JP2008305859A - キャリアライフタイムの測定方法 - Google Patents

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正典 斉藤
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Abstract

【課題】 半導体層の表面のローカルなエリアのキャリアライフタイムを測定することができる技術を提供する。
【解決手段】 半導体層の表面に一対の電極を接触させる工程と、その一対の電極間の抵抗を繰返し測定し続ける抵抗値測定工程と、その抵抗値測定工程の途中で、少なくとも前記一対の電極間の半導体層の表面にレーザ光40の照射を開始して停止する励起光照射工程と、レーザ光40の照射開始前に測定された抵抗値をr1とし、レーザ光40の照射開始後に抵抗値が低下して安定した期間に測定された抵抗値をr2としたときに、励起光照射停止タイミングから測定された抵抗値がr1−(r1−r2)/eまで上昇するのに要する時間τを測定することによって半導体層のキャリアライフタイムを特定する工程を備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体層のキャリアライフタイムを測定する方法に関する。
半導体層のキャリアライフタイムを測定する方法が知られている。特許文献1に、一般的な測定方法であるμPCD(microwave Photo Conductivity Decay)法が記載されている。μPCD法では、半導体層の表面にレーザ光を照射することによって半導体層にキャリアを誘起する状態と、レーザ光の照射を停止することによって誘起したキャリアが消失する状態を作り出してキャリアのライフタイムを測定する。キャリア量を測定するために、半導体層の表面にマイクロ波を照射してマイクロ波の反射率を測定する。
本明細書に添付した図7に、経過時間Tとマイクロ波の反射率Mの関係を示す。測定の開始時には、レーザ光を照射しないでマイクロ波の反射率Mを測定する。この時の反射率Mをm1とする。時刻s1で、半導体層の表面にレーザ光を照射し始める。するとレーザ光に励起されて半導体層にキャリアが誘起される。キャリアの密度が高くなる程、マイクロ波の反射率Mは増加する。レーザ光を照射し続けていると、誘起されるキャリア量と、再結合等によって消失するキャリア量が平衡する状態が得られ、マイクロ波の反射率Mは一定値に安定する。この時のマイクロ波の反射率Mをm2とする。
レーザ光で誘起されるキャリア量と消失するキャリア量が平衡する状態が得られたら、レーザ光の照射を停止する。図7では、時刻s2でレーザ光の照射を停止している。その後はキャリアが発生しなくなるので、キャリアは消失していき、それに伴ってマイクロ波の反射率Mも指数関数的に低下していく。マイクロ波の反射率Mの低下速度を測定すると、キャリアの消失速度が判明し、キャリアのライフタイムが判明する。実際の測定では、反射率Mがm1+(m2−m1)/eにまで低下する時刻s3を測定する。時刻s2から時刻S3までの経過時間τが、半導体層のキャリアライフタイムを示す。
特開2007−48959号公報
従来は、半導体層のキャリア量を測定するために、半導体層の表面にマイクロ波を照射してマイクロ波の反射率Mを測定していた。測定によって得られるのは、半導体層の広い表面全体の平均的反射率であった。したがって、従来の測定方法は、半導体層の広い表面領域全体の平均的キャリアライフタイムを測定するものであり、ローカルなエリアに限定してキャリアライフタイムを測定することはできなかった。
本発明では、半導体層のローカルなエリアのキャリアライフタイムを測定することができる技術を提供する。
本発明の半導体層のキャリアライフタイムを測定する方法は、その半導体層の表面に一対の電極を接触させる工程と、その一対の電極間の抵抗値を繰返し測定し続ける抵抗値測定工程と、その抵抗値測定工程の途中で、少なくとも前記の一対の電極間の半導体層の表面に励起光の照射を開始して停止する励起光照射工程と、励起光の照射開始前に測定された抵抗値をr1とし、励起光の照射開始後に抵抗値が低下して安定した期間に測定された抵抗値をr2としたときに、励起光照射停止タイミングから、測定された抵抗値がr1−(r1−r2)/eまで上昇するのに要する時間tを測定することによって半導体層のキャリアライフタイムを特定する工程を備えている。
一対の電極間の半導体層の表面に励起光を照射すると、一対の電極間の表面領域内(以降、測定領域という)の半導体層にキャリアが誘起される。この結果、測定領域でのキャリア密度が増加し、測定領域での抵抗値が低下し、一対の電極間の抵抗値が低下する。励起光の照射を停止すると、測定領域に存在しているキャリアが再結合等によって消失する。この結果、測定領域でのキャリア密度が減少し、測定領域での抵抗値が上昇し、一対の電極間の抵抗値が増加する。本発明のキャリアライフタイムの測定方法では、一対の電極間の抵抗値の経時的変化からキャリアライフタイムを測定する。
上記した測定方法によると、一対の電極間の表面領域内というローカルなエリア(測定領域)での抵抗値の変化を測定することができる。これにより、測定領域のキャリアライフタイムを測定することができる。
上記した測定方法によると、複数の半導体層が積層されている半導体基板のキャリアライフタイムを半導体層毎に測定することができる。
このためには、半導体基板を斜めに切り出して各々の半導体層が斜めに露出している測定斜面を形成する工程と、その測定斜面に露出している各々の半導体層の表面に一対の電極を接触させる工程と、各々の半導体層に接触している一対の電極間の抵抗を繰返し測定し続ける抵抗値測定工程と、各々の半導体層の抵抗値測定工程の途中で、少なくとも前記の一対の電極間の半導体層の表面に励起光の照射を開始して停止する励起光照射工程と、各々の半導体層について、前述した時間tを測定することによって各々の半導体層のキャリアライフタイムを特定する工程を実施する。
この場合には、半導体層毎のキャリアライフタイムを特定することができる。
例えば、IGBTの裏面には、p型不純物の拡散領域であるコレクタ領域が形成されている。コレクタ領域の上には、n型不純物の拡散領域であるフィールドストップ領域が形成されている。従来のキャリアライフタイムの測定方法では、コレクタ領域の表面(IGBTの裏面)にレーザ光を照射することによってキャリアを誘起し、キャリア密度の変化をマイクロ波の反射率によって測定していた。したがって、フィールドストップ領域の個別のキャリアライフタイムを特定することができなかった。
本方法のキャリアライフタイムの測定方法によると、コレクタ領域のキャリアライフタイムとフィールドストップ領域のキャリアライフタイムを個別に特定することができる。各領域のキャリアライフタイムが適切であるか否かを評価することができる。
抵抗値測定工程に先立って、測定斜面に露出している隣接する半導体層の境界に沿って、半導体基板の深さ方向に向けて5μm以上伸びるトレンチを形成することが好ましい。
トレンチが半導体基板の深さ方向に向けて5μm以上伸びていると、励起光の照射によって一対の電極間の半導体層に発生したキャリアが、測定斜面に沿って別の半導体層に移動することを確実に防止することができる。したがって、積層されている半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度を確実に向上させることができる。
なお、トレンチが半導体基板の深さ方向に向けて伸びる寸法が5μm未満であっても、積層されている半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度を向上させることができることがある。
請求項3以外の本発明に係わるキャリアライフタイムの測定方法は、トレンチを形成しない場合、あるいは半導体基板の深さ方向に向けて伸びる寸法が5μm未満のトレンチを形成する場合を含む。
トレンチを形成する工程を実施した後に、トレンチ内に絶縁体を充填する工程を実施することが好ましい。
トレンチをエッチングする際に、トレンチ側壁に結晶欠陥が発生する。この結晶欠陥が再結合の中心となり、キャリアが再結合してしまい易い。これにより、キャリアライフタイムの測定値が、測定領域の本来のキャリアライフタイムよりも小さくなってしまうことがある。トレンチ内に絶縁体を充填すると、結晶欠陥をパッシベートすることができるので、結晶欠陥によるキャリアの再結合を防止することができる。キャリアライフタイムの測定精度を向上させることができる。
トレンチを形成する工程を実施した後に、トレンチの側壁にパッシベーションを行う工程を実施することが好ましい。
これにより、トレンチをエッチングする際に発生してトレンチ側壁に残留している結晶欠陥を削減することができる。キャリアライフタイムの測定精度を向上させることができる。
本発明によると、限定された表面領域内での半導体層のキャリアライフタイムを測定することができる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。
(第1特徴) 励起光としてレーザ光40を用いる。
(第2特徴) トレンチ60,70の内面をよう素に浸すことにより、トレンチ60,70の側壁をパッシベーションする。
(第3特徴) IGBTの裏面のコレクタ領域30のキャリアライフタイムと、フィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを個別に測定することができる。
(第1実施例)
本発明を具現化した半導体装置とその製造方法の第1実施例を、図1〜図4を参照して説明する。なお、本実施例は、本発明を、複数の半導体層が積層されている半導体基板のキャリアライフタイムを半導体層毎に測定する方法に適用したものである。
第1実施例のキャリアライフタイムの測定方法の特徴としては、図1に示すように、一対の電極間(電極パッド22,24間や電極パッド32,34間)といった限定された表面領域内(測定領域)のキャリアライフタイムを特定することである。また、IGBTのコレクタ領域30のキャリアライフタイムとフィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを個別に特定することである。
まず、半導体基板を数mm〜数cm単位に切り出した試料を準備する。
本実施例の半導体基板には、IGBTが形成されている。したがって、図1の斜視図に示すように、試料1は、p型不純物の拡散領域であるコレクタ領域30と、n型不純物の拡散領域であるフィールドストップ領域20と、n型のドリフト領域10を備えている。
図2に示すように、試料1を、山型のマウント2に貼り付けて斜めに切り出し(あるいは、研磨し)、コレクタ領域30とフィールドストップ領域20とドリフト領域が斜めに露出している測定斜面1cを形成する。マウント2の斜面が水平方向と成す角度θは、以下のように決定する。すなわち、キャリアライフタイムを測定したい半導体層であるコレクタ領域30が測定斜面1c上に露出している面が、一対の電極パッド32,34(図1参照)を形成することができる面積となるとともに、フィールドストップ領域20が測定斜面1c上に露出している面が、一対の電極パッド22,24を形成することができる面積となる角度θに決定する。角度θが小さい方が、それぞれの半導体層が測定斜面1c上に露出している面が広い。
次に、図3に示すように測定斜面1cにマスクLを配置する。マスクLは、電極パッド22,24,32,34を形成する領域に開孔を形成しておく。マスクLの開孔に、スパッタリングや蒸着等により、電極パッド22,24,32,34を形成する(図1参照)。そして、マスクLを除去する。これにより、図1に示すように、試料1の測定斜面1cのうち、コレクタ領域30が斜めに露出している面に、一対の電極パッド32,34を形成する。また、測定斜面1cのうち、フィールドストップ領域20が斜めに露出している面に、一対の電極パッド22,24を形成する。
上記したように、測定斜面1cと電極パッド22,24,32,34を形成した試料1を準備し、まず、コレクタ領域30のキャリアライフタイムを特定する。
図1に示すように、電極パッド32と電極パッド34の間に、電源50を用いて電圧を印加し、電極間の抵抗値の測定を開始する。なお、電源50の一方の端子に接続されている電極(図示していない)が、電極パッド32に接触している。また、電源50の他方の端子に接続されている電極(図示していない)が、電極パッド34に接触している。
この初期状態では、電極パッド32と電極パッド34の間のコレクタ領域30の表面付近の測定領域のキャリアは、熱平衡状態にある。この状態の電極間の抵抗値をr1とする。
そして、電極パッド32と電極パッド34の間の測定領域にレーザ光40を照射する。
これにより、測定領域のキャリアが励起されて、測定領域に過剰キャリアが発生する。測定領域の電気抵抗が低下する。したがって、電極間の電気抵抗が低下する。測定領域にレーザ光40を照射し続けると、所定時間が経過した後に、発生するキャリアの量と再結合等によって消失するキャリアの量が等しくなり、電極間の電気抵抗が低下しなくなって一定値で安定する。
図4は、経過時間Tに対応する一対の電極間の抵抗値Rの変化を示すグラフである。
抵抗値Rは、時刻t0の初期状態(熱平衡状態)では、r1となっている。時刻t0から測定領域にレーザ光40の照射が開始され、抵抗値Rがr1から低下している。抵抗値Rは、時刻t1でr2に至るまで低下し、その後は低下することなく安定している。
抵抗値Rがr2で安定している状態に至ったら、レーザ光40の照射を停止する。
その後はキャリアが発生しなくなり、測定領域に発生していた過剰キャリアが、次々と再結合等によって消失していく。測定領域の電気抵抗が上昇していく。したがって、電極間の電気抵抗が上昇する。充分な時間が経過すると、過剰キャリアが全て消失し、元の熱平衡状態に戻る。電極間の電気抵抗が、上昇しなくなり、熱平衡状態のときの電気抵抗に戻る。
図4に示すように、時刻t2で、抵抗値Rがr2となっている。時刻t2から測定領域のレーザ光40の照射が停止され、抵抗値Rがr2から指数関数的に上昇している。そして、充分な時間が経過した後には抵抗値Rが初期状態のr1に戻っている。
ここで、測定領域のキャリアライフタイムを測定するための計算式を考察する。
時刻t2でレーザー光40の照射を停止してからの抵抗値の増加幅が(r1−r2)である。抵抗値が、その増加幅の1/eに相当する分だけ熱平衡状態の抵抗値r1よりも少ない抵抗値[r1−(r1−r2)/e]に戻った時刻t3を測定する。時刻t2から時刻t3までの経過時間τにより、測定領域のキャリアライフタイムを算出することができる。このように算出したキャリアライフタイムを、コレクタ領域30のキャリアライフタイムとすることができる。
同様にして、電極パッド22と電極パッド24の間に電圧を印加し、電極間の電気抵抗の測定をしながら、電極パッド32と電極パッド34の間にレーザ光40の照射を開始して停止し、フィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを特定することができる。また、測定斜面1cのうちドリフト領域10が露出している面にも電極パッドを形成することによってドリフト領域10のキャリアライフタイムを特定することもできる。
本実施例のキャリアライフタイムの測定方法によると、一対の電極間の半導体層の表面領域内という限定された測定領域(ローカルなエリア)での電気抵抗の変化を測定することができる。これにより、測定領域のキャリアライフタイムを特定することができる。
また、本実施例のキャリアライフタイムの測定方法によると、複数の半導体層が積層されている半導体基板のキャリアライフタイムを、半導体層毎に測定することができる。コレクタ領域30のキャリアライフタイムと、フィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを個別に測定することができる。各領域半導体層について、キャリアライフタイムが適切であるか否かを評価することができる。
(第2実施例)
本発明を具現化したキャリアライフタイムの測定方法の第2実施例を、図5を参照して説明する。なお、図1のキャリアライフタイムの測定方法で用いる構成と略同一の構成に関しては、同一の番号を付してその説明を省略する。
本実施例でキャリアライフタイムを測定するための試料3は、第1実施例で説明した試料1とほぼ同様の構成であるが、試料3には、トレンチ60,70が形成されている。
第2実施例の測定方法の特徴としては、試料3について、一対の電極間の抵抗値の測定を開始する前に、図5の要部斜視図に示すように、測定斜面1cに露出しているコレクタ領域30とフィールドストップ領域20の境界に沿って、半導体基板の深さ方向に向けて
5μm以上伸びるトレンチ60を、エッチングによって形成する。また、測定斜面1cに露出しているフィールドストップ領域20とドリフト領域10の境界に沿って、半導体基板の深さ方向に向けて5μm以上伸びるトレンチ70を、エッチングによって形成する。各トレンチ60,70に絶縁体を充填する。
そして、第1実施例と同様にしてコレクタ領域30とフィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを測定する。
第2実施例の測定方法では、トレンチ60,70が形成されていることにより、レーザ光40の照射によって一対の電極間の半導体層に発生したキャリアが、測定斜面1cに沿って別の半導体層に移動することを防止することができる。したがって、半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度を向上させることができる。
また、トレンチ60,70をエッチングにより形成するので、各トレンチ側壁にはエッチングに伴う結晶欠陥が発生してしまい易い。この結晶欠陥が再結合の中心となり、測定領域に発生したキャリアが再結合してしまい易い。すると、キャリアライフタイムの測定値が、コレクタ領域30あるいはフィールドストップ領域20の本来のキャリアライフタイムよりも小さくなってしまう。第2実施例の測定方法では、トレンチ60,70内に絶縁体を充填している。これにより、結晶欠陥をパッシベートして結晶欠陥によるキャリアの再結合を防止することができる。半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度を向上させることができる。
(第3実施例)
本発明を具現化したキャリアライフタイムの測定方法の第3実施例を、図6を参照して説明する。なお、図1や図5のキャリアライフタイムの測定方法で用いる構成と略同一の構成に関しては、同一の番号を付してその説明を省略する。
本実施例でキャリアライフタイムを測定するための試料5は、第2実施例で説明した試料3とほぼ同様の構成であるが、試料5では、トレンチ60,70内に絶縁体が充填されていない。トレンチ60,70の内面Y1,Y2がパッシベーションされている。
第3実施例の測定方法の特徴としては、試料5の電極間の抵抗値の測定を開始する前に、トレンチ60とトレンチ70を形成する。そしてトレンチ60の内面Y1とトレンチ70の内面Y2をよう素で浸し、パッシベーションを行なう。これにより、トレンチ60,70のエッチングによる結晶欠陥を減少させ、結晶欠陥でのキャリアの再結合を防止することができる。半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度を向上させることができる。
第1実施例〜第3実施例では、IGBTが形成されている半導体基板の裏面を切り出して試料1とし、コレクタ領域30のキャリアライフタイムと、フィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを測定する場合について説明した。すなわち、複数の半導体層が積層されている半導体基板のキャリアライフタイムを半導体層毎に測定す場合について説明したが、試料は試料1,3,5のように複数の半導体層が積層されているものではなくてもよい。試料が単層であっても、本発明のキャリアライフタイムの測定方法により、一対の電極間という限定された表面領域内の半導体層のキャリアライフタイムを測定することができる。
第1実施例〜第3実施例では、コレクタ領域30のキャリアライフタイムを測定してから、次にフィールドストップ領域20のキャリアライフタイムを測定する場合について説明したが、測定の順序は実施例に限定されるものではない。また、各半導体層に形成されている一対の電極パッドのそれぞれに、一対の電極を同時に接触させ、各半導体層のキャリアライフタイムを同時に測定してもよい。
第2実施例と第3実施例では、半導体層の深さ方向に5μm以上伸びるトレンチ60,70を形成する場合について説明した。トレンチ60,70が半導体層の深さ方向に向けて5μm以上伸びていると、一対の電極間の半導体層に励起光の照射によって発生したキャリアが、測定斜面1cに沿って別の半導体層に移動することを確実に防止することができる。したがって、積層されている半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度を確実に向上させることができる。
なお、トレンチ60,70が半導体層の深さ方向に向けて伸びる寸法が5μm未満であっても、積層されている半導体層毎のキャリアライフタイムの測定精度が向上することがある。トレンチ60,70が半導体層の深さ方向に向けて伸びる寸法は5μm未満であってもよく、上記実施例に限定されるものではない。
第2実施例では、トレンチ60,70内を絶縁体で充填する場合について説明した。また、第3実施例では、トレンチ60,70の壁面をよう素でパッシベーションする場合について説明した。しかしながら、トレンチ60,70内はエッチングしたままの空間であってもよい。また、トレンチ60,70の壁面をよう素でパッシベーションし、さらに、トレンチ60,70内を絶縁体で充填してもよい。また、トレンチ60,70の壁面に絶縁体の膜を形成するだけでもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
キャリアライフタイムの測定方法の第1実施例を説明する図である。 第1実施例の測定方法のうち、測定斜面1cを形成する工程を説明する図である。 第1実施例の測定方法のうち、測定斜面1cに露出しているコレクタ領域30の表面と、測定斜面1cに露出しているフィールドストップ領域20の表面のそれぞれに、一対の電極パッドを形成する工程を説明する図である。 半導体層のキャリアライフタイムを測定する過程で、経過時間Tと一対の電極間の抵抗値Rとの関係を示すグラフである。 キャリアライフタイムの測定方法の第2実施例を説明する図である。 キャリアライフタイムの測定方法の第3実施例を説明する図である。 従来技術について、半導体層のキャリアライフタイムを測定する過程で、経過時間Tとマイクロ波の反射率Mとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1,3,5:試料
1b:裏面
1c:測定斜面
10:ドリフト領域
20:フィールドストップ領域
22,24:電極パッド
30:コレクタ領域
32,34:電極パッド
40:レーザ光
50:電源

Claims (5)

  1. 半導体層のキャリアライフタイムを測定する方法であり、
    その半導体層の表面に一対の電極を接触させる工程と、
    その一対の電極間の抵抗値を繰返し測定し続ける抵抗値測定工程と、
    その抵抗値測定工程の途中で、少なくとも前記一対の電極間の半導体層の表面に励起光の照射を開始して停止する励起光照射工程と、
    励起光の照射開始前に測定された抵抗値をr1とし、励起光の照射開始後に抵抗値が低下して安定した期間に測定された抵抗値をr2としたときに、励起光照射停止タイミングから、測定された抵抗値がr1−(r1−r2)/eまで上昇するのに要する時間tを測定することによって半導体層のキャリアライフタイムを特定する工程と、
    を備えているキャリアライフタイム測定方法。
  2. 複数の半導体層が積層されている半導体基板のキャリアライフタイムを半導体層毎に測定する方法であり、
    半導体基板を斜めに切り出し、各々の半導体層が斜めに露出している測定斜面を形成する工程と、
    その測定斜面に露出している各々の半導体層の表面に一対の電極を接触させる工程と、
    各々の半導体層に接触している一対の電極間の抵抗値を繰返し測定し続ける抵抗値測定工程と、
    各々の半導体層の抵抗値測定工程の途中で、少なくとも前記一対の電極間の半導体層の表面に励起光の照射を開始して停止する励起光照射工程と、
    各々の半導体層について、請求項1に記載の前記時間tを測定することによって各々の半導体層のキャリアライフタイムを特定する工程と、
    を備えている特徴とするキャリアライフタイムの測定方法。
  3. 前記抵抗値測定工程に先立って、
    前記測定斜面に露出している隣接する半導体層の境界に沿って、半導体基板の深さ方向に向けて5μm以上伸びるトレンチを形成する工程を実施することを特徴とする請求項2のキャリアライフタイムの測定方法。
  4. 前記トレンチを形成する工程を実施した後に、
    前記トレンチ内に絶縁体を充填する工程を実施することを特徴とする請求項3のキャリアライフタイムの測定方法。
  5. 前記トレンチを形成する工程を実施した後に、
    前記トレンチの側壁をパッシベーションする工程を実施することを特徴とする請求項3又は4のキャリアライフタイムの測定方法。
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