JP2008301620A - 回転電機の補強方法及び補強構造 - Google Patents

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寛英 青木
Hideaki Maeda
英昭 前田
Chiharu Kawase
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Abstract

【課題】固定子コイル端部の低下した剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる補強方法及び補強構造を得ることを目的とする。
【解決手段】回転電機の運転停止後に環状の固定子コイル端部の外周若しくは内周または固定子コイル端部の隙間にチューブ14を配置する配置手順と、このチューブ14に液体状の絶縁物15を充填する充填手順と、絶縁物15が硬化するとともに、チューブ14が固定子コイル端部の外周若しくは内周または固定子コイル端部の隙間に固定される固定手順を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転電機の補強方法及び補強構造に関するものであり、特に固定子鉄心の端部より伸びた上口固定子コイル及び下口固定子コイルで形成された固定子コイル端部を補強する方法並びにその構造に関するものである。
回転電機の固定子コイル端部は、固定子コイルに流れる電流による磁界及び回転子コイルに流れる電流による磁界の影響により、振動する。可動中の回転電機(回転子)の回転周波数と固定子コイル端部の固有振動の周波数が一致すると共振が起きて、大きく振動する。したがって、回転電機の回転周波数を中心とした周波数領域を危険周波数域とした場合、固定子コイル端部の固有振動の周波数が危険周波数域を外れるように、支持構造を強固なものにし、固定子コイル端部全体の剛性を上げている。
例えば、回転電機の固定子コイル端部の剛性を上げた支持構造が特許文献1に示されている。固定子コイルの内外周に配置された円筒形状の支持リングと固定子コイルとの隙間、若しくは固定子鉄心の端部近傍における上口固定子コイルと下口固定子コイル間の隙間に可撓性材料で構成されたホースを介在させ、このホースの内部に液状の樹脂材料を圧入して硬化させ、ホースを支持リングと固定子コイルとの隙間、若しくは上口固定子コイルと下口固定子コイル間の隙間に圧接することで固定子コイル端部を強固に連結させていた。
特開昭51−99204号公報(第2頁右上段13行から第3頁左上段9行、図1)
特許文献1に示された回転電機の固定子コイル端部の支持構造は、回転電機の長期間の稼動により、樹脂材料が硬化した絶縁物が僅かに収縮したり、ホースと絶縁物との接着が剥がれたり、劣化が進行する。これにより固定子コイル端部とホースとの圧力が低下し、固定子コイル端部全体の剛性が低下し、固有振動の周波数が低下するという問題点があった。
また、特許文献1に示された回転電機の固定子コイル端部の支持構造は、ホースを支持リングと固定子コイルとの隙間、若しくは上口固定子コイル及び下口固定子コイル間の隙間に高い圧力で圧接するので、固定子コイル端部に圧力を十分加えるために、回転電機の組立後に補強として円環状の支持リングを伴った構造を追加することは困難である。
また、回転電機の組立後に補強として円環状の支持リングを伴わず、上口固定子コイル及び下口固定子コイル間の隙間にホースを配設する場合には、固定子コイル端部に圧力を十分加えて圧接するために、隙間の狭い固定子鉄心の端部近傍に限られ、所望の場所に補強構造を追加することは困難である。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、固定子コイル端部の低下した剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる補強方法及び補強構造を得ることを目的とする。
この発明に係る回転電機の補強方法は、回転電機の運転停止後に環状の固定子コイル端部の外周若しくは内周または固定子コイル端部の隙間にチューブを配置する配置手順と、このチューブに液体状の絶縁物を充填する充填手順と、絶縁物が硬化するとともに、チューブが固定子コイル端部の外周若しくは内周または固定子コイル端部の隙間に固定される固定手順を有することを特徴とする。
この発明に係る回転電機の補強方法は、回転電機の運転停止後に環状の固定子コイル端部の外周若しくは内周または固定子コイル端部の隙間にチューブを配置する配置手順と、このチューブに液体状の絶縁物を充填する充填手順と、絶縁物が硬化するとともに、チューブが固定子コイル端部の外周若しくは内周または固定子コイル端部の隙間に固定される固定手順を有することにより、固定子コイル端部の低下した剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における回転電機の固定子コイル端部の補強構造を示す図であり、図2は図1のA−A面で切断した断面を示す図である。図において、固定子鉄心1の内周側(図1の上側)にスロット(図示せず。)が形成され、このスロットに上口固定子コイル4と下口固定子コイル5からなる固定子コイル3が装着される。上口固定子コイル4の上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル5の下口固定子コイル端部5aが固定子鉄心1の端部から外方に伸びており、これらの上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aをシリース接続体6で接続している。なお、図1では図を複雑にしないために簡略化しているが、固定子鉄心1は図示しない回転子を囲んで環状に配置され、上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとシリース接続体6とで形成される固定子コイル端部は環状に配置されている。
固定子鉄心1は、固定子鉄心押え板7で押えられ、フレーム8に固定される。上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aは支持部材9で支持される。保持リングであるレジンリング10が、上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aの内周側、外周側に配置され、固定子コイル端部を環状に保持する。レジン含浸マット11が、レジンリング10と上口固定子コイル端部4aとの間、ならびにレジンリング10と下口固定子コイル端部5aとの間に配置され、上口固定子コイル端部4aおよび下口固定子コイル端部5aとレジンリング10とを強固に接着する。絶縁詰め物13が、周方向に隣接する上口固定子コイル端部4aの間、ならびに隣接する下口固定子コイル端部5aの間に装着される。固定紐としてのガラス紐12は、上口固定子コイル端部4aおよび下口固定子コイル端部5aとレジンリング10とを一括して緊縛する。
固定子コイル端部を補強するために、絶縁混合物15を充填されたチューブ14が、上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aとの間に配置される。絶縁混合物15は例えばエポキシ樹脂とガラス繊維からなり、初めは液状であり、チューブ14に注入された後に硬化して固形状となる。ガラス繊維を混入することで、固形となった絶縁混合物15の機械的強度を増し、硬化中の収縮を抑制することができる。固定紐としてのガラス紐16は、上口固定子コイル端部4aおよび下口固定子コイル端部5aとチューブ14とを一括して緊縛する。
次に長期間の稼動により低下した固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させる補強方法について説明する。運転を停止した回転電機のフレームを開けて、固定子コイル端部を露出させる。まず、手順1として、ガラス繊維のチューブにレジンなどの液体絶縁物を染み込ませてチューブ14を準備する。
手順2:チューブ14を上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aとの間に配置する。具体的には、チューブ14が、上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aとの間を固定子コイル端部の周方向へ挿入される。
手順3:液状の絶縁混合物15をチューブ14の一端からポンプで注入する。絶縁混合物15が、チューブ14の内部に停留している空気を押出しながら、チューブ14の他端に向かって注入される。
手順4:絶縁混合物15がチューブ14の端部まで達した後に、図3に示すように口金2でチューブ14の端部を挟む。口金2はボルト25とボルト26で固定する。図3(a)はチューブの端部を示す正面図であり、図3(b)はチューブの端部を示す側面図である。チューブ14の端部を口金2で挟むことで、絶縁混合物15が流出することを防ぐことができる。
手順5:チューブ14に絶縁混合物15を充満させる。絶縁混合物15がチューブ14に充満すると、チューブ14が膨らんで上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aに接触する。チューブ14内の絶縁混合物15がある程度の圧力に達したら、チューブ14の注入口に図3と同様の口金2を取り付けてチューブ14の端部を挟み、絶縁混合物15をチューブ14内に封じる。
手順6:チューブ14の端部同士を図4に示すように重ねる。チューブ14及び絶縁混合物15を硬化させる。チューブ14が硬化することで、チューブ14が上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aに接着され、固定子コイル端部の剛性を向上させることができる。チューブ14は、その端部同士が重なるようにすることで、円環剛性を向上させることができる。
手順7:チューブ14及び絶縁混合物15が硬化した後に、ガラス紐16で上口固定子コイル端部4aおよび下口固定子コイル端部5aとチューブ14とを一括して緊縛する。これにより、固定子コイル端部の剛性をさらに向上することができる。
長期間の稼動により固定子コイル端部の剛性が劣化し、固定子コイル端部の固有振動の周波数が低下した場合に、絶縁混合物15が充填されたチューブ14を固定子コイル端部の隙間である上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aに配置し、固定した補強構造を形成することで、固定子コイル端部の剛性を回復させ、若しくは向上させることができる。これにより、図5に示すように、長期間の稼動により固定子コイル端部の剛性が劣化した振動数の特性27は、振動数の特性28のようになり、固定子コイル端部の固有振動の周波数が上昇し、その固有振動の周波数を危険周波数域から外すことができる。図5は固定子コイル端部の固有振動の周波数と危険周波数域との関係を示す図である。横軸及び縦軸は周波数及び振動値であり、任意単位で示している。
また、実施の形態1における補強構造としての絶縁混合物15が充填されたチューブ14は、特許文献1のように高い圧力で固定子コイル端部を圧接する支持構造と異なり、上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aの任意の場所に配置することができる。
以上のように実施の形態1における回転電機の補強方法は、回転電機の運転停止後に環状の固定子コイル端部の隙間にチューブを配置する手順と、このチューブに液体状の絶縁物を充填する手順と、絶縁物が硬化するとともに、チューブが固定子コイル端部の隙間に固定される手順を有することにより、長期間の稼動により低下した固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。
また、実施の形態1における回転電機の補強構造は、剛性が低下した固定子コイル端部の隙間に配置され、このチューブに充填された絶縁物が硬化するとともに、チューブが固定子コイル端部の隙間に固定されたことにより、長期間の稼動により低下した固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2における回転電機の固定子コイル端部の補強構造を示す図である。実施の形態1とは絶縁混合物18が充填されたチューブ17が固定子コイル端部の内周にも配置される点で異なる。固定子コイル端部の内周、即ち上口固定子コイル4の上口固定子コイル端部4aの内周側に、絶縁混合物18が充填されたチューブ17が配置され、ガラス紐16で締結して固定されている。
チューブ17、絶縁混合物18は、夫々実施の形態1のチューブ14、絶縁混合物15と同様のものである。補強方法も実施の形態1で説明したものと同様である。
実施の形態2における回転電機の補強方法及び補強構造は、固定子コイル端部の内周に、絶縁混合物18が充填されたチューブ17が固定されるので、長期間の稼動により低下した固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。したがって、これとともに固定子コイル端部の隙間である上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aに、絶縁混合物15が充填されたチューブ14を固定した補強構造を形成したので、実施の形態1の補強構造にくらべて、さらに固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。これにより、固定子コイル端部の固有振動の周波数がさらに上昇し、その固有振動の周波数を危険周波数域からさらに遠ざけることができる。
なお、絶縁混合物18が充填されたチューブ17が固定子コイル端部の内周に配置された例で説明したが、絶縁混合物18が充填されたチューブ17が、固定子コイル端部の外周、即ち下口固定子コイル5の下口固定子コイル端部5aの外周側に配置されても、同様の効果が得られる。また、絶縁混合物18が充填されたチューブ17を複数箇所に設置しても構わない。
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3における回転電機の固定子コイル端部の補強構造を示す図であり、図8は図7のB−B面で切断した断面を示す図である。実施の形態1とは絶縁混合物20が充填されたチューブ19が隣接する上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置される点で異なる。
チューブ19、絶縁混合物20は、夫々実施の形態1のチューブ14、絶縁混合物15と同様のものである。次に補強方法について説明する。運転を停止した回転電機のフレームを開けて、固定子コイル端部を露出させる。まず、手順1として、ガラス繊維のチューブにレジンなどの液体絶縁物を染み込ませてチューブ14を準備する。
手順2:チューブ19を隣接する上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置する。具体的には、チューブ19が、隣接する上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとの間の隙間を通過する度に、固定子コイル端部の内周側及び前記固定子コイル端部の外周側にて交互に折り返すように配置される。言い換えると、チューブ19が、隣接する上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとの間の隙間である第1の隙間から出て、隣接する上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとの間の隙間である第2の隙間に入り、固定子コイル端部の内周側及び固定子コイル端部の外周側にて交互に折り返すように配置される。
この後の手順は、実施の形態1の手順3乃至6と同様である。
実施の形態3における回転電機の補強方法及び補強構造は、絶縁混合物20が充填されたチューブ19が隣接する上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置されるので、長期間の稼動により低下した固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。これにより隣接する上口固定子コイル端部4aとの間、及び隣接する下口固定子コイル端部5aとの間の相対振動を抑制することができる。また、上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aとがばらばらに振動することも抑制することができる。
上記の構造とともに固定子コイル端部の隙間である上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aに、絶縁混合物15が充填されたチューブ14を固定した補強構造を形成したので、実施の形態1の補強構造にくらべて、さらに固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。これにより、固定子コイル端部の固有振動の周波数がさらに上昇し、その固有振動の周波数を危険周波数域からさらに遠ざけることができる。
なお、手順7として、チューブ14及び絶縁混合物15が硬化した後に、ガラス紐16で上口固定子コイル端部4aおよび下口固定子コイル端部5aとチューブ14とを一括して緊縛してもよい。これにより、固定子コイル端部の剛性をさらに向上することができる。
実施の形態4.
図9は、この発明の実施の形態4における回転電機の固定子コイル端部の補強構造を示す図であり、図10は図9のC−C面で切断した断面を示す図である。実施の形態1とは絶縁混合物が充填されたチューブが隣接する上口固定子コイル端部4aとの間、および隣接する下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置される点で異なる。
絶縁混合物22が充填されたチューブ21が隣接する上口固定子コイル端部4aとの間に蛇行するように配置され、絶縁混合物24が充填されたチューブ23が隣接する下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置される。チューブ21、23は、実施の形態1のチューブ14と同様のものであり、絶縁混合物22、24は、実施の形態1の絶縁混合物15と同様のものである。
次に補強方法について説明する。運転を停止した回転電機のフレームを開けて、固定子コイル端部を露出させる。まず、手順1として、ガラス繊維のチューブにレジンなどの液体絶縁物を染み込ませてチューブ14を準備する。
手順2:チューブ21を隣接する上口固定子コイル端部4aとの間に蛇行するように配置し、チューブ23を隣接する下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置する。具体的には、チューブ21が、隣接する上口固定子コイル端部4aとの間の隙間を通過する度に、上口固定子コイル端部4aにおける固定子コイル端部の内周側に位置する上口固定子コイル内方部及び上口固定子コイル内方部と逆側に位置する上口固定子コイル外方部にて交互に折り返すように配置される。また、チューブ23が、隣接する下口固定子コイル端部5aとの間の隙間を通過する度に、下口固定子コイル端部5aにおける固定子コイル端部の外周側に位置する下口固定子コイル外方部及び下口固定子コイル外方部と逆側に位置する下口固定子コイル内方部にて交互に折り返すように配置される。
言い換えると、チューブ21が、隣接する上口固定子コイル端部4aとの間の隙間である第1の隙間から出て、隣接する上口固定子コイル端部4aとの間の隙間である第2の隙間に入り、上口固定子コイル端部4aにおける固定子コイル端部の内周側に位置する上口固定子コイル内方部及び上口固定子コイル内方部と逆側に位置する上口固定子コイル外方部にて交互に折り返すように配置される。また、チューブ23が、隣接する下口固定子コイル端部5aとの間の隙間である第1の隙間から出て、隣接する下口固定子コイル端部5aとの間の隙間である第2の隙間に入り、下口固定子コイル端部5aにおける固定子コイル端部の外周側に位置する下口固定子コイル外方部及び下口固定子コイル外方部と逆側に位置する下口固定子コイル内方部にて交互に折り返すように配置される。
この後の手順は、実施の形態1の手順3乃至6と同様である。
実施の形態4における回転電機の補強方法及び補強構造は、絶縁混合物が充填されたチューブ21、23が隣接する上口固定子コイル端部4aとの間、および隣接する下口固定子コイル端部5aとの間に蛇行するように配置されるので、長期間の稼動により低下した上口固定子コイル端部4aの剛性と下口固定子コイル端部5aの剛性とをそれぞれ個別に回復、若しくは向上させることができる。これにより隣接する上口固定子コイル端部4aとの間、及び隣接する下口固定子コイル端部5aとの間の相対振動を個別に抑制することができる。
上記の構造とともに固定子コイル端部の隙間である上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aに、絶縁混合物15が充填されたチューブ14を固定した補強構造を形成したので、実施の形態1の補強構造にくらべて、さらに固定子コイル端部の剛性の回復、若しくは剛性を向上させることができる。これにより、固定子コイル端部の固有振動の周波数がさらに上昇し、その固有振動の周波数を危険周波数域からさらに遠ざけることができる。
また、上口固定子コイル端部4aと下口固定子コイル端部5aをそれぞれ個別に補強するので、実施の形態3とは異なり、上口固定子コイル端部4a及び下口固定子コイル端部5aを包括してチューブを蛇行させて配置する必要がない。したがって、固定子コイル端部における固定子鉄心1側の隙間が狭くなった場所にも配置がし易く、所望の場所に配置することができる利点がある。
なお、手順7として、チューブ14及び絶縁混合物15が硬化した後に、ガラス紐16で上口固定子コイル端部4aおよび下口固定子コイル端部5aとチューブ14とを一括して緊縛してもよい。これにより、固定子コイル端部の剛性をさらに向上することができる。
なお、実施の形態1乃至4では、1本のチューブで固定子コイル端部を一周させる例を説明したが、複数のチューブを使用して一周させても構わない。複数のチューブに分割して、それぞれのチューブに並行して絶縁混合物を注入することで、補強構造を短時間で形成することができる。また、大きな回転電機の場合は、補強構造を形成するチューブの長さが極端に長くなることがないので、補強構造を形成する作業性が向上することができ、チューブを所望の位置に確実に配置することができる。
この発明の実施の形態1における回転電機の補強構造を示す図である。 図1のA−A面で切断した断面を示す図である。 実施の形態1におけるチューブの端部を示す図である。 実施の形態1におけるチューブの端部の重なりを示す図である。 固定子コイル端部の固有振動の周波数と危険周波数域との関係を示す図である。 この発明の実施の形態2における回転電機の補強構造を示す図である。 この発明の実施の形態3における回転電機の補強構造を示す図である。 図7のB−B面で切断した断面を示す図である。 この発明の実施の形態4における回転電機の補強構造を示す図である。 図9のC−C面で切断した断面を示す図である。
符号の説明
1 固定子鉄心
4 上口固定子コイル
5 下口固定子コイル
6 シリース接続体
10 レジンリング
12、16 ガラス紐
14、17、19、21、23 チューブ
15、18、20、22、24 絶縁混合物

Claims (20)

  1. 環状に配置された固定子鉄心の端部から伸びた上口固定子コイル及び下口固定子コイルと、これら上口固定子コイル及び下口固定子コイルを結合するシリース接続体とで形成された環状の固定子コイル端部と、
    この固定子コイル端部を環状に保持する保持リングを備えた回転電機の補強方法であって、
    前記回転電機の運転停止後に前記固定子コイル端部の外周若しくは内周または前記固定子コイル端部の隙間にチューブを配置する配置手順と、このチューブに液体状の絶縁物を充填する充填手順と、前記絶縁物が硬化するとともに、前記チューブが前記固定子コイル端部の外周若しくは内周または前記固定子コイル端部の隙間に固定される固定手順を有することを特徴とする回転電機の補強方法。
  2. 前記チューブにレジンを染み込ませる処理手順を有し、
    前記固定手順は、前記レジンが硬化して、前記チューブが前記固定子コイル端部の外周若しくは内周または前記固定子コイル端部の隙間に接着されることを含むことを特徴とする請求項1記載の回転電機の補強方法。
  3. 前記固定手順は、前記チューブと前記固定子コイル端部を固定紐で緊縛することを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の補強方法。
  4. 前記固定子コイル端部の隙間は、前記上口固定子コイルと前記下口固定子コイルとの間の隙間であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  5. 前記固定子コイル端部の隙間は、隣接する前記上口固定子コイル及び前記下口固定子コイルとの間の隙間であり、
    前記チューブが、前記隣接する前記上口固定子コイル及び前記下口固定子コイルとの間の隙間を通過する度に、前記固定子コイル端部の内周側及び前記固定子コイル端部の外周側にて交互に折り返すように配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  6. 前記固定子コイル端部の隙間は、隣接する前記上口固定子コイルとの間の隙間であり、
    前記チューブが、前記隣接する前記上口固定子コイルとの間の隙間を通過する度に、前記上口固定子コイルにおける前記固定子コイル端部の内周側に位置する上口固定子コイル内方部及び前記上口固定子コイル内方部と逆側に位置する上口固定子コイル外方部にて交互に折り返すように配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  7. 前記固定子コイル端部の隙間は、隣接する前記下口固定子コイルとの間の隙間であり、
    前記チューブが、前記隣接する前記下口固定子コイルとの間の隙間を通過する度に、前記下口固定子コイルにおける前記固定子コイル端部の外周側に位置する下口固定子コイル外方部及び前記下口固定子コイル外方部と逆側に位置する下口固定子コイル内方部にて交互に折り返すように配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  8. 前記絶縁物は、樹脂とガラス繊維の混合物であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  9. 前記チューブは、その端部同士を重ねて配置することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  10. 前記チューブを複数有し、夫々の前記チューブの端部を他の前記チューブの端部と重ね、複数の前記チューブが環状に形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回転電機の補強方法。
  11. 環状に配置された固定子鉄心の端部から伸びた上口固定子コイル及び下口固定子コイルと、これら上口固定子コイル及び下口固定子コイルを結合するシリース接続体とで形成された環状の固定子コイル端部と、
    この固定子コイル端部を環状に保持する保持リングを備えた回転電機の補強構造であって、
    前記固定子コイル端部の外周若しくは内周または前記固定子コイル端部の隙間に配置されるチューブを有し、
    このチューブに充填された絶縁物が硬化するとともに、前記チューブが前記固定子コイル端部の外周若しくは内周または前記固定子コイル端部の隙間に固定されたことを特徴とする回転電機の補強構造。
  12. 前記チューブはレジンを染み込ませたものであり、
    前記レジンが硬化して、前記チューブが前記固定子コイル端部の外周若しくは内周または前記固定子コイル端部の隙間に接着されたことを特徴とする請求項11記載の回転電機の補強構造。
  13. 前記チューブは前記固定子コイル端部に固定紐で緊縛されたことを特徴とする請求項11または12に記載の回転電機の補強構造。
  14. 前記固定子コイル端部の隙間は、前記上口固定子コイルと前記下口固定子コイルとの間の隙間であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
  15. 前記固定子コイル端部の隙間は、隣接する前記上口固定子コイル及び前記下口固定子コイルとの間の隙間であり、
    前記チューブが、前記隣接する前記上口固定子コイル及び前記下口固定子コイルとの間の第1の隙間から出て、前記隣接する前記上口固定子コイル及び前記下口固定子コイルとの間の第2の隙間に入り、前記固定子コイル端部の内周側及び前記固定子コイル端部の外周側にて交互に折り返すように配置されたことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
  16. 前記固定子コイル端部の隙間は、隣接する前記上口固定子コイルとの間の隙間であり、
    前記チューブが、前記隣接する前記上口固定子コイルとの間の隙間である第1の隙間から出て、前記隣接する前記上口固定子コイルとの間の隙間である第2の隙間に入り、前記上口固定子コイルにおける前記固定子コイル端部の内周側に位置する上口固定子コイル内方部及び前記上口固定子コイル内方部と逆側に位置する上口固定子コイル外方部にて交互に折り返すように配置されたことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
  17. 前記固定子コイル端部の隙間は、隣接する前記下口固定子コイルとの間の隙間であり、
    前記チューブが、前記隣接する前記下口固定子コイルとの間の隙間である第1の隙間から出て、前記隣接する前記下口固定子コイルとの間の隙間である第2の隙間に入り、前記下口固定子コイルにおける前記固定子コイル端部の外周側に位置する下口固定子コイル外方部及び前記下口固定子コイル外方部と逆側に位置する下口固定子コイル内方部にて交互に折り返すように配置されたことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
  18. 前記絶縁物は、樹脂とガラス繊維の混合物であることを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
  19. 前記チューブは、その端部同士が重ねられて配置されたことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
  20. 前記チューブを複数有し、夫々の前記チューブの端部が他の前記チューブの端部と重ねられ、複数の前記チューブが環状に形成されたことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか1項に記載の回転電機の補強構造。
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