JP2008296457A - 二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品及びその成形方法 - Google Patents

二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品及びその成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、外観上の美観を損ねることなく隙間を形成した状態で外筒体に内筒体を組付け固定することを課題とし、二重壁により優れた加飾性、あるいは機能を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品を提供することを目的とする。
【解決手段】 合成樹脂製の有頂筒状の外筒体と、この外筒体に下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で嵌入組付きする有頂筒状の内筒体と、外筒体の下端部と内筒体の下端部を組付け固定する嵌合係止部を形成する、外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製のリング体を有し、リング体を、外筒体と内筒体を、内筒体の嵌入組付きによる嵌合状態でインサート材としたインサート成形により、外筒体の周壁下端部に熱溶着により接着し、この周壁に一体連設する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品及びその成形方法に関するものである。
壜体容器の口筒部に使用するキャップ体を2重壁状に形成し、加飾の目的で外側壁を透明にするものがあるが、外側壁と内側壁の間に間隙を設けることにより、より一層その加飾効果を現出させることができる。
また、2重壁を利用して外側壁をエラストマー製とすれば、硬質樹脂製の内側壁部分で螺合機能を分担できるので、キャップ体としての基本的な機能を損なうことなく柔らかい感触を付与することもできる。
キャップ体のような有頂筒状の成形品をこのように2重壁状にする手段としては、有頂筒状の外筒体と内筒体を成形し、2つの部材を嵌合組付けする方法、あるいは、たとえば特許文献1に記載があるような所謂2色成形により外筒体と内筒体を順番に射出成形する方法等がある。
特開2000−200522号公報
ここで、上記した有頂筒状の外筒体と内筒体を成形し、2つの部材を別途嵌合組付けする方法では、外筒体と内筒体を嵌合固定するための嵌合係止部を形成する必要があり、その嵌合係止部が外観を損ねてしまうという問題がある。
また、2色成形の場合には外筒体と内筒体の間に隙間を形成することが難しい。
本発明は、外観上の美観を損ねることなく隙間を形成した状態で外筒体に内筒体を組付け固定することを課題とし、二重壁により優れた加飾性、あるいは機能を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品を提供することを目的とする。
二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品に係る、本発明の主たる手段は、
合成樹脂製の有頂筒状の外筒体と、この外筒体に下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で嵌入組付きする有頂筒状の内筒体と、外筒体の下端部と内筒体の下端部を組付け固定する嵌合係止部を形成する、外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製のリング体を有し、
リング体を、外筒体と内筒体を、内筒体の嵌入組付きによる嵌合状態でインサート材としたインサート成形により、外筒体の周壁下端部に熱溶着により接着し、この周壁に一体連設する構成とする、
と云うものである。
上記構成により、リング体を外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製とすることにより、外筒体と内筒体を、内筒体の嵌入組付きによる嵌合状態でインサート材としたインサート成形により、リング体を外筒体の下端部に熱溶着により接着し、この周壁に一体連設することができる。
そして、リング体はインサート成形により形成されるものであるので、金型内で、内筒体の下端部に沿って溶融樹脂を流動させることにより、容易にアンダーカット状に係止する形状とすることができ、外筒体の下端部との接着部分と協働させて、外筒体と内筒体の下端部を組付け固定する嵌合係止部を形成することができる。
また、外筒体とリング体は別部材ではあるものの、熱溶着による接着が可能な合成樹脂製であり、熱溶着により一体連設することにより、一つの部材としてすっきりした外観を付与することができる。
特に、外筒体とリング体を同一、あるいは同種の合成樹脂製とすることにより、一つの部材としてよりすっきりした外観を付与することができる。
また、嵌合体を外筒体と内筒体の間に間隙を形成する構成とすることにより、間隙が形成された二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品を容易に成形することができる。
本発明の他の手段は、
内筒体の下端部に外鍔状に、外筒体の下端面の内周側部分が当接する幅のフランジ片を周設し、
このフランジ片の外周にリング体の周壁を外嵌し、
この周壁の上端面が外筒体の下端面に熱溶着により接着する構成とする、
と云うものである。
上記構成は、嵌合係止部を形成するための具体的な構成要件に係るものであり、内筒体の下端部に周設したフランジ片によりしっかりとした嵌合係止部を形成することができる。
また、フランジ片を外筒体の下端面の内周側部分が当接する幅とし、このフランジ片の外周にリング体の周壁を外嵌する構成とすることにより、フランジ片を外側に露出させることなく、外筒体の外周面とリング体の外周面をスムーズに連設することができ、係止嵌合部を目立たないようにすることができ、美観を損なうことがない。
本発明のさらに他の手段は、上記フランジ片を利用した構成に加えて、
リング体は、フランジ片に外嵌する外周壁とこの外周壁の下端から内鍔状に周接され、フランジ片の下面に当接する内鍔周片から形成される断面がL字状の周壁を有し、
この外周壁の上端面が外筒体の下端面に熱溶着により接着する構成とする、
と云うものである。
上記構成は、フランジ片を利用する構成において、リング体の構造をさらに特定するものであり、リング体を断面がL字状の周壁を有する構成とすることにより、フランジ片を上方と側方と下方の3方から挟持して、さらにしっかりとした嵌合係止部を形成することができる。
本発明のさらに他の構成は、外筒体が透明性を有すると云うものであり、
この構成により、透明性を有する外筒体を通して内筒体が見え、立体的な加飾効果を現出させることができる。
本発明のさらに他の構成は、内筒体が周壁の下端部で外筒体の周壁の下端部に内接し、この下端部部分の上方から頂壁にかけての部分では内筒体と外筒体の間に間隙を形成する、と云うものであり、
この構成により、外筒体が透明性を有する場合には、さらに効果的に立体的な加飾効果を現出させることができる。
本発明のさらに他の構成は、成形品をキャップ体とするものであり、外筒体を透明性を有するものとして、キャップ体としての加飾効果を現出させて、壜容器と組み合わせて高級感のある商品を提供することができる。
また、たとえば内筒体がキャップとしての基本的な機能を担うようにして、外筒体にエラストマー材料を使用して、外筒体と内筒体との間隙も利用して従来にない手触り感を付与することにより、製品を差別化する効果を期待することもできる。
次に、二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品に係る本発明の成形方法は、
両者の下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で、合成樹脂製の有頂筒状の外筒体に有頂筒状の内筒体を嵌入組み付けした嵌合体を形成し、
この嵌合体インサート材として金型にセットし、
外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂を金型内に溶融流動させて、外筒体の周壁の下端部に熱溶着により接着し、この周壁に一体連設するリング体を形成し、
このリング体により外筒体と内筒体の下端部を係止嵌合する。
と云うものである。
上記成形方法によれば、嵌合体をインサート材として金型内で外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂を溶融流動させて外筒体と内筒体の下端部を係止嵌合するリング体を形成するが、
このリング体を形成する溶融樹脂の一部を外筒体の下端面に流動させて、この下端面の一部を熱溶融し、リング体と外筒体を接着して一体連設することができる。
また、リング体はインサート成形により形成されるものであるので、内筒体の下端部に沿って溶融樹脂を流動させることにより、容易にアンダーカット状に係止する形状とすることができ、上記した外筒体の下端部との接着部分と協働させて、外筒体と内筒体の下端部を周状に嵌合係止部して、組付け固定することができる。
また、嵌合体を外筒体と内筒体の間に間隙を形成する構成とすることにより、間隙が形成された二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品を容易に成形することができる。
また、本発明の他の成形方法は、
金型内で、両者の下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で、合成樹脂製の有頂筒状の外筒体に有頂筒状の内筒体を嵌入組み付けし、
この嵌入組付け状態で、外筒体と内筒体をインサート材として、外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂を金型内に溶融流動させて、外筒体の周壁の下端部に熱溶着により接着し、この周壁に一体連設するリング体を形成し、
このリング体により外筒体と内筒体の下端部を係止嵌合する。
と云うものである。
前述した成形方法が外筒体に内筒体を嵌入組み付けした嵌合体を形成し、この嵌合体インサート材として金型にセットするのに対して、この成形方法は金型内にまず外筒体、若しくは内筒体をセットして、このセットした部材に、金型内でさらに他方の部材を嵌合してインサート成形することを特徴とするものであり、外筒体と内筒体の成形工程も含めた生産工程全体の生産性を考慮して、リング体に係るインサート成形の方法を選択することができる。
二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品及びその成形方法に係る、本発明の主たる構成、方法は上記したようであり、以下に示す効果を奏する。
すなわち、リング体を外筒体に熱溶着による接着が可能な合成樹脂とすることにより、インサート成形により、リング体を外筒体の下端部に熱溶着により接着し、この周壁に一体連設することができ、外筒体とリング体を一つの部材として見せることもでき、すっきりした外観を付与することができる。
そして、リング体はインサート成形により形成されるものであるので、内筒体の下端部に沿って溶融樹脂を流動させることにより、容易にアンダーカット状に係止する形状とすることができ、外筒体の下端部との接着部分と協働させて、外筒体と内筒体の下端部を周状に組付け固定する嵌合係止部を形成することができる。
内筒体の下端部にフランジ片を周設するものにあっては、このフランジ片を利用し、外観上目立たないように係止嵌合部を形成することがきる。
さらに、リング体の断面がL字状の周壁を有するものにあっては、フランジ片を上方と側方と下方の3方から挟持して、さらにしっかりとした嵌合係止部を形成することができる。
外筒体が透明性を有するとするものにあっては、透明性を有する外筒体を通して内筒体が見え、立体的な加飾効果を現出させることができる。
内筒体と外筒体の間に間隙を形成するものにあっては、外筒体が透明性を有する場合には、立体的な加飾効果をさらに効果的に現出させることができる。
成形品をキャップ体とするものにあっては、外筒体を透明性を有するものとして、キャップ体としての加飾効果を現出させて、壜容器と組み合わせて高級感のある商品を提供することができる。また、外筒体にエラストマー材料を使用して従来にない手触り感を付与する等して、製品を差別化することもできる。
以下本発明の実施の形態を実施例に沿って図面を参照しながら説明する。
図1〜図4は本発明の二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品の一実施例であるキャップ体1を示すものであり、図1はこのキャップ体1の縦断正面図、図2は図1中の円で囲った嵌合係止部F近傍の要部拡大縦断面図、図3はキャップ体1を構成する内筒体2と外筒体3を嵌合組付けした嵌合体10の縦断正面図、また図4はキャップ体1を構成するリング体21の縦断正面図と平面図である。
このキャップ体1は有頂円筒状の内筒体2と、有頂円筒状の外筒体12と、円形リング状のリング体21の3つの部材から成る。
内筒体2は乳白色のポリプロピレン(PP)樹脂製であり、外筒体12とリング体21はAS樹脂製で透明である。
内筒体2の周壁4の下端には外鍔状にフランジ片5が、外筒体12の周壁14の下端面の内周側部分に当接する幅に周接されている。また、このフランジ片5には軸対称の位置に一対の貫通孔5hが形成されている。
また、周壁4の内側に同軸心状に内周面に螺条を形成した螺合筒7が垂下設されており、この螺合筒7により壜体の口筒部に螺合組付けされる。
リング体21は、上記フランジ片5に外嵌する外周壁22aと、この外周壁22aの下端から内鍔状に周接され、フランジ片5の下端面に当接する内鍔周片22bとから形成される、断面がL字状の周壁22を有し、内鍔周片22bの上面には上記したフランジ片5の貫通孔5hに嵌入する貫通片24が起立設している。
上記のような内筒体2と外筒体12とリング体21の3つの部材の嵌合状態では、内筒体2の周壁4の下端部は、外筒体12の周壁14の下端部に内接して隙間がないが、この内接する下端部の上方から頂壁3、13にかけての部分には間隙Gが形成されている。
また、リング体21の外周壁22aの上端面は、同じAS樹脂で形成される外筒体12の周壁14の下端面の外周側部分に熱溶着により接着しており(図2中の接着部A参照)、この接着部Aにより外筒体12の周壁14の外周面とリング体21の外周壁22aの外周面は段差もなくスムーズに一体状に連結されている。
また貫通片24の上端面も外筒体12の周壁14の下端面に熱溶着している。
そして、上記のようなリング体21と、接着部Aにより外筒体12と内筒体2の下端部を周状に組付き固定する嵌合係止部Fが形成される。リング体21の周壁22の断面をL字状とすることにより、フランジ片5を上方と側方と下方の3方から挟持するので、この嵌合係止部Fにより外筒体12と内筒体2をしっかりと組付き固定することができる。
また、リング体21の貫通片24とフランジ5の貫通孔5hにより、キャップ体1の螺合や螺脱操作の際に外筒体12と内筒体2が空回りするのを防ぐ機能が発揮される。
そして、上記のような構成の2重壁を有するキャップ体1にあっては、外筒体12と内筒体2の間に形成される間隙Gの作用も相俟って、透明な外筒体12の中に乳白色の内筒体1が、浮かんでいるような視覚効果が発揮される。
さらに外周壁22aの上端面が同一材料で形成される外筒体12の下端面に熱溶着することにより、外周壁22aの外周面を外筒体12の周壁14の外周面に段差もなくスムーズに一体状に連結することができ、嵌合係止部Fを構成するために使用される、第3の部材であるリング体21は、外から見ると外筒体12と同一部材として認識され、全体としてすっきりとした外観とすることができる。
次に、図1のキャップ体1は、外筒体12に内筒体2を嵌入組み付けした嵌合体10(図3参照)をインサート材としたインサート射出成形法により製造することができる。(勿論、外筒体12と内筒体2の成形工程も含めた生産工程全体の生産性を考慮して予め外筒体12と内筒体2を嵌合した嵌合体10を金型にセットするのではなく、金型内で外筒体12と内筒体2を嵌合する方法も選択することができる。)
その成形手順は概略次の(1)〜(4)に記載するようである。
(1)AS樹脂製の外筒体12の中にPP樹脂製の内筒体2を嵌入組付けして嵌合体10とする。この際、外筒体12の下端面の内周側部分が内筒体2のフランジ片5に当接し、その嵌入限界が決まる。また、下端部で内筒体2が外筒体12に内接する。
(2)嵌合体10をインサート材として射出成形金型にセットする。
(3)射出成形により金型内で溶融状態のAS樹脂を、外筒体12の周壁14の下端面と内筒体2のフランジ片5が当接した部分の近傍に周状に流動、充填してリング体21を形成する。
上記手順の成形方法において、リング体21の成形では、溶融樹脂が、図4(a)に示されるような内鍔周片22bの下面に対応する位置に配設されるピンゲートPGから供給され、リング体21を形成する金型キャビティの全周に流動し、保圧充填されるが、この際溶融樹脂がインサート材として金型内にセットされた嵌合体10のフランジ5の先端部の形状に沿って流動し、保圧充填されるので、フランジ5の先端部の下面あるいは先端面5eに密着するように、内鍔周片22bと外周壁22aが形成される。
また、溶融樹脂の上記保圧充填により、外周壁22aを形成する溶融樹脂が外筒体12の周壁14の下端面に押圧状に接触し、この下端面の一部を溶融し、外周壁22aの上端面と周壁14の下端面が熱溶着により接着して接着部Aが形成され(図2参照)、上記リング体21の内鍔周片22bと外周壁22aと、この外周壁22aと接着した外筒体12の周壁14の下端面によりフランジ5の先端部を3方から囲むようにして、嵌合係止部Fが形成される。
また、一部の溶融樹脂はフランジ片5に形成された貫通孔5hを流動し、外筒体12の周壁14の下端面に熱溶着により接着して、貫通片24を形成する。
なお、インモール成形方法によれば、第3の部材であるリング体21による嵌合係止部Fは外筒体12および内筒体2の下端部の形状と組み合わせて、さまざまな態様で形成することができる。
図5(a)、(b)はそれぞれ嵌合係止部Fの他の例を図2と同様に示す要部拡大縦断正面図である。
(a)の例は、フランジ片5とリング体21の周壁22にそれぞれ傾斜面5s、22sを形成し、両傾斜面5s、22sを当接するようにして接着部Aと協働的に嵌合係止部Fを形成したものである。
また、(b)の例は内筒体2にフランジ5を付設することなく、L字状の断面を有する周壁22を内筒体2の周壁4の下端面と下端外周面に当接させて、接着部Aと協働的に嵌合係止部Fを形成したものである。
次に、図6は、本発明の成形品の他の実施例を示す縦断正面図である。
この成形品はキャップ体1であり、図1に示されるキャップ体1に比較してリング体21の形状に特徴を有する。
すなわち、本実施例のリング体21は、図1のリング体21と同様に外周壁22aと内鍔周片22bを有し、さらに外周壁22aの上端面から、外筒体12の周壁に外嵌する筒状の側周壁22cを起立設した構成としており、外周壁22aの上端面が外筒体12の周壁14の下端面に熱溶着により接着すると共に、側周壁22cの内周面も周壁14の外周面に熱溶着により接着し、接着部Aが形成されている。
そして、上記のような構成とすることにより、キャップ体1の周壁は3重壁になり、この3重壁を利用してさらに高度な加飾性や、機能を付与することができる。
以上、本発明の二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品およびその成形方法についての実施の形態を実施例に沿って説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
たとえば、上記実施例では成形品をキャップ体1としたが、本発明はキャップ体1の他にも、一般的に二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品に適用することができる。
また、上記実施例では優れた加飾性を付与するためにキャップ体1の外筒体12を透明性としたが、このような加飾性だけでなく2重壁を利用してさまざまな機能を発揮させることができる。たとえば内筒体2によりキャップ体1としての基本的な機能を発揮させて、外筒体12を熱可塑性のエラストマー樹脂で形成し、従来にない手触り感を現出させたりすることもできる。
また、上記実施例ではリング体21を、外筒体12と同じ樹脂製としたが、使用目的に応じて、外筒体12に熱溶着による接着が可能な合成樹脂の中から選択することができる。
また、前述したようにインモール成形方法によれば、第3の部材であるリング体21による嵌合係止部Fの形成態様は、大きな自由度を有し、図2あるいは図5に示した例の他にもさらにさまざまな構成とすることができる。
以上説明したように本発明の二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品は、外観上の美観を損ねることなく外筒体に内筒体を組付け固定したものであり、二重壁による外観上の美観を生かして化粧料容器等の分野での幅広い展開が期待される。
本発明の成形品の一実施例を示す縦断正面図である。 図1の成形品の嵌合係止部近傍を拡大した要部拡大縦断面図である。 図1の成形品の嵌合体を示す縦断正面図である。 図1の成形品のリング体を示す(a)縦断正面図と、(b)平面図である。 (a)、(b)はそれぞれ嵌合係止部の他の形成態様の例を示す要部拡大縦断正面図である。 本発明の成形品の他の実施例を示す縦断正面図である。
符号の説明
1 ;キャップ体
2 ;内筒体
3 ;頂壁
4 ;周壁
5 ;フランジ片
5e;先端面
5s;傾斜面
5h;貫通孔
7 ;螺合筒
10;嵌合体
12;外筒体
13;頂壁
14;周壁
21;リング体
22;周壁
22a;外周壁
22b;内鍔周片
22c;側周壁
22s;傾斜面
24;貫通片
A ;接着部
F ;嵌合係止部
G ;間隙
PG;ピンゲート

Claims (8)

  1. 合成樹脂製の有頂筒状の外筒体(12)と、該外筒体(12)に下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で嵌入組付きする有頂筒状の内筒体(2)と、
    前記外筒体(12)の下端部と内筒体(2)の下端部を組付け固定する嵌合係止部(F)を形成する、前記外筒体(12)に熱溶着による接着が可能な合成樹脂製のリング体(21)を有し、前記リング体(21)を、前記外筒体(12)と内筒体(2)を、前記内筒体(2)の嵌入組付きによる嵌合状態でインサート材としたインサート成形により、前記外筒体(12)の周壁(14)下端部に熱溶着により接着し、該周壁(14)に一体連設する構成としたことを特徴とする二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品。
  2. 内筒体(2)の下端部に外鍔状に、外筒体(12)の下端面の内周側部分が当接する幅のフランジ片(5)を周設し、該フランジ片(5)の外周にリング体(21)の周壁(22)を外嵌し、該周壁(22)の上端面が外筒体(12)の下端面に熱溶着により接着する構成とした請求項1記載の合成樹脂製成形品。
  3. リング体(21)はフランジ片(5)に外嵌する外周壁(22a)と該外周壁(22a)の下端から内鍔状に周接され、前記フランジ片(5)の下面に当接する内鍔周片(22b)から形成される断面がL字状の周壁(22)を有する構成とし、前記外周壁(22a)の上端面が外筒体(12)の下端面に熱溶着により接着する構成とした請求項2記載の合成樹脂製成形品。
  4. 外筒体(12)が透明性を有する構成とした請求項1、2または3記載の合成樹脂製成形品。
  5. 内筒体(2)が周壁(4)の下端部で外筒体(12)の周壁(14)の下端部に内接し、該下端部部分の上方から頂壁(3、13)にかけての部分では内筒体(2)と外筒体(12)の間に間隙を形成するようにした請求項1、2、3または4記載の合成樹脂製成形品。
  6. 成形品をキャップ体とした求項1、2、3、4または5記載の合成樹脂製成形品。
  7. 両者の下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で、合成樹脂製の有頂筒状の外筒体(12)に有頂筒状の内筒体(2)を嵌入組み付けした嵌合体(10)を形成し、該嵌合体(10)インサート材として金型にセットし、前記外筒体(12)に熱溶着による接着が可能な合成樹脂を金型内に溶融流動させて、前記外筒体(12)の周壁(14)の下端部に熱溶着により接着し、該周壁(14)に一体連設するリング体(21)を形成し、該リング体(21)により前記外筒体(12)と内筒体(2)の下端部を係止嵌合することを特徴とする二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品の成形方法。
  8. 金型内で、両者の下端面を略同一高さ位置に揃えた状態で、合成樹脂製の有頂筒状の外筒体(12)に有頂筒状の内筒体(2)を嵌入組み付けし、該嵌入組付け状態で、前記外筒体(12)と内筒体(2)をインサート材とし、前記外筒体(12)
    に熱溶着による接着が可能な合成樹脂を金型内に溶融流動させて、前記外筒体(12)の周壁(14)の下端部に熱溶着により接着し、該周壁(14)に一体連するリング体(21)を形成し、該リング体(21)により前記外筒体(12)と内筒体(2)の下端部を係止嵌合することを特徴とする二重壁を有する有頂筒状の合成樹脂製成形品の成形方法。
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