JP2008298908A - 画像書出しタイミング調整機構及びこれを備えた光走査装置 - Google Patents

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【課題】部品点数の削減と組立工数を削減してコストダウンを図ることができるとともに、画像書出しタイミング調整後の狂いを防ぐことができる画像書出しタイミング調整機構を提供すること。
【解決手段】受光センサを実装したピンフォト基板6を動かすことによって画像書出しタイミングを調整する光走査装置の画像書出しタイミング調整機構において、前記ピンフォト基板6を基板保持部材10で保持するとともに、該基板保持部材10に、ピンフォト基板6を仮保持するための仮保持部10bと固定するための固定部10aを各々独立に設ける。ここで、前記基板保持部材10は、光学フレーム9の溝(取付部)9aに対して半押しすることによって前記仮保持部10bが前記ピンフォト基板6を仮保持し、完全に押し込むことによって前記固定部10aが前記ピンフォト基板6を固定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、受光センサを実装したピンフォト基板を動かすことによって画像書出しタイミングを調整する画像書出し調整機構とこれを備えた光走査装置に関するものである。
電子写真方式を採用する複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、レーザスキャナユニット(LSU)等の光学装置から出射されたレーザビーム等が感光ドラム等の像担持体上に照射されることによって該像担持体上に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像は、現像装置によってトナーを用いて現像されてトナー像として顕像化され、トナー像は、転写装置によって用紙等の記録材上に転写される。その後、トナー像が転写された記録材は、定着装置に搬送され、該定着装置において加熱及び加圧されてトナー像が記録材上に永久像として定着される。
ここで、光学装置としてのレーザスキャナユニットの概略構成を図10に示す。
図10はレーザスキャナユニットの内部構造を示す斜視図であり、矩形ボックス状の筐体1内には、偏向走査手段としてのポリゴンミラー2、走査レンズ3、折り返しミラー4等の光学部品が収容されており、光源であるレーザダイオード5から出射されたレーザビームは、不図示のシリンドリカルレンズによって線状の光束に集光された後、回転するポリゴンミラーによって所定の走査方向に偏向走査される。そして、ポリゴンミラー2によって偏向走査されたレーザビームは、走査レンズ3と折り返しミラー4を経て不図示の像担持体上に結像され、結像された光束は、ポリゴンミラー2の回転によって像担持体上を主走査方向に走査し、像担持体の回転によって副走査方向に走査して像担持体上に静電潜像を形成する。
又、同時にポリゴンミラー2からの走査光は、ピンフォト基板6に実装された受光センサに導入され、受光センサによって走査開始信号に変換される。そして、走査開始信号はレーザダイオード5に送信され、レーザダイオード5は、走査開始信号を受信すると画像書出し変調を開始する。
ところで、斯かる光走査装置において、画像書出しタイミングはピンフォト基板6を動かすことによって調整されるが、その調整方法には例えば図11(a),(b)に示す方法と図12に示す方法があった。尚、図11(a),(b)及び図12は従来の画像書出しタイミングの調整方法を示す光走査装置のピンフォト基板部分の斜視図である。
図11(a),(b)に示す方法は、ピンフォト基板6を保持するホルダー部材7に長孔7aを形成し、この長孔7aに挿通するビス8によってホルダー部材7とピンフォト基板6を固定する構造において、画像書出しタイミングを調整するときには、ビス8を緩めてホルダー部材7の長孔7aの長さの範囲で図示矢印方向に移動させて画像書出しタイミングを調整し、調整後にビス8を締め付けてホルダー部材7を固定する方法である。
又、図12に示す方法は、ピンフォト基板6を光学フレーム9の溝9aに直接嵌め込み、該ピンフォト基板6を溝9a内で直接移動させて画像書出しタイミングを調整し、調整後はピンフォト基板6を接着剤によって光学フレーム9に固定する方法である。尚、この方法において使用される接着剤には、接着強度や作業時間の面からUV接着剤が使用されることが多い。
ところで、特許文献1には、光走査装置において、ピンフォト基板の取り付けや取り外しを容易に行うことができる構成が提案されている。
特開2000−047125号公報
しかしながら、図11(a),(b)に示す方法によれば、ピンフォト基板6を固定するためにホルダー部材7とビス8が必要となり、部品点数が増えるという問題がある。又、ピンフォト基板アッシー(ピンフォト基板6とホルダー部材7の組)をビス8によって固定するまでの間、ピンフォト基板アッシーを保持することができないため、該ピンフォト基板アッシーを手で押さえておく必要があり、作業性が甚だ悪いという問題もある。更に、画像書出しタイミングを調整した後、ビス8を締め付けてピンフォト基板6を固定するため、ビス8を締め付ける際の衝撃で調整値がずれてしまい、再調整が必要となるために作業時間が長くなってしまうという問題もあった。
又、図12に示す方法によれば、接着剤は粘性を有しているため、ディスペンサーで接着剤を塗布する際に接着剤の糸引き現象が発生する。この糸引き現象によって接着剤が飛散して他の光学部品に付着すると、その光学部品が使用不能となるため、光走査装置自体が不良品となり、部品コストの増加やタクトタイムの延長等の問題が発生する。又、接着剤にUV接着剤を使用すると多くの工数を要し、作業時間が長くなって組立コストが高くなるという問題が発生する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、部品点数の削減と組立工数を削減してコストダウンを図ることができるとともに、画像書出しタイミング調整後の狂いを防ぐことができる画像書出しタイミング調整及びこれを備えた光走査装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、受光センサを実装したピンフォト基板を動かすことによって画像書出しタイミングを調整する光走査装置の画像書出しタイミングを調整機構において、前記ピンフォト基板を基板保持部材で保持するとともに、該基板保持部材に、ピンフォト基板を仮保持するための仮保持部と固定するための固定部を各々独立に設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記基板保持部材は、光学フレームの取付部に対して半押しすることによって前記仮保持部が前記ピンフォト基板を仮保持し、完全に押し込むことによって前記固定部が前記ピンフォト基板を固定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記基板保持部材を板金で構成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記基板保持部材の仮保持部によって前記ピンフォト基板を仮保持した状態で画像書出しタイミングを調整することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、光走査装置に請求項1〜4の何れかに記載の画像書出しタイミング調整機構を備えたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、基板保持部材の1部品でピンフォト基板を光学フレームの取付部に対して仮保持及び固定することができるため、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、ピンフォト基板のビスによる固定を廃し、基板保持部材を完全に押し込むことによってピンフォト基板を基板保持部材の固定部によって光学フレームに固定するようにしたため、ピンフォト基板を固定した後に画像書出しタイミングの調整値に狂いが発生することがない。又、ピンフォト基板の固定に接着剤を使用しないため、ライン不良の発生を防ぐとともに、組立工数の削減と作業時間の短縮によって組立コストを低く抑えることができる。
請求項3記載の発明によれば、仮保持部と固定部を各々独立に備えた基板保持部材を板金の成形によって生産性良く容易に製作することができる。
請求項4記載の発明によれば、基板保持部材の仮保持部によってピンフォト基板を仮保持した状態で画像書出しタイミングを容易且つ高精度に調整することができる。
請求項5記載の発明によれば、光走査装置の部品点数の削減と組立工数を削減してコストダウンを図りつつ、画像書出しタイミングを容易且つ高精度に調整して高質画像を安定的に得ることができる。
以下に本発明の実施形態を添付図面を基づいて説明する。
図1(a)〜(c)は本発明に係る画像書出しタイミング調整機構を構成する基板保持部材とこれに保持されたピンフォト基板の斜視図、図2(a),(b)はピンフォト基板を仮保持した状態を示す斜視図、図3は同正面図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図3のB−B線断面図、図6(a),(b)はピンフォト基板を固定した状態を示す斜視図、図7は同正面図、図8は図7のC−C線断面図、図9は図7のD−D線断面図である。
本発明に係る光走査装置の基本構成は図10に示した従来の光走査装置(レーザスキャナユニット)のそれと同じであって、画像書出しタイミング調整機構のみが異なっている。従って、以下、画像書出しタイミング調整機構についてのみ説明する。
本発明に係る画像書出しタイミング調整機構には図1(a),(b)に示す板金製の基板保持部材10が使用される。
上記基板保持部材10は、受光センサを実装したピンフォト基板6を保持するための部品であって、その下端の幅方向両端には、上方に向かって開くようにV字状に折り曲げられた係止爪状の一対の固定部10aが形成され、これらの固定部10aの間には、くの字状に屈曲されたバネ状の仮保持部10bが形成されており、これらの固定部10aと仮保持部10bとは各々独立に設けられている。又、基板保持部材10の一側部には、ピンフォト基板6の一側面に当接して該ピンフォト基板6を位置決めする平坦な位置決め部10cが形成され、他側部には、ピンフォト基板6の他側面を押圧するバネ状の押さえ部10dが形成されている。
次に、上記基板保持部材10を用いた画像書出しタイミングの調整方法と調整後のピンフォト基板6の固定構造を図2〜図9に基づいて説明する。
画像書出しタイミングはピンフォト基板6を動かすことによってなされるが、この画像書出しタイミングは、図2〜図5に示すように、基板保持部材10によってピンフォト基板6を光学フレーム9に対して仮保持した状態で調整される。
即ち、ピンフォト基板6とこれを保持した基板保持部材10を、基板保持部材10の固定部10aと仮保持部10bを下にして光学フレーム9の取付部である溝9aに上方から差し込み、これらを光学フレーム9の溝9aに対して半押しする。すると、図5に示すように、基板保持部材10の仮保持部10bが光学フレーム9の溝9aに係合してピンフォト基板6を仮保持する。この仮保持状態では、図4に示すように、基板保持部材10の固定部10aは光学フレーム9の溝9aに係止されていないため、ピンフォト基板6は図3の左右方向(図4及び図5の紙面垂直方向)に自由に動くことができ、このピンフォト基板6を同方向に動かすことによって画像書出しタイミングを容易且つ高精度に調整することができる。
以上のようにピンフォト基板6を仮保持した状態でこれを動かして画像書出しタイミングを調整した後は、図6〜図9に示すようにピンフォト基板6を光学フレーム9に固定する。
即ち、図2〜図5に示すように仮保持状態にあるピンフォト部材6を光学フレーム9の溝9aに完全に押し込むと、図8に示すように、基板保持部材10の一対の固定部10aが光学フレーム9の溝9aに完全に嵌り込んで係止されるため、ピンフォト基板6は光学フレーム9に確実に固定され、画像書出しタイミングの調整が完了する。
而して、本発明に係る画像書出しタイミング調整機構によれば、基板保持部材10の1部品でピンフォト基板6を光学フレーム9に対して仮保持及び固定することができるため、部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。本実施の形態では、基板保持部材10を板金製としたため、固定部10aと仮保持部10bを各々独立に備えた基板保持部材10を板金の成形によって生産性良く容易に製作することができる。
又、基板保持部材10の仮保持部10bによってピンフォト基板6を仮保持した状態で画像書出しタイミングを容易且つ高精度に調整することができる。
更に、ピンフォト基板6のビス8による固定(図11(b)参照)を廃し、基板保持部材10を完全に押し込むことによってピンフォト基板6を基板保持部材10の固定部10aによって光学フレーム9に固定するようにしたため、ピンフォト基板6を固定した後に画像書出しタイミングの調整値に狂いが発生することがない。そして、ピンフォト基板6の固定に接着剤を使用しないため、ライン不良の発生を防ぐとともに、組立工数の削減と作業時間の短縮によって組立コストを低く抑えることができる。
そして、本発明に係る画像書出しタイミング調整機構を備えた光走査装置によれば、部品点数の削減と組立工数を削減してコストダウンを図りつつ、画像書出しタイミングを容易且つ高精度に調整して高質画像を安定的に得ることができる。
(a)〜(c)は本発明に係る画像書出しタイミング調整機構を構成する基板保持部材とこれに保持されたピンフォト基板の斜視図である。 (a),(b)はピンフォト基板を仮保持した状態を示す斜視図である。 ピンフォト基板を仮保持した状態を示す正面図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 (a),(b)はピンフォト基板を固定した状態を示す斜視図である。 ピンフォト基板を固定した状態を示す正面図である。 図7のC−C線断面図である。 図7のD−D線断面図である。 従来の光走査装置(レーザビームスキャナ)の内部構造を示す斜視図である。 (a),(b)は従来の画像書出しタイミングの調整方法を示す光走査装置のピンフォト基板部分の斜視図である。 従来の画像書出しタイミングの調整方法を示す光走査装置のピンフォト基板部分の斜視図である。
符号の説明
1 筐体
2 ポリゴンミラー
3 走査レンズ
4 折り返しミラー
5 レーザダイオード
6 ピンフォト基板
7 ホルダー部材
7a ホルダー部材の長孔
8 ビス
9 光学フレーム
9a 光学フレームの溝(取付部)
10 基板保持部材
10a 基板保持部材の固定部
10b 基板保持部材の仮保持部
10c 基板保持部材の位置決め部
10d 基板保持部材の押さえ部

Claims (5)

  1. 受光センサを実装したピンフォト基板を動かすことによって画像書出しタイミングを調整する光走査装置の画像書出しタイミング調整機構において、
    前記ピンフォト基板を基板保持部材で保持するとともに、該基板保持部材に、ピンフォト基板を仮保持するための仮保持部と固定するための固定部を各々独立に設けたことを特徴とする画像書出しタイミング調整機構。
  2. 前記基板保持部材は、光学フレームの取付部に対して半押しすることによって前記仮保持部が前記ピンフォト基板を仮保持し、完全に押し込むことによって前記固定部が前記ピンフォト基板を固定することを特徴とする請求項1記載の画像書出しタイミング調整機構。
  3. 前記基板保持部材を板金で構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の画像書出しタイミング調整機構。
  4. 前記基板保持部材の仮保持部によって前記ピンフォト基板を仮保持した状態で画像書出しタイミングを調整することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像書出しタイミング調整機構。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の画像書出しタイミング調整機構を備えたことを特徴とする光走査装置。
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