JP2008298161A - 混合弁 - Google Patents

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Masaya Sato
雅也 佐藤
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史宏 鈴木
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Abstract

【課題】水と湯の混合を促進して迅速かつ正確に所望温度の温水を得ることのできるコンパクトに纏められた混合弁を提供する。
【解決手段】水導入口11及び湯導入口12が設けられるとともに、該水導入口11及び湯導入口12の下流側に導出口13が設けられた弁本体10と、該弁本体10の弁室14内に回動可能に嵌挿され、その周壁部22に前記水導入口11及び湯導入口12の開口面積を回転角度に従って連続的に変化させるべく開口部30が設けられた概略円筒状の弁体20とを備え、前記弁本体10の弁室14内における前記水導入口11及び湯導入口12の中心線Ca、Cbより下側に、前記弁室14の中心線O上に配置された柱状部42と、所定の角度間隔をあけて前記柱状部から半径方向に放射状に突出せしめられ、その半径方向の突出長が下方程長くされている3枚以上の側面視直角三角形状の突出板部44、44、44とを有する攪拌部40が設けられてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、水と湯を混合して所望温度の温水を得るための給湯装置等に使用するのに好適な混合弁に係り、特に、水と湯の混合を促進して迅速かつ正確に所望温度の温水を得ることができるようにされた混合弁に関する。
この種の混合弁として、例えば、下記特許文献1には、弁本体と、該弁本体内に回動可能に嵌挿された概略円筒状の弁体と、該弁体を回動させる駆動手段とを備え、前記弁本体に水導入口及び湯導入口をそれぞれ流体の流れ方向(上下方向)に沿って段違いとなるように設けるとともに、前記弁体の周壁部に、前記水導入口及び湯導入口の開口面積を連続的に変化させるべく特定形状の水用開口部及び湯用開口部を設け、もって、前記弁体を回動させることにより水と湯の混合比率を調整するようにした混合弁が提案されている。
また、下記特許文献2には、水導入口、湯導入口、及び導出口が設けられた弁本体と、該弁本体内に回動可能に嵌挿された弁体と、該弁体を回動させる駆動手段とを備え、前記弁体を回動させることにより、前記水導入口と湯導入口の開口面積(開口比)を変化させて水と湯の混合比率を調整するようになし、かつ、水と湯の混合を促進すべく、前記弁本体における前記弁体より下流側の、湯水混合部となる流路部分をクランク状とした混合弁が提案されている。
特開2002−22039号公報 特開2000−304142号公報
しかしながら、前記特許文献1に所載の混合弁では、水導入口及び湯導入口並びに水用開口部及び湯用開口部をそれぞれ流体の流れ方向(上下方向)に沿って段違いに設けただけであるので、水と湯とが充分には混ざらず、得られる温水の温度がばらついて所望温度になりにくいという問題があった。
また、前記特許文献2に所載の混合弁では、弁本体における弁室より下流側の、湯水混合部となる流路部分をクランク状としているので、このクランク状の流路部分に流れ込んだ水と湯は流路内壁に何度か衝突してその衝突の度に乱流を生じ、これによってそれらの混合が促進され、比較的迅速かつ正確に所望温度の温水を得ることができる。
しかしながら、かかる混合弁では、湯水混合促進のために、弁本体にクランク状の流路部分を設けているので、弁全体のサイズが大きくなり、設置上の制約が課せられるとともに、コストアップ等を招くという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、水と湯の混合を促進して迅速かつ正確に所望温度の温水を得ることのできるコンパクトに纏められた混合弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る混合弁は、基本的には、水導入口及び湯導入口が設けられるとともに、該水導入口及び湯導入口の下流側に導出口が設けられた弁本体と、該弁本体の弁室内に回動可能に嵌挿され、その周壁部に前記水導入口及び湯導入口の開口面積を回転角度に従って連続的に変化させるべく開口部が設けられた概略円筒状の弁体とを備え、前記水導入口及び湯導入口から前記開口部を介して前記弁室内に導入される水と湯の混合を促進すべく、前記弁本体の弁室内に攪拌部が設けられていることを特徴としている。
前記攪拌部は、好ましくは、前記弁室の中心線上に配置された柱状部と、所定の角度間隔をあけて前記柱状部から半径方向に放射状に突出せしめられ、その半径方向の突出長が下方程長くされている2枚以上の突出板部とを有する。
より好ましい態様では、前記攪拌部は、前記突出板部として、相互に120度の角度間隔をあけて配置された3枚の側面視概略直角三角形状の板状部を有するものとされる。
他の好ましい態様では、前記突出板部は、前記柱状部周りで螺旋状に捻られた形状とされる。
本発明に係る混合弁では、弁本体の弁室内に攪拌部が設けられているので、水導入口及び湯導入口から開口部を介して弁室内に導入された湯と水は、攪拌部を流下する際に乱流が生じ、これによって湯と水の混合が効果的に促進される。このため、比較的迅速かつ正確に所望温度の混合流体を得ることができる。
以下、本発明の混合弁の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る混合弁の一実施形態を示す部分切欠縦断面図である。
図示実施形態の混合弁1は、例えば、水と湯を混合して所望温度の温水を得るための給湯装置等に使用されるもので、断面円形の弁室14を有し、該弁室14の側部に連なって水導入口(継手)11、湯導入口(継手)12が設けられるとともに、弁室14の下部に連なって導出口(継手)13が設けられた弁本体10と、該弁本体10の弁室14内に嵌挿されて回転軸線O回り回動可能とされた弁体20と、該弁体20を回動させる駆動手段としてのステッピングモータ(図示省略)を備えている。
前記水導入口11と湯導入口12は、同一口径とされ、かつ、同一平面上で180度の角度間隔をあけて対向配置されるとともに、図2、図3、図4に示される如くに、それらの中心線Caが、前記弁室14の中心線、すなわち、前記弁体20の回転軸線Oに対して所定の距離eだけ偏心せしめられている。加えて、前記導出口13(の中心線)も前記回転軸線Oに対して所定の距離eだけ偏心せしめられている。
また、弁本体10内における前記中心線Caより下側(弁室14下部及び導出口13上部)には、湯と水の混合を促進するための攪拌部40が一体に設けられている。この攪拌部40は、図1に加えて図2(弁本体10の水平断面図)を参照すればよくわかるように、前記弁室14の中心線(前記回転軸線O)上に配置された円柱状部42、この円柱状部42の下部と導入口13の内壁とを連結する、120度間隔で配在された3個の矩形状の連結板部43、及び、前記円柱状部42の外周で前記連結板部43の上部に連設された3枚の突出板部44、44、44を有している。この3枚の突出板部44は、120度の角度間隔をあけて前記円柱状部42から半径方向に放射状に突出せしめられ、その半径方向の突出長が下方程長い側面視直角三角形状とされ、その底辺が前記弁室14の内周面に達するようになっている。また、前記円柱状部42には、後述する弁体支軸38の下部が嵌挿される穴46が形成されている。
一方、前記弁体20は、図5に示される如くに、概略天井部付き円筒状とされ、その周壁部22が、前記水導入口11及び湯導入口12を閉塞するシール面部として機能するようにされ、かつ、前記周壁部22に、水導入口11及び湯導入口12の開口面積を弁体20の回転角度に従って連続的に変化させるべく側面視矩形の単一の開口部30が設けられている。この開口部30の横幅(周方向長)は、前記水導入口11と湯導入口12の口径と略等しくされている。
また、弁体20の天井部23の上面中央には、回転連結軸25が突設されている。この回転連結軸25の下部には、Oリング29、29(図1)が装着される、3段の鍔状部28からなる溝が設けられ、その上部には、ステッピングモータと一体回転可能に連結するためのスプライン軸部26及び非円形断面(Dカット形状等)の凸部27が設けられている。また、弁体20の下部には、弁室14の内周面との間をシールするためのOリング39(図1)が装着される溝36が設けられている。
弁本体10の上部には、弁体20の天井部23と回転連結軸25の下部(Oリング29、29が装着されている部分)を回転自在に支持する軸受16が固定され、この軸受16上に取付板を介して前記ステッピングモータが取り付けられる。
また、前記回転連結軸25を含む弁体20の上部中央には、弁体支軸38の上部が圧入固定される穴37が設けられ、前記弁体支軸38の下部は前記円柱状部42に設けられた穴46に回転自在に嵌挿されている。
かかる構成のもとで、例えば、図6(A)に示される如くに、水導入口11の開口面積が最大(全開)、かつ、湯導入口12の開口面積が最小(0=全閉)となる前記弁体20の位置を初期位置として、該初期位置から前記弁体20を一方向(時計回り)に回転させた場合、水導入口11の開口面積(流量)及び湯導入口12の開口面積(流量)は図7の模式図に示される如くに変化する。すなわち、回転角度が所定角度Uaになるまでは、図6(B)に示される如くに、湯導入口12は全閉のままであるが、水導入口11の開口面積(流量)は減少し、回転角度が所定角度Uaを越えると、水導入口11の開口面積(流量)がさらに減少するとともに、湯導入口12が開きはじめてその開口面積(流量)が増大し、図6(C)に示される如くに、回転角度が所定角度Ubになると水と湯の流量が同じとなって混合比率が50%:50%となり、さらに、弁体20を所定角度Ucまで回転させると、水導入口11の開口面積(流量)が漸減して0(全閉)となり、その後、所定角度Udまで回転させると、図6(D)に示される如くに、湯導入口12の開口面積(流量)が漸増して最大となる。
この状態から、さらに、前記弁体20を前記所定角度Udを越えて所定角度Ueまで回転させると、図6(E)、(F)に示される如くに、水導入口11を全閉にした状態で、湯導入口12の開口面積(流量)が、弁体20の回転角度に従いつつ最大から最小まで連続的に変化する。
したがって、本実施形態の混合弁1においては、水導入口11の開口面積が最大、かつ、湯導入口12の開口面積が0となる弁体20の位置を初期位置として、弁体20を所定角度Ud〜所定角度Ueの範囲内で回動させることにより、水導入口11を全閉にした状態で、湯量(のみ)を絞ることができる。
このように、本実施形態の混合弁1では、水導入口11及び湯導入口12が180度の角度間隔をあけて対向配置されるとともに、それらの中心線Caが弁体20の回転軸線Oに対して所定の距離eだけ偏心せしめられているので、水導入口11及び湯導入口12の口径を所要の大きさに設定したもとで、弁体20に設けられる開口部(一つで可)の横幅(周方向長)を狭くすることが可能となり、そのため、大型化、重量増等を招くことなく、水と湯を混合して迅速かつ正確に所望温度及び流量の温水を得ることができるとともに、水導入口を全閉にした状態で、湯量(のみ)を合理的に絞ることができる。
上記に加え、本実施形態の混合弁では、弁本体10の弁室14内における前記水導入口11及び湯導入口12の中心線Caより下側に、120度の角度間隔をあけて半径方向に放射状に突出せしめられている3枚の概略直角三角形状の突出板部44、44、44を有する攪拌部40が設けられているので、水導入口11及び湯導入口12から開口部30を介して弁室14内に導入された湯と水は、前記突出板部44、44、44に衝突してその流れを邪魔されるので、それらが攪拌部40を流下する際に乱流が生じる。この乱流は、突出板部44、44、44の半径方向突出長が長くなる下方程大きくなり、これによって湯と水の混合が効果的に促進される。このため、比較的迅速かつ正確に所望温度の混合流体を得ることができる。
さらに、弁本体10に攪拌部40を設けているので、攪拌部を弁体20に設ける場合に比して、弁体20の回転時に弁体20にかかる負荷を低減することができる。
また、突出板部44、44、44は、対向配置された水導入口11及び湯導入口12からの圧力影響を防ぐ役目を果たすとともに、軸受けとして働く柱状部42の剛性を確保する役目、つまり、補強リブとしての役目も果たす。
また、柱状部42は、弁体20のブレを弁体20の外周で抑制しないようにする役目も果たし、このブレ抑制機能により、弁体20と弁本体10の接触表面積が小さくなり、耐異物性が向上するとともに、弁体20や弁本体10の寸法管理等をさほど厳しくせずともよくなり、結果的にコストダウンを図れる等の効果も得られる。
なお、上記実施形態では、突出板部44が、側面視直角三角形状の平板部とされているが、これに代えて、突出板部を、前記円柱状部42周りで螺旋状に捻った形状としてもよい。このように突出板部を捻ることにより、湯と水の混合を一層促進することができる。
また、上記実施形態では、弁本体10に攪拌部40を一体に設けているが、これらを別体に製作して、後で組み付けるようにしてもよい。
本発明に係る混合弁の一実施形態を示す部分切欠縦断面図。 図1に示される混合弁の弁本体を示す水平断面図。 図1に示される混合弁の水平断面図。 図1に示される混合弁の部分切欠側面図。 図1に示される混合弁の弁体を示す斜視図。 本発明に係る混合弁の動作説明に供される図。 図1に示される混合弁の流量特性を示すグラフ。
符号の説明
1 混合弁
10 弁本体
11 水導入口
12 湯導入口
13 導出口
14 弁室
20 弁体
22 周壁部
30 開口部
40 攪拌部
42 円柱状部
44 突出板部

Claims (4)

  1. 水導入口及び湯導入口が設けられるとともに、該水導入口及び湯導入口の下流側に導出口が設けられた弁本体と、該弁本体の弁室内に回動可能に嵌挿され、その周壁部に前記水導入口及び湯導入口の開口面積を回転角度に従って連続的に変化させるべく開口部が設けられた概略円筒状の弁体とを備えた混合弁であって、
    前記水導入口及び湯導入口から前記開口部を介して前記弁室内に導入される水と湯の混合を促進すべく、前記弁本体の弁室内に攪拌部が設けられていることを特徴とする混合弁。
  2. 前記攪拌部は、前記弁室の中心線上に配置された柱状部と、所定の角度間隔をあけて前記柱状部から半径方向に放射状に突出せしめられ、その半径方向の突出長が下方程長くされている2枚以上の突出板部とを有していることを特徴とする請求項1に記載の混合弁。
  3. 前記攪拌部は、前記突出板部として、相互に120度の角度間隔をあけて配置された3枚の側面視概略直角三角形状の板状部を有していることを特徴とする請求項2に記載の混合弁。
  4. 前記突出板部は、前記柱状部周りで螺旋状に捻られた形状とされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の混合弁。
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