JP2008296907A - ハイブリッド型の車両用駆動システム - Google Patents

ハイブリッド型の車両用駆動システム Download PDF

Info

Publication number
JP2008296907A
JP2008296907A JP2008175393A JP2008175393A JP2008296907A JP 2008296907 A JP2008296907 A JP 2008296907A JP 2008175393 A JP2008175393 A JP 2008175393A JP 2008175393 A JP2008175393 A JP 2008175393A JP 2008296907 A JP2008296907 A JP 2008296907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
electric motor
driving force
motor
started
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008175393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4325732B2 (ja
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Shuji Nagano
周二 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008175393A priority Critical patent/JP4325732B2/ja
Publication of JP2008296907A publication Critical patent/JP2008296907A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4325732B2 publication Critical patent/JP4325732B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】モータ走行モードからエンジン走行モードへ移行する際に、エンジンの始動遅れに起因してもたつき感などが発生することを防止する。
【解決手段】エンジン12を駆動力源として走行するためにステップSS4でエンジン12を始動する際に、そのエンジン12の始動が遅い場合には、ステップSS5の判断がNOになってステップSS7以下を実行する。ステップSS7では、エンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補うように、バッテリ26からの電気エネルギー供給量を増大させるなどしてモータジェネレータ14を、その定格出力を越える大トルクで作動させて走行する一方、バッテリ26の蓄電量SOCが下限値SOCL2以下になった場合、或いはMG特殊制御の継続時間TSが所定時間T1以上になった場合には、ステップSS11でMG特殊制御を中止する。
【選択図】図12

Description

本発明はハイブリッド型の車両用駆動システムに係り、特に、スムーズな発進性能が得られる駆動システムに関するものである。
移動体を移動させるための移動用駆動力源として、第1駆動力源と、その第1駆動力源よりも定格出力が小さい第2駆動力源と、を有する移動体の駆動システムが知られている。燃料の燃焼で作動するエンジンと電気エネルギーで作動する電動モータとを車両走行用の駆動力源として備えているハイブリッド型の車両用駆動システムはその一例で、一般にエンジンの方が電動モータよりも定格出力が大きい。特許文献1に記載されている装置はその一例で、シンプルプラネタリ型の遊星歯車装置から成る副変速機が設けられ、2つのクラッチの係合状態によって電動モータのみを駆動力源とするモータ走行モード、エンジンのみを駆動力源とするエンジン走行モードなど種々の走行モードが成立させられるようになっている。そして、このような車両用駆動システムにおいては、一般に車両停止時にはエンジンも停止させられ、モータ走行モードで発進してからエンジンを始動してエンジン走行モードに切り換えるようになっているのが普通である。
特開平10−136508号公報
しかしながら、このようにモータ走行モードで発進してからエンジンを始動してエンジン走行モードに移行する場合、エンジンの始動が遅かったり始動できなかったりすると、駆動力が不足してもたつき感を生じる可能性がある。大きな出力が得られる大容量の電動モータを走行用駆動力源として搭載しておけば、エンジンの始動不可時等にその電動モータを通常よりも高出力まで作動させることにより、駆動力不足を軽減或いは解消できるが、通常の走行時には必要ない過剰品質になってコスト高になるとともに、大型で大きな設置スペースが必要になる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、電動モータとして定格出力が小さい小型で安価なものを採用しつつ、定格出力が大きいエンジンの作動開始遅れや作動不可に伴う駆動力不足を改善することにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 車両を走行させるための走行用駆動力源として、燃料の燃焼で作動するエンジンと、そのエンジンよりも定格出力が小さいとともに電気エネルギーで作動する電動モータとを有し、無段変速機を介して駆動輪に駆動力を伝達するとともに、(b) 前記エンジンを前記走行用駆動力源として使用するために始動用モータジェネレータによって始動するエンジン始動手段を備えており、(c) シフトレバーの操作位置が走行ポジションでの前記エンジンの停止時には前記電動モータのみで走行するモータ走行モードとして駆動力を発生するハイブリッド型の車両用駆動システムにおいて、(d) 前記モータ走行モード時に、前記エンジン始動手段によって前記エンジンが始動させられる際に、そのエンジンの始動が遅い場合或いは始動ができない場合には、前記電動モータをエンジンの代わりに使用して駆動力を発生させるとともに、必要に応じてその電動モータを定格出力を越えて作動させる補助駆動制御手段を有し、且つ、(e) その補助駆動制御手段により前記エンジンの代わりに前記電動モータを使用して駆動力を発生させる制御の継続時間TSが所定時間T1以上になった場合、或いはその電動モータに電気エネルギーを供給して作動させるバッテリの蓄電量SOCが所定の下限値SOCL2以下になった場合には、その補助駆動制御手段によりエンジンの代わりに電動モータを使用して駆動力を発生させる制御を中止することを特徴とする。
なお、「定格出力」とは、連続して使用できる最大出力で、例えば電動モータの場合は、「モータを定格回転数で連続運転した時、温度上昇が限度を超えない範囲で一定値に達した時のモータ出力」で、定格回転数は「定格出力で運転するモータの回転速度。最大トルクで加減速を行っても支障のない回転数」である。したがって、短時間であれば駆動力源の耐久性を損なうことなく、その定格出力を越えて作動させることができる。
また、駆動力源が、例えば燃料電池から供給される電気エネルギーで作動する電動モータの場合、その駆動力源の定格出力は、燃料電池の定格発電量および電動モータの定格出力のうち低い方によって定まる。すなわち、電動モータの定格出力に余裕があり、燃料電池の発電量が定格発電量に達しても電動モータが定格出力に達しない場合は、燃料電池の定格発電量で駆動力源の定格出力は規定され、その定格発電量で作動させられる時の電動モータの出力が駆動力源の定格出力になる。一方、燃料電池の定格発電量に余裕があり、電動モータの出力が定格出力に達しても燃料電池が定格発電量に達しない場合は、電動モータの定格出力がそのまま駆動力源の定格出力になる。
第2発明は、第1発明のハイブリッド型の車両用駆動システムにおいて、前記補助駆動制御手段は、前記電動モータの停止時において、前記エンジン始動手段によって前記エンジンが始動させられる際に、そのエンジンの始動時間が所定時間を越える場合には、そのエンジンよりも始動時間が短いその電動モータを始動させるとともに、必要に応じてその電動モータを定格出力を越えて作動させることを特徴とする。
第3発明は、第1発明のハイブリッド型の車両用駆動システムにおいて、前記補助駆動制御手段は、前記エンジン始動手段によって前記エンジンが始動させられる際に、そのエンジンの始動が遅い場合或いはそのエンジンの始動ができない場合には、そのエンジンの代りに前記モータ走行モードで使用していた前記電動モータをそのまま使用して駆動力を発生させるとともに、必要に応じてその電動モータを定格出力を越えて作動させるものであることを特徴とする。
本発明のハイブリッド型の車両用駆動システムにおいては、エンジン始動手段によってエンジンが始動させられる際に、そのエンジンの始動が遅い場合或いはエンジンの始動ができない場合には、補助駆動制御手段によって電動モータを用いて駆動力が発生させられるとともに、その電動モータは必要に応じて定格出力を越えて作動させられる一方、その補助駆動制御手段によりエンジンの代わりに電動モータを使用して駆動力を発生させる制御の継続時間TSが所定時間T1以上になった場合、或いはその電動モータに電気エネルギーを供給して作動させるバッテリの蓄電量SOCが所定の下限値SOCL2以下になった場合には、その補助駆動制御手段によりエンジンの代わりに電動モータを使用して駆動力を発生させる制御が中止されるため、電動モータとして定格出力が小さい安価でコンパクトなものを採用しつつ、エンジンの始動遅れや始動不可に伴う駆動力不足が改善される。
これにより、モータ走行モードからエンジン走行モード(或いはエンジン+モータ走行モード)への移行時に、エンジンの始動遅れに起因してもたつき感が生じたり、エンジンの始動不可によって走行不能になったりすることが防止される。また、走行用駆動力源である電動モータを用いて駆動力不足を補うため、モータ走行モードで使用していた電動モータをそのまま用いて高出力まで引っ張って走行すれば良く、始動用モータジェネレータや補機駆動用の電動モータを用いる場合に比較して、駆動力を滑らかに増大させることができるとともに制御が容易である。
第2発明では、エンジンの始動時間が所定時間を越える場合には、補助駆動制御手段によりエンジンよりも始動時間が短い電動モータを始動させるとともに、必要に応じてその電動モータを定格出力を越えて作動させるため、電動モータとして定格出力が小さい安価でコンパクトなものを採用しつつ、エンジンの作動開始遅れや作動不可に伴う駆動力不足が改善される。また、走行用駆動力源である電動モータを用いて駆動力不足を補うため、通常は走行用駆動力源として使用しない第3駆動力源を用いる場合に比較して、駆動力を滑らかに増大させることができるとともに制御が容易である。
第3発明では、エンジン始動手段によってエンジンが始動させられる際に、そのエンジンの始動が遅い場合或いはエンジンの始動ができない場合には、そのエンジンの代りにモータ走行モードで使用していた電動モータをそのまま使用して駆動力が発生させられるとともに、その電動モータは必要に応じて定格出力を越えて作動させられるため、電動モータとして定格出力が小さい安価でコンパクトなものを採用しつつ、エンジンの始動遅れや始動不可に伴う駆動力不足が改善される。
これにより、モータ走行モードからエンジン走行モード或いはエンジン+モータ走行モードへの移行時のエンジン始動遅れの場合、モータ走行モードで使用していた電動モータをそのまま用いて高出力まで引っ張って走行することになるため、エンジン始動用の電動モータや補機駆動用の電動モータを用いる場合に比較して、駆動力を滑らかに増大させることができるとともに制御が容易である。
ハイブリッド型の車両用駆動システムとしては、電動モータのみで走行するモータ走行モードで発進した後に、エンジンを始動してエンジン走行モード或いはエンジン+モータ走行モードへ切り換える場合に好適に適用されるが、エンジン走行モードで発進するとともに必要に応じて電動モータを作動させてアシストする場合など、種々の車両用駆動システムに適用され得る。
走行用駆動力源として使用される電動モータとしては、数十V程度の比較的低電圧で作動する安価でコンパクトなものを用いることが望ましいが、数百V等の高電圧で作動する電動モータを用いることも可能である。電動モータとしては、駆動力源としてトルクを発生するだけでなく、車両の運動エネルギーで回転駆動されることにより発電することが可能なモータジェネレータが好適に用いられる。エンジンとしては、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどが好適に用いられる。
エンジンが性能的に始動が遅く、エンジンの始動時には常に補助駆動制御手段によって駆動力が発生させられるように構成することもできるが、例えばエンジンの始動が予め定められた所定時間よりも遅いか否かを判断する始動遅れ判断手段を設け、その始動遅れ判断手段によって始動が遅い旨の判断が為された場合にのみ補助駆動制御手段によって駆動力を発生させるようにしても良い。
電動モータには、例えば燃料電池から電気エネルギーが供給されるように構成されるが、バッテリ等の二次電池のみから電気エネルギーが供給されるものでも良く、電気エネルギーの供給量を増大させるなどして電動モータの定格出力を越えて作動させることができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド型の車両用駆動システムであるハイブリッド駆動装置10の骨子図である。このハイブリッド駆動装置10はFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両用のもので、燃料の燃焼によって作動するガソリンエンジン12と、電気エネルギーで作動する電動モータおよび発電機としての機能を有するモータジェネレータ14と、遊星歯車式の副変速機16と、ベルト式の無段変速機18と、差動装置20とを備えており、出力軸22R、22Lから図示しない左右の前輪(駆動輪)に駆動力が伝達される。エンジン12、モータジェネレータ14、副変速機16、および無段変速機18の入力軸38は、同一の軸線上にその順番で配設されている。エンジン12およびモータジェネレータ14は、移動体である車両を移動させるための移動用駆動力源、走行用駆動力源に相当するもので、エンジン12は第1駆動力源であり、モータジェネレータ14はエンジン12よりも定格出力が小さく且つ始動時間が短い第2駆動力源である。また、無段変速機18は主変速機で、本実施例では出力軸22R、22Lまでの間で3〜11程度の変速比が得られるようになっている。
エンジン12は、エンジン始動用の電動モータ(MO)60によって回転駆動(クランキング)されることにより始動させられるようになっている。この電動モータ60は直流モータで、12V〜36V程度等の低電圧で作動させられるものであり、蓄電装置としてのバッテリ26から電気エネルギーが供給されるようになっている。エンジン12のクランクシャフト12sは、ベルト等の伝動装置を介して上記電動モータ60に機械的に連結されている。クランクシャフト12sにはまた、ベルト等の伝動装置および電磁クラッチ62を介して補機64が接続され、補機64としてのエアコンのコンプレッサ等を回転駆動するようになっている。クランクシャフト12sには更に、ベルト等の伝動装置を介してモータジェネレータ24が接続されている。このモータジェネレータ24は補機駆動用の電動モータで、バッテリ26から電気エネルギーが供給されるようになっている。
バッテリ26は、前記モータジェネレータ14にも電気エネルギーを供給して作動させるもので、本実施例では36V程度の比較的低電圧のものが用いられており、モータジェネレータ14の回生制動によって車両走行中に逐次充電される。バッテリ26の蓄電量SOCが所定値以下まで低下した時、すなわちモータジェネレータ14を電動モータとして作動させることができない場合は、電動モータ60によりエンジン12を始動するとともに、そのエンジン12でモータジェネレータ24を回転駆動して発電させることにより、バッテリ26を充電する。これにより、故障時以外は常時モータジェネレータ14を用いて走行することが可能である。バッテリ26には、電動モータ60によってエンジン12を始動できる程度の蓄電量SOCが常に確保されるようになっている。なお、電動モータ60に電気エネルギーを供給するため、バッテリ26とは別に12V等のバッテリを設けるようにしても良い。
副変速機16は、互いに近接して並列に配設されたダブルプラネタリ型の第1遊星歯車装置30およびシンプルプラネタリ型の第2遊星歯車装置32を備えている。これらの遊星歯車装置30、32は、共通のリングギヤRおよびキャリアCを有するとともに、第1遊星歯車装置30のキャリアのリングギヤ側のピニオンギヤと第2遊星歯車装置32のキャリアのピニオンギヤとが一体化されているラビニヨ型である。そして、第1遊星歯車装置30のサンギヤS1には、前記モータジェネレータ14が連結され、第2遊星歯車装置32のサンギヤS2には、第1クラッチC1およびダンパ装置34を介してエンジン12が連結されるようになっている。また、それ等のサンギヤS1およびS2は第2クラッチC2によって連結されるとともに、キャリアCは反力ブレーキBによってハウジング44に連結されて回転が阻止されるようになっており、リングギヤRは出力部材36を介して無段変速機18の入力軸38に連結されている。クラッチC1、C2、反力ブレーキBは、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる摩擦係合式のものである。
上記サンギヤS1は、第1遊星歯車装置30に隣接して配設されるモータジェネレータ14の中心を貫通して配設された円筒状の連結部材40を介して、そのモータジェネレータ14よりもエンジン12側に設けられた第2クラッチC2に接続されており、モータジェネレータ14のロータは連結部材40の中間位置に相対回転不能に固定されている。サンギヤS2は、上記連結部材40を挿通して相対回転可能に配設された連結部材42を介して、モータジェネレータ14よりもエンジン12側に設けられた第1クラッチC1に接続されているとともに、その第1クラッチC1を経由することなく第2クラッチC2に接続されている。また、前記反力ブレーキBは、副変速機16とモータジェネレータ14との間から外周側へ延び出すキャリアCをハウジング44に固定するように配設されている。
このように両遊星歯車装置30、32は、サンギヤS1、S2、および共通のリングギヤR、キャリアCの計4つの回転要素にて構成されているため、クラッチやブレーキの係合装置が少なくて済むなど、装置が全体として簡単且つコンパクトに構成される。特に、第1遊星歯車装置30のキャリアのリングギヤ側のピニオンギヤと第2遊星歯車装置32のキャリアのピニオンギヤとが一体化されているラビニヨ型であるため、部品点数が少なくなって一層簡単且つコンパクトに構成される。
また、サンギヤS1は、モータジェネレータ14の中心を貫通して配設された円筒状の連結部材40を介して第2クラッチC2に接続されているとともに、モータジェネレータ14のロータはその連結部材40の中間位置に相対回転不能に固定されている一方、サンギヤS2は、連結部材40を挿通して相対回転可能に配設された連結部材42を介して第1クラッチC1に接続されているとともに、その連結部材42は第1クラッチC1を経由することなく第2クラッチC2に接続されており、反力ブレーキBは、副変速機16とモータジェネレータ14との間から外周側へ延び出すキャリアCをハウジング44に固定するようになっており、リングギヤRはそのまま出力部材36を介して無段変速機18の入力軸38に接続されるため、エンジン12やモータジェネレータ14、反力ブレーキB、出力部材36を連結するための取り回し(連結構造など)が簡単である。
図2は、上記副変速機16の各回転要素S1、S2、R、Cの回転数の相互関係を直線で表す共線図で、縦軸が回転数であり、各回転要素S1、S2、R、Cの位置および間隔は、連結状態や遊星歯車装置30、32のギヤ比ρ1、ρ2によって一義的に定まる。この共線図上において、入力回転要素であるサンギヤS1、S2は互いに反対側の両端に位置しているとともに、出力用回転要素であるリングギヤRは反力用回転要素であるキャリアCとサンギヤS1との間に位置している。なお、図2における各回転要素S1、S2、R、Cの間隔は、ギヤ比ρ1、ρ2に基づいて必ずしも正確に表したものではない。
図3は、クラッチC1、C2、および反力ブレーキBの係合状態と副変速機16の変速モード(一例)との関係を示す図で、エンジン12を駆動力源として使用する場合、モータジェネレータ14を駆動力源として使用する場合、或いはシフトレバーの操作ポジション(図6参照)などにより場合分けして示したものである。図6の「D」ポジションは、予め定められた変速条件に従って無段変速機18の変速比をアクセル操作量や車速などの運転状態に応じて連続的に変化させながら前進走行する自動変速位置で、「M」ポジションは、「+」位置または「−」位置へシフトレバーが操作されることにより有段変速機のように無段変速機18の変速比を段階的に変化させる有段手動変速位置で、「B」ポジションは、シフトレバーの前後方向位置に応じて無段変速機18の変速比を連続的に変化させる無段手動変速位置である。また、「R」は車両を後進させるリバース位置で、「N」はニュートラル位置で、「P」はパーキングロック機構などで車両の走行を阻止するパーキング位置である。
図3において、エンジン12を駆動力源として前進走行する「D」、「M」、「B」ポジションでは、クラッチC1、C2を共に係合させるとともに反力ブレーキBを解放することにより、変速比が1の高速前進モード「2nd」が成立させられる。この高速前進モード「2nd」は高速段に相当する。その場合に、第1クラッチC1をスリップ係合させれば、エンジン発進が可能なエンジン低速前進モード「2nd(低速)」が成立させられ、バッテリ26の蓄電量SOCの低下や故障などでモータジェネレータ14を使用できない場合でも、エンジン12で前進方向のクリープトルクを発生させたり車両を前方へ発進させたりすることができる。「R」ポジションでは、第1クラッチC1および反力ブレーキBを係合させるとともに第2クラッチC2を解放することにより、変速比が−1/ρ2(ρ2は、第2遊星歯車装置32のギヤ比(=サンギヤS2の歯数/リングギヤRの歯数))の高速後進モード「高速」が成立させられる。その場合に第1クラッチC1をスリップ係合させれば、前進時と同様にエンジン発進が可能なエンジン低速後進モード「低速(エンジン)」が成立させられ、バッテリ26の蓄電量SOCの低下や故障などでモータジェネレータ14を使用できない場合でも、エンジン12で後進方向のクリープトルクを発生させたり車両を後方へ発進させたりすることができる。また、「N」ポジションでは、クラッチC1、C2を共に解放するとともに反力ブレーキBを係合させることにより、エンジン12からの動力伝達を遮断する。
モータジェネレータ14を駆動力源とする「D」、「M」、「B」ポジションでは、クラッチC1、C2を共に解放するとともに反力ブレーキBを係合させることにより低速前進モード「1st」が成立させられ、車両停止時には前進方向のクリープトルクを発生させるとともにアクセル操作に従って発進する。この時の変速比は1/ρ1(ρ1は第1遊星歯車装置30のギヤ比(=サンギヤS1の歯数/リングギヤRの歯数))で比較的大きく、大きなトルク増幅が得られるため、無段変速機18の大きな変速比と相まって、36V程度の電圧によって作動させられるモータジェネレータ14においても、実用上満足できるクリープトルクや発進性能が得られる。この低速前進モード「1st」は低速段である。
そして、上記低速前進モード「1st」からエンジン12による高速前進モード「2nd」への移行は、例えば、第2クラッチC2を係合させながら反力ブレーキBを解放して副変速機16を一体回転させるとともに、エンジン12の回転数がサンギヤS2と同期した後に第1クラッチC1を係合させ、その後にモータジェネレータ14への電力供給を停止して無負荷状態にする。
また、クラッチC1、C2を共に係合させるとともに反力ブレーキBを解放することにより、エンジン12およびモータジェネレータ14の両方を駆動力源として走行する変速比が1のアシストモード「2nd(アシスト)」が成立させられ、第1クラッチC1および反力ブレーキBを解放するとともに第2クラッチC2を係合させれば、モータジェネレータ14を回生制御して効率良く充電しながら制動力を発生させる変速比が1の回生制動モード「2nd(回生)」が成立させられる。なお、アシストモード「2nd(アシスト)」は、エンジン12による高速前進モード「2nd」の実行時にモータジェネレータ14を作動させれば良いし、回生制動モード「2nd(回生)」は、エンジン12による高速前進モード「2nd」の実行時に第1クラッチC1を解放してエンジン12を切り離すとともにモータジェネレータ14を回生制御すれば良い。また、アシストモード「2nd(アシスト)」は、第1クラッチC1をスリップ係合させるエンジン低速前進モード「2nd(低速)」でモータジェネレータ14を作動させて行うこともできる。
また、モータジェネレータ14を駆動力源とする「R」ポジションでは、クラッチC1、C2を共に解放するとともに反力ブレーキBを係合させることにより低速後進モード「低速(モータ)」が成立させられ、モータジェネレータ14に逆回転のトルクを発生させることにより、車両停止時には後進方向のクリープトルクを発生させるとともにアクセル操作に従って後方へ発進する。この時の変速比は−1/ρ1で比較的大きく、大きなトルク増幅が得られるため、無段変速機18の大きな変速比と相まって、36V程度の電圧によって作動させられるモータジェネレータ14においても、実用上満足できるクリープトルクや発進性能が得られる。この低速後進モード「低速(モータ)」も低速段である。そして、この低速後進モード「低速(モータ)」からエンジン12による高速後進モード「高速」への移行は、エンジン12を作動させて第1クラッチC1を係合させた後にモータジェネレータ14への電力供給を停止して無負荷状態にすれば良い。
上記エンジン12およびモータジェネレータ14の使い分けは、例えば車速およびアウトプットトルク(アクセル操作量)をパラメータとして、図4の(a) のマップM1、または(b) のマップM2に示すように定められる。ここで、(a) のマップM1では、高車速、高トルク(アクセル操作量大)の領域ではエンジン12を使用し、低車速、低トルク(アクセル操作量小)の領域ではモータジェネレータ14を使用するが、低電圧のモータジェネレータ14を使用する本実施例では、モータジェネレータ14の使用範囲は比較的狭く、車両停止時のクリープトルクおよび僅かな走行領域に限定されている。マップM1、M2は、バッテリ26の蓄電量SOCなど車両の走行条件等に応じて選択され、例えばバッテリ26の蓄電量SOCが不足している場合はマップM2が選択される。図4は前進走行用のものであるが、後進走行についても同様に定められる。なお、エンジン12を駆動力源とする上記「2nd」、「2nd(低速)」の領域でモータジェネレータ14をアシスト的に使用することも可能である。また、各領域の境界線は、無段変速機18の変速比などに応じて変化する。
図5は、本実施例のハイブリッド駆動装置10の作動を制御する制御系統を示す図で、ECU(Electronic Control Unit)50には図5の左側に示すスイッチやセンサ等から各種の信号が入力されるとともに、ROM等に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行って右側に示す各種の装置等に制御信号などを出力することにより、例えば車速Vやアクセル開度(アクセルペダルの操作量)θ、シフトポジション(シフトレバーの操作位置)、バッテリ蓄電量SOC、フットブレーキの操作量などの運転状態に応じて副変速機16の変速モードを切り換えたり、エンジン12およびモータジェネレータ14の作動を制御したりする。
図5の減速度/トルク設定スイッチ52は、例えば図7に示すようなスライドスイッチによって構成され、シフトレバーの近傍などに配設される。これは、副変速機16が回生制動モード「2nd(回生)」の時のモータジェネレータ14の回生制動トルクを手動で調整するもので、手前に引く程制動トルクは増大する。すなわち、この減速度/トルク設定スイッチ52の操作位置に従って、図4の回生制動モード「2nd(回生)」のラインは上下に移動させられるのである。また、図8の設定減速度インジケータ54には、減速度/トルク設定スイッチ52の操作位置に応じて、回生制動トルクが大きくなる程長さが長くなる後向きの矢印で設定状態が表示される。この設定減速度インジケータ54は、インストルメントパネルに設けられる。
また、図5のコントローラ(MO)66はエンジン始動用の電動モータ60の出力(トルク)制御を行うもので、コントローラ(MG14)68、コントローラ(MG24)70はモータジェネレータ14、24の出力(トルク)制御および回生制御等を行うインバータで、電動オイルポンプ72は前記クラッチC1、C2やブレーキB、或いはABSアクチュエータ74等に油圧を供給するためのものである。システムインジケータ76は、シフトレバーが前記「M」ポジションまたは「B」ポジションへ操作された場合にアクティブになり、無段変速機全体の変速比を図9に示すように数値表示する。何等かの理由により「M」ポジション、「B」ポジションで変速比が点灯しない場合はフェール判定が為される。フェール時には、変速比を点滅させるようにしても良い。
図10は、車両を停止状態に維持するヒルホールド油圧の特性図である。ヒルホールド油圧は、車輪に設けられたホイールシリンダの油圧で、図5のABSアクチュエータ74によって制御されるものであり、フットブレーキのペダルストロークに応じて制御されるようになっている。本実施例では、図5のフットブレーキアッパスイッチ78およびフットブレーキロアスイッチ80によってペダルストロークを2段階で検出するようになっており、フットブレーキアッパスイッチ78がONでフットブレーキロアスイッチ80がOFFの踏込み量(ペダルストローク)が小さいBS1〜BS2の領域では50%の油圧でヒルホールドを実施し、フットブレーキロアスイッチ80がONになる踏込み量が大きいBS2以上の領域では100%の油圧でヒルホールドを実施する。なお、フットブレーキのペダルストロークを連続的に検出して、一点鎖線で示すようにヒルホールド油圧を連続的に変化させるようにしても良い。
一方、エンジン12を駆動力源として使用するために始動する際には、前記ECU50により図11のフローチャートに従って信号処理が行われる。ステップS1では、本制御に必要な各種の信号を読み込む等の入力信号処理を行い、ステップS2では、シフトポジションスイッチ82(図5参照)から供給される信号に基づいてシフトレバーの操作位置が走行ポジション、すなわち「D」、「M」、「B」、または「R」であるか否かを判断する。走行ポジションであれば、ステップS3においてエンジン12を走行用の駆動力源として使用するためのエンジン始動条件が成立しているか否か、すなわちモータ走行モードからエンジン走行モード或いはエンジン+モータ走行モードへ移行するか否か、または単純にエンジン12を始動して走行するか否かなどを判断する。具体的には、前記図4の(a) のマップM1において、車速Vおよびアクセル操作量θ等がモータジェネレータ14による低速前進モード「1st」からエンジン12によるエンジン低速前進モード「2nd(低速)」または高速前進モード「2nd」へ移行する条件を満たしているか否か、或いはバッテリ26の蓄電量不足などで図4の(b) のマップM2に切り換えられるなどしてエンジン12によるエンジン低速前進モード「2nd(低速)」または高速前進モード「2nd」を新たに実行する条件を満たしているか否か等である。
そして、エンジン始動条件が成立している場合には、ステップS4においてエンジン始動用電動モータ60によりエンジン12をクランキングするとともに点火時期制御や燃料噴射制御などを行う。このエンジン始動処理の実行時には、第1クラッチC1は解放され、エンジン12が駆動力伝達系から切り離されている。ECU50による信号処理のうちステップS4を実行する部分はエンジン始動手段として機能している。次のステップS5では、予め定められた所定の時間内に実際にエンジン12が始動したか否かを判断し、エンジン12が始動すればステップS6においてエンジン12を駆動力源とする通常の走行制御を行うが、故障など何等かの理由で所定の時間内にエンジン12が始動しない場合にはステップS5に続いてステップS7以下を実行し、エンジン始動用の電動モータ60を用いて駆動力を発生させる。ECU50による信号処理のうちステップS5を実行する部分は始動遅れ判断手段として機能している。
ステップS7では、電磁クラッチ62を解放して補機64を切り離すことにより、駆動力を発生させる電動モータ60の負担を軽減する。ステップS8では第1クラッチC1を係合させてエンジン12を副変速機16に接続し、エンジン12の回転が副変速機16、ベルト式無段変速機18等の駆動力伝達系を経て出力軸22R、22Lから駆動輪まで伝達されるようにする。第1クラッチC1の他にも前進走行時には第2クラッチC2が係合させられ、後進走行時には反力ブレーキBが係合させられる。そして、ステップS9のMO特殊制御では、電動モータ60をステップS4のエンジン始動時よりも大きなトルクで作動させて、エンジン12を回転させながら駆動力を発生させる。具体的には、電動モータ60の出力を、定格出力を越えて最大限まで引き上げてエンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補い、車両を走行可能としたり、所定の駆動力を発生させたりするのである。電動モータ60は直流モータであるため、容易にこのような制御が可能である。ECU50による信号処理のうちステップS8およびS9を実行する部分は補助駆動制御手段として機能しており、エンジン始動用の電動モータ60は通常は走行用駆動力源として使用しない第3駆動力源に相当する。また、電動モータ60の始動時間はエンジン12よりも十分に短く、速やかに駆動力を発生させることができる。また、上記クラッチC1、C2、ブレーキBは、第3駆動力源の駆動力が駆動輪へ伝達されるように係合させられる係合装置である。
なお、上記電動モータ60の特殊制御時にはモータジェネレータ14も作動させられ、両方の出力を加えた駆動力が発生させられる。すなわち、エンジン+モータ走行モードへ移行する場合は勿論、エンジン走行モードへ移行する場合にも、モータジェネレータ14は所定の出力で作動させられ、電動モータ60と共にエンジン12の代わりに所定の駆動力を発生させるのである。
ステップS10では、MO特殊制御を中止するか否かを判断し、中止する場合には直ちにステップS12を実行してMO特殊制御を中止する。中止条件としては、例えば図5のイグニッションスイッチ(ハイブリッド車両の駆動システムのON、OFFを切り換えるスイッチ)84がOFF操作された時、シフトレバーが「N」ポジションや「P」ポジションへ切換え操作された時、MO特殊制御が所定時間以上経過した時、燃料噴射等のエンジン始動処理を継続して行っている場合にエンジン12が始動した時などである。また、ステップS11では、バッテリ26の蓄電量SOCが下限値SOCL1以下になったか否かを判断し、SOC≦SOCL1になった場合もステップS12でMO特殊制御を中止する。下限値SOCL1は、例えばバッテリ26の蓄電量SOCがMO特殊制御に耐え得る程残っているか否か等を基準にして定められる。
このように、本実施例のハイブリッド駆動装置10は、エンジン12を駆動力源として走行するためにステップS4でエンジン12が始動させられる際に、そのエンジン12の始動が遅い場合には、ステップS5の判断がNOになってステップS7以下が実行され、モータジェネレータ14の他にエンジン始動用の電動モータ60を用いて駆動力が発生させられるため、第2駆動力源であるモータジェネレータ14として定格出力が小さい安価でコンパクトなものを採用しつつ、エンジン12の始動遅れや始動不可に伴う駆動力不足が改善される。これにより、モータ走行モードからエンジン走行モードへの移行時、或いはエンジン12を駆動力源として発進する際に、エンジン12の始動遅れに起因してもたつき感が生じたりエンジン12の始動不可によって走行不能になったりすることが防止される。
なお、上記実施例では第3駆動力源としてエンジン始動用の電動モータ60を用いて駆動力不足を補うようになっていたが、補機駆動用のモータジェネレータ24を用いて駆動力不足を補うこともできる。すなわち、ステップS9において、電動モータ60を用いる代わりにモータジェネレータ24を力行制御して、エンジン12を回転させながら所定の駆動力を発生させるのである。モータジェネレータ24は交流モータで、インバータにより制御されるが、予め大電流を流せるように設計することにより、一時的であれば定格出力を越える大きなトルクを発生させることができる。
上記モータジェネレータ24を用いてエンジン12を始動させることも可能で、その場合は電動モータ60を省略できる。その場合のモータジェネレータ24は、補機駆動用の電動モータおよび始動用モータジェネレータとして機能する。
また、図12は、車両走行用の第2駆動力源として用いられるモータジェネレータ14を特殊制御して、エンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補う場合で、ステップSS1〜SS6は図11のステップS1〜S6と実質的に同じであり、ステップSS7ではエンジン12の始動遅れに伴う駆動力不足を補うように、バッテリ26からの電気エネルギー供給量を増大させるなどしてモータジェネレータ14を、その定格出力を越える大トルクで作動させて走行する。モータジェネレータ14は交流モータで、インバータにより制御されるが、予め大電流を流せるように設計することにより、一時的であれば定格出力を越える大きなトルクを発生させることができる。
ステップSS8では、ステップSS7のMG特殊制御を中止するか否かを判断し、中止する場合には直ちにステップSS11を実行してMG特殊制御を中止する。中止条件としては、例えばイグニッションスイッチ84がOFF操作された時、シフトレバーが「N」ポジションや「P」ポジションへ切換え操作された時、ステップSS4のエンジン始動処理を継続して行っている場合にエンジン12が始動した時などである。また、ステップSS9でバッテリ26の蓄電量SOCが下限値SOCL2以下になったか否かを判断するとともに、ステップSS10でMG特殊制御の継続時間TSが所定時間T1以上になったか否かを判断し、SOC≦SOCL2或いはTS≧T1になった場合もステップSS11でMG特殊制御を中止する。下限値SOCL2は、例えばバッテリ26の蓄電量SOCがMG特殊制御に耐え得る程残っているか否か等を基準にして定められ、一定時間T1は、連続高出力によるモータジェネレータ14の熱的限界等を基準にして定められる。
この場合も前記実施例と同様の効果が得られる。特に、モータ走行モードからエンジン走行モード或いはエンジン+モータ走行モードへの移行時のエンジン始動遅れの場合、モータ走行モードで使用していたモータジェネレータ14をそのまま用いて高トルクまで引っ張って走行することになるため、前記実施例のように別の電動モータ60やモータジェネレータ24を用いて駆動力を発生させる場合に比較して、駆動力を滑らかに増大させることができるとともに制御が容易である。
この実施例において、電動モータ60の代わりにモータジェネレータ24を用いてエンジン12を始動させる場合は、第1発明〜第3発明の実施例で、ECU50による信号処理のうちステップSS4を実行する部分がエンジン始動手段として機能しており、ステップSS5を実行する部分が始動遅れ判断手段として機能しており、ステップSS7を実行する部分が補助駆動制御手段として機能している。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用されたハイブリッド型の車両用駆動システムの一例であるハイブリッド駆動装置の骨子図である。 図1の副変速機の各回転要素の回転数の相互関係を直線で示す共線図である。 図1の副変速機で成立させられる変速モードと係合装置の係合状態との関係を示す図である。 図1のハイブリッド駆動装置におけるモータジェネレータとエンジンとの使い分けを説明する図である。 図1のハイブリッド駆動装置の制御系統を説明するブロック線図である。 図1のハイブリッド駆動装置のシフトポジションを示す図である。 図1のハイブリッド駆動装置が備えている減速度/トルク設定スイッチを示す図である。 図7の減速度/トルク設定スイッチの設定状態を表示するインジケータを示す図である。 図6の「M」または「B」ポジションへシフトレバーが操作された場合にアクティブになって変速比を表示するシステムインジケータを示す図である。 ヒルホールド油圧とブレーキペダルストロークとの関係を示す図である。 車両走行用の駆動力源としてエンジンを使用するために始動する際の作動を説明するフローチャートである。 本発明の実施例を説明するフローチャートで、図11に相当する図である。
符号の説明
10:ハイブリッド駆動装置(ハイブリッド型の車両用駆動システム) 12:エンジン 14:モータジェネレータ(電動モータ) 18:無段変速機 24:モータジェネレータ(始動用モータジェネレータ) 26:バッテリ TS:継続時間 T1:所定時間 SOC:蓄電量 SOCL2:下限値
ステップSS4:エンジン始動手段
ステップSS7:補助駆動制御手段

Claims (3)

  1. 車両を走行させるための走行用駆動力源として、燃料の燃焼で作動するエンジンと、該エンジンよりも定格出力が小さいとともに電気エネルギーで作動する電動モータとを有し、無段変速機を介して駆動輪に駆動力を伝達するとともに、
    前記エンジンを前記走行用駆動力源として使用するために始動用モータジェネレータによって始動するエンジン始動手段を備えており、
    シフトレバーの操作位置が走行ポジションでの前記エンジンの停止時には前記電動モータのみで走行するモータ走行モードとして駆動力を発生するハイブリッド型の車両用駆動システムにおいて、
    前記モータ走行モード時に、前記エンジン始動手段によって前記エンジンが始動させられる際に、該エンジンの始動が遅い場合或いは始動ができない場合には、前記電動モータを該エンジンの代わりに使用して駆動力を発生させるとともに、必要に応じて該電動モータを定格出力を越えて作動させる補助駆動制御手段を有し、且つ、
    該補助駆動制御手段により前記エンジンの代わりに前記電動モータを使用して駆動力を発生させる制御の継続時間TSが所定時間T1以上になった場合、或いは該電動モータに電気エネルギーを供給して作動させるバッテリの蓄電量SOCが所定の下限値SOCL2以下になった場合には、該補助駆動制御手段により該エンジンの代わりに該電動モータを使用して駆動力を発生させる制御を中止する
    ことを特徴とするハイブリッド型の車両用駆動システム。
  2. 前記補助駆動制御手段は、前記電動モータの停止時において、前記エンジン始動手段によって前記エンジンが始動させられる際に、該エンジンの始動時間が所定時間を越える場合には、該エンジンよりも始動時間が短い該電動モータを始動させるとともに、必要に応じて該電動モータを定格出力を越えて作動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド型の車両用駆動システム。
  3. 前記補助駆動制御手段は、前記エンジン始動手段によって前記エンジンが始動させられる際に、該エンジンの始動が遅い場合或いは該エンジンの始動ができない場合には、該エンジンの代りに前記モータ走行モードで使用していた前記電動モータをそのまま使用して駆動力を発生させるとともに、必要に応じて該電動モータを定格出力を越えて作動させるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド型の車両用駆動システム。
JP2008175393A 1999-03-29 2008-07-04 ハイブリッド型の車両用駆動システム Expired - Fee Related JP4325732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008175393A JP4325732B2 (ja) 1999-03-29 2008-07-04 ハイブリッド型の車両用駆動システム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8530099 1999-03-29
JP2008175393A JP4325732B2 (ja) 1999-03-29 2008-07-04 ハイブリッド型の車両用駆動システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22193499A Division JP4292635B2 (ja) 1999-03-29 1999-08-05 車両用駆動システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008296907A true JP2008296907A (ja) 2008-12-11
JP4325732B2 JP4325732B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=40170800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008175393A Expired - Fee Related JP4325732B2 (ja) 1999-03-29 2008-07-04 ハイブリッド型の車両用駆動システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4325732B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241352A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Toyota Motor Corp 車両走行制御装置
JP2012116470A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Internatl Truck Intellectual Property Co Llc ハイブリッド電気パワートレーン用のエンジン始動制御方式
KR101187449B1 (ko) 2009-12-23 2012-10-02 한국과학기술원 비접촉 자기 유도 충전 방식을 갖는 전기자동차의 양방향 회생제동 제어 방법
JP5220242B1 (ja) * 2012-01-31 2013-06-26 三菱電機株式会社 車両制御装置および鉄道用ハイブリッド車両の制御方法
JPWO2012008461A1 (ja) * 2010-07-12 2013-09-09 本田技研工業株式会社 ハイブリッド車両の制御装置及び制御方法
JP2013180706A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Mazda Motor Corp ハイブリッド自動車の制御方法及び制御装置
JP2013241100A (ja) * 2012-05-21 2013-12-05 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
US9096220B2 (en) 2013-06-18 2015-08-04 Hyundai Motor Company Method and system for changing running mode when battery discharge of hybrid vehicle is limited
JP2015202815A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車の制御装置
DE102011053957A1 (de) 2010-09-29 2016-01-28 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Antriebsvorrichtung für ein Fahrzeug

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241352A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Toyota Motor Corp 車両走行制御装置
KR101187449B1 (ko) 2009-12-23 2012-10-02 한국과학기술원 비접촉 자기 유도 충전 방식을 갖는 전기자동차의 양방향 회생제동 제어 방법
JPWO2012008461A1 (ja) * 2010-07-12 2013-09-09 本田技研工業株式会社 ハイブリッド車両の制御装置及び制御方法
RU2534146C2 (ru) * 2010-07-12 2014-11-27 Хонда Мотор Ко., Лтд. Управляющий блок и способ управления гибридным транспортным средством
US8892287B2 (en) 2010-07-12 2014-11-18 Honda Motor Co., Ltd Hybrid vehicle control unit and control method
US9676267B2 (en) 2010-09-29 2017-06-13 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Drive apparatus for a vehicle
DE102011053957A1 (de) 2010-09-29 2016-01-28 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Antriebsvorrichtung für ein Fahrzeug
JP2012116470A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Internatl Truck Intellectual Property Co Llc ハイブリッド電気パワートレーン用のエンジン始動制御方式
CN104080677A (zh) * 2012-01-31 2014-10-01 三菱电机株式会社 车辆控制装置及铁路用混合动力车辆的控制方法
KR101565273B1 (ko) 2012-01-31 2015-11-02 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 차량 제어 장치 및 철도용 하이브리드 차량의 제어 방법
US9199651B2 (en) 2012-01-31 2015-12-01 Mitsubishi Electric Corporation Vehicle control apparatus and control method for hybrid vehicle for railroad
WO2013114575A1 (ja) * 2012-01-31 2013-08-08 三菱電機株式会社 車両制御装置および鉄道用ハイブリッド車両の制御方法
JP5220242B1 (ja) * 2012-01-31 2013-06-26 三菱電機株式会社 車両制御装置および鉄道用ハイブリッド車両の制御方法
JP2013180706A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Mazda Motor Corp ハイブリッド自動車の制御方法及び制御装置
JP2013241100A (ja) * 2012-05-21 2013-12-05 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両の制御装置
US9096220B2 (en) 2013-06-18 2015-08-04 Hyundai Motor Company Method and system for changing running mode when battery discharge of hybrid vehicle is limited
JP2015202815A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4325732B2 (ja) 2009-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4325732B2 (ja) ハイブリッド型の車両用駆動システム
JP5429400B2 (ja) 車両用ハイブリッド駆動装置
JP4032639B2 (ja) 車両の回生制御装置
JP5352745B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
US9002553B2 (en) Engine starting control device for hybrid vehicle
US9199626B2 (en) Control device of vehicle
US20120259496A1 (en) Hybrid vehicle
WO2012059998A1 (ja) 車両用ハイブリッド駆動装置
WO2012056870A1 (ja) ハイブリッド車輌の制御装置
US10315507B2 (en) Hybrid vehicle
JP4292635B2 (ja) 車両用駆動システム
JP2005048805A (ja) ハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置
US10870424B2 (en) Hybrid vehicle drive system
JP3826637B2 (ja) 車両の回生制動装置
JP5233658B2 (ja) ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置
US10124795B2 (en) Driving force control system for hybrid vehicle
JPH11513878A (ja) ハイブリッド駆動装置
JP6863312B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2008245517A (ja) 電気自動車の制御装置
JP4086077B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2006074997A (ja) 車両の回生制動装置
JP2012046115A (ja) 車両用ハイブリッド駆動装置
JP2020083092A (ja) 四輪駆動車の制御装置
US11981321B2 (en) Controller for vehicle
JP3786021B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090601

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4325732

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130619

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees