JP2008293716A - 非水系二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】非水系二次電池における集電体の腐食や孔食を防止し、更には非水系二次電池における耐熱性及び長期信頼性を向上させること。
【解決手段】合金表面上に不動態層を改質した高耐食性層を表面に有する集電体を含む、非水系二次電池を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系二次電池に関する。
地球環境汚染および地球温暖化の問題に対処するため、電気自動車やハイブリッド自動車への関心が高まっている。これらの動力源の一つとして、リチウムイオン二次電池に代表される非水系二次電池が広く開発されている。
非水系二次電池では、正極集電体には、電気伝導性や電気抵抗値、製造コストなどの点で優れるアルミニウムが一般的に用いられている。しかしながら、特に双極型二次電池は、同一集電体上に正極活物質・負極活物質を備えるため、集電体にアルミニウムを用いると負極電位に耐えることができないという問題点があった。かような問題点を解決するため、例えば特許文献1では、正負極の両電位に耐えうるステンレス鋼を集電体材料として用いている。
特開2001−236946号公報
しかしながら、ステンレス鋼からなる集電体を有する非水系二次電池を作動した場合、高温時の動作試験や長期的な試験を行うと、集電体に孔食が生じ電池電圧が低下する現象を本発明者らは見出した。同一の集電体上に正極活物質・負極活物質を備える双極型二次電池の場合、孔食による液絡の発生が単電池間の短絡に繋がるため、特に顕著な問題となる。
したがって、本発明は、非水系二次電池における集電体の腐食や孔食を防止し、更には非水系二次電池における耐熱性及び長期信頼性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、合金からなる集電体の表面を改質することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、合金表面上の不動態層を改質した高耐食性層を有する集電体を含む、非水系二次電池である。
本発明の非水系二次電池によれば、高温時であっても長時間出力特性が維持されるため、電池の長寿命化が達成されうる。さらに、非水系二次電池、またはこれを複数接続した組電池を、自動車や電車などの車両に適用することにより、長寿命で信頼性の高い車両が提供される。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の第1は、合金表面上の不動態層を改質した高耐食性層を有する集電体を含む、非水系二次電池である。
不動態層とは、金属表面に形成される酸化被膜を指す。ステンレス鋼の場合、ステンレス鋼中に含有されるクロムやモリブデンが空気酸化し、ステンレス鋼表面に不動態層が形成される。したがって、特に処理をしない限り、ステンレス鋼の表面には不動態層が存在する。
電池内部に不純物として存在するHOの量が多いと、高温下では、電解質としてのLiPF、LiBF等のフッ素(F)を含むアニオンがHOと反応し腐食性のフッ化水素(HF)が発生する。発生したHFやハロゲンイオンが、不動態層を含む集電体の腐食を引き起こし、電池性能の低下を引き起こすと考えられる。本発明のように、例えば、合金表面上の不動態層中の酸素を他の元素に置換して不動態層を改質すると、詳細なメカニズムは不明であるが、分解により発生したHFに対して、集電体の耐食性が向上することが明らかとなった。
以下、本発明の第一の非水系二次電池の主な構成について、説明する。
[高耐食性層]
本発明でいう高耐食性層とは、合金表面上に存在する不動態層を改質したものを指す。改質の方法は特に限定されないが、例えば、合金表面上に存在する不動態層中の酸素を他の元素に置換する、すなわち、空気酸化によって合金表面に形成される酸化被膜に元々含まれる元素と異なる元素を外部から導入し、不動態層を改質したものが挙げられる。不動態層中の酸素は、好ましくは、不動態層の最外層に配置される酸素である。
集電体の耐食性が抑制され、電池の耐熱性が向上することから、上記他の元素(異なる元素)は、フッ素、炭素および窒素からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。さらに、これらのうち、集電体の耐食性向上、電池の耐熱性向上により一層優れることから、高耐食性層には、フッ素、炭素および窒素を2種以上を組み合わせて含むことが好ましい。
なお、高耐食性層中にフッ素、炭素および窒素が含まれているかどうかは、X線光電子分光法(XPS)またはオージェ電子分光分析(AES)によって、容易に分析することができる。
合金がステンレス鋼の場合、高耐食性層中、Crに対するフッ素、炭素および窒素合計の原子比は、0.2〜2であることが好ましい。
高耐食性層の厚さは、150nm以下であることが好ましく、0.5〜150nmであることがより好ましく、1〜100nmであることがさらに好ましく、1〜50nmであることが特に好ましい。かような範囲の厚さであれば、表面の耐食性が維持され、電極と集電体間の抵抗上昇を抑えることが出来る。
高耐食性層は、集電体の全面に存在する必要はないが、集電体が活物質層と接している部分において少なくとも高耐食性層が存在していることが好ましい。孔食は、活物質層と接する部分において、進行しやすいためである。
孔食は正極活物質層側で主に進行するために、本発明の高耐食性層は、正極活物質層と接する側に少なくとも配置されていることが好ましい。すなわち、双極型ではない非水系二次電池では、少なくとも正極集電体が、高耐食性層を有していることが好ましく、双極型非水系二次電池では、正極活物質層と合金との間に少なくとも高耐食性層が存在することが好ましい。かような形態は、コスト面でも有利である。しかしながら、かような形態に限定されるものではなく、双極型ではない非水系二次電池では、正極および負極集電体が、高耐食性層を有していてもよいし、双極型非水系二次電池では、集電体の両面に高耐食性層が存在していてもよい。
[集電体]
本発明の正極、負極の少なくとも一方の集電体は合金からなる。
用いることができる合金は特に限定されず、鉄基合金系(ステンレス鋼など)、ニッケル基合金系(ハステロイ(登録商標)、インコロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)など)、アルミ基合金系(1000〜7000番、アルミニウム黄銅など)、またはチタン基合金系などが挙げられる。中でも、低コスト化、軽量化が可能となるため、ステンレス鋼を用いることが好ましい。ステンレス鋼としては、オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系、析出硬化系などが挙げられる。オーステナイト系としては、SUS201、SUS202、SUS301、SUS302、SUS303、SUS304、SUS305、SUS316、SUS317が挙げられる。オーステナイト・フェライト系としては、SUS329J1が挙げられる。マルテンサイト系としては、SUS403、SUS420が挙げられる。フェライト系としては、SUS405、SUS430、SUS430LXが挙げられる。析出硬化系としては、SUS630が挙げられる。中でも、SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレスを用いることがより好ましい。
上記ステンレス鋼のうち、孔食指数は10以上であることが好ましく、10〜50であることがより好ましく、20〜50であることがさらに好ましい。孔食指数は、耐食性の指標であり、高いほど耐食性が高い。本発明において、孔食指数は、以下の計算式によって算出される。
Figure 2008293716
ステンレス鋼において、クロムとモリブデン及び窒素の含有が耐食性に対し非常に効果があることは知られている。そのため、これらの含有量から導かれる孔食指数が耐食性の指標となっている。これはクロムやモリブデンが空気中の酸素や水分と反応して酸化物や水酸化物の不動態層をステンレス鋼の表面に形成し、腐食の進行を抑制するためである。孔食指数が高いほど耐食は抑制されうるが、上述したように特にLiPF等の非水電解液の溶質に用いた電池においては、LiPFと電池内部に浸入した水分との反応により解離したフッ素イオンが、鋼の表面に形成された不動態層を局部的に破壊して局部腐食を引き起こし、電池劣化を加速的に引き起こす。また、クロムとモリブデンの添加量を増量することで耐食性の向上は図れるが、材料硬度が高まり加工性の悪化を招いたり、コストアップに繋がるという問題がある。本発明は、表面の不動態層を改質して耐食性を向上させるため、ある程度の孔食指数があるステンレス鋼であれば、特に孔食指数が非常に高いステンレス鋼を用いなくとも耐食性の向上が図れる。
集電体の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは10〜20μmである。
[高耐食性層の製造方法]
高耐食性層の製造方法、すなわち、合金表面上の不動態層の改質方法は、特に限定されず、例えば、従来公知の拡散浸透法によって、表面の元素を改質する方法で行われる。
フッ素を不動態層に導入する方法としては、フッ素系ガス雰囲気下、加熱状態で合金を保持する方法(例えば、特開平9−249959号公報)が挙げられる。本発明において好適であるフッ素系ガス雰囲気下、加熱状態で合金を保持する方法(フッ素化処理)を詳しく述べる。フッ素系ガスとしては、フッ素、三フッ化塩素、三フッ化窒素などの単一ガス、またはこれらの混合ガスが挙げられる。これらのフッ素系ガスは、場合によっては、キャリヤガスとして不活性ガスであるアルゴン、水素、ヘリウムなどの単一ガスまたはこれらの混合ガスと混合される。混合ガスの場合、フッ素系ガスの濃度は、10〜50体積%であることが好ましい。加熱温度は、好ましくは200〜600℃、より好ましくは400〜600℃である。加熱時間は、好ましくは10〜90分、より好ましくは20〜60分である。
窒素を不動態層に導入する方法としては、従来公知の方法を用いることができるが、具体的には窒化処理、イオン窒化などが挙げられる。窒化処理としては、ガス窒化、プラズマ窒化が挙げられる。本発明において好適であるガス窒化を詳しく述べる。ガス窒化とは、窒素系ガス雰囲気下、加熱状態で合金を保持する方法である。窒素系ガスとしては、窒素、アンモニアなどの単一ガスまたはこれらの混合ガスが挙げられる。これらの窒素系ガスは、場合によっては、キャリヤガスとして不活性ガスであるアルゴン、水素、ヘリウムなどの単一ガスまたはこれらの混合ガスと混合される。混合ガスの場合、窒素系ガスの濃度は、50〜100体積%であることが好ましい。加熱温度は、好ましくは450〜700℃、より好ましくは500〜600℃である。加熱時間は、好ましくは10〜200分、より好ましくは30〜60分である。
炭素を不動態層に導入する方法としては、従来公知の方法を用いることができるが、具体的には浸炭処理が挙げられる。浸炭処理としては、プラズマ浸炭(例えば、特開10−330906号公報)、ガス浸炭、真空浸炭が挙げられる。本発明において好適であるプラズマ浸炭法を詳しく述べる。プラズマ浸炭法とは、空引きした後、炭化水素系ガスを注入し、高電圧・加熱下で、グロー放電によってガスをプラズマ化して浸炭を行う方法である。炭化水素系ガスとしては、メタン、エタン、プロパン、ブタンなどの単一ガスまたはこれらの混合ガスが挙げられるが、好ましくはメタンガスである。これらの炭化水素系ガスは、場合によっては、キャリヤガスとして不活性ガスであるアルゴン、水素、ヘリウムなどの単一ガスまたはこれらの混合ガスと混合される。混合ガスの場合、炭化水素系ガスの濃度は、0〜100体積%であることが好ましい。浸炭処理の温度は、好ましくは300〜800℃、より好ましくは400〜700℃である。浸炭処理時間は、好ましくは10〜120分、より好ましくは30〜60分である。浸炭処理は公知のプラズマ処理装置を用いて行うことができる。
上記、フッ素化処理、窒化処理、浸炭処理などを行った後、公知の方法で焼入れ・焼き戻しが通常行われる。
[活物質層]
活物質層は、活物質を必須に含む。
正極活物質としては、LiMn、LiCoO、LiNiO、LiFePO、LiCo0.5Ni0.5、LiNi0.7Co0.2Mn0.1などのリチウム含有遷移金属酸化物;MnOなどのリチウムを含有していない金属酸化物などが挙げられる。好ましくは、容量、出力特性に優れることから、リチウム含有遷移金属酸化物である。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。またこの他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
負極活物質としては、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛系炭素材料などの結晶性炭素材やカーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボン等の非結晶炭素材等の炭素材料;LiTiなどのリチウム遷移金属複合酸化物;シリコン、スズ、アルミニウム、亜鉛など、リチウムと金属間化合物をする金属などが上げられる。好ましくは、容量、出力特性に優れることから、炭素材料、またはリチウム遷移金属複合酸化物である。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。またこの他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質、またはリチウムと合金化して体積が増加する材料であれば、制限なく用いることができる。
活物質の平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは0.01〜100μmであり、より好ましくは1〜50μmである。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、粒子の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を意味するものとし、「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
活物質層は、活物質の他、導電助剤、バインダー、電解質等が含まれうる。
バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)およびCMC(カルボキシメチルセルロース)、アクリロニトリル等の高分子材料が挙げられる。
導電助剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料;金属粉等が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
電解質としては、液体電解質(電解液)、ポリマー電解質(全固体型電解質、ゲルポリマー電解質)などが挙げられる。中でも、全固体型電解質またはゲルポリマー電解質を用いることが好ましい。電解質として全固体型電解質またはゲルポリマー電解質を用いることで電解質の流動性がなくなり、集電体への電解質の流出がなくなり各層間のイオン伝導性を遮断することが可能になるからである。
ポリマー電解質は、イオン伝導性ポリマーから構成され、イオン伝導性を示すのであれば材料は限定されない。優れた機械的強度を発現させることが可能である点で、重合性のイオン伝導性ポリマーが、熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合などにより架橋されてなるものが好適に用いられる。
ポリマー電解質としては、全固体型電解質、およびゲルポリマー電解質が挙げられる。
全固体型電解質としては、特に限定されないが、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体などが挙げられる。
また、ゲルポリマー電解質とは、有機ポリマーと電解液の混合物である。ゲル電解質に用いられるポリマーには、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、PVdF−HFP(ヘキサフルオロプロピレン)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ポリフッ化ビリニデン(PVdF)、およびポリメチルメタクリレート(PMMA)が用いられ、ジメチルカーボネート(DMC)などの有機溶剤などが可塑剤として加えられる。
電解液に用いられる電解質塩としては、例えば、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SOなどのリチウム塩が挙げられる。また、溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)などのカーボネート類などが挙げられる。
活物質層の厚さは、特に限定されず、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視等)、イオン伝導性などを考慮して決定すべきである。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、1〜100μm程度である。
本発明の非水系二次電池は、上記以外の電池を構成する部材、構造や接続形態等、特に制限されるものではなく、従来公知の形態を用いることができる。例えば、電池の構造としては、積層型(扁平型)電池、捲回型(円筒型)電池など、が挙げられる。好ましい構造は、電極構造を容易に変更できることから、積層型電池である。
また、電池内の電気的な接続形態(電極構造)としては、内部直列接続(双極型)、内部並列接続が挙げられる。好ましい接続形態は、双極型である。双極型は同一集電体上に正極・負極を備えるため、孔食による液絡の発生が単電池間の短絡に繋がるため、孔食は特に顕著な問題となる。したがって、本発明の集電体を用いることにより、長期試験において発生する、集電体への孔食や腐食による劣化を解決しうる。
参考までに、双極型二次電池の一実施形態を示す断面図を図1に示す。
図1に示す本実施形態の双極型非水系二次電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の電池要素21が、外装材であるラミネートシート29の内部に封止された構造を有する。電池要素21は、正極活物質層13と、負極活物質層15とが集電体11のそれぞれの面に形成された双極型電極を複数個有する。各双極型電極は、電解質層17を介して積層されて電池要素21を形成する。この際、一の双極型電極の正極活物質層13と前記一の双極型電極に隣接する他の双極型電極の負極活物質層15とが電解質層17を介して向き合うように、各双極型電極および電解質層17が積層されている。なお、電解質層17が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層17にセパレータを用いてもよい。
そして、隣接する正極活物質層13、電解質層17、および負極活物質層15は、一つの単電池層19を構成する。従って、双極型電池10は、単電池層19が積層されてなる構成を有するともいえる。また、単電池層19の外周には、隣接する集電体11間を絶縁するための絶縁層31が設けられている。なお、電池要素21の最外層に位置する集電体(最外層集電体)(11a、11b)には、片面のみに、正極活物質層13(正極側最外層集電体11a)または負極活物質層15(負極側最外層集電体11b)のいずれか一方が形成されている。
さらに、図1に示す双極型電池10では、正極側最外層集電体11aが延長されて正極端子25とされ、外装材29から導出している。一方、負極側最外層集電体11bが延長されて負極端子27とされ、同様にラミネートシート29から導出している。
セパレータ、電極端子、外装材は、従来公知のものを用いることができるが、以下簡単に各部材について説明する。
[セパレータ]
セパレータは、非水系二次電池に通常用いられるセパレータを用いることができ、微多孔膜セパレータおよび不織布セパレータのいずれも利用することができる。
微多孔膜セパレータとしては、例えば、電解質を吸収保持するポリマーからなる多孔性シートを用いることができる。ポリマーの材質としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PP/PE/PPの3層構造をした積層体、ポリイミドなどが挙げられる。
不織布セパレータとしては、例えば、繊維を絡めてシート化したものを用いることができる。また、加熱によって繊維同士を融着することにより得られるスパンボンドなども用いることができる。すなわち、繊維を適当な方法でウェブ(薄綿)状またはマット状に配列させ、適当な接着剤あるいは繊維自身の融着力により接合して作ったシート状のものであればよい。使用する繊維としては、特に制限されるものではなく、例えば、綿、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリイミド、アラミドなど従来公知のものを用いることができる。これらは、使用目的(電解質層に要求される機械強度など)に応じて、単独または混合して用いる。
[電極端子]
電極端子の材質は、特に制限されず、非水系二次電池用の電極端子として従来用いられている公知の材質が用いられうる。例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等が例示される。高導電性端子により少なくとも正極および負極末端極の電極投影面すべてを覆うことが好ましい。最外装の電流取り出し部を低抵抗化することで面方向の電流取り出しにおいて低抵抗化が可能となり、電池が高出力化する。高導電性端子に用いられる材質としては、アルミニウムやステンレスなどが挙げられる。
[外装材]
外装材としては特に制限されず、従来公知の外装材が用いられうる。自動車の熱源による熱、あるいは高負荷による電池の自己発熱による熱を容易に冷却可能な点、および低温始動時に自動車の熱源から効率よく熱を伝え、電池内部を迅速に電池動作温度まで加熱しうる点で、好ましくは、熱伝導性に優れた高分子−金属複合ラミネートシート等が用いられうる。また、ラミネート内部を大気圧よりも減圧下におくことで、前記電池要素間あるいは電池要素−電極端子間の接触を大気圧により行うことが可能になり、さらに接触抵抗を下げることが可能になる。
本発明の非水系二次電池は、特別な手法を用いることなく、従来公知の知見を適宜参照することにより製造可能である。
本発明の非水系二次電池としては、非水電解質を用いる電池であれば、特に制限されるものではないが、実用性の観点から、リチウムイオン二次電池であることが好ましい。
(組電池)
本発明の第二は、本発明の第一の非水系二次電池を複数個、並列および/または直列に接続して、構成される組電池である。
組電池は、例えば、各双極型電池の正極端子および負極端子がバスバーを用いて接続されることにより、各双極型電池を接続し、さらに、組電池の一の側面には、組電池全体の電極として、電極ターミナルを設けることによって作製される。
組電池を構成する複数個の非水系二次電池を接続する際の接続方法は特に制限されず、従来公知の手法が適宜採用されうる。例えば、超音波溶接、スポット溶接などの溶接を用いる手法や、リベット、カシメなどを用いて固定する手法が採用されうる。かような接続方法によれば、組電池の長期信頼性が向上しうる。
本発明の組電池によれば、第一の非水系二次電池を用いて組電池化することで、容量特性が充分に確保されつつ、高出力条件下においても充分な出力を発揮しうる組電池が提供されうる。
なお、組電池を構成する非水系二次電池の接続は、複数個全て並列に接続してもよく、また、複数個全て直列に接続してもよく、さらに、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
(車両)
本発明の第三は、本発明の第一の非水系二次電池、または本発明の第二の組電池をモータ駆動用電源として搭載する車両である。本発明の第一の非水系二次電池、または本発明の第二の組電池は、安全性に優れるため、車両用途に適している。非水系二次電池または組電池をモータ用電源として用いる車両としては、例えば、ガソリンを用いない完全電気自動車、シリーズハイブリッド自動車やパラレルハイブリッド自動車などのハイブリッド自動車、および燃料電池自動車などの、車輪をモータによって駆動する自動車、さらには電車が挙げられる。
参考までに、図2に、組電池40を搭載する自動車50の概略図を示す。
以上のように、本発明の幾つかの好適な実施形態について示したが、本発明は、以上の実施形態に限られるものではなく、当業者によって種々の変更、省略、および追加が可能である。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1)双極型二次電池
(1)集電体の作製
化学組成(18Cr−8Ni)のステンレス鋼(孔食指数:18)(厚さ20μm)を、アルコールにより脱脂洗浄後、塩酸からなる酸性水溶液中で、30秒間、弱エッチングした。
次に、300℃の反応炉中にフッ素ガスを導入し、15分間、3×10Paでフッ素化を行った。その後、300℃に維持したまま不活性ガスであるアルゴンを導入し、30分間の熱処理を行った。
X線光電子分光法(XPS)によるステンレス鋼の表面分析を行った結果、フッ素に起因するピークを確認した。
集電体表面の構造はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。断面試料はFIB(収束イオンビーム)により作製した。分析の結果、表面の凹凸は見られるものの、高耐食性層の厚さは1〜50nmの範囲であった。
(2)正極の作製
正極活物質として、LiMn(平均粒子径20μm)(85wt%)、導電助剤として、アセチレンブラック(5wt%)、バインダーとして、PVdF(10wt%)を混合し、前記混合物に対して、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えて十分に撹拌してスラリーを調製した。(1)で作製した集電体の片面に上記のスラリーを塗布し、乾燥させた。乾燥後の正極活物質層の厚さは、20μmであった。
(3)負極の作製
負極活物質として、ハードカーボン(平均粒子径20μm)(85wt%)、導電助剤として、アセチレンブラック(5wt%)、バインダーとして、PVdF(10wt%)を混合し、前記混合物に対して、溶媒としてNMPを加えて十分に撹拌してスラリーを調製した。
(2)で得た片面正極塗布した集電体の反対側に上記スラリーを塗布し、乾燥させることで合金系集電体の片面に正極、片側に負面が塗布された双極型電極が完成した。乾燥後の負極活物質層の厚さは、25μmであった。
この双極型電極に加熱ロールプレスを加え、加熱プレスを行う。
その後、作製した双極型電極を140×90mmに切断し、電極の周辺部10mmから活物質層を除き、120×70mmの活物質層とその周辺部に10mmのシールしろを作製した。
(4)電解質の含浸
電解液としてPC−EC 1.0M LiPF(90wt%)、ホストポリマーとしてHFPコポリマーを10%含むPVdF−HFP(10wt%)を混合し、前記混合物に対して、溶媒としてDMCを加えて十分に撹拌しゲル電解質を得た。この電解質を両面の正極、負極電極に塗布しDMCを乾燥させることでゲル電解質を電極に含浸させた。
(5)ゲルポリマー電解質層の作製
ポリプロピレン製の多孔質フィルムセパレータ(厚さ20μm)の両面に、前記ゲル電解質を塗布しDMCを乾燥させることでゲルポリマー電解質層を得た。
(6)双極型二次電池の作製
(4)で得られた双極型電極の正極上に(5)で得られたゲルポリマー電解質層をのせ、その周りに幅12mmのPE製フィルムをおきシール材とした。このような双極型電極を3層積層したのちにシール部を上下からプレス(プレス条件:0.2MPa、160℃、5s)をかけ融着し各層をシールした。
双極型電池要素の投影面全体を覆うことのできる130mm×80mmの100μmのAl板の一部が電池投影面外部まで伸びている部分がある強電端子を作製した。この端子で双極型電池要素を挟み込み、これらを覆うようにアルミラミネートで真空密封し、双極型電池要素全体を大気圧で両面を押すことにより加圧され強電端子−電池要素間の接触が高められた双極型電池が完成した。
(実施例2)双極型二次電池
(1)集電体の作製
化学組成(18Cr−8Ni)のステンレス鋼(孔食指数:18)(厚み20μm)を、アルコールにより脱脂洗浄後、塩酸からなる酸性水溶液中で、30秒間、弱エッチングした。
次に、プラズマ処理装置を用いて、ステンレス鋼のプラズマ浸炭処理を行った。処理条件としては、導入ガスをメタンガスとし、ガス圧力を1Torr、処理温度850℃とし30分間の処理を行った。その後、不活性ガスであるアルゴンを導入し、常温まで冷却した。
X線光電子分光法(XPS)によるステンレス鋼の表面分析を行った結果、炭素に起因するピークを確認した。
集電体表面の構造はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。断面試料はFIB(収束イオンビーム)により作製した。分析の結果、表面の凹凸は見られるものの、高耐食性層の厚さは1〜30nmの範囲であった。
(2)双極型二次電池の作製
正極の作製、負極の作製、電解質の含浸、ゲルポリマー電解質層の作製、双極型二次電池の作製は、実施例1の(1)〜(6)と同様に行い、双極型二次電池を作製した。
(実施例3)双極型二次電池
(1)集電体の作製
化学組成(18Cr−8Ni)のステンレス鋼(孔食指数:18)(厚み20μm)を、アルコールにより脱脂洗浄後、塩酸からなる酸性水溶液中で、30秒間、弱エッチングした。
次に、500℃の反応炉中にNHガスを導入し、1時間常圧で窒化処理を行った。その後、250℃に維持したまま不活性ガスであるアルゴンを導入し、30分間の熱処理を行った。
X線光電子分光法(XPS)によるステンレス鋼の表面分析を行った結果、窒素に起因するピークを確認した。
集電体表面の構造はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。断面試料はFIB(収束イオンビーム)により作製した。分析の結果、表面の凹凸は見られるものの、高耐食性層の厚さは1〜50nmの範囲であった。
(2)双極型二次電池の作製
正極の作製、負極の作製、電解質の含浸、ゲルポリマー電解質層の作製、双極型二次電池の作製は、実施例1の(1)〜(6)と同様に行い、双極型二次電池を作製した。
(実施例4)双極型二次電池
(1)集電体の作製
化学組成(17Cr−12Ni−2Mo)のステンレス鋼(孔食指数:24)を用いたこと以外は、実施例1と同様にステンレス鋼のフッ素化を行った。
X線光電子分光法(XPS)によるステンレス鋼の表面分析を行った結果、フッ素に起因するピークを確認した。
集電体表面の構造はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。断面試料はFIB(収束イオンビーム)により作製した。分析の結果、表面の凹凸は見られるものの、高耐食性層の厚さは1〜50nmの範囲であった。
(2)双極型二次電池の作製
正極の作製、負極の作製、電解質の含浸、ゲルポリマー電解質層の作製、双極型二次電池の作製は、実施例1の(1)〜(6)と同様に行い、双極型二次電池を作製した。
(実施例5)双極型二次電池
(1)集電体の作製
化学組成(17Cr−12Ni−2Mo)のステンレス鋼(孔食指数:24)を用いたこと以外は、実施例2と同様にステンレス鋼の炭素化を行った。
X線光電子分光法(XPS)によるステンレス鋼の表面分析を行った結果、炭素に起因するピークを確認した。
集電体表面の構造はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。断面試料はFIB(収束イオンビーム)により作製した。分析の結果、表面の凹凸は見られるものの、高耐食性層の厚さは1〜30nmの範囲であった。
(2)双極型二次電池の作製
正極の作製、負極の作製、電解質の含浸、ゲルポリマー電解質層の作製、双極型二次電池の作製は、実施例1の(1)〜(6)と同様に行い、双極型二次電池を作製した。
(実施例6)双極型二次電池
(1)集電体の作製
化学組成化学組成(17Cr−12Ni−2Mo)のステンレス鋼(孔食指数:24)を用いたこと以外は、実施例3と同様にステンレス鋼の窒化を行った。
X線光電子分光法(XPS)によるステンレス鋼の表面分析を行った結果、窒素に起因するピークを確認した。
集電体表面の構造はTEM(透過型電子顕微鏡)により観察した。断面試料はFIB(収束イオンビーム)により作製した。分析の結果、表面の凹凸は見られるものの、高耐食性層の厚さは1〜60nmの範囲であった。
(2)双極型二次電池の作製
正極の作製、負極の作製、電解質の含浸、ゲルポリマー電解質層の作製、双極型二次電池の作製は、実施例1の(1)〜(6)と同様に行い、双極型二次電池を作製した。
(比較例1)双極型二次電池
化学組成(18Cr−8Ni)のステンレス鋼(孔食指数:18)(未処理)を集電体として用いたこと以外は、実施例1と同様に、双極型二次電池を作製した。
(比較例2)双極型二次電池
化学組成(17Cr−12Ni−2Mo)のステンレス鋼(孔食指数:24)(未処理)を集電体として用いたこと以外は、実施例1と同様に、双極型二次電池を作製した。
(評価例1)
実施例1〜6および比較例1、2の双極型二次電池の充放電性能試験は、60℃に保持した恒温槽において、電池温度を60℃とした後、性能試験を行った。充電は1CAの電流レートで12.6Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧(CV)で、あわせて3時間充電した。性能試験は、電池電圧をモニターすることで高温耐久試験を行った。
電池の評価基準は劣化や腐食などで電圧が低下し、総電圧が5Vをきったところで電池寿命と判断した。表1および図3は、各電池の保存可能日数をまとめたものである。
Figure 2008293716
表1および図3から、表面改質を施していない比較例1および2と実施例1〜6とを比較すると、実施例は保存日数が大幅に向上した。また、比較例1および2の表面改質を施していない電池に関しては解体調査を行ったところ、集電体に明らかな孔食が確認された。
(実施例7)非水系二次電池
(1)集電体の作製
実施例1(1)と同様に集電体を作製した。
(2)正極の作製
正極活物質として、LiMn(平均粒子径20μm)(85wt%)、導電助剤として、アセチレンブラック(5wt%)、バインダーとして、PVdF(10wt%)を混合し、前記混合物に対して、溶媒としてNMPを加えて十分に撹拌してスラリーを調製した。(1)で作製した集電体の片面に上記のスラリーを塗布し、乾燥させることで正極電極を作製した。乾燥後の正極活物質層の厚さは、20μmであった。
(3)負極の作製
負極活物質として、ハードカーボン(平均粒子径20μm)(85wt%)、導電助剤として、アセチレンブラック(5wt%)、バインダーとして、PVdF(10wt%)を混合し、前記混合物に対して、溶媒としてNMPを加えて十分に撹拌してスラリーを調製した。(1)で作製した正極とは別のもう一枚の集電体に負極スラリーを片面に塗布し、乾燥させることで負極電極を作製した。乾燥後の負極活物質層の厚さは、25μmであった。
(4)非水系二次電池の作製
正負極に加熱ロールプレスを加え、加熱プレスを行う。
その後、正負極を90×90mmに切断し、正極と負極を95×95mmのセパレータ(ポリオレフィン微多孔膜20μm)を介して貼り合せた。
正極と負極それぞれに端子を溶接し、アルミラミネートに電解液(PC+EC+DEC(1:1:2) 1M LiPF)ともに密封して単電池を完成させた。
(実施例8)非水系二次電池
(1)集電体の作製
実施例2(1)と同様に集電体を作製した。
(2)非水系二次電池の作製
実施例7(2)〜(4)と同様にして、単電池を作製した。
(実施例9)非水系二次電池
(1)集電体の作製
実施例3(1)と同様に集電体を作製した。
(2)非水系二次電池の作製
実施例7(2)〜(4)と同様にして、単電池を作製した。
(実施例10)非水系二次電池
(1)集電体の作製
実施例4(1)と同様に集電体を作製した。
(2)非水系二次電池の作製
実施例7(2)〜(4)と同様にして、単電池を作製した。
(実施例11)非水系二次電池
(1)集電体の作製
実施例5(1)と同様に集電体を作製した。
(2)非水系二次電池の作製
実施例7(2)〜(4)と同様にして、単電池を作製した。
(実施例12)非水系二次電池
(1)集電体の作製
実施例6(1)と同様に集電体を作製した。
(2)非水系二次電池の作製
実施例7(2)〜(4)と同様にして、単電池を作製した。
(比較例3)非水系二次電池
化学組成(18Cr−8Ni)のステンレス鋼(孔食指数:18)(未処理)を集電体として用いたこと以外は、実施例7と同様に、単電池を作製した。
(比較例4)非水系二次電池
化学組成(17Cr−12Ni−2Mo)のステンレス鋼(孔食指数:24)(未処理)を集電体として用いたこと以外は、実施例7と同様に、単電池を作製した。
(評価例2)
実施例7〜12および比較例3、4の単電池の充放電性能試験は、60℃に保持した恒温槽において、電池温度を60℃とした後、性能試験を行った。充電は1CAの電流レートで4.2Vまで定電流充電(CC)し、その後定電圧(CV)で、あわせて3時間充電した。その後、10分間休止時間を設けた後、1CAの電流レートで2.5Vまで放電を行い、その後に10分間の休止時間を設けた。これらを1サイクルとし、充放電試験を実施した。
表2および図4は、各サイクルの放電容量を充電容量で割った値が、0.5を下回ったサイクル数を示している。
Figure 2008293716
表2および図4から、表面改質を施していない比較例3および4と実施例7〜12を比較すると、実施例は電池特性が大幅に向上した。また、比較例3および4の表面改質を施していない電池に関しては解体調査を行ったところ、集電体に明らかな孔食が確認された。
本発明の双極型二次電池の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の組電池を搭載する自動車の概略図である。 評価例1の結果を示す図である。 評価例2の結果を示す図である。
符号の説明
10 双極型電池、
11 集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
19 単電池層、
21 電池要素、
25 正極端子、
27 負極端子、
29 外装材、
31 絶縁層、
40 組電池、
50 自動車。

Claims (10)

  1. 合金表面上の不動態層を改質した高耐食性層を表面に有する集電体を含む、非水系二次電池。
  2. 前記高耐食性層が、前記不動態層中の酸素を、フッ素、炭素および窒素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素で置換されてなる層である、請求項1に記載の非水系二次電池。
  3. 前記高耐食性層の厚みが、150nm以下である、請求項1または2に記載の非水系二次電池。
  4. 前記合金がステンレス鋼である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系二次電池。
  5. 前記ステンレス鋼の孔食指数が10以上である、請求項4に記載の非水系二次電池。
  6. 前記高耐食性層は、正極活物質層と接する側に配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水系二次電池。
  7. 前記高耐食性層が、フッ素、炭素および窒素からなる群から選ばれる2種以上を含む、請求項2〜6のいずれか1項に記載の非水系二次電池。
  8. 双極型非水系二次電池である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水系二次電池。
  9. 請求項1〜8の電池を複数個接続して構成した組電池。
  10. 請求項1〜8の電池または請求項9に記載の組電池を駆動用電源として搭載した車両。
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