JP4866071B2 - 車両用シート構造 - Google Patents

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Description

本発明は車両用シート構造に関し、特に、表皮材を改良したものである。
従来、車両用シートは、シートクッションとシートバックを備え、これらシートクッションとシートバックが、夫々、シートフレーム、シートフレームに支持されたクッション体、クッション体の表面を覆う表皮材を備えている。ここで、この表皮材として、表皮層と、表皮層の裏面に接着された発泡材層と、発泡材層の裏面に接着された不織布からなる裏基布とを有するものが実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の車両用シートでは、表皮材に複数の引込ライン部が形成され、これら引込ライン部をクッション体側へ引込むことにより、表皮材に張力が付与され、これにより、表皮材の表皮層に伸び易く縮みにくい本革を使用した場合でも、主に乗員が座ることによって生じる表皮材(表皮層)の皺を元に戻すことが期待できる。
さて、従来の車両用シートにおいて、表皮材に段下がり状の帯状の底部を有するライン凹部を形成したものが実用に供されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の車両用シートでは、並設された1対の表皮材の対向する端縁部分を夫々裏面側へ折り返し縫合して折返部が形成され、これら両折返部の曲げ部分同士が突き合わされた状態で縫合されて、これら突き合わせ部分を含むライン凹部の底部が形成されている。
また、クッション体には凹溝が形成され、この凹溝の底面とライン凹部の底部の裏面とに夫々面ファスナーが取り付けられ、これら面ファスナーが結合されて、ライン凹部の底部が凹溝の底面に固定され、1対の表皮材の端縁付近部が、凹溝の形状に沿って底面側に折れ曲がって、ライン凹部の側部が形成されている。
実開平6−50556号公報 特開平2002−191877号公報
車両用シートの表皮材にライン凹部を形成する場合、特許文献2のような技術では、1対の表皮材の折返部の曲げ部分同士が突き合わされた状態で縫合されて、その突き合わせ部分を含むライン凹部の底部が形成され、突き合わせ部分が外部へ露出するため、ライン凹部の底部にフラット感が出にくいという問題がある。しかも、ライン凹部の底部は面ファスナーを介してクッション体(凹溝の底面)に固定されているため、ライン凹部及びその近傍部においては、このファスナーによってクッション性が乏しくなり、乗員が着座した際に違和感が生じるという問題がある。
また、特許文献2のような技術では、ライン凹部の底部が面ファスナーによりクッション体の凹溝の底面に固定されることで、その凹溝の形状に沿ってライン凹部の側部が形成されている。しかし、表皮材の端縁付近部に弛みが生じる虞があり、また、面ファスナーの結合が解除されて、ライン凹部が凹溝から浮き上がるという虞も多分にあり、この場合、ライン凹部の所期の形状を維持することが困難になり、ライン凹部の底部のフラット感がより出にくくなる。
本発明の目的は、表皮材に形成するライン凹部の底部となる帯状ライン部のフラット感を確実に出すことができ、帯状ライン部及びその近傍部において、乗員が着座した際の違和感を防止することができ、ライン凹部の所期の形状を維持することができる、車両用シート構造を提供することである。
請求項の車両用シート構造は、シートフレームと、このシートフレームに支持されたクッション体と、このクッション体の表面を覆う表皮材とを備えた車両用シート構造において、前記表皮材は、表皮層とこの表皮層の裏面に固着された発泡材層とを有する表皮本体部と、この表皮本体部に対して段下がり状態に配設された帯状ライン部とを備え、前記表皮本体部とクッション体との間に配設されてクッション体に連結された不織布を備え、前記表皮本体部の端縁部分を裏面側に折り返して折返部が形成され、その折返部の表皮層を帯状ライン部の表面に当接させた状態で折返部と帯状ライン部とが前記不織布と共に縫合されたことを特徴とする。
不織布が表皮本体部とクッション体との間に配設されてクッション体に連結され、表皮本体部の端縁部分を裏面側に折り返して折返部が形成され、その折返部の表皮層を帯状ライン部の表面に当接させた状態で折返部と帯状ライン部とが不織布と共に縫合されて、表皮材に帯状ライン部を底部とするライン凹部が形成される。この不織布により帯状ライン部のクッション体から離隔する方向への撓みが規制される。表皮本体部の張力が帯状ライン部に作用した場合でも、帯状ライン部の前記撓みが規制されるため、帯状ライン部を底部とするライン凹部の所期の形状が維持され、帯状ライン部にフラット感が確実に出る。帯状ライン部をクッション体に固定しなくても、前記作用を得ることが可能になり、帯状ライン部とクッション体との間に硬質の部材を何ら介在させる必要がなくなるため、帯状ライン部及びその近傍部において、クッション性を維持して乗員が着座した際に違和感がなくなる。この不織布については、表皮本体部の機能に影響を与えることなく配置することが可能になり、また、表皮材(表皮本体部)をクッション体に連結する部分に連結することが可能になるため、不織布を配置する為の構造が簡単になる
請求項の発明においては、前記クッション体の表面部分に、前記帯状ライン部を収容可能な凹溝を形成する(請求項2)、前記不織布に前記凹溝への帯状ライン部の出入りを許容する為の弛みを設け、この帯状ライン部の移動を許容するように、前記凹溝の幅と深さの少なくとも一方を設定する(請求項3)、という構成を採用可能である。
また、請求項1の発明においては、前記表皮材は、所定間隔を空けて並設された1対の表皮本体部を有し、これら両表皮本体部の折返部を帯状ライン部の両端縁部分に夫々縫合する(請求項)、前記帯状ライン部が、表皮層とこの表皮層の裏面に固着された発泡材層とを有する(請求項)、という構成を採用可能である。
請求項の車両用シート構造によれば、特に、不織布を表皮本体部とクッション体との間に配設してクッション体に連結し、表皮本体部の端縁部分を裏面側に折り返して折返部を形成し、その折返部の表皮層を帯状ライン部の表面に当接させた状態で折返部と帯状ライン部とを不織布と共に縫合して、表皮材に帯状ライン部を底部とするライン凹部を形成することができる。つまり、この不織布により帯状ライン部のクッション体から離隔する方向への撓みを規制することができる。従って、表皮本体部の張力が帯状ライン部に作用した場合でも、帯状ライン部の前記撓みを規制して、帯状ライン部を底部とするライン凹部の所期の形状(表皮本体部に対する帯状ライン部の段下げ形状)を維持することができ、帯状ライン部のフラット感を確実に出すことができ、しかも、帯状ライン部をクッション体に固定しなくても、前記効果を得ることが可能になり、それ故、帯状ライン部とクッション体との間に硬質の部材を何ら介在させる必要がなくなるため、帯状ライン部及びその近傍部において、クッション性を維持して乗員が着座した際の違和感を防止することができる。しかも、この不織布については、表皮本体部の機能に影響を与えることなく配置することが可能になり、また、表皮材(表皮本体部)をクッション体に連結する部分に連結することが可能になるため、不織布を配置する為の構造を簡単化することができる
請求項の車両用シート構造によれば、クッション体の表面部分に、帯状ライン部を収容可能な凹溝を形成したので、乗員が着座して帯状ライン部を底部とするライン凹部がクッション体側へ押されても、帯状ライン部を凹溝に収容して、ライン凹部の所期の形状を確実に維持すると共に、乗員が着座した際の帯状ライン部及びその近傍部の突出による違和感を抑制することができる。
請求項の車両用シート構造によれば、不織布にクッション体の凹溝への帯状ライン部の出入りを許容する為の弛みを設け、この帯状ライン部の移動を許容するように、凹溝の幅と深さの少なくとも一方を設定したので、乗員が着座した際の凹溝による違和感を防止すると共に、帯状ライン部が凹溝から出た状態になっていても、乗員が着座して帯状ライン部を押すことで、その帯状ライン部を凹溝に確実に収容できるので、乗員が着座した際の帯状ライン部及びその近傍部の突出による違和感を確実に抑制することができる。
請求項の車両用シート構造によれば、表皮材は、所定間隔を空けて並設された1対の表皮本体部を有し、これら両表皮本体部の折返部を帯状ライン部の両端縁部分に夫々縫合するので、帯状ライン部を底部とし、両表皮本体部の折返部の曲げ部分を側部とする、ライン凹部を確実に形成することができる。
請求項の車両用シート構造によれば、帯状ライン部が、表皮層とこの表皮層の裏面に固着された発泡材層とを有するので、帯状ライン部の表面の質感を高めると共に、帯状ライン部及びその近傍部におけるクッション性を高める或いは確実に維持できる。
本発明の車両用シート構造は、シートフレームと、シートフレームに支持されたクッション体と、クッション体の表面を覆う表皮材とを備え、表皮材は、表皮層とこの表皮層の裏面に固着された発泡材層とを有する表皮本体部と、この表皮本体部に対して段下がり状態に配設された帯状ライン部とを備え、表皮本体部とクッション体との間に配設されてクッション体に連結された不織布を備え表皮本体部の端縁部分を裏面側に折り返して折返部が形成され、その折返部の表皮層を帯状ライン部の表面に当接させた状態で折返部と帯状ライン部とが前記不織布と共に縫合されている。
図1に示すように、車両用シート1は、シートクッション2とシートバック3とを備え、本実施例の場合、車両の前後方向にスライドするスライドシートであり、シートバック3はシートクッション2に回動可能に連結された傾動式のシートバックである。尚、シートバック3の長さ方向を上下方向とし、シートバック3の幅方向(車幅方向)を左右方向とし、シートバック3の厚さ方向を前後方向として説明する。
尚、シートクッション2は左右1対の被ガイド部(図示略)を介して左右1対のガイドレール1aに前後にスライド自在に支持され、これらガイドレール1aが脚部1b等を介して車体フロア(図示略)に固定され、このシートクッション2のスライドを可能にするために操作するスライド操作部材1cがシートクッション2に前方突出状に設けられている。尚、1dはシートベルト(図示略)の端部を着脱可能なバックルである。
図1、図2に示すように、シートバック3は、シートフレーム4と、シートフレーム4に支持されるクッション体5と、クッション体5の表面を覆う表皮材6と、表皮材6の前面側の左右両側部分に形成された上下方向に延びる2本の引込ライン部7と、表皮材6の前面側の左右方向中央部に形成された上下方向に延びるライン凹部8とを備え、上部にはシートフレーム4に連結されたヘッドレスト9が設けられている。本発明の車両用シート構造の表皮材等は、シートバック3に適用されている。
図2に示すように、シートバック3のシートフレーム4は、クッション体5を支持可能に構成され、左右1対の上下方向に延びるパイプ材10と、これらパイプ材10に夫々連結されて左右方向外側に且つ前方へ張り出す左右1対の張出支持材11とを有し、これら張出支持材11には、左右方向に張られたバネ部材12の両端部が連結されている。尚、1対のパイプ材10とその上端部に連なる水平パイプ材(図示略)とにより門形のパイプフレームが形成され、この水平パイプ材にヘッドレスト9が連結されている。
シートバック3のクッション体5は、モールド加工により成形された、密度が0.050g/cm3程度のウレタン(所謂、モールドウレタン)からなる。クッション体5は、クッション本体部20と、クッション本体部20の左右両側に連なるサイドクッション部21とを有し、クッション本体部20の前面は略フラット面に形成され、サイドクッション部21の前面は外側程前方へ移行する傾斜面に形成されている。
クッション体5には、クッション本体部20の後側に収容空間22が後方開放状に形成されて、この収容空間22に1対のパイプ材10とバネ部材12が収容され、このバネ部材12によりクッション本体部20が後側からサポートされている。また、クッション体5には、収容空間22に連なるように左右1対の収容空間23が前方へ張り出すように形成され、これら収容空間23に1対の張出支持材11が収容されている。
クッション体5には、クッション本体部20の前面部の左右方向中央部に、上下方向に延びる凹溝25が形成され、クッション本体部20と左右のサイドクッション部21との境界部分の前面部に、上下方向に延びる左右1対の引込用凹部26が形成され、これら引込用凹部26の後側部分に、上下方向に延びる2本のインサートワイヤ27(図4参照)が固定的に埋め込まれている。
シートバック3の表皮材6は、クッション本体部20の略フラットな前面を覆う左右1対の表皮本体部30及び帯状ライン部40と、左右のサイドクッション部21の少なくとも傾斜面からなる前面を覆う左右1対の表皮サイド部50とを有し、左右1対の表皮本体部30と帯状ライン部40とが凹溝25付近において連結され、左右各側の表皮本体部30と表皮サイド部50とが引込用凹部26において連結されている。
図3、図4に示すように、1対の表皮本体部30は、左右方向に所定間隔空けて並設され、夫々、本革又は合成革(人工革)又はその他の材質からなる表皮層31と、表皮層31の裏面に熱溶着等で固着された発泡材層32と、発泡材層32の裏面に熱溶着等で固着された裏基布33とを有する。尚、発泡材層32は、モールド成形された所定形状のウレタンを層状にスライスして形成されたスラブウレタンからなる。
帯状ライン部40は、本革又は合成革又はその他の材質からなる表皮層41と、表皮層41の裏面に熱溶着等で固着された発泡材層42と、発泡材層42の裏面に熱溶着等で固着された裏基布43とを有し、表皮本体部30に対して段下がり状態に(つまり、表皮本体部30よりも後側に)配設され、クッション体5の凹溝25に収容可能になっている。尚、発泡材層42は、モールド成形された所定形状のウレタンを層状にスライスして形成されたスラブウレタンからなる。
1対の表皮本体部30の対向する左右方向内側の端縁部分には、その端縁部分を裏面側に折り返して折返部35が形成され、これら折返部35の後側に向く表皮層31を帯状ライン部40の左右方向両端縁部分の表面(前面)に当接させた状態で、これら折返部35と帯状ライン部40の左右方向両端縁部分とが糸材70により縫合され固定されている。
ここで、表皮材6の1対の表皮本体部30及び帯状ライン部40とクッション体5のクッション本体部20との間に、不織布60が配設され、不織布60の左右方向中央部が、帯状ライン部40に連結されている。この場合、1対の表皮本体部30の折返部35が、帯状ライン部40の両端縁部分に夫々不織布60と共に糸材71により縫合され固定されている。1対の表皮本体部30の左右方向外側の端縁部分は、夫々、不織布60の左右方向外側の端縁部分と糸材72により縫合され固定されている。
図4に示すように、1対の表皮サイド部50は、夫々、本革又は合成革又はその他の材質からなる表皮層51と、表皮層51の裏面に熱溶着等で固着された発泡材層52と、発泡材層52の裏面に熱溶着等で固着された裏基布53とを有する。尚、1対の表皮サイド部50の左右方向内側の端縁部分は、夫々、糸材73により縫合されている。
左右各側の表皮本体部30と表皮サイド部50の対向する端部同士が、それらの表皮層31,51を当接させて重ね合わせた状態で不織布60と共に糸材74により縫合されて連結されて、これら端部が後側へ向く状態になって、引込ライン部7が形成されている。尚、前記糸材70〜74としては、比較的強度が高い糸材が使用されている。
この引込ライン部7において、ネットスティフナー80が上下方向適当間隔おきに糸材74等に絡ませて取り付けられて、その後端部に引込ライン部7に沿って上下方向に延びるステー81が設けられ、このステー81とクッション体5に設けられたインサートワイヤ27とが、上下方向適当間隔おきに設けられた複数のホックリング82により連結されて、引込ライン部7が引込用凹部26からクッション体5側へ引き込まれている。
つまり、不織布60は、表皮本体部30、糸材74、ネットスティフナー80、ステー81、ホックリング82、インサートワイヤ27を介してクッション体5に連結されている。そして、不織布60には凹溝25への帯状ライン部40の出入りを許容する為の弛みが設けられ、この帯状ライン部40の移動を許容するように、凹溝25の幅と深さが設定されている。例えば、凹溝25の幅は帯状ライン部40の幅の1.5倍程度、凹溝25の深さは帯状ライン部40の厚さの2倍程度に形成されている。
ここで、表皮本体部30、帯状ライン部40、表皮サイド部50の、発泡材層33,42,52の層厚と密度と硬度、及び、裏基布33,43,53の材質については、図5に示す通りである。特に、表皮本体部30の発泡材層32と帯状ライン部40発泡材層42とを比較した場合、表皮本体部30の発泡材層32の層厚、密度、硬度は、夫々、帯状ライン部40の発泡材層42の層厚、密度、硬度よりも小さくしてある。尚、スラブウレタン(発泡材層33,42,52)の硬度は、JASOB408−89:自動車用シートのパッド材の性能試験方法の測定方法に基づくものです。
以上説明した車両用シート1によれば次の効果を奏する。
表皮材6の1対の表皮本体部30の端縁部分を夫々裏面側に折り返して折返部35を形成し、これら折返部35の表皮層31を表皮材6の帯状ライン部40の両端縁部分の表面に当接させた状態で、これら折返部35と帯状ライン部40とを夫々縫合して固定するので、帯状ライン部40を底部とし、1対の表皮本体部30の折返部35の曲げ部分36を側部とする、ライン凹部8を確実に形成することができる。
不織布60を表皮材6の1対の表皮本体部30及び帯状ライン部40とクッション体5との間に配設してクッション体5に連結し、1対の表皮本体部30の折返部35と帯状ライン部40とを不織布60と共に縫合したので、この不織布60により帯状ライン部40のクッション体5から離隔する方向への撓みを規制することができる。
従って、表皮本体部30の張力が帯状ライン部40に作用した場合でも、帯状ライン部40の前記撓みを規制して、ライン凹部8の所期の形状(表皮本体部30に対する帯状ライン部40の段下げ形状)を維持することができ、帯状ライン部40のフラット感を確実に出すことができ、しかも、帯状ライン部40をクッション体5に固定しなくても、前記効果を得ることが可能になり、それ故、帯状ライン部40とクッション体5との間に硬質の部材を何ら介在させる必要がなくなるため、帯状ライン部40及びその近傍部において、クッション性を維持して乗員が着座した際の違和感を防止することができる。
不織布60については、表皮本体部30の機能に影響を与えることなく配置することが可能になり、また、表皮材6(表皮本体部30)をクッション体5に連結する部分に連結することが可能になるため、不織布6を配置する為の構造を簡単化することができる。
クッション体5の表面部分に、帯状ライン部40を収容可能な凹溝25を形成したので、乗員が着座して帯状ライン部40を底部とするライン凹部8がクッション体5側へ押されても、帯状ライン部40を凹溝25に収容して、ライン凹部8の所期の形状を確実に維持すると共に、乗員が着座した際の帯状ライン部40及びその近傍部の突出による違和感を抑制することができる。
不織布60にクッション体5の凹溝25への帯状ライン部の出入りを許容する為の弛みを設け、この帯状ライン部25の移動を許容するように、凹溝25の幅と深さを設定したので、乗員が着座した際の凹溝25による違和感を防止すると共に、帯状ライン部40が凹溝25から出た状態になっていても、乗員が着座して帯状ライン部40を押すことで、その帯状ライン部40を凹溝25に確実に収容できるので、乗員が着座した際の帯状ライン部40及びその近傍部の突出による違和感を確実に抑制することができる。
帯状ライン部40が、表皮層41とこの表皮層41の裏面に固着された発泡材層42とを有するので、帯状ライン部40の表面の質感を高めると共に、帯状ライン部40及びその近傍部におけるクッション性を高める或いは確実に維持することができる。
次に前記実施例の変更形態について説明する。
1]帯状ライン部40(ライン凹部8)の数については、1本に限らず、複数本としてもよいし、帯状ライン部40の方向については、前後方向に限らず、左右方向等、種々方向としてもよい。帯状ライン部40を複数本とする場合には、複数の帯状ライン部40をクロスさせるように構成してもよい。
2]前記の表皮本体部30、帯状ライン部40、不織布60、これらの連結構造を含む構成を、表皮材6の全部や適当な部位に適用してもよい。また、同構成を、シートクッション2に適用してもよい。この場合、この表皮材には1又は複数の引込ライン部が形成し、その引込ライン部をクッション体5側へ引込むように構成することが望ましい。
3]撓み規制部材として、不織布60の代わりに種々の部材を適用可能である。例えば、複数のワイヤからなる撓み規制部材を設け、これら、ワイヤを表皮材6とクッション体5との間に配設しクッション体5と帯状ライン部40とに連結して、これらワイヤにより、帯状ライン部40のクッション体5から離隔する方向への撓みを規制してもよい。
4]その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示した事項以外の種々の変更を付加して実施可能であり、また、本発明は、種々の車両に装備される車両用シート構造に適用可能である。
本発明の実施例に係る車両用シートの斜視図である。 シートバックの横断面図である。 図2の要部の拡大図である。 図2の要部の拡大図である。 表皮材の構成を示す図表である。
1 車両用シート
2 シートクッション
3 シートバック
4 シートフレーム
5 クッション体
6 表皮材
8 ライン凹部
25 凹溝
30 表皮本体部
31 表皮層
32 発泡材層
35 折返部
40 帯状ライン部
41 表皮層
42 発泡材層
60 不織

Claims (5)

  1. シートフレームと、このシートフレームに支持されたクッション体と、このクッション体の表面を覆う表皮材とを備えた車両用シート構造において、
    前記表皮材は、表皮層とこの表皮層の裏面に固着された発泡材層とを有する表皮本体部と、この表皮本体部に対して段下がり状態に配設された帯状ライン部とを備え、
    前記表皮本体部とクッション体との間に配設されてクッション体に連結された不織布を備え
    前記表皮本体部の端縁部分を裏面側に折り返して折返部が形成され、その折返部の表皮層を帯状ライン部の表面に当接させた状態で折返部と帯状ライン部とが前記不織布と共に縫合されたことを特徴とする車両用シート構造。
  2. 前記クッション体の表面部分に、前記帯状ライン部を収容可能な凹溝が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート構造。
  3. 前記不織布に前記凹溝への帯状ライン部の出入りを許容する為の弛みが設けられ、この帯状ライン部の移動を許容するように、前記凹溝の幅と深さの少なくとも一方が設定されたことを特徴とする請求項2に記載の車両用シート構造。
  4. 前記表皮材は、所定間隔を空けて並設された1対の表皮本体部を有し、これら両表皮本体部の折返部が帯状ライン部の両端縁部分に夫々縫合されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用シート構造。
  5. 前記帯状ライン部が、表皮層とこの表皮層の裏面に固着された発泡材層とを有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用シート構造。
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