JP6344205B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、自動車、飛行機、船、電車等の乗物に搭載されるシートに関する。
車両用シートでは、フレーム上に支持されたパッドをシートカバーで被って構成されている。シートカバーは、その端末がJフックを介してフレームに係止されることによってパッドを挟んでフレームと一体化されている(下記特許文献1参照)。
フレームに係止されたJフックが容易に外れないようにするため、フレームの切起片にJフックの爪を係合させ、且つ切起片と爪との係合状態が維持されるように構成されている。具体的には、図18のようにJフックAにシートカバーBの端末を縫合(仮縫い)Eした状態で、図19のようにシートカバーBの端末を包み込むようにJフックAを折り曲げ、この折り曲げ状態が維持されるようにシートカバーBの端末を包み込んだJフックAの片同士間を縫合(本縫い)Fしている。このようにJフックAとシートカバーBとを結合することにより、シートカバーBがJフックAから離れる方向に引っ張られたとき、図20の仮想線で示すようにJフックAはフレームDの切起片D1と係合した爪A1を中心に揺動することによって、JフックAの爪A1はフレームDの切起片D1に係合した状態を維持し、JフックAがフレームDから外れないようにしている。
特開2009−112571号公報
しかし、上記従来の構造では、Jフックとシートカバーの端末との結合構造が複雑で、Jフックを折り曲げたり縫合が仮縫いと本縫いと2回必要となったりして生産性が悪く、製造コストが高くなる問題がある。即ち、Jフックにシートカバーの端末を縫合するのみでなく、シートカバーの端末を包み込むようにJフックを折り曲げ、更にJフックの片同士間を縫合する作業が必要となる。
このような問題に鑑み本発明の課題は、シートカバーの端末をJフックの如き係止フックによってフレームに係止させている乗物用シートにおいて、シートカバーが引張力を受けても、係止フックとフレームとを係合している係合構造に力が伝達されないようにすることにより、係止フックとシートカバーとを単純に縫合するのみの簡単な構造で、シートカバーが引張力を受けても、係止フックとフレームとの係合が容易に外れないようにすることにある。
第1発明は、骨格を成すフレーム上に支持された弾性体としてのパッドを、表皮としてのシートカバーで被い、シートカバーの端末が係止フックを介してフレームに係止されることによって、シートカバーとフレームとの間にパッドを挟んで一体化されて成る乗物用シートにおいて、前記係止フックは、フレームの端部に引掛けられて係止される係止部と、前記係止部がフレームに係止した状態から外れるのを阻止するように、フレームの係合片に対して係合する係合部と、シートカバーの端末に縫合されて結合される縫合部とを備え、前記係止部、係合部及び縫合部は互いに一体に構成され、前記縫合部がシートカバーを介して外力により動かされるとき、その動きの起点となる部位より前記係止部側に前記係合部が配置されている。
第1発明において、係止部が係止されるフレームの端部は、フレームの中間部に形成された切り起し片の端部であってもよい。また、係止部と係合部は、その位置が、それぞれフレームに対して係止する位置、また係合する位置に限定されるが、縫合部の位置は、係止フックがフレームに係止された状態でシートカバーの端末が縫合可能な位置であれば自由な位置に設定することができる。
乗員の着座によってシートカバーの着座部が乗員の体によって押圧されると、パッドの着座部が部分的に撓み、この撓みにシートカバーが追従して動くことにより、シートカバーの端末が着座面方向に引張力を受ける。第1発明によれば、その引張力が係止フックの縫合部に伝達されて縫合部は動かされるが、その動きは動きの起点となる部位より先へは伝達されないため、係合部には伝達されず、縫合部が上記のように引張力を受けても係合部のフレームに対する係合が外れることは抑制される。しかも、係合部のフレームに対する係合が外れるのを抑制するための構造は、縫合部と係合部との結合構造を、縫合部の動きが係合部に伝達されない結合構造とするだけであり、従来のように縫合部をシートカバーに縫合する際に余分な作業を必要とせず、生産性が高められ、製造コストが高くなる問題を解決することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記係止部と前記係合部とによってフレームの端部を受け入れるように溝が形成され、前記縫合部は、前記係止部との間に前記係合部を挟むように係合部に沿って形成されている。
第2発明によれば、縫合部から独立した係止部と係合部とによって形成された溝にフレームの端部を受け入れて係合するため、縫合部の動きに影響されないで係合部をフレームの係合片に係合させた状態に維持することができる。
第3発明は、上記第1発明において、前記係止フックは、前記縫合部と前記係止部とを向い合せに組合せることにより全体として断面形状がJ字形状を成すように形成され、
前記縫合部と前記係止部とに挟まれる位置で、前記係合部を前記係止部に結合し、前記係止部と前記係合部とによってフレームの端部を受け入れる溝が形成されている。
第3発明によれば、縫合部から独立した係止部と係合部とによって形成された溝にフレームの端部を受け入れて係合するため、縫合部の動きに影響されないで係合部をフレームの係合片に係合させることができる。
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記縫合部は、フレームに沿って前記係合部よりフレームの反端部側に長く形成され、前記縫合部の係合部側面で、前記係合部の端部よりフレームの反端部側に、前記係合部側面に向けて突出する突出部が形成されている。
第4発明によれば、係止フックをフレームの端部に係止し、係合部をフレームの係合片に係合させる際、誤ってフレームの端部が縫合部と係合部との間の隙間に侵入しようとすると、フレームの端部は縫合部の突出部に妨害されて縫合部と係合部との間の隙間に侵入することが阻止される。そのため、フレームが見えない位置で係止フックを係止する作業を行っても、フレームの端部を係合部と係止部とによって形成される溝に誘導して正常に係合部をフレームの係合片に係合させることができる。
第5発明は、上記第2乃至第4発明のいずれかにおいて、前記係止部、係合部及び縫合部のフレームの反端部側への突出長は、係合部、係止部、縫合部の順に長くなるように形成されている。
第5発明によれば、係止フックをフレームの端部に係止させる際、係止部が前側となるように係止フックを手に持って、初めに縫合部をフレームの側面に当接させて最初の位置決めを行い、次に係止フックをフレームの端部に向けて移動させながら最初とは反対方向に移動させてフレームの端部の側面に係止部を当接させて2回目の位置決めをし、最後にそのまま係止フックをフレームの反端部方向に移動させてフレームの係合片に対して係合部を係合させる。このように作業することによって、フレームが見えない位置にあっても作業性良く係止フックのフレームへの係止作業を行うことができる。
第6発明は、上記第1乃至第5発明のいずれかにおいて、着座乗員の座部となるシートクッションにおいて骨格を成すクッションフレームと、クッションフレーム上に支持された弾性体としてのクッションパッドと、クッションパッド表面を被う表皮としてのクッションカバーとを備え、クッションカバーの端末を前記係止フックを介してクッションフレームに係止することにより、クッションカバーとクッションフレームとの間にクッションパッドを挟んで、それら三者を一体化される乗物用シートであり、クッションパッドは、クッションフレーム上に支持された状態でクッションフレームから側部にはみ出して構成され、前記係止フックは、クッションフレームから側部にはみ出したクッションパッド側部の下部でクッションフレームの係止端部に係止されて、クッションカバーがクッションパッド側部の側面及び下面を被うように、クッションフレームの下端部よりも上端部に近い位置に係止されている。
第6発明によれば、係止フックは、クッションフレームから側部にはみ出したクッションパッド側部の下部にあるため、シートクッションに乗員が着座してクッションカバーの端末が着座面方向に引張力を受けると、係止フックの縫合部は、係止フックがクッションフレームの係止端部に係止される方向に対して角度を持って引張力を受けることとなる。しかし、係止フックにおいて、縫合部はその動きを係合部に伝達しないようにされており、係合部のクッションフレームに対する係合が外れることは抑制される。
第7発明は、上記第6発明において、クッションフレームは、クッションフレームの前部を後部に対して上下動可能とされるように、クッションフレームの上前部に、後端部を中心に前端部が上下動自在に結合されたチルトフレームを備え、前記係止フックは、前記チルトフレームの下端に係止されている。
第7発明によれば、シートクッションの前部が後部に対して上下動自在とされたチルトシートにおいて、第6発明と同様の作用効果を達成することができる。
本発明の第1実施形態である自動車用フロントシートの斜視図である。 上記実施形態のシートクッションにおけるクッションパッド及びサイドフレームの組合せ状態を示す拡大部分断面斜視図である。 上記実施形態のシートクッションにおけるクッションパッド、サイドフレーム及び係止フックの組合せ状態を示す拡大斜視図である。 図3のIV−IV線拡大断面図である。 上記実施形態のシートクッションにおけるサイドフレーム及び係止フックの組合せ状態を示す拡大斜視図である。 図5と同様の拡大斜視図であり、図5とは別角度からの斜視図である。 上記実施形態における係止フックの拡大斜視図である。 上記実施形態における係止フックの拡大正面図である。 上記実施形態における係止フックの拡大平面図である。 図8のX−X線拡大断面図である。 図8のXI−XI線拡大断面図である。 図8のXII−XII線拡大断面図である。 図8のXIII−XIII線拡大断面図である。 上記実施形態における係止フックの縫合部が外力を受けた際の変形説明図である。 本発明の第2実施形態における係止フックの図10と同様の断面図である。 本発明の第3実施形態における係止フックの図10と同様の断面図である。 本発明の第4実施形態における係止フックの図10と同様の断面図である。 本発明の従来例における係止フックの斜視図であり、係止フックにシートカバーが縫合される前の状態を示す。 上記従来例における係止フックの斜視図であり、係止フックにシートカバーが縫合された後の状態を示す。 上記従来例における係止フックの斜視図であり、係止フックがフレームに係止された状態を示す。
<第1実施形態>
図1〜14は本発明の第1実施形態を示す。この実施形態は、自動車用フロントシート(以下、単にシートという)に本発明を適用した例を示す。各図中、矢印によりシートを自動車内に設置した際の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1のように、シートは、座部を成すシートクッション10と背凭れを成すシートバック20とから主に成り、シートバックの上部には乗員の頭部を後方から支持するヘッドレスト30が設けられている。シートクッション10の構成について詳述すれば、図示は省略したが、シートクッション10は、骨格部材であるクッションフレーム(不図示)の上に支持されたクッションパッド(不図示)がその表面を表皮材であるクッションカバー12によって被われ、クッションカバー12の各方向の端末がクッションフレームの各部に係止されて一体化されている。
図2〜4には、本発明の特徴部分を表すため、クッションフレームの側部を成す鉄板製のサイドフレーム11と、サイドフレーム11上に支持された発泡ウレタン製のクッションパッド14と、クッションカバー12の端末に縫合された状態でサイドフレーム11に係止される樹脂製の係止フック13が示されている。クッションパッド14は、サイドフレーム11上に支持された状態でサイドフレーム11の側部にはみ出した側部はみ出し部141を形成されている。そして、係止フック13は、側部はみ出し部141の直下に配置されて、そこに縫合されたクッションカバー12が側部はみ出し部141の側面及び下面を被うように、サイドフレーム11において下端部よりも上端部に近い位置に係止されている。
図5、6は、クッションパッド14を外した状態で、サイドフレーム11に対する係止フック13の係止状態を更に詳しく示している。第1実施形態のシートは、いわゆるチルトシートであり、サイドフレーム11は、サイドフレーム本体111とチルトフレーム112とから成り、サイドフレーム本体111の上前部に、チルトフレーム112がその後端部を中心に前端部が上下動自在に結合されている。チルトフレーム112の後端部は、ヒンジピン113によってサイドフレーム本体111の側部に結合されている。また、チルトフレーム112は、サイドフレーム本体111の上でその両側を跨ぐように配置され(図4参照)、サイドフレーム本体111の右側には下方に向けて前下端部112a及び後下端部112b(以下、チルトフレーム下端部112a、112bという)が前後方向に離して配置されている。そして、係止フック13は、その前後長がチルトフレーム112のチルトフレーム下端部112a、112bを前後方向で含む長さとされ、チルトフレーム下端部112a、112bの下端に係止されている。この場合のシートは、いわゆるパワーシートであり、チルトフレーム112の上下動はモータ(不図示)によって行われる。
図3、4のように、クッションパッド14の側部はみ出し部141は、デザイン上の要請で設けられ、シートクッション10において、チルトフレーム112及び係止フック13に対応する位置に、サイドフレーム11の左右方向での位置から右側に50mm程度のはみ出し量で設けられている。係止フック13は、側部はみ出し部141の直下でチルトフレーム下端部112a、112bに係止されているため、側部はみ出し部141から下方に離間したサイドフレーム本体111上に係止された場合に比べて、係止フック13に縫合されてクッションパッド14の側部を被うクッションカバー12の上下長は短くなる。クッションカバー12の上下長が長いと、短い場合に比べて、クッションカバー12が上下方向に引張力を受けた際のクッションカバー12の伸び量は大きくなり、クッションカバー12が伸び縮みを繰り返したときにクッションカバー12に皺が出来やすく、クッションカバー12の見栄えが悪くなるが、クッションカバー12の上下長が短くなるように構成されていることにより、その問題を抑制している。
図8〜14は係止フック13の詳細を示している。係止フック13は、上述のようにチルトフレーム下端部112a、112bの下端に引掛けて係止される係止部131と、係止部131がチルトフレーム下端部112a、112bに係止された状態から外れるのを阻止するように、チルトフレーム下端部112a、112bの切起片112c(図4参照。本発明の係合片に相当。後下端部112bの切起片は図示省略)に対して係合する係合部132と、クッションカバー12の端末に縫合されて結合される板状の縫合部133とを備えている。係止フック13は、樹脂の押出成形にて形成され、係止部131、係合部132及び縫合部133は互いに一体に構成されている。係止フック13の断面形状は、係止部131と縫合部133とによってJ字形状とされ、係合部132は係止部131と縫合部133とに挟まれた位置で、係止部131の側面に結合されている。そして、係合部132は、縫合部133が乗員の着座時等にクッションカバー12を介して伝達される力により動かされるとき、その動きの起点となる部位(図14にXで示す)より係止部131側に配置されている。起点となる部位Xは、係止フック13の形状と、係止部131及び縫合部133の結合部における各部の肉厚とによって決まり、本実施形態のように係止フック13が全体として断面J字形状に形成され、J字形状の先端部に位置する係止部131の縫合部133との結合部が厚肉に形成されている場合は、その厚肉部131aより縫合部133側に寄った部位が起点となる部位Xとなる。ここで、係合部132は係止部131の厚肉部131aに結合されているため、縫合部133が図14の仮想線で示すように乗員の着座時等にクッションカバー12を介して伝達される外力により移動した場合でも、その影響が係合部132に及ぶことは回避され、係合部132は縫合部133の移動につられて移動することはない。
そのため、乗員の着座によってクッションカバー12の着座部が乗員の体によって押圧され、クッションカバー12の端末が着座面方向に引張力を受けたとき、縫合部133は、図14で仮想線で示すようにクッションカバー12と共にその引張方向に移動することになるが、その影響が係合部132には及ばず、係合部132とチルトフレーム下端部112a、112bの切起片112cとの係合が解除されることを抑制することができる。しかも、係合部132の切起片112cに対する係合が外れるのを抑制するための構造は、縫合部133と係合部132との結合構造を、上述のように縫合部133の動きが係合部132に伝達されない結合構造とするだけであり、従来のように縫合部133をクッションカバー12に縫合する際に余分な作業を必要とせず、生産性が高められ、製造コストが高くなる問題を解決することができる。
図4、10のように、係止部131、係合部132及び縫合部133の各結合部位から反対側(上側)への突出長は、係合部132、係止部131、縫合部133の順に長くなるように形成されている。そのため、係止フック13をチルトフレーム下端部112a、112bの端部に係止させる際、係止部131が前側となるように係止フック13を手に持って、初めに縫合部133をチルトフレーム下端部112a、112bの側面に当接させて最初の位置決めを行い、次に係止フック13をチルトフレーム下端部112a、112bの端部に向けて移動させながら最初に縫合部133をチルトフレーム下端部112a、112bの側面に接近させる方向とは反対方向に移動させてチルトフレーム下端部112a、112bに係止部131を当接させて2回目の位置決めをし、最後にそのまま係止フック13をチルトフレーム下端部112a、112bに接近する方向に移動させてチルトフレーム下端部112a、112bの切起片112cに対して係合部132を係合させる。このように作業することによって、チルトフレーム下端部112a、112bが見えない位置にあっても作業性良く係止フック13のチルトフレーム下端部112a、112bへの係止作業を行うことができる。
係合部132の先端は係合端部132aとされ、係合相手であるチルトフレーム下端部112a、112bの切起片112cに向けて屈曲されている。そのため、係止フック13がチルトフレーム下端部112a、112bに係止されたとき、係合部132と切起片112cとの係合状態が解除され難いようにされている。また、縫合部133は係止部131との結合部位とは反対側に薄肉部133aが形成され、クッションカバー12の端部が縫合されている。薄肉部133aは、他に比べて肉厚を薄くされ、係止フック13の長手方向に沿って溝状に設けられている。
更に、縫合部133の係合部132側の面で、係合部132の係合端部132aより僅かに薄肉部133a側に、係合部132側面に向けて突出する突出部133bが形成されている。そのため、係止フック13をチルトフレーム下端部112a、112bの下端に係止し、係合部132を切起片112cに係合させる際、誤ってチルトフレーム下端部112a、112bの下端が縫合部133と係合部132との間の隙間に侵入しようとすると、チルトフレーム下端部112a、112bの下端は縫合部133の突出部133bに妨害されて縫合部133と係合部132との間の隙間に侵入することが阻止される。従って、チルトフレーム下端部112a、112bが側部はみ出し部141に隠れて見えない状況で係止フック13を係止する作業を行っても、チルトフレーム下端部112a、112bの下端を係合部132と係止部131とによって形成される溝に誘導して正常に係合部132の係合端部132aを切起片112cに係合させることができる。
係止フック13は、押出成形により全体に同一断面形状に形成されるが、図8〜12に示すように前後方向の中間部の3箇所で、係止部131、係合部132及び縫合部133の少なくとも一部が切除されている。これはサイドフレーム11に固定される部品(不図示)との干渉を回避するためであり、また、係止フック13が前後方向に不用意に移動するのを阻止するように、切除後にできる係止部131や係合部132の端部にサイドフレーム11から突出された係合突起(不図示)を係合させるためである。
<第2実施形態>
図15は本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、係止フック13の断面形状を変更した点である。具体的には、係止部1312の縫合部1332との結合部1312aが第1実施形態に比べて更に厚肉に形成されている。この結果、縫合部1332が移動されることによる影響が係合部1322に及ぶ可能性を更に小さくしている。ここで縫合部1332の動きの起点となる部位Xは、第1実施形態である図14の場合よりも、係止部1312が厚肉に形成された分だけ縫合部1332側へシフトしている。係る特徴点の他は、第2実施形態も第1実施形態と全く同一構成であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
<第3実施形態>
図16は本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、係止フック13の断面形状を変更した点である。具体的には、第1実施形態では、縫合部133と係止部131とが断面J字形状を成すように形成されたが、第3実施形態では、縫合部1333と係止部1313とが断面I字形状を成すように形成されている。また、係止部1313の縫合部1333との結合部は、縫合部1333の係止部1313との結合部に比べて厚肉に形成され、係合部1323は、係止部1313の厚肉部に結合されている。従って、縫合部1333の動きの起点となる部位Xは、縫合部1333の係止部1313への結合部となる。係る特徴点の他は、第3実施形態も第1実施形態と全く同一構成であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
係止フック13がチルトフレーム下端部112a、112bの下端に係止されると、係合部1323がチルトフレーム下端部112a、112bの切起片112cに係合して係止フック13は固定される。この状態で、上述のようにクッションカバー12によって縫合部1333が引っ張られて動かされると、仮想線で示すように縫合部1333は部位Xを起点として動かされる。そのため、縫合部1333の動きは、係合部1323には伝達されず、係合部1323の上記係合状態に影響を与えることはない。
<第4実施形態>
図17は本発明の第4実施形態を示す。第4実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、係止フック13の断面形状を変更した点である。具体的には、第1実施形態では、縫合部133と係止部131とが断面J字形状を成すように形成されたが、第4実施形態では、縫合部1334と係止部1314とが断面L字形状を成すように形成されている。また、係止部1314の縫合部1334との結合部は、縫合部1334の係止部1314との結合部に比べて厚肉に形成され、係合部1324は、係止部1314の厚肉部に結合されている。従って、縫合部1334の動きの起点となる部位Xは、縫合部1334の係止部1314への結合部となる。係る特徴点の他は、第4実施形態も第1実施形態と全く同一構成であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
係止フック13がチルトフレーム下端部112a、112bの下端に係止されると、係合部1324がチルトフレーム下端部112a、112bの切起片112cに係合して係止フック13は固定される。この状態で、上述のようにクッションカバー12によって縫合部1334が引っ張られて動かされると、仮想線で示すように縫合部1334は部位Xを起点として動かされる。そのため、縫合部1334の動きは、係合部1324には伝達されず、係合部1324の上記係合状態に影響を与えることはない。なお、第4実施形態の場合、第1実施形態の縫合部133に比べて縫合部1334の伸出長さを短くされている。その理由は、係止フック13がチルトフレーム下端部112a、112bの下端に係止される際のサイドフレーム11付近における縫合部1334の伸出方向のスペースが小さく、そのスペースに縫合部1334を収納可能とするためである。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、チルトシートに本発明を適用したが、チルト機能のない通常のシートに適用してもよい。また、上記実施形態では、自動車用フロントシートのシートクッションの側部に本発明を適用したが、シートクッションの前部や、シートバックの側部に適用してもよい。更に、上記実施形態では、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載のシートに適用してもよい。
10 シートクッション
11 サイドフレーム(フレーム)
111 サイドフレーム本体
112 チルトフレーム
112a 前下端部(チルトフレーム下端部112a、112b)
112b 後下端部(チルトフレーム下端部112a、112b)
112c 切起片(係合片)
113 ヒンジピン
12 クッションカバー(シートカバー)
13 係止フック
131、1312、1313、1314 係止部
132、1322、1323、1324 係合部
131a 厚肉部
1312a 結合部
132a 係合端部
133、1332、1333、1334 縫合部
133a 薄肉部
133b 突出部
14 クッションパッド(パッド)
141 側部はみ出し部
20 シートバック
30 ヘッドレスト

Claims (7)

  1. 骨格を成すフレーム上に支持された弾性体としてのパッドを、表皮としてのシートカバーで被い、シートカバーの端末が係止フックを介してフレームに係止されることによって、シートカバーとフレームとの間にパッドを挟んで一体化されて成る乗物用シートにおいて、
    前記係止フックは、
    フレームの端部に引掛けられて係止される係止部と、
    前記係止部がフレームに係止した状態から外れるのを阻止するように、フレームの係合片に対して係合する係合部と、
    シートカバーの端末に縫合されて結合される縫合部とを備え、
    前記係止部と前記係合部とによってフレームの端部を受け入れるように溝が形成され、
    前記縫合部は、前記係止部の前記係合部との結合端側に結合されて、前記係止部、係合部及び縫合部は互いに一体に構成され、
    前記縫合部がシートカバーを介して外力により動かされるとき、その動きの起点となる部位より前記係止部側に前記係合部が配置されている乗物用シート。
  2. 請求項1において、
    記縫合部は、前記係止部との間に前記係合部を挟むように係合部に沿って形成されている乗物用シート。
  3. 請求項1において、
    前記係止フックは、前記縫合部と前記係止部とを向い合せに組合せることにより全体として断面形状がJ字形状を成すように形成され、
    前記縫合部と前記係止部とに挟まれる位置で、前記係合部を前記係止部に結合し、前記係止部と前記係合部とによってフレームの端部を受け入れる溝が形成されている乗物用シート。
  4. 請求項2又は3において、
    前記縫合部は、フレームに沿って前記係合部よりフレームの反端部側に長く形成され、
    前記縫合部の係合部側面で、前記係合部の端部よりフレームの反端部側に、前記係合部側面に向けて突出する突出部が形成されている乗物用シート。
  5. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    前記係止部、係合部及び縫合部のフレームの反端部側への突出長は、係合部、係止部、縫合部の順に長くなるように形成されている乗物用シート。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、
    着座乗員の座部となるシートクッションにおいて骨格を成すクッションフレームと、
    クッションフレーム上に支持された弾性体としてのクッションパッドと、
    クッションパッド表面を被う表皮としてのクッションカバーとを備え、
    クッションカバーの端末を前記係止フックを介してクッションフレームに係止することにより、クッションカバーとクッションフレームとの間にクッションパッドを挟んで、それら三者を一体化される乗物用シートであり、
    クッションパッドは、クッションフレーム上に支持された状態でクッションフレームから側部にはみ出して構成され、
    前記係止フックは、クッションフレームから側部にはみ出したクッションパッド側部の下部でクッションフレームの係止端部に係止されて、クッションカバーがクッションパッド側部の側面及び下面を被うように、クッションフレームの下端部よりも上端部に近い位置に係止されている乗物用シート。
  7. 請求項6において、
    クッションフレームは、クッションフレームの前部を後部に対して上下動可能とされるように、クッションフレームの上前部に、後端部を中心に前端部が上下動自在に結合されたチルトフレームを備え、
    前記係止フックは、前記チルトフレームの下端に係止されている乗物用シート。
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