JP2008297802A - 構造物の沈下抑制構造 - Google Patents

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【課題】構造物の沈下を確実に抑制することができ、しかもコストの低減が図れる。
【解決手段】構造物2の沈下抑制構造をなす杭構造1は、構造物2の構築領域で、粘性土層G3より浅い部分に構造物2の荷重を支持することができる第1支持層G2が存在する地盤Gに施工され、第1支持層G2内に達する深さまで打設される支持杭3、3、…と、粘性土層G3に達する深さまで打設される摩擦杭4、4、…とからなる。摩擦杭4で負担する構造物2の荷重の支持力分だけ第1支持層G2内の支持杭3の打設本数を減らして、構造物2の荷重に対する支持力を第1支持層G2と粘性土層G3とに分散させ、第1支持層G2から粘性土層G3へ伝達される荷重応力を減少させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤上に構築される構造物の沈下抑制構造に関する。
従来、過圧密比の低い粘性土層を有する地盤上に構造物を構築する場合には、構造物の沈下を抑制する基礎工事が施されている。例えば粘性土層より浅い位置に杭の支持力が確保可能な程度の地盤強度を有する支持層(第1支持層)が存在する地盤の場合には、その第1支持層内に支持杭を打設した杭構造が構築されている。
図4は従来の支持杭8を用いた杭構造を示したものであり、地盤Gの深い部分に粘性土層G3がある場合には、それより浅い部分に第1支持層G2が存在しても、構造物2全体の荷重が第1支持層G2に作用し、この荷重応力Sbは第1支持層G2から粘性土層G3に伝達され、粘性土層G3に作用する応力がその圧密降伏応力Sbを超え(図4に示す符号Pの範囲)、圧密沈下が生じることになる。この場合には、粘性土層より深い位置に存在する岩盤等の支持層(第2支持層G4)に達するように支持杭8を打設し、この第2支持層G4に支持させる杭構造とするのが一般的となっている。
また、他の構造物の杭構造として、摩擦杭を利用するものがあり、構造物の基礎盤底をなす直接基礎(ラフト)と杭(パイル)とを併用して構造物を支持することで、構造物の不同沈下を低減するパイルド・ラフト基礎がある(例えば、特許文献1参照)。パイルド・ラフト基礎は、摩擦杭を支持力を確保できる支持層内に打設させることなく、摩擦杭と地盤との摩擦力を利用して構造物を支持することを可能とした構造をなしている。
特許文献1は、構造物の分布荷重が大きくなる部分で摩擦杭を長尺とし、地盤と摩擦杭との摩擦を大きくするようにした杭構造について開示したものである。
特開2002−61203号公報
しかしながら、従来の構造物の沈下抑制構造では以下のような問題があった。
すなわち、粘性土層より浅い位置に存在する支持層(第1支持層)内に支持杭を設ける図4に示すような杭構造では、上述したように粘性土層より深く且つ岩盤のように大きな支持力を有する支持層(第2支持層)に達するまで支持杭を打設する必要があり、とくに粘性土層の厚さが大きい場合には支持杭の杭長が長尺となるうえ、大規模な基礎工事となることから、大幅なコストアップとなる問題があった。
また、パイルド・ラフト基礎の場合には、構造物を直接基礎と摩擦杭とで支持するため、直接基礎の支持力を確保できるだけの地盤が構造物の床付け付近に必要であり、床付け付近が軟弱地盤の場合には、確実に不同沈下を抑制することができないといた問題があった。しかも、図4に示すように第1支持層G2にパイルド・ラフト基礎の摩擦杭の先端を位置させて支持させると、摩擦杭に過大な荷重が作用し、杭体の耐力を超えるおそれがあった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、構造物の沈下を確実に抑制することができ、しかもコストの低減が図れる構造物の沈下抑制構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る構造物の沈下抑制構造では、構造物の構築領域で、粘性土層より浅い部分に構造物の荷重を支持することができる支持層が存在する地盤に施工する構造物の沈下抑制構造であって、支持層内に達する深さまで打設される支持杭と、粘性土層内、又は粘性土層より深い地層内に達する深さまで打設される摩擦杭とからなることを特徴としている。
本発明では、摩擦杭を粘性土層内、又は粘性土層より深い地層内(以下、単に粘性土層とする)に打設させることで、摩擦杭で負担する構造物の荷重の支持力分だけ支持層内に設けられる支持杭の打設本数を減らすことができ、構造物の荷重に対する支持力を支持層と粘性土層とに分散させることができる。つまり、支持杭が打設されている支持層において構造物の荷重を受けることによって生じる応力(荷重応力)が小さくなり、支持層から粘性土層に伝達される応力を減少させることができるため、粘性土層に作用する応力(すなわち、粘性土層における有効応力と荷重応力との和)が粘性土層の圧密降伏応力より大きくなることを抑えることができ、粘性土層の圧密沈下を防ぎ、構造物の沈下を抑制することができる。
また、本発明に係る構造物の沈下抑制構造では、摩擦杭は複数設けられ、それらが複数の杭長となっていることが好ましい。
本発明では、粘性土層に打設された摩擦杭を複数の杭長とすることで、粘性土層に作用する構造物の荷重応力を深さ方向に複数に分散させ、その荷重応力の最大値を小さくすることができるため、粘性土層に作用する応力がその圧密降伏応力を超えることがなくなり、粘性土層の圧密沈下を防いで構造物の沈下を抑制させる効果をより一層高めることができる。
また、本発明に係る構造物の沈下抑制構造では、支持杭は、地盤改良体によって形成されていてもよい。
本発明では、支持層内に達する深さまで施工された地盤改良体が支持杭と同様に構造物の荷重を支持する支持杭として作用することから、構造物の荷重(荷重応力)を支持層と粘性土層とに分散させることができ、支持層から粘性土層に伝達される応力を減少させることができる。
本発明の構造物の沈下抑制構造によれば、構造物の荷重の一部を粘性土層内、又は粘性土層より深い地層内(以下、単に粘性土層とする)に打設された摩擦杭で支持させることで、それら摩擦杭の支持力分だけ支持層内に打設される支持杭の本数を減らすことができ、支持層から粘性土層に伝達される構造物の荷重(荷重応力)を減少させることができる。そのため、粘性土層に作用する応力(粘性土層における有効応力と荷重応力との和)が粘性土層の圧密降伏応力より大きくなることを抑えることができ、粘性土層の圧密沈下を防いで構造物の沈下を確実に抑制することができる。
このように、支持層と粘性土層又は粘性土層より深い地層とに支持杭及び摩擦杭を設ける構造であることから、従来のように粘性土層の下方に存在して支持力を有する岩盤等の地層に達するように杭長の長い摩擦杭(或いは支持杭)を設置する必要がなくなり、コストの低減を図ることができる。
以下、本発明による構造物の沈下抑制構造について、図1に基づいて説明する。
図1は本発明の第一の実施の形態による杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。
図1に示すように、本第一の実施の形態による構造物の沈下抑制構造(以下、「杭構造1」という)は、過圧密比の低い粘性土層G3が存在するとともに、その粘性土層G3の上方に例えばN値30〜50以上で構造物に対する支持力は十分であるが層厚がさほど厚くない支持層(第1支持層G2)が存在する地盤G上に構造物2を構築する場合に適用されるものであり、構造物2の沈下を抑制するための構造である。
具体的に地盤Gは、地表側から深さ方向に向かって軟弱層G1、第1支持層G2(本発明の支持層に相当する)、粘性土層G3、第2支持層G4の順に積層された地層となっている。軟弱層G1は例えば埋立地等のように構造物2の直接基礎の支持力を確保できない程度の地層であり、第1支持層G2は上述したように構造物に対する支持力は十分であるが層厚がさほど厚くない地層であり、粘性土層G3は上述したように過圧密比の小さい地層である。そして、第2支持層G4は、構造物に対して十分な支持力と層厚を有する地層である。
図1に示すように、杭構造1は、構造物2が構築される領域において、略鉛直方向に打設された複数の摩擦杭によって構造物2の荷重を支持する構造となっている。つまり、杭構造1は、第1支持層G2内に達する深さまで打設された複数の支持杭3、3、…と、支持杭3より長尺をなしていて粘性土層G3内に達する深さまで打設された複数の摩擦杭4、4、…とからなる。
支持杭3、3、…は、軟弱層G1及び第1支持層G2から受ける周面摩擦抵抗と第1支持層G2の先端支持力とによって構造物2の荷重を支持するものである。
摩擦杭4、4、…は、軟弱層G1、第1支持層G2及び粘性土層G3から受ける周面摩擦抵抗と粘性土層G3の先端支持力とによって構造物2の荷重を支持するものであって、構造物2の圧密沈下を抑えるためのものである。摩擦杭4は、粘性土層G3への応力が圧密降伏応力を超えないように配置されている。
これら摩擦杭4、4、…の打設本数は、支持杭3の本数によって設定される。つまり、支持杭3は、詳しくは後述するが、粘性土層G3に作用する応力(粘性土層G3における有効応力と支持杭3により粘性土層G3に伝達される構造物2の荷重応力との和)が許容値、すなわち粘性土層G3の圧密降伏応力より大きくならないような打設本数で施工されている。
次に、このように構成される杭構造1の作用について図面を参照して説明する。
図1の右側に示す応力分布図は、本第一の実施の形態による地盤に作用する応力を示したものである。この応力分布図において、図中の符号Saの線は構造物2の影響を受けていない状態の地盤(以下、「原地盤」ともいう)の有効応力、符号Sbの点線は粘性土層G3の圧密降伏応力を示している。
そして、符号S0の領域(図中斜線部)は、杭構造1(支持杭3、摩擦杭4)を介して構造物2の荷重が地盤Gに与える応力(荷重応力)を示している。
原地盤の有効応力Saは、土粒子の骨格構造を通して伝達される圧縮力やせん断力であって土の変形と破壊を支配する応力をなし、本地盤Gでは深度が大きくなるにしたがって応力が大きくなっている。
圧密降伏応力Sbは、粘性土層G3の上部から下部に向けてその応力値が大きくなる。そして、本第一の実施の形態では、粘性土層G3の上端付近(第1支持層G2との境界付近)で圧密降伏応力Sbが最小値となっている。
そして、応力分布図に示すように、杭構造1における構造物2の荷重応力S0は、支持杭3、3、…によって影響を受ける第1荷重応力S1と、摩擦杭4、4、…によって影響を受ける第2荷重応力S2とに分割されている。第1荷重応力S1は、支持杭3の先端部(下端部)付近で最大応力となり、深度が大きくなるにしたがって減少している。第2荷重応力S2は、摩擦杭4のある深度で最大応力となり、深度が大きくなるにしたがって減少している。
具体的には、本杭構造1は、第1支持層G2内に打設される支持杭3、3、…と、粘性土層G4内に打設される摩擦杭4、4、…とが、それぞれ周面摩擦抵抗と先端支持力とによって構造物2の荷重を支持する状態となっている。
本杭構造1では、摩擦杭の一部に粘性土層G3内に達する摩擦杭4を設けることで、第1支持層G2内で構造物2を支持する支持杭3の打設本数が少なくなっている。
なお、第1荷重応力S1の影響範囲は、第1支持層G2から粘性土層G3の上部に及ぶことから、第1荷重応力S1が大きくなると粘性土層G3に作用する応力が圧密降伏応力Sbを上まわり圧密沈下を起こすことになる。そのため、前記粘性土層G3の応力が圧密降伏応力Sbを超えないように、第1荷重応力S1を管理し、支持杭3の打設本数が設定されている。
本杭構造1では、上述したように摩擦杭4、4、…を粘性土層G3内に打設させることで、摩擦杭4、4、…で負担する構造物2の荷重の支持力分だけ第1支持層G2内に設けられる支持杭3、3、…の打設本数を減らすことができる。これにより、構造物2の荷重に対する支持力を第1支持層G2と粘性土層G3とに分散させることができる。つまり、支持杭3、3、…が打設されている第1支持層G2において構造物2の荷重を受けることによって生じる応力(荷重応力S0)が小さくなり、第1支持層G2から粘性土層G3に伝達される有効応力を減少させることができるため、粘性土層G3に作用する有効応力(すなわち、粘性土層G3の初期有効応力と荷重応力S0の和)が粘性土層G3の圧密降伏応力Sbより大きくなることを抑えることができ、粘性土層G3の圧密沈下を防ぎ、構造物2の沈下を抑制することができる。
また、本杭構造1では、上述したように粘性土層G3に対して圧密沈下を生じさせない範囲内で最大数の支持杭3を粘性土層G3より浅い深度に位置する第1支持層G2に打設することができるので、杭長の短い支持杭3を多数使用することができコストの低減を図ることができる。
上述した本第一の実施の形態による構造物の沈下抑制構造では、構造物2の荷重の一部を粘性土層G3内に打設された摩擦杭4、4、…で支持させることで、それら摩擦杭4、4、…の支持力分だけ第1支持層G2内に打設される支持杭3、3、…の本数を減らすことができ、第1支持層G2から粘性土層G3に伝達される構造物2の荷重(荷重応力S0)を減少させることができる。そのため、粘性土層G3に作用する有効応力(粘性土層G3における初期有効応力Saと荷重応力S0との和)が粘性土層G3の圧密降伏応力Sbより大きくなることを抑えることができ、粘性土層G3の圧密沈下を防いで構造物2の沈下を確実に抑制することができる。
このように、第1支持層G2と粘性土層G3に支持杭3及び摩擦杭4を設ける構造であることから、従来のように粘性土層の下方に位置する第2支持層G4に達するように杭長の長い摩擦杭(或いは支持杭)を設置する必要がなくなり、コストの低減を図ることができる。
次に、本発明の第二及び第三の実施の形態について、図2及び図3に基づいて説明するが、上述の第一の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一の実施の形態と異なる構成について説明する。
図2は本発明の第二の実施の形態による杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。
図2に示すように、第二の実施の形態による杭構造1Aは、第一の実施の形態と比べて粘性土層G3の過圧密比が構造物2の荷重に比して小さい場合に適用されている。そして、本杭構造1Aでは、摩擦杭4の長さが一様ではなく、粘性土層G3に作用する応力が許容値(すなわち、粘性土層G3の圧密降伏応力Sb)以内となるように複数の杭長をなす摩擦杭4A、4Bを用いたものである。なお、支持杭3は、第一の実施の形態と同様に第1支持層G2内に打設されている。
具体的に本杭構造1Aは、粘性土層G3における摩擦杭4A、4Bを複数の杭長とすることで、粘性土層G3に作用する構造物2の荷重応力S0を深さ方向に複数に分散させることができる。つまり、荷重応力S0は第1〜第3荷重応力S1、S2、S3に分散されることになり、各荷重応力S1、S2、S3の最大値を小さくすることができる。
そのため、本第二の実施の形態では、粘性土層G3に作用する応力がその圧密降伏応力Sbを超えることがなくなり、第一の実施の形態と同様に粘性土層G3の圧密沈下を防いで構造物2の沈下を抑制させる効果をより一層高めることができる。
なお、本杭構造1Aでは、構造物2の沈下量が大きくなる平面視で中央領域T1には最も長尺な符号4Aで示す摩擦杭を多く配置し、沈下量が前記中央領域T1より小さくなる構造物2の外周領域T2には中央領域T1の摩擦杭4Aより短尺な符号4Bに示す摩擦杭を多く配置させることで、構造物2の沈下に対して効率的に対応できる構造となっている。
また、図3は本発明の第三の実施の形態による杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。
図3に示すように、第三の実施の形態による杭構造1Bは、第一の実施の形態における支持杭3(図1参照)に代えて円柱形状の地盤改良体6(本発明の支持杭に相当する)を複数施工した構造である。具体的には、構造物2の構築領域において、例えばソイルモルタルからなる地盤改良体6を第1支持層G2内に達するようにして形成させたものである。なお、粘性土層G3には、第一の実施の形態と同様に複数の摩擦杭4、4、…が打設されている。
このような構成をなす本杭構造1Bは、地盤改良体6が第一の実施の形態の支持杭3と同様に構造物2の荷重を支持する支持杭として作用する。そして、地盤Gに作用する応力分布における構造物2の荷重応力S0は、地盤改良体6によって影響を受ける第1荷重応力S1と、摩擦杭4によって影響を受ける第2荷重応力S2とに分散されることになる。
そのため、本第三の実施の形態では、第一及び第二の実施の形態と同様に粘性土層G3の圧密沈下を防いで構造物2の沈下を抑制できるといった作用、効果を奏する。
以上、本発明による構造物の沈下抑制構造の第一乃至第三の実施の形態について説明したが、本発明は上記の第一乃至第三の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、支持杭3、摩擦杭4における本数、外径寸法、杭長等は、構造物2の荷重、大きさ、形状等や、地盤Gの条件(例えば各地層の厚さ、粘性土層G3の圧密状態)、構造物2の沈下分布に対応して任意に設定することができる。
また、本第一乃至第三の実施の形態では地表側から軟弱層G1、第1支持層G2、粘性土層G3、第2支持層G4の順で積層された地盤Gとしているが、このような地盤Gであることに制限されることはない。要は、粘性土層G3より浅い位置に第1支持層G2を有する地盤Gであればよく、本杭構造1を適用できる対象地盤とすることができる。
そして、本第二の実施の形態では粘性土層G3内に打設される摩擦杭4A、4Bを二つの異なる杭長としているが、これに限らず、三つ以上の異なる杭長の摩擦杭4としてもかまわない。
さらに、摩擦杭4は、必要に応じてその先端部(下端部)を粘性土層G3内ではなく、粘性土層G3よりさらに深い地層内に達するまで打設して根入れさせるようにしてもかまわない。この場合、第一乃至第三の実施の形態と同様に、支持層G2に打設される支持杭3の設置本数を減らすことができ、粘性土層G3に作用する応力がその圧密降伏応力を超えることをなくすことができることから、粘性土層G3の圧密沈下を防いで構造物2の沈下を抑制させることができる。
本発明の第一の実施の形態による杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。 第二の実施の形態による杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。 第三の実施の形態による杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。 従来の杭構造の構成と地盤中の応力分布とを示す図である。
符号の説明
1、1A、1B 杭構造(沈下抑制構造)
2 構造物
3 支持杭
4 摩擦杭
6 地盤改良体(支持杭)
G 地盤
G1 軟弱層
G2 第1支持層(支持層)
G3 粘性土層
G4 第2支持層
Sa 原地盤の有効応力
Sb 粘性土層の圧密降伏応力
S0 荷重応力

Claims (3)

  1. 構造物の構築領域で、粘性土層より浅い部分に前記構造物の荷重を支持することができる支持層が存在する地盤に施工する構造物の沈下抑制構造であって、
    前記支持層内に達する深さまで打設される支持杭と、
    前記粘性土層内、又は前記粘性土層より深い地層内に達する深さまで打設される摩擦杭と、
    からなることを特徴とする構造物の沈下抑制構造。
  2. 前記摩擦杭は複数設けられ、それらが複数の杭長となっていることを特徴とする請求項1に記載の構造物の沈下抑制構造。
  3. 前記支持杭は、地盤改良体によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の沈下抑制構造。
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