JP2008291934A - グロメット - Google Patents

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JP2008291934A
JP2008291934A JP2007138996A JP2007138996A JP2008291934A JP 2008291934 A JP2008291934 A JP 2008291934A JP 2007138996 A JP2007138996 A JP 2007138996A JP 2007138996 A JP2007138996 A JP 2007138996A JP 2008291934 A JP2008291934 A JP 2008291934A
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Shigeki Hebitani
茂樹 蛇谷
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Abstract

【課題】ボルト締結に際してグロメットに捩り変形が発生しにくく、もって締結に緩みが生じにくい構造を提供する。
【解決手段】ゴム状弾性体によって筒状に成形されたグロメット1であって、外周面にグロメット1を一方の取付部材21に取り付けるための溝状取付部2を有し、中心部にグロメット1を他方の取付部材22に取り付ける取付ボルト23を差し通すためのボルト挿通孔3を有し、ボルト締結に際して軸方向一端面4を取付ボルト23の頭部または座金24に当接させるとともに軸方向他端面5を他方の取付部材22に当接させるグロメット1において、前記ゴム状弾性体よりも摩擦係数の小さな材質よりなる端面プレート6,7を少なくとも一方の軸方向端面4,5に固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、グロメットに関する。本発明のグロメットは、自動車または一般産業用機械等における防振技術分野に広く用いられる。
従来から図2に示すように、ゴム状弾性体により筒状に成形されたグロメット51が知られており、このグロメット51は、その外周面に当該グロメット51を一方の取付部材21に取り付けるための溝状取付部52を有するとともに、その中心部に当該グロメット51を他方の取付部材22に取り付ける取付ボルト23を差し通すためのボルト挿通孔53を有している。またこのグロメット51は、ボルト締結に際してその軸方向一端面54を取付ボルト23の頭部またはこれに組み付ける座金24に当接させるとともにその軸方向他端面55を前記他方の取付部材22に当接させる構造とされている。この種のグロメット51については、前記取付部材22に対して着脱可能なことが求められることから、取付ボルト23によるねじ込み手段が利用されている。
しかしながら、上記構成によると、ボルト締結に際して、グロメット51を構成するゴム状弾性体の軸方向一端面54が取付ボルト23の頭部またはこれに組み付ける座金24に直接当接するとともに軸方向他端面55が取付部材22に直接当接することから、ゴム状弾性体の摩擦係数が大きいことを原因として、各軸方向端面54,55が円周方向に滑りにくく、よってねじ込みトルクが作用するとグロメット51に捩り変形が発生する。これは、取付ボルト23の頭部またはこれに組み付ける座金24に当接する軸方向一端面54は滑りにくいことから取付ボルト23のねじ込みに共回りするのに対して、取付部材22に当接する軸方向他端面55は同じく滑りにくいことから取付ボルト23のねじ込みにほとんど共回りせず、よって円周方向の変位を生じることから、グロメット51に捩り変形が発生する。したがって取付作業後、グロメット51に捩り変形を解消しようとする弾性復帰力が作用することから、締結に緩みが生じることがある。
特開2001−050249(図3)
本発明は以上の点に鑑みて、ボルト締結に際してグロメットに捩り変形が発生しにくく、もって締結に緩みが生じにくいグロメットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のグロメットは、ゴム状弾性体により筒状に成形されたグロメットであって、外周面に当該グロメットを一方の取付部材に取り付けるための溝状取付部を有し、中心部に当該グロメットを他方の取付部材に取り付ける取付ボルトを差し通すためのボルト挿通孔を有し、ボルト締結に際して軸方向一端面を前記取付ボルトの頭部またはこれに組み付ける座金に当接させるとともに軸方向他端面を前記他方の取付部材に当接させる構造を有するグロメットにおいて、前記ゴム状弾性体よりも摩擦係数の小さな材質よりなる端面プレートを少なくとも一方の軸方向端面に固定したことを特徴とするものである。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を有する本発明のグロメットにおいては、当該グロメットの軸方向端面に端面プレートが固定されているために、軸方向端面に代わって端面プレートが取付ボルトの頭部もしくはこれに組み付ける座金または取付部材に当接し、この端面プレートはゴム状弾性体よりも摩擦係数の小さな材質によって成形されているために、比較的円周方向に滑りやすい。したがって、ねじ込みトルクが作用すると端面プレートが円周方向に滑ってこの分、グロメットに発生する捩り変形が減少することから、ボルト締結を緩めようとする力も減少することになる。したがって本発明所期の目的どおり、ボルト締結に際してグロメットに捩り変形が発生しにくく、もって締結に緩みが生じにくいグロメットを提供することができる。
また、グロメットの軸方向両端面にそれぞれ端面プレートが固定される場合には、グロメット取り付けの方向性がなくなることから、取付作業を容易化することができる。
尚、本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)グロメットの要求機能として取り外しが可能のことが挙げられている。そのためボルト・ナット等で締結している。しかし、締結する際グロメットが供回りをしてしまい、ゴム部に捩れ方向の力が加わったままで締結されてしまうことがあり、その結果、ボルト・ナットの緩みの原因となる。
(2)本発明では上記問題の解決をねらい、一方の端面または上下の両端面にゴムより摩擦係数が小さい樹脂等のプレートを加硫接着させ、ゴムと樹脂を一体構造とする。
(3)本発明では、上下の端面に樹脂等のプレートを加硫接着することで、従来のゴム接触の締結に比べ、摩擦係数μを小さくすることができ、締結時の摩擦抗力Fを小さくすることができ、グロメットの捩れを防止することができる。摩擦抗力は以下の式で表せる。
F=μN(N=垂直抗力)
(4)また、樹脂等のプレートとゴムを一体成形することにより組み付け時の樹脂等のプレートの入れ忘れを防止できる。
(5)また、上下の両端面に樹脂等のプレートを取り付けた場合、方向性をなくし取り付け時のミスをなくすことができる。
(6)ゴムより摩擦係数が小さい樹脂等のプレートを一方の端面または上下の両端面に設置することで、摩擦抵抗を小さくする。樹脂等のプレートとゴムを加硫成形し一体構造にする。上記の形状を組み合わせることで、グロメットの捩れを防止することができる構造となる。
(7)グロメットの上下端面に樹脂等のプレートが加硫接着されており、取り付け面と樹脂等のプレートを接触させる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係るグロメット1の装着状態の断面を示しており、当該実施例に係るグロメット1は以下のように構成されている。
すなわち先ず、グロメット1は、所定のゴム状弾性体によって筒状(円筒状)に成形されており、その外周面に当該グロメット1を一方の取付部材21に取り付けるための溝状取付部2が設けられるとともに、その中心部に当該グロメット1を他方の取付部材22に取り付ける取付ボルト23を差し通すためのボルト挿通孔3が設けられている。図示するように取付ボルト23は、その頭部の内側に配置される座金(ワッシャ)24および、その外周に配置されるスリーブ25とともに組み付けられることになる。
また、グロメット1は、ボルト締結に際して、その軸方向一端面(図では下端面)4を取付ボルト23の頭部またはこれに組み付ける座金24(図では座金24)に当接させるとともにその軸方向他端面(図では上端面)5を他方の取付部材22に当接させるものであるが、これらが直接当接しないよう、両軸方向端面4,5にそれぞれ端面プレート6,7が固定されている。
端面プレート6,7はそれぞれ、グロメット1本体を構成するゴム状弾性体よりも摩擦係数の小さな樹脂等の材質によって平板状の環状体に成形され、軸方向端面4,5に加硫成形により一体化されている。
上記構成のグロメット1を取付箇所に取り付けるに際しては先ず、当該グロメット1を一方の取付部材21に設けた孔部21aに圧入して、孔部21aの開口周縁部に溝状取付部2を係合することにより、当該グロメット1を一方の取付部材21に取り付ける。次いで、スリーブ25および座金24を組み付けるとともに取付ボルト23をボルト挿通孔3に差し込んで、他方の取付部材22に設けたねじ孔22aにねじ込んでゆく。
ねじ込みが進むと、グロメット1は軸方向に圧縮され、その反力により下側の端面プレート6が座金24に強く押し付けられるが、端面プレート6は摩擦係数が小さいことから、座金24に対して相対に滑り、座金24の回転に共回りしにくい。したがって、ゴム状弾性体製のグロメット1本体に捩り変形が発生するのを抑制することができる。
また、座金24の表面粗さが粗いなど何らかの理由によって下側の端面プレート6が共回りすると、トルクが伝わった時点で上側の端面プレート7が他方の取付部材22の取付面に対して滑り、座金24の回転に共回りする。したがってやはり、ゴム状弾性体製のグロメット1本体に捩り変形が発生するのを抑制することができる。
したがって以上の作動により、ボルト締結に際してグロメット1に捩り変形が発生しにくく、もって締結に緩みが生じにくい構造を提供することができる。
また、上記構成によれば、グロメット1の軸方向両端面4,5にそれぞれ端面プレート6,7が固定されているために、グロメット1を取り付けるに際して軸方向の方向性がなくなる。したがって、グロメット1を軸方向反対向きに取り付けてしまうと云ったミスがなくなることから、取付作業を容易化することができる。
尚、上記実施例では、グロメット1の軸方向両端面4,5にそれぞれ端面プレート6,7が固定されているが、何れか一方の端面4,5のみに端面プレート6,7を固定するようにしても良く、グロメット1の軸方向一端面4のみに端面プレート6を固定した場合には、このプレート6が座金24に対して滑り、またグロメット1の軸方向他端面5のみに端面プレート7を固定した場合には、このプレート7が他方の取付部材22の取付面に対して滑ることから、何れの場合もボルト締結に際してグロメット1に捩り変形が発生しにくく、もって締結に緩みが生じにくい構造を提供することができる。
本発明の実施例に係るグロメットの断面図 従来例に係るグロメットの断面図
符号の説明
1 グロメット
2 溝状取付部
3 ボルト挿通孔
4 軸方向一端面
5 軸方向他端面
6,7 端面プレート
21 一方の取付部材
21a 孔部
22 他方の取付部材
22a ねじ孔
23 取付ボルト
24 座金
25 スリーブ

Claims (1)

  1. ゴム状弾性体により筒状に成形されたグロメットであって、外周面に当該グロメットを一方の取付部材に取り付けるための溝状取付部を有し、中心部に当該グロメットを他方の取付部材に取り付ける取付ボルトを差し通すためのボルト挿通孔を有し、ボルト締結に際して軸方向一端面を前記取付ボルトの頭部またはこれに組み付ける座金に当接させるとともに軸方向他端面を前記他方の取付部材に当接させる構造を有するグロメットにおいて、
    前記ゴム状弾性体よりも摩擦係数の小さな材質よりなる端面プレートを少なくとも一方の軸方向端面に固定したことを特徴とするグロメット。
JP2007138996A 2007-05-25 2007-05-25 グロメット Withdrawn JP2008291934A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115013419A (zh) * 2022-06-28 2022-09-06 岚图汽车科技有限公司 一种组合垫片、安装组件以及车辆

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