JP2008302582A - 綴じ書道紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り扱いが良好な綴じ書道紙、を提供する。
【解決手段】綴じ書道紙は、毛筆用の複数枚の半紙12を備える。複数枚の半紙12は、1枚ずつ切り離し可能に綴じられている。
【選択図】図2
【解決手段】綴じ書道紙は、毛筆用の複数枚の半紙12を備える。複数枚の半紙12は、1枚ずつ切り離し可能に綴じられている。
【選択図】図2
Description
この発明は、一般的には、綴じ書道紙に関し、より好適には、学校や習字教室の現場で使用される綴じ書道紙に関する。
たとえば、特開2004−170736号公報には、書道技能における毛筆文字の形およびバランス、筆の運び方、筆圧に加えて、運筆速度をも習得することを目的とした書道用半紙が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、文字手本の筆圧の強弱を大小で表わす図形や文字手本の筆の重心位置を表わす点、文字手本の筆順等が、書道用半紙に転写されている。
特開2004−170736号公報
従来、学校教育や子供の習い事あるいは趣味といった形で、書道が親しまれている。この書道には、書道紙が用いられる。書道用の下敷きに書道紙を載せ、文鎮で固定した状態で書体を書きしるす。しかしながら、従来の書道紙は、持ち運びに不便、紙がばらける、使用前の紙にシワが入るなどといった理由から、取り扱いに難があった。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、取り扱いが良好な綴じ書道紙を提供することである。
この発明に従った綴じ書道紙は、毛筆用の複数枚の書道紙を備える。複数枚の書道紙は、1枚ずつ切り離し可能に綴じられている。
このように構成された綴じ書道紙によれば、複数枚の書道紙をまとまった状態で持ち運びできる。また、綴じた状態の書道紙に書道を行なう場合、文鎮が不要となる。また、使用直前あるいは使用後の適当なタイミングで、書道紙を綴じ書道紙から切り離すことができるため、紙がばらけたり紙にシワが入ることを防止できる。これらの理由から、書道紙の取り扱いを良好にできる。
また好ましくは、複数枚の書道紙は、互いに紙の縁の部分で接合される。その接合力よりも大きい力が加えられることによって書道紙が切り離される。このように構成された綴じ書道紙によれば、綴じた状態の書道紙に書道を行なう場合に、文鎮が不要となることに加えて、下敷きを紙の端まで挿入することが可能となる。このため、紙面一杯を使って書道を行なうことができる。
また好ましくは、複数枚の書道紙は、再剥離性を有する接着剤によって、互いに紙面上の端の部分で接合される。その接合力よりも大きい力が加えられることによって書道紙が切り離される。このように構成された綴じ書道紙によれば、綴じ書道紙から切り離された書道紙を、再剥離性を有する接着剤を利用して下敷きに固定したり、所定の場所に止め付けたりできる。
また好ましくは、綴じ書道紙は、綴じられた複数枚の書道紙と一体に設けられ、書道を行なう書道紙とその裏側の書道紙との間に挿入される下敷きをさらに備える。このように構成された綴じ書道紙によれば、綴じた状態の書道紙に書道を行なう場合に、綴じ書道紙に設けられた下敷きを利用する。これにより、綴じ書道紙とは別に下敷きを準備する必要がなくなる。
以上説明したように、この発明に従えば、取り扱いが良好な綴じ書道紙を提供することことができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、この発明の実施の形態における綴じ半紙を示す斜視図である。図2は、図1中の綴じ半紙を開いた状態を示す斜視図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態における綴じ半紙10は、複数枚の半紙12を含む。半紙12には、毛筆を用いて書体が書きしるされる。半紙12は、書道紙であり、一般的な紙とは性質が異なる。その特性としては、墨を吸い込み易い、適度なにじみが生じる、水に強いなどの性質が挙げられる。また、半紙12を構成する繊維は、一般的な紙と比較して長い。半紙12は、和紙である。半紙12は、一般的には中性紙である。半紙12には表裏が存在し、書体は、裏面よりも平滑性に優れた表面に書きしるされる。半紙12は、手漉きにより製造されてもよいし、機械漉きにより製造されてもよい。半紙12は、短辺13と長辺14とを有する矩形形状を有する。
なお、本発明における書道紙は、半紙サイズのものに限られず、たとえば半切サイズや全紙サイズのものであってもよい。本発明における書道紙には、書体に限られず、墨や顔料などを用いて水墨画や絵画が描かれてもよい。
複数枚の半紙12は、互いに重ね合わされている。複数枚の半紙12は、1枚ずつ切り離し可能に綴じられている。複数枚の半紙12は、互いにその積層方向において重なる位置で接合されている。複数枚の半紙12は、互いに半紙12の一辺で接合されている。複数枚の半紙12は、半紙12の一辺の一方端から他方端までの範囲に渡って接合されている。複数枚の半紙12は、半紙12の短辺13で接合されている。なお、複数枚の半紙12は、半紙12の長辺14で接合されてもよい。
複数枚の半紙12は、短辺13に沿った、半紙12の縁の部分で接合されている。複数枚の半紙12の接合には、接着剤が用いられている。より好ましくは、複数枚の半紙12の接合には、接着後の剥離を前提とした弱粘性の接着剤が用いられる。綴じ半紙10は、複数枚の半紙12が綴じられる側(半紙12の紙面を平面的に見て短辺13が配置される側)で外側に面する背16を含む。その背16に形成された薄膜状の接着剤の層によって、複数枚の半紙12が互いに接合されている。半紙12は、接着剤による接合力よりも大きい力が加えられることによって、綴じ半紙10から1枚ずつ切り離される。
なお、半紙12が切り離される構造は、上記構造に限られず適宜変更される。たとえば、半紙12の短辺13に切り取り線を設け、その切り取り線に沿って半紙12を1枚ずつ切り離す構造としてもよい。
図3は、図1中の2点鎖線IIIで囲まれた範囲を拡大した綴じ半紙の側面図である。図1から図3を参照して、綴じ半紙10は、表紙21を含む。表紙21は、紙から形成されている。表紙21は、半紙12よりも大きい剛性を有する。表紙21を形成する紙は、半紙12よりも大きい厚みを有する。表紙21は、綴じられた複数枚の半紙12を保護するための綴じ半紙10の外装として設けられている。
表紙21は、表(おもて)表紙22および裏表紙23を含む。表表紙22と裏表紙23とは、それぞれ、綴じられた複数枚の半紙12の両側に配置される。表紙21は、複数枚の半紙12が綴じられる側と同じ側で複数枚の半紙12に対して綴じられている。
綴じ半紙10は、下敷き25を含む。下敷き25は、書道を行なおうとする半紙12pと、その裏側の半紙12qとの間に挿入される。下敷き25は、綴じられた複数枚の半紙12と一体に設けられている。下敷き25は、表紙21と一体に設けられている。下敷き25は、表表紙22と裏表紙23との間に収まる。半紙12の紙面を平面的に見て、半紙12と下敷き25とは、ほぼ等しい面積を有する。下敷き25は、一方端を把持した場合に、一方端と他方端との間で撓む程度に柔軟性を有する。
下敷き25は、ベース部としての厚紙部25mと、撥水部としてのフェルト部25nとを含む。厚紙部25mとフェルト部25nとが積層された状態で、下敷き25が構成されている。厚紙部25mは、フェルト部25nよりも大きい剛性を有する。厚紙部25mは、墨をほぼ通さない機能を有する。厚紙部25mは、厚めの紙から形成されており、本実施の形態では表紙21と同じ材料から形成されている。厚紙部25mに替えて、樹脂製のシート部材をベース部として設けてもよい。フェルト部25nは、不織布であるフェルトから形成されている。フェルト部25nは、適度な撥水性で紙面上の墨を所望の状態に保持する役割と、筆圧を受けるクッションとしての役割とを果たす。フェルト部25nは、化学繊維から形成されてもよいし、羊毛から形成されてもよい。
厚紙部25mは、表紙21に一体に設けられている。厚紙部25mは、裏表紙23から、複数枚の半紙12が綴じられた側とは反対側に延出する。厚紙部25mと裏表紙23との間は、接続部24gを介在させて接続されている。接続部24gは、綴じられた複数枚の半紙12の側部に配置される。接続部24gは、裏表紙23との間および下敷き25との間のそれぞれで折り曲げられている。このような構成により、綴じ半紙10に残る半紙12の厚みに合わせて接続部24gの傾きを変化させ、下敷き25を適当な高さに位置決めすることができる。
なお、厚紙部25mと裏表紙23とは、別々の紙材が接続された形態で設けられてもよいし、一続きの紙材が折り曲げられた形態で設けられてもよい。また、下敷き25が半紙12の長辺14側から挿入されるように、厚紙部25mを裏表紙23から延出させてもよい。本発明において、下敷き25は必ずしも設けられる必要はない。
続いて、図1中の綴じ半紙10の使用の形態について説明する。図1を参照して、綴じ半紙10は、下敷き25が表表紙22と裏表紙23との間に挟まれ、表紙21に収まった形態で持ち運びされる。本実施の形態では、複数枚の半紙12が綴じられた状態で持ち運びされるため、その持ち運びに際して半紙12がばらけたり、使用前の半紙12にシワが入るということがない。
図2および図3を参照して、綴じ半紙10を用いて書道を行なう場合、まず、表表紙22および下敷き25をめくり、半紙12に重なった状態から開いた状態にする。書道を行なおうとする半紙12pと、その裏側の半紙12qとの間に、下敷き25を挿入する。下敷き25は、フェルト部25nと半紙12pとが接触し、厚紙部25mと半紙12qとが接触するように位置決めされる。
図4は、図1中の綴じ半紙の使用形態を示す斜視図である。図4を参照して、綴じ半紙10に綴じられた状態の半紙12pに書体を書きしるす。本実施の形態では、半紙12pの短辺13が綴じ半紙10に対して固定されている。また、下敷き25は、高剛性の厚紙部25mを含んで構成されている。このような構成により、安定した土台の上に半紙12pを確実に固定した状態で書体を書きしるすことができる。また、フェルト部25nに厚紙部25mを積層することにより、フェルト部25nに染み込んだ墨が半紙12pの下の半紙12に裏通りすることを防止できる。
また、本実施の形態では、半紙12pは綴じ半紙10に対して固定された状態にあるため、半紙12pの上に文鎮を置く必要がなくなる。また、文鎮が不要であるため、半紙12pの紙面の全体に書体を書くことができる。特に図2中に示す形態においては、複数枚の半紙12が紙の縁の部分で接合されているため、下敷き25を半紙12の端まで挿入することができる。このため、下敷き25の位置を気に掛けることなく、紙面全体に書体を書きしるすことができる。
また、半紙12には表裏が存在する。学校等で使用される練習用の半紙の場合、児童にとって表裏の見分けが付き難い。このような場合であっても、半紙12pを綴じ半紙10に綴じた状態で書道を行なうことにより、半紙の表裏を取り違えるおそれがなくなる。
書体を書いた後、半紙12pを綴じ半紙10から切り離す。再び、半紙12qと半紙12qの裏側にある半紙12との間に下敷き25を挿入し、書道を続けて行なう。
なお、綴じ半紙10の別の使用形態として、綴じ半紙10から切り離した状態の半紙12に書体を書きしるす場合も想定される。この場合にも、半紙12の持ち運びが便利になるという効果が得られる。
また、綴じた状態の半紙12に書体を書きしるした後、その半紙12を切り離さず、表表紙22側にめくった状態にして、書道を続けることも可能である。従来、書写を終えた半紙を机の下の足元に並べるなどして、その置き場に困っていた。この場合、書写後の半紙12が散らばらず、その置き場所に困るということもない。
この発明の実施の形態における綴じ書道紙としての綴じ半紙10は、毛筆用の複数枚の書道紙としての半紙12を備える。複数枚の半紙12は、1枚ずつ切り離し可能に綴じられている。
このように構成された、この発明の実施の形態における綴じ半紙10によれば、従来使用されていた半紙12を入れる袋や文鎮、下敷きを、綴じ半紙10とは別に準備する必要がなくなる。つまり、複数枚の半紙12を、文鎮および下敷きの機能を兼ね備えた綴じ半紙10として持ち運ぶことができる。このため、たとえば、学校などで使用される習字セットをコンパクトに構成することができる。
また、学校や習字教室において書道を学ぶ場合、生徒が使用する机は小さく、半紙や手本、硯などの道具を置くと机の上が一杯になる。本実施の形態における綴じ半紙10を用いることによって使用前の半紙や文鎮の置き場所が不要となるため、綴じ半紙10は特にこのような使用状況において有効に利用される。
図5は、図1中の綴じ半紙の変形例を示す斜視図である。図5を参照して、本変形例では、複数枚の半紙12が、短辺13に沿った、半紙12の紙面上の端の部分35で接合されている。部分35は、半紙12の紙面上で帯状に延在する。複数枚の半紙12の接合には、複数回の接着、剥離の繰り返しを前提にした再剥離性の接着剤が用いられている。このような構成により、書写を終えた半紙12を綴じ半紙10から切り離し、その後、再剥離性の接着剤を利用して別の場所に貼り付けることができる。たとえば、半紙12を黒板に貼って批評したり、壁に貼って掲示したりできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 綴じ半紙、12,12p,12q 半紙、13 短辺、14 長辺、16 背、21 表紙、22 表表紙、23 裏表紙、24g 接続部、25 下敷き、25m 厚紙部、25n フェルト部、35 部分。
Claims (4)
- 毛筆用の複数枚の書道紙を備え、
複数枚の前記書道紙は、1枚ずつ切り離し可能に綴じられている、綴じ書道紙。 - 複数枚の前記書道紙は、互いに紙の縁の部分で接合され、その接合力よりも大きい力が加えられることによって前記書道紙が切り離される、請求項1に記載の綴じ書道紙。
- 複数枚の前記書道紙は、再剥離性を有する接着剤によって、互いに紙面上の端の部分で接合され、その接合力よりも大きい力が加えられることによって前記書道紙が切り離される、請求項1または2に記載の綴じ書道紙。
- 綴じられた複数枚の前記書道紙と一体に設けられ、書道を行なう書道紙とその裏側の書道紙との間に挿入される下敷きをさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の綴じ書道紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007151649A JP2008302582A (ja) | 2007-06-07 | 2007-06-07 | 綴じ書道紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007151649A JP2008302582A (ja) | 2007-06-07 | 2007-06-07 | 綴じ書道紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008302582A true JP2008302582A (ja) | 2008-12-18 |
Family
ID=40231712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007151649A Withdrawn JP2008302582A (ja) | 2007-06-07 | 2007-06-07 | 綴じ書道紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008302582A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107206833A (zh) * | 2015-02-04 | 2017-09-26 | 卡勒·金努恩 | 光致发光的书写垫及记事本或笔记本 |
-
2007
- 2007-06-07 JP JP2007151649A patent/JP2008302582A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107206833A (zh) * | 2015-02-04 | 2017-09-26 | 卡勒·金努恩 | 光致发光的书写垫及记事本或笔记本 |
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Legal Events
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