JP2008303448A - 竪型炉の冷却システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】竪型炉は、周壁(2a)及び底壁(2b)を有するとともに上端に開口を有し、熱処理される材料(14)を吊り下げた状態で収容可能な炉体(2)と、炉体(2)の開口に配置される炉蓋(10)とを具備する。竪型炉に適用され、炉体(2)の内部を冷却する竪型炉の冷却システムは、周壁(2a)及び底壁(2b)のうち何れかの部位を貫通する少なくとも1つの冷却ダクト(16)と、冷却ダクト(16)に接続され、冷却ダクト(16)を通じて炉体(2)の内部に冷却ガスを供給する冷却ガス供給装置(18)とを備える。
【選択図】図1
Description
具体的には、竪型炉は炉体を有し、炉体は周壁及び底壁を有する。炉体は上端に開口を有し、当該開口には炉蓋が配置される。被熱処理材は、炉蓋から吊設治具を介して吊り下げられた状態で竪型炉の炉体内に収容され、炉体の周壁に取り付けられた発熱体によって加熱される。
これは自然放熱の場合、炉体の内部高さが例えば7mもあるため、炉体内部の底近傍の温度が約200℃以下になっていないと、炉体内部の温度のばらつきが上下間で非常に大きく、2回目の熱処理において材料の均一な加熱ができなくなるからである。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、材料の熱処理後に竪型炉の炉体内部の温度を急速に低下させる竪型炉の冷却システムを提供することにある。
また、冷却ガスを供給して炉体内部を冷却することにより、自然放熱の場合に比べて、炉体内部の温度のばらつきが抑制される。このため、炉体内部の温度を200℃よりも高い温度で、次の材料の熱処理を開始することができ、準連続的に材料を熱処理することが可能になる。
竪型炉は炉体2を有し、炉体2は、円筒状の周壁2a及び底壁2bを有するとともに上端に開口を有する。具体的には、炉体2は有底円筒状の金属製の炉殻4と、炉殻4の内面全域を所定の厚さで覆うように配置された断熱材6とにより構成されている。断熱材6には、例えば、耐熱レンガやセラミックファイバーが用いられるが、好ましくは、熱伝導率が低いセラミックファイバーが用いられる。また、炉体2の周壁2aの内面には、加熱装置として電熱線8が配置されている。
竪型炉の冷却システムは、冷却ダクト16を有し、例えば冷却ダクト16は、金属製の管により構成される。冷却ダクト16は床面からピットの底まで上下に延び、そして、炉殻4の周壁4aを底壁4b近傍にて径方向に貫通している。更に、冷却ダクト16は、底壁4bに沿って炉体2の径方向中央部まで延びてから上方に向かって曲がっており、断熱材6を貫通して炉体2の内側に開口している。
以下、上述した第1実施形態の冷却システムの使用方法の一例について説明する。
それから、冷却ガス供給装置18を作動させ、冷却ダクト16を通じて冷却ガスを炉体2の内部に供給する。供給される冷却ガスの流量は、例えば35m3/分である。冷却ガスにより、炉体2の内部は強制的に冷却され、炉体2の内部の底近傍の温度が例えば200℃以下になったときに、2回目の材料14を炉体2の内部に配置する。この後、上述した操作を繰り返す。
また、冷却ガスを供給して炉体2の内部を冷却することにより、自然放熱の場合に比べて、炉体2の内部の温度のばらつきが抑制される。このため、炉体2の内部の温度が200℃よりも高い温度で次の材料14を炉体2の内部に配置し、熱処理を開始しても、材料14が不均一に加熱されることが防止される。このため、炉体2の内部の温度を従来のように低下させる必要がなく、準連続的に材料14を熱処理することが可能になる。
例えば、冷却ダクト16により貫通される炉体2の部位は特に限定されず、炉体2の周壁2a及び底壁2bの何れかの部位を貫通していればよい。ただし、炉体2の内部の温度は、底近傍で最も低下し難いので、炉体2の内部の底近傍に冷却ガスを供給可能に冷却ダクト16を設けるのが好ましい。
更に、第1実施形態では、1本の冷却ダクト16によって冷却ガスを供給したけれども、炉体2を貫通する複数の冷却ダクトを設け、これら複数の冷却ダクトを通じて冷却ガスを供給してもよい。この場合、以下に説明する第2実施形態のように配管することにより、1つの冷却ガス供給装置18により、複数の冷却ダクトを通じて冷却ガスを供給可能である。
これら先端部20bは、炉体2の周壁2aをそれぞれ貫通し、互いに炉体2の周方向に離間している。より詳しくは、図3に示したように、先端部20bは、炉体2の周方向に等間隔で配置され、本実施形態では、90度間隔で設けられている。また、各先端部20bの軸線は、炉体2の径方向に対して実質的に同一の所定の傾斜角度にて傾斜している。傾斜角度は、例えば約30度であり、実質的に同一とは、製造上の誤差を含む範囲内にあるという意味である。
2a 周壁
2b 底壁
10 炉蓋
16 冷却ダクト
18 冷却ガス供給装置
Claims (2)
- 周壁及び底壁を有するとともに上端に開口を有し、熱処理される材料を吊り下げた状態で収容可能な炉体と、前記炉体の開口に配置される炉蓋とを具備する竪型炉に適用され、前記炉体の内部を冷却する竪型炉の冷却システムであって、
前記周壁及び前記底壁のうち何れかの部位を貫通する少なくとも1つの冷却ダクトと、
前記冷却ダクトに接続され、前記冷却ダクトを通じて前記炉体の内部に冷却ガスを供給する冷却ガス供給装置と
を備えることを特徴とする竪型炉の冷却システム。 - 前記底壁の近傍にて前記周壁をそれぞれ貫通する複数の前記冷却ダクトを備え、
前記冷却ダクトは、前記周壁の周方向に互いに離間して配置され、且つ、前記周壁の径方向に対し実質的に同一の傾斜角度にて傾斜した軸線をそれぞれ有することを特徴とする請求項1に記載の竪型炉の冷却システム。
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JP2007153773A JP5224019B2 (ja) | 2007-06-11 | 2007-06-11 | 竪型炉の冷却システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010145046A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-01 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 真空熱処理炉及び熱処理対象物支持装置 |
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- 2007-06-11 JP JP2007153773A patent/JP5224019B2/ja active Active
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JP5224019B2 (ja) | 2013-07-03 |
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