JP2008293406A - 分析装置管理システム及びサーバ管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスタデータを修正するための作業時間の制限を少なくし、作業負担を軽減する。
【解決手段】管理システム2は、クライアント管理装置4と、サーバ管理装置5とを備える。サーバ管理装置5は、送信用マスタデータ11C及び修正用マスタデータ11Bを記憶する第1記憶部51と、送信用マスタデータ11Cの内容を修正用マスタデータ11Bの内容に変更する第1変更手段と、送信用マスタデータ11Bをクライアント管理装置4へ送信するためのマスタデータ送信手段54とを備える。クライアント管理装置4は、運用マスタデータ11Aを記憶する第2記憶部と、運用マスタデータ11Aの内容をサーバ管理装置5から送信された送信用マスタデータ11Cの内容に変更する第2変更手段とを備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、血液や尿等の検体を分析する分析装置を管理する分析装置管理システム、及び、この管理システムに用いることができるサーバ管理装置に関する。
近年、大病院等に設置されている検査室では、医師からの検査依頼の受付から分析装置による検査の実施、検査結果の報告等をコンピュータによってシステム化した管理システムが導入されつつある。
このような管理システムには、サーバコンピュータと複数台のクライアントコンピュータとからなるクライアント/サーバ型システムによって構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。この場合、クライアントコンピュータは、分析装置に対して検査の指示情報を送信したり、分析装置から検査結果を受信したりすることによって分析装置を管理している。一方、サーバコンピュータは、クライアントコンピュータで使用される各種データ等を格納し、必要に応じて当該データ等をクライアントコンピュータに提供する。また、サーバコンピュータは、各クライアントコンピュータから分析結果を収集し、診療側に対して検査結果の報告等を行う。
クライアントコンピュータには、分析装置の管理に使用される設定情報が登録された種々のマスタデータが記憶され、クライアントコンピュータは、これらのマスタデータを参照しながら分析装置の管理を行っている。例えば、マスタデータには、「検査項目マスタ」と呼ばれるものがあり、この検査項目マスタには、分析装置によって行われる検査項目名や項目コード、検査材料、結果形式等のパラメータや定義情報が互いに対応づけられた状態で登録されている。そして、クライアントコンピュータは、検査依頼に応じて検査項目マスタに登録された情報を用いて分析装置に指示を与え、また検査項目マスタに登録された情報を用いて分析装置の分析結果の加工等を行っている。
前記管理システムでは、分析装置による分析内容が変更されたり、新たな分析装置が追加されたりした場合にマスタデータの内容を修正する必要が生じる。また、マスタデータの修正は、全てのクライアントコンピュータのマスタデータに反映させる必要がある。従来、このようなマスタデータの修正や、各クライアントコンピュータへの修正内容の反映は、例えば次のような方法で行われていた。
まず、クライアントコンピュータとサーバコンピュータとのそれぞれにマスタデータを記憶しておき、マスタデータの修正作業を、サーバコンピュータに記憶してあるマスタデータに対して行う。また、クライアントコンピュータには、再起動時にサーバコンピュータから修正されたマスタデータを自動的にダウンロードするとともに、この修正されたマスタデータをクライアントコンピュータのマスタデータにコピーするプログラムを予め組み込んでおく。
そして、修正内容を適用する日に、全てのクライアントコンピュータを手動で再起動させ、前記プログラムによってサーバコンピュータのマスタデータに行った修正内容を全てのクライアントコンピュータのマスタデータに適用する。
特開平11−142411号公報
しかしながら、前述の方法には以下の問題がある。
第1に、修正されたマスタデータを適用する日を前もってオペレータに通知しておき、適用日にクライアントコンピュータを必ず再起動させる必要がある。管理システムを導入している施設には、一日の業務終了時にクライアントコンピュータの電源を落とし、次の日の業務開始時にクライアントコンピュータを起動するように運用している施設と、クライアントコンピュータの電源を落とすことなく24時間体制で運用している施設とがある。前者の場合、クライアントコンピュータは毎日起動されるため、修正されたマスタデータを適用することができるが、後者の場合、修正されたマスタデータの適用日に必ずクライアントコンピュータを手動で再起動させるように徹底しなければならない。一部のクライアントコンピュータで再起動を忘れると、他のクライアントコンピュータとの間でマスタデータの不整合が生じ、分析装置の管理上問題となる。
第2に、一日の業務終了時にクライアントコンピュータの電源を落とすように運用をしている施設では、修正されたマスタデータを適用する日の前日にクライアントコンピュータを起動してから、適用日当日にクライアントコンピュータを起動するまでの約24時間の間に、サーバコンピュータのマスタデータを修正しなければならない。そのため、マスタデータを修正するための時間が極めて制限され、特に修正量が多い場合には、作業者は多大な負担を強いられていた。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、マスタデータを修正するための作業時間の制限を少なくし、作業者に対する負担を軽減することができる分析装置管理システム及びサーバ管理装置を提供することを目的とする。また、マスタデータの修正内容を確実にクライアントコンピュータに適用させることができる分析装置管理システム及びサーバ管理装置を提供することを目的とする。
本発明の分析装置管理システムは、検体の分析を行う分析装置と通信可能に接続されており且つ前記分析装置を管理するクライアント管理装置と、このクライアント管理装置に通信可能に接続されたサーバ管理装置と、を備え、
前記サーバ管理装置は、前記分析装置の管理に使用される設定情報を含み且つ前記クライアント管理装置への送信に用いられる送信用マスタデータと、前記設定情報を含み且つこの設定情報の修正に用いられる修正用マスタデータとを記憶する第1記憶部と、前記クライアント管理装置との間で通信を行う第1通信部と、前記送信用マスタデータの内容を修正用マスタデータの内容に変更する第1変更手段と、前記送信用マスタデータを前記クライアント管理装置へ送信するように前記第1通信部を制御するマスタデータ送信手段と、を備え、
前記クライアント管理装置は、前記設定情報を含み且つ分析装置の管理に使用される運用マスタデータを記憶する第2記憶部と、前記サーバ管理装置との間で通信を行うとともに、前記第1通信部によって送信された前記送信用マスタデータを受信する第2通信部と、前記運用マスタデータの内容を、前記第2通信部によって受信された前記送信用マスタデータの内容に変更する第2変更手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明の分析装置管理システムでは、分析装置の管理に使用される運用マスタデータを修正する必要が生じた場合、まず、サーバ管理装置の第1記憶部に記憶してある修正用マスタデータを修正する。修正が終了したのち、第1変更手段によって送信用マスタデータの内容を修正用マスタデータの内容に変更し、修正用マスタデータに行った修正内容を送信用マスタデータに適用する。そして、マスタデータ送信手段によって送信用マスタデータをクライアント管理装置へ送信し、第2変更手段により、運用マスタデータの内容を送信用マスタデータの内容に変更することによって、修正用マスタデータに行った修正内容を運用マスタデータにも適用することができる。
修正用マスタデータに行った修正内容は、第1変更手段によって送信用マスタデータに適用されない限り、運用マスタデータにも適用されることはない。そのため、例えば、一日のある時刻に運用マスタデータの内容を送信用マスタデータの内容に変更する運用をしている場合であっても、当該時刻を跨いで修正用マスタデータの修正を行うことが可能となる。したがって、従来のように修正内容を適用する日前の限られた時間に修正作業を行う必要がなくなり、作業者の負担を軽減することができる。
前記サーバ管理装置は、前記第1記憶部に記憶されている修正用マスタデータを送信するように前記第1通信部を制御する第1修正用マスタデータ送信手段をさらに備えることができ、前記クライアント管理装置は、データの入力に用いられる入力部と、前記修正用マスタデータを修正するために、前記入力部による設定情報の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって受け付けられたデータに基づいて、前記第2通信部によって受信された前記修正用マスタデータを修正する修正手段と、前記修正手段によって修正された修正用マスタデータを送信するように前記第2通信部を制御する第2修正用マスタデータ送信手段とをさらに備えることができる。また、この場合、前記サーバ管理装置は、前記第1記憶部に記憶されている修正用マスタデータの内容を、前記第1通信部によって受信された前記修正用マスタデータの内容に変更する第3変更手段をさらに備えることができる。
前記クライアント管理装置は、前記送信用マスタデータの変更処理を前記第1変更手段に実行させるための指示を受け付ける実行指示受付手段と、前記実行指示受付手段によって前記送信用マスタデータの変更処理を前記第1変更手段に実行させるため指示を受け付けたときに、前記変更処理の実行を要求する変更要求データを送信するように前記第2通信部を制御する変更要求データ送信手段とをさらに備え、
前記第1変更手段は、前記第1通信部によって前記変更要求データが受信されたときに、前記変更処理を実行するように構成することができる。これにより、運用マスタデータへの修正内容の適用日に応じて、修正用マスタデータの修正内容を送信用マスタデータに適用することができる。
前記クライアント管理装置は、前記分析装置の管理に用いる日付情報を保持する日付情報保持部と、この日付情報保持部によって保持されている日付情報を変更する日付情報変更手段と、この日付情報変更手段が前記日付情報を変更するときに、前記サーバ管理装置へ前記送信用マスタデータを要求するための送信用マスタデータ要求情報を送信するように前記第2通信部を制御する送信用マスタデータ要求情報送信手段と、をさらに備えることができる。この場合、前記マスタデータ送信手段は、前記第1通信部によって前記送信用マスタデータ要求情報が受信されたときに、前記クライアント管理装置へ前記送信用マスタデータを送信するように前記第1通信部を制御することができる。
このような構成によって、クライアント管理装置が分析装置の管理に用いる日付(管理システム上の日付)を変更するタイミングに合わせて、運用マスタデータの内容を送信用マスタデータの内容に変更することができる。したがって、従来のように、クライアント管理装置を手動で再起動させるといった操作をオペレータに要求することが無く、確実に修正内容を運用マスタデータに適用することができる。
前記サーバ管理装置は、前記送信用マスタデータの作成時刻を示す第1作成時刻情報を前記クライアント管理装置へ送信するように、前記第1通信部を制御する作成時刻情報送信手段をさらに備えることができ、前記クライアント管理装置は、前記第2通信部によって受信された前記第1作成時刻情報と、前記運用マスタデータの作成時刻を示す第2作成時刻情報とを比較する比較手段をさらに備えることができる。この場合、前記送信用マスタデータ要求情報送信手段は、前記比較手段によって第1作成時刻情報と前記第2作成時刻情報とが異なる場合に、前記送信用マスタデータ要求情報を送信するように、前記第2通信部を制御することができる。
この構成によれば、送信用マスタデータの第1作成時刻情報と、運用マスタデータの第2作成時刻情報とを比較手段によって比較し、例えば前者の方が新しい場合のみ、送信用マスタデータをクライアント管理装置に送信し、第2変更手段により運用マスタデータの内容を送信用マスタの内容に変更することができる。これにより、不要な送信用マスタデータの送受信をなくし、管理システムへの負荷を軽減することができる。
また、本発明のサーバ管理装置は、検体の分析を行う分析装置を管理するクライアント管理装置に通信可能に接続されたサーバ管理装置であって、
前記分析装置の管理に使用される設定情報を含み且つ前記クライアント管理装置への送信に用いられる送信用マスタデータと、前記設定情報を含み且つこの設定情報の修正に用いられる修正用マスタデータとを記憶する第1記憶部と、前記クライアント管理装置との間で通信を行う第1通信部と、前記送信用マスタデータの内容を修正用マスタデータの内容に変更する第1変更手段と、前記送信用マスタデータを前記クライアント管理装置へ送信するように前記第1通信部を制御するマスタデータ送信手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、マスタデータを修正するための作業時間の制限を少なくし、作業者に対する負担を軽減することができる。また、修正用マスタデータの修正内容を確実にクライアントコンピュータの運用マスタデータに適用することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る分析装置管理システムを含む分析システムの構成を示す図である。以下、この図1を参照しつつ分析システム1の概要について説明する。
〔分析システムの概要〕
本実施の形態の分析システム1は、病院の検査室等に設置され、検体の分析を行う分析装置3と、分析装置3を管理する分析装置管理システム2(以下、単に「管理システム」という)とを備えている。管理システム2は、サーバ管理装置5とクライアント管理装置4とを備えたクライアント/サーバ型システムであり、図に示す例では、1台のサーバ管理装置5と複数台(3台)のクライアント管理装置4とが通信回線7を介してデータ通信可能に接続されている。
各クライアント管理装置4には、複数の分析装置3が接続されている。分析装置3としては、例えば、血球分析装置、尿中成分分析装置、免疫分析装置、生化学分析装置等の様々な種類の分析装置を用いることができる。そして、例えば、あるクライアント管理装置4には、血液を検体とする検査を行うための複数の分析装置3が接続され、あるクライアント管理装置4には、尿を検体とする検査を行うための複数の分析装置3が接続される、というように、1つのクライアント装置4に、同一の検体を用いる複数の分析装置3が接続されている。
また、クライアント管理装置4には、検体を収容する採取管に貼付される採取ラベルを印刷するラベルプリンタ(印刷装置)6が接続されている。
前記管理システム2は、病院のオーダリングシステム8と通信回線7を介して接続されている。医師は、患者に検査が必要であると判断すると、このオーダリングシステム8の端末に検査依頼(オーダ)を入力する。入力されたオーダは、オーダリングシステム8のホストコンピュータ9に登録される。管理システム2は、ホストコンピュータ9に登録されたオーダを受け付け、このオーダに基づいて分析装置3に指示を与え、検査を実行させる。さらに、管理システム2は、分析装置3により得られた分析結果を所定の形式に整え、オーダリングシステム8のホストコンピュータ9に登録することにより報告する機能を有する。
〔クライアント管理装置のハードウェア構成〕
クライアント管理装置4は、図2に示すように、制御部4aと、表示部4bと、キーボード4cとを含むコンピュータ401によって構成されている。制御部4aは、CPU401aと、ROM401b、RAM401c及びハードディスク401dからなる記憶装置と、読出装置401eと、入出力インタフェース401fと、通信インタフェース401gと、画像出力インタフェース401hとから主として構成されている。CPU401a、ROM401b、RAM401c、ハードディスク401d、読出装置401e、入出力インタフェース401f、通信インタフェース401g、及び画像出力インタフェース401hは、バス401iによって接続されている。
CPU401aは、ROM401bに記憶されているコンピュータプログラム及びRAM401cにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、ハードディスク401dにインストールされたアプリケーションプログラム404aをCPU401aが実行することにより、コンピュータ401がクライアント管理装置4として機能する。
ROM401bは、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROMなどによって構成されており、CPU401aに実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータなどが記録されている。
RAM401cは、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。RAM401cは、ROM401b及びハードディスク401dに記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU401aの作業領域として利用される。
ハードディスク401dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU401aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。本実施の形態では、分析装置3の管理に用いられるアプリケーションプログラム(管理プログラム)404aがこのハードディスク401dにインストールされている。また、ハードディスク401dには、分析装置3の管理に使用する各種設定情報を登録した種々のマスタデータ11Aが記憶されている。このアプリケーションプログラム404aによって実現されるクライアント管理装置4の機能やマスタデータ11Aの詳細については後述する。
読出装置401eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブなどによって構成されており、可搬型記録媒体404に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体404には、アプリケーションプログラム404aが格納されており、コンピュータ401がその可搬型記録媒体404からアプリケーションプログラム404aを読み出し、そのアプリケーションプログラム404aをハードディスク401dにインストールすることが可能である。
なお、前記アプリケーションプログラム404aは、可搬型記録媒体404によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ401と通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記アプリケーションプログラム404aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ401がアクセスして、そのアプリケーションプログラム404aをダウンロードし、これをハードディスク401dにインストールすることも可能である。
また、ハードディスク401dには、例えば、米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、アプリケーションプログラム404aは前記オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
入出力インタフェース401fは、例えば、USB、IEEE1394、RS−232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284などのパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェースなどから構成されている。入出力インタフェース401fには、コンピュータ401へのデータ入力を可能にするキーボード(入力部)4cが接続されている。また、入出力インタフェース401fのうち例えばパラレルインタフェースには、コンピュータ401の処理結果を出力するプリンタ(ラベルプリンタ)6が接続され、シリアルインタフェースには、分析システム1を構成する各分析装置3が接続されている。
通信インタフェース401gは、例えば、Ethernet(登録商標)インタフェースである。コンピュータ401は、その通信インタフェース401gにより、TCP/IPプロトコル等の所定の通信プロトコルを使用して他のコンピュータ(サーバ管理装置5やホストコンピュータ9)との間でデータの送受信が可能である。なお、この通信インタフェース401gを介して分析装置3を接続することも可能である。
画像出力インタフェース401hは、LCD又はCRTなどで構成された表示部4bに接続されており、CPU401aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部4bに出力するようになっている。表示部4bは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
〔サーバ管理装置のハードウェア構成〕
サーバ管理装置5は、図3に示すように、クライアント管理装置4と同様の構成を備えたコンピュータ501によって構成されている。すなわち、サーバ管理装置5は、制御部5aと、表示部5bと、キーボード5cとを含むコンピュータ501によって構成されている。制御部5aは、CPU501aと、ROM501b、RAM501c及びハードディスク501dからなる記憶装置と、読出装置501eと、入出力インタフェース501fと、通信インタフェース501gと、画像出力インタフェース501hとから主として構成され、これらは、バス501iによって接続されている。
ハードディスク501dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU401aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。本実施の形態では、分析装置3の管理に用いるアプリケーションプログラム(管理プログラム)504aがこのハードディスク501dにインストールされている。また、ハードディスク501dには、分析装置3の管理に使用する各種設定情報を登録した種々のマスタデータ11B,11Cが記憶されている。
画像出力インタフェース501hには、クライアント管理装置4と同様にLCD又はCRT等の表示部5bが接続され、入出力インタフェース501fには、キーボード(入力部)5cが接続されている。ただし、サーバ管理装置5の入出力インタフェース501fには、クライアント管理装置4のようにラベルプリンタ6や分析装置3は接続されていない。
通信インタフェース501gは、例えば、Ethernet(登録商標)インタフェースである。コンピュータ501は、その通信インタフェース501gにより、TCP/IPプロトコル等の所定の通信プロトコルを使用して他のコンピュータ(クライアント管理装置4やホストコンピュータ9)との間でデータの送受信が可能である。
制御部5aを構成する各要素のその他の詳細な構造やその基本的な機能は、前記クライアント管理装置4と同様であるため、詳細な説明は省略する。
〔マスタデータの内容〕
図2及び図3に示すように、マスタデータ11A〜11Cは、分析装置3の管理に使用する設定情報、例えば、検査に関する各種パラメータ、定義情報、分析装置3への指示情報等の様々な情報が登録されている。このマスタデータ11A〜11Cとしては、例えば、検査項目についての情報が登録された「検査項目マスタ」や、検査に使用する採取管に関する情報が登録された「採取管マスタ」、検査に必要な検体量に関する情報が登録された「検体量マスタ」等がある。
検査項目マスタには、分析システム1の各分析装置3によって行われる全ての検査項目について、検査項目名(例えば、GOT、GPT、WBC等)や検査項目に対応した項目コード、検査材料名(血清、全血等)、分析結果の形式(数値データの有効桁数等)、使用する採取管のコード(容器コード)、検査に必要な検体量(検体量コード)等の各種データが互いに対応づけられた状態で登録されている。採取管マスタは、検査項目マスタに登録された容器コードに対応する採取管の種類(容量)、最低容量等が登録されている。検体量マスタは、検査項目マスタに登録されている検体量コードに対応する検体量が登録されている。
〔クライアント管理装置及びサーバ管理装置の機能構成〕
図4は、サーバ管理装置5及びクライアント管理装置4の制御部5a,4aによって実現される機能を示す構成図である。サーバ管理装置5及びクライアント管理装置4は、ハードディスク501d,401dにインストールされたアプリケーションプログラム(管理プログラム)504a,404aや各種データによって、図4に示す機能を発揮する。
サーバ管理装置5の制御部5aは、マスタデータ11B,11Cを記憶する第1記憶部51を有し、クライアント管理装置4の制御部4aは、マスタデータ11Aを記憶する第2記憶部41を有している。この第1,第2記憶部51,41は、ハードディスク501d,401d等の記憶装置の一機能として構成される。
クライアント管理装置4の第2記憶部41に記憶されているマスタデータ11Aは、実際に分析装置3の管理に使用されるマスタデータ(以下、「運用マスタデータ」という)11Aである。一方、サーバ管理装置5の第1記憶部51に記憶されているマスタデータ11B,11Cは、実際の分析装置3の管理に直接使用されるものではなく、設定情報の内容を修正するために用いられる修正用マスタデータ11Bと、クライアント管理装置4へ送信するために用いられる送信用マスタデータ11Cとからなる。
分析装置3の検査内容に変更があった場合や、分析システム1に新たな分析装置3が加わった場合等には、それに応じてクライアント管理装置4の運用マスタデータ11Aの内容も変更する必要がある。本実施の形態では、まず、サーバ管理装置5の第1記憶部51に記憶してある修正用マスタデータ11Bの内容を修正し、その後、その修正内容を送信用マスタデータ11C及び運用マスタデータ11Aに適用させるようになっている。そのため、クライアント管理装置4の制御部4aは、修正用マスタデータ11Bの内容を修正する修正手段44を有している。
さらに、サーバ管理装置5の制御部5aは、送信用マスタデータ11Cの内容を修正用マスタデータ11Bの内容に変更する第1変更手段53を有している。この第1変更手段53により、修正用マスタデータ11Bに行った修正内容が送信用マスタデータ11Cにも適用される。
また、サーバ管理装置5の制御部5aは、送信用マスタデータ11Cをクライアント管理装置4に送信するように第1通信部52を制御するマスタデータ送信手段54を有し、クライアント管理装置4の制御部4aは、運用マスタデータ11の内容を、サーバ管理装置5から送信された送信用マスタデータ11Cの内容に変更する第2変更手段43を有している。この第2変更手段43によって、修正用マスタデータ11Bに行った修正内容が運用マスタデータ11Aにも適用される。
なお、サーバ管理装置5の第1通信部52やクライアント管理装置4の第2通信部42は、通信回線7を介して互いに通信を行うものであり、図2及び図3に示す通信インタフェース501g,401gにより構成される。
その他の機能構成として、クライアント管理装置4は、修正手段44による修正内容の入力を受け付ける受付手段81、修正後の修正用マスタデータ11Bをサーバ管理装置3へ送信するように第2通信部42を制御する第2修正用マスタデータ送信手段82、第1変更手段53の実行指示を受け付ける実行指示受付手段45、この実行指示に基づき第1変更手段53の実行を要求するための変更要求データをサーバ管理装置5へ送信するように第2通信部42を制御する変更要求データ送信手段83、管理システム2上の日付情報を保持する日付情報保持部46、この日付情報を変更する日付情報変更手段47、サーバ管理装置5へ送信用マスタデータ11Cの送信を要求する情報を送信するように第2通信部42を制御する送信用マスタデータ要求情報送信手段48、及び、送信用マスタデータ11Cの作成時刻と運用マスタデータ11Aの作成時刻とを比較する比較手段49等を備えている。また、サーバ管理装置5は、修正用マスタデータ11Bの修正のために当該修正用マスタデータ11Bをクライアント管理装置4へ送信するように第1通信部41を制御する第1修正用マスタデータ送信手段56、第1記憶部41に記憶してある修正用マスタデータ11Bの内容をクライアント管理装置4から受信した修正後の修正用マスタデータ11Bの内容に変更する第3変更手段57、及び、送信用マスタデータ11Cの作成時刻についての情報をクライアント管理装置4に送信するように第1通信部52を制御する作成時刻情報送信手段55等を備えている。
サーバ管理装置5及びクライアント管理装置4の各機能構成の詳細については、次に述べる分析システム1の処理手順とともに説明する。
〔分析システムの処理手順〕
以下、本実施の形態の分析システム1(主としてサーバ管理装置5及びクライアント管理装置4)の処理手順について図5〜図8を参照しつつ説明する。
なお、この処理手順は、概ね「1.修正用マスタデータ11Bの修正に関する処理」、「2.分析に関する処理」、「3.運用マスタデータ11Aへの修正内容の適用に関する処理」の流れで進む。
(1.修正用マスタデータの修正に関する処理)
図5に示すように、サーバ管理装置5及びクライアント管理装置4は、まず、ステップS1、S101において初期化される。この初期化動作では、例えばハードディスク401d、501dにインストールしてあるアプリケーションプログラム404a,504a等の初期化が行われる。
分析装置3の検査内容に変更があった場合や、分析システム1に新たな分析装置3が加わった場合、クライアント管理装置4の制御部4aは、修正手段44の機能により修正用マスタデータ11Bの修正を行う。具体的に、クライアント管理装置4のハードディスク401dには修正用プログラムがインストールされており、この修正用プログラムを実行することによって、クライアント管理装置4の制御部4aが修正手段44として機能する。
図5のステップS102において、クライアント管理装置4の制御部4aは、修正用プログラムの起動(修正用マスタデータ11Bの修正入力画面表示指示)を受け付けたか否かを判断し、受け付けた場合にはステップS103に処理を進め、受け付けなかった場合にはステップS111に処理を進める。ステップS103において、クライアント管理装置4の制御部4aは、サーバ管理装置5に修正用マスタデータ11Bの送信を要求する。サーバ管理装置5の制御部5aは、当該要求を受け付けると(ステップS2)、第1修正用マスタデータ送信手段56(図4)の機能によりクライアント管理装置4へ修正用マスタデータ11Bを送信する(ステップS3)。
クライアント管理装置4の制御部4aは、サーバ管理装置5から送信された修正用マスタデータ11Bを受信すると(ステップS104)、当該修正用マスタデータ11BをRAM401c等の記憶装置に展開(記憶)し、その後、図9に示すような修正用マスタデータ11Bの修正を入力するための修正入力画面W1を表示部4bに表示する(ステップS105,S106)。
図9には、修正用マスタデータ11Bのうち、検査項目マスタ用の修正入力画面W1が示されている。この修正入力画面W1には、最上位に、検査項目コードの入力枠61が表示され、その下側に、基本情報入力部62と、補助情報選択部63と、補助情報入力部64と、指示受付部65とが表示されている。
基本情報入力部62には、入力枠61に表示されている項目コードに対応する「項目名」(例として“Na”(ナトリウム)と表示)、「項目名略称」、「部門(検査)」コード、「材料」コード、「グループコード」、「結果形式」等の検査の基本情報に関する複数の入力枠が設けられている。
補助情報選択部63には、「拡張・ラベル情報」、「結果チェック情報」、「子項目・請求情報」、「変換コード・カストマイズ情報」のいずれかを選択するためのボタンが並べて表示されている。そして、いずれかのボタンを選択すると、そのボタンに対応する補助情報の入力枠が、下側の補助情報入力部64に表示される。図例では、補助情報入力部64に、拡張情報・ラベル情報に関する入力枠が示されている。
指示受付部65には、「ESC:終了」、「画面クリア」、「削除」、「登録」、「印刷」等の各種指示機能を選択するための複数のボタンが並べて表示されている。
検査技師等のオペレータは、クライアント管理装置4のキーボード(入力部)4cを用いて修正入力画面W1に修正内容を入力することができる。そして、入力を終了したのち指示選択部65の「登録」ボタン65aを選択することによって、修正内容をサーバ管理装置4の第1記憶部51に記憶してある修正用マスタデータ11Bに反映することができる。
具体的に、クライアント管理装置4の制御部4aは、図5のステップS107において、受付手段81(図4)の機能により入力部4cからの修正内容の入力を受け付けて、修正手段44の機能により修正用マスタデータ11Bを修正し、さらにステップS108において修正内容の登録の指示(「登録」ボタン65aの選択)を受け付けると、第2修正用マスタデータ送信手段82の機能により修正後の修正用マスタデータ11Bをサーバ管理装置5に送信する(ステップS109)。そして、サーバ管理装置5の制御部5aは、修正後の修正用マスタデータ11Bを受信すると(ステップS4)、第3変更手段57の機能により、その修正用マスタデータ11Bを第1記憶部51に記憶することによって内容を更新する(ステップS5)。
なお、ステップS107及びS108において、修正内容の入力及び登録指示を受け付けなかった場合、クライアント管理装置4の制御部4aは、ステップS110において修正用マスタデータ11Bの修正処理がキャンセルされたか否かを判断し、さらにキャンセルされた場合にはステップS111に処理を進め、キャンセルされなかった場合にはステップS107に処理を戻す。
前記ステップS5の処理により、修正された修正用マスタデータ11Bが第1記憶部51に記憶されると、当該修正用マスタデータ11Bの内容と送信用マスタデータ11Cの内容とは異なった状態になる。サーバ管理装置5の制御部5aは、第1変更手段53(図4)の機能により、送信用マスタデータ11Cの内容を修正用マスタデータ11Bの内容に変更することで、修正用マスタデータ11Bの修正内容を送信用マスタデータ11Cに適用することができる。一方、クライアント管理装置4の制御部4aは、実行指示受付手段45及び変更要求データ送信手段83(図4)の機能により、第1変更手段53を実行させるための指示をサーバ管理装置5に与えることができる。
具体的に、クライアント管理装置4のハードディスク401dには、第1変更手段53を実行させるための指示を受け付ける指示受付プログラムがインストールされている。そして、クライアント管理装置4の制御部4aは、この指示受付プログラムの起動(修正用マスタデータ11Bの適用画面表示指示)を受け付けると(図5のステップS111)、図10に示すような修正用マスタデータ11Bの適用画面W2を表示部4bに表示する(ステップS112)。
この適用画面W2の上部には、状況表示部71が表示され、ここにクライアント管理装置4及びサーバ管理装置5の処理状況等が表示される。適用画面W2の最下部には、指示選択部74が表示されており、この指示選択部74には、「ESC:終了」、「中断」、「実行」、「印刷」、「有効化」の各種指示機能を選択するための複数のボタンが並べて表示されている。
クライアント管理装置4のオペレータが、指示選択部74の「有効化」ボタン74aを選択すると、クライアント管理装置4の制御部4aは、修正用マスタデータ11Bの適用指示を受け付け(図5のステップS113)、サーバ管理装置5に、修正用マスタデータ11Bの適用を指示するための情報(適用指示データ;変更要求データ)を送信する(ステップS114)。サーバ管理装置5の制御部5aは、当該情報を受信すると(ステップS6)、第1記憶部51に記憶してある修正後の修正用マスタデータ11Bを送信用マスタデータ11Cにコピーする。これによって、修正用マスタデータ11Bの修正内容が送信用マスタデータ11Cに適用され、両者の内容が同一となる。
なお、図10に示す適用画面W2には、「未使用マスタチェック」を行うか否かのチェックボックス72が設けられている。この未使用マスタチェックは、修正用マスタデータの修正内容に、現在マスタデータとして使用されていない内容が含まれるかどうかをチェックする機能であり、未使用マスタチェックのチェックボックス72を選択し、指示選択部の「実行」ボタン74bを選択すると、画面W2内のマスタ名表示部73に表示された各マスタデータについて、同機能が実行される。これにより、修正用マスタデータ11Bの修正内容に誤りがないかどうかを確認することができる。
図5のステップS111において、クライアント管理装置4の制御部4aは、修正用マスタデータ11Bの適用画面表示の指示を受け付けなかった場合に、図6のステップS116に処理を進め、次に説明する分析に関する処理を行う。また、図5のステップS113において、適用指示を受け付けなかった場合、クライアント管理装置4の制御部4aは、ステップS115において適用指示の受付処理がキャンセルされた否かを判断し、キャンセルされなかった場合には処理をステップS113に戻し、キャンセルされた場合には、図6のステップS116に処理を進め、次の分析に関する処理を行う。
このように、修正用マスタデータ11Bに行った修正内容を送信用マスタデータ11Cに適用しない場合、後で詳述する日替わり処理の際に、運用マスタデータ11Aにも修正内容は適用されなくなる。したがって、この場合は、修正用マスタデータ11Bのみを修正した状態が維持されることになる。
(2.分析に関する処理)
次に、クライアント管理装置4の制御部4aは、図6に示すように、オーダリングシステム8のホストコンピュータ9(図1)に登録されたオーダ(検査依頼)を受信したかどうかを判断し(ステップS116)、受信した場合にはステップS117に処理を進め、受信しなかった場合にはステップS119に処理を進める。このオーダには、1又は複数の検査依頼項目や患者ID、検体番号等の情報が含まれる。
クライアント管理装置4の制御部4aは、ステップS117において、オーダの検査依頼項目に対応する情報を検査項目マスタ(運用マスタデータ11A)から取得し、分析装置3が認識することができる形式にオーダを加工する。例えば、オーダに記載されている検査項目名と、分析装置3が認識できる検査項目名とが異なる場合には、検査項目マスタを参照することによって、オーダの検査項目名を分析装置3が認識できる検査項目名に変換する処理を行う。
そして、ステップS118において、クライアント管理装置4の制御部4aは、加工後のオーダをサーバ管理装置5に送信する。サーバ管理装置5の制御部5aは、加工後のオーダを受信すると、当該オーダを記憶装置に記憶する(ステップS8,S9)。
検査室では、オーダに従って患者から採取された検体を収容する採取管が所定の分析装置3にセッティングされ、当該分析装置3によって検査が開始される。分析装置3は、採取管に貼り付けられた採取ラベルのバーコードを読み取ることで、その採取管の検体番号を認識し、その検体番号に対するオーダ(どのような検査を行うかの情報)をクライアント管理装置4に問い合わせる。
クライアント管理装置4の制御部4aは、図6のステップS119において分析装置3からオーダの問い合わせを受け付けたか否かを判断し、受け付けた場合にはステップS120に処理を進め、受け付けなかった場合はステップS122に処理を進める。ステップS120において、クライアント管理装置4の制御部4aは、検体番号をキーとしてサーバ管理装置5にオーダを要求する。
サーバ管理装置5の制御部5aは、クライアント管理装置4からのオーダの要求を受信すると(ステップS10)、オーダ検索処理を行う(ステップS11)。一方、クライアント管理装置4の制御部4aは、オーダ検索処理で得られたオーダの確認処理を行う(ステップS121)。
これらの処理について図7を参照しつつ説明する。まず、サーバ管理装置5の制御部5aは、クライアント管理装置4から送信された検体番号をキーにオーダを検索し(ステップS31)、該当するオーダが記憶装置(ハードディスク501d)に記憶されているか否かを判断する(ステップS32)。当該オーダが記憶装置に存在する場合には、そのオーダをクライアント管理装置4に送信し(ステップS33)、当該オーダが記憶装置に存在しない場合は、クライアント管理装置4にエラー情報を送信する(ステップS34)。
クライアント管理装置4の制御部4aは、サーバ管理装置5から送信されたオーダの情報又はエラー情報を受信したかどうかを判断し(ステップS131)、受信した情報がオーダである場合には、そのオーダを分析装置3へ送信する(ステップS133)。受信した情報がエラー情報である場合、クライアント管理装置4の制御部4aは、分析装置3へエラー情報を送信し(ステップS134)、処理をリターンする。
分析装置3は、クライアント管理装置4からオーダを受信すると、そのオーダに従い、検体に対して所定の検査を行う。検査が終了すると、分析装置3は、クライアント管理装置4に対して分析結果を送信する。
クライアント管理装置4の制御部4aは、図6のステップS122において、分析装置3からの分析結果を受信すると、その分析結果を、検査項目マスタ(運用マスタデータ11A)に従って加工する(ステップS123)。例えば、検査項目マスタには、分析結果の形式として数値データの有効桁数が定義されており、クライアント管理装置4の制御部4aは、定義された有効桁数に収まるように分析結果の整形を行う。
クライアント管理装置4の制御部4aは、加工後の分析結果をサーバ管理装置5に送信する(ステップS124)。サーバ管理装置5の制御部5aは、当該分析結果を受信すると(ステップS12)、当該分析結果を記憶装置に記憶し(ステップS13)、その記憶した分析結果をオーダリングシステム8のホストコンピュータ9に送信する(ステップS14)。
(3.運用マスタデータへの修正内容の適用に関する処理)
クライアント管理装置4及びサーバ管理装置5は、1日の検査業務が終了すると、管理システム2上の日付を変更する「日替わり処理」と呼ばれる処理を行う。この日替わり処理は、次のような理由で行われる。
検体検査は、通常、患者から採取した検体を受け付けた日に行われるが、夕方や夜遅くに受け付けられた検体は、現実の日付が変わってしまったあと(午前0時を過ぎたあと)に検査が行われる場合がある。このような場合、現実の日付に合わせて管理システム2上の日付も変わると、検体を受け付けた日と検査を行った日とが異なってしまい、管理が煩雑となる。そのため、管理システム2上の日付は、現実の日付とは異なり、その日の検査業務が終了した後にシステム全体で変更することにしている。このような変更を日替わり処理という。
従って、図11に例示するように、管理システム2上の日付(例えば6月1日)は、現実の日付の所定時刻(例えば午前3時)に日替わり処理によって切り替えられ、さらに次の日の同時刻に日付が切り替えられるまでの間が一業務日とされる。そのため、例えば現実の6月1日の夕方頃に受け付けられた検体が、現実の6月2日の0時を過ぎてから検査されたとしても、その検査は6月1日の業務として取り扱われることになる。
本実施の形態では、以上のような日替わり処理を行うタイミングを利用して、サーバ管理装置5の第1記憶部51に記憶してある送信用マスタデータ11Cと、クライアント管理装置4の第2記憶部41に記憶してある運用マスタデータ11Aとを同期させる処理を行う。
図6に示すように、サーバ管理装置5の制御部5aは、所定の日付変更時刻(日替わり処理を行う時刻)になったか否かを判断し(ステップS15)、当該時刻になると、日替わり処理の開始を告げる情報(開始データ)をクライアント管理装置4に送信し、その後日替わり処理を行う(ステップS16,S17)。クライアント管理装置4の制御部4aは、サーバ管理装置5から当該開始データを受信することによって日替わり処理を行う(ステップS125,S126)。
図8は、サーバ管理装置5及びクライアント管理装置4の日替わり処理の手順を示すフローチャートである。クライアント管理装置4の制御部4aは、ステップS141において全ての操作の受け付けを停止する。一方、サーバ管理装置5の制御部5aは、ステップS41において、日替わり処理に係る日付データをクライアント管理装置4へ送信する。
クライアント管理装置4の制御部4aは、管理システム2上の日付情報を保持する日付情報保持部46と、この日付情報を変更する日付情報変更手段47とを有しており(図4)、サーバ管理装置5から日替わり処理に係る日付データを受信すると、この日付データに基づいて日付情報保持部46で保持している日付情報を日付情報変更手段47によって変更する(ステップS142,S143)。
サーバ管理装置5の制御部5aは、図8のステップS42において、当日検査予定であったが検査が行われなかったオーダを記憶装置のなかから検索する。そして、このようなオーダが見つかると、当該オーダを翌日の検査対象に変更する(ステップS43,S44)。前記検索が終了すると、サーバ管理装置5の制御部5aは、日替わり処理が終了したことを告げるデータ(終了データ)をクライアント管理装置4へ送信する(ステップS45,S46)。クライアント管理装置4の制御部4aは、当該終了データを受信すると、クライアント管理装置4に対する操作の受け付けを再開する(ステップS144,S145)。
以上の手順でサーバ管理装置5及びクライアント管理装置4の日替わり処理が終了すると、次に、サーバ管理装置5の第1記憶部51に記憶してある送信用マスタデータ11Cと、クライアント管理装置4の第2記憶部41に記憶してある運用マスタデータ11Aとを同期させる処理を行う。
まず、クライアント管理装置4の制御部4aは、ステップS146において、送信用マスタデータ11Cの作成時刻情報を要求する旨のデータ(要求データ)をサーバ管理装置5へ送信する。
サーバ管理装置5の制御部5aは、当該要求データを受信すると(ステップS47)、作成時刻情報送信手段55(図4)の機能によって、送信用マスタデータ11Cの作成時刻情報をRAM501cへ読み出し、クライアント管理装置4へ送信する(ステップS48,S49)。
クライアント管理装置4の制御部4aは、ステップS147において、サーバ管理装置5から送信用マスタデータ11Cの作成時刻情報を受信すると、比較手段49(図4)の機能によって、運用マスタデータ11Aの作成時刻と、送信用マスタデータ11Cの作成時刻とを比較する(ステップS148)。そして、運用マスタデータ11Aの作成時刻よりも送信用マスタデータ11Cの作成時刻が遅い場合(送信用マスタデータ11Cの方が新しい場合)、クライアント管理装置4の制御部4aは、要求情報送信手段48(図4)の機能により、送信用マスタデータ11Cの送信を要求する旨の情報(要求情報)をサーバ管理装置5へ送信する(ステップS149)。
サーバ管理装置5の制御部5aは、クライアント管理装置4から当該要求情報を受信すると(図8のステップS50)、マスタデータ送信手段54(図4)の機能により、第1記憶部51から送信用マスタデータ11Cを読み出し(ステップS51)、その送信用マスタデータ11Cをクライアント管理装置4へ送信する(ステップS52)。
クライアント管理装置4の制御部4aは、サーバ管理装置5から送信された送信用マスタデータ11Cを受信すると(ステップS150)、第2変更手段43(図4)の機能により、送信用マスタデータ11Cを運用マスタデータ11Aとして第2記憶部41に記憶し(ステップS151)、運用マスタデータ11Aの内容を送信用マスタデータ11Cの内容に変更する。
以上の処理が終了すると、サーバ管理装置5は、図5のステップS2に処理を戻し、クライアント管理装置4は、ステップS102に処理を戻す。その後、クライアント管理装置4は、修正内容が適用された運用マスタデータ11Aを用いて分析装置3の管理を行う。
以上に説明した本実施の形態では、運用マスタデータ11Aの内容を修正する必要がある場合、送信用マスタデータ11Cとは別に設けられた修正用マスタデータ11Bの内容を修正する。そして、この修正用マスタデータ11Bの修正内容は、第1変更手段53の処理(図5のステップS111〜S114の処理)を実行しない限り送信用マスタデータ11Cには適用されず、従って日替わり処理後の運用マスタデータ11Aにも適用されない。そのため、日替わり処理の時刻を跨ぐ数日の間に修正用マスタデータ11Bの修正作業を行うことが可能となり、作業時間が制限されることもない。これにより、修正を行う作業者の負担を軽減することができる。また、所定の適用日に修正用マスタデータ11Bの修正内容を運用マスタデータ11Aに適用する場合には、その適用日への日替わり処理の前に、第1変更手段53によって修正用マスタデータ11Bの修正内容を送信用マスタデータ11Cに適用すれば、日替わり処理の際に、第2変更手段43によって当該修正内容を運用マスタデータ11Aにも適用することができる。
修正用マスタデータ11Bの修正内容は、実行指示受付手段45によってオペレータによる実行指示の入力を受け付けたときに、第1変更手段53によって送信用マスタデータ11Cに適用されるため、修正内容の適用日の前日中であればオペレータの都合に応じていつでも送信用マスタデータ11Cに修正内容を適用することができる。そのため、オペレータは、決められた時間に決められた操作を強制されることがない。
本実施の形態では、クライアント管理装置4及びサーバ管理装置5の日替わり処理に合わせて、第2変更手段43によって運用マスタデータ11Aの内容を送信用マスタデータ11Cの内容に変更しているので、従来のようにクライアント管理装置4を手動で再起動させる必要がない。そのため、一部のクライアント管理装置4の再起動を忘れることにより、他のクライアント管理装置4との間で運用マスタデータ11Aに不整合が生じるという問題が生じることもなく、確実に全てのクライアント管理装置4の運用マスタデータ11Aに修正内容を適用することができる。また、クライアント管理装置4の再起動が不要となるので、本実施の形態の管理システム2を24時間運用の管理システムとして構成することが可能となる。
本実施の形態では、送信用マスタデータ11Cの作成時刻が運用マスタデータ11Aの作成時刻よりも遅い場合にのみ、サーバ管理装置5からクライアント管理装置4へ送信用マスタデータ11Cを送信しているので、不要な送信用マスタデータ11Cの送受信がなくなり、管理システム2の負荷を低減することができる。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく適宜設計変更可能である。例えば、前記実施の形態では、第2変更手段43によって運用マスタデータ11Aの内容を送信用マスタデータ11Cの内容に変更する処理を、日替わり処理の直後に行っているが、日替わり処理の直前又は最中に行うことができる。また、日替わり処理以外の所定の時刻に、第2変更手段43による処理を行うことも可能である。
前記実施の形態では、修正用マスタデータ11Bの修正を、クライアント管理装置4によって行っているが、サーバ管理装置5によって行ってもよい。また、第1変更手段53を実行させるための指示の受け付けは、クライアント管理装置4ではなくサーバ管理装置5によって行うこともできる。
前記実施の形態では、管理システム2は、1台のサーバ管理装置5と複数台のクライアント管理装置4とからなるクライアント/サーバ型のシステムであるが、サーバ管理装置5としての機能と、クライアント管理装置4としての機能とが1台のコンピュータに備わったスタンドアローン型のシステムとして構成することができる。
前記実施形態の分析システム1は、オーダリングシステム8に通信回線7を介して接続され、電子データとしてのオーダを受け付けているが、例えば、紙形式(手書き、マークシート等)のオーダの情報を直接クライアント管理装置4に手入力したり、機械読取したりすることによってオーダを受け付けるものであってもよい。
本発明の一実施の形態に係る分析システムの構成を示す概略図である。 クライアント管理装置のハードウェア構成を示す図である。 サーバ管理装置のハードウェア構成を示す図である。 クライアント管理装置及びサーバ管理装置の機能構成を示す図である。 サーバ管理装置及びクライアント管理装置の処理手順を示すフローチャートである。 サーバ管理装置及びクライアント管理装置の処理手順を示すフローチャートである。 サーバ管理装置によるオーダ検索処理、クライアント管理装置におけるオーダ確認処理の手順を示すフローチャートである。 サーバ管理装置及びクライアント管理装置の日替わり処理の手順を示すフローチャートである。 修正用マスタデータの修正入力画面を示す図である。 修正用マスタデータの内容を送信用マスタデータに適用するための適用指示画面を示す図である。 日替わり処理を説明するための説明図である。
符号の説明
1 分析システム
2 管理システム
3 分析装置
4 クライアント管理装置
5 サーバ管理装置
11A 運用マスタデータ
11B 修正用マスタデータ
11C 送信用マスタデータ
41 第2記憶部
42 第2通信部
43 第2変更手段
44 修正手段
45 実行指示受付手段
46 日付情報保持部
47 日付情報変更手段
48 要求情報送信手段
49 比較手段
51 第1記憶部
52 第1通信部
53 第1変更手段
54 マスタデータ送信手段
55 作成時刻情報送信手段
56 第1修正用マスタデータ送信手段
57 第3変更手段
81 受付手段
82 第2修正用マスタデータ送信手段
83 変更要求データ送信手段

Claims (6)

  1. 検体の分析を行う分析装置と通信可能に接続されており且つ前記分析装置を管理するクライアント管理装置と、このクライアント管理装置に通信可能に接続されたサーバ管理装置と、を備え、
    前記サーバ管理装置は、
    前記分析装置の管理に使用される設定情報を含み且つ前記クライアント管理装置への送信に用いられる送信用マスタデータと、前記設定情報を含み且つこの設定情報の修正に用いられる修正用マスタデータとを記憶する第1記憶部と、
    前記クライアント管理装置との間で通信を行う第1通信部と、
    前記送信用マスタデータの内容を修正用マスタデータの内容に変更する第1変更手段と、
    前記送信用マスタデータを前記クライアント管理装置へ送信するように前記第1通信部を制御するマスタデータ送信手段と、を備え、
    前記クライアント管理装置は、
    前記設定情報を含み且つ分析装置の管理に使用される運用マスタデータを記憶する第2記憶部と、
    前記サーバ管理装置との間で通信を行うとともに、前記第1通信部によって送信された前記送信用マスタデータを受信する第2通信部と、
    前記運用マスタデータの内容を、前記第2通信部によって受信された前記送信用マスタデータの内容に変更する第2変更手段と、を備えていることを特徴とする分析装置管理システム。
  2. 前記サーバ管理装置は、
    前記第1記憶部に記憶されている修正用マスタデータを送信するように前記第1通信部を制御する第1修正用マスタデータ送信手段をさらに備え、
    前記クライアント管理装置は、
    データの入力に用いられる入力部と、
    前記修正用マスタデータを修正するために、前記入力部による設定情報の入力を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段によって受け付けられたデータに基づいて、前記第2通信部によって受信された前記修正用マスタデータを修正する修正手段と、
    前記修正手段によって修正された修正用マスタデータを送信するように前記第2通信部を制御する第2修正用マスタデータ送信手段とをさらに備え、
    前記サーバ管理装置は、
    前記第1記憶部に記憶されている修正用マスタデータの内容を、前記第1通信部によって受信された前記修正用マスタデータの内容に変更する第3変更手段をさらに備えている、請求項1記載の分析装置管理システム。
  3. 前記クライアント管理装置は、
    前記送信用マスタデータの変更処理を前記第1変更手段に実行させるための指示を受け付ける実行指示受付手段と、
    前記実行指示受付手段によって前記送信用マスタデータの変更処理を前記第1変更手段に実行させるための指示を受け付けたときに、前記変更処理の実行を要求する変更要求データを送信するように前記第2通信部を制御する変更要求データ送信手段とをさらに備え、
    前記第1変更手段は、前記第1通信部によって前記変更要求データが受信されたときに、前記変更処理を実行するように構成されている、請求項1又は2記載の分析装置管理システム。
  4. 前記クライアント管理装置は、
    前記分析装置の管理に用いる日付情報を保持する日付情報保持部と、
    この日付情報保持部によって保持されている日付情報を変更する日付情報変更手段と、
    この日付情報変更手段が前記日付情報を変更するときに、前記サーバ管理装置へ前記送信用マスタデータを要求するための送信用マスタデータ要求情報を送信するように前記第2通信部を制御する送信用マスタデータ要求情報送信手段と、をさらに備え、
    前記マスタデータ送信手段は、前記第1通信部によって前記送信用マスタデータ要求情報が受信されたときに、前記クライアント管理装置へ前記送信用マスタデータを送信するように前記第1通信部を制御する、請求項1乃至3のいずれかに記載の分析装置管理システム。
  5. 前記サーバ管理装置は、
    前記送信用マスタデータの作成時刻を示す第1作成時刻情報を前記クライアント管理装置へ送信するように、前記第1通信部を制御する作成時刻情報送信手段をさらに備え、
    前記クライアント管理装置は、
    前記第2通信部によって受信された前記第1作成時刻情報と、前記運用マスタデータの作成時刻を示す第2作成時刻情報とを比較する比較手段をさらに備え、
    前記送信用マスタデータ要求情報送信手段は、前記比較手段によって第1作成時刻情報と前記第2作成時刻情報とが異なる場合に、前記送信用マスタデータ要求情報を送信するように、前記第2通信部を制御する、請求項4記載の分析装置管理システム。
  6. 検体の分析を行う分析装置を管理するクライアント管理装置に通信可能に接続されたサーバ管理装置であって、
    前記分析装置の管理に使用される設定情報を含み且つ前記クライアント管理装置への送信に用いられる送信用マスタデータと、前記設定情報を含み且つこの設定情報の修正に用いられる修正用マスタデータとを記憶する第1記憶部と、
    前記クライアント管理装置との間で通信を行う第1通信部と、
    前記送信用マスタデータの内容を修正用マスタデータの内容に変更する第1変更手段と、
    前記送信用マスタデータを前記クライアント管理装置へ送信するように前記第1通信部を制御するマスタデータ送信手段と、を備えていることを特徴とするサーバ管理装置。
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