JP5233658B2 - ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源としてエンジンおよびモータを具え、これらエンジンおよびモータ間に第1クラッチを、また、モータおよび駆動車輪間に第2クラッチを介在させ、この第2クラッチとして、モータおよび駆動車輪間における自動変速機内の変速摩擦要素を流用するようにした、パラレル型ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置に係わり、
特に、第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結させた電気走行モードで、第2クラッチをスリップさせつつ第1クラッチを締結進行させることにより、モータからの動力によってエンジンを始動させつつ行う、ハイブリッド走行モードへのモード切り替え中、変速機入力トルクが小さくても、第2クラッチの上記スリップを確実に生起させて当該モード切り替え(エンジン始動)を補償し得るようにしたエンジン始動制御装置に関するものである。
上記のようなハイブリッド車両に用いるハイブリッド駆動装置は、本願出願人が先に特許文献1において既に提案済のものである。
このハイブリッド駆動装置は、第1クラッチを解放すると共に第2クラッチを締結することによりモータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行(EV)モードを選択可能で、第1クラッチおよび第2クラッチを共に締結することによりエンジンおよびモータ/ジェネレータの双方からの動力によるハイブリッド走行(HEV)モードを選択可能である。
従って、電気走行(EV)モードからハイブリッド走行(HEV)モードへのモード切り替えに当たっては、エンジン始動が必要であり、逆にハイブリッド走行(HEV)モードから電気走行(EV)モードへのモード切り替えに当たっては、エンジン停止が必要である。
そして、前者のEVモードからHEVモードへのモード切り替え時におけるエンジン始動に際しては、第2クラッチをスリップさせつつ第1クラッチを締結進行させることにより、モータ/ジェネレータからの動力でエンジンを始動させる。
ところで、上記のエンジン始動を伴うEVモードからHEVモードへのモード切り替え時におけるエンジン始動制御技術として、特許文献1には、
モード切り替え時に自動変速機のダウンシフトが同時に必要になった場合につき、以下のごときエンジン始動制御技術が開示されている。
つまり、アクセルペダルの踏み込みでエンジン始動を伴うEV→HEVモード切り換え指令が発せられ、次いで自動変速機のダウンシフト指令が発せられたとき、
先ず第1クラッチを締結開始直前状態にし、設定時間の経過時に、モータ/ジェネレータトルクをエンジン始動用に増大させる。
かかるモータ/ジェネレータトルクの増大により第2クラッチがスリップを開始して、モータ/ジェネレータ回転数が上昇することとなり、第2クラッチのスリップ量(モータ/ジェネレータ回転数の上昇量)が所定値に達したら、第1クラッチを締結開始させてエンジンをクランキングにより始動させる。
この際、上記ダウンシフト時に締結状態から解放状態にされるダウンシフト時解放側変速摩擦要素を第2クラッチとして流用し、その伝達トルク容量を上記第2クラッチ用のトルク容量まで低下させ、
上記ダウンシフト時に解放状態から締結状態にされるダウンシフト時締結側変速摩擦要素を締結直前状態にし、
ダウンシフト時解放側変速摩擦要素の解放進行と、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の締結進行とにより、ダウンシフトが終了したと判定される時に、ダウンシフト時解放側変速要素を完全に解放させると共に、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素を完全に締結させて、ダウンシフトを完了させる。
特開2007−261498号公報
しかし特許文献1に記載のエンジン始動制御では、変速機入力トルクが小さいとき、第2クラッチとしてのダウンシフト時解放側変速摩擦要素を上記のようにトルク容量低下させても、予定通りにスリップしないことがあり、
この場合、モータ/ジェネレータをエンジン始動用に回転上昇させ得ず、結果としてエンジンのクランキング回転速度が不足して、エンジン始動が困難、若しくは不能になる懸念があった。
この懸念は、EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)時に自動変速機のダウンシフトが同時に必要になった場合だけでなく、この変速要求が発生せず、EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)を単独で、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)のトルク容量低下により行う場合においても、同様に生ずる。
本発明は、上記EV→HEVモード切り替え用のエンジン始動処理中に変速機入力トルクが小さい場合でも、第2クラッチとしてのダウンシフト時解放側変速摩擦要素が上記のようにトルク容量低下されると確実に予定通りのスリップを生じて、
モータを確実にエンジン始動用に回転上昇させることができ、結果としてエンジンのクランキング回転速度の不足を生ずることなく、エンジン始動が困難になったり、不能になることのないようにして上述の懸念を払拭し得るようにした、ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明によるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置は、請求項1に記載したごとくに構成する。
先ず前提となるハイブリッド車両を説明するに、これは、
動力源としてエンジンおよびモータを具え、
これらエンジンおよびモータ間第1クラッチにより断接可能とし、モータおよび駆動車輪間を、これらモータおよび駆動車輪間に介挿した自動変速機により動力伝達可能にしたものである。
かかるハイブリッド車両は、第1クラッチを解放すると共に自動変速機を動力伝達可能状態にすることによりモータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能であり、第1クラッチを締結すると共に自動変速機を動力伝達可能状態にすることによりエンジンおよびモータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードを選択可能である。
電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えに際しては、
電気走行モードの選択中、前記動力伝達可能状態の自動変速機内において動力伝達を担っている変速摩擦要素をスリップさせつつ第1クラッチを締結進行させることにより、前記モータからの動力でエンジンを始動させて、ハイブリッド走行モードへのモード切り替えが可能である。
本発明のエンジン始動制御装置は、かかるハイブリッド車両に対し、以下のようなダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段およびダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段と、要求負荷増大検知手段とを設けた構成とする。
ウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段は、上記エンジン始動を伴う電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え中、前記変速摩擦要素のうち、自動変速機のダウンシフトに際し締結状態から解放状態へと切り替わるダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量を低下させるものである
ウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段は、上記ダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段によるダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量低下中、自動変速機の前記ダウンシフトに際し解放状態から締結状態へと切り替わるダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させるものである
要求負荷増大検知手段は、車両要求負荷が増大したのを検知するものであり、
この要求負荷増大検知手段により車両要求負荷の増大が検知されない場合、前記第1クラッチの締結後において、前記ダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段はダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させ、また前記ダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段はダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を低下させるものである
上記した本発明によるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置によれば、
ダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段がダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量をエンジン始動用に低下させるとき、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段がダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させるため、
これらダウンシフト時解放側変速摩擦要素のトルク容量低下と、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素のトルク容量増大とで、自動変速機がダウンシフトを半分だけ進行され、その実効ギヤ比が現変速段と直下のロー側変速段との間における中間的なギヤ比にされることとなる。
このため、電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え(エンジン始動処理)中に自動変速機の入力トルクが小さい場合でも、
ウンシフト時解放側変速摩擦要素が上記のようにトルク容量低下されると確実に予定通りのスリップを生じ、
モータを確実にエンジン始動用に回転上昇させることができ、結果としてエンジンのクランキング回転速度の不足を生ずることなく、エンジン始動が困難になったり、不能になることのないようにして、前記の懸念を払拭することができる。
加えて、車両要求負荷の増大が検知されない場合、つまり上記電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替えが上記ダウンシフトを伴うような車両要求負荷の増大に基づくものでない場合、前記第1クラッチの締結後において、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段がダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させ、またダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段がダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を低下させるため、
自動変速機の実効ギヤ比が上記の中間的なギヤ比から元に戻されることとなり、無駄なダウンシフトが回避されて車両要求負荷に応じた本来の運転性を補償しつつ上記エンジン始動性の向上を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
[構成]
図1は、本発明の一実施例になるエンジン始動制御装置を内蔵するハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを、その制御系と共に示し、
1は、動力源としてのエンジン、2は自動変速機、3は、別の動力源としてのモータ/ジェネレータである。
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様にエンジン1の車両前後方向後方に自動変速機2をタンデムに配置し、エンジン1(詳しくはクランクシャフト1a)からの回転を自動変速機2の入力軸4へ伝達する軸5に結合してモータ/ジェネレータ3を設ける。
モータ/ジェネレータ3は、ハウジング内に固設した環状のステータ3aと、このステータ3a内に所定のエアギャップを持たせて同心に配置したロータ3bとよりなり、
運転状態の要求に応じ、モータ(電動機)として作用したり、ジェネレータ(発電機)として作用するもので、エンジン1および自動変速機2間に配置する。
モータ/ジェネレータ3は、ロータ3bの中心に上記の軸5を貫通して結着し、この軸5をモータ/ジェネレータ軸として利用する。
かかるモータ/ジェネレータ3およびエンジン1間、詳しくは、モータ/ジェネレータ軸5とエンジンクランクシャフト1aとの間に第1クラッチ6を介挿し、この第1クラッチ6によりエンジン1およびモータ/ジェネレータ3間を切り離し可能に結合する。
ここで第1クラッチ6は、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものとし、例えば、比例ソレノイドでクラッチ作動油流量およびクラッチ作動油圧を連続的に制御して伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチで構成する。
モータ/ジェネレータ3および自動変速機2間は、モータ/ジェネレータ軸5と変速機入力軸4との直接結合により相互に直結させる。
自動変速機2は、その変速機構部分が周知の遊星歯車式自動変速機と同様なものであるが、これからトルクコンバータを排除して、その代わりにモータ/ジェネレータ3を変速機入力軸4に直接結合したものとする。
自動変速機2を以下に概略説明する。
自動変速機2は、入力軸4に同軸突き合わせ関係に配置した出力軸7を具え、
これら入出力軸4,7上にエンジン1(モータ/ジェネレータ3)の側から順次フロントプラネタリギヤ組Gf、センタープラネタリギヤ組Gm、およびリヤプラネタリギヤ組Grを載置して具え、
これらを自動変速機2における遊星歯車変速機構の主たる構成要素とする。
エンジン1(モータ/ジェネレータ3)に最も近いフロントプラネタリギヤ組Gfは、フロントサンギヤSf 、フロントリングギヤRf 、これらに噛合するフロントピニオンPf 、および該フロントピニオンを回転自在に支持するフロントキャリアCf よりなる単純遊星歯車組とする。
次にエンジン1(モータ/ジェネレータ3)に近いセンタープラネタリギヤ組Gmは、センターサンギヤSm 、センターリングギヤRm 、これらに噛合するセンターピニオンPm 、および該センターピニオンを回転自在に支持するセンターキャリアCm よりなる単純遊星歯車組とする。
また、エンジン1(モータ/ジェネレータ3)から最も遠いリヤプラネタリギヤ組Grは、リヤサンギヤSr 、リヤリングギヤRr 、これらに噛合するリヤピニオンPr 、および該リヤピニオンを回転自在に支持するリヤキャリアCr よりなる単純遊星歯車組とする。
遊星歯車変速機構の伝動経路(変速段)を決定する変速摩擦要素としては、フロントブレーキFr/B、インプットクラッチI/C、ハイ・アンド・ローリバースクラッチH&LR/C、ダイレクトクラッチD/C、リバースブレーキR/B、およびフォワードブレーキFWD/Bを設け、これらを以下のごとくプラネタリギヤ組Gf,Gm,Grの上記構成要素に相関させて自動変速機2の遊星歯車変速機構を構成する。
フロントリングギヤRfは入力軸4に結合し、センターリングギヤRmは、インプットクラッチI/Cにより適宜入力軸4に結合可能とする。
フロントサンギヤSfは、フロントブレーキFr/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能にする。
フロントキャリアCfおよびリヤリングギヤRrを相互に結合し、センターリングギヤRmおよびリヤキャリアCrを相互に結合する。
センターキャリアCmは出力軸7に結合し、センターサンギヤSmおよびリヤサンギヤSr間は、ハイ・アンド・ローリバースクラッチH&LR/Cにより相互に結合可能とする。
リヤサンギヤSrおよびリヤキャリアCr間をダイレクトクラッチD/Cにより結合可能とし、リヤキャリアCrをリバースブレーキR/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能とする。
センターサンギヤSmは更に、フォワードブレーキFWD/Bにより変速機ケース2aに適宜固定可能にする。
上記遊星歯車変速機構の動力伝達列は、6個の変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bの図2に〇印で示す選択的締結により、前進第1速、前進第2速、前進第3速、前進第4速、および前進第5速の前進変速段と、後退変速段とを得ることができる。
なお点線○印は、所定車速域に限って締結される変速摩擦要素を示し、△印は、変速制御のし易さのため締結させているが、動力伝達に関与しない変速摩擦要素を示す。
なお、上記したエンジン1、モータ/ジェネレータ3および自動変速機2より成る図1のパワートレーンを具えたハイブリッド車両は、モータ/ジェネレータ3と、変速機出力軸7に結合した駆動車輪との間を切り離し可能に結合する第2クラッチが必要であるが、
本実施例においては、自動変速機2内に既存する前記した6個の変速摩擦要素Fr/B,I/C,H&LR/C,D/C,R/B,FWD/Bのうち、締結により動力伝達を担う変速摩擦要素を第2クラッチとして流用する。
ちなみに、第2クラッチとして用いる自動変速機2内に既存の変速摩擦要素はもともと、前記した第1クラッチ6と同様、伝達トルク容量を連続的に変更可能なものである。
以下、図1につき上述したパワートレーンの走行モードごとの機能を説明する。
図1のパワートレーンにおいては、停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、
第1クラッチ6を解放し、第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の締結により自動変速機2を動力伝達状態にする。
この状態でモータ/ジェネレータ3を駆動すると、当該モータ/ジェネレータ3からの出力回転のみが変速機入力軸4に達することとなり、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して変速機出力軸7より出力する。
変速機出力軸4からの回転はその後、図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動輪に至り、車両をモータ/ジェネレータ3のみによって電気走行(EV走行)させることができる。(EVモード)
高速走行時や、大負荷走行時や、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が少ない時などで用いられるハイブリッド走行モード(HEVモード)が要求される場合、
第1クラッチ6を締結すると共に、第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の締結により自動変速機2を動力伝達状態にする。
この状態では、エンジン1からの出力回転、または、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ3からの出力回転の双方が変速機入力軸4に達することとなり、自動変速機2が当該入力軸4への回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸7より出力する。
変速機出力軸7からの回転はその後、図示せざるディファレンシャルギヤ装置を経て左右駆動輪に至り、車両をエンジン1およびモータ/ジェネレータ3の双方によってハイブリッド走行させることができる。(HEVモード)
かかるHEV走行中において、エンジン1を最適燃費で運転させるとエネルギーが余剰となる場合、
この余剰エネルギーによりモータ/ジェネレータ3を発電機として作動させることで余剰エネルギーを電力に変換し、この発電電力をモータ/ジェネレータ3のモータ駆動に用いるよう蓄電しておくことでエンジン1の燃費を向上させることができる。
以下、上記ハイブリッド車両のパワートレーンを成すエンジン1、モータ/ジェネレータ3、第1クラッチ6、および変速機2内における第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の制御システムを、図1に基づき概略説明する。
この制御システムは、パワートレーンの動作点を統合制御する統合コントローラ11を具え、
該パワートレーンの動作点を、目標エンジントルクtTeと、目標モータ/ジェネレータトルクtTmと、第1クラッチ6の目標伝達トルク容量tTc1と、第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の目標伝達トルク容量tTc2とで規定する。
統合コントローラ11には、上記パワートレーンの動作点を決定するために、
エンジン1の回転数Neを検出するエンジン回転センサ12からの信号と、
モータ/ジェネレータ3の回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ13からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ14からの信号と、
変速機出力回転数No(これから車速VSPを演算し得る)を検出する出力回転センサ15からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ16からの信号と、
モータ/ジェネレータ3用の電力を蓄電しておくバッテリ(図示せず)の蓄電状態SOCを検出する蓄電状態センサ17からの信号とを入力する。
統合コントローラ11は、上記入力情報のうちアクセル開度APO、バッテリ蓄電状態SOC、および変速機出力回転数No(車速VSP)から、
運転者が希望している車両の駆動力を実現可能な運転モード(EVモード、HEVモード)を選択すると共に、目標エンジントルクtTe、目標モータ/ジェネレータトルクtTm、第1クラッチ目標伝達トルク容量tTc1、および第2クラッチ目標伝達トルク容量tTc2をそれぞれ演算する。
目標エンジントルクtTeはエンジンコントローラ21に供給され、
このエンジンコントローラ21は、センサ12で検出したエンジン回転数Neと目標エンジントルクtTeとから、エンジン回転数Neのもとで目標エンジントルクtTeを実現するためのスロットル開度制御や燃料噴射量制御などにより、
エンジントルクが目標エンジントルクtTeとなるようエンジン1を制御する。
目標モータ/ジェネレータトルクtTmはモータ/ジェネレータコントローラ22に供給され、
このモータ/ジェネレータコントローラ22は、バッテリの電力をインバータ(図示せず)により直流−交流変換して、また当該インバータによる制御下でモータ/ジェネレータ3のステータ3aに供給し、
モータ/ジェネレータトルクが目標モータ/ジェネレータトルクtTmに一致するようモータ/ジェネレータを制御する。
なお目標モータ/ジェネレータトルクtTmが、モータ/ジェネレータ3に回生ブレーキ作用を要求するようなものである場合、
モータ/ジェネレータコントローラ22はインバータを介し、センサ17で検出したバッテリ蓄電状態SOCとの関連においてバッテリが過充電とならないような発電負荷をモータ/ジェネレータ3に与え、
モータ/ジェネレータ3が回生ブレーキ作用により発電した電力を交流−直流変換してバッテリに充電する。
第1クラッチ目標伝達トルク容量tTc1は第1クラッチコントローラ23に供給され、
この第1クラッチコントローラ23は、第1クラッチ目標伝達トルク容量tTc1に対応した第1クラッチ締結圧指令値と、第1クラッチ6の実締結圧との対比により、第1クラッチ6の実締結圧が第1クラッチ締結圧指令値となるよう第1クラッチ6の締結圧を制御して、第1クラッチ3の伝達トルク容量を目標値tTc1となす制御を実行する。
第2クラッチ目標伝達トルク容量tTc2は変速機コントローラ24に供給され、
この変速機コントローラ24は、第2クラッチ目標伝達トルク容量tTc2に対応した第2クラッチ締結圧指令値と、第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の実締結圧との対比により、第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の実締結圧Pc2が第2クラッチ締結圧指令値となるよう第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の締結圧を制御して、第2クラッチ(IC,H&LR/C,D/Cなど)の伝達トルク容量を目標値tTc2となす制御を実行する。
なお変速機コントローラ24は基本的には、センサ15で検出した変速機出力回転数No(車速)およびセンサ16で検出したアクセル開度APOから予定の変速マップをもとに、現在の運転状態に好適な変速段を求め、
この好適変速段が選択されるよう変速機2を自動変速させることを旨とするものである。
[エンジン始動制御]
以上は、図1の制御システムが実行する通常制御の概要であるが、
本実施例においては、第1クラッチ6を解放した電気走行(EV)モードでの走行中、アクセルペダルの踏み込みなどに起因してハイブリッド走行(HEV)モードへモード切り替えする要求が発生した場合のエンジン始動を、図1の制御システムが図3に示す制御プログラムに沿って、図4に示すように行うものとする。
従って図3の制御プログラムは、上記のEV→HEVモード切り替え(エンジン始動)要求が発生した、図4の瞬時t1に開始させる。
先ず図3のステップS11においては、自動変速機2のダウンシフトに際して締結状態から解放状態に切り替わるダウンシフト時解放側変速摩擦要素(4→3ダウンシフトであれば、図2から明らかなようにインプットクラッチI/C)を第2クラッチとして用い、その伝達トルク容量tTc2を図4の瞬時t1以降に例示するごとく所定の時間変化勾配で低下させる。
よってステップS11は、本発明におけるダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段に相当する。
ここで上記所定の時間変化勾配は、変速機入力トルクTinに応じ、これが小さいほど緩やかな時間変化勾配とし、
変速機入力トルクTinが、大加速力要求判定用の設定値Tins以上であるときは、EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)も急峻に行わせる必要があることから、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2を一気に低下させ、
変速機入力トルクTinが設定値Tinsよりも小さい(負値を含む)場合は、EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)をショック対策用もあって緩やかに行わせるのが良いことから、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2を、図4の瞬時t1以降に例示するごとく緩やかに低下させる。
なお図4では、エンジントルクtTeがフューエルカットにより0にされており、変速機入力トルクTinがtTe=0に対応した値(tTe<Tins)である場合のタイムチャートである。
次のステップS12においては、自動変速機2のダウンシフトに際して解放状態から締結状態に切り替わるダウンシフト時締結側変速摩擦要素(4→3ダウンシフトであれば、図2から明らかなようにフロントブレーキFr/B)の伝達トルク容量tTonを以下のように制御する。
よってステップS12は、本発明におけるダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段に相当する。
このステップS12においては、変速機入力トルクTinが設定値Tins未満であれば、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonを図4の瞬時t1以降に例示するごとく所定の時間変化勾配で増大させ、
変速機入力トルクTinが設定値Tins以上であれば、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonの増大を行わせず、0のままに保つ。
ここでTin<Tinsは、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2を上記のように低下させても、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)がスリップを生じない小さな変速機入力トルク域、および、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2を上記のように低下させると、変速機入力回転数が低下してエンジン始動不能になる、負の変速機入力トルク域を意味する。
かかる小さな(負値を含む)変速機入力トルク域である間、ステップS12でダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonを図4の瞬時t1以降に例示するごとく所定の時間変化勾配で増大させると、
ステップS11で実行するダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2の低下と相まって、自動変速機2がダウンシフトを半分だけ進行され、その実効ギヤ比が現変速段と直下のロー側変速段との間に中間的なギヤ比にされる。
このため、小さな(負値を含む)変速機入力トルク域でも、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)は、上記のように伝達トルク容量tTc2を低下されると確実に予定通りのスリップを生じる。
ステップS13においては、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)がスリップしたか否かをチェックし、
当該スリップが発生する図4の瞬時t2までは、制御をステップS11およびステップS12に戻して、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)がスリップするまで、ステップS11およびステップS12での上記した処理を繰り返す。
ステップS13でダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)がスリップしたと判定する図4の瞬時t2以降は、
ステップS14において、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2を以下のように制御し、また、
ステップS15において、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonを以下のように制御する。
よってステップS14は、本発明におけるダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段に相当し、
ステップS15は、本発明におけるダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段に相当する。
先ずステップS14において行うダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)に係わる伝達トルク容量tTc2の制御を説明するに、
変速機入力トルクTinが設定値Tins以上であれば、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2をエンジン始動時目標駆動トルク相当値とするが、
変速機入力トルクTinが設定値Tins未満(負値も含む)未満であれば、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量tTc2を、図4の瞬時t2以降に示すごとく実質上0にする。
次のステップS15で行うダウンシフト時締結側変速摩擦要素に係わる伝達トルク容量tTonの制御を説明するに、
変速機入力トルクTinが設定値Tins以上であれば、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonを0とするが、
変速機入力トルクTinが設定値Tins(負値も含む)未満であれば、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonを、図4の瞬時t2以降に示すごとくエンジン始動時目標駆動トルク相当値にする。
よって変速機入力トルクTinが設定値Tins(負値も含む)未満である場合、図4の第2クラッチスリップ発生瞬時t2以降、
ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量(tTc2)はステップS14で図示のごとく実質上0にされ、
ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量(tTon)は、ステップS15で図示のごとくエンジン始動時目標駆動トルク相当値にされる。
かようにダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量(tTon)をエンジン始動時目標駆動トルク相当値に制御することで、車両の駆動力をエンジン始動時目標駆動トルクとなるよう補償しつつ、
ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量(tTc2)を上述のごとく実質上0にすることで、当該変速摩擦要素(第2クラッチ)を、以下のエンジン始動処理が可能となるようスリップさせることができる。
図4の第2クラッチスリップ発生瞬時t2以降におけるエンジン始動処理を以下に説明する。
瞬時t2に、第1クラッチ6の伝達トルク容量tTc1を、第1クラッチ6が締結開始されるような値にすると共に、モータ/ジェネレータ3をトルク制御から回転速度制御に切り替えて、モータ/ジェネレータ回転数Nmがエンジン始動用目標回転数となるようモータ/ジェネレータトルクtTmを瞬時t2より図示のごとくに増大させる。
第1クラッチ6の締結開始と、モータ/ジェネレータ3の回転速度制御とにより、エンジン1は、エンジン回転数Neの経時変化から明らかなようにクランキングされ、
瞬時t3にエンジン3は自立運転可能となって(エンジン始動が終了して)、エンジン回転数Neがモータ/ジェネレータ回転数Nmに一致し、第1クラッチ6がその前後回転差を0にされた回転同期状態になる。
かかる第1クラッチ6の回転同期を図3のステップS16でチェックし、この回転同期状態となるまで制御をステップS14へ戻すことにより、第1クラッチ6の回転同期を完遂させる。
ステップS16で第1クラッチ6の回転同期を検知する、図4の瞬時t3以降は、図3に示さなかったものの、図4に示すごとく第1クラッチ6を完全締結させるべく、その伝達トルク容量tTc1を最大値となす。
ステップS16で第1クラッチ6の回転同期を検知した後はステップS17において、当該EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)が、自動変速機2のダウンシフト要求を伴うようなアクセルペダルの踏み込み(車両要求負荷の増大)に基づくものであったか否かをチェックする。
従ってステップS17は、本発明における要求負荷増大検知手段に相当する。
ステップS17でダウンシフト要求を伴うアクセル操作であったと判定する場合は、ステップS18において当該ダウンシフトを完遂させるために、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素を完全締結させると共に、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を完全解放させる。
このステップS18におけるダウンシフト処理は、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)がその前後回転差を0にされた回転同期状態になる図4の瞬時t4に行うが、図4は車両要求負荷の増大によるダウンシフト要求が発生しない場合の動作タイムチャートであるため、ステップS18におけるダウンシフト処理は図4に示されていない。
しかしステップS17でダウンシフト要求を伴うアクセル操作でなかったと判定する場合は、ステップS19において変速段(実効ギヤ比)を元の変速段に復帰させるため、図4の第2クラッチ回転同期瞬時t4よりこの図に示すごとく、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素を完全解放させると共に、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を完全締結させる。
よってステップS19は、本発明におけるダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段およびダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段に相当する。
なお図3,4につき上述したエンジン始動制御は、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素およびダウンシフト時締結側変速摩擦要素の双方が存在するダウンシフトに有用なものであり、図1の自動変速機2にあっては図2から明らかなごとく、5→4ダウンシフトおよび4→3ダウンシフトのみにダウンシフト時解放側変速摩擦要素およびダウンシフト時締結側変速摩擦要素の双方が存在していることから、これら5→4ダウンシフトおよび4→3ダウンシフトに対してのみ上記のエンジン始動制御を適用するのは言うまでもない。
[作用効果]
上記した本実施例のエンジン始動制御装置によれば、
EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)中、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素を第2クラッチとして用い、その伝達トルク容量tTc2をエンジン始動用に低下させるとき(ステップS11、図4の瞬時t1〜t2)、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonを増大させるため(ステップS12、図4の瞬時t1〜t2)、
これらダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)のトルク容量低下と、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素のトルク容量増大とで、自動変速機2がダウンシフトを半分だけ進行され、その実効ギヤ比が現変速段と直下のロー側変速段との間に中間的なギヤ比にされることとなる。
このため、EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)中に自動変速機2の入力トルクTinが設定値Tins未満の小さな値で、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)のトルク容量低下だけでは、この変速摩擦要素(第2クラッチ)のスリップを生起させ得ず、モータ/ジェネレータ3の回転上昇によるエンジン始動を行い難い場合でも、
ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)が上記のようにトルク容量低下されると確実に予定通りのスリップを生じることができ(図4の瞬時t2)、
モータ/ジェネレータ3を確実にエンジン始動用に回転上昇させることができ、結果としてエンジンのクランキング回転速度の不足を生ずることなく、エンジン始動が困難になったり、不能になることのないようにすることができる。
なお当該作用効果を達成するための上記エンジン始動制御を、変速機入力トルクTinが設定値Tins未満の小さなときに実行することとしたため、
変速機入力トルクTinの正負判定を行うことなく、従って運転者がアクセルON,OFFを繰り返す操作を行う場合においても、上記の作用効果を達成することができる。
また、図4の第2クラッチスリップ開始時t2以降、変速機入力トルクTinが設定値Tins(負値も含む)未満であれば、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量tTonをエンジン始動時目標駆動トルク相当値にするため(ステップS15、図4の瞬時t2〜t4)、
またこの間、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)の伝達トルク容量(tTc2)を実質上0にすることとも相まって(ステップS14、図4の瞬時t2〜t4)、
車両の駆動力をエンジン始動時目標駆動トルクとなるよう補償しつつ、当該変速摩擦要素(第2クラッチ)を、前記のエンジン始動処理が可能となるようスリップさせることができる。
更に、EV→HEVモード切り替え(エンジン始動)要求が自動変速機2のダウンシフトを伴うものでないと判定する場合(ステップS17)、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素を完全解放させると共に、ダウンシフト時解放側変速摩擦要素(第2クラッチ)を完全締結させるため(ステップS19、図4の瞬時t4以降)、
上記のエンジン始動後は自動変速機2の変速段(実効ギヤ比)を元の変速段に復帰させることができ、本来の運転性が犠牲になるのを回避することができる。
本発明の一実施例になるエンジン始動制御装置を内蔵するハイブリッド駆動装置を具えたフロントエンジン・リヤホイールドライブ式ハイブリッド車両のパワートレーンを、その制御系とともに示す略線図である。 図1における自動変速機の選択変速段と、変速摩擦要素の締結の組み合わせとの関係を示す締結論理図である。 図1におけるパワートレーンの制御系が実行するエンジン始動制御のプログラムを示すフローチャートである。 図3のエンジン始動制御プログラムが実行する、ダウンシフトを伴わない低負荷走行時エンジン始動制御の動作タイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン(動力源)
2 自動変速機
3 モータ/ジェネレータ(動力源)
4 変速機入力軸
6 第1クラッチ
7 変速機出力軸
I/C インプットクラッチ(変速摩擦要素)
H&LR/C ハイ・アンド・ローリバースクラッチ(変速摩擦要素)
D/C ダイレクトクラッチ(変速摩擦要素)
11 統合コントローラ
12 エンジン回転センサ
13 モータ/ジェネレータ回転センサ
14 変速機入力回転センサ
15 変速機出力回転センサ
16 アクセル開度センサ
17 蓄電状態センサ
21 エンジンコントローラ
22 モータ/ジェネレータコントローラ
23 第1クラッチコントローラ
24 変速機コントローラ

Claims (2)

  1. 動力源としてエンジンおよびモータを具え、
    これらエンジンおよびモータ間第1クラッチにより断接可能とし、モータおよび駆動車輪間を、これらモータおよび駆動車輪間に介挿した自動変速機により動力伝達可能とし
    第1クラッチを解放すると共に自動変速機を動力伝達可能状態にすることによりモータからの動力のみによる電気走行モードを選択可能で、第1クラッチを締結すると共に自動変速機を動力伝達可能状態にすることによりエンジンおよびモータの双方からの動力によるハイブリッド走行モードを選択可能であり、
    電気走行モードの選択中、前記動力伝達可能状態の自動変速機内において動力伝達を担っている変速摩擦要素をスリップさせつつ第1クラッチを締結進行させることにより、前記モータからの動力でエンジンを始動させて、ハイブリッド走行モードへのモード切り替えが可能なハイブリッド車両において、
    前記エンジン始動を伴う電気走行モードからハイブリッド走行モードへのモード切り替え中、前記変速摩擦要素のうち、前記自動変速機のダウンシフトに際し締結状態から解放状態へと切り替わるダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量を低下させるダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段と、
    該手段によるダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量低下中、自動変速機の前記ダウンシフトに際し解放状態から締結状態へと切り替わるダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させるダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段とを具えるほか、
    車両要求負荷が増大したのを検知する要求負荷増大検知手段を設け、
    該要求負荷増大検知手段により車両要求負荷の増大が検知されない場合、前記第1クラッチの締結後において、前記ダウンシフト時解放側変速摩擦要素制御手段はダウンシフト時解放側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させ、また前記ダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段はダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を低下させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両のエンジン始動制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両のエンジン始動制御装置において、
    前記ダウンシフト時締結側変速摩擦要素制御手段は、ダウンシフト時締結側変速摩擦要素の伝達トルク容量を増大させる際、この伝達トルク容量をエンジン始動時目標駆動トルク相当値へと増大させるものであることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン始動制御装置。
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