JP2008298849A - 撮影装置及び手振れ補正制御方法 - Google Patents

撮影装置及び手振れ補正制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自動焦点調節時に手振れ補正を確実に行って焦点調節の精度を向上させる。
【解決手段】シャッタボタン20の操作によって、第1スイッチS1がONにされると、システムコントローラ40は、手振れ補正が停止状態のままAE処理を実行する。このAE処理の終了後、システムコントローラ40は、手振れ補正制御部47を制御して手振れ補正動作を開始させた状態で、AF処理を実行する。さらに、第2スイッチS2がONにされた時も、システムコントローラ40は、手振れ補正制御部47を制御して手振れ補正動作を行いながら、撮影処理を実行する。
【選択図】図13

Description

本発明は、手振れ補正機能を有する撮影装置、及びこの撮影装置に用いられる手振れ補正制御方法に関する。
従来、手振れによる撮影レンズの光軸振れを検出して、補正部材(補正レンズ、またはCCDイメージセンサ等の撮像手段)を所定の可動範囲内で移動させて、光軸振れによる像ブレを補正する手振れ補正機能を備えた撮影装置が一般に普及している。
このような撮影装置として、撮影準備指示及び撮影指示を入力する撮影指示入力操作手段によって、撮影準備指示が入力された時に、手振れ補正を開始する撮影装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、撮影指示を取得して露光を開始する前に、補正部材の状態や、シャッタ速度や、焦点距離情報に基づいて、センタリング動作(補正部材の補正位置から可動範囲の中心位置への移動)を行うか否かを判定して、この判定結果に基づいてセンタリング動作を実行するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この撮影装置では、撮影処理前に必要に応じてセンタリング動作を実行するため、撮影時に補正部材の移動可能な範囲を十分確保して、十分な手振れ補正効果を得ることができる。
特許2859180号公報 特開2002−131800号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の撮影装置では、撮影準備指示を取得した時に、手振れ補正を開始するため、自動露出調節処理終了後に自動焦点調節処理を開始する時に、補正部材が補正範囲の中心位置にないため、十分な手振れ補正効果が得られないので、焦点調節の精度が低いという問題があった。また、上記特許文献2に記載の撮影装置では、自動焦点調節処理を開始する際の補正部材の状態については考慮されていないため、同様の問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、自動焦点調節時に手振れ補正を確実に行って焦点調節の精度を向上させた撮影装置、及びこの撮影装置に用いられる手振れ補正制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の撮影装置は、撮影準備指示及び撮影指示を入力する撮影指示入力操作手段を備え、前記撮影指示入力操作手段によって前記撮影準備指示が入力された時に、自動露出調節処理及び自動焦点調節処理を実行し、前記撮影指示が入力された時に、撮影処理を実行する撮影装置であり、補正部材を移動させることによって、撮影レンズの光軸振れによる像ブレを補正する手振れ補正手段と、前記手振れ補正手段を制御して、前記自動露出調節処理時に、手振れ補正動作を停止させ、前記自動焦点調節処理時及び前記撮影処理時に、手振れ補正動作を実行させる制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、前記補正部材は、被写体像を光電変換によって撮像する撮像手段であり、前記手振れ補正手段は、前記撮像手段を前記光軸と略垂直な平面内で移動させることが好ましい。さらに、前記補正部材は、前記光軸と略垂直な平面内で移動自在の補正レンズであり、前記手振れ補正手段は、前記補正レンズを前記平面内で移動させても良い。
本発明の手振れ補正方法は、補正部材を移動させることによって、撮影レンズの光軸振れによる像ブレを補正する手振れ補正手段と、撮影準備指示及び撮影指示を入力する撮影指示入力操作手段とを備え、前記撮影指示入力操作手段によって前記撮影準備指示が入力された時に、自動露出調節処理及び自動焦点調節処理を実行し、前記撮影指示が入力された時に、撮影処理を実行する撮影装置の手振れ補正制御方法であり、前記自動露出調節処理時に、前記手振れ補正手段の補正動作を停止させ、前記自動露出調節処理終了後の前記自動焦点調節処理時、及び前記撮影処理時に、前記手振れ補正手段を制御して手振れ補正動作を行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、自動露出調節処理時には、手振れ補正動作を停止させて、自動露出調節処理終了後の自動焦点調節時に手振れ補正動作を実行するので、自動焦点調節処理時に手振れ補正動作を開始する時に、補正部材が可動範囲の中心位置にあり、補正部材の移動可能量が最大となり、手振れ補正を確実に行うことができる。このため、焦点調節の精度を向上させることができる。
図1に示すデジタルカメラ(撮影装置)10は、カメラ本体11の前面に、スライド操作可能なレンズバリア12を備えている。このレンズバリア12を開放位置(図1に示す位置)にスライドさせることによって、撮影レンズ13、ストロボ発光部14が前面に露呈される。また、カメラ本体11の前面には、光学ファインダを構成するファインダ対物窓15が設けられている。
前述のレンズバリア12は、電源操作部材を兼用しており、前述の開放位置にスライド操作された時に、カメラ本体11の電源がONとなり、撮影レンズ13及びストロボ発光部14が遮蔽される遮蔽位置にスライド操作された時に、カメラ本体11の電源がOFFとなる。
また、図2に示すように、カメラ本体11の背面には、画像を表示する表示手段であるLCD16、光学ファインダを構成するファインダ接眼窓17、複数の操作部材で構成される操作部18が設けられている。LCD16には、スルー画、再生画像、及び各種設定画面等が表示される。
操作部18は、例えば、撮影モードと再生モードとを切り替える切替ボタン、カーソル操作ボタン、光学ズーム倍率を変更するズームボタン、メニューボタン、キャンセルボタン、及び表示ボタン等で構成されている。
また、カメラ本体11の上面には、シャッタボタン(撮影指示入力操作手段)20が設けられている。このシャッタボタン20は、第1スイッチS1及び第2スイッチS2の2つのスイッチが設けられた2段押しのボタンである。このシャッタボタン20が半押しされた時に、第1スイッチS1がONとなり、デジタルカメラ10は、撮影準備処理(自動露出調節処理及び自動焦点調節処理)を実行し、この半押し状態からさらに押し込まれて全押しされた時に、第2スイッチS2がONとなり、撮影処理を実行する。
カメラ本体11の側面には、記録メディアスロット21が設けられている。この記録メディアスロット21には、画像データが記録される記録メディア(例えば、メモリカード)22が着脱自在に装填される。
また、このデジタルカメラ10は、手振れ補正機能を有している。手振れ補正としては、CCDシフト方式と、レンズシフト方式との2つの方式が知られている。CCDシフト方式では、図3(A)に示すように、第1〜第3レンズ31〜33の光軸L1が、手振れによって、一点鎖線で示す位置から点線で示す位置に振れると光軸振れが発生する。この光軸ブレによる像ブレを補正するために、図3(B)に示すように、光軸L1と略垂直な平面内で振れ方向と同じ方向に、被写体像を光電変換によって撮像する撮像手段であるCCDイメージセンサ(以下、単にCCDと称する)34の位置をシフトさせて、手振れによる像ブレを補正する。
また、レンズシフト方式では、図4に示すように、第1〜第3レンズ35〜37の光軸L1が、手振れによって、図4(A)に示す位置から図4(B)に示す位置に傾いた時に、光軸L1と略垂直な平面内で、第2レンズ(補正レンズ)36の位置を振れ方向と反対方向にシフトして、光軸L1を点線で示すように屈曲させることにより、手振れによる像ブレを補正する。なお、以下の説明において、CCDシフト方式を適用した場合を例に説明を行う。
次に、図5のブロック図を参照して、デジタルカメラ10の電気的構成について説明する。デジタルカメラ10は、システムコントローラ(制御手段)40によって各部が制御されている。このシステムコントローラ40は、ROM40a、及びRAM40bを備えている。
ROM40aには、カメラ本体11内の各部を制御するための制御プログラムや、各種制御用データ等が記憶されており、RAM40bには、作業用データが一時的に記憶される。システムコントローラ40は、これらのプログラムや各種制御用データ等に基づいて各部を制御する。
また、システムコントローラ40には、操作部18と、第1スイッチS1と、第2スイッチS2とが接続されている。システムコントローラ40は、操作部18から入力される操作信号に基づいて各部を制御する。また、シャッタボタン20が半押しされて第1スイッチS1がONにされた時に、システムコントローラ40は、第1スイッチS1からON信号(撮影準備指示)を取得して撮影準備処理を実行し、シャッタボタン20が全押しされて第2スイッチS2がONにされた時に、第2スイッチS2からON信号(撮影指示)を取得して撮影処理を実行する。
撮影レンズ13は、第1レンズ(対物レンズ)31、第2レンズ(ズームレンズ)32、及び第3レンズ(フォーカスレンズ)33の3つのレンズで構成されている。ズームレンズ32は、ズームモータ41によって、撮影レンズ13の光軸L1に沿って移動される。また、フォーカスレンズ33は、フォーカスモータ42によって光軸L1に沿って移動される。
ズームモータ41は、モータドライバ43を介してシステムコントローラ40に接続されており、同様に、フォーカスモータ42は、モータドライバ44を介してシステムコントローラ40に接続されている。各モータドライバ43,44は、システムコントローラ40からの指示に基づいて、駆動パルスを各モータ41,42に出力する。各モータ41,42は、この駆動パルスによって回転する。
撮影レンズ13の背後には、CCD34が配置されている。CCD34は、受光素子(フォトダイオード)が2次元的に配列された受光面を備えており、撮影レンズ13を透過して受光面に結像された被写体光を光電変換し、光量に応じた信号電荷を蓄積する。各受光素子に蓄積された信号電荷は、CCDドライバ45から与えられるパルスに基づいて、その電荷量に応じた電圧信号(撮像信号)として順次に読み出される。
また、このCCD34は、補正駆動部46によって光軸L1と略垂直な平面内で垂直方向及び水平方向に移動される。この補正駆動部46は、例えば、CCD34を垂直方向に移動させる垂直用アクチュエータと、水平方向に移動させる水平用アクチュエータとを備えており、これらが、手振れ補正制御部47によって制御される。なお、これらのアクチュエータは、CCD34を垂直方向及び水平方向に駆動できるものであれば良く、パルスモータや、ボイスコイル等でも良い。なお、手振れ補正手段は、補正駆動部46と手振れ補正制御部47とで構成される。
手振れ補正制御部47は、角速度を検出するジャイロセンサや、A/D変換器や、HPF(ハイパスフィルタ)や、積分回路や、駆動回路等を備え、これらは、垂直及び水平方向用の2組設けられている。ジャイロセンサは、光軸の振れ(角速度)を検出して、角速度信号をA/D変換器に出力する。角速度信号は、A/D変換器によって、デジタル信号に変換され、さらに、HPFによって高周波成分が抽出される。積分回路は、この高周波成分を積分することによって、振れ角を算出するとともに、この振れ角情報をレンズ駆動量情報に変換する。駆動回路は、このレンズ駆動情報に基づいて、補正駆動部46のアクチュエータを駆動するための駆動信号を生成して出力する。
CCD34から出力された撮像信号は、アナログ信号処理部50に入力される。このアナログ信号処理部50は、相関二重サンプリング回路(CDS)50a、オートゲインコントロール・アンプ(AMP)50b、及びA/D変換器50cで構成されている。
CDS50aは、CCD34に起因するアンプ雑音とリセット雑音とを撮像信号から除去する。AMP50bは、撮影感度に対応する利得で撮像信号を増幅する。また、A/D変換器50cは、アナログ信号である撮像信号をデジタル信号の画像データに変換する。
タイミングジェネレータ(TG)51は、システムコントローラ40の指示に従ってCCDドライバ45及びアナログ信号処理部50に対してタイミング信号を与えており、このタイミング信号によって各回路の同期がとられている。また、このTG51から入力されるタイミング信号(クロックパルス)により、CCD34の電子シャッタ速度(露光時間)が決定される。
アナログ信号処理部50には、画像入力コントローラ52が接続されている。この画像入力コントローラ52は、データバス53を介してSDRAM54に接続されており、SDRAM54に1画面分の画像データを記憶させる。データバス53には、画像入力コントローラ52及びSDRAM54の他に、システムコントローラ40、デジタル信号処理回路55、圧縮伸張処理回路56、LCDドライバ57、メディアコントローラ58、及びAE/AF検出回路59が接続されている。
デジタル信号処理回路55は、SDRAM54に記憶された画像データに対して、階調変換処理、輪郭強調処理、ノイズ低減処理、ホワイトバランス補正処理、及びYC変換処理等の所定の信号処理を施す。なお、スルー画を表示する場合には、撮影時よりも低解像度の画像データがSDRAM54に記憶され、この低解像度の画像データに対して前述の信号処理が行われる。その後、システムコントローラ40の指示に従って、SDRAM54から低解像度の画像データが順次に読み出され、LCDドライバ57を介して、スルー画としてLCD16に表示される。
シャッタボタン20が、半押しされて1段目の第1スイッチS1がONにされると、システムコントローラ40は、撮影準備処理として、自動露出調節処理(以下、AE処理と称する)、及び自動焦点調節処理(以下、AF処理と称する)を実行する。さらに、シャッタボタン20が半押しされた状態から、さらに押下(全押し)されると、AE処理によって設定された露出値にて、CCD34に対して本露光が行われて、撮影処理を実行する。
この時、前述のSDRAM54には、スルー画時よりも高解像度の画像データが記憶され、この画像データに対して前述の信号処理が施される。信号処理が施された画像データは、圧縮伸張処理回路56によって所定の圧縮形式(例えば、JPEG形式)で圧縮される。圧縮処理後、画像データは、メディアコントローラ58によって記録メディア22に記録される。
また、再生モード時には、メディアコントローラ58によって記録メディア22から読み出された画像データが、圧縮伸張処理回路56によって伸張され、LCDドライバ57を介してLCD16に再生画像として表示される。
AE/AF検出回路59は、シャッタボタン20が半押しされた時に、SDRAM54に記憶された画像データに基づいて、被写体輝度を測光する測光手段であり、露出値が最適となるAE評価値を検出して、このAE評価値をシステムコントローラ40に出力する。さらに、AE/AF検出回路59は、シャッタボタン20が半押しされてフォーカスレンズ33が光軸L1に沿って移動されている時に、画像データの高周波成分を抽出し、この高周波成分の積算値であるAF評価値を逐次算出して、このAF評価値をシステムコントローラ40に出力する。
システムコントローラ40は、AE評価値に基づいて、CCD34の電子シャッタ速度を設定する。さらに、システムコントローラ40は、フォーカスレンズ33の各位置のAF評価値を逐次取得し、このAF評価値が最大(ピーク)となる合焦位置を判定して、フォーカスレンズ33を合焦位置に移動させる。
また、前述のシステムコントローラ40は、モード設定部40cと、補正動作モード切替部40dと、補正動作モード設定部40eとを備えている。モード設定部40cは、操作部18からの操作信号に基づいて、常時手振れ補正を行う第1モードと、撮影時のみ手振れ補正を行う第2モードとを切り替える。
前述の第1モードでは、図6(A)に示すように、撮影前に、CCD34が可動範囲60の中心にある場合、撮影時に手振れ補正を行う時に、可動範囲60の全体を使用して手振れ補正することが可能である。例えば、図6(B)に示すように、CCD34を左方向に移動させて手振れを補正する必要がある場合、可動範囲60の左端位置までCCD34を移動させて手振れを補正することが可能であり、手振れ補正機能を最大限に利用して撮影できる。
しかしながら、例えば、図7(A)に示すように、撮影前に、CCD34が可動範囲60の左端部近傍にある場合、図7(B)に示すように、CCD34を左方向に移動させて手振れを補正する場合、CCD34の移動量の限界により、左方向に微小量しか移動させることができない。このため、手振れ補正機能を有効に活用することができない。
このため、手振れ補正機能を最大限に活用するために、第1モードに設定されている場合、撮影前にCCD34が可動範囲60の中心位置にあることが好ましい。このため、第1モードには、センタリング効果の異なる複数の補正動作モードが設けられており、デジタルカメラ10の状態に基づいて、複数の補正動作モードから1つのモードが選択されて、手振れ補正が行われる。以下に、この補正動作モードと、補正動作モードの切り替えについて説明する。
補正動作モード切替部40dは、センタリング効果の強度、すなわちセンタリング速度が異なる複数の補正動作モードを切り替えるモード切替手段である。センタリング速度とは、CCD34が、光軸振れ角度を補正する補正位置から受光面の中心が光軸L1と略一致する中心位置(CCD34の可動範囲60の中心位置)に戻る速度である。
この補正動作モードとしては、センタリング速度の最も速い第1補正動作モードと、センタリング速度の最も遅い第2補正動作モードと、第1及び第2補正動作モードの略中間の速度の第3補正動作モードとの3つのモードが設けられている。
つまり、図8に示すように、補正位置から中心位置へ戻る移動時間は、第1補正動作モードでの移動時間をT1、第2補正動作モードでの移動時間をT2、第3補正動作モードでの移動時間をT3とすると、T1<T3<T2の関係を満たすように、第1〜第3補正動作モードでのセンタリング速度が設定されている。第1補正動作モードが、最もセンタリング効果が強く、第2補正動作モードが、最もセンタリング効果が弱い。第3補正動作モードでのセンタリング効果は、第1及び第2補正動作モードの略中間である。
補正動作モード設定部40eは、シャッタボタン20の操作によって、第2スイッチS2よりも第1スイッチS1が先にONにされた場合、補正動作モード切替部40dを制御して、図9の表に示すように、S1処理(撮影準備処理)時に第2補正動作モードに設定し、撮影準備処理の終了後のS1ロック状態(焦点調節機能がロックされている状態)では、第1補正動作モードに設定し、第2スイッチがONにされて撮影処理時に、第2補正動作モードに設定する。また、補正動作モード設定部40eは、シャッタボタン20が操作される前のスルー画表示状態では、第3補正動作モードに設定する。
また、第1及び第2スイッチS1,S2が略同時にONにされた場合、補正動作モード設定部40eは、補正動作モード切替部40dを制御して、図10の表に示すように、撮影準備処理時に第1補正動作モードに設定し、撮影準備処理の終了後、撮影処理時に、第2補正動作モードに設定する。また、補正動作モード設定部40eは、シャッタボタン20が操作される前のスルー画表示状態では、第3補正動作モードに設定する。
次に、図11のフローチャートを参照して、第1スイッチS1が、第2スイッチS2よりも先にONにされた場合のデジタルカメラ10の撮影処理について説明する。システムコントローラ40は、撮影モードに設定された状態にて、操作部18から第1モードへの切替指示を取得した時に、手振れ補正制御部47を制御して、手振れ補正機能をONにする(ステップS10)。
手振れ補正機能がONにされると、補正動作モード設定部40eは、補正動作モード切替部40dを制御して、センタリング効果が「中」の第3補正動作モードに設定する(ステップS11)。第3補正動作モードに設定された後、システムコントローラは、LCDドライバ57を制御して、LCD16にスルー画を表示させる(ステップS12)。
その後、システムコントローラ40は、第1スイッチS1がONにされたか否かを判定する(ステップS13)。第1スイッチS1がONにされていないと判定された場合、第3補正動作モードに設定され、かつ、LCD16にスルー画が表示された状態のまま、第1スイッチS1がONにされるまで、ステップS13の判定処理を繰り返し実行する。
また、第1スイッチS1がONにされたと判定された場合、補正動作モード設定部40eは、補正動作モード切替部40dを制御して、センタリング効果が「弱」の第2補正動作モードに設定する(ステップS14)。第1補正動作モードに設定後、システムコントローラ40は、S1処理(撮影準備処理)を実行する(ステップS15)。
撮影準備処理終了後、システムコントローラ40は、第1スイッチS1がOFFにされたか否かを判定する(ステップS16)。第1スイッチS1がOFFにされたと判定された場合、ステップS11の処理に戻って、同様の処理を繰り返し行う。
また、第1スイッチS1がOFFにされていないと判定された場合、システムコントローラ40は、第2スイッチS2がONにされたか否かを判定する(ステップS17)。第2スイッチS2がONにされていないと判定された場合、システムコントローラ40は、S1ロック処理(フォーカスロック処理)を実行する(ステップS19)。さらに、補正動作モード設定部40eは、補正動作モード切替部40dを制御して、センタリング効果が「強」の第1補正動作モードに設定する(ステップS19)。その後、ステップS16の処理に戻って、同様の処理を繰り返し行う。
また、第2スイッチS2がONにされたと判定された場合、補正動作モード設定部40eは、補正動作モード切替部40dを制御して、センタリング効果が「弱」の第2補正動作モードに設定する(ステップS20)。その後、システムコントローラ40は、CCDドライバ45を制御して撮像処理を実行し(ステップS21)、さらに、メディアコントローラ58を制御して記録処理を実行して(ステップS22)、撮影処理を終了する。
前述したように、S1ロック中は、撮影者が画角調整(フレーミング)を行うことが多いため、センタリング効果を強くする。これにより、撮影時には、CCD34が可動範囲の中心にある状態から手振れ補正を開始することができるため、最大手振れ補正量を補正することが可能となる。また、撮影時は、センタリング効果を弱くしているため、手振れ補正効果が上がる。
次に、図12のフローチャートを参照して、第1スイッチS1と第2スイッチS2とが略同時にONにされた場合の撮影処理について説明する。システムコントローラ40は、撮影モードに設定された状態にて、操作部18から第2モードへの切替指示を取得した時に、手振れ補正制御部47を制御して、手振れ補正機能をONにする(ステップS30)。
手振れ補正機能がONにされた後、補正動作モード設定部40eは、センタリング効果が「中」の第3補正動作モードに設定する(ステップS31)。第3補正動作モードに設定された後、システムコントローラ40は、LCDドライバ45を制御して、LCD16にスルー画を表示させる(ステップS32)。
その後、システムコントローラ40は、第1スイッチS1がONにされたか否かを判定する(ステップS33)。第1スイッチS1がONにされていないと判定された場合、第3補正動作モードにてLCD16にスルー画が表示された状態のまま、第1スイッチS1がONにされるまで、ステップS33の処理を繰り返し実行する。
また、第1スイッチS1がONにされたと判定された場合、システムコントローラ40は、第2スイッチS2が同時にONにされたか否かを判定する(ステップS34)。第2スイッチS2がONにされていないと判定された場合、システムコントローラ40は、S1処理(撮影準備処理)を実行した後、S1ロック処理(フォーカスロック処理)を実行する(ステップS35)。
S1ロック処理の終了後、補正動作モード設定部40eは、センタリング効果が「強」である第1補正動作モードに設定する(ステップS36)。第1補正動作モードに設定された後、システムコントローラ40は、第1スイッチS1がOFFにされたか否かを判定する(ステップS37)。第1スイッチS1がOFFにされたと判定された場合、ステップS31の処理に戻って、同様の処理を繰り返し行う。
また、第1スイッチS1がOFFにされていないと判定された場合、システムコントローラ40は、第2スイッチS2がONにされたか否かを判定する(ステップS38)。第2スイッチS2がONにされていないと判定された場合、ステップS35の処理に戻って、同様の処理を繰り返し行う。第2スイッチS2がONにされたと判定された場合、センタリング効果が「弱」の第2補正動作モードに設定する(ステップS39)。その後、ステップS43の処理に進む。
また、ステップS34の処理にて、第2スイッチS2が第1スイッチS1と略同時にONにされたと判定された場合、補正動作モード設定部40eは、センタリング効果が「強」の第1補正動作モードに設定する(ステップS40)。第1補正動作モードに設定後、システムコントローラ40は、S1処理(撮影準備処理)を実行する(ステップS41)。その後、補正動作モード設定部40eは、センタリング効果が「弱」の第2補正動作モードに設定して(ステップS42)、ステップS43の処理に進む。
ステップS43にて、システムコントローラ40は、CCDドライバ45を制御して撮像処理を実行し(ステップS43)、さらに、メディアコントローラ58を制御して記録処理を実行する(ステップS44)。これにより、撮影処理が終了する。
このように、S1処理時にセンタリング効果を強くするので、第1スイッチS1が先にONにされた場合と同様に、撮影時には、CCD34が可動範囲の中心にある状態から手振れ補正を開始することができるため、最大手振れ補正量を補正することが可能となり、撮影時は、センタリング効果を弱くしているため、手振れ補正効果が上がる。
上記撮影処理の説明において、撮影準備処理を行っている際に、常に手振れ補正を行う場合を例に説明を行ったが、AE処理中から手振れ補正を行うと、AF処理中にCCD34の移動量の限界によって手振れ補正ができなくなり、十分な手振れ補正効果を得られない場合がある。また、第2モードに設定して、撮影時のみ手振れ補正を行う場合、AF処理時の手振れ補正効果が得られないという問題がある。このため、AE処理中は手振れ補正を行わずに、AF処理中にのみ手振れ補正を行っても良い。以下に、この場合について説明する。
次に、図13のフローチャート、及び図14,図15のタイミングチャートを参照して、AE処理後、AF処理時に手振れ補正を開始する場合の撮影処理について説明する。システムコントローラ40は、第1モード(常時手振れ補正モード)に設定されているか否かを判定する(ステップS50)。
第1モードに設定されていると判定された場合、システムコントローラ40は、手振れ補正機能をONにして手振れ補正を開始する(ステップS51)。その後、システムコントローラ40は、LCDドライバ45を制御してスルー画をLCD16に表示させる(ステップS52)。また、第1モードに設定されていないと判定された場合は、手振れ補正機能をONにせずに、ステップ52の処理に進み、スルー画を表示させる。
スルー画を表示させた後、システムコントローラ40は、第1スイッチS1がONにされたか否かを判定する(ステップS53)。第1スイッチS1がONにされていないと判定された場合、第1スイッチS1がONにされるまで、ステップS53の処理を行う。
また、第1スイッチS1がONにされたと判定された場合、システムコントローラ40は、AE処理を実行する(ステップS54)。このAE処理が終了した後、第2モードに設定されているか否かを判定する(ステップS55)。
第2モードに設定されていると判定された場合、システムコントローラ40は、手振れ補正機能をONにして手振れ補正を開始する(ステップS56)。その後、AF処理を実行し(ステップS57)、AF処理終了後、手振れ補正をOFFにする(ステップS58)。その後、ステップS60の処理に進む。
第2モードに設定されていない(第1モードに設定されている)と判定された場合、AF処理のみを実行し(ステップS59)、ステップS60の処理に進む。
ステップS60の処理において、システムコントローラ40は、第1スイッチS1がOFFにされたか否かを判定する。OFFにされたと判定された場合、ステップS52の処理に戻って、同様の処理を繰り返し行う。
第1スイッチS1がOFFにされていないと判定された場合、システムコントローラ40は、第2スイッチS2がONにされたか否かを判定する(ステップS61)。ONにされていないと判定された場合、S1ロック処理(フォーカスロック処理)を実行し(ステップS62)、ステップS60の処理に戻って、同様の処理を繰り返し行う。
また、ステップS61の処理において、第2スイッチS2がONにされたと判定された場合、システムコントローラ40は、第2モードに設定されているか否かを判定する(ステップS63)。第2モードに設定されていると判定された場合、システムコントローラ40は、手振れ補正機能をONにして(ステップS64)、ステップS65の処理に進む。第2モードに設定されていない(第1モードで設定されている)と判定された場合、ステップS65の処理に進む。
ステップS65では、システムコントローラ40が、CCDドライバ45を制御して撮像処理を実行する。さらに、システムコントローラ40は、メディアコントローラ58を制御して記録処理を実行する(ステップS66)。これにより、撮影処理が終了する。
このように、AE処理中は手振れ補正を行わずに、AF処理中にのみ手振れ補正を行う場合、AF処理開始時に、CCD34が可動範囲60の中心位置にあるため、この中心位置から手振れ補正を開始することができる。このため、最大手振れ補正量を補正することが可能となり、焦点調節の精度を向上させることができる。
上記撮影処理の説明において、第2モードに設定されている時に、撮影準備処理のうち、AE処理中は手振れ補正を行わずに、AF処理中にのみ手振れ補正を行う場合を例に説明したが、第1モードに設定されている場合にも、AE処理中に手振れ補正機能をOFFにしても良い。
また、第2モードに設定されている場合にも、AF処理時に、前述の第1補正動作モードに設定して、撮影処理時に、前述の第2補正動作モードに設定して、手振れ補正を行っても良い。
なお、上記実施形態において、補正部材であるCCD34をシフトさせて、光軸の振れによる像ブレを補正する場合を例に説明したが、これに限るものではなく、補正部材として補正レンズをシフトさせて像ブレを補正する場合にも本発明を適用可能である。以下に、補正レンズをシフトさせる場合について説明する。
図16に示すデジタルカメラ70では、撮影レンズ71は、第1レンズ(ズームレンズ)35と、第2レンズ(補正レンズ)36と、第3レンズ(フォーカスレンズ)37とを備えて構成されている。補正駆動部72は、補正駆動部46と異なり、CCD34ではなく、補正レンズ36を光軸L1と略垂直な平面内で、垂直方向及び水平方向に移動させて、光軸L1の振れによる像ブレを補正する。なお、その他の部品は、デジタルカメラ10と同様であり、同じ部品には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
また、上記実施形態において、システムコントローラ内に、補正動作モード切替部、及び補正動作モード設定部を設ける場合を例に説明を行ったが、こられの処理をプログラムで実行する場合には設けなくても良い。この場合、これらの処理を行うためのプログラムをROMに記憶させておけば良い。
また、上記実施形態において、撮像手段としてCCDイメージセンサを用いる場合を例に説明を行ったが、これに限るものではなく、例えば、CMOSイメージセンサ等を用いても良い。
さらに、上記実施形態において、本発明の撮影装置をデジタルカメラに適用した場合を例に説明したが、これに限るものではなく、カメラ付き携帯電話や静止画撮影が可能なデジタルビデオカメラ等に本発明を適用しても良い。
デジタルカメラの前面側の構成を示す斜視図である。 デジタルカメラの背面側の構成を示す斜視図である。 CCDシフト方式の手振れ補正を示す説明図である。 レンズシフト方式の手振れ補正を示す説明図である。 デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図であり、CCDシフト方式の手振れ補正機能を備えた場合を示している。 手振れ補正時のCCDの移動量を示す説明図であり、CCDが可動範囲の中心にある場合を示している。 手振れ補正時のCCDの移動量を示す説明図であり、CCDが可動範囲の端部付近にある場合を示している。 各補正動作モードでのセンタリング時間を示す説明図である。 各処理でのセンタリング効果の強度を示す対応テーブルであり、第1スイッチが第2スイッチよりも先にONにされる場合を示している。 各処理でのセンタリング効果の強度を示す対応テーブルであり、第1及び第2スイッチが同時にONにされる場合を示している。 デジタルカメラの撮影処理を説明するフローチャートであり、第1スイッチが第2スイッチよりも先にONにされる場合を示している。 デジタルカメラの撮影処理を説明するフローチャートであり、第1及び第2スイッチが略同時にONにされる場合を示している。 デジタルカメラの撮影処理を説明するフローチャートであり、AE処理時に手振れ補正を行わずに、AF処理時に手振れ補正を行う場合を示している。 第2モードにおける撮影準備処理中の手振れ補正動作を示すタイミングチャートであり、AF処理中に第1スイッチがOFFにされた場合を示している。 第2モードにおける撮影準備処理中の手振れ補正動作を示すタイミングチャートであり、S1ロック中に第1スイッチがOFFにされた場合を示している。 デジタルカメラの電気的構成を示すブロック図であり、レンズシフト方式の手振れ補正機能を備えた場合を示している。
符号の説明
10,70 デジタルカメラ
13,71 撮影レンズ
16 LCD
20 シャッタボタン
34 CCD
40 システムコントローラ
40c モード設定部
40d 補正動作モード切替部
40e 補正動作モード設定部
46,72 補正駆動部
47 手振れ補正制御部
60 可動範囲
72 補正レンズ

Claims (4)

  1. 撮影準備指示及び撮影指示を入力する撮影指示入力操作手段を備え、前記撮影指示入力操作手段によって前記撮影準備指示が入力された時に、自動露出調節処理及び自動焦点調節処理を実行し、前記撮影指示が入力された時に、撮影処理を実行する撮影装置において、
    補正部材を移動させることによって、撮影レンズの光軸振れによる像ブレを補正する手振れ補正手段と、
    前記手振れ補正手段を制御して、前記自動露出調節処理時に、手振れ補正動作を停止させ、前記自動焦点調節処理時及び前記撮影処理時に、手振れ補正動作を実行させる制御手段とを備えていることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記補正部材は、被写体像を光電変換によって撮像する撮像手段であり、前記手振れ補正手段は、前記撮像手段を前記光軸と略垂直な平面内で移動させることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記補正部材は、前記光軸と略垂直な平面内で移動自在の補正レンズであり、前記手振れ補正手段は、前記補正レンズを前記平面内で移動させることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  4. 補正部材を移動させることによって、撮影レンズの光軸振れによる像ブレを補正する手振れ補正手段と、撮影準備指示及び撮影指示を入力する撮影指示入力操作手段とを備え、前記撮影指示入力操作手段によって前記撮影準備指示が入力された時に、自動露出調節処理及び自動焦点調節処理を実行し、前記撮影指示が入力された時に、撮影処理を実行する撮影装置の手振れ補正制御方法において、
    前記自動露出調節処理時に、前記手振れ補正手段の補正動作を停止させ、前記自動露出調節処理終了後の前記自動焦点調節処理時、及び前記撮影処理時に、前記手振れ補正手段を制御して手振れ補正動作を行うことを特徴とする手振れ補正制御方法。
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