JP2008304586A - リアプロジェクションスクリーン用光偏向素子 - Google Patents

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龍男 内田
Toru Kawakami
徹 川上
Yoshito Suzuki
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Abstract

【課題】光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンに、小入射角度のみならず大入射角度の入射光でも屈折・全反射させて垂直方向に偏向でき、かつ容易に製造可能であるリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子を提供する。
【解決手段】屈折型シリンドリカルフレネルレンズ9、ハイブリッド型CFL、全反射型CFL8の計3種から光入射側と光出射側とで1種ずつ重複を許して選ばれた計2種を互いに直交させて積層した全9種類の直交積層CFLからなる光偏向素子7であり、いずれもロール転写法等により超大画面スクリーンに容易に対応できる。望ましくは縦横双方向視野角独立制御可能なフライアイレンズ等やブラックマスク層と併用する。またD型拡散フィルムを加えて上記3種のCFLを各1枚のみとすることで、さらなる超大画面スクリーンへも容易に対応できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、リアプロジェクション(略してリアプロ)スクリーン用光偏向素子に関し、詳しくは、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンに入射する光をスクリーン法線方向に偏向する機能をもつリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子、及び、縦方向又は横方向どちらか一方の光入射方向を、スクリーンに対し垂直に偏向する機能をもつリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子のみで機能するリアプロジェクションスクリーンに関する。
従来のリアプロジェクションスクリーンの1例を図1に示す。これは、光学エンジン1からの入光側から順に、フレネルレンズ2、レンティキュラレンズ3、ブラックマスク4、拡散フィルム5、あるいはさらに反射防止膜6を積層した構造を有する。
光偏向素子として用いられるフレネルレンズ2は、レンズ光軸方向の一端部が平面形状とされ、他端部が、1個のレンズをレンズ光軸に垂直な面で切断して細分し、細分したもの同士の相互干渉がないとみなして、これらをレンズ主平面に押付けてできる形(複数の環状レンズ部分が同心円状に配列された形)の面形状とされている。光学エンジン1から出射してフレネルレンズ2へ入射した光は、フレネルレンズ2の面形状および屈折率の設定によって制御された方向に屈折され、スクリーン法線方向の光となって出射する。
集光素子として用いられるレンティキュラレンズ3は、レンズ光軸方向の一端部がシリンドリカル凸レンズ面を複数並列に配置してできる形の面形状とされ、他端部が平面形状とされている。この例ではスクリーン内のシリンドリカル凸レンズの長手方向がスクリーン縦方向(図1の紙面に垂直な方向)に平行とされている(直交とされる場合もある)。フレネルレンズ2から出射してレンティキュラレンズ3へ入射した光(スクリーン法線方向の光)はレンティキュラレンズ3の面形状および屈折率の設定によって制御された方向に屈折され、ブラックマスク4の縦縞状の開口部に集光した後スクリーン横方向に拡散して出射する。
拡散フィルム4は、透明媒体に微粒子等を分散させたもの(以下、P型拡散フィルムという)、および、屈折率の相異なる層がフィルム面内方向に交互に並んだ内部構造をもつもの(以下、D型拡散フィルムという)がある。
P型拡散フィルムは、入射してきた光を微粒子等のミー散乱により不特定の方向へ拡散させる。一方、D型拡散フィルムは、その内部構造により、特定の方向から入射してきた光を特定の方向へ拡散させる。図1の拡散フィルム5にD型拡散フィルムを用いる場合、スクリーン縦方向とスクリーン横方向の両方向で十分な視野角を得るために、拡散方向特性の異なる複数のD型拡散フィルムを重ね合わせたものを用いる必要がある。
ブラックマスク4の開口部を出てスクリーン横方向に拡散した光は拡散フィルム5を通過することによりスクリーン縦方向にも拡散し、観察者に向かう。
しかし、これには、次のような問題があった。
P型拡散フィルムの場合は微粒子等のミー散乱による拡散であることから、(a)解像度の低下、(b)シンチレーションの発生、(c)拡散光強度分布がガウス的分布であることによる明るさの不均一、(d)微粒子からの後方散乱による明所コントラストの低下等の問題があり、また、拡散角度範囲が不十分なため視野角を拡大するのが困難である。
一方、D型拡散フィルムの場合は、微粒子を用いず、拡散光強度分布がトップハット的分布であることから、前記(a)〜(d)の問題はないが、視野角を拡大するために多層に重ねる必要があるため、フィルム相互界面での後方散乱による明所コントラストの低下と、拡散フィルムの多層重ね合わせによる厚さの増加にともなう表示画像の解像度の低下が問題となる。
そこで、拡散フィルムを用いないスクリーンが提案されている(例えば特許文献1,2など)。これは、図1において、拡散フィルム5をなくし、かつ、レンティキュラレンズ3に代えて、集光拡散素子としてフライアイレンズを用い、かつ、ブラックマスク4の開口部を縦縞状開口部から点孔状開口部へ変更したものである。
このスクリーンにおいて、フライアイレンズは、光軸方向の一端部が回転軸対称のレンズ単位胞を同一平面上に複数個すきまなく配列した面形状とされ、他端部が平面形状とされている。フレネルレンズから出射してフライアイレンズへ入射した光(スクリーン法線方向の光)はフライアイレンズの面形状および屈折率の設定によって制御された方向に屈折され、ブラックマスクの点孔状の開口部に集光した後スクリーン縦横方向に拡散して出射する。
しかし、上述のフライアイレンズの拡散をスクリーンの位置に対して均一にするには、フライアイレンズへの入射光の方向を全て揃える必要があり、この機能を実現しているのが、フレネルレンズである。しかし、大画面用リアプロジェクションスクリーンになると、このフレネルレンズ用の金型作製が非常に困難となる。なぜなら、この金型は、長いアームに付けられたバイトによって、複数の同心円環状レンズ(又は、同心円環状プリズム)の面形状を、バイトの角度を変えながら、高精度に削り出してゆくものであり、現状装置では、このアームの長さは、世界最大級でも2m程度である。よって、フレネルレンズ光軸をスクリーンの中心位置に設置して作れる最大級スクリーンサイズは、縦横比9:16の場合は、1.96m×3.48m(約157inch)である。薄型リアプロジェクションスクリーン用の偏心フレネルレンズの場合は、これよりさらに小さくなっていく。これが問題である。
さらに、上述のスクリーンでは、光学エンジンからの光をフレネルレンズでもってスクリーン法線方向の光に変換しているから、リアプロジェクションディスプレイが薄型かつ大画面になると、光学エンジンからスクリーンへの入射光の入射角度が大きくなり、フレネルレンズのレンズパワー(屈折力)が不足して、光学エンジンからスクリーンへの入射光をスクリーン法線方向に平行な光に変換できなくなる問題がある。
この問題の解決手段として、フレネルレンズにおいて、複数の環状レンズ部分が同心円状に配列された形の面形状素子、または複数の環状プリズムが同心円状に配列された形の面形状(環状プリズムアレイ面形状)素子が、屈折に加え全反射も可能としたされてなるハイブリッド型フレネルレンズおよび全反射型フレネルレンズが知られている。
全反射によれば屈折による場合の2倍の角度で光の進路を偏向させることができる。そこで、全反射型フレネルレンズの環状プリズムアレイ面形状側を入光側とし、屈折率およびプリズム断面形状を最適化することにより、光学エンジンから大きな入射角度で入射してきた光を、屈折型フレネルレンズを用いた場合よりも大きく偏向させ、スクリーン法線方向に平行な光に変換して出射させることが可能である。
特開2005−141202号公報 特開2006−139142号公報
前記屈折型、ハイブリッド型および全反射型の各フレネルレンズは、透光平板の片面に半径方向の1ピッチの断面形状がプリズム形状になる凹凸条を小さいピッチで同心円状(あるいは同心円弧状)に複数刻設して製造される。その製造には、切削バイトを円周方向に走行させて前記凹凸条を刻設する装置が用いられる。しかし、スクリーンが大画面になると、その製造装置が大規模なものとなり、また、複数の同心円(あるいは同心円弧)の個々に異なるプリズム形状に対応して切削バイトを交換する必要があるため、製造が困難であるという問題がある。
さらに、既に提案されているフライアイレンズ型の拡散スクリーンの場合、レンズ単位胞全体に、スクリーン法線方向の光が入射しなければ設計通りの拡散特性が得られないが、薄型大画面の大角度入射リアプロジェクションスクリーンの場合、全反射フレネルにより、スクリーン法線方向へ光の方向を変えると、光がフライアイレンズに入射する部分と入射しない部分が、全反射フレネルの同心円パターンに合わせて発生する。大角度になればなるほど、この光が入射するリング状パターンの一部の幅と、光が入射しないリング状パターンの一部の幅の比率(デューティ比)が悪化し、設計通りの拡散特性が得られないだけでなく、場所によって、拡散特性が大きく変化してしまう大問題が発生することになる。
本発明は上述の問題を解決し、光学エンジンからの光を、大画面のリアプロジェクションスクリーン法線方向に変換する(偏向する)容易に製造可能な、大画面対応リアプロジェクションスクリーン用光偏向素子および、屈折と全反射を応用した薄型大画面の大角度入射リアプロジェクションスクリーン対応の容易に製造可能な光偏向素子、さらに、上記大角度入射対応スクリーン用光偏向素子を用いたリアプロジェクションスクリーンの拡散素子として、フライアイレンズ(または直交積層レンティキュラレンズ)等のマイクロレンズアレイ(または直交積層シリンドリカルレンズアレイ)を用いても、レンズ単位胞の設計通りの拡散特性が、スクリーン全体で均一に得られる容易に製造可能な大角度入射対応リアプロジェクションスクリーン用光偏向素子を提供することを目的とする。
発明者らは前記目的を達成する手段を鋭意検討し、その結果、前記屈折型、ハイブリッド型および全反射型の各フレネルレンズと光学的に等価であり、かつこれよりも格段に容易に製造できる光偏向素子として、次の3種のシリンドリカルフレネルレンズ、すなわち
1)屈折型シリンドリカルフレネルレンズ、
2)ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ、
3)全反射型シリンドリカルフレネルレンズ、
のうちから、光入射側とされる1種と光出射側とされる1種との計2種を、重複を許して選択し、該選択された2種を互いに直交させて積層した全部で9通り(全9種類)の直交積層シリンドリカルフレネルレンズを創案した。
屈折型シリンドリカルフレネルレンズは、レンズ光軸方向の一端部が平面形状とされ、他端部が、1個のシリンドリカルレンズをレンズ光軸に垂直な面で切断して細分し、細分したもの同士の相互干渉がないとみなして、これらをレンズ主平面に押付けてできる形(複数の直線状レンズ部分が並列に配置された形)の面形状とされたものである。
さらに、この直線状レンズ部分の形状の曲線が、ほぼ直線とみなされるため、曲線を直線で近似した屈折型プリズムアレイの面形状としたものもある。この直線状レンズ(または、直線状屈折型プリズム)のアレイの面形状は、屈折型シリンドリカルフレネルレンズの光の出射側に形成される。
2枚の屈折型シリンドリカルフレネルレンズを直交させるとは、例えば図2に示すように、1枚目の屈折型シリンドリカルフレネルレンズ21の直線状屈折型レンズ部(または、直線状屈折型プリズム部分)の長手方向を2枚目の屈折型シリンドリカルフレネルレンズ22のそれと互いに直交させることを意味する。
ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズは、前記屈折型シリンドリカルフレネルレンズの入射角が大きくなるレンズの端の部分において、全反射型の直線状プリズムを、屈折型の直線状プリズムの間に混在させたもので、この混在させる割合は、低角度入射側では、屈折型の直線状プリズムがほぼ100%で、高角度入射側へ行くに従って、屈折型直線状プリズムの混在割合が次第に減少し、全反射型直線状プリズムの混在割合が次第に増加していき、最後に、ほぼ100%になるものである。この表面形状は光の入射側へ形成される。
ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズと、屈折型シリンドリカルフレネルレンズを直交させるとは、1枚目のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの光入射側の直線状屈折型と全反射型との混在したプリズム部分の長手方向と、2枚目の屈折型シリンドリカルフレネルレンズの光出射側の直線状プリズム(レンズ)部の長手方向を直交させることを意味する。なお、この積層の貼り合わせ面は、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの光出射側と、屈折型シリンドリカルフレネルレンズの光入射側であり、両方とも平面であるため、2つのフレネルレンズの屈折率が同じであれば、積層界面(貼り合わせ界面)がなくなり、内部での多重反射による解像度低下や迷光が発生しない長所がある。
全反射型シリンドリカルフレネルレンズは、前記のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズよりさらに、大角度入射専用に設計したもので、入射角度が約50°以上で有効に機能する。原理的に約50°〜90°入射で使用可能である。構造は前記ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの全反射型直線状プリズム(またはレンズ)のみで構成したものであり、形状は、光の入射側のみに存在し、光の出射側は平面である。
全反射型シリンドリカルフレネルレンズと、屈折型シリンドリカルフレネルレンズを互いに直交させるとは、全反射型シリンドリカルフレネルレンズの光入射側の直線状全反射型プリズム(またはレンズ)の長手方向と、屈折型シリンドリカルフレネルレンズの光の出射側の直線状屈折型プリズム(またはレンズ)の長手方向とを、互いに直交させることを意味する。なお、この積層の貼り合わせ面は、全反射型シリンドリカルフレネルレンズの光出射側と屈折型シリンドリカルフレネルレンズの光入射側であり、両方とも平面であるため、2つのフレネルレンズの屈折率が同じであれば、積層界面(貼り合わせ界面)がなくなり、内部での多重反射による解像度低下がなく、さらに迷光が発生しない長所がある。
上記シリンドリカルフレネルレンズの製造は、ロール転写法によるため大画面に容易に対応できるものであるが、ローラの長さにも制限があるため、縦横比の異なる超大画面スクリーンを考えると、縦横の長さで短い方をローラの長さとし、ローラの回転方向を長い方(の延在方向)としたシリンドリカルフレネルレンズのみを用いて構成できるリアプロジェクションスクリーンが、直交積層シリンドリカルフレネルレンズシステムよりも、大画面に対応できることになる。縦横比9:16のシリンドリカルフレネルレンズ1層システムは、直交2層積層システムの約2倍のサイズに対応可能である。発明者らは前記直交2層積層シリンドリカルフレネルレンズシステムに加え、さらに超大画面リアプロジェクションスクリーンを達成する手段を鋭意検討し、その結果、D型拡散フィルムの優れた特性である入射角に無依存なトップハット的拡散特性を応用することにより、1層のみのシリンドリカルフレネルレンズ構成のリアプロジェクションスクリーンを創案した。横方向が長いスクリーンの場合、最初に縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズで縦方向のみ光の角度をスクリーンに垂直に変換する。次に縦方向の集光拡散を横方向の長いスクリーンに有利なレンティキュラレンズで行い、外光対策としてストライプ状ブラックマスクを設ける。この状態では横方向の光偏向用シリンドリカルフレネルレンズを用いていないため、スクリーンヘの入射角は、スクリーンの横方向の位置に対して変化している。
しかしこの変化がD型拡散フィルムの入射角度範囲内に入っていれば、横方向拡散に関して入射角に依存しないトップハット的拡散が実現することになり、横方向の光偏向用シリンドリカルフレネルレンズをなくすことが可能となり、縦横比9:16の場合、約2倍サイズのリアプロジェクションスクリーンが達成できる。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
請求項1記載の本発明は、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、2枚の屈折型シリンドリカルフレネルレンズを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項2記載の本発明は、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズと屈折型シリンドリカルフレネルレンズとを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなり、前記ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの直線状屈折型プリズムと直線状全反射プリズムのペアのアレイ面形状が入光側(光入射側)になることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項3記載の本発明は、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折および全反射させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、2枚のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなり、前記直交され積層された2枚のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの直線状屈折型プリズムと直線状全反射プリズムのペアのアレイ面形状が入光側(光入射側)になることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項4記載の本発明は、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折および全反射させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、全反射型シリンドリカルフレネルレンズと屈折型シリンドリカルフレネルレンズとを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなり、前記全反射型シリンドリカルフレネルレンズの直線状プリズムアレイ面形状の端部が入光側(光入射側)になることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項5記載の本発明は、前記集光素子または集光拡散素子が、フライアイレンズからなる集光拡散素子であり、前記直交積層シリンドリカルフレネルレンズは、その全反射型シリンドリカルフレネルレンズの直線状プリズムの長手方向がスクリーン横方向に対して傾斜するように配置されることを特徴とする請求項4に記載のリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項6記載の本発明は、前記集光素子または集光拡散素子が、フライアイレンズからなる集光拡散素子であり、前記フライアイレンズのレンズ単位胞の縦サイズと横サイズが相異なり、かつ同レンズ単位胞の縦方向焦点距離と横方向焦点距離が相異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項7記載の本発明は、請求項6において、前記フライアイレンズが、その縦方向集光面と横方向集光面のいずれか一方または両方に、ストライプ状、矩形状、楕円形状のいずれかの形状の開口の配列からなる開口アレイをなす一層または二層のブラックマスク層を有することを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項8記載の本発明は、請求項5,6,7のいずれかにおいて、前記フライアイレンズに代えて直交積層レンティキュラレンズとしたことを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項9記載の本発明は、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折および全反射させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、屈折型シリンドリカルフレネルレンズ、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ、全反射型シリンドリカルフレネルレンズの計3種のうちから光入射側と光出射側とで1種ずつ重複を許して選ばれた計2種を互いに直交させて積層した全9種類の直交積層シリンドリカルフレネルレンズから、請求項1,2,3,4,5にそれぞれ1種類ずつ記載された計5種類を除いた残りのうちのいずれか1種類の直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子である。
請求項10に記載の本発明は、屈折型、ハイブリッド型及び全反射型シリンドリカルフレネルレンズ3種類のうち1種類のみの1層を縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズとして用い、縦方向集光拡散用レンティキュラレンズとストライプ状ブラックマスク及び横方向拡散用D型拡散フィルムより構成されたことを特徴とするリアプロジェクションスクリーンである。
これは、詳しくは、1層のみのシリンドリカルフレネルレンズスクリーンであり、光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射角を縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズによって、縦方向の入射角のみ、スクリーンの垂直方向に変換し、次に縦方向集光拡散用レンティキュラレンズにより縦方向の拡散を行い、集光線上でストライプ状ブラックマスクによる外光対策を施し、最後にD型拡散フィルムの入射角に無依存なトップハット的拡散性により横方向拡散を実現することを特徴とするリアプロジェクションスクリーンである。なお縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズとして、屈折型、ハイブリッド型、及び全反射型を含む。
請求項11に記載の本発明は、請求項10に記載のリアプロジェクションスクリーンにおいて、縦方向集光拡散用レンティキュラレンズに対して縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズを傾斜させて配置したことを特徴とするリアプロジェクションスクリーンであり、詳しくは、縦方向拡散の均一性をより改善するために、縦方向集光拡散用レンティキュラレンズに対して縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズを傾斜させて配置したことを特徴とするリアプロジェクションスクリーンである。
請求項12に記載の本発明は、請求項10又は11に記載のリアプロジェクションスクリ一ンにおいて縦方向と横方向を入れ替えたことを特徴とするリアプロジェクションスクリーンである。
本発明によれば、光学エンジンから大きな入射角度で入射してくる光をスクリーン法線方向に偏向できる光偏向素子であって、しかも容易に製造できる大画面スクリーン対応の光偏向素子が得られる。
さらに、より大画面スクリーン対応のための、縦方向又は横方向のみスクリーン垂直方向に光の入射方向を偏向する光偏向素子でも機能する超大画面対応リアプロジェクションスクリーンが得られる。
本発明の光偏向素子は、1)屈折型シリンドリカルフレネルレンズ、2)ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ、3)全反射型シリンドリカルフレネルレンズの3種のうちから、重複を許して、任意の2種を選択し、該選択した2枚のシリンドリカルフレネルレンズの直線状屈折型または直線状全反射型レンズ(もしくはプリズム)、さらには、これらの混在光学素子の長手方向を互いに直交させて、積層した、直交積層(略して直交)シリンドリカルフレネルレンズである。よって、光入射側から1枚目のシリンドリカルフレネルレンズの選択数は3種、2枚目のそれも3種あるので、全体で9通り(全9種類)の直交シリンドリカルフレネルレンズが考えられる。本発明はこれら9種類の直交積層シリンドリカルフレネルレンズを全て包含する。
これらの面形状は、いずれも直線状の凹凸条(凹凸断面が直線状に延在した条)の平行配列からなるので、製造方法として、かかる凹凸条の型形状をロール面に刻設したロールで透明平板を圧延することにより、直線状の凹凸条を透明平板表面に転写するロール転写法を採用できる。ロール転写法は、凹凸条の形状が条ごとに違っても、一度の圧延で全条転写でき、極めて容易かつ能率的である。この点は、直交積層シリンドリカルフレネルレンズが、大画面(現状では縦×横=約2m×約4mまで)のスクリーンに呼応して、大面積のものになっても、同様である。
図2は、請求項1記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。図2の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ23は、フレネルレンズ光軸近傍を使用するため、低入射角の光学エンジン1に適した構成である。光学エンジン1の設計は容易で無理がないが、薄型リアプロジェクションスクリーンには不向きな構成である。また、図2の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ23は、2枚の屈折型シリンドリカルフレネルレンズ21,22間に空気界面が存在するため、解像度で迷光の問題が存在するタイプである。
図3は、請求項2記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。この形態は、大角度入射に対応すべく、光入射側の縦方向光偏向素子として図2の屈折型シリンドリカルフレネルレンズ21に代えて、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ24を用いるものである。ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ24には全反射型直線状プリズム26と屈折型直線状プリズム27とが混在する。一方、光出射側の横方向光偏向素子としたシリンドリカルフレネルレンズは、光軸近傍の低角度入射であるために、屈折型シリンドリカルフレネルレンズ22で対応可能である。
もっとも、図3において、光出射側の横方向光偏向素子として、屈折型シリンドリカルフレネルレンズ22に代えてハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズを用いることもできる(請求項3記載の本発明に対応:図示省略)。
図3の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ(ハイブリッド型+屈折型構成)25は、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ24と屈折型シリンドリカルフレネルレンズ22の貼り合わせ面(積層面)がどちらも平面であるため空気界面が発生しない。これらハイブリッド型、屈折型の計2枚のシリンドリカルフレネルレンズの屈折率をマッチングさせれば、内部界面がなくなるため、内部反射がなくなり、解像度低下を防ぎ、迷光を低減することができる長所がある。
しかし、図3に示した形態のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズは、入射光の一部が光偏向されない問題点がある。よって、光の利用効率が悪く、迷光が発生し、解像度が低下する。この問題を解決し、さらに薄型リアプロジェクションスクリーンに対応するために、大角度入射対応型としたのが請求項4記載の発明である。
図4は、請求項4記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。この形態をなす直交積層シリンドリカルフレネルレンズ(全反射型+屈折型構成)29は、図3(請求項2に対応)において、光入射側のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ24をさらに大角度入射(50°〜90°入射)専用にするため全反射型シリンドリカルフレネルレンズ28へ変更した形態であり、スクリーンの下側から上側まで全て全反射型直線状プリズム26(または全反射型直線状レンズ)によって、光の方向を変えるものであり、入射光の全てを偏向することができる。
大角度入射専用であるので、超薄型リアプロジェクションスクリーンに適している。
全反射型直線状プリズム26(または全反射型直線状レンズ)からなる面形状は光入射側のみに存在するため、光出射側の屈折型シリンドリカルフレネルレンズ22との貼り合わせ面に空気界面が発生しない長所があることは、図3(請求項2対応)の形態と同様である。
ただし図4の左側に示すように光学エンジン1からの光が、全反射型シリンドリカルフレネルレンズ28によって偏向させられると、W1の幅の直線状の領域には光が存在するが、W2の幅の直線状の領域には、光が存在しない。
リアプロジェクションスクリーン用の拡散フィルムとして、この光偏向素子(図4の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ29)の出射側に、P型拡散フィルムやD型拡散フィルム等の拡散フィルムを用いる場合、特に問題は発生しないが、フライアイレンズや直交積層レンティキュラレンズ等のマイクロレンズからなる集光拡散素子を用いる場合、拡散特性に重大な問題が発生する。なぜなら、この集光拡散素子の設計拡散特性は、レンズ全体に光が入射した場合に得られるものであり、レンズの一部にしか光が入射しない場合、設計通りの拡散特性は得られず、スクリーン内の場所により異なる拡散特性となり、非常に不均一な拡散特性分布となるからである。
上記問題を解決するための設計法を図5を用いて説明する。図5は、図4の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ29の光出射側に集光拡散素子として設置したフライアイレンズ17の一部分(5×5個のレンズ単位胞20を有する部分)を光入射側から見た様子を示す。レンズ単位胞20の大きさは横LP1(フライアイレンズ横ピッチ)×縦LP2(フライアイレンズ縦ピッチ)である。いま、斜線部とした幅W1の直線状ストライプ領域だけに光が入射し、非斜線部とした幅W2の直線状ストライプ領域には光が入射してこない。図5の左上のレンズ単位胞20に着目する。これを縦に4等分した領域a、b’、c’、d’の各領域の大きさは横LP1×縦LP2/4である。
問題となるのは、左上の1個のレンズ単位胞20中の領域aにのみ光が入射し、領域b’、c’、d’には光が入射していないため、このレンズ単位胞のみでは、レンズ設計通りの拡散特性が得られない点である。しかし、この5×5の領域(フライアイレンズ17の部分)が、スクリーンの1画素(画素の縦ピッチPP2、横ピッチPP1)内に入っている場合、図示のように、bはb’と等価の拡散特性を、cはc’と、dはd’と、それぞれ等価な拡散特性を実現するから、1画素全体でみると、設計通りの拡散特性が実現する。
図5は、4本のストライプ状光入射領域で、1つのレンズ単位胞全体をカバーするように設計した例である。このとき、ストライプ状光入射領域のストライプピッチSP(=W1+W2)は、図5より、4×SP=5×LP2、を満たす。n本のストライプ状光入射領域で1つのレンズ単位胞全体をカバーする場合、次式の条件を満たせばよい。
n×SP=(n+l)×LP2≦PP2 ‥‥(1)
図5は式(1)においてn=4とした場合である。また、光が入射してくる直線状ストライプ領域の幅W1と光が入射してこない直線状ストライプ領域の幅W2の比は、W1:W2=1:n、として設計する(図5ではW1:W2=1:4)。よって、LP2=n×W1とSP=(n+1)×W1との最小公倍数n×(n+1)×W1が画素の縦ピッチPP2以内に収まっていれば、すなわち次式が成立すれば、レンズ単位胞全体がカバーされる。
n×(n+1)×W1≦PP2 ‥‥(2)
式(1)、(2)はほぼ同等の意味をもつ。式(1)または(2)を満足すれば、図4に例示されたような直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなる請求項4記載の本発明の光偏向素子からの出射光を受ける集光素子または集光拡散素子として、フライアイレンズ(または直交積層レンティキュラレンズ)を適用できる。
光が入射してくる直線状ストライプ領域のパターンとフライアイレンズとの縦横の位置関係については、ピッチが正しく設定されてさえいれば、互いにズレてもレンズ単位胞全体がカバーされるため、位置合わせの必要はない。
もっとも、レンズピッチのバラツキや光が入射してくる直線状ストライプ領域のパターンのバラツキ等を考慮すると、より強力な拡散特性均一化のメカニズムが望ましい。
これを実現する手段が請求項5記載の本発明である。請求項4記載の本発明に係る光偏向素子は、光が入射してくる直線状ストライプ領域の複数本(n本)でフライアイレンズのレンズ単位胞全体をカバーできるものであるのに対し、請求項5記載の本発明に係る光偏向素子は、光が入射してくる直線状ストライプ領域の1本のみでもレンズ単位胞全体をカバーできるものである。
図6は、この請求項5記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。
図6に示す直交積層シリンドリカルフレネルレンズ7は、図4に示されたそれ(直交積層シリンドリカルフレネルレンズ29)を、スクリーン法線方向12の周りに角度θICCだけ回転させた、すなわちスクリーン縦方向10から角度θICCだけ傾斜させた状態となるように設置したものである。つまり、図4の配置状態は図6においてθICC=0°とした場合に対応するといえる。なお、図6では、スクリーン正面から見た光偏向素子7の形状はスクリーンに必要とされる長方形(例えば、横:縦=16:9の長方形)としている。
図6に示した光入射側の全反射型シリンドリカルフレネルレンズ(斜め縦方向光偏向素子)8によって、光の方向が偏向した後の光が該偏向の直後に入射する面内に織りなすパターンは、図6の左下に示した光学メカニズムによって、スクリーン横方向11に対してθICCだけ傾斜した直線状ストライプパターンとなり、光出射側の屈折型シリンドリカルフレネルレンズ(斜め横方向光偏向素子)9によって、光の方向をスクリーン法線方向に偏向させられて、スクリーン法線方向の光16となって、出射することになる。このθICCだけ傾斜した直線状ストライプパターンが、光偏向素子7の光出射側に設置する拡散素子に入射することになる。この拡散素子として、P型拡散フィルムやD型拡散フィルム等を用いた場合、図4の光偏向素子29と同様、問題はないが、拡散素子として、集光拡散素子であるフライアイレンズや直交積層レンティキュラレンズを用いた場合、図4の光偏向素子29と同様な問題が発生する。
図4の光偏向素子29ではn本の直線状ストライプパターン(n本の光が入射してくる直線状ストライプ領域からなる)が式(1)または(2)を満たすようにする設計法により上記問題が解決されるが、図6の光偏向素子7では、傾斜した1本の直線状ストライプパターンのみでも上記問題が解決されるので、デバイスのバラツキ等に対するトレランス性が高いという長所を有する。
以下、上記問題を生じさせる光学メカニズムと上記問題を解決するための設計法について説明する。
図7は、図6の光偏向素子29から出射したスクリーン法線方向の光16がフライアイレンズ17の入射面に入射した場合の状態を示す立体模式図である。斜線部とした光入射領域18は、前記傾斜した直線状ストライプパターンのうちの1本である。該傾斜(すなわち請求項5にいう「傾斜」)の角度は前記θICCである。なお、フライアイレンズ17の出射面にはピンホール19付きブラックマスク4が付設されている。
フライアイレンズ17をなす複数個のレンズ単位胞20のいずれの1個をみても、その1個の入射面全体は光入射領域18でカバーされないから、その1個のみでは設計どおりの拡散特性が得られない。しかし、スクリーン上の1画素の領域内に横×縦の個数がn×n個以上であるレンズ単位胞20が存在し、うちn×n個が光入射領域18との交差部を1つずつ有する場合に、光入射領域18を前記交差部の個数(=n×n個)以上の個数に分割し、その分割片を全部集めて統合した領域が、1個のレンズ単位胞20の入射面全体あるいはさらにそれ以上をカバーできれば、1画素全体の拡散特性は、設計どおりのものとなる。
前記光入射領域の分割片を統合した領域が、1個のレンズ単位胞の入射面全体をカバーできるようにする設計について図8〜10を用いて説明する。これらの図は、図7と同様の光入射状態の例を示す部分背面図である。同図において、W1は光が入射してくる直線状ストライプ領域(光入射領域18)の幅、SPは光入射領域18のピッチ、PP1は画素の横ピッチ、PP2は同縦ピッチ、LP1はフライアイレンズ17の横ピッチ(レンズ単位胞20の横サイズ)、LP2は同縦ピッチ(同縦サイズ)、θICCは請求項5にいう「傾斜」の角度である。なお、同図には前記設計の議論に必要な部分のみを示した。
図8はn=PP2/LP2=1の場合を示す。図8(a)は図7に対応するCase1(:n=PP1/LP1=4の場合)を示す。図8(a)では、光入射領域18の6個の分割片a,b,c,d,e,fが、代表としたレンズ単位胞(代表レンズ単位胞)20Aの入射面全体の分割領域a, b',c',d',e',f'をそれぞれカバーできている。分割片a,b,c,d,e,fと分割領域a, b',c',d',e',f'とはそれぞれ、互いに同形でかつレンズ単位胞の入射面内における位相も互いに同じであるから、拡散特性的に等価である。よって、代表レンズ単位胞20Aの入射面全体に光が入射した設計どおりの拡散特性が得られる。図8(b)はCase2(:n=PP1/LP1=3の場合)、図8(c)はCase3(:n=PP1/LP1=2の場合)をそれぞれ示す。Case1と同様、代表レンズ単位胞20Aの入射面全体に光が入射した設計どおりの拡散特性が得られる。なお、傾斜の角度θICCをCase番号の昇順に大きくした。
この条件(前記設計どおりの拡散特性が得られる条件)は、次式の成立下で満たされる。
sinθICC=W1/LP1 ‥‥(3)
=PP1/LP1 ‥‥(4)
tanθICC=LP2/{(n−1)×LP1} ‥‥(5)
式(5)より、レンズ単位胞の横個数nが大きくなると傾斜の角度θICCは小さくなる。図8の状態および式(3)、(4)、(5)が有効なのは、θICC≦tan-1(LP2/LP1)の場合である。
一方、θICC≧tan-1(LP2/LP1)の場合に有効な状態の例を図9に示す。図9はn=PP1/LP1=1の場合であり、(a)はCase4(:n=PP2/LP2=2)、(b)はCase5(:n=PP2/LP2=3)、(c)はCase6(:n=PP2/LP2=4)である。なお、Case4はCase3と同じ設計である。図9の状態は次式の成立下で実現する。
cosθICC=W1/LP2 ‥‥(6)
=PP2/LP2 ‥‥(7)
tanθICC=(n−1)×LP2/LP1 ‥‥(8)
式(8)より、レンズ単位胞の縦個数nが大きくなると傾斜の角度θICCは大きくなる。
図8、図9は、スクリーン上の1画素分の領域を1本の光入射領域(光が入射してくる直線状ストライプ領域)18が横断または縦断する間に、1つの代表レンズ単位胞20Aが合成される(この「合成される」とは、代表レンズ単位胞20Aの入射面全体に光が入射したのと等価な状態が得られることを意味する)設計である。
前記合成される対象になる代表レンズ単位胞20Aの横個数kの値が2である場合を図10に、同縦個数kの値が2である場合の設計例を図11にそれぞれ示す。
図10に例示された状態は次式(9)〜(11)の成立下で実現する。また、図11に例示された状態は次式(12)〜(14) の成立下で実現する。
sinθICC=W1/LP1 ‥‥(9)
=PP1/LP1 ‥‥(10)
tanθICC=k×LP2/{(n−1)×LP1} ‥‥(11)
cosθICC=W1/LP2 ‥‥(12)
=PP2/LP2 ‥‥(13)
tanθICC=(n−1)×LP2/(k×LP1) ‥‥(14)
前図8に係る式(5)は式(11)においてk=1とした場合に該当し、前図9に係る式(8)は式(14)においてk2=1とした場合に該当する。フライアイレンズ17のパターンと傾斜した光入射領域18のパターンとの相互位置ずれは問題とならない。理想形態では式(9),(10),(11)か、式(12),(13),(14)か、が成立するように設計すれば問題はない。なお、nやnあるいは、k1やが自然数であるためθICCに許される角度値は離散的となるのであるが、これは光入射領域18をなす直線状ストライプパターンが1本のみについての条件であり、実際は複数本の直線状ストライプパターンで拡散特性の均一化を図るので、1本ごとのθICCに多少のバラツキがあっても、複数本で打ち消し合って平均化されるため、バラツキに対するトレランス性は大きい。
次に、請求項6ないし請求項7記載の本発明について説明する。請求項6記載の本発明は、請求項5記載の本発明のリアプロスクリーン用光偏向素子(例えば図6の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ7)と併用されるフライアイレンズの好適形態を規定する。請求項7記載の本発明は、前記好適形態のフライアイレンズと併用されるブラックマスクの適正条件を規定する。
請求項6記載のフライアイレンズは、レンズ単位胞の縦、横の各サイズLP2、LP1が互いに独立に設計されること(図7の例のように互いに異なっていてもよいこと)に加えてさらに、レンズ単位胞の縦方向焦点距離fと横方向焦点距離fをも互いに独立に設計される(その結果、f≠fとなっている)ものである。
図12は、請求項6ないし請求項7記載の本発明に併用されるフライアイレンズおよびブラックマスクの1例を示す立体模式図である。同図では、フライアイレンズをなす複数個のレンズ単位胞20のうち不特定の1個のみを図示した。この例では、LP2<LP1、かつf>fである。
同図より、縦方向視野角2θ(=2×θ)と横方向視野角2θ(=2×θ)は、それぞれ次式を満たす。つまり、LP1、LP2の設計自由度がほとんどなくても、fとfとを互いに独立に設計することにより、縦、横両方向の視野角を自由に設計することができる。
tanθ≒LP1/(2×f) ‥‥(15)
tanθ≒LP2/(2×f) ‥‥(16)
また、同図に示されるように、f≠fであるレンズ単位胞では、縦方向集光位置と横方向集光位置とが、それぞれ別個の集光面上に乗るから、図7のようなf=fの場合への適合形態(すなわち、縦横双方向に共通の一つの集光面内に配置した一層のブラックマスクにピンホール状の開口アレイを設けたような形態)では、所望の明所高コントラストを得るのが難しい。これに対し、請求項7に対応する図12の例では、ブラックマスクは、横方向集光位置を包含する横方向集光面内に配置された第1BM層4と、縦方向集光位置を包含する縦方向集光面内に配置された第2BM層4との二層で構成されている。第1BM層4は横方向集光面内の横方向集光位置に矩形状開口31を有し、第2BM層4は縦方向集光面内の縦方向集光位置にストライプ状開口32を有する。このようなブラックマスク形態とすることにより、f≠fであるレンズ単位胞の場合でも、図7の例と同程度の明所高コントラストが得られる。
ただし、請求項7におけるブラックマスク形態は、図12に例示した二層に限らず、縦横双方向のいずれか一方向集光面内に一層のみブラックマスクを配置した形態であってもよい。また、ブラックマスク内の開口は、図12に例示した矩形状、ストライプ状に限らず、楕円形状の開口であってもよい。
ここで、図12に例示されるようなf≠fであるレンズ単位胞からなるフライアイレンズの必要性が生まれる理由を説明する。
前述のように請求項5記載のリアプロスクリーン用光偏向素子(例えば図6の直交積層シリンドリカルフレネルレンズ7)を、フライアイレンズ型の集光拡散素子と併用する場合、例えば図13に示すような設計アルゴリズムに則って、式(9),(10),(11)、あるいは式(12),(13),(14)、を満足するように設計しなければならない。
これらの式中、W1、PP1、PP2は、リアプロ光学系の倍率と画像表示デバイス、および、入射角に対する全反射型シリンドリカルフレネルレンズで決まる。したがって、W1、PP1、PP2は、フライアイレンズの設計では、自由度がなく、与えられる条件である。例えば、式(9),(10),(11)を成立させる設計の場合、W1とPP1が与えられ、LP1を決めると、式(9)よりθICCが決まり、式(10)よりnが決まる。θICC、n、LP1が決まると、kをパラメータに、LP2が決まる。
つまり、LP1を決めると、LP2がkをパラメータに決まるのであるが、kが自然数であるため、LP2の自由度がほとんどとれない問題が発生しうる。もし、フライアイレンズが、縦方向と横方向の焦点距離が同じ(f=fである)レンズ単位胞で構成されたものであるならば、このLP1とLP2が縦方向と横方向の視野角を決めることになり、これら二方向の視野角を独立に制御できないこととなる。
これに対し、請求項6ないし請求項7記載の本発明では、フライアイレンズを、縦方向焦点距離と横方向焦点距離が相異なる(f≠fである)レンズ単位胞からなるものとしているから、縦方向と横方向の視野角の独立制御が可能となる。すなわち、LP1を決め、LP2の自由度がなくなっても、fとfを互いに独立に設計でき、式(15,(16)より、所望の縦と横の視野角(θ、θ)を設計できる。
また、フライアイレンズは、直交積層レンティキュラレンズ(2枚のレンティキュラレンズを、それらの凸レンズ長手方向が互いに直交するように、積層したもの)と光学的に等価であるから、本発明は、集光拡散素子としてフライアイレンズに代えて直交積層レンティキュラレンズを用いたスクリーンへも適用しうる。
また、本発明は、光学エンジンからの大角度入射光を入光側で受けて出光側で画像表示光として用いるスクリーンの全てに適用できる。もっとも、出光側に拡散フィルムを有するスクリーンに適用する場合、全反射型シリンドリカルフレネルレンズのデューティー比過小による入射領域の幅減少があっても、その悪影響は拡散フィルムによって解消されうるから、θICCは、全角度範囲(0°〜90°)内の任意の値をとることができる(つまり、全反射型シリンドリカルフレネルレンズの直線状プリズムの長手方向をスクリーン横方向に対して傾斜させてもよく、また、傾斜させなくてもよい)。
以上が、直交2層積層シリンドリカルフレネルレンズによるスクリーンシステムの説明である。ここから、シリンドリカルフレネルレンズ1層システムの説明を行う。
請求項1〜9に記載の発明(システムでもある)は、全て、直交2層積層型シリンドリカルフレネルレンズを用いているため、ロール転写法により大画面リアプロジェクションシステムに容易に対応できるが、さらなる超大画面システムを考えると、ロ一ラのサイズ(長さ)の限界がスクリーンのサイズ限界を決定する。ここで一般にスクリーンの縦の長さより、横の長さが長いことに着目する。一般に、縦:横=9:16であり、横方向が縦方向の約2倍もある。よってローラを横方向に回転させて成型した、直線状プリズムや直線状レンズ形状の長手方向が横方向(横長)の形状であり、縦方向の光の拡散を実現するシリンドリカルフレネルレンズのみの1層システムでリアプロジェクションシステム用スクリーンを実現できれば、同一サイズのローラで直交2層積層型シリンドリカルフレネルレンズシステムの約2倍のサイズのスクリーンまで対応可能である。
つまり請求項1〜9に記載のシステムにおける横方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズを取り除いたシステムを考える。よってシリンドリカルフレネルレンズには、(1)屈折型、(2)ハイブリッド型、(3)全反射型の3種類が存在するので、この3タイプがまず考えられ、さらに(3)全反射型を傾斜させたタイプが考えられるため、4タイプが基本となる。横方向の光偏向機能を実現していたシリンドリカルフレネルレンズを取り除くのであるから、横方向の光の入射角の変化を吸収して、スクリーン法線方向を拡散角度範囲の中心方向にそろえる機能が必要となる。この機能を実現しているのがD型拡散フィルムである。D型拡散フィルムの優れた特性として入射角度範囲内で、入射光の角度が変化しても、拡散特性は原理的に変化せず、拡散角度範囲の中心方向は一定に保たれる特性があり、この特性を利用することにより、横方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズを取り除くことができる。なお、D型拡散フィルムは、単体でもよいが、拡散特性の相異なる複数の単体を積層した積層体でもよい。
一方、超大画面用スクリーンの製造を考えると、D型拡散フィルムの製造装置にもシリンドルカルフレネルレンズ製造と同様な問題が存在する。D型拡散フィルムは長く細い捧状UVランプの下を、UVランブの長手方向と垂直に、UV重合ポリマーフィルムを移動通過させ、重合させることにより、自己組織化的に周期的に屈折率の異なる層が、UVランプの長手方向に多数縞状に形成されるわけであるが、このフィルムの幅がUVランプの長さで決定してしまう。屈折率が周期的に異なる層の方向は、UVランプの長手方向とほぼ平行であり、拡散方向は周期的に屈析率の異なる層の方向と垂直方向であるため、フィルムの移動方向となる。フィルムの移動方向の長さの制限は無いため、この移動方向をスクリーンの長い横方向に設定すれば、横方向拡散用D型フィルムは、このフィルムを90度回転させて、縦方向拡散フィルムとした場合より、縦横比9:16のスクリーンの場合約2倍のサイズまで対応できる。縦方向拡散は、縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズで縦方向の光の入射角をスクリーンに垂直としているため、レンティキュラレンズシートで縦方向に集光拡散しても、縦方向の拡散光の中心方向(主光線方向)の縦出射角はほぽ0度であり、かつストライプ状ブラックマスク開口部に光は集光するため、光をロスすることなく、外光対策も可能である。縦方向拡散用レンティキュラレンズシートの直線状シリンドリカルレンズの長手方向は、スクリーン横方向であり、ロール転写法によって製造する場合、一般に縦より横が長い大画面スクリーンヘの適用を考えると、シリンドリカルフレネルレンズ製造と同様に横方向拡散用レンティキュラーレンズシートより有利となる。
この請求項10に記載のシリンドリカルフレネルレンズ1層システムの構成例として、屈折型シリンドリカルフレネルレンズを用いたものを図14に、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズを用いたものを図15に、全反射型シリンドリカルフレネルレンズを用いたものを図16に、それぞれ示す。図14において、1は光学エンジン、40は縦方向光偏向用屈折型シリンドリカルフレネルレンズ、41は縦方向集光拡散用レンティキュラレンズ、42はストライプ状ブラックマスク、43は横方向拡散用D型拡散フィルム、50は横方向、51は縦方向である。図15において、44は縦方向光偏向用ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズであり、図14と同一又は相当部材には同じ符号を付し説明を省略する。図16において、45は縦方向光偏向用全反射型シリンドリカルフレネルレンズであり、図14、図15と同一又は相当部材には同じ符号を付し説明を省略する。
これらは、屈折型(図14)、ハイブリッド型(図15)、全反射型(図16)の順に低角度から高角度入射へ対応するためのスクリーンシステムである。図16に示すシステムには、図4に示すシステムと同様の問題が存在する。しかしこの問題も、図5に示す方法により解決できる。図5ではフライアイレンズによる拡散であり、LP1とLP2が存在するが、図16のシステムではフライアイレンズではなく、レンティキュラレンズであるのでLP1がなく、LP2のみと考えればよい。図5に示す方法ではLP1は関係なくLP2のみが関係しているため、図16のシステムにそのまま適用できる。さらに図6に示す方法と同様に図16に示すシステムの縦方向光偏向用全反射型シリンドリカルフレネルレンズ45を縦方向集光拡散用レンティキュラレンズ41に対して傾斜させ、拡散の不均一を改善することが可能である。この請求項11に記載のシステムの構成例を図17に示す。図17において、46は傾斜縦方向光偏向用全反射型シリンドリカルフレネルレンズであり、図16と同一又は相当部材には同じ符号を付し説明を省略する。
この請求項11に記載のシステムの設計には図8〜図11に示した方法を適用する。ただしフライアイレンズによる拡散でなくレンティキュラレンズによる拡散であるため、LP1とLP2のうちLP2のみが存在し、LP1は存在しないことになる。逆に言うと、LP1は存在すると仮定して自由に設定し、図13に示した設計アルゴリズムに従って設計してゆけば良いことになる。レンティキュラレンズの焦点距離がfであり、fも存在しない。横方向の拡散はD型拡散フィルムで実現するため、縦方向拡散を実現するレンティキュラレンズとは別のデバイスであるので、縦方向拡散と横方向拡散は独立に設計可能である。以上が発明のシリンドリカルフレネルレンズ1層システムの4つのタイプの説明である。
なお、請求項10、請求項11に記載の発明において、縦方向と横方向を入替えた形態とした場合でも同様の効果が得られるから、かかる形態を請求項12に記載の発明とした。
従来のリアプロジェクションスクリーンの1例を示す平断面模式図である。 請求項1記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。 請求項2記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。 請求項4記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。 直交積層シリンドリカルフレネルレンズの光出射側にフライアイレンズ等を設置した場合の問題を解決するための設計法を示す説明図である。 請求項5記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。 請求項5記載の本発明に係る直交積層シリンドリカルフレネルレンズからフライアイレンズへの光入射状態の1例を示す立体模式図である。 請求項5記載の本発明に係る直交積層シリンドリカルフレネルレンズからフライアイレンズへの光入射状態の複数例を示す部分背面図である。 請求項5記載の本発明に係る直交積層シリンドリカルフレネルレンズからフライアイレンズへの光入射状態の複数例を示す部分背面図である。 請求項5記載の本発明に係る直交積層シリンドリカルフレネルレンズからフライアイレンズへの光入射状態の複数例を示す部分背面図である。 請求項5記載の本発明に係る直交積層シリンドリカルフレネルレンズからフライアイレンズへの光入射状態の複数例を示す部分背面図である。 請求項6ないし請求項7記載の本発明に併用されるフライアイレンズおよびブラックマスクの1例を示す立体模式図である。 本発明の実施に用いられる設計アルゴリズムの1例を示すフローチャート図である。 請求項10に記載の本発明の実施形態における縦方向光偏向用屈折型シリンドリカルフレネルレンズを用いた例を示す立体模式図である。 請求項10に記載の本発明の実施形態における縦方向光偏向用ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズを用いた例を示す立体模式図である。 請求項10に記載の本発明の実施形態における縦方向光偏向用全反射型シリンドリカルフレネルレンズを用いた例を示す立体模式図である。 請求項11に記載の本発明の実施形態の1例を示す立体模式図である。
符号の説明
1 光学エンジン
2 フレネルレンズ(光偏向素子)
3 レンティキュラレンズ(集光素子)
4 ブラックマスク
第1ブラックマスク層(第1BM層)
第2ブラックマスク層(第2BM層)
5 拡散フィルム
6 反射防止膜
7 直交積層シリンドリカルフレネルレンズ(光偏向素子)
8 全反射型シリンドリカルフレネルレンズ(斜め縦方向光偏向素子)
9 屈折型シリンドリカルフレネルレンズ(斜め横方向光偏向素子)
10 スクリーン縦方向(スクリーン正面図中の鉛直方向)
11 スクリーン横方向(スクリーン正面図中の水平方向)
12 スクリーン法線方向(スクリーン正面図の紙面に垂直な方向)で直交積層フレネルシリンドリカルレンズ光軸(7の光軸で傾斜回転軸)
13 8の直線状プリズムの長手方向
14 9の直線状レンズ部分の長手方向
15 大角度入射光
16 スクリーン法線方向の光
17 フライアイレンズ(集光拡散素子)
18 光入射領域(光が入射してくる直線状ストライプ領域)
19 ピンホール
20 レンズ単位胞
20A 代表としたレンズ単位胞(代表レンズ単位胞)
21 屈折型シリンドリカルフレネルレンズ(縦方向光偏向素子)
22 屈折型シリンドリカルフレネルレンズ(横方向光偏向素子)
23 直交積層シリンドリカルフレネルレンズ(屈折型+屈折型構成;光偏向素子)
24 ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ(縦方向光偏向素子)
25 直交積層シリンドリカルフレネルレンズ(ハイブリッド型+屈折型構成;光偏向素子)
26 全反射型直線状プリズム
27 屈折型直線状プリズム
28 全反射型シリンドリカルフレネルレンズ(縦方向光偏向素子)
29 直交積層シリンドリカルフレネルレンズ(全反射型+屈折型構成;光偏向素子)
31 ブラックマスク内の開口(矩形状開口)
32 ブラックマスク内の開口(ストライプ状開口)
40 縦方向光偏向用屈折型シリンドリカルフレネルレンズ
41 縦方向集光拡散用レンティキュラレンズ
42 ストライプ状ブラックマスク
43 横方向拡散用D型拡散フィルム
44 縦方向光偏向用ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ
45 縦方向光偏向用全反射型シリンドリカルフレネルレンズ
46 傾斜縦方向光偏向用全反射型シリンドリカルフレネルレンズ
50 横方向
51 縦方向

Claims (12)

  1. 光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、2枚の屈折型シリンドリカルフレネルレンズを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  2. 光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズと屈折型シリンドリカルフレネルレンズとを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなり、前記ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの直線状屈折型プリズムと直線状全反射プリズムのペアのアレイ面形状が入光側になることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  3. 光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折および全反射させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、2枚のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなり、前記直交され積層された2枚のハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズの直線状屈折型プリズムと直線状全反射プリズムのペアのアレイ面形状が入光側になることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  4. 光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折および全反射させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、全反射型シリンドリカルフレネルレンズと屈折型シリンドリカルフレネルレンズとを互いに直交させて積層した直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなり、前記全反射型シリンドリカルフレネルレンズの直線状プリズムアレイ面形状の端部が入光側になることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  5. 前記集光素子または集光拡散素子が、フライアイレンズからなる集光拡散素子であり、前記直交積層シリンドリカルフレネルレンズは、その全反射型シリンドリカルフレネルレンズの直線状プリズムの長手方向がスクリーン横方向に対して傾斜するように配置されることを特徴とする請求項4に記載のリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  6. 前記集光素子または集光拡散素子が、フライアイレンズからなる集光拡散素子であり、前記フライアイレンズのレンズ単位胞の縦サイズと横サイズが相異なり、かつ同レンズ単位胞の縦方向焦点距離と横方向焦点距離が相異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  7. 請求項6において、前記フライアイレンズが、その縦方向集光面と横方向集光面のいずれか一方または両方に、ストライプ状、矩形状、楕円形状のいずれかの形状の開口の配列からなる開口アレイをなす一層または二層のブラックマスク層を有することを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  8. 請求項5,6,7のいずれかにおいて、前記フライアイレンズに代えて直交積層レンティキュラレンズとしたことを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  9. 光学エンジンからリアプロジェクションスクリーンへの入射光を屈折および全反射させてスクリーン法線方向に偏向させて集光素子または集光拡散素子へ出射させる光偏向素子であって、屈折型シリンドリカルフレネルレンズ、ハイブリッド型シリンドリカルフレネルレンズ、全反射型シリンドリカルフレネルレンズの計3種のうちから光入射側と光出射側とで1種ずつ重複を許して選ばれた計2種を互いに直交させて積層した全9種類の直交積層シリンドリカルフレネルレンズから、請求項1,2,3,4,5にそれぞれ1種類ずつ記載された計5種類を除いた残りのうちのいずれか1種類の直交積層シリンドリカルフレネルレンズからなることを特徴とするリアプロジェクションスクリーン用光偏向素子。
  10. 屈折型、ハイブリッド型及び全反射型シリンドリカルフレネルレンズ3種類のうち1種類のみの1層を縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズとして用い、縦方向集光拡散用レンティキュラレンズとストライプ状ブラックマスク及び横方向拡散用D型拡散フィルムより構成されたことを特徴とするリアプロジェクションスクリーン。
  11. 請求項10に記載のリアプロジェクションスクリーンにおいて、縦方向集光拡散用レンティキュラレンズに対して縦方向光偏向用シリンドリカルフレネルレンズを傾斜させて配置したことを特徴とするリアプロジェクションスクリーン。
  12. 請求項10又は11に記載のリアプロジェクションスクリーンにおいて、縦方向と横方向を入れ替えたことを特徴とするリアプロジェクションスクリーン。
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