JP2008296599A - クッションパッド及びクッションパッドの取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】布材10,15に設けた接続用布部15Aをクッションパッド本体99に接続し、クッションパッド本体99から分離させた状態で車体側のフレームF1に巻き付け固定する巻き付け用布部15Kを布材10,15に設けてある。
【選択図】図10
Description
(1) フレームに巻き付けるクッションパッド本体の延出端部にはある程度の厚みが必要であり、そのために、フレームの周りに巻き付けスペースがない場合には対応することができない。
(2) クッションパッド本体の後端部を後方に延出するために、クッションパッド本体の体積が大きくなって、それだけ発泡樹脂原液の量が増加し、クッションパッド本体に要する材料コストが高くなる。
(3) クッションパッド本体の前記延出端部を断面円弧状に成形しなければならず、クッションパッド本体を成形するための成形型の構造が複雑になって成形型の製作コストが高くなる。
[構成]
布材に設けた接続用布部をクッションパッド本体に接続し、
前記クッションパッド本体から分離させた状態で車体側のフレームに巻き付け固定する巻き付け用布部を前記布材に設けてある。
この構成によれば、布材に設けた接続用布部をクッションパッド本体に接続し、クッションパッド本体から分離させた状態で車体側のフレームに巻き付け固定する巻き付け用布部を前記布材に設けてあるから、布材の巻き付け用布部を車体側のフレームに巻き付け固定することで、布材を介してクッションパッド本体を車体側のフレームに強く固定することができ、車体側のフレームに対するクッションパッドの位置ずれを防止しやすくすることができる。
[構成]
請求項1による発明の構成において、
前記布材の接続用布部を補強布の一方の布面に重ね合わせて縫着し、
前記クッションパッド本体を、前記接続用布部が縫着された前記補強布と一体に発泡成形することで、前記補強布の他方の布面を前記クッションパッド本体の裏面に張り付けてある
請求項1の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
布材の接続用布部を補強布の一方の布面に重ね合わせて縫着してあるから、布材を前記補強布に強固に接続することができる。また、クッションパッド本体を、前記接続用布部が縫着された前記補強布と一体に発泡成形することで、前記補強布の他方の布面を前記クッションパッド本体の裏面に張り付けてあるから、布材をクッションパッド本体に強固に接続することができる。そして、布材の巻き付け用布部を車体側のフレームに巻き付け固定することで、布材を介してクッションパッド本体を車体側のフレームに強く固定することができ、車体側のフレームに対するクッションパッドの位置ずれを、より防止しやすくすることができる。
[構成]
請求項2による発明の構成において、
前記巻き付け用布部を前記補強布の一方の布面に重ね合わせて複数のタグピンで仮止めしてある。
請求項2の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
前記巻き付け用布部を前記補強布の一方の布面に重ね合わせて複数のタグピンで前記補強布に仮止めしてあるから、布材を車体側のフレームに巻き付け固定するまでの間、布材を補強布に重ね合わせておくことができ、補強布からの布材の浮き上がりを防止することができる。その結果、クッションパッドを運搬するときなどに、布材が他物に衝突する不具合を回避することができる。
[構成]
請求項3による発明の構成において、
前記タグピンは、一端部が矢尻状、他端部がT字状に形成された樹脂製の弾性変形可能な線状のピンであり、
前記矢尻状の一端部が前記布材と補強布とを前記布材の外方側から貫通して、前記クッションパッド本体に突き刺さり、
前記T字状の他端部が前記布材を前記布材の外方側から受け止め支持している。
請求項3の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
前記タグピンは、一端部が矢尻状、他端部がT字状に形成された樹脂製の弾性変形可能線状のピンであり、前記矢尻状の一端部が前記布材と補強布とを前記布材の外方側から貫通して、前記クッションパッド本体に突き刺さっているから、クッションパッド本体の一部分が固くなる等の不具合を生じることがない。
[構成]
請求項3又は4による発明の構成において、前記複数のタグピンを分散配置してある。
請求項3又は4の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
前記複数のタグピンを分散配置してあるから、補強布からの布材の浮き上がりをより防止しやすくすることができる。
[構成]
請求項1〜5のいずれか一つに記載のクッションパッドを車体側のフレームに取付け固定してあるクッションパッドの取付け構造であって、
前記フレームを車幅方向に沿うパイプ状に形成し、
前記布材の巻き付け用布部を前記フレームに巻き付け固定してある。
請求項1〜5のいずれか一つに記載の構成による上記の作用・効果と同様の作用効果を奏することができる。
[構成]
請求項6による発明の構成において、
前記車体側のフレームは前記クッションパッド本体の後端部の下方に位置し、
前記クッションパッド本体の後端部に前記布材の接続用布部を配置するとともに、前記クッションパッド本体の前後方向で、前記接続用布部よりも前方に前記巻き付け用布部を配置してある。
請求項6の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
クッションパッド本体の後端部を布材を介して車体側のフレームに固定することができる。そして、クッションパッド本体の後端部を布材を介して車体側のフレームに固定することで、車体側のフレームに対するクッションパッドの位置ずれを、より防止しやすくすることができる。
[構成]
請求項7による発明の構成において、
前記布材の巻き付け用布部を前記車体側のフレームに上方から巻き付け、
前記巻き付け用布部が側面視でU字状になるように、前記巻き付け用布部を、前記フレームに設けた支持具で支持してある。
請求項7の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
前記布材の巻き付け用布部を前記車体側のフレームに上方から巻き付け、
前記巻き付け用布部が側面視でU字状になるように、前記巻き付け用布部を、前記フレームに設けた支持具で支持してあるから、布材を車体側のフレームに複数回巻付けるときのような作業の煩雑化を回避できて、布材の車体側のフレームに対する巻き付け作業を簡単化でき、組付け作業の作業性を向上させることができる。
[構成]
請求項8による発明の構成において、
前記支持具は、前記車体側のフレームの下半部の外周面部分から前下方に延出する左右一対の脚部と、前記左右一対の脚部の延出端部間に架設された棒状の巻き付け部とから成り、
前記巻き付け用布部を前記巻き付け部に巻き付け、
前記巻き付け用布部の巻付け端部の折り返し部と、前記折り返し部に対向する前記巻き付け用布部の非折り返し部とを互いに重ね合わせて連結部材で固定してある。
請求項8の構成による上記の作用・効果に加えて、次の作用・効果を奏することができる。
前記支持具は、前記車体側のフレームの下半部の外周面部分から前下方に延出する左右一対の脚部と、前記左右一対の脚部の延出端部間に架設された棒状の巻き付け部とから成から、支持具の構造を簡素化することができる。また、巻き付け用布部を前記巻き付け部に巻き付け、巻き付け用布部の巻付け端部の折り返し部と、前記折り返し部に対向する前記巻き付け用布部の非折り返し部とを互いに重ね合わせて連結部材で固定してあるから、布材の車体側のフレームに対する巻き付け固定作業を簡単化でき、しかも、車体側のフレームに対する布材の巻き付け固定状態の緩みを回避することができて、前記巻き付け固定状態を安定化することができる。
フレームの周りの取付けスペースが狭い場合であってもフレームに取付け固定することができ、発泡樹脂原液の量を少なくしてクッションパッド本体に要する材料コストを低廉化することができ、クッションパッド本体を成形するための成形型の構造を簡素化してその成形型に要する製作コストを低廉化できるクッションパッド、及び、クッションパッドの取付け構造を提供することができた。
図3,図4に示すように、クッションパッド本体99は、発泡したウレタン等で中実に形成されており、右側の隆起したサイド部1と、左右一対のセンター部2とを備えている。左右一対のセンター部2のうち、左側のセンター部2の上面は右側のセンター部2の上面よりも高所に位置する(図6(a)〜図6(c)、図7(a),図7(b)参照)。前記サイド部1は前後方向(車両前後方向)に沿っており、乗員の臀部及び大腿部を右外方側から保持して、臀部及び大腿部の右方向への位置ずれを防止している。
(1) 上型を上方に開放させた開放状態で、前記左右一対の布材10,15の一端部10A,15Aを縫着した補強布20を上型にセットし、ワイヤー6を上型(又は下型)にセットする。
(2) 下型に発泡樹脂原液としてのウレタン原液を供給し、上型を下降させるとともに下型に重ね合わせて閉じ、上型と下型の間に形成されるキャビティでウレタン原液を発泡させる。
(3) 発泡成形が終了した後、上型を上方に開放して脱型する。補強布20の他方の布面20M2はクッションパッド本体99の裏面99U(図9参照)に張り付けられている。
この方法では、シートクッションパッドPは上下逆向きに成形される。これにより、シートクッションパッドPの乗員側の面である表側の面に欠肉等が生じるのを回避することができるとともに、シートクッションパッドPの前記表側の面を緻密に成形することができる。
車体側の第1フレームF1はクッションパッド本体99の後端部99Bの下方Z1に位置する。前記車体側の第1フレームF1の他に、第1フレームF1の前方側にも、車幅方向Xに沿う丸パイプ状に形成された第2フレームF2と第3フレームF3とを配置してある。第2フレームF2と第3フレームF3とはほぼ同径で、これら両者は第1フレームF1よりも小径に設定されている。前記前後方向Yでの第2フレームF2と第3フレームF3との間隔は狭く設定されており、第2フレームF2と第3フレームF3とにクッションパッド本体99の前端部99Aが載置し、第1フレームF1にクッションパッド本体99の後端部99Bが載置している。そして、前記布材10,15の巻き付け用布部10K,15Kを第1フレームF1に巻き付け固定してある。
(1) 布材10,15を補強布20の一方の布面20M1の外方側に引き離す。すると、タグピン30のT字状の頭部である他端部30Bが一本の線状に弾性変形し(図9参照)、タグピン30が挿通されていた貫通孔を前記他端部30Bが通り抜け、これにより、タグピン30の頭部である他端部30Bによる布材10,15の巻き付け用布部10K,15Kの支持が解除される。
(3) さらに、布材10,15の巻き付け用布部10K,15Kが側面視でU字状になるように、巻き付け用布部10K,15Kを、支持具50の巻き付け部52に当て付けて巻き付け部52に巻き付ける(すなわち、巻き付け用布部10K,15Kを支持具50に支持させる)。
(1) 前記布材10,15の一端部10A,15Aを補強布20の一方の布面20M1に重ね合わせて、縫着以外の手段で接続してあってもよい。
(2) 上記の実施形態で挙げた補強布20や布材10,15の材質は一例であり、別の材質を採用することもできる。
(3) 本発明はシートバックパッドにも適用することができる。
2 センター部
3 凹部
4 溝
5 長穴
6 ワイヤー
10,15 布材
10A,15A 布材の接続用布部(布材の一端部)
10B,15B 布材の他端部
10B1,15B1 巻付け端部の折り返し部
10C1,15C1 巻き付け用布部の非折り返し部
10D,15D 布材の幅方向の両側部
10K,15K 巻き付け用布部
10M1,15M1 布材の両布面のうち補強布の一方の布面に重ね合わされた布面
10M2,15M2 布材の両布面のうち補強布の一方の布面に重ね合わされていない方の布面
20 補強布
20M1 補強布の一方の布面
20M2 補強布の他方の布面
30 タグピン
30A 一端部(タグピンの一端部)
30B 他端部(タグピンの他端部)
40 車体側のフレームの外周面
40A 外周面部分
47 連結部材(クリップ)
50 支持具
51 脚部
51A 脚部の延出端部
51B 脚部の基端部
52 巻き付け部
55 車体側のフレームの下半部(車体側のフレームの後ろ下半部)
99 クッションパッド本体
99A クッションパッド本体の前端部
99B クッションパッド本体の後端部
99U クッションパッド本体の裏面
100 シート
110 シートクッション
111 シートバック
112 ヘッドレスト
D 幅方向(布材の幅方向)
Fr 前方側(車両前方側)
FK 前下方
F1 第1フレーム(車体側のフレーム)
F2 第2フレーム
F3 第3フレーム
G 布材の外方側
L 左側
P クッションパッド(シートクッションパッド)
R 右側
S 縫着ライン
X 車幅方向
Y 前後方向
Z1 下方
Z2 上方
Claims (9)
- 布材に設けた接続用布部をクッションパッド本体に接続し、
前記クッションパッド本体から分離させた状態で車体側のフレームに巻き付け固定する巻き付け用布部を前記布材に設けてあるクッションパッド。 - 前記布材の接続用布部を補強布の一方の布面に重ね合わせて縫着し、
前記クッションパッド本体を、前記接続用布部が縫着された前記補強布と一体に発泡成形することで、前記補強布の他方の布面を前記クッションパッド本体の裏面に張り付けてある請求項1記載のクッションパッド。 - 前記巻き付け用布部を前記補強布の一方の布面に重ね合わせて複数のタグピンで仮止めしてある請求項2記載のクッションパッド。
- 前記タグピンは、一端部が矢尻状、他端部がT字状に形成された樹脂製の弾性変形可能な線状のピンであり、
前記矢尻状の一端部が前記布材と補強布とを前記布材の外方側から貫通して、前記クッションパッド本体に突き刺さり、
前記T字状の他端部が前記布材を前記布材の外方側から受け止め支持している請求項3記載のクッションパッド。 - 前記複数のタグピンを分散配置してある請求項3又は4記載のクッションパッド。
- 請求項1〜5のいずれか一つに記載のクッションパッドを車体側のフレームに取付け固定してあるクッションパッドの取付け構造であって、
前記フレームを車幅方向に沿うパイプ状に形成し、
前記布材の巻き付け用布部を前記フレームに巻き付け固定してあるクッションパッドの取付け構造。 - 前記車体側のフレームは前記クッションパッド本体の後端部の下方に位置し、
前記クッションパッド本体の後端部に前記布材の接続用布部を配置するとともに、前記クッションパッド本体の前後方向で、前記接続用布部よりも前方に前記巻き付け用布部を配置してある請求項6記載のクッションパッドの取付け構造 - 前記布材の巻き付け用布部を前記車体側のフレームに上方から巻き付け、
前記巻き付け用布部が側面視でU字状になるように、前記巻き付け用布部を、前記フレームに設けた支持具で支持してある請求項7記載のクッションパッドの取付け構造。 - 前記支持具は、前記車体側のフレームの下半部の外周面部分から前下方に延出する左右一対の脚部と、前記左右一対の脚部の延出端部間に架設された棒状の巻き付け部とから成り、
前記巻き付け用布部を前記巻き付け部に巻き付け、
前記巻き付け用布部の巻付け端部の折り返し部と、前記折り返し部に対向する前記巻き付け用布部の非折り返し部とを互いに重ね合わせて連結部材で固定してある請求項8記載のクッションパッドの取付け構造。
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