7(b)に示したように、バネ部材44の弾
発力により、パレットカバー50Aが持ち上げられ、すなわち、バネ部材44の弾発力に
よる上昇分程、パレットカバー50Aがパレット40Aに対して略平行に持ち上げられる
なお、パレット40Aの位置決め片43の高さが、バネ部材44の弾発力による上昇分
よりも高く設定されているので、パレットカバー50Aが持ち上げられた状態であっても
、パレットカバー50Aがパレット40Aから外れることを防止することができ、パレッ
トカバー50Aによる押圧状態が解放された状態でパレット40Aと共に搬送されるよう
になっている。
このように、パレット40Aが半田槽の上まで搬送されてきたタイミングで、パレット
カバー50Aとパレット40Aとに設けられたカバー体持ち上げ機構(係止部材45とバ
ネ部材44を含む機構)によりパレットカバー50Aが押圧された状態から解放されて持
ち上げられるので、挿入実装用電子部品10、10Aがパレットカバー50Aにより押圧
されていた状態が解放され、挿入実装用電子部品10、10Aの吸盤部14、14Aの復
元力により、吸盤部14、14Aが押圧される前のもとの状態に戻ろうとするため、吸盤
部14、14A内側の空間に負圧が生じ、スルーホールに吸引する力が作用し、スルーホ
ールの下部から入り込んできた半田をスルーホールの上まで吸い上げる力が作用する。し
たがって、半田ぬれ性に劣る鉛フリー半田を用いた場合であっても、鉛フリー半田をスル
ーホールの上まで十分に吸い上げることが可能となっている。
また、上記実施の形態では、挿入実装用電子部品10の部品本体部11が略円柱形状、
挿入実装用電子部品10Aの部品本体部が略立方体形状をしている場合について説明した
が、本発明は、部品本体部の形状が上記以外の他の形状をした部品本体部で構成される挿
入実装用電子部品にも適用することができ、また、部品本体部にパッケージされる電子部
品は、挿入実装可能に形成された部品であればよく、種々の電子部品を適用することがで
きる。
また、挿入実装用電子部品10では、端子13が2本設けられている場合について説明
しているが、2本以上の端子を有する部品にも適用することができ、これら端子が近接し
て設けられている場合は、挿入実装用電子部品10のように、複数の端子を一つの吸盤部
で囲う形態で、該吸盤部を設ける方が、加工面や吸引力を高めるという点でより好ましい
が、端子間の距離が大きい場合には、各端子に対して個別に吸盤部を設ける構成とするこ
ともできる。
また、挿入実装用電子部品10では、吸盤部14が封止部12と一体的に形成されてい
るが、別の実施の形態では、図8に示したように、吸盤部14Bを封止部12とは別体の
部品で構成することもでき、吸盤部14Bを封止部12に装着して使用する構成とするこ
ともできる。
また、挿入実装用電子部品10では、吸盤部14がゴム部材から形成されているが、半
田付け時の熱環境や実装後の使用環境に耐え、吸盤状に形成され、吸引機能が得られる種
々の材質の部材で吸盤部を形成することができる。また、上記した挿入実装用電子部品1
0、10Aと同様の構成をした電子部品は、様々な電子機器や電子制御装置に搭載可能で
ある。
(a)は、本発明の実施の形態に係る挿入実装用電子部品を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面部分拡大図である。 実施の形態に係る挿入実装用電子部品を配線基板に実装する際に使用される基板保持具を模式的に示した分解斜視図である。 (a)は、実施の形態に係る挿入実装用電子部品を載置した配線基板が基板保持具で保持された状態を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面部分拡大図である。 基板保持具で保持された配線基板の半田付け装置内での搬送状態を説明する図であり、(a)は、半田槽に搬送されるまでの状態を模式的に示した斜視図、(b)は、半田槽に搬送されるまでの状態を模式的に示した側面図、(c)は、半田槽に搬送されたときの状態を模式的に示した側面図である。 (a)は、半田槽に搬送されるまでの、挿入実装用電子部品の端子周辺部を模式的に示した断面部分拡大図、(b)は、半田槽に搬送されたときの、挿入実装用電子部品の端子周辺部を模式的に示した断面部分拡大図である。 別の実施の形態に係る実装方法を説明するための図であり、基板保持具で保持された配線基板が、半田付け装置内の係止解除用突起を通過する前と後の状態を模式的に示した平面図である。 別の実施の形態に係る実装方法において、(a)は、配線基板が基板保持具で押圧されている状態、(b)は、基板保持具による押圧状態が解放された状態を模式的に示した斜視図と、基板保持具側面の部分拡大図である。 別の実施の形態に係る挿入実装用電子部品を模式的に示した斜視図である。
符号の説明
10、10A、10B 挿入実装用電子部品
11 部品本体部
12 封止部
13 スルーホール挿通用の端子
14、14A、14B 吸盤部
20 配線基板
40、40A パレット
50、50A パレットカバー

Claims (5)

  1. 部品本体部と、
    該部品本体部から突設されたスルーホール挿通用の端子と、
    該端子の付け根周辺部を囲う形態で前記部品本体部に配設された吸盤部とを備えている
    ことを特徴とする挿入実装用電子部品。
  2. 請求項1記載の挿入実装用電子部品が載置された配線基板を半田付け装置の半田槽に搬
    送する際に、前記挿入実装用電子部品の吸盤部を前記配線基板に押し付けた状態で搬送す
    る押圧搬送工程と、
    前記挿入実装用電子部品が載置された配線基板が、前記半田槽に搬送されてきたタイミ
    ングで、前記挿入実装用電子部品の吸盤部の押圧状態を解放させる押圧状態解放工程とを
    含んでいることを特徴とする挿入実装用電子部品の実装方法。
  3. 前記押圧搬送工程において、前記挿入実装用電子部品の吸盤部を前記配線基板に押し付
    けるための押圧部が形成されたカバー体を、前記挿入実装用電子部品が載置された配線基
    板に被せることにより、前記挿入実装用電子部品の吸盤部を前記配線基板に押し付けるこ
    とを特徴とする請求項2記載の挿入実装用電子部品の実装方法。
  4. 前記押圧状態解放工程において、前記挿入実装用電子部品が載置された配線基板が、前
    記半田槽に搬送されてきたタイミングで、前記半田付け装置に設けられたカバー体持ち上
    げ部で前記カバー体を持ち上げることにより、前記挿入実装用電子部品の吸盤部の押圧状
    態を解放させることを特徴とする請求項3記載の挿入実装用電子部品の実装方法。
  5. 前記押圧状態解放工程において、前記挿入実装用電子部品が載置された配線基板が、前
    記半田槽に搬送されてきたタイミングで、前記カバー体に設けられたカバー体持ち上げ機
    構により前記カバー体を持ち上げることにより、前記挿入実装用電子部品の吸盤部の押圧
    状態を解放させることを特徴とする請求項3記載の挿入実装用電子部品の実装方法。
JP2007152356A 2007-06-08 2007-06-08 挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法 Withdrawn JP2008306015A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007152356A JP2008306015A (ja) 2007-06-08 2007-06-08 挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007152356A JP2008306015A (ja) 2007-06-08 2007-06-08 挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008306015A true JP2008306015A (ja) 2008-12-18

Family

ID=40234451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007152356A Withdrawn JP2008306015A (ja) 2007-06-08 2007-06-08 挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008306015A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105374553A (zh) * 2015-12-02 2016-03-02 益阳市格林电子元件有限公司 一种吸盘式贴片电容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105374553A (zh) * 2015-12-02 2016-03-02 益阳市格林电子元件有限公司 一种吸盘式贴片电容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8199527B2 (en) Electronic component and manufacturing method therefor
US8419447B2 (en) Surface-mount technology (SMT) device connector
US20140203432A1 (en) Method for Packaging Quad Flat Non-Leaded Package Body, and Package Body
US20050284656A1 (en) Method for manufacturing printed circuit board and printed circuit board with gas venting hole
US20090224026A1 (en) Electronic component mounting method
US9296056B2 (en) Device for thermal management of surface mount devices during reflow soldering
KR200372566Y1 (ko) 인쇄회로기판 표면실장용 지그
JP2011159664A (ja) スルーホールコネクタを備えたプリント基板の製造方法
JP2008306015A (ja) 挿入実装用電子部品、及び該挿入実装用電子部品の実装方法
US20100165590A1 (en) Electronic device, electronic component, and method of manufacturing electronic device
JP2008171992A (ja) 半導体部品の実装方法
JP6329250B2 (ja) キャビティ付き多層配線基板の部品実装方法
JP2000252613A (ja) 電子回路基板及びその半田付け方法
JP2008177437A (ja) フラックス塗布方法、はんだ接合方法、およびリードピン
CN111836474A (zh) 电子设备及其制造方法、以及印刷基板及其制造方法
JP2016178150A (ja) プリント基板および実装方法
US20110177701A1 (en) Electrical connecting device
JP6319812B2 (ja) 大型部品実装構造及び大型部品実装方法
KR200408838Y1 (ko) 인쇄회로기판
JP2008072037A (ja) 電子部品実装システムおよび電子部品実装方法
JP4618186B2 (ja) 電子部品搭載装置および半田ペースト転写ユニットならびに電子部品実装方法
JP2005045110A (ja) リフロー半田付け行程における電子部品の位置決め構造
JP2008072036A (ja) 電子部品搭載装置および電子部品実装方法
KR100968972B1 (ko) 회로기판 제조 방법
US7630210B2 (en) Lead(Pb)-free electronic component attachment

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100520

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20111011

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20111101